JP2000202846A - 発泡耐火シ―トの製造方法 - Google Patents
発泡耐火シ―トの製造方法Info
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Abstract
実かつ効率的に製造することを主な目的とする。 【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂及び発泡耐火性付
与粉体を含むシート用混練物を圧延することを特徴とす
る発泡耐火シートの製造方法。
Description
ートの製造方法に関する。
よる高温に晒された場合には、これら構築物の鉄骨及び
コンクリートの機械的強度が急激に低下するという問題
がある。これに対し、耐火性塗材を基材に塗付し、基材
の温度上昇を遅延させ、強度低下を一時的に抑える耐火
工法が採られている。
度上昇に伴い塗膜が発泡し、基材に耐火性を与える発泡
耐火塗料を各種の手法により基材に塗付する方法が知ら
れている。発泡耐火塗料は、温度上昇により分解して不
燃性ガスを発生する発泡成分と、炭素化して多孔質の断
熱層を形成する炭化成分とを含有するものである。すな
わち、不燃性ガスの発生により火災の抑制効果を発揮す
るとともに、炭素化成分による多孔質炭化層の形成によ
って断熱効果を発揮するものであり、これら発泡成分と
炭化成分を含む混合粉末(以下「発泡耐火性付与粉体」
という。)を合成樹脂バインダーに混合したものであ
る。
常数mm以下と薄くても、火災時には加熱等されて数倍
から数十倍の倍率で発泡して有効な断熱層を形成でき
る。従って、非発泡性であって厚付けを必要とする従来
の湿式耐火被覆塗材に比べ、塗膜は極端に薄くでき、圧
迫感も少なくすっきりとした感じに仕上がるという利点
がある。また、従来の湿式耐火被覆塗材に比べて使用材
料が少なくて済むので、材料運搬にかかる手間も軽減で
きる。
均等な耐火性能を付与するため、塗膜厚みも均等にする
必要があり、塗装時の厚み管理が厳格に要求される。こ
のため、塗装作業を熟練した職人に頼らざるを得ず、コ
スト高となる可能性がある。また、湿式の塗装工法であ
るため、その乾燥等に時間がかかり、工期の短縮化の妨
げとなる。さらに、必要な耐火性能を得るためには、一
般の塗料と比較してかなり厚膜にする必要があることか
ら、発泡耐火塗料を複数回塗装しなければならず、また
塗膜が完全なフラット面になりにくいという欠点もあ
る。
って、乾式シート貼着による耐火被覆工法が検討されて
いる。これは、予め用意された発泡耐火シートを基材に
被覆する方法である。発泡耐火シートでは、厚み管理が
容易であり、施工現場における養生も必要ないため、工
期の短縮化が望めると同時に、平滑な表面が確保できる
ことから、非常に注目されている。そして、この発泡耐
火シートは、発泡耐火塗料をフローコーター等の塗付装
置により離型面に塗付し、乾燥後に剥離する方法により
製造されている。
製造方法では、少なくとも下記(a)〜(e)の問題点
がある。
合は水分)が蒸発して、乾燥時に膜厚が減少するため、
所望の膜厚を確実に得ることが困難である。
塗料を一度に多く塗付すると、乾燥過程でシートに割れ
を生じたり、極端に乾燥が遅れたりする。
膨れを生じる。
得るためには、複数回の塗付と乾燥を繰り返すか、ある
いは薄膜の乾燥シートを複数枚積層するという必要があ
り、製造に非常に手間がかかる。
汚染の問題を生じる。
する方法が考えられるが、系全体が高粘度になり、発泡
耐火性付与粉体を合成樹脂バインダーに十分に分散させ
るのが困難である。しかも、発泡耐火シートとして必要
な膜厚を得るためには、やはり複数回の塗付と乾燥を繰
り返す必要があり、高粘度化が塗付の際に作業性を低下
させることにもなる。
た耐火性を付与できる発泡耐火シートを確実かつ効率的
に製造することが困難であり、かかる点においてさらな
る改善が必要とされている。
付与できる発泡耐火シートを確実かつ効率的に製造する
ことを主な目的とする。
問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の方法でシー
トを製造する場合には上記目的を達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
方法は、少なくとも熱可塑性樹脂及び発泡耐火性付与粉
