JPH107475A - 耐火断熱組成物 - Google Patents

耐火断熱組成物

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JPH107475A
JPH107475A JP17993796A JP17993796A JPH107475A JP H107475 A JPH107475 A JP H107475A JP 17993796 A JP17993796 A JP 17993796A JP 17993796 A JP17993796 A JP 17993796A JP H107475 A JPH107475 A JP H107475A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人造鉱物繊維類を一切含有せず、人体への影響
がなく、断熱効果と耐火性の両方を兼ね備えた新規の組
成物を提供すること。 【解決手段】人造鉱物繊維を一切使用せず、廃材として
廃棄されていた軽量気泡コンクリートの端材を粉砕し、
一定の粒度にした軽量気泡コンクリート粉砕物と、特定
のかさ密度、粒径を有する有機発泡粒状体の他に、セメ
ント、有機繊維、水化度の大きい物質を特定範囲で組み
合わせ、水と混合してペースト状にしたものを、吹き付
け、こて塗り、流し込みなどにより施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木・建築分野に
おいて、断熱材と耐火被覆材の機能をあわせもつ、新規
な耐火断熱組成物に関する。
【0002】
【従来技術】土木・建築分野において、特に大型構造物
を構築する場合、断熱施工と鉄骨等の耐火被覆は必
ずといって良いほど行われている。
【0003】断熱施工 断熱施工は、断熱材を壁や天井などに施工し、外部から
の熱を遮断するものであり、結露防止効果もあるもので
ある。この断熱施工には、成形板等を用いた貼付工法
や、吹付材を用いる吹付工法等、種々の方法がある。こ
の断熱施工用の材料は、ポリスチレンフォーム、ウレタ
ンフォーム等の有機系の材料を使用することが多く、火
災発生時において、有毒ガスや煙を発生させ、被害の拡
大を招くことがあるといった問題を抱えている。
【0004】鉄骨等の耐火被覆 鉄骨等の耐火被覆は、火災時に鉄骨等の鋼材の温度上昇
を防ぐものであり、左官や吹付タイプの材料を現場で施
工するものや、ブランケット状のものを巻き付ける工
法、成形板を貼り付ける工法等、種々の方法がある。そ
の中でもどの様な形状にも簡単に施工できる左官や吹付
タイプの材料を現場で施工する工法が最も盛んである。
耐火被覆は鉄骨の他、天井や壁の耐火性能を要求される
部位(折版屋根の内側、間仕切り壁、防火戸など)に施
工されるが特に天井や壁へ施工する場合には、耐火性だ
けでなく断熱性能もあることがより望ましいとされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような断熱施工と
鉄骨等の耐火被覆は、目的が全く違うためにそれぞれ別
の材料を使用し、別の施工者が施工するのが一般的であ
る。しかし、断熱施工と耐火被覆を同時に行えれば、手
間も省け、コストメリットもあることから、断熱効果と
耐火性を兼ね備えた材料の開発が要望されている。断熱
効果と耐火性を兼ね備えた材料としては、吹付タイプの
ロックウールがあげられる。
【0006】吹付タイプのロックウールとは、セメント
スラリーとロックウールとを混合した材料であり、セメ
ントスラリーとロックウールを先端混合により同時に吹
き付ける吹付工法(以下、「吹付ロックウール」とい
う。)と、セメントスラリーとロックウールを予め混合
してから吹き付ける湿式工法(以下、「湿式ロックウー
ル」という。)の2つの工法によって施工されている。
特に吹付ロックウールの場合は、施工中にロックウール
の飛散が激しく、施工者への負担は大きいものである。
ロックウールは、岩綿ともよばれる人造鉱物繊維である
が、近年では「アスベスト」と同様に人体へ悪影響を及
ぼす恐れがあるとされているものである。したがって施
