JP2005096993A - シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転写不良等の画像欠陥が発生せず、且つ確実にシートを分離給送することのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 昇降可能なシート積載手段に積載されたシート束の上面がシート給送手段101による給送可能な位置に達したことをシート位置検知手段により検知すると、シート束の端部に送風手段4,5によりエアーを吹付けるようにする。そして、シート位置検知手段によりシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知してから、又はシート給送手段101によるシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過してもシート給送手段101によるシートの給送動作が行われない場合には、所定の送風時間で送風手段4,5による送風動作を行うことにより、シート給送動作待機中に発生するシートの吸着を解消する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シート給送装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特にシート間の密着性の高いシートを分離給送するための構成に関する。
従来の複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、シート積載手段に積載されたシートをシート給送手段であるピックアップローラにより最上位のものから1枚ずつ順次送り出した後、分離部により一枚ずつ分離して画像形成部に給送するシート給送装置を備えている。
ここで、このようなシート給送装置において、連続給送を行う場合には、カットシートが用いられるが、このようなカットシートは、通常、上質紙や複写機メーカー指定の普通紙に限られていた。また、このようなシートを1枚ずつ確実に分離して給送するためには、従来から様々な分離方式が採用されており、このような分離方式としては、例えばフィードローラに摩擦部材を所定の圧で当接させて重送を防止する分離パッド方式のものがある。
また、他の分離方式としては、シート搬送方向に回転するフィードローラと、シート搬送方向とは逆方向に所定のトルクで駆動され、かつフィードローラに所定の圧で当接する分離ローラとにより分離部を構成し、この分離部により、ピックアップローラにより繰出されたシート束の最上シートのみを通過させ、最上シートに連れ送りされた他のシートをシート積載手段側に戻すことにより重送を防止するリタード分離方式のものがある。
ここで、これらの分離方式でシートを確実に分離給送するためには、例えばリタード分離方式の場合、分離ローラの戻しトルクや加圧力を給送すべきシートの摩擦力を考慮し、最適化することで1枚ずつ確実にシートを分離する事が可能となっていた。
ところで、近年、シート(記録媒体)の多様化に伴い超厚紙、OHPシート、アートフィルム等の他、カラー化の市場要求から白色度や光沢を出すためにシートの表面にコーティング処理を施したコート紙等のシートにも画像形成の要望が高まっている。
ところが、超厚紙を給送しようとする場合、超厚紙の自重が搬送抵抗となってピックアップすることができずにジャムとなってしまう。また、OHPシートやアートフィルムのように帯電しやすい樹脂材料からなるシートは、低湿環境下における給送動作の際、シート同士が擦れる事によってシート表面が徐々に帯電し、クーロン力によってシート同士が貼り付くようになるため、ピックアップができなかったり、重送が発生したりする。
また、紙表面に塗料等からなるコート材を塗布したコート紙では、特に高湿下の環境で積載した場合、シート同士が吸着するという性質を有しているため、ピックアップができなかったり、重送が多発したりする問題が生じる。
これは、上記のような特殊なシートの場合、シート同士の摩擦力自体は普通紙等と比較しても同等またはそれ以下であるが、樹脂材シートの場合には、低湿環境下での摩擦帯電による吸着力により、またコート紙の場合には高湿環境下での吸着力により、シート同士の摩擦力よりもはるかに高い力で吸着しているので、従来の分離方式では分離しきれないためである。
つまり、従来の分離方式の場合、シート同士の摩擦力しか考慮していないため、このような摩擦力以外の吸着力が作用する場合には、シートを確実に分離することはできない。
そこで、このような非常に高いシート間の吸着力を解くために、従来は、シート束の側面からエアーを吹付けることでシートを予め捌き、シート間の吸着を無くした状態で、上位シートより1枚ずつピックアップし、その下流に設けられた分離部でシートを1枚ずつに分離を行う分離給送方式を採用したものが印刷業界や、一部の複写機で採用されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようなシート束の側面からエアーを吹付ける手段(以下、補助エアー捌き手段という)を具備した分離給送方式では、前述したような吸着力の高いシート(記録媒体)であっても給送に先立ってシートを捌いてその吸着を解くので、既述した摩擦力を利用しただけの方式に比べて分離性能が向上する。
図18は、このような補助エアー捌き手段を備えたシート給送装置の構成を示す図であり、このシート給送装置155は、シートSを積載する給紙トレイ59と、給紙トレイ59からシートSを送り出す不図示のシート給送手段と、積載されたシートSの側面にエアーを吹付けるエアー吹付手段71と、エアー吹付手段71をシートSの側面に沿って上下方向に移動させる流路移動手段157とを備えている。
ここで、流路移動手段157は、エアー吹付手段71を垂直方向に移動自在に支持する不図示のガイドレールと、電動モータ121と、この電動モータ121の出力軸に固定され、エアー吹付手段71の下面に摺接してエアー吹付手段71を上下方向に移動させるカム板123とを備えている。
