JP2009035741A - 発泡性耐火塗料 - Google Patents

発泡性耐火塗料 Download PDF

Info

Publication number
JP2009035741A
JP2009035741A JP2008233792A JP2008233792A JP2009035741A JP 2009035741 A JP2009035741 A JP 2009035741A JP 2008233792 A JP2008233792 A JP 2008233792A JP 2008233792 A JP2008233792 A JP 2008233792A JP 2009035741 A JP2009035741 A JP 2009035741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foaming
fire
foamable
coating film
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008233792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5078814B2 (ja
Inventor
Tomio Ouchi
富夫 大内
Keiichi Miyamoto
圭一 宮本
Tokuji Watanabe
篤司 渡辺
Kazuhiro Minami
和洋 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
SK Kaken Co Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
SK Kaken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp, SK Kaken Co Ltd filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2008233792A priority Critical patent/JP5078814B2/ja
Publication of JP2009035741A publication Critical patent/JP2009035741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5078814B2 publication Critical patent/JP5078814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が効果的に得られる発泡性耐火塗料を提供する。
【解決手段】本発明は、結合剤、リン化合物、発泡剤、炭化剤及び発泡層安定剤を含有する発泡性耐火塗料であって、(1)当該発泡層安定剤が、屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmであり、(2)当該発泡層安定剤が、当該結合剤の固形分100重量部に対して40〜200重量部含まれており、(3)当該塗料によって形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下である、ことを特徴とする発泡性耐火塗料に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な発泡性耐火塗料に関する。
木材、合成樹脂等の基材を火災から保護する目的として、火災時の温度上昇によって発泡層を形成する塗料組成物が種々提案されている。これらの塗料組成物は、柱、梁等の基材に塗布されることにより基材上で塗膜(耐火被覆層)を形成する。
この場合、塗料組成物による塗膜が透明性を有していれば、適用される基材がもつ素材感や意匠性を生かすことができる。透明性を有する塗料組成物は、すでに種々のものが開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3など参照)。
特開昭50−92934号公報 特開昭54−56648号公報 特開平2−202968号公報
しかしながら、前記のような従来の塗料組成物では、加熱初期段階では発泡層が形成されるものの、その強度が不十分であるため、加熱が長時間続くと発泡層が消失又は崩壊してしまうという欠点を有している。このため、このような塗料組成物を高度な耐火断熱性能が要求される部分に適用することは困難である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、通常時(非火災時)には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が効果的に得られる発泡性耐火塗料を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定組成からなる発泡性耐火塗料によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡性耐火塗料に係る。
1. 結合剤、リン化合物、発泡剤、炭化剤及び発泡層安定剤を含有する発泡性耐火塗料であって、
(1)当該発泡層安定剤が、屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜 50μmであり、
(2)当該発泡層安定剤が、当該結合剤の固形分100重量部に対して40〜200重量部含まれており、
(3)当該塗料によって形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下である、
ことを特徴とする発泡性耐火塗料。
2. 発泡層安定剤の一部又は全部がSiO2であることを特徴とする前記項1記載の発泡性耐火塗料。
3. 発泡剤の一部又は全部が、1分子中の窒素含有量が70at%以上である化合物である前記項1又は2記載の発泡性耐火塗料。