工者および現場周辺地域への影響が心配されており、吹
付ロックウールに替わる材料の開発が望まれていた。し
かし、吹付タイプのロックウール以外で断熱施工と耐火
被覆を同時に行えるような材料は開発されていないのが
現状である。
【0007】よって、本発明が解決しようとする課題
は、人造鉱物繊維類を一切含有せず、人体への影響がな
く、断熱効果と耐火性の両方を兼ね備えた新規の組成物
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明者らは鋭意検討の結果、人造鉱物繊維を
一切使用せず、廃材として廃棄されていた軽量気泡コン
クリートの端材を粉砕し、一定の粒径にした軽量気泡コ
ンクリート粉砕物と、特定のかさ密度、粒径を有する有
機発泡粒状体の他、特定の成分を組み合わせることによ
り、人体への影響がなく、断熱効果と耐火性を兼ね備え
た新規の組成物を見いだしたものである。
【0009】即ち、本発明は下記の断熱耐火組成物に係
るものである。 1.(A)水硬性セメント100重量部に対して、
(B)軽量気泡コンクリート端材を粉砕した平均粒径5
0〜2000μmの軽量気泡コンクリート粉砕物を10
〜300重量部、(C)有機繊維を8〜24重量部、
(D)水化度の大きい物質を10〜300重量部、
(E)かさ密度0.01〜0.05g/cm3 、平均粒
径1〜10mmの有機発泡粒状体を5〜25重量部を必
須成分として含むことを特徴とする耐火断熱組成物。 2.(C)有機繊維がパルプ繊維であることを特徴とす
る1.に記載の耐火断熱組成物。 3.(D)水化度の大きい物質が、アルミニウム酸化物
の水和物および/またはマグネシウム酸化物の水和物で
あることを特徴とする1.または2.に記載の耐火断熱
組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
とともに詳細に説明する。 <各構成要素> (A)水硬性セメント 本発明における水硬性セメント(以下、「(A)成分」
という。)としては、ポルトランドセメント、アルミナ
セメント、石灰混合セメント、高炉セメント、シリカセ
メント、フライアッシュセメント、メーソンリーセメン
トなどがあげられ、本発明の耐火断熱組成物において結
合材として働くものである。
【0011】同じ水硬性材料としては石膏があげられる
が、耐火材において石膏を主成分とした場合、鉄骨等の
鋼材に錆が発生する。この錆の発生により、経時におけ
る被覆材の剥落や火災時における剥落を引き起こし、断
熱性・耐火性が得られないといった問題が発生する危険
性がある。よって、石膏系の組成物の場合は錆止めの処
理が必要となり、工程が繁雑になってしまうという欠点
を持っている。したがって、本発明の耐火断熱組成物
は、錆止め処理の必要もなく、直接吹き付けが可能とな
るよう、(A)成分として水硬性セメントを使用する必
要がある。
【0012】(B)軽量気泡コンクリート粉砕物 本発明における軽量気泡コンクリート粉砕物(以下、
「(B)成分」という。)とは、軽量気泡コンクリート
(以下、「ALC」という。)を製造する際に発生する
端材を粉砕したものである。 このALCの端材はいま
まで産業廃棄物として廃棄されていたものであるが、粉
砕して粒状体とすることにより再利用するものである。
ALC粉砕物の再利用については、ALCの製造原料と
して再利用されたり(特開平4−357149)、人工
軽量骨材として利用されたり(特開昭55−13085
2)しているが、このようなものを本発明に利用するも
のである。
【0013】本発明の(B)成分は、平均粒径50〜2
000μmに調整したものを使用する。平均粒径がこの
範囲よりはずれると、本発明の組成物を練り込んだ際の
粉塵発生量が多くなったり、吹付時のポンプ圧送性が悪
くなる等の問題がでてくる。
【0014】また、ALCは無数の気泡を有しており、
その破砕物である(B)成分も無数の気泡を有する軽量
の骨材であり、耐火性があるため、高い断熱性および耐
火性をあわせもった組成物とすることが可能になる。そ
の他、他の骨材類に比べ、廃棄物の再利用ができるとい
うメリットもある。
