JP2005097509A - 発泡性耐火塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が効果的に得られる発泡性耐火塗料を提供する。
【解決手段】(a)トリアジンポリオール、(b)リン化合物、(c)炭化剤及び(d)屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmである発泡層安定剤を含む塗料であって、かつ、当該塗料によって形成された塗膜が隠ぺい率10%以下である、ことを特徴とする発泡性耐火塗料に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な発泡性耐火塗料に関する。
木材、合成樹脂等の基材を火災から保護する目的として、火災時の温度上昇によって発泡層を形成する塗料組成物が種々提案されている。これらの塗料組成物は、柱、梁等の基材に塗付されることにより基材上で塗膜(耐火被覆層)を形成する。
この場合、塗料組成物による塗膜が透明性を有していれば、適用される基材がもつ素材感や意匠性を生かすことができる。透明性を有する塗料組成物は、すでに種々のものが開発されている(例えば、特許文献1〜3など参照)。
特開昭50−92934号公報 特開昭54−56648号公報 特開平2−202968号公報
しかしながら、前記のような従来の塗料組成物では、加熱初期段階では発泡層が形成されるものの、その強度が不十分であるため、加熱が長時間続くと発泡層が消失又は崩壊してしまうという欠点を有している。このため、このような塗料組成物を高度な耐火断熱性能が要求される部分に適用することは困難である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、通常時(非火災時)には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が得られる発泡性耐火塗料を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定組成からなる発泡性耐火塗料によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡性耐火塗料に係る。
1. (a)トリアジンポリオール、(b)リン化合物、(c)炭化剤及び(d)屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmである発泡層安定剤を含む塗料であって、かつ、当該塗料によって形成された塗膜が隠ぺい率10%以下である、
ことを特徴とする発泡性耐火塗料。
2. さらに、トリアジンポリオールの水酸基と反応可能な官能基を含有する化合物を含む前記項1記載の発泡耐火塗料。
3. 当該化合物が、イソシアネート基を有する化合物である前記項2記載の発泡耐火塗料。
4. さらに、メラミン樹脂を含む前記項1〜3のいずれかに記載の発泡耐火塗料。
5. (a)トリアジンポリオールが、トリアジン含有量1〜50重量%である前記項1〜4のいずれかに記載の発泡性耐火塗料。
6. 発泡層安定剤の一部又は全部がSiO2である化合物である前記項1〜5のいずれかに記載の発泡性耐火塗料。
7. 前記項1〜6のいずれかに記載の発泡性耐火塗料によって形成された塗膜。
本発明によれば、通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜を形成し、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を抑制する発泡層を形成することができる発泡性耐火塗料を提供することができる。
特に、特定量のトリアジン含有量を有するトリアジンポリオールを用いる場合には、メラミン樹脂を含有する場合と同程度又はそれ以上の優れた耐火性を発揮することもできる。
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
1.発泡性耐火塗料
本発明の発泡性耐火塗料は、(a)トリアジンポリオール、(b)リン化合物、(c)炭化剤及び(d)屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmである発泡層安定剤を含む塗料であって、かつ、当該塗料によって形成された塗膜が隠ぺい率10%以下である、ことを特徴とする。
本発明塗料では、主としてトリアジンポリオールを結合剤とするものである。トリアジンポリオールを用いることによって、透明性に優れた強固な塗膜を得ることができる。さらに、トリアジンポリオールは優れた発泡作用も有していることから、火災時において安定した発泡層を得ることができる。
トリアジンポリオールはトリアジン骨格(N33)を有するポリオールであれば特に限定的でない。例えば、トリアジンポリエステルポリオール、トリアジンアルキルポリオール、トリアジンアクリルポリオール、トリアジンポリエーテルポリオール及びトリアジンエポキシポリオールの少なくとも1種を好適に用いることができる。これらの中でも、トリアジンポリエステルポリオールが好ましい。このようなトリアジンポリエステルポリオールとしては、例えばトリアジン化合物とポリエステルポリオールとを反応させて得られたものを好適に用いることができる。
トリアジンポリオールのトリアジン含有量は、特に限定されないが、1〜50重量%とすることが好ましく、より好ましくは5〜30重量%、最も好ましくは8〜20重量%である。トリアジン含有量を上記範囲内に設定することによって、より優れた発泡性とともに良好な造膜性を得ることができる。
なお、本発明において、トリアジン含有量とは、トリアジンポリオール中に含まれるトリアジン骨格(N33)の含有量(重量%)を示す。
トリアジンポリオールは、より強固で透明性に優れた塗膜が得られるという点では、水酸基価(ヒドロキシル価)が10〜200KOHmg/g(特に15〜100KOHmg/g)のものを使用することが好ましい。
