JP2005096277A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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聡 西野
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Abstract

【課題】記録媒体に着弾したインクの物性をコントロール可能であり、その結果、記録媒体毎に異なるインクのドット径やインクの厚さを調整できるインクジェットプリンタとする。
【解決手段】記録ヘッド20からインクを吐出して記録媒体99に画像を形成するインクジェットプリンタ1である。記録媒体を加温する加温装置41,42,45と、記録媒体の種類に応じて加温装置の温度を調整する制御を行う制御部50と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットプリンタに係り、特には記録媒体を加温する加温装置を備えるインクジェットプリンタに関する。
近年、インクジェット記録方式は、グラビア印刷方式より簡便・安価に画像を作成することができるため、写真・各種印刷・マーキング・カラーフィルターといった特殊印刷等の様々な印刷分野に応用されてきている。特に、インクジェット記録方式では、微細なドットを吐出・制御するインクジェット記録方式のインクジェットプリンタと、色再現域・耐久性・吐出適性等を改善したインクと、インク吸収性・色材発色性・表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙とを組み合わせることで、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。
従来のインクジェットプリンタには、搬送方向に搬送される記録媒体上において搬送方向に対して直交する走査方向に並んだ複数の吐出口が形成されたラインヘッドからインクを吐出することにより画像記録を行うライン方式、キャリッジに搭載した記録ヘッドを走査方向に移動させて記録ヘッドの移動中に記録ヘッドの吐出口からインクを吐出することにより画像記録を行うシリアル方式がある。
また、インクジェットプリンタは、インクの種類で分類することができる。つまり、従来のインクジェットプリンタには、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式、紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクを用いる紫外線硬化型インクジェット方式等がある。中でも、紫外線硬化型インクジェット方式は、他の記録方式に比べ比較的低臭気であり、専用紙以外にも速乾性・インク吸収性の無い記録媒体に記録できる点で注目されている。
ところで、前記紫外線硬化型インクを用いたインクジェットプリンタは、紫外線を照射するとインクが硬化することから、種々の記録媒体に対して画像を記録できるという利点があるが、そのことにより記録媒体毎のインクに対する吸収性、撥インク性能が大きく異なることとなる。その結果、記録ヘッドから同じインク滴を吐出しても記録媒体毎で着弾したインクのドット径やインクの厚さが変わってしまい、記録媒体毎に画像の仕上がりに大きな差が生じるという問題が生じていた。
そこで、従来、記録媒体毎に異なるインクのドット径やインクの厚さを調整するために、紫外線の光量、インク滴の重ね打ち回数、インクの吐出速度等を変化させることが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−182062号公報
しかしながら、前記したような事柄を調整するだけでは、記録媒体毎に異なるインクのドット径やインクの厚さを調整する対策としては不充分であった。
そこで、本発明の課題は、記録媒体に着弾したインクの物性をコントロール可能であり、その結果、記録媒体毎に異なるインクのドット径やインクの厚さを調整できるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェットプリンタであって、
前記記録媒体を加温する加温装置と、
前記記録媒体の種類に応じて加温装置の温度を調整する制御を行う制御部と、
を備えることを特徴としている。
このように請求項1に記載の発明によれば、記録媒体を加温する加温装置と、記録媒体の種類に応じて加温装置の温度を調整する制御を行う制御部とを備えるため、記録媒体毎に当該記録媒体の温度を調整することができ、これにより記録媒体に着弾したインクの物性をコントロールすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置を備えることを特徴としている。
このように請求項2に記載の発明によれば、加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置を備えるため、密着した下部から記録媒体を加温することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記加温装置として、
