JPH09183978A - 耐火塗料用発泡性組成物、耐火塗料組成物および耐火塗膜 - Google Patents

耐火塗料用発泡性組成物、耐火塗料組成物および耐火塗膜

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JPH09183978A
JPH09183978A JP7353008A JP35300895A JPH09183978A JP H09183978 A JPH09183978 A JP H09183978A JP 7353008 A JP7353008 A JP 7353008A JP 35300895 A JP35300895 A JP 35300895A JP H09183978 A JPH09183978 A JP H09183978A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐火塗膜の耐火性を、膜厚を増大させること
なく高める。 【解決手段】 耐火塗膜は、塗膜形成性成分と、低温膨
張性黒鉛およびリン酸化合物を含む発泡剤とを含む耐火
塗料組成物を用いて形成されている。発泡剤は、通常、
低温膨張性黒鉛(A)とリン酸化合物(B)との混合割
合が重量比(A/B)で10/100〜25/100に
設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡性組成物、塗
料組成物および塗膜、特に、耐火塗料用発泡性組成物、
耐火塗料組成物および耐火塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の構造駆体である鉄骨やコンクリ
ートなどの基材は、火災時の高熱により機械的強度が急
激に低下することが知られている。このような基材の機
械的強度の急激な低下は、建築物の倒壊等を招くおそれ
があるため、基材に対して耐火被覆を形成し、火災時に
おける基材の機械的強度の急激な低下を防ぐ試みが種々
行われている。
【0003】上述のような目的で用いられる耐火被覆に
は、通常、無機系のものと有機系のものとがある。無機
系の耐火被覆は、セメント等の無機質バインダーにロッ
クウール等の無機質繊維状質やバーミキュライト等の軽
量骨材を混合し、水と混練してペースト状またはスラリ
ー状に調製したものが一般的である。一方、有機系の耐
火被覆は、塗料であり、一般に、塗膜形成性樹脂成分と
発泡剤とを含んでいる(例えば、特開平5−70540
号、特開平5−86310号)。このような有機系の耐
火塗料による耐火塗膜は、それに含まれる発泡剤の作用
により火災時に発泡して断熱作用を発揮し、基材が高温
に曝されるのを防止することができる。
【0004】ところで、上述のような無機系の耐火被覆
は、通常、基材に対して1〜3cm程度の厚膜に設定さ
れる。耐火被覆がこのような厚膜になると、基材の重量
が増大するため、建築物、特に高層建築物の構造強度を
耐火被覆の重量をも加味して十分に高める必要がある。
これに対し、上述の有機系の耐火塗料は、火災時に発泡
して膨張するため、数mm単位の薄膜の耐火塗膜を形成
した場合でも、無機系の耐火被覆の場合と同等の耐火性
を発揮することができる。このため、有機系の耐火塗料
を用いた場合は、無機系の耐火被覆を用いる場合のよう
に建築物の構造強度を高めなくても、良好な耐火性を実
現することができる。したがって、建築物の構造強度を
考えると、耐火被覆としては有機系のものを用いるのが
有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の有機系の耐火塗
料による塗膜の耐火性を高める場合は、通常、当該耐火
塗料の成分比率を調整したり、塗膜の膜厚を大きく設定
したりしている。しかし、前者の手法によれば、塗膜の
耐火性は僅かしか改善されず、耐火性を高めるのに限界
がある。一方、後者の手法によれば、膜厚を大きくすれ
ばするほど塗膜の耐火性は高まる。例えば、耐火塗膜の
膜厚を通常の1.5〜2.0倍程度に設定すると、耐火
性を5割程度高めることができる。しかし、このように
耐火塗膜の膜厚を大きくする場合は、大量の耐火塗料を
用いる必要があり、コストアップとなって経済的ではな