本発明塗料では、さらにトリアジンポリオールの水酸基(−OH基)と反応可能な官能基を含有する化合物を含むことが望ましい。このような化合物はポリオールと架橋反応することによって、より強固な塗膜を形成することができる。
トリアジンポリオールの水酸基と反応可能な官能基は限定的でなく、例えばイソシアネート基、カルボキシル基、イミド基、アルデヒド基等が挙げられる。本発明では、特にイソシアネート基であることが好ましい。
また、上記のような官能基は、化合物の分子中に2つ以上有していることが好ましい。また、官能基を2つ以上有する場合には、それらが互いに同じ官能基であっても良いし、互いに異なっていても良い。
上記イソシアネート基を有する化合物としては、ジイソシアネート類を好適に用いることができる。例えば(1)1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,3−ペンタメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンジイソシアネ−ト、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;
(2)1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;
(3)m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネート、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;
(4)1,3−キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,4−キシリレンジイソシアネ−ト(XDI)、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート;
(5)上記(1)〜(4)の化合物をアロハネート化、ビウレット化、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カルボジイミド反応等によって生成した誘導体;
(6)上記(1)〜(5)の化合物と、その化合物と共重合可能な単量体との共重合体であって、ポリオールとの架橋反応が可能なもの;
ここで、上記の共重合可能な単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;
(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸アミノブチル、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン、(メタ)アクリル酸−N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N−t−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノプロピル、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、ジグリシジルフマレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体;
(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル等のアルコキシシリル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸n一アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸オキチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オタタデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。
(7)上記(1)〜(6)の混合物;
等が挙げられる。
イソシアネート基を含有する化合物は、1種又は2種以上で用いることができる。本発明では、これらのイソシアネート基を含有する化合物の中でも、(3)芳香族ジイソシアネート及び(4)芳香脂肪族ジイソシアネートの少なくとも1種が望ましく、さらには2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)及び2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)の少なくとも1種がより望ましい。
上記カルボキシル基を含有する化合物としては、例えば(1)カルボキシル基含有単量体又は多価カルボン酸、(2)これらカルボキシル基含有単量体又は多価カルボン酸を単独重合又は共重合させた重合体、(3)これらカルボキシル基含有単量体又は多価カルボン酸と、これらと共重合可能な他の単量体とを共重合させた共重合体等が挙げられる。
上記カルボキシル基含有単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等が挙げられる。
上記多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
上記の共重合可能な単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸アミノブチル、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン、(メタ)アクリル酸−N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N−t−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノプロピル、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、ジグリシジルフマレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−ε−カプロラクトン変性グリシジル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体;