前記記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、前記記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、前記ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置を備えることを特徴としている。
このように請求項3に記載の発明によれば、加温装置として、記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置を備えるため、仕切られたチャンバ内で記録媒体を加温することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記加温装置として、
プラテンを加温するプラテン加温装置と、
前記記録ヘッド及び前記プラテンを含む部位を覆うチャンバと、前記記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、前記ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置と、
を備えることを特徴としている。
このように請求項4に記載の発明によれば、加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置と、記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置とを備えるため、2つの加温装置から記録媒体を加温することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記加温装置として、前記記録媒体をプラテンに搬送する搬送経路において搬送中の記録媒体を加温するプレヒート装置を備えることを特徴としている。
このように請求項5に記載の発明によれば、加温装置として、記録媒体をプラテンに搬送する搬送経路において搬送中の記録媒体を加温するプレヒート装置を備えるため、記録媒体にインクを吐出する前に記録媒体を加温しておくことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクが、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴としている。
このように請求項6に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体上にもインク定着することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴としている。
このように請求項7に記載の発明によれば、カチオン硬化性のインクはラジカル硬化性のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、記録媒体毎に当該記録媒体の温度を調整することができ、これにより記録媒体に着弾したインクの物性をコントロールすることができるため、従来、記録媒体毎に異なっていたインクのドット径やインクの厚さを調整して、均一化することができる。その結果、記録媒体が異なっても同様の画像品質を維持することができる。
また、インクの物性をコントロールすることができることから、同じ記録媒体においてもインクのドット径やインクの厚さを変化させることができ、画像の仕上がり具合を変化させることもできる。
請求項2に記載の発明によれば、記録媒体に密着した下部に位置するプラテンから記録媒体を加温することができるため、効率よく記録媒体を加温することができる。
請求項3に記載の発明によれば、仕切られたチャンバ内で記録媒体を加温することができるため、効率よく記録媒体を加温することができる。
特に、記録媒体がリジット(板材)である場合には、その厚み等のために、記録媒体の下部から加温するプラテン加温装置では十分な加温が行えないことがあるが、このような場合に画像記録面側に熱を加える輻射方式を用いれば、より効率よく記録媒体を加温することができる。
請求項4に記載の発明によれば、2つの加温装置から記録媒体を加温することができるため、さらに効率よく記録媒体を加温することができ、記録媒体の温度制御の精度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、記録媒体にインクを吐出する前に記録媒体を加温しておくことができるため、確実に記録媒体を加温することができると共に、記録媒体の加温のために画像記録スピードを下げなくてもよく、効率よく画像記録を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体上にもインク定着することができるので、インク吸収性のない記録媒体であっても高品質の記録画像を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、カチオン硬化性のインクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高品質、高精細の記録画像を得ることができる。
