JP2974247B1 - 耐火被覆材組成物 - Google Patents

耐火被覆材組成物

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Abstract

【要約】 【課題】 本発明は、薄膜に形成でき、耐火性能に優れ
たエマルション型の耐火被覆材組成物を提供することを
課題とし、併せて、鋼材の耐火性能維持時間を長時間確
保し得る耐火被覆材組成物を提供する。 【解決手段】 (A)結合剤、(B)アゾ化合物、ヒド
ラゾ化合物、ニトロソ化合物及びスルホニルヒドラジド
化合物より選ばれる少なくとも一種、(C)黒鉛、
(D)熱分解性含窒素化合物及び(E)分枝型多価アル
コール及び糖類より選ばれる少なくとも一種が配合され
てなる耐火被覆材組成物を解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐火被覆材組成物
に関する。更に詳しくは、耐火塗料として有用な耐火、
耐熱及び防火性能を有する耐火被覆材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】建築物
の構造駆体である鉄骨やコンクリート基材は、火災時の
高熱により機械的強度が急激に低下することから、耐火
被覆材料としてロックウール、パーライト、アスベス
ト、バーミキュライト等の無機質軽量骨材を使用して耐
火性を付与することが知られている。しかしながら、こ
れらの耐火被覆材は、基材の完全な被覆に1〜5cm程
度の厚付けを必要とするため、省スペースの観点からよ
り薄い被覆厚とすることが求められている。また、この
方法は現場施工時に粉塵飛散による作業環境を悪化させ
る欠点を有している。
【0003】そこで、近年、これらの欠点を改良した発
泡性の耐火塗料、即ち加熱時に膨張して耐火発泡層を形
成する耐火被覆材組成物が提案されている。例えば、特
開平5−86310号公報には発泡剤としてポリリン酸
アンモニウムを使用した1液変性エポキシ樹脂よりなる
塗料が開示されている。また、特開平5−70540号
公報には発泡剤としてポリリン酸アンモニウムを使用
し、炭化層形成剤として膨張性黒鉛、難燃剤としてリン
化合物を使用した発泡耐火塗料が開示されている。また
特開平9−183978号公報には低温膨張性黒鉛及び
リン酸化合物を使用した耐火被覆材組成物が開示されて
いる。特開昭55−118987号公報には膨張性黒鉛
及びリン化合物を併用する防火組成物が開示されてい
る。
【0004】前記従来技術の発泡性耐火被覆材は、発泡
剤としてリン酸化合物、具体的には正リン酸、ポリリン
酸、リン酸アンモニウム、リン酸メラミン、ポリリン酸
アンモニウム等を使用するものであるが、以下のような
欠点を有している。
【0005】即ち、従来の発泡性耐火被覆材は火災時に
形成する炭化発泡層の強度が十分満足できるものではな
かった。また、リン酸化合物は水溶性を有するため、被
膜自体の耐水性が不十分となったり、自然の風雨にさら
されることにより被膜からリン酸化合物が流出し、火災
時に十分な発泡防炎効果を発現し得ないという欠点があ
った。
【0006】一方、近年、地球環境保護の問題が重要視
され、塗料全般にわたって地球環境にやさしい水系乃至
水分散系へと移行しつつあり、発泡性耐火塗料において
も水分散系の合成樹脂エマルション型のものが要求され
ている。しかし、水分散系の合成樹脂エマルション型発
泡性耐火塗料にリン酸化合物を配合した場合、前記リン
酸化合物の水溶性に起因する塗膜の耐水性の低下及び耐
火性能の低下は特に顕著であり、これまで水分散系の樹
脂エマルション型耐火塗料の開発は困難とされていた。
【0007】また、ポリリン酸アンモニウムを代表とす
るリン酸化合物の発泡温度は、実際の使用場面では25
0〜300℃付近であり、火災時における鉄骨普通鋼材
の機械物性低下温度(約350℃)に近いため普通鋼の
耐火性能維持時間が短い原因になっていた。
【0008】前記従来技術に鑑み、本発明は、薄膜に形
成でき、耐火性能に優れた耐火被覆材組成物を提供する
ことを課題とする。また、本発明は耐候性及び耐水性に
優れた耐火被覆材組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、耐火性に優れたエマルション型の耐火
被覆材組成物を提供することを課題とする。また、本発
明は、鋼材の耐火性能維持時間を長時間確保し得る耐火
被覆材組成物を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究の結果、優れた耐火被覆材組