い。
【0006】本発明の目的は、耐火塗膜について、膜厚
を増大させること無しに耐火性を高めることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐火塗料用
発泡性組成物は、低温膨張性黒鉛とリン酸化合物とを含
んでいる。この耐火塗料用発泡性組成物は、例えば、発
泡性含窒素化合物をさらに含んでいる。また、この耐火
塗料用発泡性組成物では、通常、低温膨張性黒鉛(A)
とリン酸化合物(B)との混合割合が重量比(A/B)
で10/100〜25/100に設定されている。
【0008】また、本発明に係る耐火塗料組成物は、塗
膜形成性成分と発泡剤とを含んでいる。ここで、発泡剤
は、低温膨張性黒鉛とリン酸化合物とを含んでいる。こ
の耐火塗料組成物において、発泡剤は、通常、低温膨張
性黒鉛(A)とリン酸化合物(B)との混合割合が重量
比(A/B)で10/100〜25/100に設定され
ており、かつ塗膜形成性成分の固形分100重量部に対
して110〜500重量部の範囲で含まれている。ま
た、発泡剤は、例えば、発泡性含窒素化合物をさらに含
んでいる。さらに、この耐火塗料組成物は、炭化剤をさ
らに含んでいる。
【0009】なお、耐火塗料組成物に含まれる塗膜形成
性成分は、例えば、アクリル樹脂である。
【0010】本発明に係る耐火塗膜は、塗膜形成性成分
と、低温膨張性黒鉛およびリン酸化合物を含む発泡剤と
を含む耐火塗料組成物を用いて形成されたものである。
【0011】
【発明の実施の態様】耐火塗料用発泡性組成物 本発明に係る耐火塗料用発泡性組成物は、有機系の耐火
塗料に用いられるものであり、当該耐火塗料による耐火
塗膜が高熱に曝されたときに発泡、膨張して、当該耐火
塗膜に断熱性を付与するためのものである。
【0012】この発泡性組成物に含まれる低温膨張性黒
鉛は、炭素元素による六角網状平面が積み重なった結晶
構造を有し、かつこの六角網状平面の層間に各種の物質
を挿入させた黒鉛層間化合物である。このような黒鉛層
間化合物は、高温で加熱したときに六角網状平面の層間
に挿入させた各種物質が分解してガス化し、その圧力で
層間が層面と垂直な方向に大きく膨張し得る。
【0013】このような黒鉛層間化合物は、例えば、天
然黒鉛や人造黒鉛などの粉末に硫酸と酸化剤との混酸を
添加して撹拌し、黒鉛の層状結晶の層間に硫酸を挿入さ
せることにより調整することができる。なお、酸化剤と
しては、硝酸などの一般的な各種酸化剤を用いることが
できる。
【0014】本発明では、上述の低温膨張性黒鉛とし
て、約1,000〜1,200℃において膨張性能を示
す一般的な膨張性黒鉛よりもより低温で膨張し得る黒
鉛、具体的には約200〜500℃、より好ましくは2
50〜300℃で膨張し得る黒鉛が用いられる。このよ
うな低温膨張性黒鉛としては、例えば、中央化成株式会
社製のエキスパンダブルグラファイト(グレードNo.
8099、8099−LTE、8099−LTE−uお
よび194等)が挙げられる。
【0015】本発明の耐火塗料用発泡性組成物に用いら
れるリン酸化合物は、特に限定されるものではないが、
一般に、正リン酸、ポリリン酸、リン酸アンモニウム、
リン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムである。但
し、耐水性および耐火性の良好な耐火塗膜を形成するこ
とができる点で、ポリリン酸アンモニウムをメラミン樹
脂によりコーティングしたものを用いるのが好ましい。
なお、リン酸化合物は、2種以上のものを併用すること
もできる。
【0016】このようなリン酸化合物は、約300℃以
上の高温を受けた際に、耐火塗膜成分中の有機物を脱水
する脱水触媒として作用し、これにより炭化物の生成を
促進して塗膜の燃焼を抑制することができる。同時に、
自らも防火性の無機質リン酸膜を形成し、耐火塗膜の耐
火性を高めることができる。
【0017】本発明の耐火塗料用発泡性組成物は、上述
の低温膨張性黒鉛およびリン酸化合物の他に、発泡性含
窒素化合物を含んでいてもよい。発泡性含窒素化合物と
しては、加熱すると窒素やアンモニア等のガスを多量に
発生し得るものであれば種々のものを用いることができ