以下、本発明に係るインクジェットプリンタの実施形態について、図を参照しながら詳細に説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1は、画像記録方式がシリアル方式であるインクジェットプリンタ1を示した斜視図である。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プリンタ本体2と、プリンタ本体2を下方から支持する支持台3とを備えている。プリンタ本体2の内部には、左右方向に長尺な平板状のプラテン4が設けられており、プラテン4はウェブ状の記録媒体99(図2に図示)を下から平坦状に支持するものである。
図1においては、画像が記録される記録媒体99を図示していないが、記録媒体99は、プリンタ本体2の背面に設けられた搬入口から送り込まれ、プリンタ本体2の内部に配設された記録媒体搬送機構10(図4に図示)によってプラテン4に支持された状態でプリンタ本体2の内部を後から前へ通過し、プリンタ本体2の外部に搬出されるようになっている。つまり、記録媒体99は、記録媒体搬送機構10によってプリンタ本体2の内部を通過するように搬送方向Bに搬送される。
記録媒体搬送機構10は、例えば、搬送モータ(図示省略)及び図2に示すような搬送ローラ11,12等を備えており、搬送モータの駆動により搬送ローラ11,12を回転させることで記録媒体99を搬送するものである。記録媒体搬送機構10は、画像記録時において、後述するキャリッジ5の動作に合わせて、記録媒体99の搬送と停止とを繰り返し記録媒体99を間欠的に搬送するようになっている。
プラテン4の上方には、プリンタ本体2の内部において左右方向に延在するガイド部材6が配設されている。ガイド部材6にはキャリッジ5が支持されており、このキャリッジ5はガイド部材6に案内されて左右に移動自在とされている。また、キャリッジ駆動機構5a(図4に図示)がキャリッジ5をガイド部材6に沿って移動させるようになっている。なお、以下では、キャリッジ5が移動する方向を走査方向Aとして説明する。
キャリッジ5の後部には、複数のサブタンク9が走査方向Aに一列に並んで搭載されている。サブタンク9には、後述するインクタンク8からインクが色ごとに供給されて一時的に貯留される。
キャリッジ5の前部には、インクを吐出する複数の記録ヘッド20が走査方向Aに並んで搭載されている。それぞれの記録ヘッド20は、供給管によって一つのサブタンク9に連通しており、インクが色ごとにサブタンク9から記録ヘッド20に供給されるようになっている。なお、本実施の形態においては、サブタンク9が記録ヘッド20に対して高い位置にあるため、ノズルに対する負圧が発生しない構成となっており、このため、記録ヘッド20のノズル面からインクがたれてしまう。これを防止するため、本実施の形態では、図示しないポンプ等を備え、ノズルに一定の負圧が掛かるように減圧、制御している。
各記録ヘッド20の外形は、略直方体状に形成されており、各記録ヘッド20はその長手方向が搬送方向Bに平行となるように配置されている。また、各記録ヘッド20は、その下面がノズル面(図示省略)となっており、プラテン4上を搬送される記録媒体99に対向するように配置されている。さらに、各記録ヘッド20のノズル面には、インクを吐出するための複数の吐出口が形成されている。また、各記録ヘッド20は、変形により内部のインクに圧力を付与するピエゾ素子、内部のインクを膜沸騰させることにより内部のインクに圧力を付与する加熱素子、その他内部のインクに圧力を付与する素子を吐出口ごとに有し、これら素子の動作により各吐出口から個別にインクを液滴として吐出するように構成されている。
本実施の形態では、一つの記録ヘッド20からは、YMCKのうちの何れかの色のインクが吐出され、記録ヘッド20ごとに異なる色のインクが吐出されるようになっている。
前記キャリッジ5の左右両端には、紫外線を照射するための紫外線照射装置30が搭載されている。一方の紫外線照射装置30は、左端に位置した記録ヘッド20の更に左側に配置され、他方の紫外線照射装置30は、右端に位置した記録ヘッド20の更に右側に配置されている。また、紫外線照射装置30の開口した凹部内には、一又は複数の紫外線光源が設けられている。
前記紫外線光源は、その長手方向に沿った中心線から紫外線を放射状に照射するものであり、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LEDのうちの少なくともいずれか1つが適用される。
また、インクジェットプリンタ1におけるプラテン4の近傍には、記録媒体99を加温する加温装置が備えられている。
本実施の形態では、前記加温装置として、図2に示すように前記プラテン4の下部からプラテン4を加温するヒータを有するプラテン加温装置41が設けられている。そして、このプラテン加温装置41でプラテン4を加温することにより、プラテン4に接触している記録媒体99を加温するようになっている。
さらに、本実施の形態では、前記加温装置として、記録媒体99をプラテン4に搬送する搬送経路において搬送中の記録媒体99を加温するプレヒート装置42が設けられている。本実施の形態のプレヒート装置42は、前記記録媒体搬送機構10の搬送ローラ11の内部にヒータを備えたものであり、この熱により搬送中の記録媒体99を加温するように構成されている。なお、プレヒート装置42としては、記録媒体99の搬送経路において記録媒体99を加温する構成のものであれば、適宜の装置が適用可能である。