4. 前記項1〜3のいずれかに記載の発泡性耐火塗料によって形成された塗膜。
5. ISO834の標準加熱曲線に準じて塗膜を加熱したときに、リン化合物と発泡層安定剤に由来する結晶構造からなる発泡層を形成する前記項4記載の塗膜。
6. 1分子中の窒素含有量が70at%以上である化合物が、一般式(1)
Figure 2009035741
(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子又はアミノ基を示す。)
で表される化合物、及び
一般式(2)
Figure 2009035741
[式中、R4は、水素原子、アミノ基又はトリアミノメチル基を示す。Yは、水素原子、アミノ基、トリアミノメチル基、
Figure 2009035741
(式中、R5は、水素原子、アミノ基、メチル基、アミノメチル基、ジアミノメチル基、トリアミノメチル基、アミノエチル基、ジアミノエチル基又はトリアミノエチル基を示す)又は、
Figure 2009035741
(式中、R6は、水素原子、アミノ基、アミノメチル基、ジアミノメチル基又はトリアミノメチル基を示す)を示す。]
で表される化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種である項1又は2に記載の発泡性耐火材料。
7. 発泡層安定剤の一部又は全部が、平均粒子径0.01〜50μmのSiO2含有粉末である項1又は2に記載の発泡性耐火材料。
本発明によれば、通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜を形成し、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を抑制する発泡層を形成することができる発泡性耐火塗料を提供することができる。
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
1.発泡性耐火塗料
本発明の発泡性耐火塗料は、結合剤、リン化合物、発泡剤、炭化剤及び発泡層安定剤を含有する発泡性耐火塗料であって、(1)当該発泡層安定剤が、屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜50μmであり、(2)当該発泡層安定剤が、当該結合剤の固形分100重量部に対して40〜200重量部含まれており、(3)当該塗料によって形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下である、
ことを特徴とする。
結合剤としては、公知の発泡性耐火塗料で採用されているものを使用することができる。このような結合剤としては、例えばアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、プロピレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンゴム等の有機質結合剤が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用することができる。また、所定の透明性が失われない範囲内であれば、必要に応じ、セメント、石膏、水ガラス、シリコーン樹脂等の無機質結合剤を併用することも可能である。
リン化合物は、火災時に脱水冷却効果、不燃性ガス発生効果、結合剤炭化促進効果等の少なくとも1つの効果を発揮し、結合剤の燃焼を抑制する作用を発揮することができる。このようなリン化合物としては、例えばトリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、ジフェニルオクチルフォスフェート、トリ(β−クロロエチル)フォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ(ジクロロプロピル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ(ジブロモプロピル)フォスフェート、クロロフォスフォネート、ブロモフォスフォネート、ジエチル−N, N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ヒドロキシメチルフォスフォネート、三塩化リン、五塩化リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン化合物等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特にポリリン酸アンモニウムが好ましい。ポリリン酸アンモニウムを使用する場合には、脱水冷却効果と不燃性ガス発生効果とをより効果的に発揮することができる。
リン化合物の含有量は限定的ではないが、結合剤の固形分100重量部に対して、通常200〜600重量部、好ましくは250〜450重量部である。
発泡剤は、一般に、火災時に不燃性ガスを発生させて、炭化していく結合剤及び炭化剤を発泡させ、気孔を有する発泡層を形成させる役割を果たす。発泡剤としては、公知の発泡性耐火塗料で採用されているものも使用可能である。このような発泡剤としては、例えばメラミン及びその誘導体、ジシアンジアミド及びその誘導体、アゾジカルボンアミド、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
本発明では、発泡剤として、1分子中の窒素含有量が70at%以上、好ましくは75at%以上、さらに好ましくは78at%以上である化合物を使用することが望ましい。このような化合物を使用することにより、発泡倍率が高く、かつ優れた強度を有する発泡層を得ることができる。また、不均一な空洞等の発生が防止され、均一な気泡を有する発泡層を得ることができる。
なお、ここで言う「1分子中の窒素含有量」とは、化合物1分子中に含まれる窒素原子の質量比を百分率で表したものである。この値は、化合物を構成する各元素の原子量から計算によって求めることができる。計算においては、酸素の原子量を16、窒素の原子量を14、炭素の原子量を12、水素の原子量を1、硫黄の原子量を32.1とする。