るが、例えば、メラミン、ジシアンジアミド、アゾジカ
ルボンアミド、尿素等が用いられる。なお、発泡性含窒
素化合物は、2種以上のものを併用することもできる。
【0018】このような発泡性含窒素化合物は、加熱す
ると窒素やアンモニア等のガスを多量に発生し、これに
より耐火塗膜の燃焼をより効果的に防止することができ
る。また、耐火塗膜の燃焼により生成した炭化物をより
一層膨張させることができ、これにより耐火塗膜の断熱
性をより高めることができる。
【0019】本発明の耐火塗料用発泡性組成物におい
て、上述の低温膨張性黒鉛(A)およびリン酸化合物
(B)の混合割合は、重量比(A/B)で10/100
〜25/100が好ましく、16/100〜21/10
0がより好ましい。低温膨張性黒鉛の割合が10より小
さい場合は、耐火塗膜に十分な断熱性を付与することが
できない場合がある。逆に、低温膨張性黒鉛の割合が2
5を超えると、耐火塗膜の機械的強度が低下する。ま
た、発泡した耐火塗膜の緻密性が低下し、結果として耐
火塗膜の断熱性が低下する場合がある。
【0020】また、本発明の耐火塗料用発泡性組成物が
上述の発泡性含窒素化合物を含む場合、その混合割合
は、低温膨張性黒鉛100重量部に対して100〜60
0重量部に設定するのが好ましく、200〜400重量
部に設定するのがより好ましい。この割合が100重量
部未満の場合は、加熱時の発泡が不十分になり、発泡性
含窒素化合物を用いることによる十分な効果が得られに
くい。逆に、600重量部を超える場合は、発泡した耐
火塗膜の緻密性が低下し、却って耐火塗膜の断熱性を低
下させてしまう場合がある。
【0021】耐火塗料組成物 本発明の耐火塗料組成物は、塗膜形成性成分と、発泡剤
としての上述の耐火塗料用発泡性組成物とを含んでい
る。本発明で用いられる塗膜形成性成分は、所謂樹脂成
分であり、通常の耐火塗料用に用いられているものであ
れば特に限定されない。具体的には、ポリウレタン樹脂
やエポキシ樹脂等を用いることができる。
【0022】但し、本発明では、他の塗膜形成性成分を
用いた場合よりも塗装作業性を高めることができること
から、アクリル樹脂を用いるのが好ましい。アクリル樹
脂としては、例えば、スチレン−アクリル系樹脂や酢酸
ビニル−アクリル系樹脂等を用いることができる。な
お、アクリル樹脂として、ガラス転移温度が−15〜−
50℃のものを用いると、可撓性を有する耐火塗膜を形
成することもできる。
【0023】なお、上述の塗膜形成性成分の分子量は、
重量平均分子量で80,000〜200,000程度が
好ましい。分子量が80,000未満の場合は、本発明
の耐火塗料組成物による耐火塗膜が加熱時にタレ落ちを
起こしやすくなり、当該塗膜が基材から脱落して断熱性
を発揮しない場合がある。逆に、分子量が200,00
0を超える場合は、塗装作業性、特にスプレー塗装作業
性が低下する場合がある。
【0024】本発明の耐火塗料組成物は、通常、上述の
塗膜形成性成分の固形分100重量部に対して上述の発
泡剤を110〜500重量部、好ましくは250〜35
0重量部含んでいる。発泡剤の割合が110重量部未満
の場合は、本発明の組成物による耐火塗膜が加熱時に十
分に発泡しにくくなり、当該塗膜が十分な断熱性、耐熱
性を示しにくくなる。逆に、発泡剤の割合が500重量
部を超えると、耐火塗膜が加熱時に発泡し過ぎ、当該塗
膜の機械的強度および基材に対する付着性が低下する。
また、発泡後の耐火塗膜の緻密性が低下し、耐火塗膜の
耐熱性が却って不十分になる場合がある。
【0025】なお、本発明の耐火塗料組成物で用いられ
る発泡剤は、既述の理由により、低温膨張性黒鉛に対し
て既述の割合で発泡性含窒素化合物を含んでいてもよ
い。この場合、発泡剤の混合量は、塗膜形成性成分の固
形分100重量部に対して30〜100重量部に設定す
るのが好ましく、50〜80重量部に設定するのがより
好ましい。発泡剤の混合量が上述の範囲外の場合は、上
述と同様の不都合が発生するおそれがある。
【0026】また、本発明の耐火塗料組成物は、炭化剤
を含んでいてもよい。この炭化剤は、発泡剤の構成要素
である、脱水触媒として機能するリン酸化合物により脱
水され、加熱された耐火塗膜に炭化層を形成するための