そして、このような流路移動手段157においは、電動モータ121が回転すると、カム板123によりエアー吹付手段71が上下方向に移動し、これに伴い風路が上下方向に移動することになる。ここで、エアー吹付手段71の開口部(エアー吹出口)は常に一定の開口面積であることから、エアー吹付手段71が下降すると、開口部にシートSの側面が臨むようになり、これにより開口部の面積が縮小され、開口部から吹き出されるエアーが絞り込まれることになる。この結果、上位のシートSから浮揚させて全てのシート間の吸着を解くことができるようになる。
なお、このようにシート束の側面からエアーを吹付けるようにした分離給送方式としては、吹出しエアーをヒータで加熱することによってシートを除湿し、特に高湿環境下におけるシート(コート紙)の吸着力を緩和させるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−005643号公報 特開2001−48366号公報
しかしながら、このようなシート束の側面からエアーを吹付けるようにした分離給送方式を採用したシート給送装置においては、エアーを吹付けた場合、特に低湿環境下において、積載されたシートのエアー吹付口近辺のみが部分的に乾燥してしまう。
そして、このようにシートが部分的に乾燥すると、シート面内で表面抵抗値にむらが生じ、この結果、シートを画像形成装置の画像形成部に給送した場合、この乾燥部分が転写不良を起こしてしまい、画像欠陥となってしまう。特に、画像形成部が静電気を利用してシート上にトナー像を転写する電子写真方式のものの場合、シート表面の表面抵抗値によって転写性能が大きく左右されるため、表面抵抗値にむらが生じると、転写むらが発生し、それによる画像劣化は顕著であり、非常に見苦しいものとなる。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、転写不良等の画像欠陥が発生せず、且つ確実にシートを分離給送することのできるシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、昇降可能なシート積載手段に積載されたシートをシート給送手段により給送するシート給送装置において、前記シート積載手段に支持されたシート束の端部にエアーを吹付ける送風手段と、シート束の上面が前記シート給送手段による給送可能な位置に達したことを検知するシート位置検知手段と、を備え、前記シート位置検知手段によりシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知してから、又は前記シート給送手段によるシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過しても前記シート給送手段によるシートの給送動作が行われない場合には、所定の送風時間で前記送風手段による送風動作を行うことを特徴とする。
また、本発明は、シート束が積載されたリフター台と、前記リフター台からシートを送り出すピックアップローラと、前記リフター台上のシート束の端部に対向させて配置された送風口と、前記送風口からエアーを吹き出すためのファンと、前記リフター台を上昇させてシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知する紙面位置検知センサと、を備え、前記紙面位置検知センサによりシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知してから、又は前記ピックアップローラによるシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過してもシートの給送動作が行われない場合には、所定の送風時間で前記ファンによる送風動作を行うことを特徴とする。
以上説明したように本発明のように、シートが給送可能な位置に達したことを検知してから、或いはシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過してもシート給送動作が行われない場合には、所定時間、送風動作を行ってシート給送動作待機中に発生するシートの吸着を解消することにより、転写不良等の画像欠陥が発生せず、且つ確実にシートを分離給送することができる。また、次のシート給送動作をスムーズに行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるプリンタの断面図である。
同図において、1000はプリンタであり、このプリンタ1000は、プリンタ本体1001と、プリンタ本体1001の上面に配されたスキャナ2000とを備えている。
ここで、原稿を読み取るスキャナ2000は、走査光学系光源201、プラテンガラス202、開閉する原稿圧板203、レンズ204、受光素子(光電変換)205、画像処理部206、画像処理部206にて処理された画像処理信号を記憶しておくためのメモリ部208等を備えている。
そして、原稿を読み取る際には、プラテンガラス202の上に載置された不図示の原稿に走査光学系光源201によって光を照射することにより読み取るようにしている。そして、読み取った原稿像は画像処理部206により処理された後、電気的に符号化された電気信号207に変換されて作像手段たるレーザスキャナ111aに伝送される。なお、画像処理部206にて処理され、符号化された画像情報を一旦メモリ部208に記憶させ、後述するコントローラ120からの信号によって、必要に応じてレーザスキャナ111aに伝送することもできる。
プリンタ本体1001は、シートSを給送するシート給送装置1002と、シート給送装置1002により給送されたシートSを画像形成部1003に搬送するシート搬送装置1004と、プリンタ1000を制御するための制御手段たるコントローラ120等を備えている。
ここで、シート給送装置1002は、カセット100と、ピックアップローラ101と、フィードローラ102及びリタードローラ103とから成る分離部を備えており、カセット100内のシートSは所定のタイミングで昇降/回転するピックアップローラ101と、分離部との作用によって1枚ずつ分離給送されるようになっている。また、フィードローラ102とリタードローラ103のシート搬送方向下流側近傍には給紙センサ104が設けられており、この給紙センサ104によりシートSの通過が検出できるように構成されている。
また、プリンタ本体1001の下部にはカセット100が収納されるカセット収納部1005が設けられており、このカセット収納部1005は、仕切り板106,107で仕切られると共に所定の密閉度で密閉されている。なお、カセット100には、収納部内部のカセット近傍の温度と湿度を検出する温湿度検出手段である温湿度センサ108がそれぞれ配置されており、各カセット収納部1005における温度及び湿度がそれぞれ独立に検出可能となっている。
なお、1010はオプションとして着脱自在な大容量のペーパーデッキであり、このペーパーデッキ1010にはプリンタ本体1001と同じ構成のシート給送装置1002及び昇降可能な不図示のリフター台が設けられている。また、このペーパーデッキ1010は所定の密閉度で密閉されており、デッキ部内部の温度と湿度を検出する温湿度センサ108が設けられている。
シート搬送装置1004は、搬送ローラ対105と、レジスト前ローラ対130及びレジストローラ対110を有するレジストローラ部とを備えており、シート給送装置1002から給送されたシートSは搬送ローラ対105により、ガイド板によって構成されるシート搬送路108を通過した後、レジストローラ対110に導かれるようになっている。さらに、シートSは、この後、レジストローラ対110によって画像形成部1003に搬送されるようになっている。
画像形成部1003は、感光ドラム112、レーザスキャナ111a、現像器114、転写帯電器115、分離帯電器116等を備えており、画像形成の際には、レーザスキャナ111aからのレーザ光がミラー113によって折り返されて時計方向に回転する感光ドラム上の露光位置112aに照射されることにより、感光ドラム上に潜像が形成され、さらにこのようにして感光ドラム上に形成された潜像は、この後、現像器114によってトナー像として顕像化されるようになっている。
なお、この感光ドラム上のトナー像は、この後、転写部112bにおいて、転写帯電器115によりシートSに転写される。さらに、このようにトナー像が転写されたシートSは、分離帯電器116により感光ドラム112から静電分離された後、搬送ベルト117により定着装置118に搬送されてトナー像の定着が行われ、この後、排出ローラ119によって排出される。また、定着装置118と排紙ローラ119の間の搬送経路中に排紙センサ119aが設けられており、この排紙センサ119aにより排出されるシートSの通過が検出できるように構成されている。
なお、本実施の形態においては、プリンタ本体1001とスキャナ2000とは別体であるが、プリンタ本体1001とスキャナ2000とが一体の場合もある。また、プリンタ本体1001はスキャナ2000と別体でも一体でも、レーザスキャナ111aにスキャナ2000の処理信号を入力すれば複写機として機能し、FAXの送信信号を入力すればFAXとして機能する。さらに、パソコンの出力信号を入力すれば、プリンタとしても機能する。
逆に、スキャナ2000の画像処理部206の処理信号を、他のFAXに送信すれば、FAXとして機能する。また、スキャナ2000において、圧板203に変わって2点鎖線で示すような原稿自動送り装置250を装着するようにすれば、原稿を自動的に読み取ることもできる。
図2は、シート給送装置1002の構成を示す平面図であり、図3はその側面断面図である。なお、本実施の形態において、カセット100はカセット収納部1005にシート搬送方向と直交する幅方向から着脱されるようになっている。
図2において、1、2はカセット100に積載収納されたシートSの、幅方向の位置を規制する規制部材であるサイド規制板であり、これらのサイド規制板1,2はシートSのサイズに合わせて幅方向に移動可能な構成となっている。また、3はシートSのシート搬送方向の後端位置を規制するための後端規制板であり、この後端規制板3はシートSのサイズに合わせてシート搬送方向に移動可能な構成となっている。
なお、カセット100は、図3に示すレール19,20に沿って引き出し可能となっており、使用者がシートSをセットする場合には、カセット100をプリンタ本体1001から手前側へ引き出す事が可能となっている。また、カセット100には図2に示すように突起部100aが設けられており、カセット100がカセット収納部1005に収納されると、この突起部100bがカセット収納部1005に設けられたカセット着脱センサ17に検知されるようになっている。
そして、このカセット着脱検知センサ17からの検知信号はコントローラ120へ送信され、コントローラ120は、このカセット着脱検知センサ17からの検知信号に基づいてカセット100がカセット収納部1005に装着されている状態か、もしくは引き出されている状態かを検知できるようになっている。
また、カセット100内には図3に示すようにシートSを積載するための昇降可能なシート積載手段であるリフター台16が設けられており、このリフター台16はカセット100の着脱に応じて図4に示すリフターモータ18によって昇降するようになっている。
例えば使用者が、シートSがセットされたカセット100を収納し、これをカセット着脱検知センサ17からの信号により検知すると、コントローラ120はリフターモータ18を駆動し、リフター台16を上昇させるようにしている。また、シートをセットするためカセット100を引き出し、これをカセット着脱検知センサ17からの信号により検知すると、リフターモータ18はリフター台16を下限位置まで下降させるよう動作するようになっている。
なお、カセット収納部1005の上部には、リフター台16に積載された最上位のシートの紙面位置が給送のための適切な高さに有るか、即ち給送可能な位置に達したことを検知するための紙面位置検知センサ15が設けられている。
そして、リフター台16が上昇する際、このシート位置検知手段である紙面位置検知センサ15が最上位のシートS1の紙面位置を検知するまではリフターモータ18は回転するが、紙面位置検知センサ15が最上位のシートS1を検知すると、この紙面位置検知センサ15からの検知信号に基づきコントローラ120はリフターモータ18を停止するようにしている。これにより、適正な紙面高さを維持することができる。
なお、給送動作に伴い、シートSが順次上から給送され、紙面高さが徐々に下がっていき、紙面位置検知センサ15がOFFになると、コントローラ120は再度リフターモータ18をリフター台16が上昇する方向へ駆動するようにしている。これにより、常に紙面高さを一定範囲内に制御することができる。
ところで、既述したように、シートがコート紙の場合、高湿下で吸着現象が生じるが、次に、本発明者が行った吸着メカニズムの解明についての説明を行う。
図5は本発明者が吸着メカニズムの解明を行うにあたり、予め行った吸着力測定実験の結果である。ここで、この吸着力測定実験では、2種類の銘柄のコート紙(コート紙A及びB)及び普通紙の吸着力を環境を変えて測定した。なお、同図において、横軸が実験時の相対湿度、縦軸が吸着力であり、温度は30℃に固定して測定している。
同図に示す結果から明らかなように、普通紙とは大きく異なり、コート紙A及びBの吸着力は湿度依存性が非常に高く、相対湿度が40%以下の環境では普通紙と同様、ほとんど吸着力が発生しないが、相対湿度が40%を超えると線形的に吸着力が増加していくのがわかる。また、温度を20℃及び40℃の条件で同様の測定を行ったが、同じ結果が得られた。このことから、コート紙の吸着力は空気中の絶対水分量よりも相対湿度に強く依存していることが判明した。
さて、コート紙の吸着メカニズムであるが、本発明者の様々な実験により、下記のように解明できた。
図6(a)に示すように、コート紙の紙束SAを高湿環境下にさらすと、紙束SAの最上紙S1の表面および紙束SAの側端部のみが吸湿する。そして、このように吸湿した場合、図6の(b)に示すように最上紙S1の表面が伸び、紙束SAの側端部が膨潤する。
ここで、最上紙S1においては、表面が伸びても裏面の伸びは少ないので、図6の(c)に示すように最上紙S1に凸変形現象が起こる。このとき、コート紙は平滑性が高く、また透気性が低いので紙間への空気流入がほとんど起こらない。このため、最上紙S1に凸変形現象が起きると、最上紙S1と次の紙S2との間の体積が膨張して負圧が発生し、次の紙S2が最上紙S1に吸着される現象(以下、最上紙吸湿吸着という)が生じる。
また、最上紙以外の紙束SAにおいて側端部が吸湿した場合、側端部が膨潤するが、このように側端部が膨潤しても、紙束SAの中心部は膨潤しないのでシート厚み方向で体積膨張が起こり、これに伴って紙間が負圧となって吸着する現象(以下、側端部吸湿吸着という)が生じる。
さらに、図6の(d)に示すように、最上紙S1の凸変形の影響を受けて2枚目のコート紙S2も凸変形を生じた場合、2枚目のコート紙S2と3枚目のコート紙S3の間が負圧となって吸着する現象(以下、連鎖変形吸着という)が生じることがある。なお、この連鎖変形吸着は同様に3枚目以下数十枚にも及ぶことがある。
このように、高湿下でのコート紙吸着のメカニズムとしては、最上紙吸湿吸着、側端部吸湿吸着及び連鎖変形吸着という3種類の吸着現象が存在している。ここで、この3種類の吸着現象は、いずれもコート紙が吸湿して膨潤する、或いは伸びることで負圧が発生することが原因であるため、コート紙間にエアーを流入させて負圧を解消するようにすれば吸着現象を解消できる。さらに、流入させるエアーの温度を高温にすることにより、吸湿したコート紙を除湿乾燥させて膨潤を抑えることができ、これによりコート紙同士が再度吸着する現象を抑制することができる。
そこで、本実施の形態においては、このようにコート紙間にエアー(空気)を流入させるよう、既述した図2及び図3に示すように、サイド規制板1,2のうち幅方向奥側のサイド規制板2に、複数(本実施の形態においては、2つ)の送風口2a,2bをシート搬送方向に所定の間隔を設け、かつ少なくとも給送可能な位置にあるシートSの側面に臨む高さ位置に形成すると共に、この送風口2a,2bに内部に送風手段であるファン4,5が取り付けられているダクト9,12を設け、ファン4,5によって送風口2a,2bを通じてシートSにエアーを吹付けるようにしている。
なお、ファン4,5と送風口2a、2bとの間にはシャッタ10,11が昇降可能に設けられており、このシャッタ10,11はスイングモータ13と不図示の昇降機構によって昇降可能となっている。そして、シートSにエアーを吹付ける際、このシャッタ10,11を徐々に上下に移動させて吹付けるエアーを上下にスイングさせることにより、シート間に順次エアーが吹き込まれて、シートの捌き効果を高める事ができる。
なお、これらのファン4,5及びスイングモータ13は、図4に示すファンドライバー回路4a,5a及びスイングモータドライバ回路13aを介して入力されるコントローラ120からの信号によってそれぞれ独立に駆動されるようになっている。
さらに、図2に示すようにピックアップローラ側の送風口2aに設けられたダクト9の吸気口9a近傍にはヒータ6及びヒートシンク7からなる加熱手段であるエアー加熱手段8が設けられており、このファン5のエアー吹き出し方向上流側に設けられたエアー加熱手段8により、吸気口9aから矢印方向に吸気したエアーを、吹き出す前に加熱して送風口2aから吹き出すことができる構成となっている。
なお、ヒートシンク7にはヒートシンク表面の温度を検出するサーミスタ7aが取り付けられており、このサーミスタ7aの検知信号は図4に示すようにコントローラ120へ送信されるようになっている。そして、コントローラ120は、このサーミスタ7aからの検知信号に応じてドライバ回路6aを介してエアー加熱手段8のヒータ6のON/OFF制御を行うことにより、送風口2aからの温風の温度を制御することができるようになっている。
ここで、図2に示すようにファン4,5、ダクト9,12、エアー加熱手段8、シャッタ10,11等は幅方向奥側のサイド規制板2に全て一体的に取り付けられている。これにより、シートSが図2に示すサイズのものから、図7に示す小さいサイズのシートSに変わっても、これに伴い幅方向奥側のサイド規制板2と共にファン5等も一体的に移動するのでシートSの端部との位置関係を常に保つ事ができる。
なお、図7に示す小さいサイズのシートSのように、シートSの後端位置がシート搬送方向下流の送風口2bに達しない場合、ファン4を駆動してもファン4による送風が無駄になる。
このため、コントローラ120は、カセット100に設けられ、例えばサイド規制板1,2及び後端規制板3の位置に応じてシートサイズを検知する図4に示すシートサイズ検知センサ14からのシートサイズ情報信号により、カセット100に収納されたシートSが小さいサイズのシートと判断すると、ファン4の駆動を独立に停止させるようにしている。
そして、このように紙間にエアーを流入させて負圧を解消すると共に、エアーの温度を高温として吸湿したコート紙を除湿乾燥させることにより、膨潤を抑え、コート紙同士が吸着する現象を抑制することができる。
一方、本発明者は、コート紙の特性として、その吸着力が最も高くなるのは、コート紙を包装紙から開封した直後であることを実験によって発見した。
図8はコート紙の吸着力における開封時からの経時変化を測定したデータを示す図である。なお、同図において、縦軸は吸着力、横軸は時間である。また、この測定時の環境は30℃、80%である。
同図に示す測定結果より明らかなように、コート紙の吸着力は開封直後が最も高く、時間経過とともに徐々に低下していく。つまり、コート紙の吸着力は、使用者がカセット内にコート紙を収納し、カセット100をカセット収納部1005に収納した直後が最も高くなる。以下、この吸着現象を開封直後吸着という。
次に、本発明者は、吸着したコート紙の紙間に高温のエアーを流入させて捌き、吸着力を解いた状態からの吸着力の経時変化を測定した。図9は、このような吸着力を解いた状態からの吸着力の経時変化を測定したデータを示す図である。なお、同図において、縦軸は吸着力、横軸は時間である。
ここで、同図に示す測定結果より明らかなように、捌いた直後は吸着力は解消されているが、時間が経つとともに徐々に再吸着が始まり、開封直後の吸着力の大きさとはならないまでも、かなり吸着力が発生している。以下、この吸着現象を放置後再吸着という。そして、このような放置後再吸着及び既述した開封直後吸着もまた、重送やミスフィードの原因になっている事が判明した。
さらに本発明者は、高温のエアーによるコート紙の部分的な乾燥による画像(転写性)への影響を調べるため、30℃80%及び5℃10%の環境下で45℃の温風を1分間吹付けた時のコート紙の部分的な水分量を測定した。この結果、30℃80%の環境下では水分量のむらはほとんど観察できず、5℃10%の環境下では著しく水分量のむらが発生している事がわかった。
また、これらのコート紙を使用して画像形成部1003で画像を転写すると、30℃80%の時のコート紙では全く問題無かったが、5℃10%の時の画像は、上記部分的に水分量の低い個所で転写が弱くなり、濃度が出ないことが確認できた。
つまり、高温高湿環境下ではコート紙は著しく吸着するが、それを高温のエアーで捌いても画像に影響はなく、逆に低湿低温環境下ではコート紙の吸着は発生しないので、高温エアーを吹付けて捌く必要がなく、また、吹付けてしまうと逆に画像欠陥が発生することが判明した。
また、低湿環境下での転写不良による画像欠陥はエアーの温度以外に送風時間やエアーの送風速度にも相関があることが判明した。
そこで、これらの解明結果に基づき、本実施の形態において、以下のように構成した。
即ち、コート紙は開封直後吸着が発生するため、カセット100がカセット収納部1005に装着された後、コート紙の紙面が紙面位置センサ14により検知されると、即ちコート紙が給送可能な位置に達すると、まず所定時間T1だけ送風を行い十分に捌く動作を行うようにしている。この動作を、以下、初期スイング動作という。
さらに、給紙開始するときは、給紙動作が開始される前に所定時間T2だけ送風を行い十分に捌く動作を行うようにしている。この動作を、以下、ジョブ前スイング動作という。
さらに、コート紙の場合は、既述したように高湿環境下で非常に強く吸着し、低湿環境では吸着が発生しないので、ヒータ6の温調温度を各環境に応じて設定するようにしている。
ところで、カセット収納部1005に装着されたカセット100が給送可能な位置に上昇した後、シート給送動作が開始されるまでの間、或はシート給送動作が行われた後、次のシート給送動作が開始されるまでの所定の待機時間が長い場合には、ジョブ前スイングを行っても十分にシートを捌くことができない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、温湿度センサ108の検出結果に応じて待機中スイング動作の動作間隔時間(待機時間)である待機中動作間隔T3を決定し、この待機中動作間隔T3が経過したとき、待機中スイング動作時間T4だけ送風を行うようにしている。なお、この動作を、以下待機中スイング動作という。そして、このような待機中スイング動作を、シート給送動作が開始されるまで繰り返し行うことにより、シート給送装置1002の待機中に発生する放置後再吸着を解消することができる。
図10〜図13は本発明者が、シート給送装置1002が使用される各環境で転写性への影響を考慮して形成した最適なエアー送風時間(初期スイング時間T1、ジョブ前スイング時間T2)、エアーの温度(ヒータ6の温度調節温度)、待機中動作間隔T3、待機中スイング動作時間T4及び後述するジョブ中スイング動作停止時間T5に関する制御テーブルである。
なお、この図10〜図13に示す初期スイング及びジョブ前スイングにおける送風時間制御テーブル、加熱温度制御テーブル、時間制御テーブルである待機中スイング動作制御テーブル及び不図示のファン送風速度制御テーブルは、図4に示す記憶手段30に記憶されている。
そして、図4に示す操作部のシート種類入力部21で、カセット100にセットされるシートが、例えばコート紙であると設定されている場合、カセット100がカセット収納部1005に装着された時点で、カセット収納部1005、或いはカセット100内の環境条件に応じて、所定時間T1だけ初期スイングを行うようにしている。
なお、OHPやアートフィルム等の樹脂材料からなるシートは、高湿環境における開封直後吸着や放置後再吸着の発生が無い為、初期スイング、ジョブ前スイング及び待機中スイング動作は行わなくても良い。また、吸着メカニズムも帯電による貼り付きなので、ヒータ6でエアーを温める必要もない。これによって、ヒータ6が温調を完了するまでの時間を削減できる。
また、普通紙の場合は、元々吸着しないので、給送動作中のエアーによる捌き動作も必要ない。このように、必要のない場合は、極力初期スイング、ジョブ前スイング、待機中スイング動作及びヒータ6の温調制御を行わないようにする事によって、FCOTが早くなるので使用者は快適にプリンタを使用できる。
次に、初期スイング動作について図14に示すフローチャートを用いて説明する。
カセット100がカセット収納部1005へ装着され、これを検知したカセット着脱検知センサ17がオンとなると(ステップ1のY)、コントローラ120は、リフターモータ18をリフター台16が上昇する方向に回転駆動させる(ステップ2)。この後、リフター台16と共に紙面位置が徐々に上昇し、やがて紙面位置検知センサ15が紙面を検知してオンとなると(ステップ3のY)、リフターモータ18を停止させる(ステップ4)。
次に、温湿度センサ108によってカセット収納部(カセット100)内部の温湿度を検出し(ステップ5)、この検出した温湿度に基づいて図10及び図12に示す制御テーブルからヒータ6の温調温度及び初期スイング時間T1のデータを呼び出す(ステップ6)。この後、ヒータドライバ回路6a(図4参照)を介してヒータ6に通電し、ヒータ6の温調を行う。
次に、ヒータ6の温調が完了すると(ステップ7のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をONさせる(ステップ8)。そして、この後、先に制御テーブルで得られた初期スイング時間T1が経過すると(ステップ9のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオフ(停止)させる(ステップ10)。
そして、このように開封直後、熱せられたエアーをコート紙に吹き付けることにより、コート紙間の吸着を解き、コート紙を確実に捌くことができる。これにより、ジャムや重送の発生がない信頼性の高いシート給送装置を提供できる。また、この初期スイング時間T1や温調温度は実験によってコート紙の捌き能力と画質が両立するように求められた最適なテーブルを使用するため、転写不良等の画像劣化はもちろん発生しない。
なお、初期スイング動作において、十分にコート紙が捌けていない可能性がある場合には、初期スイング動作が終了するまでジョブ開始を受け付けないようにしても良いし、ジョブ開始を一応受け付けた後、初期スイング動作が完了してから、ジョブを開始するようにしても良い。
次に、放置後再吸着を解消するために、給送動作を開始するに先立って行うジョブ前スイング動作について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
使用者によってジョブ開始ボタンが押されると、まず温湿度センサ108によってカセット収納部(カセット100)内部の温湿度を検出し(ステップ21)、この検出した温湿度に基づいて図11及び図12示す制御テーブルからジョブ前スイング時間T2及びヒータ6の温調温度の各データを呼び出す(ステップ22)。
この後、コントローラ120が、ヒータ6に通電してヒータ6の温調制御を行い、ヒータ6の温調が完了すると(ステップ23のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオンさせてジョブ前スイングを行う(ステップ24)。そして、先に制御テーブルで得られたジョブ前スイング時間T2が経過すると(ステップ25のY)、給送動作を開始する(ステップ26)。そして所定のジョブが終了すると、即ちジョブの最終紙が給送されると(ステップ27のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオフ(停止)させる(ステップ28)。
そして、このように放置後、給送動作を開始する前に、熱せられたエアーをコート紙に吹付けることにより、再吸着を解き、コート紙を確実に捌くことができる。
次に、シート給送の待機時間が長い場合に行う待機中スイング動作について図16に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図16はカセット収納部1005に装着されたカセット100が給送可能位置に達してからシート給送動作が行われるまでの待機時間が長い場合の待機中スイング動作を示すものである。
既述した図14に示す初期スイング制御が終了すると、コントローラ120は、温湿度センサ108によって検出した温湿度に基づいて図13に示す時間制御テーブルから温湿度に応じた待機中スイング動作を開始する所定の待機中動作間隔T3、待機中スイング動作を行う所定時間である待機中スイング動作時間T4を呼び出す(ステップ31)。そして、まずコントローラ120がヒータドライバ回路6aを介してヒータ6に通電してヒータ6の温調を行う。
次に、タイマー109(図4参照)を作動させ(ステップ32)、この後、シート給送動作が開始されるのを待つ(ステップ33)。具体的には、使用者によってジョブ開始ボタンが押されるのを待つ。そして、この後、シート給送動作が開始されず(ステップ33のN)、この状態で待機中動作間隔T3が経過すると(ステップ34のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオンさせる(ステップ35)。そして、この後、先に時間制御テーブルで得られた待機中スイング動作時間T4が経過すると(ステップ36のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオフ(停止)させる(ステップ37)。
なお、シート給送動作が行われてから次のシート給送動作までの待機時間が長い場合も、既述した図15のステップ27に示すジョブ最終紙の給送が終了してステップ28でファン4,5及びスイングモータ6をオフさせた後、コントローラ120は、図16と同様の処理を行う。このような待機中スイング動作は、シート給送動作が開始されるまで繰り返し行われる。
また、図17に示すフローチャートのようにジョブ前スイング制御及びシート給送制御が行われてもよい。なお、同図に示すステップ41〜ステップ47までの処理は、既述した図15のステップ21〜ステップ27の処理と同じである。
図17に示すフローチャートでは、所定のジョブが終了した後、即ちジョブの最終紙が給送された後、ステップ48において時間制御テーブルより得られたジョブ中スイング動作停止時間T5が経過した後(ステップ48のY)、ファン4,5及びスイングモータ6をオフさせるようにしている(ステップ49)。
そして、このようにジョブ中スイング動作停止時間T5が経過した後、ファン4,5及びスイングモータ6を停止させることにより、次のジョブ前スイング動作におけるコート紙の捌きを、より確実に、またスムーズに行うことができる。
このように、シートが給送可能な位置に達したことを検知してから、或いはシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過してもシート給送動作が行われない場合には、所定時間、送風動作を行ってシート給送動作待機中に発生するシートの吸着を解消することにより、転写不良等の画像欠陥が発生せず、且つ確実にコート紙やOHP、アートフィルム、超厚紙等の様々なシートを分離給送することができる。また、次のシート給送動作をスムーズに行うことができる。なお、各スイング動作は、シャッタ10,12の上下動を停止させて送風だけでもよい。
また、カセット100近傍に設けた温湿度センサ108からの信号に基づいてヒータ6の温調温度を設定することにより、給送性能と共に転写不良等の画像欠陥のない良質の画像を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、コート紙を使用した場合の制御について詳細に説明したが、本発明は、これに限らず環境による特性が異なるコート紙以外のOHPやアートフィルム、超厚紙やその他の普通紙においても、それぞれ制御テーブルを作成するようにしても良い。
例えば、先に述べた通りOHPフィルムやアートフィルムの場合、低湿環境下で帯電による吸着が発生するので低湿環境では高い風速で送風し、高湿環境下では上記帯電による吸着はほとんど発生しないので低い風速で送風すればよい。またこれら樹脂材料からなるシートの場合は吸湿しないので、温風である必要は無く、従ってヒータはOFFしておけば良い。さらに、これらの紙種では放置後再吸着の発生は無いので、待機中スイング動作は不要である。
また、超厚紙の場合は、その自重によって搬送抵抗が増大し、ピックアップ不良が発生するので、この場合環境依存性は無い。従って全環境で送風すれば良い。また、OHP等と同じく、吸湿による吸着は発生しないので、温風である必要は無く、ヒータはOFFしておけば良いし、放置後再吸着の発生は無いので、待機中スイング動作は不要である。
このように、各マテリアルで最適なヒータ温調温度や風速、送風時間等の制御テーブルを作成すると共に、図4に示すようにシート種類入力手段としてシート種類入力部21を設け、コントローラ120は、このシート種類入力部21からのシート種類情報に応じて複数の時間制御テーブルから最適な時間制御テーブルを選択し、使用するようにしても良い。また、コート紙の種類や銘柄によってもその吸着特性や転写性特性が異なるので、コート紙の種類や銘柄によってそれぞれ最適な制御テーブルを持たせても良い。これによってより一層信頼性の高いシート給送装置を提供することができる。
さらに、時間制御や温調制御などのテーブルのデータ書き換えや、テーブルの追加をするために図4に示すようにデータ入力部22を設け、使用者またはサービスマンがデータ入力部22を介し、それぞれの用途に応じて既述した各制御テーブルを自由に作成でき、それを記憶できるようにしても良い。
なお、上記実施の形態では、リフター台16に積載されているシート束の側方(シートの幅方向一端部)にファン4,5と送風口2a,2bとを配置してシート束の側端にエアーを吹付ける構成を開示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、積載されているシートの給送方向前側に送風口を設けて、シート束の前側端部にエアーを吹付けるようにした構成に本発明を適用してもよい。
また、シートデッキについても既述した初期スイング、ジョブ前スイング及び待機中スイングを行う事により、転写不良等の画像欠陥が発生せず、且つ確実にシートを分離給送することができる。
また、本実施の形態では、給紙分離手段として、リタード方式を一例として挙げたが、これが分離パッド方式やエアー給紙方式であっても良いという事は言うまでも無い。
本発明の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるプリンタの断面図。 上記シート給送装置の構成を示す平面図。 上記シート給送装置の側面断面図。 上記プリンタのブロック図。 吸着力と相対湿度の関係を示す図表。 コート紙の吸着メカニズムを説明する図。 上記シート給送装置の小サイズのシートを収納したときの状態を示す平面図。 吸着力の開封直後からの経時変化を示す図表。 吸着力の捌き後からの経時変化を示す図表。 上記シート給送装置の初期スイング時間を制御するための制御テーブル。 上記シート給送装置のジョブ前スイング時間を制御するための制御テーブル。 上記シート給送装置のヒータ温調温度を制御するための制御テーブル。 上記シート給送装置の待機中スイング動作を制御するための時間制御テーブル。 上記シート給送装置の初期スイング動作を示すフローチャート。 上記シート給送装置のジョブ前スイング動作を示すフローチャート。 上記シート給送装置の待機中スイング動作を示すフローチャート。 上記シート給送装置の待機中スイング動作を行った場合のジョブ前スイング動作を示すフローチャート。 従来のシート給送装置の構成を説明する図。
符号の説明
1,2 サイド規制板
2a,2b 送風口
4,5 ファン
6 ヒータ
7a サーミスタ
8 エアー加熱手段
9,12 ダクト
15 紙面位置検知センサ
16 リフター台
100 カセット
101 ピックアップローラ
108 温湿度センサ
109 タイマー
120 コントローラ
1000 プリンタ
1001 プリンタ本体
1002 シート給送装置
1003 画像形成部
1005 カセット収納部
1010 ペーパーデッキ
S シート

Claims (10)

  1. 昇降可能なシート積載手段に積載されたシートをシート給送手段により給送するシート給送装置において、
    前記シート積載手段に支持されたシート束の端部にエアーを吹付ける送風手段と、
    シート束の上面が前記シート給送手段による給送可能な位置に達したことを検知するシート位置検知手段と、
    を備え、
    前記シート位置検知手段によりシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知してから、又は前記シート給送手段によるシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過しても前記シート給送手段によるシートの給送動作が行われない場合には、所定の送風時間で前記送風手段による送風動作を行うことを特徴とするシート給送装置。
  2. 装置内の環境に対応した前記待機時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記送風手段の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記装置内の環境に基づいて待機時間のデータを前記時間制御テーブルから呼び出して、この待機時間のデータに基づいて前記送風手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記シート積載手段近傍の湿度を検出する湿度検出手段と、
    湿度に対応した待機時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記送風手段の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記湿度検出手段からの湿度情報に基づいて前記時間制御テーブルから待機時間のデータを呼び出して、この待機時間のデータに基づいて前記送風手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  4. 装置内の環境に対応した前記送風時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記送風手段の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記装置内の環境に基づいて送風時間のデータを前記時間制御テーブルから呼び出して、この送風時間のデータに基づいて前記送風手段に動作をさせることを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  5. 前記シート積載手段近傍の湿度を検出する湿度検出手段と、
    湿度に対応した前記所定時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記送風手段の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記湿度検出手段からの湿度情報に基づいて前記時間制御テーブルから送風時間のデータを呼び出して、この送風時間のデータに基づいて前記送風手段を動作させることを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  6. 前記制御手段は、前記所定の待機時間が経過する毎に前記所定の送風時間で前記送風手段による送風動作を行わせることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. シート束が積載されたリフター台と、
    前記リフター台からシートを送り出すピックアップローラと、
    前記リフター台上のシート束の端部に対向させて配置された送風口と、
    前記送風口からエアーを吹き出すためのファンと、
    前記リフター台を上昇させてシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知する紙面位置検知センサと、
    を備え、
    前記紙面位置検知センサによりシート束の上面が給送可能な位置に達したことを検知してから、又は前記ピックアップローラによるシート給送動作が行われてから、所定の待機時間が経過してもシートの給送動作が行われない場合には、所定の送風時間で前記ファンによる送風動作を行うことを特徴とするシート給送装置。
  8. 前記リフター台の近傍の湿度を検出する湿度センサを備え、
    湿度に対応して前記待機時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記ファンの動作を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記湿度センサからの湿度情報に基づいて前記時間制御テーブルから待機時間のデータを呼び出して、この待機時間のデータに基づいて前記ファンの動作を開始させることを特徴とする請求項7に記載のシート給送装置。
  9. 前記リフター台の近傍の湿度を検出する湿度センサを備え、
    湿度に対応して前記送風時間のデータが記憶されている時間制御テーブルと、
    前記ファンの動作を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記湿度センサからの湿度情報に基づいて前記時間制御テーブルから送風時間のデータを呼び出して、この送風時間のデータに基づいて前記ファンを動作させることを特徴とする請求項7に記載のシート給送装置。
  10. シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部にシートを給送する前記請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のシート給送装置とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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