(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル等のアルコキシシリル基含有単量体;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;
ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸n一アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸オキチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オタタデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等のその他の単量体;
等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。
トリアジンポリオールとトリアジンポリオールの水酸基と反応可能な官能基を含有する化合物の混合比率は、特に限定されないが、(水酸基)/(水酸基と反応可能な官能基)の比率が、0.1〜10程度であることが好ましい。
例えば、トリアジンポリオールの水酸基と反応可能な官能基を含有する化合物がイソシアネート基を含有する化合物である場合、トリアジンポリオールとイソシアネート基を含有する化合物の混合比率は、OH/NCO比率で通常、0.1〜10、好ましくは0.2〜5、さらに好ましくは0.3〜2となる範囲内で設定すれば良い。上記範囲に設定することによって、適切な架橋密度が得られ、硬化性、耐久性、強度等において優れた物性を得ることができる。
また、本発明では、反応促進剤を用いて硬化反応を迅速に進めることもできる。例えば、トリアジンポリオールとイソシアネート基を含有する化合物の反応では、反応促進剤として、例えば(i)トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ダイマージアミン、ダイマー酸ポリアミドアミン等のアミン類;(ii)ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、錫オクテート等の錫カルボン酸塩類;(iii)ナフテン酸鉄、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸鉄、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛等の金属カルボン酸塩類;(iv)ジブチルチンチオカルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、トリブチルメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のカルボキシレート類;(v)アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物等を好ましく使用することができる。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。
反応促進剤は、トリアジンポリオールの固形分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の比率で混合する。上記範囲に設定することによって、反応促進効果が得られるとともに、所定の耐候性、耐変色性等を確保することができる。
本発明塗料では、さらにメラミン樹脂を含んでいても良い。メラミン樹脂を含む場合には、透明性に優れた強固な塗膜を得ることができるとともに、火災時において安定した発泡層が得られる。
メラミン樹脂は特に限定されないが、例えばメチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、シアヌル酸メラミン樹脂等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。これらの中でも、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂の使用量は、用いるメラミン樹脂、トリアジンポリオールの種類等に応じて適宜設定できるが、一般的には固形分重量比でトリアジンポリオール:メラミン樹脂=1:0.1〜10(好ましくは1:0.2〜5)となるように設定すれば良い。上記範囲内に設定することによって、より良好な発泡状態が得られ、優れた耐火性を発揮することができる。
また、メラミン樹脂とトリアジンポリオールとを効果的に反応させて良好な透明性塗膜を形成させるために、必要に応じて触媒を含有させることもできる。触媒としては、例えばリン酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、硝酸、硫酸、塩化アンモニウム等の酸性触媒を好適に用いることができる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。触媒の使用量は、前記のトリアジンポリオール及びメラミン樹脂の合計量(固形分)100重量部に対して、通常0.1〜5重量部とすれば良い。
また、本発明塗料では、本発明の効果を妨げない範囲内で、公知の発泡性耐火塗料で結合剤として含まれているものを使用することもできる。例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、プロピレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンゴム等の有機質結合剤が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用することができる。また、所定の透明性が失われない範囲内であれば、必要に応じてセメント、石膏、水ガラス、シリコーン樹脂等の無機質結合剤を併用することも可能である。
リン化合物は、火災時に脱水冷却効果、不燃性ガス発生効果、結合剤炭化促進効果等の少なくとも1つの効果を発揮し、結合剤の燃焼を抑制する作用を発揮することができる。このようなリン化合物としては、例えばトリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、ジフェニルオクチルフォスフェート、トリ(β−クロロエチル)フォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ(ジクロロプロピル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ(ジブロモプロピル)フォスフェート、クロロフォスフォネート、ブロモフォスフォネート、ジエチル−N, N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ヒドロキシメチルフォスフォネート、三塩化リン、五塩化リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン化合物等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特にポリリン酸アンモニウムが好ましい。ポリリン酸アンモニウムを使用する場合には、脱水冷却効果と不燃性ガス発生効果とをより効果的に発揮することができる。
リン化合物の含有量は限定的ではないが、前記のトリアジンポリオール(及びポリオールと反応可能な官能基を含有する化合物及び/又はメラミン樹脂の合計量)(固形分)100重量部(ポリオールと反応可能な官能基を含有する化合物及び/又はメラミン樹脂を含む場合は、トリアジンポリオールにこれらを含めた合計量を100重量部とする。以下同じ。)に対して、通常20〜200重量部、好ましくは50〜100重量部である。
炭化剤は、一般に、火災による結合剤の炭化とともにそれ自体も脱水炭化していくことにより、断熱性により優れた厚みのある発泡層を形成する作用を有する。炭化剤としては、このような作用を有する限り特に制限されず、公知の発泡性耐火材料における炭化剤と同様のものが使用できる。例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールの他、デンプン、カゼイン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特にジペンタエリスリトールが脱水冷却効果と発泡層形成作用に優れている点で好ましい。
炭化剤の含有量は特に制限されないが、前記のトリアジンポリオール(固形分)100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部である。
本発明の発泡層安定剤としては、その屈折率(光の波長:589nm、測定温度:20℃)が1.4〜1.8(特に1.45〜1.65)であるものを使用する。屈折率が上記範囲内であれば、優れた耐火断熱性能を発揮するとともに、良好な透明性を有する塗膜を形成することが可能となる。なお、ここに言う屈折率とは、アッベ屈折計を用いて測定される値である。
このような屈折率を有する材料としては、例えば、タルク、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、粘土、クレー、シラス、マイカ、珪砂、珪石粉、石英粉、アルミナ、ホウ酸亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられ、好ましくは4価の元素(特にSi)を含む材料が挙げられる。最も好ましい発泡層安定剤はSiO2を含む材料(特に、SiO2含有粉末)である。このような材料(又はその供給源)としては、例えば珪砂、珪石、石英等を用いることができる。
また、発泡層安定剤は、好ましくは粉末状のものを使用する。特に、発泡層安定剤の平均粒子径は、0.01〜50μm(好ましくは0.1〜10μm)である。このような平均粒子径をもつ粉末を発泡層安定剤として使用することにより、形成される塗膜の鮮映性をより高めることができる。
このような発泡層安定剤の使用によって、通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が効果的に得られる。
発泡層安定剤の含有量は、前記のトリアジンポリオール(固形分)100重量部に対して、通常5〜150重量部、好ましくは10〜80重量部である。発泡層安定剤が5重量部より少ない場合は、発泡層の強度が不足し、発泡層が消失又は崩壊してしまうおそれがある。発泡層安定剤が150重量部より多い場合は、塗膜の透明性が低下したり、あるいは発泡倍率が低下するおそれがある。
本発明塗料による塗膜は、加熱時(例えばISO834の標準加熱曲線に準じて加熱したとき)におけるリン化合物との反応によって、発泡層(好ましくは結晶構造を有する発泡層)を形成するものである。このような発泡層は、十分な強度を有しており、長時間の加熱によってもその形状を保持することができるため、優れた耐火断熱性を発揮することができる。発泡層が結晶構造を有する場合、その結晶構造はMPO4及び/又はM(PO33(ただし、Mは3価の元素)あるいはMP27(ただし、Mは4価の元素)で表される。特に、優れた耐火断熱性を発揮できるという点で、本発明の発泡層は、上記MP27で表される結晶構造を有することが好ましい。
本発明の発泡性耐火塗料には、本発明の効果を阻害しない範囲内において、必要に応じて、繊維、可塑剤、分散剤等を配合することもできる。
本発明の発泡性耐火塗料は、その塗料により形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下、好ましくは9%以下、より好ましくは7%以下である。このような塗膜が形成可能であれば、基材の素材感や意匠性を十分に生かすことができる。
なお、本発明における隠ぺい率は、JIS 5600−4−1:1999「隠ぺい力」に準じて、隠ぺい率試験紙を用い、乾燥厚み80μmの塗膜(乾燥塗膜)について測定した値である。
2.発泡性耐火塗料の製造
本発明の発泡性耐火塗料は、上記のような各成分を均一に混合すれば得ることができる。各成分の混合順序等は特に制限されないが、予め混合しておいても良いし、塗装直前に混合しても良い。上記混合に際しては、ミキサー、ニーダー等の公知の装置を使用すれば良い。
3.発泡性耐火塗料の使用
本発明の発泡性耐火塗料は、耐火性を付与すべき基材に塗付積層することによってその効果を発揮することができる。
耐火性を付与すべき基材とは、建築物・土木構築物等の構造物において耐火構造とすべき部分であり、例えば、壁、柱、床、梁、屋根、階段等の各部位が挙げられる。特に、本発明では上述のような特徴を有する発泡性耐火層を使用することから、基材が木質材で構成されるものである場合に適している。これら基材は、何らかの下地処理(難燃処理、防虫処理、防腐処理等)が施されたものであっても良い。なお、本発明の発泡性耐火塗料は、防火性能を必要とする部位に適用することも可能である。
発泡性耐火塗料を基材に塗付する際には、例えばスプレー、ローラー、刷毛等の塗装器具を使用して、一回ないし数回塗り重ねて塗装すれば良い。最終的に形成される発泡性耐火層の厚みは、所望の耐火性能、適用部位等により適宜設定すれば良いが、通常は0.2〜5mm程度である。
本発明では、発泡性耐火層を保護するために、必要に応じてさらに透明上塗層を積層することもできる。このような透明上塗層は、公知のクリヤー塗料を塗付することによって形成することができる。クリヤー塗料としては、例えばアクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、フッ素樹脂系等の塗料を用いることができる。クリヤー塗料の塗装は、公知の塗装方法によれば良く、スプレー、ローラー、刷毛等の塗装器具を使用することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。ただし、本発明の範囲は、これら実施例の範囲に限定されない。
実施例1〜9及び比較例1〜2
表1に示す原料を用い、表2に示すような配合割合で発泡性耐火塗料をそれぞれ調製した。
Figure 2005097509
Figure 2005097509
試験例1
各実施例及び比較例で得られた各発泡性耐火塗料について、隠ぺい率の測定及び加熱試験を行なった。
(1)隠ぺい率の測定
各発泡性耐火塗料による塗膜の隠ぺい率をJIS 5600−4−1:1999「隠ぺい力」に準じて測定した。具体的には、上記発泡性耐火塗料による塗膜の乾燥厚みが80μmとなるようにフィルムアプリケータで上記発泡性耐火塗料を隠ぺい率試験紙に塗り付け、温度23℃・相対湿度50%の条件下にて48時間乾燥させることによって、試験片を作製した。得られた試験片について、色彩色差計「CR−300」(ミノルタ社製)を用いて黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を測定し、これらの結果に基づいて隠ぺい率を算出した。その結果を表2に示す。
(2)加熱試験
黒皮鋼板に対し、各発泡性耐火塗料を乾燥厚み1mmとなるように刷毛で塗り付け、温度23℃・相対湿度50%下にて48時間乾燥させることにより試験体を作製した。この試験体を用いて加熱試験を実施した。試験方法は、ISO834の標準加熱曲線に準じて一定時間(1時間)加熱し、室温に冷却した後、発泡層の発泡倍率を測定した。評価は下記のとおりとした。その結果を表2に示す。
◎:発泡倍率20倍以上
○:発泡倍率10倍以上
△:発泡倍率10倍未満
×:発泡層消失又は崩壊
また、加熱試験後の発泡層について、X線回折装置(製品名「RINT−1100」,株式会社リガク社製)による測定を行い、そこで得られたX線回折パターンから、その結晶構造を解析した。その結果を表2に示す。
(3)造膜性試験
ヒノキ木材(150mm×90mm×10mm)に対し、各発泡性耐火塗料を乾燥厚み0.5mmとなるように刷毛で塗り付けた。その後、温度23℃・相対湿度50%下にて放置し、造膜性(塗膜の割れ等)を目視にて評価した。評価は下記のとおりとした。その結果を表2に示す。
◎:塗膜の割れ無し
○:ほとんど塗膜の割れなし
△:2週間以内にクラック発生
×:1週間以内にクラック発生

Claims (7)

  1. (a)トリアジンポリオール、(b)リン化合物、(c)炭化剤及び(d)屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmである発泡層安定剤を含む塗料であって、かつ、当該塗料によって形成された塗膜が隠ぺい率10%以下である、
    ことを特徴とする発泡性耐火塗料。
  2. さらに、トリアジンポリオールの水酸基と反応可能な官能基を含有する化合物を含む請求項1記載の発泡耐火塗料。
  3. 当該化合物が、イソシアネート基を有する化合物である請求項2記載の発泡耐火塗料。
  4. さらに、メラミン樹脂を含む請求項1〜3のいずれかに記載の発泡耐火塗料。
  5. (a)トリアジンポリオールが、トリアジン含有量1〜50重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性耐火塗料。
  6. 発泡層安定剤の一部又は全部がSiO2である化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の発泡性耐火塗料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の発泡性耐火塗料によって形成された塗膜。
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