成分である。このような炭化剤を含む場合、本発明の耐
火塗料組成物はより耐火性の良好な耐火塗膜を形成する
ことができる。
【0027】炭化剤としては、従来からの耐火塗料用と
して用いられる一般的なものを用いることができる。具
体的には、第4級炭素原子を有する多価アルコール、例
えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、テトラペンタエリスリトール等が用いられる。
【0028】炭化剤は、塗膜形成性成分の固形分100
重量部に対して、通常、30〜100重量部、好ましく
は50〜80重量部用いられる。30重量部未満の場合
は、炭化剤を添加することによる十分な効果が得られ
ず、耐火塗膜の耐火性が十分に高まりにくい。逆に、1
00重量部を超えると、耐火塗膜が加熱されたときに、
当該塗膜の軟化が著しくなり、塗膜のタレ落ちが生じて
耐火機能を失う場合がある。
【0029】本発明の耐火塗料組成物は、上述の各種成
分の他、二酸化チタン等の体質顔料やポリアマイド系揺
変剤等を含んでいてもよい。ポリアマイド系揺変剤を含
む場合は、本発明の耐火塗料組成物の塗装作業性がより
向上する。例えば、塗膜形成性成分としてアクリル樹脂
を用い、さらにポリアマイド系揺変剤を用いた場合は、
両者を用いない場合に比べて塗装作業性が格段に向上
し、垂直面に塗布した塗料組成物のタレ落ちが2,00
0〜3,000%改善され得る。なお、ポリアマイド系
揺変剤の添加量は、通常、塗膜形成性成分の固形分10
0重量部に対して1〜5重量部に設定される。
【0030】耐火塗膜 本発明の耐火塗膜は、上述の耐火塗料組成物を用いて形
成されたものである。上述の耐火塗料組成物を用いて耐
火塗膜を形成する場合には、建築物の構造駆体となる基
材、例えば、鉄骨やコンクリートなどに対して当該塗料
組成物を塗布する。塗布方法としては、刷毛塗りやスプ
レー塗装等の一般的な方法を採用することができるが、
比較的厚塗りが容易なスプレー塗装法を採用するのが好
ましい。
【0031】なお、上述の耐火塗料組成物として、アク
リル樹脂を塗膜形成性成分として用い、さらにポリアマ
イド系揺変剤を含むものを用いた場合は、上述のように
塗装作業性が格段に向上するので、塗重ね回数が少なく
ても必要な膜厚の耐火塗膜を容易に形成することができ
る。したがって、この場合は、塗重ね回数の増加による
コストアップを防止することができるので、耐火塗膜を
より安価に形成することができる。
【0032】また、上述のようなガラス転移温度が−1
5〜−50℃のアクリル樹脂を塗膜形成性成分として含
む耐火塗料組成物を用いて耐火塗膜を形成する場合は、
当該耐火塗膜を不織布、アルミホイルなどの可撓性を有
するシート状物上に形成することもできる。この場合
は、耐火塗膜が外側に位置するように当該シート状物を
基材に対して巻き付けることができ、これにより当該基
材に対して耐火性を付与することが可能になる。
【0033】本発明の耐火塗膜の膜厚は、通常、0.5
〜4.0mm程度に設定される。膜厚が0.5mm未満
の場合は、耐火塗膜が十分な耐火性を発揮しないおそれ
がある。逆に、膜厚が4.0mmを超える場合は、それ
に見合うだけの耐火効果が発揮されにくく、経済的でな
い。このように、本発明の耐火塗膜は、膜厚を小さく設
定しても高い耐熱性を発揮し得るため、建築物の基材に
対して過剰な荷重を加えにくい。
【0034】本発明の耐火塗膜は、火災時において、そ
の高熱に曝されると20〜50倍程度に発泡して膨張
し、やがて炭化層を形成する。この炭化層は、良好な断
熱性を示し、基材の機械的強度が高熱により低下するの
を効果的に抑制することができる。
【0035】
【実施例】実施例1〜6および比較例1 表1に示す塗膜形成性成分および低温膨張性黒鉛、リン
酸化合物としてのポリリン酸アンモニウム(ヘキストジ
ャパン株式会社製のホスタフラムAP462)、発泡性
含窒素化合物としてのメラミン、炭化剤としてのジペン
タエリスリトール(広栄化学株式会社製のジペンタリッ
ト300M)、並びに体質顔料としての二酸化チタン
(石原産業株式会社製のタイペークCR95)を表2に
示す割合で混合し、耐火塗料組成物を調製した。