また、加温装置としては、図3に示すような、輻射熱を利用した輻射熱加温装置45であっても良い。前記輻射熱加温装置45としては、例えば、記録媒体99の上方に備えられたヒータ46と、記録ヘッド20及びプラテン4を含む部位を仕切板47で覆ったチャンバ48とを備えるものが挙げられる。そして、前記した構成のチャンバ48の内部においてヒータ46から放射される輻射熱で記録媒体99を加温するのである。
なお、加温装置として、前記プラテン加温装置41と前記輻射熱加温装置45の双方を備えていても良い。さらに、これらに加えて、プレヒート装置42を備えていても良い。また、プレヒート装置としては、図3に示す記録媒体搬送機構10のニップローラ13にヒータが設けられているものでも良い。
なお、図2及び図3においては、記録ヘッド20及び紫外線照射装置30を模式的、概念的に示しているため、実際の設置位置及び形状とは異なるものとなっている。
プラテン4の走査方向Aの右側には、キャリッジ5に搭載された複数の記録ヘッド20をメンテナンスするためのメンテナンスユニット7が設けられている。メンテナンスユニット7は、キャリッジ5の移動範囲内であってキャリッジ5の下方に配置されている。
プラテン4の走査方向Aの左側には、インクを貯留する複数のインクタンク8が配設されている。インクジェットプリンタ1に用いられるインクの色としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を基本としており、その他にホワイト(W)、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、ライトブラック(LK)等がある。一つのインクタンク8には、これらの色のうちの何れかの色のインクが貯留されている。基本的にインクタンク8ごとに異なる色のインクが貯留されているが、同じ色のインクが二以上のインクタンク8に貯留されていても良い。
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含むものである。
前記紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるけれども、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。ここで、ラジカル重合系インクに比べてカチオン重合系インクは、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないためインクの硬化に必要な照度を低減できる。また、カチオン重合系インクは、温度による物性の変化の割合が大きいという性質を有するため、記録媒体99の温度制御によりインクの物性のコントロールが容易に行える。このようなことから本実施形態ではインクとしてカチオン重合系の紫外線硬化型インクを用いている。
次に、インクジェットプリンタ1に用いられる記録媒体99について説明する。
本実施の形態に用いられる記録媒体99としては、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなるものが適用可能である。また、記録媒体99の形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。
更に、本実施の形態に用いられる記録媒体99として、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体も適用可能である。
次に、図4を参照しつつ本実施形態における制御構成について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタ1には、図4に示すように、キャリッジ駆動機構5a、記録媒体搬送機構10、記録ヘッド20、紫外線照射装置30、加温装置41,42,45等を制御する制御部50が設けられている。なお、制御部20は、CPU51、RAM52、ROM53等で構成されており、当該制御部50はインターフェイス(図示省略)を介してキャリッジ駆動機構5a、記録媒体搬送機構10、記録ヘッド20、紫外線照射装置30、加温装置41,42,45、入力部60等と接続されている。
制御部50は、キャリッジ5を走査方向Aに往復移動させるとともに、キャリッジ5の動作に合わせて記録媒体99の搬送と停止とを繰り返し、記録媒体99を間欠的に搬送方向Bに搬送させるように、キャリッジ駆動機構5a及び記録媒体搬送機構10の動作を制御するようになっている。
また、制御部50は、紫外線照射装置30から紫外線を発生させるように紫外線照射装置30を制御するようになっている。
さらに、制御部50には、画像情報を入力するスキャナや画像記録条件を入力するキーボード等からなる入力部60及び記録ヘッド20が接続されており、制御部50は、入力部9から入力された所定の信号に基づいて記録ヘッド20を動作させ、記録媒体99上にインクを吐出させて所定の画像を記録させるようになっている。