1分子中の窒素含有量が70at%以上の化合物としては、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物が好適である。
1分子中の窒素含有量が70at%以上である化合物が、一般式(1)
Figure 2009035741
(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子又はアミノ基を示す。)
で表される化合物、及び
一般式(2)
Figure 2009035741
[式中、R4は、水素原子、アミノ基又はトリアミノメチル基を示す。Yは、水素原子、アミノ基、トリアミノメチル基、
Figure 2009035741
(式中、R5は、水素原子、アミノ基、メチル基、アミノメチル基、ジアミノメチル基、トリアミノメチル基、アミノエチル基、ジアミノエチル基又はトリアミノエチル基を示す)又は、
Figure 2009035741
(式中、R6は、水素原子、アミノ基、アミノメチル基、ジアミノメチル基又はトリアミノメチル基を示す)を示す。]
で表される化合物。
このような含窒素発泡剤としては、例えば、ビステトラゾール・ジグアニジン、アゾビステトラゾール・ジグアニジン、アゾビステトラゾール・ジアミノグアニジン(例えば、それぞれ、製品名セルテトラBHT-2GAD、セルテトラABG、セルテトラABAGとして永和化成工業(株)から入手可能)等が挙げられる。このうち、本発明の発泡剤としては、特にアゾビステトラゾール・ジグアニジン及び/又はアゾビステトラゾール・ジアミノグアニジン(CAS 番号2450-00-2)が好適である。
アゾビステトラゾール・ジグアニジンは下記式(3)で表される化合物であり、アゾビステトラゾール・ジアミノグアニジンは下記式(4)で表される化合物である。
Figure 2009035741
Figure 2009035741
一般式(1)及び(2)で表される化合物は、上記(3)及び(4)のような化合物として用いられても良い。
発泡剤の含有量は限定されないが、結合剤の固形分100重量部に対して、通常40〜200重量部、好ましくは40〜100重量部である。
炭化剤は、一般に、火災による結合剤の炭化とともにそれ自体も脱水炭化していくことにより、断熱性により優れた厚みのある発泡層を形成する作用を有する。炭化剤としては、このような作用を有する限り特に制限されず、公知の発泡性耐火材料における炭化剤と同様のものが使用できる。例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールの他、デンプン、カゼイン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特にジペンタエリスリトールが脱水冷却効果と発泡層形成作用に優れている点で好ましい。
炭化剤の含有量は特に制限されないが、結合剤の固形分100重量部に対して、通常40〜150重量部、好ましくは50〜100重量部である。
本発明の発泡層安定剤としては、その屈折率(光の波長:589nm、測定温度:20℃)が1.4〜1.8(特に1.45〜1.65)であるものを使用する。屈折率が上記範囲内であれば、優れた耐火断熱性能を発揮するとともに、良好な透明性を有する塗膜を形成することが可能となる。なお、ここに言う屈折率とは、アッベ屈折計を用いて測定される値である。
このような屈折率を有する材料として、好ましくは4価の元素(特にSi)を含む材料が好ましい。最も好ましい発泡層安定剤はSiO2を含む材料(特に、SiO2含有粉末)である。このような材料(又はその供給源)としては、例えば珪砂、珪石、石英等を用いることができる。
また、発泡層安定剤は、好ましくは粉末状のものを使用する。特に、発泡層安定剤の平均粒子径は、0.01〜50μm(好ましくは0.1〜10μm)である。このような平均粒子径をもつ粉末を発泡層安定剤として使用することにより、形成される塗膜の鮮映性をより高めることができる。
このような発泡層安定剤の使用によって、通常時には基材の素材感や意匠性を生かすことが可能な透明性を有する塗膜が効果的に得られ、かつ、火災時には十分な強度を有し、基材の温度上昇を効果的に抑制できる発泡層が効果的に得られる。
発泡層安定剤の含有量は、結合剤の固形分100重量部に対して、通常40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部である。発泡層安定剤が40重量部より少ない場合は、発泡層の強度が不足し、発泡層が消失又は崩壊してしまうおそれがある。発泡層安定剤が200重量部より多い場合は、塗膜の透明性が低下したり、あるいは発泡倍率が低下するおそれがある。
本発明塗料による塗膜は、加熱時(例えばISO834の標準加熱曲線に準じて加熱したとき)におけるリン化合物との反応によって、発泡層(好ましくは結晶構造を有する発泡層)を形成するものである。このような発泡層は、十分な強度を有しており、長時間の加熱によってもその形状を保持することができるため、優れた耐火断熱性を発揮することができる。発泡層が結晶構造を有する場合、その結晶構造はMPO4及び/又はM(PO33(ただし、Mは3価の元素)あるいはMP27(ただし、Mは4価の元素)で表される。特に、優れた耐火断熱性を発揮できるという点で、本発明の発泡層は、上記MP27で表される結晶構造を有することが好ましい。
本発明の発泡性耐火塗料には、本発明の効果を阻害しない範囲内において、必要に応じて、繊維、可塑剤、分散剤等を配合することもできる。
本発明の発泡性耐火塗料は、その塗料により形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下(好ましくは9%以下)である。このような塗膜が形成可能であれば、基材の素材感や意匠性を十分に生かすことができる。なお、本発明における隠ぺい率は、JIS 5600−4−1:1999「隠ぺい力」に準じて、乾燥厚み80μmの塗膜(乾燥塗膜)について測定した値である。