成物を見い出し本発明を完成させた。即ち、本発明は、
(A)結合剤、(B)アゾ化合物、ヒドラゾ化合物、ニ
トロソ化合物及びスルホニルヒドラジド化合物より選ば
れる少なくとも一種、(C)黒鉛、(D)熱分解性含窒
素化合物及び(E)分枝型多価アルコール及び糖類より
選ばれる少なくとも一種が配合されてなる(但し、リン
又はリン化合物は配合されていない)耐火被覆材組成物
に係る。さらに、前記(B)成分が、ヒドラゾ化合物か
ら選ばれる少なくとも一種である前記耐火被覆材組成物
に係る。 また、本発明は、(A)結合剤、(B)ヒドラ
ゾ化合物より選ばれる少なくとも一種、(C)黒鉛、
(D)熱分解性含窒素化合物及び(E)分枝型多価アル
コール及び糖類より選ばれる少なくとも一種配合されて
なる耐火被覆材組成物に係る。 さらに、前記(A)結合
剤が、樹脂エマルションである前記耐火被覆材組成物に
係る。 加えて、前記(C)黒鉛が、膨張性黒鉛又は膨張
性黒鉛と膨張性黒鉛以外の黒鉛との混合物である上記耐
火被覆材組成物に係る。 また、前記全耐火被覆材組成物
中に固形分換算量で(A)結合剤6〜40重量%、
(B)成分1〜20重量%、(C)黒鉛4〜70重量
%、(D)熱分解性含窒素化合物6〜84重量%、
(E)分枝型多価アルコール及び糖類より選ばれる少な
くとも一種4〜80重量%配合された前記耐火被覆材組
成物に係る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の耐火被覆材組成物
の各成分について説明する。 (A)結合剤としては、各種の塗料用樹脂や無機質結合
剤を例示できる。塗料用樹脂の具体例としては、ポリエ
ステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニル
/バーサチック酸ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ア
ルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、アクリル樹脂、
変性アクリル樹脂、スチレン/ブタジエン共重合樹脂、
アクリロニトリル/ブタジエン共重合樹脂、塩化ビニル
樹脂等が挙げられる。これらは単独で、あるいは二種以
上を同時に用いてもよい。
【0011】これらの樹脂は、常温硬化性又は加熱硬化
性の一液型もしくは二液型の樹脂、あるいは、水又は有
機分散媒に分散させた樹脂エマルションとして用いるこ
とができる。樹脂エマルションは、反応硬化型若くは自
己架橋型等の変性エマルションであってもよい。樹脂エ
マルションとしては、酢酸ビニル系樹脂エマルション又
は酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマル
ションが好ましく用いられ、ポリ酢酸ビニル樹脂エマル
ション及び酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル共重合樹
脂エマルションが特に好ましく用いられる。
【0012】無機質結合剤としては、珪酸塩、ホウ酸
塩、石膏、その他各種のセメント類を例示できる。 (A)結合剤の配合量は本発明の耐火被覆材組成物中に
固形分換算量で6〜40重量%とするのが好ましく、更
に好ましくは7〜30重量%とするのがよい。
【0013】(B)成分としては、アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ヒド
ラゾジカルボンアミド、2,2′−ヒドラゾイソブチロ
ニトリル、2,2′―ヒドラゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル、4,4′−ヒドラゾビスー4−シアノ
吉草酸、1,1′−ヒドラゾビスシクロヘキサンカルボ
ニトリル、ジメチルー2,2′ヒドラゾビスイソブチル
エステル、2,2′−ヒドラゾビスー(2−アミジノプ
ロパン)2塩酸塩等のヒドラゾ化合物、ジニトロソペン
タメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、p―トルエ
ンスルホニルヒドラジド、p,p′―オキシビス(ベン
ゼンスルホニルヒドラジド)等のスルホニルヒドラジド
化合物を例示できる。これらは単独で、あるいは二種以
上を同時に用いてもよい。さらに発泡助剤として酸化亜
鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等の助剤を混合してもよ
い。中でもヒドラゾ化合物を単独で用いるか又はヒドラ
ゾ化合物と尿素とを併用したものが好ましく、特にヒド