体を含むシート用混練物を圧延することを特徴とする発
泡耐火シートの製造方法に係るものである。
なくとも熱可塑性樹脂及び発泡耐火性付与粉体を含む。
使用することができる。例えば、ビニルトルエン−ブタ
ジエン共重合体、ビニルトルエン−アクリル酸エステル
共重合体、ビニルトルエン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、あるいはこれらの共重合体
を構成する2種のモノマーとアクリル酸モノマー、メタ
クリル酸モノマー等との三元共重合体等の樹脂が挙げら
れる。この場合において、アクリル酸エステル成分又は
メタクリル酸エステル成分を含む共重合体中のアクリル
酸モノマー又はメタクリル酸モノマーとしては、例えば
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルア
クリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、
n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、
2-ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリルアミ
ド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用す
ることができる。。
という点では、メルトフローレートが2g/10min
以上の熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。このメル
トフローレートは、JIS K 7210-1995「熱可塑性プラス
チックの流れ試験方法」に基づいて測定した値を示す。
なお、試験条件としては、温度150℃、試験荷重とし
て21.18Nを使用する。
げない限り、溶剤型又は無溶剤型のいずれも使用するこ
とができるが、溶剤の揮発、寸法精度等の問題が実質的
に回避できるという点では無溶剤型樹脂を用いることが
好ましい。無溶剤型樹脂としては、例えばビーズ状、ペ
レット状等の無溶剤型樹脂のように公知のものを使用す
ることができる。
剤、発泡剤、炭化剤及び充填材を含有している。これら
の成分は、火災発生時において、相互の複合作用により
シートの発泡、炭化層形成、不燃性ガス発生等の機能を
発現するものである。
不燃性ガス発生効果、バインダー炭化促進効果等の少な
くとも1つの効果を発揮し、バインダーの燃焼を防止な
いし抑制する。難燃剤は、公知の発泡耐火シートにおけ
る難燃剤と同様のものが使用できる。例えば、トリクレ
ジルホスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェー
ト、ジフェニルオクチルフォスフェート、トリ(β−ク
ロロエチル)フォスフェート、トリブチルフォスフェー
ト、トリ(ジクロロプロピル)フォスフェート、トリフ
ェニルフォスフェート、トリ(ジブロモプロピル)フォ
スフェート、クロロフォスフォネート、ブロモフォスフ
ォネート、ジエチル−N, N−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)アミノメチルフォスフェート、ジ(ポリオキシエ
チレン)ヒドロキシメチルフォスフォネート等の有機リ
ン系化合物;塩素化ポリフェニル、塩素化ポリエチレ
ン、塩化ジフェニル、塩化トリフェニル、五塩化脂肪酸
エステル、パークロロペンタシクロデカン、塩素化ナフ
タレン、テトラクロル無水フタル酸等の塩素化合物;三
酸化アンチモン、五塩化アンチモン等のアンチモン化合
物;三塩化リン、五塩化リン、リン酸アンモニウム、ポ
リリン酸アンモニウム等のリン化合物;その他ホウ酸亜
鉛、ホウ酸ソーダ等の無機質化合物等が挙げられる。こ
れらは単独で又は2種以上で使用することができる。
て、炭化していくバインダー及び下記の炭化剤を発泡さ
せ、気孔を含有した炭化断熱層を形成させる効果を発揮
する。発泡剤としては、公知の発泡耐火シートで使用さ
れているものと同様のものが使用できる。例えば、メラ
ミン及びその誘導体、ジシアンジアミド及びその誘導
体、アゾジカーボンアミド、尿素、チオ尿素等が挙げら
れる。これらは単独で又は2種以上で使用することがで
きる。
ともにそれ自体も脱水炭化していくことにより、断熱性
により優れた厚みのある炭化断熱層を形成する効果を発