2.発泡性耐火塗料の製造
本発明の発泡性耐火塗料は、上記のような各成分を均一に混合すれば得ることができる。各成分の混合順序等は特に制限されない。上記混合に際しては、ミキサー、ニーダー等の公知の装置を使用すれば良い。
3.発泡性耐火塗料の使用
本発明の発泡性耐火塗料は、耐火性を付与すべき基材に塗付積層することによってその効果を発揮することができる。
耐火性を付与すべき基材とは、建築物・土木構築物などの構造物において耐火構造とすべき部分であり、例えば、壁、柱、床、梁、屋根、階段等の各部位が挙げられる。特に、本発明では上述のような特徴を有する発泡性耐火層を使用することから、基材が木質材で構成されるものである場合に適している。これら基材は、何らかの下地処理(難燃処理、防虫処理、防腐処理等)が施されたものであっても良い。なお、本発明の発泡性耐火塗料は、防火性能を必要とする部位に適用することも可能である。
発泡性耐火塗料を基材に塗付する際には、スプレー、ローラー、刷毛等の塗装器具を使用して、一回ないし数回塗り重ねて塗装すれば良い。最終的に形成される発泡性耐火層の厚みは、所望の耐火性能、適用部位等により適宜設定すれば良いが、通常は0.2〜5mm程度である。
本発明では、発泡性耐火層を保護するために、必要に応じてさらに透明上塗層を積層することもできる。このような透明上塗層は、公知のクリヤー塗料を塗付することによって形成することができる。クリヤー塗料としては、例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、フッ素樹脂系等の塗料を用いることができる。クリヤー塗料の塗装は、公知の塗装方法によれば良く、スプレー、ローラー、刷毛等の塗装器具を使用することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。ただし、本発明の範囲は、これら実施例の範囲に限定されない。
実施例1
(1)塗料の製造
結合剤としてアクリル樹脂(ビニルトルエン−アクリル酸エステル共重合物、固形分40重量%)250重量部、リン化合物としてポリリン酸アンモニウム320重量部、発泡剤として液状メラミン樹脂65重量部、炭化剤としてジペンタエリスリトール65重量部、発泡層安定剤として珪石粉(屈折率1.55、平均粒子径1μm)120重量部を均一に混合することにより発泡性耐火塗料を製造した。
(2)隠ぺい率
上記(1)で得られた発泡性耐火塗料の隠ぺい率をJIS 5600−4−1:1999「隠ぺい力」に準じて測定した。具体的には、上記発泡耐火塗料を乾燥厚み80μmとなるようにフィルムアプリケータで隠ぺい率試験紙に塗り付け、温度23℃・相対湿度50%の条件下にて48時間乾燥させることによって、試験片を作製した。この試験片について、色彩色差計「CR−300」(ミノルタ社製)を用いて黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を測定し、これらの結果に基づいて隠ぺい率を算出した。その結果を表1に示す。
(2)加熱試験
黒皮鋼板に対し、上記(1)で得られた発泡性耐火塗料を乾燥厚み1mmとなるように刷毛で塗り付け、温度23℃・相対湿度50%下にて48時間乾燥させることにより試験体を作製した。この試験体を用いて加熱試験を実施した。試験方法は、ISO834の標準加熱曲線に準じて一定時間(30分及び1時間)加熱し、室温に冷却した後、発泡層の発泡倍率を測定した。評価は下記のとおりとした。その結果を表1に示す。
○:発泡倍率10倍以上
△:発泡倍率10倍未満
×:発泡層消失又は崩壊
また、加熱試験後の発泡層について、X線回折装置(製品名「RINT−1100」,株式会社リガク社製)による測定を行い、そこで得られたX線回折パターンから、その結晶構造を解析した。その結果を表1に示す。
Figure 2009035741
実施例2
液状メラミン樹脂に代えて、発泡剤としてアゾビステトラゾール・ジグアニジン55重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして発泡性耐火塗料を製造した。得られた発泡耐火塗料を用いて実施例1と同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例1
珪石粉に代えて、発泡層安定剤としてアルミナ粉(屈折率1.76、平均粒子径0.7μm)120重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして発泡性耐火塗料を製造した。得られた発泡耐火塗料を用いて実施例1と同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例2
珪石粉に代えて、発泡層安定剤としてホウ酸亜鉛粉(屈折率1.59、平均粒子径6μm)120重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして発泡性耐火塗料を製造した。得られた発泡耐火塗料を用いて実施例1と同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例3
珪石粉に代えて、発泡層安定剤として酸化チタン粉末(屈折率2.71、平均粒子径0.3μm)120重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして発泡性耐火塗料を製造した。得られた発泡耐火塗料を用いて実施例1と同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。
比較例4
発泡層安定剤を配合しなかったほかは、実施例1と同様にして発泡性耐火塗料を製造した。得られた発泡耐火塗料を用いて実施例1と同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。