【0015】(C)有機繊維 本発明における有機繊維(以下、「(C)成分」とい
う。)としては、例えばアクリル繊維、アセテート繊
維、アラミド繊維、銅アンモニア繊維(キュプラ)、ナ
イロン繊維、ノボロイド繊維、パルプ繊維、ビスコース
レーヨン、ビニリデン繊維、ビニロン繊維、フッ素繊
維、プロミックス繊維、ポリアセタール繊維、ポリウレ
タン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
塩化ビニル繊維、ポリクラール繊維、ポリノジック繊
維、ポリプロピレン繊維などの有機繊維があげられる。
このなかでも、パルプ繊維は練り込み時の粘性改良や吹
付時のタレ止め効果を高めることができるので、好適に
使用できる。また、アスベスト、ロックウール等の無機
系の繊維は、人体に影響を及ぼす可能性があるので好ま
しくない。
【0016】(D)水化度の大きい物質 本発明における水化度とは、100℃で加熱された物体
がそれ以上の温度に加熱されていった場合に、更に多量
の水を放出する程度をいい、本発明における水化度の大
きい物質(以下「(D)成分」という。)とは、100
℃の恒温時点を基準とし、600℃加熱により約15重
量%以上が脱水し、減量する物質をいう。なお、該物質
に含有されている水の形態としては、結晶水の他、吸着
水も含み、一般に該物質水和物ともいう。本発明におけ
る水化度の大きい物質としては、以下のような物質を例
示することができる。
【0017】・アルミニウム酸化物の水和物 例:水酸化アルミニウム、ギプサイト鉱物、ベーマイ
ト、ダイアスポアなど ・マグネシウム酸化物の水和物 例:水酸化マグネシウム、ブルーサイト、アタパルジャ
イトなど ・沸石系物質 例:チャバザイト、ビューランダイト、モルデナイトな
ど ・シリカ−アルミナ系物質 例:アロフェン、ハロイサイド、未膨張バーミキュライ
トなど ・その他 例:サチンホワイト、エトリンジャイトなど これらの中で、アルミニウム酸化物の水和物とマグネシ
ウム酸化物の水和物が耐火性に優れているので好適に用
いられる。これらの物質は、粉状や粒状の他、種々の形
態で使用できる。
【0018】(E)有機発泡粒状体 本発明における有機発泡粒状体(以下、「(E)成分」
という。)とは、プラスチック類を発泡させたものを粒
状にしたものであり、ビーズ状に発泡させたものや、発
泡成形後に破砕したものなどがあげられる。本発明にお
いては、どちらの発泡粒状体を使用しても良く、さらに
は混合して使用しても差し支えない。具体的には塩化ビ
ニルフォーム、ウレタンフォーム、発泡ポリスチレン、
発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、フェノールフ
ォーム等があげられる。
【0019】この有機発泡粒状体は、かさ密度0.01
〜0.05g/cm3 、平均粒径1〜10mmのものを
使用する。かさ密度が0.01g/cm3 より小さくな
ると、練り込み時に破砕し易くなり、安定したスラリー
が得られない。逆に、かさ密度が0.05g/cm3
り大きくなると所定の比重を得るのに多量に配合する必
要がでてくるが、有機成分が増えると耐火性能上好まし
くない。また、平均粒径が1〜10mmの範囲よりはず
れると、吹付時にタレ易くなったり、吹き出し口で詰ま
るなど作業性に問題がでてくるので好ましくない。ま
た、断熱性、耐火性にも問題が生じるので好ましくな
い。なお、火災時における有毒ガスの発生が比較的少な
い、発泡ポリスチレンの粒状体が好適に用いられる。
【0020】また、破砕物の場合は、いままで廃棄物と
して処理されていた有機樹脂発泡体の型枠や包装容器等
を破砕して再利用することも可能である。
【0021】<組成比率>本発明の耐火断熱組成物は以
下のような組成で配合される。 (A)水硬性セメント 100重量部に対し
て、 (B)ALC粉砕物 10〜300重量部 (C)有機繊維 8〜 24重量部 (D)水化度の大きい物質 10〜300重量部 (E)有機発泡粒状体 5〜 25重量部 このような比率で配合することにより、断熱性と耐火性
を兼ね備えた組成物となりうるものである。(B)成分
や(D)成分が少なくなってくると充分な耐火性が得ら
れず、(B)成分、(E)成分が少なくなったり、
(A)成分、(D)成分が多くなると比重が大きくな
り、1回に厚付けができなくなる。その他、(B)成
分、(E)成分が少なくなってくると断熱性能が劣って
くる。(C)成分が少なくなると、吹き付けに際してタ
レ易くなり、作業性が悪くなる。逆に(C)成分、
(E)成分が多くなると、有機分が増えてくるので、不
燃性が失われる。特に、(E)成分が多くなると、火災
時に有毒ガスや煙を多量に発生させ、材料の強度低下を
招き、耐火性が低くなるので好ましくない。
【0022】このような配合にすることにより、組成物
が成形体となったときに、無数の気泡を有しながらある
程度の強度を持ち、高い断熱性を得られるものである。
また、(B)成分や(E)成分が組成物混練時につぶれ
たり、吹き付け時につぶれるといったことがなく、非常
に軽量な成形体を得ることができる。さらに、ある程度
の強度を持っているため、一度に厚付けでき、脆くなら
ないという優れた性質をもつ組成物を得ることができ
る。
【0023】<その他>このような成分の他に、本発明
の耐火断熱組成物には、各種の添加剤を加えてもかまわ
ない。例えば、粘性調整や保水性の向上による作業性の
改良のため水溶性高分子を加えたり、ポンプ圧送性の改
良のためヒル石を加えることができる。さらに、収縮量
低下のため膨張剤や収縮低減剤、ガラス繊維等の無機繊
維を加えても良い。ただし、無機繊維を加える場合は、
人体に悪影響を及ぼす恐れのある鉱物系繊維以外のもの
を使用する必要がある。
【0024】<施工方法>本発明の耐火断熱組成物は、
先に全ての材料と水を混練し、吹付ポンプ等により吹き
つける他、こて塗りやポンプによる注入施工も可能であ
る。吹き付け時は、半湿式吹付ロックウールのように特
殊な先端混合機械を必要とせず、通常のモルタルポンプ
等、高粘度の吹付材を吹き付けることのできる吹付機械
を使用することが可能である。また、先に全ての材料を
水と混練するので、特に吹き付け時に粉塵等の飛散もほ
とんどなく、作業者や周辺地域への影響のない安全なも
のである。
【0025】<施工部位>本発明の耐火断熱組成物を施
工する場所としては、耐火被覆材を施工する箇所および
断熱材を施工する箇所の両方への適用が可能であり、具
体的には建築物の鉄骨部、間仕切り壁部、屋根部ほか耐
火被覆を要求される箇所や、壁、天井、床等の断熱性能
を要求される箇所への適用が可能である。その他、土木
構築物の耐火性が要求される部位にも適用可能である。
【0026】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。 (実施例1)ポルトランドセメント100重量部に対し
て、平均粒径500μmのALC粉砕物30重量部、平
均繊維長2mmのパルプ繊維を10重量部、水酸化アル
ミニウム100重量部、かさ密度0.014g/cm
3 、平均粒径3.0mmの発泡ポリスチレン粒状体10
重量部、粉末メチルセルロース3重量部に適量の水を加
えて、十分に攪拌してスラリー状にし、円すい粘度計
(頂上の角が30度で150gの円すいを、円すいの先
端をスラリー表面につけて、そこから垂直に落としたと
きの浸入する深さを測定)で約40mmとなるように粘
度調整を行い、下記のようにそれぞれ試験体を作製し各
試験を行った。
【0027】比重測定 実施例1のスラリーを、100×150×30mmの型
枠に流し込んで成形体を作製し、試験体とした。作製し
た試験体を、温度20℃、湿度65%にて、28日間養
生乾燥させた後、温度50℃の乾燥器で7日間更に乾燥
させた。乾燥器より取り出した試験体を、温度20℃、
湿度65%にて1日間静置した。この乾燥させた試験体
について、重量を測定し、比重を求めた。結果は表3に
示す。
【0028】熱電導率 比重測定で使用した試験体について、京都電子株式会
社製 迅速熱電導率計QTM−D3により熱伝導率を測
定した。結果は表3に示す。 耐火性 実施例1のスラリーを、70×70×70mmの型枠に
流し込み、中心部に熱電対を設置して成形体を作製し、
試験体とした。作製した試験体を、温度20℃、湿度6
5%にて、28日間養生乾燥させた後、温度50℃の乾
燥器で7日間更に乾燥させた。乾燥器より取り出した試
験体を、温度20℃、湿度65%にて1日間静置した。
この試験体を1000℃に設定した炉内に曝し、その中
心温度が350℃になるまでの時間(分)を測定し、そ
の時間により耐火性能の度合いを判定した。結果は表3
に示す。
【0029】施工性 実施例1スラリーを、H形鋼へ、万能ガンで吹付圧約5
00kPaにて、約30mmの厚さになるように吹き付
けを行った。その際、施工性として−1吹き付け時の
粉塵量及び−2厚吹き性について評価を行った。評価
は以下の通り。 −1粉塵量 吹き付け時の粉塵量を目視にて確認した。評価は以下の
通り。 ○:ほとんど粉塵が見られない。 △:少し粉塵が発生している。 ×:大量の粉塵が発生している。 −2厚吹き性 吹き付け時および吹き付け後の表面性状を観察した。評
価は以下の通り。 ○:異常はみられない。 ズレ:自重のためと思われるずれが発生している。 タレ:吹き付け後、表面の材料が垂れてきており、厚吹
きできなかった。 各試験の結果は表3に示す。
【0030】錆の発生 の施工性を確認した試験体について、温度20℃、湿
度65%で7日間乾燥させ、状態を観察した。評価は以
下の通り。 ○:錆の発生は見られない。 ×:錆が発生している。 結果は表3に示す。
【0031】付着性 実施例1のスラリーを、70×150×1.6mmの鉄
板に、万能ガンで吹付圧約500kPaにて、約20m
mの厚さになるように吹き付け、試験体とした。作製し
た試験体を、温度20℃、湿度65%にて28日間乾燥
させた後、温度50℃の乾燥器で7日間乾燥させる。さ
らに、乾燥器より取り出し、温度20℃、湿度65%に
て1日間静置した。この試験体について、JIS A6910(19
93)5.9付着強さ試験に準じて付着性の試験を行った。結
果は表3に示す。
【0032】表面強度 実施例1のスラリーを、300×300×9mmの鉄板
に、万能ガンで吹付圧約500kPaにて約10mmの
厚さになるように吹き付け、試験体とした。作製したし
た試験体を、温度20℃、湿度65%にて28日間乾燥
させた後、温度50℃の乾燥器で7日間乾燥させた。さ
らに、乾燥器より取り出し、温度20℃、湿度65%に
て1日間静置した。この試験体について、JIS A6917(19
83) 5.9 骨材付着性試験に準じて試験を行った。評価は
以下の通り。 ○:材料の落下や飛散が見られず、表面状態は良好であ
る。 △:若干の材料の落下及び飛散が見られる。 ×:材料の落下及び飛散が見られ、表面強度が低い。 結果は表3に示した。
【0033】<評価>実施例1は、表3に示す通り、比
重が0.38g/cm3 と軽く、熱伝導率や耐火性にも
優れた結果が得られた。さらに付着性にも優れており、
表面強度も優れている。特に、吹き付け時の施工性がよ
く、粉塵の発生もなく、一回に厚吹きができるという利
点を持つ。
【0034】(実施例2〜実施例6)表1のような材料
を使用して、表2のような配合比率にした他は実施例1
と同様にして、試験を行った。何れも、実施例1と同様
に耐火性と断熱性を合わせ持ち、施工性に優れた組成物
を得ることができた。
【0035】(比較例1)ポルトランドセメントの代わ
りに石膏を用い、表1のような材料を使用し、表2のよ
うな配合比率にした他は実施例1と同様にして、試験を
行った。結果は表3に示した。表3に示す通り、比較的
優れた耐火性、断熱性を持ってはいるものの、錆の発生
が見られており、実際の現場においては、剥離等の発生
があるものと予想できる。
【0036】(比較例2〜比較例5)表1のような材料
を使用して、表2のような配合比率にした他は実施例1
と同様にして、試験を行った。結果は表3に示した。A
LC粉砕物の量が多く、発泡ポリスチレンの粒状物が入
っていない比較例2や、発泡ポリスチレンの粒状物のか
さ密度が大きく平均粒径が小さい比較例4では、比重が
高く、材料の収縮が大きいため、剥離してしまった。さ
らに、吹き付け時にずれが発生し施工性に劣る結果とな
っている。さらに、断熱性についても実施例と比較して
劣っている結果となった。 その他、有機繊維が含まれていない比較例5は、厚吹き
ができず施工性に劣る結果となった。
【0037】(比較例6)吹付ロックウールを比較例6
として、施工性、錆の発生、付着性、表面強度
について実施例1と同様の試験を行った。なお、吹き付
けの際は専用の吹付機を使用した。結果は表3に示し
た。特に、吹き付け時の粉塵発生がひどく、作業性に問
題が多いことがわかった。その他、付着性や表面強度に
も劣るため、経時における剥落等の発生があるものと予
想できる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明の耐火被覆組成物は、耐火性と断
熱性を合わせ持つ新規の組成物であり、粉塵等による人
体への悪影響がない優れたものである。本発明によれ
ば、耐火被覆と断熱施工を一度に行うことができるの
で、手間が省け、トータルコストを抑えることができ
る。さらに、間仕切り壁や防火戸、耐火パネルの裏打ち
など耐火性と断熱性の両方を要求されるような場所への
適用も可能になるので、施工部位によって材料を選択す
ると言った手間も省けるといった利点もある。また、本
発明の組成物は、一度に厚付けすることが可能であり、
ポンプ圧送性にすぐれるため、作業性が良いという特徴
を持つ。本発明の組成物は、不燃性なので、火災時にお
いて被害を最小限に留めることができる優れたものであ
る。また、産業廃棄物であったALC粉砕物や有機発泡
体の粒状破砕物を有効利用することにより、環境汚染を
減らすことができる。その他、アスベスト、ロックウー
ルといった鉱物系繊維を一切使用していないため、安全
であり、吹き付け時の粉塵問題がほとんどない優れた耐
火断熱組成物を提供できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:36 16:08) 111:28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)水硬性セメント100重量部に対し
    て、(B)軽量気泡コンクリート端材を粉砕した平均粒
    径50〜2000μmの軽量気泡コンクリート粉砕物を
    10〜300重量部、(C)有機繊維を8〜24重量
    部、(D)水化度の大きい物質を10〜300重量部、
    (E)かさ密度0.01〜0.05g/cm3 、平均粒
    径1〜10mmの有機発泡粒状体を5〜25重量部を必
    須成分として含むことを特徴とする耐火断熱組成物。
  2. 【請求項2】(C)有機繊維がパルプ繊維であることを
    特徴とする請求項1に記載の耐火断熱組成物。
  3. 【請求項3】(D)水化度の大きい物質が、アルミニウ
    ム酸化物の水和物および/またはマグネシウム酸化物の
    水和物であることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の耐火断熱組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003327464A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Ohbayashi Corp 断熱材組成物
JP2008030991A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Tokyo Electric Power Co Inc:The 複合リサイクル材混入吹付けモルタル及び斜面保護工法
JP2008291644A (ja) * 2008-08-12 2008-12-04 Ohbayashi Corp 断熱構造
JP2011056912A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 軽量モルタルの施工方法、及び軽量モルタル
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