ラゾジカルボンアミドを単独で用いるか、又は、ヒドラ
ゾジカルボンアミドと尿素とを併用するのが好ましい。
【0014】(B)成分の配合量は本発明の耐火被覆材
組成物中に固形分換算量で1〜20重量%とするのが好
ましく、さらに好ましくは1.5〜15重量%とするの
がよい。
【0015】(C)黒鉛としては、鱗片状黒鉛、鱗状黒
鉛、人造黒鉛、土状黒鉛及び膨張性黒鉛等より選ばれる
少なくとも一種を例示することができる。中でも、膨張
性黒鉛を単独で又は膨張性黒鉛と他の黒鉛を同時に用い
ると火災時に強固でかつ緻密な炭化発泡層を形成するこ
とができ、安定した耐火性能が発揮されるので好まし
い。
【0016】膨張性黒鉛とは、層間に熱分解性化合物を
含有する黒鉛であり約200度〜1000度に加熱する
ことにより層間化合物が熱分解してガスを発生し、その
ガス圧でワーム状に膨張して空間を有するハニカム構造
体を形成する性質の黒鉛である。その具体例としては、
黒鉛酸性硫酸塩、ナトリウム黒鉛、カリウム黒鉛、ハロ
ゲン化黒鉛、黒鉛酸化物、塩化アルミニウム黒鉛化物、
塩化第2鉄黒鉛等を挙げられる。
【0017】(C)黒鉛の配合量は本発明の耐火被覆材
組成物中に固形分換算量で4〜70重量%とするのが好
ましく、更に好ましくは、9〜50重量%とするのが好
ましい。そのうち膨張性黒鉛の配合量は3〜50重量%
とするのが好ましく、更に好ましくは6〜30重量%と
するのがよい。膨張性黒鉛以外の黒鉛の配合量は本発明
の耐火被覆材組成物中に固形分換算量概ね1〜20重量
%、好ましくは2〜15重量%となるようにするのがよ
い。
【0018】(D)熱分解性含窒素化合物としてはジシ
アンジアミド、メラミン、メチロールメラミン、ベンゾ
グアナミン等を例示することができる。 (D)熱分解性含窒素化合物の配合量は本発明の耐火被
覆材組成物中に固形分換算量で6〜84重量%とするの
が好ましく、更に好ましくは8〜70重量%とするのが
よい。
【0019】(E)分枝型多価アルコール及び糖類より
選ばれる少なくとも一種のうち分枝型多価アルコールと
してはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、テトラペンタエリスリトール等を例示できる。糖類
としては各種の単糖類及多糖類を用いることができ、具
体例としては、サッカロース、グルコース、スクロー
ス、セルロース、アミロース、アミロペクチン、ヘミセ
ルロース等が挙げられる。工業的には、かかる糖類の複
数若しくは若干の他の成分を含有する天然の糖類が好ま
しく用いられ、例えば、小麦粉、バレイショデンプン、
コーンスターチ等のデンプンを好ましく用いることがで
きる。これらは単独で、あるいは二種以上を同時に用い
てもよい。
【0020】(E)成分は炭化層形成剤として作用し、
その配合量としては本発明の耐火被覆材組成物中に固形
分換算量で4〜80重量%とするのが好ましく、更に好
ましくは10〜70重量%とするのがよい。
【0021】本発明の耐火被覆材組成物中には各種の難
燃剤を配合するのが好ましい。かかる難燃剤としてはト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
フェニルホスフェート、トリクレシジルホスフェート、
トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホス
フェート、芳香族縮合リン酸エステル、トリス(2−ク
ロロエチル)ホスフェート等のホスフェート系難燃剤、
三酸化アンチモン等のアンチモン系難燃剤、フェノキシ
ホスファゼン等のホスファゼン系難燃剤、赤リン等のリ
ン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム
等の金属水酸化物、ホウ酸、ホウ素等のホウ素系難燃
剤、臭素系難燃剤等が例示できる。難燃剤を使用する場
合、その配合量としては、本発明の耐火被覆材組成物中
に固形分換算量で1〜30重量%配合するのが好まし
く、更に好ましくは3〜20重量%とするのがよい。
【0022】本発明の耐火被覆材組成物中には、以上の
各成分に加えて発泡層を強固にする被膜の亀裂防止剤や
無機質軽量骨材としてガラス繊維、チタン酸カリウム繊
維、ホウ酸マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊
維、チタニア繊維、パルプ繊維、ワラストナイト、ゾノ
トライト、シリカアルミナ繊維、シラスバルーン、ガラ
スバルーン、パーライト繊維、天然軽石、膨張パーライ
ト、ケイ酸塩、炭酸塩、酸化アルミニウム、タルク、ク