【0036】得られた耐火塗料組成物を、錆止め塗料を
塗装した300×300×3.2mmのサイズのブラス
ト鉄板に乾燥膜厚が2mmになるよう塗布し、耐火塗膜
を形成した。この耐火塗膜をJIS A 1304に規
定する標準加熱曲線に基づいてガス焼却炉で加熱し、ブ
ラスト鉄板裏面の温度が450℃以上になるまでの時間
(耐火時間)を測定した。結果を表2に示す。この時間
が長いほど、耐火塗膜の耐火性が良好なことを示してい
る。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】実施例7 実施例5で得られた耐火塗料組成物に対してポリアマイ
ド系揺変剤(共栄社油脂株式会社製のフローノンSH−
290)25重量部をさらに添加し、得られた塗料の塗
装作業性を調べた。塗装作業性は、ビスコメーターを用
いて塗料の粘度を25℃で150ポイズに調整後、これ
をサジングテスターを用いてガラス板に塗布し、当該ガ
ラス板を垂直に起立させた際に塗料がタレ落ちない限界
の塗布厚さを測定することにより調べた。結果は4,0
00〜6,000μmであった。因に、実施例5で得ら
れた耐火塗料組成物について同様に塗装作業性を調べた
ところ、結果は250〜300μmであった。
【0040】
【発明の効果】本発明の耐火塗料用発泡性組成物は、上
述のような低温膨張性黒鉛とリン酸化合物とを含んでい
るので、耐火塗料による耐火塗膜を厚膜にすることな
く、当該耐火塗膜の耐火性を飛躍的に高めることができ
る。
【0041】また、本発明の耐火塗料組成物は、上述の
耐火塗料用発泡性組成物を含んでいるので、膜厚を小さ
く設定しながら耐火性の高い耐火塗膜を実現することが
できる。
【0042】さらに、本発明に係る耐火塗膜は、上述の
耐火塗料組成物を用いて形成されているので、膜厚が小
さく設定されている場合でも耐火性が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 21/04 C09K 21/04 21/10 21/10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温膨張性黒鉛と、 リン酸化合物と、を含む耐火塗料用発泡性組成物。
  2. 【請求項2】発泡性含窒素化合物をさらに含む、請求項
    1に記載の耐火塗料用発泡性組成物。
  3. 【請求項3】前記低温膨張性黒鉛(A)と前記リン酸化
    合物(B)との混合割合が重量比(A/B)で10/1
    00〜25/100に設定されている、請求項1または
    2に記載の耐火塗料用発泡性組成物。
  4. 【請求項4】塗膜形成性成分と、 発泡剤とを含み、 前記発泡剤は、低温膨張性黒鉛とリン酸化合物とを含ん
    でいる、耐火塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記発泡剤は、前記低温膨張性黒鉛(A)
    と前記リン酸化合物(B)との混合割合が重量比(A/
    B)で10/100〜25/100に設定されており、
    かつ前記塗膜形成性成分の固形分100重量部に対して
    110〜500重量部の範囲で含まれている、請求項4
    に記載の耐火塗料組成物。
  6. 【請求項6】前記発泡剤は、発泡性含窒素化合物をさら
    に含んでいる、請求項4または5に記載の耐火塗料組成
    物。
  7. 【請求項7】炭化剤をさらに含む、請求項4、5または
    6に記載の耐火塗料組成物。
  8. 【請求項8】前記塗膜形成性成分がアクリル樹脂であ
    る、請求項4、5、6または7に記載の耐火塗料組成
    物。
  9. 【請求項9】塗膜形成性成分と、低温膨張性黒鉛および
    リン酸化合物を含む発泡剤とを含む耐火塗料組成物を用
    いて形成された耐火塗膜。
JP35300895A 1995-12-28 1995-12-28 耐火塗料組成物、耐火塗膜の形成方法および耐火塗膜 Expired - Lifetime JP3784445B2 (ja)

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