揮する。炭化剤は、公知の発泡耐火シートにおける炭化
剤と同様のものが使用でき、例えば、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン等の多価アルコール;デンプン、カゼイン等が挙げら
れる。これらは単独で又は2種以上で使用することがで
きる。
し、かつ、耐火性を高める効果を発揮する。充填剤は、
公知の発泡耐火シートにおける充填剤と同様のものが使
用できる。例えば、タルク等の珪酸塩;炭酸カルシウ
ム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩;酸化アルミニウム、二
酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物;粘土、クレー、
シラス、マイカ等の天然鉱物類等が挙げられる。これら
は単独で又は2種以上で使用することができる。
良好に行われて、高度の断熱性を有する炭化断熱層を形
成し得る限り特に限定されないが、固形分換算で、樹脂
成分100重量部に対して、難燃剤200〜600重量
部(好ましくは250〜500重量部)、発泡剤40〜
150重量部(好ましくは50〜80重量部)、炭化剤
40〜150重量部(好ましくは50〜80重量部)及
び充填剤50〜160重量部(好ましくは60〜120
重量部)とすれば良い。この範囲内においては、特に、
炭化断熱層の発泡倍率が高く、発泡が均一であり、しか
もより優れた断熱効果、強度等を得ることができる。
合割合は、本発明では特に熱可塑性樹脂:発泡耐火性付
与粉体=1:1〜8程度、好ましくは1:3〜7の範囲
に調整する。上記比が8を超える場合には、原料を加熱
混合して製造したシート用混練物が脆くなり、圧延ロー
ラーにて圧延する際に、発泡耐火シートが折れてしまっ
たり、微細な割れを生じるおそれがある。上記比が1未
満である場合には、圧延時の割れの問題はなく発泡耐火
シートは製造可能であるが、圧延ローラーにシート用混
練物が付着してしまい、製造したシートが均一な厚みと
ならず、表面に凹凸を生じることがある。また、火災発
生時の炭化層の発泡が不十分となり、予定した耐火性能
が発揮できないこともある。
か、繊維材料を配合することもできる。繊維材料を配合
する場合は、特に、発泡耐火シートを補強することがで
きるとともに貼り付け時の寸法安定性を向上させるとい
う利点が得られる。特に耐熱性を有する繊維材料を用い
る場合は、火災発生時に炭化層が不均一に発泡して割れ
を防止する効果も得られる。繊維材料の寸法は、発泡耐
火シートの組成等に応じて適宜設定することができる
が、通常は繊維長2〜20mm、繊維径3〜30μmの
繊維材料を用いることが好ましい。繊維材料としては、
公知のものが使用でき、例えばロックウール、ガラス繊
維、シリカーアルミナ繊維、炭素繊維等の無機繊維、あ
るいはパルプ繊維、ポリプロピレン繊維、ビニル繊維、
アラミド繊維等の有機繊維が挙げられる。
骨材等を必要に応じて適宜配合することもできる。着色
顔料としては、一般の塗料顔料(有機顔料・無機顔料・
メタリック顔料)が使用できる。本発明では、特にベン
ガラ、黄鉛、黄色酸化鉄、チタンイエロー、クロムグリ
ーン、群青、コバルトブルー等の無機顔料が好ましい。
着色骨材としては、例えば着色セラミック粉砕物、着色
珪砂、マイカ、着色マイカ等が使用できる。
めるために膨張性黒鉛、未膨張バーミキュライト等を配
合しても良い。
やジオクチルフタレート等の可塑剤を添加しても良い。
但し、可塑剤の添加量が増加すると耐汚染性が低下する
おそれがあるので、その添加量は可能な限り少なくする
ことが好ましい。
混合されている限り特に調製方法は限定されない。例え
ば、熱可塑性樹脂として溶剤型樹脂を用いる場合は、こ
れに他の成分を加えて公知の方法で混合して得た混合物
をシート用混練物として用いることができる。また例え
ば、熱可塑性樹脂として無溶剤型樹脂を用いる場合又は
シート用混練物の溶剤含有量の少ない場合(溶剤含有量
が通常10重量%以下、特に5重量%以下)を用いる場
合は、これに他の成分を加えた混合物を加熱混練して得
られる混練物をシート用混練物として用いることができ
る。
無溶剤型樹脂又は溶剤の少ない樹脂を用いる場合は、熱
可塑性樹脂及び発泡耐火性付与粉体を含む混合物を加熱
混練することによりシート用混練物を調製することが好