レー、マイカ等を加えることができる。また、チクソ性
付与剤や紫外線吸収剤、紫外線安定剤、二酸化チタン、
弁柄、黄色酸化鉄等の顔料を配合することができる。
【0023】更に本発明の耐火被覆材組成物中には、本
発明の効果を損なわない範囲で各種の成分を配合するこ
とができる。本発明の耐火被覆材組成物は、配合各成分
をブレンダー、ニーダー、ディスパー等を用いて混合す
ることにより製造することができる。配合にあたっての
順序としては特に制限はなく、各成分が均一に混合され
るような順序を適宜設定することができる。(A)結合
剤成分として二液型の硬化性樹脂を用いる場合や、相互
に反応性を有する成分を併用する場合には安定な成分を
組み合わせた二液型乃至多液型の耐火被覆材組成物と
し、使用直前に混合して用いることができる。
【0024】本発明の耐火被覆材組成物の施工方法とし
ては、特に制限はなく、刷毛塗り、スプレー塗装、ロー
ラー塗り、こて塗り等任意の方法で行うことができる。
塗装被覆後には必要に応じて加熱してもよい。また、予
め板状、フィルム状等に成形したものを基材に貼り付け
る方法によってもよい。本発明の耐火被覆材組成物は、
H型鋼などの鉄骨柱やコンクリート等、橋梁や建造物の
主要構造部の耐火被覆材料として好適に使用することが
できる。
【0025】また、本発明の耐火被覆材組成物は樹脂、
金属、セラミック、木質材料等各種の基材に適用するこ
とができ、競技場や劇場等の客席部位や、建築用各種建
材、建築用木材、内外装用壁材、屋根下地材、天井材、
床材、搬送用木材パレット、家具等の防火被覆材料とし
て好適に使用することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0027】実施例1〜3及び比較例1 表1に示した配合割合(固形分換算重量部)にて各成分
を混合し、更に水30重量部を加えた後、ディスパー及
び三本ロールを用いてよく添加混合し耐火被覆材組成物
を調整した。
【0028】比較例2 表1に示した配合割合(固形分換算重量部)にて各成分
をディスパー及び三本ロールを用いてよく混合し耐火被
覆材組成物を調整した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例及び比較例で用いた各成分は以下の
通りである。 アクリル酸エステル共重合樹脂エマルション(商品名;
モビニール727、ヘキスト合成株式会社製、固形分含
量49〜51重量%)。 酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルシ
ョン(商品名;ペガール620、高圧ガス株式会社製、
固形分含量47重量%)。 アクリル樹脂A(商品名;ブライオライトAC80、グ
ッドイヤーケミカル株式会社製)。 アクリル樹脂B(商品名;ブライオライトAC4、グッ
ドイヤーケミカル株式会社製)。 ポリリン酸アンモニウム(商品名;ホスタフラムAP4
62、ヘキストジャパン株式会社製)。 熱膨張性黒鉛(商品名;TEG80LTE−U、80メ
ッシュ、住金ケミカル株式会社製)。 黒鉛(商品名;OSカーボンパウダーAT−40、平均
粒径4μm、オリエンタル産業株式会社製)。 ヒドラゾカルボンアミド(商品名;HDCA、大塚化学
株式会社製)。 ジシアンジアミド(試薬)。 ペンタエリスリトール(試薬)。 ジペンタエリスリトール(試薬)。 メラミン(試薬)。 二酸化チタン(商品名;タイテークR−950、石原産
業株式会社製)。
【0031】試験例1 300×300×3.2mmの基材(熱間圧延鋼板)に
乾燥塗膜が2mmになるように実施例及び比較例の耐火
被覆材組成物を塗布して耐火塗膜を形成した。この耐火
塗膜をJISA1304に規定する標準加熱曲線に基づ
いて、ガス焼却炉で1時間加熱し、熱間圧延鋼板裏面の
温度測定した。また、発泡層の形状、鋼板との付着状
態、セル径及び発泡層の剥離の有無を目視によって判断
した。結果を表1に示す。
【0032】実施例1〜3は発泡層の剥離、ひび、割れ
等がなく、良好な発泡層を形成し耐火性能を発揮した。
比較例1の耐火塗膜は発泡性が悪く加熱後3分で燃焼し
剥離した。比較例2は発泡開始温度が高い上、セル径が
荒いため、裏面温度の上昇しており鋼板の耐火性能が4
0分程度しか維持できなかった。
【0033】試験例2 試験例1と同様にして調製した耐火塗膜をカーボンアー
ク灯式耐候性試験機にて1000時間促進耐候性試験を
行った後、JISA1304に規定する標準加熱曲線に
基づいて、ガス焼却炉で1時間加熱し、熱間圧延鋼板裏
面の温度測定した。結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例1〜3は発泡層の剥離、ひび、割れ
等がなく、良好な発泡層を形成し耐火性能を発揮した。
比較例1の耐火塗膜は発泡性が悪く加熱後1分で燃焼し
剥離した。比較例2は発泡開始温度が高い上、セル径が
荒いため、裏面温度が上昇し鋼板の耐火性能が20分程
度しか維持できなかった。
【0036】実施例4 実施例2の合成樹脂エマルションの結合剤に代えてトル
エン/キシレン混合有機溶剤に溶解させたポリ酢酸ビニ
ルを用いて耐火被覆材を試作し、試験例1及び2と同様
の試験を行った。その結果、いずれも実施例2と同様の
良好な耐火性能を示した。
【0037】実施例5 実施例3の合成樹脂エマルションの結合剤に代えてトル
エン/キシレン混合有機溶剤に溶解させた酢酸ビニル/
バーサチック酸ビニル共重合樹脂を用いて耐火被覆材を
試作し、試験例1及び2と同様の試験を行った。その結
果、いずれも実施例3と同様の良好な耐火性能を示し
た。
【0038】
【発明の効果】本発明の耐火被覆材組成物は、アゾ化合
物、ヒドラゾ化合物及びスルホニルヒドラジド化合物よ
り選ばれる少なくとも一種を配合することにより、発泡
開始温度を200℃程度に低下させたので、低温で発泡
して炭化発泡層を形成し鋼材の耐火性能維持時間を長時
間確保することができる。
【0039】また、膨張性黒鉛を配合した本発明の耐火
被覆材組成物は、表面温度が高温になるに従い膨張性黒
鉛が膨張し緻密な炭化発泡層を形成するので、耐火性能
維持時間を一層顕著に向上させることができる。
【0040】更にまた、本発明の耐火被覆材組成物は、
従来の発泡型耐火被覆材組成物において必須の成分とし
て用いられていたリン酸化合物を配合しないので、耐水
性、耐候性が顕著に向上し、長期間に亙って耐火性能を
維持し得るとともに、水系エマルション塗料として提供
することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹岡 三千雄 大阪府大阪市中央区大手通3−2−27 大塚化学株式会社内 (72)発明者 土佐 浩平 大阪府大阪市中央区大手通3−2−27 大塚化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−118987(JP,A) 特開 昭64−54078(JP,A) 特開 昭59−11377(JP,A) 特開 昭53−14738(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 21/02 C09D 5/18 C09K 21/06 C09K 21/10 C09K 21/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)結合剤、(B)アゾ化合物、ヒド
    ラゾ化合物、ニトロソ化合物及びスルホニルヒドラジド
    化合物より選ばれる少なくとも一種、(C)黒鉛、
    (D)熱分解性含窒素化合物及び(E)分枝型多価アル
    コール及び糖類より選ばれる少なくとも一種配合されて
    なる(但し、リン又はリン化合物は配合されていない)
    ことを特徴とする耐火被覆材組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分が、ヒドラゾ化合物から選ば
    れる少なくとも一種である請求項1の耐火被覆材組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)結合剤、(B)ヒドラゾ化合物よ
    り選ばれる少なくとも一種、(C)黒鉛、(D)熱分解
    性含窒素化合物及び(E)分枝型多価アルコール及び糖
    類より選ばれる少なくとも一種配合されてなることを特
    徴とする耐火被覆材組成物。
  4. 【請求項4】 (A)結合剤が、樹脂エマルションであ
    る請求項1〜3の何れかに記載の耐火被覆材組成物。
  5. 【請求項5】 (C)黒鉛が、膨張性黒鉛又は膨張性黒
    鉛と膨張性黒鉛以外の黒鉛との混合物である請求項1〜
    4の耐火被覆材組成物。
  6. 【請求項6】 全耐火被覆材組成物中に固形分換算量で
    (A)結合剤6〜40重量%、(B)成分1〜20重量
    %、(C)黒鉛4〜70重量%、(D)熱分解性含窒素
    化合物6〜84重量%、(E)分枝型多価アルコール及
    び糖類より選ばれる少なくとも一種4〜80重量%配合
    された請求項1〜5の耐火被覆材組成物。
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