Claims (4)

  1. 結合剤、リン化合物、発泡剤、炭化剤及び発泡層安定剤を含有する発泡性耐火塗料であって、
    (1)当該塗料が、当該発泡剤として、アゾビステトラゾール・ジグアニジン及び/又はアゾビステトラゾール・ジアミノグアニジンを含有し、
    (2)当該発泡層安定剤が、屈折率1.4〜1.8及び平均粒子径0.01〜 50μmであり、
    (3)当該発泡層安定剤が、当該結合剤の固形分100重量部に対して40〜200重量部含まれており、
    (4)当該塗料によって形成された塗膜が、隠ぺい率10%以下である、
    ことを特徴とする発泡性耐火塗料。
  2. 発泡層安定剤の一部又は全部がSiOであることを特徴とする請求項1記載の発泡性耐火塗料。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の発泡性耐火塗料によって形成された塗膜。
  4. ISO834の標準加熱曲線に準じて塗膜を加熱したときに、リン化合物と発泡層安定剤に由来する結晶構造からなる発泡層を形成する請求項3記載の塗膜。
JP2008233792A 2008-09-11 2008-09-11 発泡性耐火塗料 Expired - Fee Related JP5078814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008233792A JP5078814B2 (ja) 2008-09-11 2008-09-11 発泡性耐火塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008233792A JP5078814B2 (ja) 2008-09-11 2008-09-11 発泡性耐火塗料

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002323687A Division JP2004155932A (ja) 2002-11-07 2002-11-07 発泡性耐火塗料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009035741A true JP2009035741A (ja) 2009-02-19
JP5078814B2 JP5078814B2 (ja) 2012-11-21

Family

ID=40437925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008233792A Expired - Fee Related JP5078814B2 (ja) 2008-09-11 2008-09-11 発泡性耐火塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5078814B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017039893A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 日本ペイント・インダストリアルコ−ティングス株式会社 建材側面塗装用水性耐火塗料組成物
CN108676427A (zh) * 2018-04-26 2018-10-19 武汉工程大学 一种水性微胶囊化超薄型钢结构防火涂料及其制备方法

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51146794A (en) * 1975-06-10 1976-12-16 Matsushita Electric Works Ltd Fire proof foaming compositions
JPS63125594A (ja) * 1986-07-25 1988-05-28 エフ・ア−ル・システムズ・インコ−ポレ−テッド 難燃剤
JPS6454078A (en) * 1987-08-26 1989-03-01 Mitsuboshi Belting Ltd Waterproofing and fireproofing work for building
JPH0565436A (ja) * 1991-03-20 1993-03-19 Dainippon Ink & Chem Inc 発泡性耐火塗装剤
JPH09183978A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Nippon Paint Co Ltd 耐火塗料用発泡性組成物、耐火塗料組成物および耐火塗膜
JPH09272752A (ja) * 1996-04-02 1997-10-21 Toyo Kasei Kogyo Co Ltd 安定化されたテトラゾ−ル系樹脂発泡剤
JPH107947A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Kansai Paint Co Ltd 発泡形耐火塗料
JPH11279312A (ja) * 1998-03-27 1999-10-12 Ge Toshiba Silicone Kk シリコーンゴムスポンジ組成物およびそれを用いたシリコーンゴムスポンジならびにスポンジガスケット
JP2000202846A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Sk Kaken Co Ltd 発泡耐火シ―トの製造方法
JP2000336238A (ja) * 1999-05-27 2000-12-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 発泡型防火性組成物
JP2001040290A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 発泡形耐火塗料
JP2001131324A (ja) * 1999-11-09 2001-05-15 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd スチレン系樹脂押出発泡体の製造方法
JP2001323216A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Chugoku Marine Paints Ltd 発泡型耐火塗料組成物、その塗膜およびその塗膜で被覆された基材
JP2001341589A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Jsr Corp ウェザーストリップ

