JP2005098736A - レーザー投光器による寸法測定方法とレーザー投光器の取付治具 - Google Patents

レーザー投光器による寸法測定方法とレーザー投光器の取付治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 基準柱から奥まった位置に配置あるいは据え置かれる機械設備等の被測定物までの距離寸法を、担当者が一人で測定できるレーザー投光器による寸法測定方法とレーザー投光器の取付治具を提供する。
【解決手段】 被着部にマグネットを埋め込んだ取付治具10にレーザー投光器14を装着し、マグネットの磁力を利用して基準柱20の取付基準面20aに取付治具の被着部を取り付け、レーザー投光器からレーザー光を基準柱に相隣する別の基準柱の取付基準面に向けて照射し、この照射されたレーザー光の光軸が投影されるスケールの目盛から、取付基準面からレーザー投光器の装着される位置までの取付治具の厚み寸法を減算することにより、基準柱の取付基準面から2つの基準柱の間に存する被測定物に至る寸法を計測できるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、いわゆるペンや角型等の外形形状をなすレーザーポインター(レーザー投光器)を寸法測定用のレーザー投光器として使用するレーザー投光器による寸法測定方法とレーザー投光器の取付治具に関する。
例えば、自動車製造等の工場内には、図7に示すように、碁盤の目状に鉄製のH型鋼や角型鋼等による基準柱1a,1b,・・・,1nが配置され、製造ライン設備2や機種々の機械設備3a,3b,・・・,3m(以下、「機械設備3」という)等の設備の据え付けは、これら基準柱1a,1b,・・・,1nを基準にして設置されていく。すなわち、製造ライン設備2や機械設備3を新設したり、サイズの異なる新たな設備等に取り換えたりする場合、基準柱1aと、それに相隣する基準柱1bとの間を結ぶ基準線4を画き、この基準線4と製造ライン設備2や機械設備3(以下これらを「被測定物」という)との間の距離Lを、基準線4に直交する方向にコンベックス等のスケールをあてがって測量(測定)し、その測量結果を工場設備のレイアウト図面等に指示して画き管理していた。ところが、通常、基準柱1a,1b間のスパンは、例えば、10mあるいは18mというように、長い距離で隔たっており、しかも基準線4から横方向に奥まった位置に設けられる被測定物までの距離Lは奥まっているため、担当者は、全長5mのコンベックスを尺取り虫状に複数回マーキングしながら画いていき、次いで被測定物までの奥行き距離Lをコンベックスをあてがって測量したり、または、基準柱1a,1b間に紐を延ばして張ることで、基準線4を得る等して測量調査を行っていたが、コンベックスでの測量では、端を把持してもらう担当者をもう一人必要とするので、最低限でも二人作業となって非能率となり、さらにまた、紐では長く延ばして張ることはできるものの、直線度を確保するのが困難であり、それだけ精度が低下してしまい、測定作業に手間取る等の欠点がある。
そこで、直進性と収斂性に優れたレーザー光線の機能に着目して、レーザーポインターを寸法測定用のレーザー投光器として使用し、計測調査を行う手法が採用されている。これら技術として、例えば、特開平10−122801号公報や特開平11−311518号公報が公知である。
特開平10−122801号 特開平11−311518号
しかしながら、上記各公報のものにあっては、いずれもレーザー光を受ける側、すなわち、コンベックス等のスケールに投影されたレーザー光が読み取り易いようにしたに過ぎないものであり、レーザー投光器を取り付けた取付治具を微調整してレーザー投光器の取付位置の精度や、レーザー光軸の照射角度を微調整して、基準線を精度良く割り出して求め、奥まった位置に据え付けられる機械設備等の、計測しづらい測定対象物の位置を、一人の担当者(作業者)が簡便、且つ、正確に行えるようにした寸法測定技術はなかった。このような問題点を解決するために、レーザー投光器によるレーザー光軸の照射方向を角度調整したり、基準柱の取付基準面からレーザー投光器までの取付位置寸法を調整したりすることにより、精度の高い基準柱間を結ぶ基準線を得るようにし、その基準線を基にしてそこから奥まった位置にレイアウトされる機械設備等の被測定物までの距離寸法を、一人の担当者で容易に、且つ、正確に測量することができるようにしたレーザー投光器の取付治具を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明は、寸法測定方法であって、被着部にマグネットを埋め込んだ取付治具にレーザー投光器を装着し、上記マグネットの磁力を利用して基準柱の取付基準面に上記取付治具の被着部を取り付け、上記レーザー投光器からレーザー光を上記基準柱に相隣する別の基準柱の取付基準面に向けて照射し、この照射された上記レーザー光の光軸が投影されるスケールの目盛から、上記取付基準面から上記レーザー投光器の装着される位置までの上記取付治具の厚み寸法を減算することにより、上記基準柱の取付基準面から上記2つの基準柱の間に存する被測定物に至る寸法を計測できるようにした構成のものである。
この請求項1記載の発明では、図4に示されるように、レーザー投光器14をセットした取付治具10は、マグネットの磁力により、基準柱20の取付基準面20aに着脱自在に取り付けることができ、基準線となるレーザー光軸LB1は、相隣する別の基準柱21の取付基準面21aに向かって照射される。この状態において、被測定物にあてがったスケールSをレーザー光軸LB1に直交する方向に指し渡し、スケールS上に投影されるレーザー光軸LB1が指示する目盛を読み取ることで、レーザー光軸LB1から被測定物Mまでの位置、すなわち、レーザー光軸と被測定物との間の寸法Bが測定できる。他方、取付基準面20aからレーザー投光器14の取付位置までの寸法(取付治具の厚み寸法)Cを取付治具10に形成された目盛から読み取られる。求める測定数値である取付基準面20aから被測定物Mまでの寸法Aは、寸法Bから寸法Cを引き算することで求められる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の寸法測定方法に係り、上記取付治具に対して上記レーザー投光器を首振り移動させることにより、上記レーザー光軸が上記基準柱の取付基準面に対して直交する面内で角度調整して、上記取付基準面に対して上記レーザー光軸が平行をなすように修正できること、を特徴とする。
この請求項2記載の発明では、レーザー投光器14を装着した取付治具10を、取付基準面20aにセットしたときに、隣の基準柱21においてスケールSで計測したレーザー光軸LB2までの寸法がCと異なる寸法C1であった場合、すなわち、レーザー光軸LB2が取付基準面20aや取付基準面21aに対して平行をなしていない場合には、隣の基準柱21の取付基準面21aからレーザー光軸に至る寸法を、上記寸法Cに一致するように、レーザー投光器を取付治具に対して首振りさせて角度調整する。こうして、レーザー光軸LB2を取付基準面20a,21aに対して平行となるように調整して基準線LB1を得ることができ、被測定物Mの位置(寸法A)を正確に測定できるようになる。
請求項3記載の発明は、レーザー投光器の取付治具に係り、基準柱の取付基準面に、自体に設けたマグネットの磁力により着脱自在に取り付けられる第1取付部材、同第1取付部材に対して上記取付基準面に直交する面内で摺動するように形成される第2取付部材、同第2取付部材と上記第1取付部材との間に設けられ、上記第1取付部材に対する上記第2取付部材の取付位置を調整する調整ねじ、および上記第2取付部材に設けられ、上記基準柱の隣に存する別の基準柱の取付基準面に指向して照射されるレーザー光の光軸により測量の基準線を生成するレーザー投光器を具備した構成を採用している。
この請求項3記載の発明に係るレーザー投光器の取付治具では、調整ねじを弛めて第1取付部材に対して第2取付部材を摺動面において相対移動(相対変位)することができ、レーザー光軸の摺動面内における振れを、角度調整(修正)することで、基準柱とそれに隣り合う別の基準柱の各取付基準面に平行をなす正確な基準線を生成することができる。これにより、図4に示すように、被測定物MにあてがったスケールSをレーザー光軸LB1に直交する方向に延ばし、そのときに、スケールSに投影されるレーザー光の目盛を読み取ることで、基準線LB1から側方の奥まった位置に設置される被測定物Mとレーザー光軸LB1に至るまでの距離Bを測定することができる。他方、取付基準面20aとレーザー投光器14の取付位置までの寸法をC(取付治具の厚み寸法)は、適宜第1取付部材と第2取付部材との間に形成される目盛から読み取ることができる。こうして、基準柱20の取付基準面20aから被測定物Mに至る求めようとする寸法Aは、計算式A=(B−C)より、容易に求めることができるようになる。
また、請求項3記載の発明では、第2取付部材は、調整ねじを弛めて、第1取付部材に対して第2取付部材を相対変位させることにより、取付基準面からレーザー投光器に至る取付治具の厚み寸法Cを微調整でき、横断面の形状や大きさ(太さ)の異なるレーザー投光器を装着したことにより寸法Cが計算のしにくい中途半端な数値となった場合でも、計算のしやすい、切りの良い寸法Cとなるように調整することができるようになる。
また、請求項4記載の発明は、レーザー投光器の取付治具であって、基準柱の取付基準面に、自体に設けたマグネットの磁力により着脱自在に取り付けられる第1取付部材、同第1取付部材に第1調整ねじを介して設けられ、上記取付基準面に直交する面内で摺動してその取付位置を調整するように形成される第2取付部材、上記第2取付部材に第2調整ねじを介して設けられる保持部材、および上記保持部材に装着され、上記基準柱の隣に存する別の基準柱の取付基準面に向けて照射されるレーザー光の光軸により測量の基準線を生成するレーザー投光器を具備し、上記第1調整ねじを弛緩させて上記第1取付部材に対して上記第2取付部材を摺動させることにより、上記取付基準面から上記レーザー投光器に至る取付寸法を調整する一方、上記第2調整ねじを回転中心として上記保持部材を上記第2取付部材に対して首振りさせることにより、上記レーザー光軸の角度を微調整できるようにしたこと、を特徴とする。
この請求項4記載の発明では、第1調整ねじを弛めて第1取付部材に対して第2取付部材を、取付基準面に直交する方向に摺動させることにより、取付基準面からレーザー投光器に至る取付治具の厚み寸法Cを調整できる一方、第2調整ねじを回転中心として保持部材を第2取付部材に対して首振りさせることで、レーザー光軸の角度を微調整できる。このため、保持部材の首振りによりレーザー光軸を摺動面内において角度調整(修正)でき、基準柱の取付基準面に平行をなす基準線にすることができる。これにより、図4に示すように、基準線の側方で奥まった位置に設置される被測定物からレーザー光軸に直交する方向にスケールをあてがい、そのスケールに投影された目盛を読み取ることで、被測定物とレーザー光軸との間の寸法Bが計測できる。また、取付基準面からレーザー投光器取付位置までの寸法である取付治具の厚み寸法Cは、第1取付部材と第2取付部材との間に形成した目盛から読み取ることで判る。したがって、基準柱の取付基準面から被測定物に至る求めたい寸法Aは、計算式A=(B−C)から容易に求めることができるようになる。
また、請求項5記載の発明は、請求項3または4記載のレーザー投光器の取付治具に係り、上記レーザー投光器は、上記第2取付部材、または上記保持部材に装着されることにより、レーザー光が照射可能な状態にあるようにされた構成を有する。
この請求項5記載の発明では、レーザー投光器を第2取付部材や、保持部材に装着された状態においては、レーザー投光器のスイッチがON作動して、レーザー投光器からレーザー光が照射されている状態となっているので、操作性に優れたレーザー投光器の取付治具を得ることができるようになる。
請求項1記載の発明によれば、取付治具の被着部に埋め込んだマグネットの磁力により、レーザー投光器をセットした取付治具を基準柱に簡単に取り付けることができ、一旦取り付けた後は、レーザー投光器からレーザー光が隣の基準柱に向けて照射され続けるので、以後の被測定物の位置計測は一人で計測が可能となり、また、取付基準面に平行なレーザー光軸は測定に必要な基準線となるので、スケール上に投影されるこのレーザー光軸の位置を測定することで、基準柱から遠く離れた被測定物の位置計測を簡便、且つ、容易に行える効果を奏する。
また、請求項2記載の発明によれば、隣の基準柱に照射されたレーザー投光器のレーザー光軸が、取付基準柱の取付基準面に平行でない場合には、レーザー投光器を取付治具に対して首振りさせるだけで照射方向を角度調整でき、容易に平行度を確保した基準線たるレーザー光軸となるように修正することができる。したがって、被測定物の位置測定を、基準線から精度良く計測することができ、機械設備等の据え付け作業を効率的に行えるようになる効果を奏する。
請求項3記載の発明によれば、調整ねじを弛めて第1取付部材に対して第2取付部材を摺動面において相対移動(相対変位)するだけで、レーザー光軸の摺動面内における振れを、簡単に角度調整(修正)し、基準柱の取付基準面に平行な基準線(レーザー光軸)を得ることができ、一人で、遠い位置にある被測定物の測定を精度良く測定することができると共に、取付基準面からレーザー投光器に至る取付治具の厚み寸法を微調整できるので、横断面の形状や大きさ(太さ)の異なるレーザー投光器を装着して計算しづらい中途半端な数値取付治具の厚み寸法となった場合でも、計算のしやすい、切りの良い取付治具の厚み寸法となるように調整することができ、測定作業の能率を向上できる効果を奏す。
また、請求項4記載の発明によれば、第1調整ねじの調整操作で、取付基準面からレーザー投光器に至る取付治具の厚み寸法を微調整でき、第2調整ねじの調整操舵で、レーザー光軸の角度を微調整できるので、各調整を精度良く行えると共に、基準柱の取付基準面から被測定物に至る求めようとする寸法測定を、一人で容易、簡便に実現できる効果を奏する。
また、請求項5記載の発明によれば、レーザー投光器を第2取付部材や、保持部材に装着された状態においては、レーザー投光器のスイッチがON作動して、レーザー投光器からレーザー光が照射されている状態となっているので、操作性に優れたレーザー投光器の取付治具を得ることができる効果を奏する。
本発明の第1実施の形態を、図1〜図4に基づいて詳述する。
図1は、第1実施の形態に係るレーザー投光器の取付治具の外観斜視図、図2(a)は、レーザー投光器の取付治具を基準柱の取付基準面に取り付けた状態を説明する平面図、同(b)はその側面図である。図中符号10は、レーザー投光器の取付治具を総括的に示し、同取付治具10は、断面L字形状の第1取付部材11と、第1取付部材11に蝶ねじで形成された調整ねじ12を介して結合される第2取付部材13と、レーザーポインタ等のレーザー投光器14を装着する保持手段15とを主構成要素として構成される。第1取付部材11は、取付基準面20aに面タッチするように形成された被着部11aにマグネット16が埋め込まれ、被着部11aに対して略直交する方向、換言すれば、取付基準面20aから略直交する方向に伸びる平坦部11bを有し、その中央部には、調整ねじ12のねじ部12aを螺合せしめるめねじ部11cが形成されている。
第2取付部材13は、調整ねじ12を通すための長孔13aが形成され、第1取付部材11の平坦部11b上に摺動可能に設けられ、調整ねじ12を緊締することで、第1取付部材11に位置決め固定される。
第2取付部材13に設けられた保持手段15は、レーザー投光器14を位置決めして固定するもので、断面四角の中空形状の保持部15aを有し、その横側面中央部位に蝶ねじ15bがねじ込まれ、その自由端に平板状の押圧部15cが設けられる。例えば、ペン型のレーザー投光器14を保持手段15に装着する場合には、レーザー投光器14を保持部15aに挿入し、蝶ねじ15bをねじ込むことで、レーザー投光器14の外周に突出する押しボタン型のスイッチ14aが押圧部15cで押されると同時に、レーザー投光器14が保持手段15で位置決め固定される。こうして、レーザー投光器14が位置決め固定されることで、レーザー光LBは、レーザー投光器14の長手中心軸線14Lに略一致した状態で、常時照射されるようになっている。
なお、レーザー投光器14は、その形状の大小に対応して、押圧部15cと保持部15aとの間にセットされるようになっている。
また、第1取付部材11の側端面には、取付基準面20aからの寸法を示す目盛(10mm単位)が刻まれた目盛部が形成される。
こうして、第1取付部材11と第2取付部材13には、取付基準面20aに直交する面内で摺動する摺動面が形成されることとなる。そして、調整ねじ12を弛めた状態において、第2取付部材13を摺動面で第1取付部材11に対して相対移動させることにより、調整ねじ12のねじ部12aに案内されて、第2取付部材13が、長孔13aの範囲内で摺動することができる。従って、レーザー光軸LBを、図2(a)の矢印イ方向に摺動して首振りさせることで角度調整をしたり、矢印ロ方向に摺動させることで取付基準面20aからレーザー投光器14の取付中心部位までの寸法(以下、「取付治具の厚み寸法」という)Cを変化させて調整することができる。
なお、被着部11aに埋め込まれるマグネット16は、図示しない公知の着脱機構により、マグネット16の磁力を励磁したり、消磁したりできるようになっており、取付治具10を基準柱20に着脱自在に取り付けることができる。
次に、上記第1実施の形態のレーザー投光器の取付治具10による測定方法を、図2〜図4に基づいて説明する。まず、図3に示すように、被測定物Mの位置を測定するに際して、その角度等の調整についての準備作業は、図4に示す方法で行われる。すなわち、レーザー投光器14を装着した取付治具10の被着部11aが、基準柱20の取付基準面20aにマグネット16の磁力を利用して取り付けられる。レーザー投光器14のレーザー光によるレーザー光軸LB2を隣にある基準柱21の取付基準面21aに向けて照射し、レーザー光軸LB2が、取付基準面20aと取付基準面21aとを結んで形成される基準柱間の基準線2021と平行であるかどうかをチェックする(図4参照)。すなわち、基準柱21の取付基準面21aに例えば、コンベックス型のスケールSをあてがい、そのスケールSに投影されるレーザー光軸の目盛C1を計測する。計測値がC1である場合には、取付治具の厚みCに一致させる必要があるので、一旦、調整ねじ12を弛めて、第2取付部材13を第1取付部材11に対して摺動させ、スケールSに投影されるレーザー光軸がCとなる位置まで角度θだけ左側に首振りさせ、水平方向における角度のずれを修正する。これにより、修正されたレーザー光軸LB1は、基準線2021と平行をなす基準線となるので、以後の測定作業では、この修正されたレーザー光軸LB1を基礎にして計測していくこととなる。
次に、図3にも示すように、一対の隣接する基準柱20,21間に存在する被測定物Mの位置を計測することになるが、その測定は、スケールSの基点(ゼロ点)を被測定物Mにあてがい、レーザー光軸LB1に直交する方向に差し渡す。
差し渡されたスケールSに投影されるレーザー光軸LB1が指示する目盛Bを読み取る。読み取った寸法Bから取付治具の厚み寸法Cを差し引く。こうして、引き算(B−C)した結果の数値Aが求められ、基準線2021から離れた位置にある被測定物Mの位置となる。
このように、第1実施の形態に係るレーザー投光器の取付治具10によれば、一人で基準柱20から遠く離れた場所にある被測定物Mの寸法Aを、簡便、容易に、しかも、測定精度を維持して測定することができ、ひいてはコスト安価なレーザー投光器の取付治具10を得ることができる。また、サイズの異なるレーザー投光器14を装着することによって、取付治具の厚み寸法Cが変化した場合でも、調整ねじ12を弛めて、第2取付部材13を摺動させ、寸法Cが、計算式A=(B−C)の計算を行い易い切りの良い数値になる位置まで移動して設定し直すことで、計算を行い易くできる効果がある。また、機械設備等が設置されるフロアが、上下階に異なる場合でも、レーザー投光器14から照射されるレーザー光軸を上方に向くように取付治具10を取り付けることで測定が可能となる。
また、本レーザー投光器による寸法測定方法によれば、図4に示されるように、レーザー投光器14をセットした取付治具10は、マグネットの磁力により、基準柱20の取付基準面20aに着脱自在に取り付けることができ、基準線となるレーザー光軸LB1は、相隣する別の基準柱21の取付基準面21aに向かって照射される。この状態において、被測定物にあてがったスケールSをレーザー光軸LB1に直交する方向に指し渡し、スケールS上に投影されるレーザー光軸LB1が指示する目盛を読み取ることで、レーザー光軸LB1から被測定物Mまでの位置、すなわち、レーザー光軸と被測定物との間の寸法Bが測定できる。他方、取付基準面20aからレーザー投光器14の取付位置までの寸法(取付治具の厚み寸法)Cを取付治具10に形成された目盛から読み取られる。求める測定数値である取付基準面20aから被測定物Mまでの寸法Aは、寸法Bから寸法Cを引き算することで求められる。
また、レーザー投光器14を装着した取付治具10を、取付基準面20aにセットしたときに、隣の基準柱21においてスケールSで計測したレーザー光軸LB2までの寸法がCと異なる寸法C1であった場合、すなわち、レーザー光軸LB2が取付基準面20aや取付基準面21aに対して平行をなしていない場合には、隣の基準柱21の取付基準面21aからレーザー光軸に至る寸法を、上記寸法Cに一致するように、レーザー投光器を取付治具に対して首振りさせて角度調整する。こうして、レーザー光軸LB2を取付基準面20a,21aに対して平行となるように調整することにより、基準面間の基準線2021に平行となる基準線LB1を得ることができ、以後の測定をこの基準線LB1を基準にして被測定物Mの位置(寸法A)を正確に測定していくことができる。
次に、図5に示す第2実施の形態に係る取付治具100を説明する。第2実施
の形態では、取付治具100が第1実施の形態のそれ10と相違する点は、第1実施の形態の取付治具100では、調整ねじ12を弛めることで、レーザー光軸LBの角度調整と、取付治具の厚みC調整を行える機構としたが、本第2実施の形態では、それぞれの調整を別個に行うようにした点が異なる。すなわち、取付治具100の第1取付部材110に、矢印ハ方向に長い長孔110aが穿たれ、第2取付部材130に長孔110aを貫通する第1調整ねじ120がねじ込まれる。また、第2取付部材130は、第1取付部材110に対して基準柱20の取付基準面20aに直交する方向(矢印ハ方向)に設けられた図示されないスライド溝に沿って摺動するように取り付けられる。第2取付部材130には、レーザー投光器14を装着する保持手段150が、第2調整ねじ170により固定される。保持手段150は、第1実施の形態のそれ15と同一の構造をなし、第2調整ねじ170を弛めることで、第2取付部材130上を回転(首振り)する点が異なる。したがって、レーザー投光器14を蝶ねじ150bで締め付けて保持部150aに固定すると、レーザー投光器14の中心が、第2調整ねじ170の中心線170Lと一致するようになっている。
また、第1取付部材110の側端面に目盛(例えば、10mm単位)が刻まれ、第2取付部材130の側端面の第1調整ねじ120の中心線120Lに一致する部分には、矢印指示線Zが刻まれ、この矢印指示線Zと中心線170Lとの間の寸法を、所定寸法(例えば、50mm)の固定寸法に設定される。
なお、第1取付部材110の被着部には、マグネット160が埋め込まれるのは、第1実施の形態の場合と同様である。
また、レーザー投光器14は、保持部150aにセットして蝶ねじ150bをねじ込んで位置決め固定することで、自動的に蝶ねじ150bのねじ込み力によりスイッチがON作動し、レーザー光を照射するようになっている。
第2実施の形態の作用を説明する。すなわち、レーザー投光器14を保持手段150に装着した状態の取付治具100が、基準柱20の取付基準面20aにマグネット160を介して取り付けられる(図5参照)。この状態において、レーザー光軸の角度調整を行う場合には、第2調整ねじ170を弛めて、保持部150aを第2調整ねじ170の中心線170L回りに回転(首振り)させ、基準柱間の基準線2021(図4参照)に平行なレーザー光軸LB1となるように調整する。
また、外形形状が円形でなく、角型形状を有するレーザー投光器の場合には、取付治具の厚み寸法Cが中途半端な端数となるので、計算のし易いように、切りの良い数値Cとするために、第1調節ねじ120を弛めて、第2取付部材130を第1取付部材110に対してスライドさることで調整することができる。
この第2実施の形態のレーザー投光器の取付治具による測定方法は、その詳細を述べるまでもなく、上記第1実施の形態の場合と同様にして行われることとなる。
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はここれら実施の形態および変形例に限られるものでなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上記第1実施の形態の保持手段の構造を、第2実施の形態の場合と同様に、図6に示すような構造の保持手段1500に形成することも可能である。
本発明の第1実施の形態に係るレーザー投光器の取付治具の外観斜視図である。 (a)は、一部を断面図で示した上記レーザー投光器の取付治具の平面図、(b)は一部を断面図で示した(a)の側面図である。 レーザー投光器の取付治具を用いた測定方法を説明する外観説明図である。 レーザー投光器の取付治具の角度調整を説明する平面図である。 本発明の第2実施の形態における側面図である。 第1実施の形態の変形例における側面図である。 工場レイアウトの測定を説明する平面図である。
符号の説明
10 取付治具
11 第1取付部材
12 調整ねじ
13 第2取付部材
13a 長孔
14 レーザー投光器
15 保持手段
16 マグネット
20 基準柱
20a 取付基準面
21 隣の別の基準柱
21a 取付基準面
100 レーザー投光器の取付治具
110 第1取付部材
110a 長孔
120 第1調整ねじ
130 第2取付部材
150 保持手段
160 マグネット
170 第2調整ねじ
1500 保持手段
2021 取付基準面間の基準線
A 取付基準面間の基準線と被測定物との間の求めたい寸法
B レーザー光軸と被測定物との間の寸法
C 取付治具の厚み寸法
LB1 基準線(レーザー光軸)
M 被測定物
S スケール





Claims (5)

  1. 被着部にマグネットを埋め込んだ取付治具にレーザー投光器を装着し、上記マグネットの磁力を利用して基準柱の取付基準面に上記取付治具の被着部を取り付け、上記レーザー投光器からレーザー光を上記基準柱に相隣する別の基準柱の取付基準面に向けて照射し、この照射された上記レーザー光の光軸が投影されるスケールの目盛から、上記取付基準面から上記レーザー投光器の装着される位置までの上記取付治具の厚み寸法を減算することにより、上記基準柱の取付基準面から上記2つの基準柱の間に存する被測定物に至る寸法を計測できるようにしたこと、特徴とするレーザー投光器による寸法測定方法。
  2. 上記取付治具に対して上記レーザー投光器を首振り移動させることにより、上記レーザー光軸が上記基準柱の取付基準面に対して直交する面内で角度調整して、上記取付基準面に対して上記レーザー光軸が平行をなすように修正できること、を特徴とする請求項1記載のレーザー投光器による寸法測定方法。
  3. 基準柱の取付基準面に、自体に設けたマグネットの磁力により着脱自在に取り付けられる第1取付部材、同第1取付部材に対して上記取付基準面に直交する面内で摺動するように形成される第2取付部材、同第2取付部材と上記第1取付部材との間に設けられ、上記第1取付部材に対する上記第2取付部材の取付位置を調整する調整ねじ、および上記第2取付部材に装着され、上記基準柱の隣に存する別の基準柱の取付基準面に指向して照射されるレーザー光の光軸により測量の基準線を生成するレーザー投光器を具備したこと、を特徴とするレーザー投光器の取付治具。
  4. 基準柱の取付基準面に、自体に設けたマグネットの磁力により着脱自在に取り付けられる第1取付部材、同第1取付部材に第1調整ねじを介して設けられ、上記取付基準面に直交する面内で摺動してその取付位置を調整するように形成される第2取付部材、上記第2取付部材に第2調整ねじを介して設けられる保持部材、および上記保持部材に装着され、上記基準柱の隣に存する別の柱の取付基準面に向けて照射されるレーザー光の光軸により測量の基準線を生成するレーザー投光器を具備し、上記第1調整ねじを弛緩させて上記第1取付部材に対して上記第2取付部材を摺動させることにより、上記取付基準面から上記レーザー投光器に至る取付寸法を調整する一方、上記第2調整ねじを回転中心として上記保持部材を上記第2取付部材に対して首振りさせることにより、上記レーザー光軸の角度を微調整できるようにしたこと、を特徴とするレーザー寸法測定治具。
  5. 上記レーザー投光器は、上記第2取付部材、または上記保持部材に装着されることにより、レーザー光が照射可能な状態にあるようにされたこと、を特徴とする請求項3または4記載のレーザー投光器の取付治具。
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