ましい。加熱混練する方法としては、加圧型ニーダー、
バンバリーミキサー等の公知の方法が採用できる。加圧
型ニーダーは、2本のブレードを回転させて混練を行う
ものであり、エアシリンダーによる加圧を行いながら混
練できる機構を有する。また、バンバリーミキサーは、
加熱した混練室内に投入した材料をエアシリンダーが圧
縮し、ローターが回転して混練するバッチ式混練機であ
る。本発明では、嵩高い発泡耐火性付与粉体の比率が大
きくなっても、これを強制的に押し込みながらより確実
に熱可塑性樹脂と混練できるという点で加圧型ニーダー
を用いるのが好ましい。
は発泡耐火性付与粉体の種類に応じて適宜設定すれば良
い。例えば、得られる発泡耐火シートの発泡温度が約2
00℃以上であれば、約180℃以下の範囲で加熱すれ
ば良い。
したり、あるいは一時的に保存しておくこともできる。
保存する場合は、適当な形状・サイズのマスターバッチ
とすることができる。
練物にあっては、そのまま圧延工程に移行すれば再加熱
せずに円滑に圧延することができる。また、冷却されて
固化したもの又は粘度が高くなったものは、必要に応じ
て再加熱して圧延すれば良い。このように、本発明で
は、加熱混練−圧延工程を連続的に実施する場合、非連
続的に実施する場合の双方を含む。
圧延方法は、特に限定されないが、圧延ローラーによる
方法が特に好ましい。圧延ローラーは、シート用混練物
をシート状に圧延できるものであれば特に限定されず、
公知のものが使用でき、好ましくはローラー自体が加温
される機構を有する。2本のローラーの上部ギャップ
(隙間)に投入されたシート用混練物を所定の厚みのシ
ートに成形するために、ローラー間のギャップ厚みを適
宜調整することができる。
にシート用混練物を投入して圧延すれば良い。この場合
のシート用混練物の供給量、圧延ローラーの回転数等
は、シート用混練物の組成、所望のシート厚み等に応じ
て適宜設定すれば良い。
プにシート用混練物を投入する際に、各ローラーに離型
シートをシート用混練物とともに巻きこませ、シート用
混練物を離型シートで挟みながら圧延することが好まし
い。例えば、図1に示すように、予めロール状の離型シ
ート(C)を各圧延ローラー(B)の表面を滑らし、離
型シート間にシート用混練物(A)を投入しながら離型
シートをともに巻き込んで圧延する方法が可能である。
この方法では、離型シートの存在によりシート用混練物
と圧延ローラーとが直接接触することがないため、シー
ト用混練物の加熱温度を高めに設定してより軟らかな状
態にしてシート成形をしやすくできるという利点があ
る。離型シートを用いずにシート用混練物の温度を上げ
すぎると、シート用混練物が圧延ローラーの表面に付着
してシート化が円滑に行えなくなることがある。
知のものが使用できる。例えば、汎用されている離型紙
のほか、例えば紙シート、無機繊維シート、金属製シー
ト、合成樹脂製シートあるいはこれらの複合材料からな
るシート等の各種材質からなるシートを用いることがで
きる。また、市販品も使用することができる。離型シー
トは、その表面がポリテトラフルオロエチレン、シリコ
ーン等で処理されているものも使用できる。より具体的
には、ポリテトラフルオロエチレンで処理(例えば、テ
フロン加工(「テフロン」商標名、デュポン社))され
た耐熱ガラス繊維シート、シリコーンで表面処理された
紙シート等が挙げられる。離型シートの大きさは、用い
る圧延ローラーのサイズ等に応じて適宜設定すれば良
い。離型シートの厚みも特に制限されないが、通常は
0.02〜0.3mm程度の範囲で適宜設定すれば良
い。本発明では、離型シートの厚みを変えることによっ
て、圧延ローラーのギャップを固定したままで得られる
発泡耐火シートの厚みを適宜変更することも可能であ
る。また、離型シートは、その処理面(コーティング面
等)が両面又は片面のものがあるが、シート用混練物と
接する面を処理面とすることが好ましい。
火シートはその表面と裏面に離型シートが積層された状
態となり、使用前の発泡耐火シートを保護することがで
きる。発泡耐火シートを適当な長さに切断する場合に
も、離型シートを積層させたままで切断して、そのまま
最終製品とすることができる。この場合、使用時に発泡
耐火シートから離型シートを剥離すれば良い。
ートと同様にして用いることができる。例えば、基材
(耐火性を付与すべき躯体)に釘、鋲等で打ち付けた
り、接着剤にて貼着する等の方法で固定することができ
る。また、発泡耐火シートを施工する基材としては、建
築物・土木構築物等の構造物において耐火構造とすべき
部分にはいずれも適用でき、例えば壁、柱、床、梁、屋
根、階段等の各部位に適用できる。特に金属で形成され
ているH鋼、鉄骨丸柱、鉄骨角柱等には、予め防錆塗料
を塗付して防錆処理することが好ましい。その他、本発
明に係る発泡耐火シートは、その基材として木部、無機
材料、樹脂等への適用も可能である。
徴とするところをより一層明確に説明する。
ってシートをそれぞれ製造した。製造方法は、各成分か
らなる混合物を温度120℃に設定した加圧ニーダーで
混練してシート用混練物を調製後、図1に示すような装
置を用いて圧延ローラーでシート厚みが1.5mmとな
るように上記混練物のシート化を行った。このシート化
において、離型シートを使用する場合と離型シートを使
用しない場合の両方で製造を行った。離型シートとして
は、シリコーンで表面処理された紙シート(厚み0.1
mm)を用いた。
性、割れの発生の有無等を調べた後、角鋼材(300m
m×300mm×9mm、長さ1m)に上記シートを合
成樹脂エマルション系粘着剤によって貼り付けたものを
試験体とした。この試験体について、JIS A 1304 に準
じた加熱試験を実施した。この場合、角鋼材温度が55
0℃に達するまでの経過時間をもって耐火時間とした。
それぞれの結果を表2に併せて示す。
トの状態に特に異常はなく、その厚みも均一であった。
さらに加熱試験の結果、炭化層の状態にも特に問題がな
く、耐火時間もすべて60分以上の結果となった。
押出機にて、発泡耐火シートの厚みが1.5mmとなる
ように混練し、押し出し成形を行ったところ、発泡耐火
性付与粉体の分散が不十分であり、押し出しした発泡耐
火シートが粉体の多い部分において途中で折れた。発泡
耐火シートとしての形状となった部分を利用して試験例
1と同様に加熱試験を行ったが、発泡耐火性付与粉体の
分散状態が不良のため、発泡炭化層の発泡厚みにバラツ
キを生じ、耐火時間は30分程度であった。
性付与粉体を含むシート用混練物を圧延するという方法
を採用するので、従来のような溶剤を含有する発泡耐火
塗料組成物から発泡耐火シートを製造する際におけるシ
ート厚みの均一性確保、製造上の手間等の問題を生ずる
ことなく、発泡耐火シートを製造することができる。す
なわち、シート厚みの均一性、表面の平滑性等に優れた
発泡耐火シートを確実かつ効率的に製造することができ
る。
火性付与粉体の比率を比較的高くすることもできるの
で、シート厚みの均一性等と相俟って優れた耐火性を基
材(躯体)に付与できる発泡耐火シートが得られる。
を用いて発泡耐火シートを製造する装置を示す概略図で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】少なくとも熱可塑性樹脂及び発泡耐火性付
与粉体を含むシート用混練物を圧延することを特徴とす
る発泡耐火シートの製造方法。 - 【請求項2】シート用混練物が、熱可塑性樹脂及び発泡
耐火性付与粉体を含む混合物を加熱混練して得られたも
のである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂として無溶剤型樹脂を用いる
請求項1又は2に記載の製造方法。 - 【請求項4】シート用混練物の圧延に際し、圧延ローラ
ーのギャップにシート用混練物を投入して圧延する請求
項1〜3のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項5】圧延ローラーのギャップにシート用混練物
を投入する際に、各ローラーに離型シートをシート用混
練物とともに巻き込ませ、シート用混練物を離型シート
で挟みながら圧延する請求項4記載の発泡耐火シートの
製造方法。 - 【請求項6】シート用混練物中に、長さ2〜20mm、
直径3〜30μmの繊維材料をさらに含む請求項1〜5
のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項7】熱可塑性樹脂:発泡耐火性付与粉体が1:
1〜8(重量比)である請求項1〜6のいずれかに記載
の製造方法。
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