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51146794A (en) * 1975-06-10 1976-12-16 Matsushita Electric Works Ltd Fire proof foaming compositions
JPS63125594A (ja) * 1986-07-25 1988-05-28 エフ・ア−ル・システムズ・インコ−ポレ−テッド 難燃剤
JPS6454078A (en) * 1987-08-26 1989-03-01 Mitsuboshi Belting Ltd Waterproofing and fireproofing work for building
JPH0565436A (ja) * 1991-03-20 1993-03-19 Dainippon Ink & Chem Inc 発泡性耐火塗装剤
JPH09183978A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Nippon Paint Co Ltd 耐火塗料用発泡性組成物、耐火塗料組成物および耐火塗膜
JPH09272752A (ja) * 1996-04-02 1997-10-21 Toyo Kasei Kogyo Co Ltd 安定化されたテトラゾ−ル系樹脂発泡剤
JPH107947A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Kansai Paint Co Ltd 発泡形耐火塗料
JPH11279312A (ja) * 1998-03-27 1999-10-12 Ge Toshiba Silicone Kk シリコーンゴムスポンジ組成物およびそれを用いたシリコーンゴムスポンジならびにスポンジガスケット
JP2000202846A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Sk Kaken Co Ltd 発泡耐火シ―トの製造方法
JP2000336238A (ja) * 1999-05-27 2000-12-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 発泡型防火性組成物
JP2001040290A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 発泡形耐火塗料
JP2001131324A (ja) * 1999-11-09 2001-05-15 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd スチレン系樹脂押出発泡体の製造方法
JP2001323216A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Chugoku Marine Paints Ltd 発泡型耐火塗料組成物、その塗膜およびその塗膜で被覆された基材
JP2001341589A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Jsr Corp ウェザーストリップ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017039893A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 日本ペイント・インダストリアルコ−ティングス株式会社 建材側面塗装用水性耐火塗料組成物
CN108676427A (zh) * 2018-04-26 2018-10-19 武汉工程大学 一种水性微胶囊化超薄型钢结构防火涂料及其制备方法
CN108676427B (zh) * 2018-04-26 2020-07-28 武汉工程大学 一种水性微胶囊化超薄型钢结构防火涂料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5078814B2 (ja) 2012-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4438028A (en) Fire retardant and compounds based thereon
US5039454A (en) Zinc-containing magnesium oxychloride cements providing fire resistance and an extended pot-life
US20040194657A1 (en) Fire-retardant coating, method for producing fire-retardant building materials
JPH04504135A (ja) 発泡性防炎塗料材料
JP5984342B2 (ja) 被覆材
JP2003517493A (ja) リグノセルロース物質用の難燃剤膨張性コーティング
US20140079942A1 (en) Fire-retardant coating, method for producing fire-retardant and heat-resistnat building materials
JP2007169496A (ja) 発泡性耐火塗料
JP5535406B2 (ja) 被覆材
JP2020512411A (ja) 熱膨張性発泡体の安定化のための界面活性剤
KR20190030148A (ko) 불연성 코팅층이 형성된 건축용 판넬 및 불연성 코팅층 형성 방법
US20210340384A1 (en) Intumescent polyacrylic acid compositions
JP2007507564A (ja) 材料用防火剤のための組成物および防火方法
JP2003238902A (ja) 室内用発泡型耐火塗料組成物
JP5072441B2 (ja) 水性発泡性耐火塗料
JP5078814B2 (ja) 発泡性耐火塗料
JP2001040290A (ja) 発泡形耐火塗料
JP2004155932A (ja) 発泡性耐火塗料
JP4530655B2 (ja) 発泡性耐火塗料
JPH09183978A (ja) 耐火塗料用発泡性組成物、耐火塗料組成物および耐火塗膜
JPH02172847A (ja) 膨張型耐火被覆組成物
JP4499629B2 (ja) 発泡耐火塗材
KR20050070812A (ko) 수성계 발포성 방염도료 조성물
KR101437636B1 (ko) 수성 세라믹 불연도료 조성물의 제조방법
JP3181152B2 (ja) 耐火被覆用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120828

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5078814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees