JPH0565436A - 発泡性耐火塗装剤 - Google Patents

発泡性耐火塗装剤

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JPH0565436A
JPH0565436A JP4043264A JP4326492A JPH0565436A JP H0565436 A JPH0565436 A JP H0565436A JP 4043264 A JP4043264 A JP 4043264A JP 4326492 A JP4326492 A JP 4326492A JP H0565436 A JPH0565436 A JP H0565436A
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JP
Japan
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acid
resin
synthetic resin
compound
melamine
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Application number
JP4043264A
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English (en)
Inventor
Nobuo Kobayashi
暢生 小林
Hikari Yoshioki
光 義沖
Shigehisa Ishihara
茂久 石原
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】建材等に適用される、火災時の連続的な高温の
加熱下でも高い防火性を示す発泡性耐火塗装剤を提供す
る。 【構成】(A)チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニ
オブ、タンタル、モリブデン、タングステン及びクロム
の炭化物、ほう化物、窒化物、炭・窒化物、炭・ほう化
物、及びほう素の炭化物、窒化物、炭・窒化物から選ば
れる1種類以上、例えば炭化ほう素と、(B)縮合系樹
脂類、重付加系樹脂類、重合系樹脂類等の合成樹脂、例
えばエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂と、(C)加熱時に
ルイス酸を形成するりん化合物または/及び硫黄化合物
の1種類以上、例えばマイクロカプセル化ポリりん酸ア
ンモニウムとを必須成分とすることを特徴とする発泡性
耐火塗装剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属、木材、石こうボー
ド等の基材に塗装される耐火塗装剤と被塗装物、例えば
建材、車両、船舶、建造物に関し、詳しくは組成中に皮
膜形成能力のある合成樹脂、更に必要な場合には有機性
の発泡剤、究極的には加熱下に酸化物にまで分解される
りん化合物や硫黄化合物のごとき公知の各配合成分に、
選ばれた一群の無機性の高溶融点の化合物を混合するこ
とにより、火災時の連続的な高温の加熱下でも、質量残
存率が高く、耐圧縮性と耐剥離性を増大した新規な耐火
塗装剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化ほう素、炭化チタン、炭化タングス
テン、窒化けい素、窒化ほう素、例えばチタンカーボナ
イトライド、タングステンチタン、タンタルカーバイト
等は、いずれも耐火煉瓦、研磨剤その他の高度の耐火性
能や高強度を要する材料の焼結用原料として使用される
ことは公知であるが、発泡性や非発泡性の耐火塗料の配
合成分として使用されたことはない。この理由は、これ
らの化合物が化学的に不活性で、しかも熱分解温度がい
ずれも火災時の温度よりもはるかに高く、有機性の耐火
塗装剤と混合しても耐火性能の向上に寄与することが期
待できないと予測されて来たためと思はれる。
【0003】従ってこれら無機化合物を含まず、上記の
各請求項に記入したような各種の配合成分を含む組成物
が従来の典型的な発泡性か非発泡性の耐火塗装剤であっ
た。これら公知の耐火塗装剤による被塗装物は、加熱温
度が高くても600℃程度以下、加熱時間が最高でも1
0分間程度の、典型的な火災の初期の段階では、条件が
適切であれば、これら耐火塗装膜の発泡断熱機構や、木
質材等の場合に使用されるような場合は、炭化層形成能
により有効に耐火に寄与したが、火災の燃え盛り期に到
達する室内が1000℃前後の温度が1時間も持続する
ような場合には、塗装膜や形成した発泡断熱層が熱気流
で容易に脱落するため耐火性能を喪失する欠点があっ
た。また、木質建材等の場合は、耐火発泡塗装層の上に
化粧層を貼り合わせると、化粧層の燃焼により形成する
発泡断熱層が、化粧層の炭化物に押し潰されたり、炭化
物と同伴して落下して耐火性能を急速に喪失する欠点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のこれらの欠点に
対して、本発明は、 イ) その形成塗膜を加熱する時に形成する発泡層の均
一化と硬さの付与 ロ) 耐火塗装膜の加熱時に形成する発泡層が必要以上
に膨れ上がること、すなわち低密度化のため熱風による
る被塗装物からの剥離・脱落、被塗装物の亀裂・変形の
発生防止、 ハ) 耐火塗装膜を連続的に400〜1000℃或いは
それ以上の高温で加熱する時に形成する発泡層の酸化に
よる減量の遅延、 ニ) 有機質か無機質、これ等の複合の基板に耐火塗料
を塗り、更にその表面に化粧層となる突板や壁紙等を貼
り合わせる場合に生じる加熱時にできる炭素残骸の圧迫
による発泡層の形成不良による耐火性能の低下防止、換
言すると発泡層の圧縮強度と硬さの向上 ホ) 塗装膜の耐水性、強度、接着性等の性能を低下せ
ず、火災時に初めて発泡層の物理的、化学的な耐久性能
を向上するような特性を有する等、通常公知の発泡性耐
火塗料では得られない性能を具備した、新規の耐火塗料
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)(A)
チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、モリブデン、タングステン及びクロムの元素の炭化
物、ほう化物、窒化物、炭・窒化物、炭・ほう化物、及
びほう素の炭化物、窒化物、炭・窒化物から選ばれる1
種類以上と、(B)合成樹脂と、(C)加熱時にルイス
酸を形成するりん化合物または/及び硫黄化合物の1種
類以上とを必須成分とすることを特徴とする発泡性耐火
塗装剤、(2)分解開始温度が、100℃〜400℃の
有機発泡剤の1種類以上を含有することを特徴とする上
記(1)記載の発泡性耐火塗装剤、(3)有機発泡剤
が、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
4,4´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッ
ド、p−トルンスルホニルヒドラジッド、p,p´−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジッド)、ヒドラ
ゾジカルボンアミド、メラミン、メラミンの縮合物、尿
素の縮合物、イソシアヌ−ル酸、イソシアヌ−ル酸の縮
合物から選ばれる1種類以上であることを特徴とする上
記(2)記載の発泡性耐火塗装剤、(4)りん化合物
が、ポリりん酸アンモニウム、合成樹脂でマイクロカプ
セル化されたポリりん酸アンモニウム、3−(アルキル
ホスホノ)プロピオンアミドまたはこのメチロ−ル化物
またはこのメトキシメチル化物、3−(アルキルホスホ
ノ)ジメチルこはく酸エステル(ただし、アルキル基は
炭素数3以下)の1種類以上であることを特徴とする上
記(1)または上記(2)記載の発泡性耐火塗装剤、
(5)合成樹脂が、縮合系樹脂類、重付加系樹脂類、重
合系樹脂類から選ばれるものであることを特徴とする上
記(1)または(2)記載の発泡性耐火塗装剤、(6)
(B)合成樹脂としてメラミン、イソシアヌ−ル酸およ
びこれらのメチロ−ル化物、メチル化メチロ−ル化物か
ら選ばれるもの、(C)りん化合物としてポリりん酸ア
ンモニウムあるいは/及びこのマイクロカプセル化物微
粉末、(D)ペンタエリスリト−ルまたはこの誘導体を
必須成分とする水または有機溶剤を含有することを特徴
とする上記(2)記載の発泡性耐火塗装剤、(7)合成
樹脂とりん化合物が、メラミン樹脂とりん酸またはポリ
りん酸との反応により得られる酸コロイドである上記
(1)または(2)記載の発泡性耐火塗装剤、(8)ポ
リウレタン及び/あるいはポリウレイド基を含むエラス
トマ−、ポリりん酸アンモニウムの粉末、メラミンある
いはイソシアヌ−ル酸、及び/あるいは炭素数6以下の
アルコ−ルでエ−テル化されたメチロ−ル化物を必須成
分とする上記(1)または(2)記載の発泡性耐火塗装
剤、(9)配合原料の粒径が少なくとも50ミクロン以
下の微粉末であることを特徴とする上記(1)または
(2)記載の発泡性耐火塗装剤、(10)基材に上記
(1)又は(2)記載の発泡性耐火塗装剤の1種以上で
1層又は複数層塗装したことを特徴とする塗装物(1
1)被積層物の表面に上記(1)又は(2)記載の発泡
性耐火塗装剤を塗装し、該塗装剤が乾燥する前に、織物
状物、紙状物、編組物、板状物、フィルム状物、粒体、
細粒を混入、圧着又は散布し、乾燥または/及び硬化さ
せることを特徴とする塗装物に関する。
【0006】
【構成】本発明は、本発明者らの実験により選ばれた化
学的に非活性で、高融点の無機化合物の微粉末と、いず
れも従来公知の合成樹脂、りん化合物、発泡剤等を含ん
でなる耐火性能を著しく改善した耐火塗装剤を提供する
ものである。
【0007】本発明の無機添加物類は、いずれも微粉末
状で使用する必要があるが、粒子径が50ミクロン以
下、特に塗装膜の美観を要する場合は、20ミクロン以
下の微粉末状態で使用する事が望ましい。その理由は、
塗装液中での分離を防ぎ、且つ塗装膜の強度低下を防ぐ
ためと600℃以上で生成するルイス酸と無機化合物の
化学反応の生成率を向上するためである。これら化合物
は下記のごとく極めて融点が高く、かつ化学的に安定と
考えられているため、耐火塗装剤の重要な役割を発揮す
る主原料としては検討されなかったものと考えられる。
これら化合物とこれらの耐熱性の具体例を示す。
【0008】 化合物名 化学式 分子量 融点・分解温度(℃・空気中) 炭化けい素 SiC 40.07 1,750 炭化ほう素 B4C 55.24 2,450 炭化タングステン WC 195.90 2,860 炭化チタン TiC 59.91 3,200 炭化モリブデン Mo2C 203.81 2,522 炭化ジルコニウム ZrC 103.23 3,580 炭化バナジウム VC 62.95 2,648 炭化ニオブ NbC 92.92 3,613 炭化タンタル TaC 192.96 3,985 ほう化チタン TiB2 69.52 2,790 ほう化ジルコニウム ZrB2 112.84 3,200 ほう化タンタル TaB2 202.62 3,037 ほう化クロム CrB 62.81 2,100 ほう化モリブデン MoB 106.75 2,550 ほう化タングステン WB 194.66 2,800 けい化ジルコニウム ZrSi2 148.11 1,520 けい化ニオブ NbSi2 149.08 1,930 けい化タンタル TaSi2 237.12 2,200 けい化クロム CrSi2 108.17 1,475 けい化モリブデン MoSi2 152.11 2,020 けい化タングステン WSi2 240.02 2,160 窒化けい素 Si2 N3 140.30 1,900 窒化ほう素 BN 24.83 1,000 窒化チタン TiN 61.9 2,950 窒化ジルコニウム ZrN 105.22 2,980 窒化バナジウム VN 64.94 2,050 窒化ニオブ NbN 106.91 2,300 窒化タンタル TaN 194.95 3,087 炭化タングス WC/TiC 127.91 3,000 テン・チタン (50/50) 炭化タングス WC/TiC 154.51 3,000 テン・チタン・ /Ta タンタル (50/30/20)
【0009】木材の着火温度が約260℃、アルミニウ
ムの融点が660℃、また建造物の鉄骨構造躯体も融点
は1500℃を越えるが、400℃前後で強度が急激に
低下し挫屈すると認識されており、これら無機化合物を
耐火塗装剤の配合成分として加えても、単に骨材として
の機能しか期待できないと一般的に判断されよう。
【0010】しかし、後掲の表1、表2で示すように、
通常の耐火塗装剤は550〜700℃の温度範囲で完全
に熱分解して、無機分のみしか残留しないが、これらを
りん分や窒素分を含む耐火処方に添加して得た塗装膜
は、熱天秤・示差熱分析法で1,000℃程度まで持続
的に加熱しても共通して、質量減少率が低く、条件によ
っては、驚くべきことにある種の化学反応の生成を示唆
する750℃以上で加熱温度の上昇と共に質量が逆に増
加する場合すらあることや明らかにこれら無機添加物と
耐火塗料を構成する炭素、窒素、りんなどの未知の反応
の生成を示唆する著しい発熱のピークが450〜900
℃の範囲でそれぞれ1回から3回生成することが確認さ
れ、これら無機添加物が、りん化合物が加熱により形成
するルイス酸成分と、合成樹脂を構成する炭素、窒素、
酸素等との強固で新規な化学結合により極めて緻密で耐
熱気流性の耐火発泡層を形成したものと推定された。
【0011】特筆すべきことは、これら無機物を1ミク
ロン前後の微粉末の形で1%以下添加することにより、
塗装膜の発泡の高さ、硬さ及び緻密化に著しく貢献する
ことである。
【0012】上記無機添加物は、単独で使用しても、2
種類以上を混合してもよい。また比較のためこれらの化
合物の代わりにグラファイト粉末や、コロイダルシリカ
等を加えた場合は何等このような特性は観測されなかっ
た。本発明はこのような発見を骨子とするものである。
【0013】{本発明で使用する配合成分の例} [りん化合物の例]本発明で使用されるりん化合物は、
空気中で加熱されると、好ましくは200℃以上で分解
してルイス酸として機能するりんの酸化物が形成される
化合物であればよい。例えばりん酸やポリりん酸のアン
モニウムや有機アミン塩類はこの範疇に入るが、これら
酸のアルカリ金属塩やその他の金属塩などは入らない。
上記の範疇に入り、また耐水性が更に優れているりん化
合物の例を次に挙げる。
【0014】[りん化合物の例1](以下単に[りん例
1]のように記す。) 水性の合成樹脂ベヒクルと混合した場合に、水抽出に対
し抵抗性の高いメラミン樹脂でマイクロカプセル化した
高分子量(重量平均分子量で数万)のポリりん酸アンモ
ニウム、例えばこの市販品としては、EXOLIT 4
62(ヘキストジャパン株式会社)が非常にこの目的に
適している。
【0015】[りん例2]またメラミン系の水溶性やア
ルコ−ル可溶性の縮合物に添加して、木質材の耐火塗装
剤とするような場合のりん化合物は、一連の酸アミド化
合物とこれらの縮合物や誘導体がこの目的に適している
が、特に100℃以下で効率的に常温硬化させるような
場合には、pH3以下で非常にメチレン縮合しやすい3
−(ジアルキルホスホノプロピオン)アミド(アルキル
基の炭素数は3以下、特にメチル基の化合物)の使用が
適しており、最高の耐水性を与える処方は、米国特許第
4,839,099号明細書に詳細が示されている。こ
の市販品としては70%水溶液のル−フ−プル−フ P
(ROOF−PROOF P)、40%メタノ−ル溶液
のフレ−ムガ−ド 5527(大日本インキ化学工業株
式会社製品)、特にフェノール樹脂を使用する場合には
そのメチロール化物のピロバテックスCP(PYROV
ATEX CP、チバガイギイ株式会社 製品)が挙げ
られる。
【0016】[りん例3]フェノ−ル系樹脂に添加して
高度の耐火性能を与える化合物は、上記[りん例1]や
[りん例2]の化合物の性能も優れているが、特に優れ
た耐熱性を与える化合物は特公平3−1342号明細書
に示されている3−(ジメチルホスホノ)−ジメチルサ
クシネ−トである。[りん例2]の化合物も本発明の目
的に適している。
【0017】この他高温加熱下で分解してルイス酸を形
成する種々の無機・有機りん系の化合物、例えばりん
酸、りん酸塩類、りん酸エステル類、ホスファゼン化合
物類が本発明の目的に使用できる。
【0018】[合成樹脂の例](以下単に[樹脂例1]
のように記す。) 本発明で使用できる合成樹脂の種類には特に制約はない
が、高度の発泡性を得るためには窒素分を含有している
ことが望ましい。縮合系樹脂の例としてはメラミン樹脂
類、フェノ−ル樹脂類の単独使用や、混合使用が目的に
適している。そのほかに不飽和ポリエステル樹脂も使用
することができる。また尿素樹脂類も目的によっては単
独あるいはメラミン樹脂との併用により使用できる。こ
れらの内メラミン樹脂類はメチロ−ル化物や、炭素数3
以下のアルコ−ルによるアルコキシメチル化物が挙げら
れ、これらは、水溶性か水分散性、あるいはアルコ−ル
可溶性の化合物の単独使用か、混合使用が目的に適して
いる。以下その主な例を挙げる。
【0019】[樹脂例1]ルイス酸形成物質の共存下に
優れた発泡性を示す水分散型の尿素樹脂市販品として
は、ベッカミン P−364BL(大日本インキ化学工
業株式会社製品)が挙げられる。経時的加水分解を防止
でき、耐亀裂性を向上するためには、メラミン樹脂との
併用が望ましい。この他尿素樹脂微粉末の分散物ユーパ
ル(三井東圧化学工業株式会社)が挙げられる。
【0020】[樹脂例2]ルイス酸形成物質の共存時加
熱下優れた発泡性を示す水溶性か水分散性のメラミン樹
脂、あるいはこれ等と混合できるメラミン樹脂の市販品
としては、ル−フ−プル−フ FIX、ウオ−タ−ゾ−
ル S−695、ウオ−タ−ゾ−ル S−683−I
M、ベッカミン J−101(大日本インキ化学工業株
式会社製品)、サイメル 300、サイメル 738、
サイメル 370、サイメル 238(三井サイアナミ
ッド化学工業株式会社製品)等があげられる。これ等を
混合使用する事により皮膜の可塑化や、亀裂防止等の目
的が達せられる処方が存在する。
【0021】[樹脂例3]フェノ−ル樹脂でルイス酸形
成物質の共存下に優れた耐火性と被塗装物の熱による劣
化を防止し得て、常温でも単独あるいは[樹脂例2]に
挙げたメラミン樹脂類との併用が可能なアルコ−ル可溶
性の縮合度の高い市販品として、プライオ−フェン T
D−2443LV、プライオ−フェン TD−5010
(大日本インキ化学工業株式会社製品)等のフェノール
核5個程度がメチレン結合している常温で酸硬化する製
品が接着性が必要な耐火塗装に適している。
【0022】また乾燥により皮膜を形成する重合系の合
成樹脂として、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル類等の共重合物の溶液や乳化重合物を本発明の有
用な合成樹脂成分として使用することができる。例えば
下記の化合物が挙げられる。
【0023】[樹脂例4]アクリル酸エステル系樹脂乳
化重合物型の市販品として、ボンコ−ト 4001、ボ
ンコ−ト SFC−55(大日本インキ化学工業株式会
社製品が挙げられる。非イオン型及び/またはカチオン
型の乳化剤を使用し、かつ最低皮膜形成温度が10℃以
下の製品が目的に特に適している。
【0024】[樹脂例5]酢酸ビニルと、内部可塑塑化
成分の高級脂肪酸ビニルエステルやアクリル酸エステル
系単量体との乳化共重合物の市販品として、ボンコ−ト
6290やボンコ−ト 6620(大日本インキ化学
工業株式会社製品)等が挙げられる。
【0025】[樹脂例6]耐光性を余り重要視しない用
途には、アクリル酸やメタアクリル酸を共重合成分とし
て含み、あるいは含まない、ブタジエンとスチレン及び
/あるいはブタジエンとアクリルニトリルの乳化共重合
物も有用である。市販品として、例えば、ラックスタ−
DS−613(ブタジエン−スチレン系)、ラックス
タ− DS−704(ブタジエン−アクリルニトリル
系)(大日本インキ化学工業株式会社製品)等が挙げら
れる。
【0026】これ等の重合系の合成樹脂の耐水性を向上
するため、メラミン樹脂やエポキシ樹脂等の架橋剤を併
用することは有用な方法である。
【0027】乾燥により皮膜を形成したり、混合して架
橋硬化するその他の重付加型合成樹脂の例として種々の
方法で変成されたポリウレタン樹脂のエラストマ−や2
液型の有機溶剤の使用も有用である。市販品として、例
えば下記の化合物が挙げられる。
【0028】[樹脂例7]二液型ポリウレタン樹脂の飽
和ポリエステル成分として、バ−ノックD−220、バ
−ノック D−161(大日本インキ化学工業株式会社
製品)が挙げられる。
【0029】[樹脂例8]二液型ポリウレタン樹脂のア
ルキッド樹脂成分として、バ−ノック DE−140−
70(大日本インキ化学工業株式会社製品)等が挙げら
れる。
【0030】[樹脂例9]二液型ポリウレタン樹脂のト
リアジン樹脂成分として、バ−ノック D0−1140
−70(大日本インキ化学工業株式会社製品)が挙げら
れる。
【0031】[樹脂例10]二液型ポリウレタン樹脂の
ポリイソシアネ−ト成分で、上記のウレタン系重合物と
併用し架橋硬化させる成分で耐変色性の優れている製品
として、バ−ノックDN−950、バ−ノック DN−
990、バ−ノック DN−992(大日本インキ化学
工業株式会社製品)等が挙げられる。
【0032】[樹脂例11]また一液型で、空気中の水
分の作用で硬化するポリウレタン樹脂も使用可能であ
り、バ−ノック DM−652、バ−ノック DM−6
78(大日本インキ化学工業株式会社製品)等が挙げら
れる。
【0033】[樹脂例12]同様に一液型の有機溶剤溶
液で、単に乾燥により皮膜を形成し、伸縮性に富み金属
や、木材との接着性に優れたポリウレタンエラストマ−
も本発明の目的に適している。例えば、クリスボン 7
367EL、クリスボン NB−130、タイホ−スA
D−865、タイホ−ス AG−946(大日本インキ
化学工業株式会社製品)等が挙げられる。
【0034】金属の表面に焼き付ける耐火塗料のベヒク
ル成分として、種々の方法で変成されたエポキシ系処方
も本発明の耐火性能を効果的に発揮させる。特に優れた
発泡層の耐熱風脱落性を与えるエポキシ樹脂とその硬化
剤との例は次の通りである。
【0035】[樹脂例13]ビスフェノ−ルAを原料と
しているエピクロン 1050、エピクロン 900−
IM、エピクロン 1600−75X(大日本インキ化
学工業株式会社製品)等が挙げられる。
【0036】[樹脂例14]上記[樹脂例13]のよう
なエポキシ樹脂に対するポリアミド樹脂型硬化剤の例と
して、ラッカマイド TD−982、ラッカマイド T
D−984、(大日本インキ化学工業株式会社製品)等
が挙げられる。
【0037】[樹脂例15]上記[樹脂例13]のよう
なエポキシ樹脂に対するフェノ−ル樹脂型の焼き付けに
よる硬化剤の例として、バ−カム TD−2131、バ
−カム TD−2090(大日本インキ化学工業株式会
社製品)等が挙げられる。
【0038】[樹脂例16]上記[樹脂例13]のよう
なエポキシ樹脂に対する、エポキシ樹脂を付加させたア
ミン化合物型硬化剤の例として、エピクロン B−31
50、エピクロンB065(大日本インキ化学工業株式
会社製品)等が挙げられる。
【0039】この他塩化パラフィン、ポリ塩化ビニル、
ポリオレフィン、塩化ゴム、ゴム、ポリウレタンエラス
トマーなどの固形樹脂重合体やプラスチゾルを加熱カレ
ンダーで、本発明の他の必須成分と混練し、可とう性の
シート状にし、あるいはせずして使用することができ
る。
【0040】次に本発明の特徴を示す、実験により選ば
れた耐熱性の優れた無機化合物の具体的な製品例を挙げ
る。
【0041】[無機化合物の例1](以下単に[無機例
1]のように記す。) 炭化ほう素は黒色の結晶性菱面体の粉体で、50ミクロ
ン以下、好ましくは5ミクロン以下の平均粒子径の製品
が目的に適している。(電気化学株式会社、イビデン株
式会社、三菱金属鉱業株式会社等から販売されてい
る。)
【0042】[無機例2]炭化タングステンは、六方晶
形の黒色の粉末で、[無機例1]の場合と同様の平均粒
子径の製品が目的に適している。(東京タングステン株
式会社、日本新金属株式会社等から販売されている。)
【0043】[無機例3]炭化チタンは、青銅色等軸晶
系の粉末であり、[無機例1]の場合と同様の平均粒子
径の製品が目的に適している。(共立窯業原料株式会
社、電気化学工業株式会社、日本新金属株式会社、三菱
金属鉱業株式会社等から販売されている。)株式会社製
品)等が挙げられる。
【0044】[無機例4]窒化けい素は、三窒化二けい
素(Si2 N3)、一窒化一けい素(SiN)及び四窒
化けい素(Si3 N4 )のいずれかか、これらの混合物
も使用できる。これらは灰色の粉末で、[無機例1]の
場合と同様の平均粒子径の製品が目的に適している。
(電気化学工業株式会社、日本電工株式会社、京セラ株
式会社、旭硝子株式会社、宇部興産株式会社、東ソ−株
式会社、信越化学工業株式会社、昭和電工株式会社等か
ら販売されている。)
【0045】[無機例5]窒化ほう素は、白色の粉末で
あり、外装用の耐火塗装剤としての用途においても、使
用範囲は広い利点がある。(電気化学工業株式会社、昭
和電工株式会社、共立窯業原料株式会社、信越化学工業
株式会社、宇部化学株式会社、三井東圧化学工業株式会
社販売されている。) その他上記したような無機添加物が本発明の目的に適し
ている。一般的にこれら化合物の中では、炭化物、炭・
窒化物等の2種類の金属元素の炭化物の固溶体の効果が
格段に優れている。これらの多種類の無機添加物は、い
ずれも成形後焼結して使用される金属よりも高硬度の切
削工具や研磨剤の原料となるファインセラミック類であ
るが、いずれも上記した会社の1社以上から工業製品と
して入手できる。
【0046】[有機性発泡剤の例]本発明者等は、もし
発泡性の耐火塗装剤が、尿素樹脂やジシアンジアミド縮
合物のように耐火塗装の耐水性を著しく低下しないが、
これらより低温での発泡性能の劣る化合物のメラミン粉
末、メラミン樹脂やイソシアヌ−ル酸等のみのような3
20−350℃のように狭い範囲で、かつ比較的高い分
解開始温度の発泡剤のみが処方されている場合には、火
災時や耐火試験時のように急激に加熱されると、分解ガ
スの発生が急激であり過ぎ、かつこのような高温度に達
するまでに耐火塗装剤の固着剤成分が相当程度熱分解さ
れてしまい、発泡層形成に必要な炭素分や窒素分が無駄
に消費されるため、過剰な塗装量を必要とし、しかも形
成する発泡層の内部に巨大な空洞を生じるため、発泡層
の熱気流による脱落を助長したり、空洞の生成で部分的
に低密度となった部分から被塗装物に熱が伝導したり、
その部分から着火や燃え抜けが発生することを観察し
た。そこでこの防止手段として、熱分解温度が100℃
〜300℃、好ましくは、100℃〜220℃であるア
ゾ系発泡剤、スルホニルヒドラジッド系発泡剤、ニトロ
ソ系発泡剤あるいは、これ等の混合物で、好ましくは、
水溶性あるいは難溶性の化合物を、上記のような高分解
温度の発泡剤と共に一種類以上加えて、重量で10%以
下、好ましくは1〜5%程度併用添加して調製した耐火
塗装剤を塗装した材料に対し耐火試験を行ったところ、
発泡層の形成が二段階以上で行われるため、内部の巨大
な空洞の発生を効率的に防止することに成功した。次
に、微粉末状で、水難溶性で優れた効果を示した製品の
例を挙げるが、これらのみに限定されるものではない。
【0047】[有機発泡剤の例1〜7](以下単に[発
泡剤例1〜7]のように記す。) 化合物番号 化合物名 外 観 熱分解温度(℃) 発泡剤例1 アゾジカルボンアミド 淡黄色 200〜210 発泡剤例2 アゾイソブチロニトリル 白 色 100〜102 発泡剤例3 N,N´−ジニトロソペンタメチレン 淡黄色 200〜205 テトラミン 発泡剤例4 4,4´オキシビスベンゼンスルホニ 淡黄色 150〜159 ルヒドラジッド 発泡剤例5 p−トルエンスルホニルヒドラジッド 白 色 103〜111 発泡剤例6 p,p´オキシビス(ベンゼンスルホ 白 色 155〜160 ニルヒドラジッド) 発泡剤例7 ヒドラゾカルボンアミド 白 色 215〜220 これ等の化合物は、永和化成工業株式会社により生産さ
れ、発売されている。また発泡剤例2以外の化合物は、
三協化成工業株式会社でも生産され、発売されている。
【0048】以上の100℃〜220℃の低分解温度の
発泡剤に更に上記した、分解温度が高い、次のような発
泡剤を併用することにより、加熱温度上昇に応じ、二段
階、あるいは三段階以上の発泡が進行し、望ましい耐火
性能が得られる。
【0049】[発泡剤例8]粉末メラミン。この化合物
は、水難溶性の白色粉末で、窒素含有率が66.7%で
あるため、熱分解開始温度の354℃以上で加熱すると
大量の窒素ガスを急激に発生するため極めて有用であ
る。単独で加熱した場合約450℃で分解が完結する。
(日産化学工業株式会社三菱油化工業株式会社、三井東
圧工業株式会社により生産、販売されている。)
【0050】[発泡剤例9]樹脂例1で挙げた尿素樹脂
が増膜性と発泡性を兼ね備えている。また、樹脂例2で
挙げたメラミン樹脂も同様に増膜性と発泡性を兼ね備え
ている。尿素・メラミン共縮合樹脂粉末や、これ等の混
合物も同効である。
【0051】[発泡剤例10]イソシアヌ−ル酸。この
化合物は、水難溶性の白色粉末で、熱分解開始温度は約
330℃である。(四国化成工業株式会社により生産、
販売されている。)
【0052】{耐火塗装剤の調製方法}これ等の発泡剤
や、合成樹脂、りん化合物の組み合わせによるだけで
も、極めて多数の耐火塗装剤の処方が組み合わせられる
が、これらの中でも優れた耐火性能を与える処方の配合
は、例えば固型分換算で下記のような範囲の比率で混合
すると好適である。
【0053】 1)りん例1〜3あるいは同効の含りん化合物を合計で、 15〜40% 2)樹脂例1〜16あるいは同効の合成樹脂を合計で、 20〜40% 3)無機例1〜6の無機添加物を合計で、 0.1〜20% 4)発泡剤例1〜7の有機発泡剤を合計で、 1〜40%
【0054】ただし、発泡剤例1〜7の低温度で分解す
る発泡剤の配合率は、合計で10%以内、好ましくは、
1〜5%の範囲で使用すれば、十分その目的を達するこ
とができる。
【0055】ここで、高分子化合物以外の主要原料は、
(場合によってはペ−スト状であってもよいが、)いず
れも粉末状で、本発明では場合により全体の80%以上
が粉末原料の場合もあるが、これ等を耐火塗装剤の固着
剤となる、溶液状、エマルジョン状や分散液状の高分子
化合物に均一に分散させ、使用方法に応じた適当な粘度
や、低い非ニュ−トン粘性や、ダイラタンシ−の少ない
状態を長時間保ち、更にできるだけ高濃度に調製するこ
と等が、耐火性能、塗装適性、美観、塗装液の可使時
間、作業能率等の点で好結果を得るための重要な要素で
ある。
【0056】このためには、非水系の高分子化合物の溶
液を耐火塗装剤の固着剤に使用する場合は、粘度を適当
な高さに保ち得るように製品の分子量や濃度を決定する
か、増粘剤を添加し、ミキサ−やロ−ルで十分混練し調
製すればよく、更に粉末原料の粒度を小さくすれば、長
期間分離しない処方を決定することができる。また水溶
性や水分散性の高分子化合物や、初期縮合物を固着剤に
使用する場合は、高分子化合物の溶液を使用する場合と
同様の処理の他に、全粉末原料の重量に対して2%程度
かそれ以下の高分子分散剤、例えばポリアクリル酸ナト
リウムや、界面活性剤型分散剤、例えばドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、あるいはその他の公知の分散
剤の一種類以上を塗装剤調製に際して予め添加すれば、
固型分の沈降性防止性や流動性を著しく改善することが
できる。これ等の若干の例は実施例に示されている。
【0057】{被塗装物への塗装方法}被塗装物の形状
や、塗装方法に応じて処方を調製すれば、漬け込み法、
刷毛塗り法、ハンド・ロ−ル法、スプレイ法、ロ−ルコ
−タ−法、フロ−コ−タ−法等公知の種々の塗装方法が
適用できる。
【0058】また被塗装物の表面に、本発明の耐火塗装
剤と、ガラス、ロックウール、炭素繊維織物等の不燃織
物類を一重以上積層することにより、加熱時に形成する
発泡層の、耐熱気流性、耐圧縮性、耐放水性等を著しく
改善する。このような織物との積層塗装方法は、石綿を
使用しない鉄骨構造躯体の耐火処理として有用である。
また木質材の基板に、ガラス繊維織物と本発明の耐火塗
装剤を2回〜3回積層し、その乾燥または硬化前に、更
にその上に、接着剤(耐火成分を含んでいてもよい。)
で、2〜5mm厚程度までの化粧合板、突板、プリント
紙、壁紙、クロス類を貼合せた場合、耐火塗装剤の処方
と、基板の厚みや種類が適切であれば、例えば、JIS
A−1304やASTM Eー119の1時間耐火試
験を適用しても、表面の有機化粧層の形成する炭素残骸
に押し潰されないような、固くて、強靱な炭化層を形成
し、実施例に示したように著しい燃え抜け時間の延長が
観察された。
【0059】この場合、耐火塗装剤が乾燥したり、硬化
してしまう場合には、本発明の耐火塗装剤を接着剤とし
て使用すると耐火性能が向上するが、他の公知の合成樹
脂系接着剤を使用することもできる。
【0060】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、こ
れはあくまで若干の態様でしかなく、本発明の実施例に
よって限定されるものではない。
【0061】また文中「部」と「%」は全て重量基準を
示す。 (実施例1)と(参考例1) 2mm厚22cm角のアルミ板に、下記の処方の耐火塗装剤
を、固型分換算で280g/m2の割合で、各3枚ずつ
刷毛を使用して塗装し、100℃で20分間予備乾燥
し、続いて150℃で20分間熱処理した。この塗装板
の表面に先端温度が1000℃±20℃のメッケルバ−
ナ−の酸素予混炎を各10分間当てて発泡状況を観察し
た。更にこの発泡層の上40cmの高さから、面積2cm2
の蛇口から10±2kg/cm2の水圧の水道水を30秒間
当ててその剥離状態を観察した。
【0062】(耐火塗装剤の処方) 1)樹脂例13に示したエポキシ樹脂(エピクロン 1
050−75X(75%キシロ−ル溶液))を100
部、 2)樹脂例14に示したポリアミド樹脂(ラッカマイド
TD−984)を20部、 3)りん例1に示したマイクロカプセル化ポリりん酸ア
ンモニウム(エクソリット 462)を30部、 4)発泡剤例7に示した粉末メラミンを25部、 5)無機例5に示した平均粒子径5ミクロンの窒化けい
素粉末を10部、 6)粘度調節溶剤としてキシロ−ルを10部 とを混合し、ロ−ルで混練してから使用した。
【0063】この処方(実施例1)の固型分濃度は、7
9.6%であった。また窒化けい素粉末を除いた処方
(参考例1)についても、同一塗装量になるようになる
よう濃度差を考慮して試験を行った。発泡層の高さはい
ずれも6mm程度であり、いずれの場合も、加熱による、
アルミニウム板の貫通や、発泡層の部分的亀裂の発生が
無く、裏面への発泡断熱の熱遮断効果も同程度で、外観
はいずれも美しい半透明であり、この両耐火塗装処方に
顕著な差を認め無かったが、上記の耐水圧試験で、(実
施例1)の場合は、発泡層が、半量以上残留したのに対
し、(参考例1)の場合は、数秒以内に完全に脱落し
た。
【0064】(実施例2〜3)及び(参考例2〜3) 含水率12±2%、36mm厚,900mm×18mmの大き
さのラワン材を使用した比重0.78のパ−ティクルボ
−ドの表面に、参考例3以外は下記の各処方の耐火塗装
剤を450g/m2 (水を加えて固型分はいずれも60
%に調製)の割合で塗装し、常温で1日乾燥した後に、
その皮膜上に固型分50%の酢酸ビニ−ルとエチレンと
の乳化共重合物を、約250g/m2 の割合で接着剤と
して塗装し、その乾燥を待たずに、2.3mm厚の同じ寸
法のJAS化粧合板級の突板化粧合板を重ね合わせ、1
2時間、4kg/cm2 の圧力かつ常温にて12時間圧締し
て貼合せた。ここで実施例3は実施例2と同じ耐火塗装
剤を使用し、その中間に、加熱時に形成する発泡層の補
強材として、平織の110g/m2 のガラス繊維織物が
入るように積層し、更に耐火塗装剤と接着剤層の上に同
じガラス繊維織物を積層した。含水率を一定にするた
め、耐火処理しない参考例3の板も含めこれ等4種類の
試験体を20±3℃、湿度60±10%の条件で2週間
放置した後に、鉄枠に固定し、隙間を不燃性無機繊維を
完全に充填してから、JIS−A1304の加熱方法で
裏面に明らかな燃え抜けを目視するまでの時間を測定
し、かつ加熱停止時の試験体の湾曲や、亀裂の発生状況
を観察記録した。
【0065】 耐火塗装剤の配合成分(固型分の重量%) (実施例2と3) (参考例2) りん例1のポリりん酸アンモニウム微粉末 12.8 12.8 樹脂例5の可塑化酢酸ビニ−ル乳化共重合樹脂 12.8 12.8 ジペンタリスリト−ル(炭素分供給剤) 9.5 9.5 発泡剤例7の粉末メラミン(発泡剤) 9.5 9.5 発泡剤例1のアゾジカルボンアミド(発泡剤) 2.3 2.3 アニオン活性剤系分散剤 1.5 1.5 ルチル型二酸化チタン微粉末 4.9 4.9 無機例2の炭化ほう素(平均粒子径2ミクロン) 15.6 な し 二酸化けい素(平均粒子径2ミクロン) な し 15.6
【0066】ただし、アニオン活性剤系分散剤は、β−
ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物のナトリウム
塩を使用した。これ等の各原料を予め分散剤を可塑化酢
酸ビニル共重合樹脂エマルジョンと水との稀釈液に溶解
し、順次他の配合成分を加えてミキサ−で予備混合し、
これをロ−ルグラインダ−で十分混練して耐火塗装液と
した。 これ等の各試験体の耐火性能の差を次に示す。
【0067】 供試試験体 実施例2 実施例3 参考例2 参考例3 燃え抜け時間(分) 66´40”82´15” 37´25” 27´35” 亀裂・湾曲 少ない 非常に少ない 大きい 非常に大きい
【0068】(実施例4〜8)及び(参考例4〜7) 本発明の耐火塗料の熱分解挙動の特異性を調べるため
に、ガラス板上に1cm幅のクロス粘着テ−プを二重に貼
合せ、一定面積の矩形の注型枠を作成し、ここに、表1
のように10種類の耐火塗装剤の処方を、それぞれ水を
加えて粘度を下げ、固型分が一定で、厚さが約0.5mm
になるように流し込み、3日間常温で乾燥後、形成した
耐火塗装膜をナイフでガラス板で引き剥がした。この各
皮膜をセイコ−電子工業株式会社製の熱天秤・示差熱分
析装置で、常温から1000℃迄の質量残存率と、発熱
や吸熱の特性を分析し、その概略を表1に記入した。こ
の試験条件は、対象試料はα−アルミナ、加熱の雰囲気
は空気で、その流量は100ml/分、昇温速度は20℃
/分であり、発・吸熱の程度はマイクロボルト(μ
V)、質量残存率は100℃における重量を100%と
して換算した。いずれも実施例2の処方をもとにし、参
考例7の場合は無機補強剤を使用せず、その他の耐火塗
装剤の処方は、本発明の補強剤や、その他の補強剤を使
用したこと以外は同じである。これ等各処方を、108
℃で2時間乾燥した時の固型分の3回の測定値は、6
9.0±1%の範囲に調製し、また各配合成分を個別に
600℃で60分間空気中で加熱した時の残留した固型
分の合計値は、各3回の測定で31±0.5%の範囲に
あった。
【0069】しかし、参考例7は、固型分は同様に6
9.0±1%に調製されているが、600℃で60分間
空気中で加熱した時の残留した固型分の合計値は、1
4.9±0.5%の範囲にあった。表1及び表2に使用
した各無機化合物の平均粒子径と、熱天秤・示差熱分析
用の乾燥耐火塗装膜試料の採取量は下記の通りであっ
た。
【0070】 実施例・参考例 無機化合物名 平均粒子径 試料採取量 実施例4 窒化けい素 6ミクロン 7.10mg 実施例5 炭化ほう素 220メッシュ 8.60mg 実施例6 窒化ほう素 9ミクロン 7.98mg 実施例7 炭化チタン 1ミクロン 11.30mg 実施例8 炭化タングステン 0.8ミクロン 8.50mg 参考例4 酸化けい素 多孔質状コロイド 7.40mg 参考例5 コ−クス粉末 10ミクロン 11.20mg 参考例6 グラファイト粉末 20〜50ミクロン 6.20mg 参考例7 なし − 7.10mg
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】この一連の耐熱性の比較試験で、表1及び
表2に示したごとく本発明の処方は、いずれも参考例と
比較して、高温度での優れた質量保持性を示した。次に
これ等の各耐火塗装剤を、12mm厚のラワンを使用した
JAS2類合板の表面に、固型分として275±5g/
2の割合で塗装してから20分間60℃で乾燥後、無
機質の燃焼箱中で垂直に保持し、300cm2の面積部分
の各塗装板に、先端の温度が1250±50℃を保つ事
ができる酸素予混炎を直角に当て、裏面への燃え抜けが
目視される迄の時間を各3回ずつ測定し、かつ塗装膜の
外観と形成した発泡断熱層の特徴を観察したところ、下
記の結果を得た。そして各塗装板の耐火性能が特に表2
の900℃より高温での質量残存率の高さと密接な相関
関係にあることが確認された。
【0074】 実施例・参考例 塗装膜の外観 形成発泡断熱層の特徴 燃え抜け時間(分) 実施例4 白色 緻密、内部に空洞なし 35´16” 実施例5 黒色 同 上 39´07” 実施例6 白色 36´02” 実施例7 黒色 45´30” 実施例8 黒色 38´01” 参考例4 白色発泡状 耐火試験を実施せず − 参考例5 黒色 11´57” 参考例6 黒色 13´44” 参考例7 白色 22´22”
【0075】(実施例9〜14)と(参考例8) 上記実施例4〜8で使用した無機化合物が、系統の異な
るりん化合物と合成樹脂を使用した処方でも、同様の耐
熱性付与効果を示すことを確認するために、同様の条件
で、下記の処方に、無機化合物を添加し、及び添加せず
に皮膜を調製して、熱天秤・示差熱分析を行い表3及び
表4の結果を得た。
【0076】 耐火塗装剤の配合成分(固型分の重量%) 配合量 樹脂例3のフェノ−ル樹脂(プライオ−フェンTD2443LV) 30% りん例3のホスホン酸誘導体 3% りん例2のホスホンアミド誘導体 10% 樹脂例2のメラミン樹脂(ル−フ・プル−フ FIX) 15% p−トルエンスルホン酸 4% 本発明で使用する無機化合物 10%
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】これらの処方の固型分は72%であり、揮
発分として、水/メタ−ノ−ルを等量ずつの比率で28
%を含有するように配合されている。ただし、参考例8
は、本発明で使用する無機化合物を処方せずに固型分を
上記の比率とした。これら各実施例の処方は、常温硬化
性があり、パ−ティクルボ−ドや合板等の木質板に塗装
すると、持続的高温加熱時の塗装面の亀裂発生防止効果
に優れているので、2度塗りの場合の下地の耐火塗装剤
として有用である。そして表2で示したように、本発明
で使用する無機化合物は、その種類によって程度は異な
るが、いずれも高温での持続的加熱時の質量保持効果が
確認された。
【0080】(実施例14) りん例1のマイクロカプセル化したポリリン酸アンモニウム 20% 樹脂例11の湿気硬化性ポリウレタン(バ−ノックDM−652) 40% 無機例2の炭化ほう素の微粉末 16% 発泡剤例8の粉末メラミン 20% 発泡剤例6の有機発泡剤 4% の配合成分を固型分比で含み、ロ−ルでトルエンを使用
して混練した黒色の耐火塗装剤を、2mm厚の鋼板の表面
に固型分で250g/m2程度塗装すると、空気中の湿
気で数日中に完全に硬化し、1000℃の火炎の先端を
直角に当てると速やかに約2cm厚の黒い均一で硬い発泡
層を形成し、60分間この加熱を継続しても、熱気流に
よる脱落がなく、被加熱物の裏面温度が約の220℃以
上に上昇するのを防止する優れた遮熱効果が認められ
た。 (実施例15〜36)と(参考例9〜11) [りん例2]のル−フ−プル−フ Pを24部、[りん
例1]のEXOLIT462を30部、[樹脂例2]の
水溶性メラミン樹脂(70%のポリメチロ−ルメラミン
のウオ−タ−ゾル S−695)を40部、酸触媒とし
て、酸性硫酸モノエタノ−ルアミンの25%水溶液を4
部、低分子量型のポリアクリル酸ナトリウム型の分散剤
を1部混合したもの(参考例9)と、下記のごとく本発
明の無機添加物と、本発明以外の無機添加物(参考例1
0〜11)とを各2部づつ加えてpH値が約4.5の処
方(実施例15〜36)とを調整した。ここで、使用し
た全ての無機添加剤は、平均粒子系が5ミクロン以下の
市販品を使用した。
【0081】次いで、20cm角で12mm厚のJAS
2類ラワン合板の突板層に、まず表面の化学反応性を
均一化するために、重合度1700、けん化度88%の
ポリビニ−ルアルコ−ルの6%水溶液を下地剤として1
00g/m2の割合で塗装し、60℃で10分間乾燥し
た後、各実施例と参考例の処方とを、それぞれ2回に別
けて、合計の固型分が260g/m2になるように、各
試験ごとに5枚づつ刷毛で塗装し、各塗装ごとに60℃
で30分間づつ乾燥し、7日間室温で養生した。 これ
ら各防火塗装板を、厚さ5cmの軽量発泡強化けい酸カ
ルシウムのスラブ製の30cm角の水平加熱式、耐火炉
に挿入して、下部からプロパンガスの空気予混炎で15
分間加熱した後、発泡層の圧縮強度と形状、及び裏面の
炭化や変色を観察し、その結果を下に示す。
【0082】ここで、各塗装板への加熱は、耐火炉中央
の10cm角の部分に対してのみ行われ、各塗装板は、
その全体が炉体の同じ大きさで、上から12mm厚に彫
りこまれた空間に密着するよう水平に挿入された。また
塗装面の温度は、1000℃±50℃であったが、耐火
炉体からの熱線反射で、相当な放射熱の影響も受けてい
ることが期待される条件であった。この一連の試験で、
未塗装板(参考例8)として参考のため試験した。
【0083】ここで圧縮強度の測定は、発泡層の上に同
じ大きさの100gのアルミニウム板をのせて部分的な
小さい凸部をつぶして平面化し、徐々に加重を増して、
発泡層が破壊される最低値(g/m2)の5回の平均に
よった。
【0084】この一連の試験により、無機添加物類、と
りわけ、炭化物類類を使用した場合の、極めて特異な発
泡層の補強効果が明らかとなった。 〔耐火塗装剤の無機添加物の種類による耐熱性試験の結果〕 番 号 無機添加物 発泡層の高さと形状 圧縮強度 裏面の外観 参考例 9 未塗装板 発泡層なし − 燃え抜け発生 参考例10 な し 20mm・亀裂発生 3.6 かなり黒変 参考例11 SiO2 強度なく崩壊・脱落 − かなり黒変 実施例15 B4C 27mm・緻密 33.7 変化なし 実施例16 MoC 22mm・緻密 29.8 変化なし 実施例17 ZrC 24mm・緻密 33.0 変化なし 実施例18 VC 21mm・緻密 28.9 変化なし 実施例19 NbC 22mm・緻密 29.0 変化なし 実施例20 TaC 25mm・緻密 23.2 変化なし 実施例21 TiB2 22mm・緻密 18.2 僅かに変色 実施例22 ZrB2 26mm・緻密 19.0 僅かに変色 実施例23 TaB2 26mm・緻密 15.0 若干変色 実施例24 CrB 17mm・僅かに亀裂 13.9 若干変色 実施例25 MoB 20mm・緻密 15.8 僅かに変色 実施例26 WB 26mm・緻密 20.0 変化なし 実施例27 ZrSi2 19mm・緻密 19.3 変化なし 実施例28 CrSi2 22mm・緻密 18.8 変化なし 実施例29 WSi2 24mm・緻密 19.6 変化なし 実施例30 MoSi2 22mm・緻密 21.0 変化なし 実施例31 TiN 20mm・僅かに亀裂 12.6 変化なし 実施例32 ZrN 19mm・緻密 11.9 変化なし 実施例33 NbN 20mm・緻密 16.0 僅かに変色 実施例34 TaN 23mm・僅かに亀裂 18.5 僅かに変色 実施例35 WC・TiC 23mm・緻密 30.3 変化なし (50/50) 実施例36 WC・TiC・TaC 22mm・緻密 34.6 変化なし (50/30/20)
【0085】
【発明の効果】本発明の効果を以下に要約する。 (1)りん化合物と、合成樹脂、有機発泡剤等よりなる
従来公知の発泡断熱型の耐火塗装剤の欠陥であった、高
温度、例えば800℃以上での持続的加熱時の発泡層の
速い質量減少速度を遅らせることによる、可燃性被塗装
物の燃え抜け時間を延長し、かつ高温で速やか強度を失
う金属等の被塗装物への熱伝導を長時間低減させる。
【0086】(2)このような従来公知の耐火塗装剤
の、発泡層の内部の大きい空洞発生を防止し、緻密化・
高比重化させ、かつ1000℃近い持続的な高温度下で
もこのような特性を長時間持続し、熱気流による発泡層
の剥離や脱落を防止する。
【0087】(3)木製耐火戸の基板の上に耐火塗装
し、その上に化粧合板等の化粧層を貼り合わせる場合に
見られる、発泡層の圧縮による耐火性能の低下や喪失を
防止する。
【0088】(4)耐火塗装剤に、艶消し効果、白色
や、黒色等の着色効果を与える。
【0089】(5) 上記の特性を有する処方を提供
し、しかも接着剤や、化粧性のある塗料としても、使用
することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)チタン、ジルコニウム、バナジウ
    ム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン及び
    クロムの元素の炭化物、ほう化物、窒化物、炭・窒化
    物、炭・ほう化物、及びほう素の炭化物、窒化物、炭・
    窒化物から選ばれる1種類以上と、(B)合成樹脂と、
    (C)加熱時にルイス酸を形成するりん化合物または/
    及び硫黄化合物の1種類以上とを必須成分とすることを
    特徴とする発泡性耐火塗装剤。
  2. 【請求項2】分解開始温度が、100℃〜400℃の有
    機発泡剤の1種類以上を含有することを特徴とする請求
    項1記載の発泡性耐火塗装剤。
  3. 【請求項3】有機発泡剤が、アゾジカルボンアミド、ア
    ゾビスイソブチロニトリル、N,N´−ジニトロソペン
    タメチレンテトラミン、4,4´−オキシビスベンゼン
    スルホニルヒドラジッド、p−トルンスルホニルヒドラ
    ジッド、p,p´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒ
    ドラジッド)、ヒドラゾジカルボンアミド、メラミン、
    メラミンの縮合物、尿素の縮合物、イソシアヌ−ル酸、
    イソシアヌ−ル酸の縮合物から選ばれる1種類以上であ
    ることを特徴とする請求項2記載の発泡性耐火塗装剤。
  4. 【請求項4】加熱時にルイス酸を形成するりん化合物
    が、ポリりん酸アンモニウム、合成樹脂でマイクロカプ
    セル化されたポリりん酸アンモニウム、3−(アルキル
    ホスホノ)プロピオンアミドまたはこのメチロ−ル化物
    またはこのメトキシメチル化物、3−(アルキルホスホ
    ノ)ジメチルこはく酸エステル(ただし、アルキル基は
    いずれも炭素数3以下)の1種類以上であることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の発泡性耐火塗装
    剤。
  5. 【請求項5】合成樹脂が、縮合系樹脂類、重付加系樹脂
    類、重合系樹脂類から選ばれるものであることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の発泡性耐火塗装剤。
  6. 【請求項6】(B)合成樹脂としてメラミン樹脂、尿素
    樹脂、メラミン尿素共縮合樹脂、イソシアヌ−ル酸のメ
    チロ−ル化物又は/及びメチル化メチロ−ル化物から選
    ばれるもの、(C)りん化合物としてポリりん酸アンモ
    ニウムあるいは/及びこの合成樹脂によるマイクロカプ
    セル化物微粉末、(D)ペンタエリスリト−ルまたはこ
    の誘導体を必須成分とする水または有機溶剤を含有する
    ことを特徴とする請求項2記載の発泡性耐火塗装剤。
  7. 【請求項7】合成樹脂と加熱時にルイス酸を形成するり
    ん化合物または/及び硫黄化合物が、メラミン樹脂とり
    ん酸、ポリりん酸、硫酸、スルファミン酸、P−トルエ
    ンスルホン酸の1種以上との反応により得られる酸コロ
    イドである請求項1または2記載の発泡性耐火塗装剤。
  8. 【請求項8】ポリウレタン及び/あるいはポリウレイド
    基を含むエラストマ−、合成樹脂でマイクロカプセル化
    されたポリりん酸アンモニウムの粉末、メラミン、尿素
    あるいはイソシアヌ−ル酸、あるいはこれらの縮合化物
    及び/あるいは炭素数6以下のアルコ−ルでエ−テル化
    されたメチロ−ル化物を必須成分とする請求項1及び2
    記載の発泡性耐火塗装剤。
  9. 【請求項9】配合原料の粒径が少なくとも50μm以下
    の微粉末であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    発泡性耐火塗装剤。
  10. 【請求項10】基材に請求項1又は請求項2記載の発泡
    性耐火塗装剤の1種以上で1層又は複数層塗装したこと
    を特徴とする塗装物。
  11. 【請求項11】基材に請求項1又は請求項2記載の発泡
    性耐火塗装剤を塗装し、該塗装剤が乾燥する前に、織物
    状物、紙状物、編組物、板状物、フィルム状物、粒体、
    細粒の1種以上を混入、圧着又は散布し、乾燥または/
    及び硬化させたことを特徴とする塗装物。
JP4043264A 1991-03-20 1992-02-28 発泡性耐火塗装剤 Pending JPH0565436A (ja)

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