また、制御部50では、記録媒体99の種類、厚さ等に応じて加温装置の温度を調整する制御を行っている。本実施の形態では、加温装置として前記プラテン加温装置41と前記プレヒート装置42を備えており、記録媒体99の種類、厚さに応じてこれらの温度を調整することにより、記録媒体毎に温度を変化させるように制御する。
また、記録媒体99の種類と加温装置の温度の関係は、予め対応する設定温度が定められており、当該温度になるように加温装置を作動させる。さらに、プラテン4等の記録媒体99の近傍に温度センサを設置して温度を監視し、温度センサで検出された温度に応じて加温装置の作動状況を可変させるようにしても良い。
なお、プラテン加温装置41とプレヒート装置42の温度制御は、同じ温度となるように制御する場合もあり、また、異なる温度となるように制御する場合もある。異なる温度となるように制御する場合とは、例えばプレヒート装置42である温度まで加温し、プラテン加温装置41でさらに加温して必要な温度に調整する場合である。
ここで、記録媒体の種類に関わらず一定の画像品質を得たい場合には、インクのドット径やインクの厚さが一定となるように温度制御する。例えば、図5の表に示すように、コート紙の表面エネルギー(すなわちインクのドット径の広がり度合い)を中間として、当該コート紙と、コート紙より表面エネルギーが低い(すなわちインクのドット径が広がり難い)ユポと呼ばれる合成紙と、コート紙より表面エネルギーが高い(すなわちインクのドット径が広がり易い)PETフィルムとで、インクのドット径やインクの厚さが一定となるようにしたい場合には、当該記録媒体の温度を次のように設定する。つまり、コート紙の温度を中間とした場合、インクのドット径が広がり難いユポは温度を高く設定してドット径が広がるようにし、インクのドット径が広がり易いPETフィルムは温度を低く設定してドット径が広がらないようにするのである。
また、同じ記録媒体でも、温度を低く制御すればインクの粘度が上がるため、ドット径を小さくして厚さを厚くすることができ、温度を高く制御すればインクの粘度が下がるため、ドット径を大きくして厚さを薄くすることができる。これにより、画像の仕上がり具合を変化させることができる。
なお、加温装置として輻射熱加温装置45を使用する場合にも、前記プラテン加温装置41と同様に制御するものとする。
次に、以上のように構成されたインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
作業者が記録媒体99をインクジェットプリンタ1にセッティングし、インクジェットプリンタ1の電源をオン状態とすると、前記紫外線光源が発光して、インク滴が着弾される記録媒体99に向けて紫外線を照射する。
そして、インクジェットプリンタ1の制御部30に対して、入力部60から画像情報が送られると共に各種画像記録条件の設定情報が送られると、制御部30は、画像の記録を開始させ、当該紫外線光源が発光している状態で、記録媒体搬送機構10が記録媒体99を搬送方向Bに搬送する。ここで、記録媒体搬送機構10は搬送及び搬送停止を順に繰り返し、記録媒体99を間欠的に搬送する。
間欠的搬送における停止中にキャリッジ5が走査方向Aに往動し、復動し又は往復移動する。キャリッジ5の移動に伴って複数の記録ヘッド20もキャリッジ5と一体となって移動するが、これら記録ヘッド20は移動中にノズル面の各吐出口から記録媒体99に向けてインクを液滴として吐出し、飛翔したインク液滴が、停止している記録媒体99に着弾する。
キャリッジ5の移動に伴って二つの紫外線照射装置30もキャリッジ5と一体となって移動するが、記録媒体99に着弾したインクの上を紫外線照射装置30が通過している時に、紫外線光源から発した紫外線が記録媒体99上のインクに照射される。これによって、インクが硬化する。
以上のように、複数の紫外線光源の発光中に記録媒体搬送機構10が記録媒体99を間欠的に搬送するとともにキャリッジ5の往復移動が繰り返され、キャリッジ5の移動中に記録ヘッド20が適宜インク滴を吐出することによって、記録媒体99上に画像が形成される。
このとき、制御部50は、記録媒体99が予め設定された所定の温度となるように加温装置を制御して、温度調整を行っている。本実施の形態では、加温装置としてプラテン加温装置41及びプレヒート装置42を備えており、これらにより、記録媒体99を所望の設定温度に保持するようになっている。また、記録媒体99の設定温度は、記録媒体の種類、厚さ等によって決定されるようになっている。
そして、全ての画像が記録された後、記録媒体99が、記録媒体搬送機構10により搬送されて、排出トレイ(図示省略)に排出される。
以上のように、本実施の形態のインクジェットプリンタによれば、記録媒体を加温する加温装置と、記録媒体の種類に応じて加温装置の温度を調整する制御を行う制御部とを備えるため、記録媒体毎に当該記録媒体の温度を調整することができ、これにより記録媒体に着弾したインクの物性をコントロールすることができる。
その結果、従来、記録媒体毎に異なっていたインクのドット径やインクの厚さを調整して、均一化することができ、記録媒体が異なっても同様の画像品質を維持することができる。
また、インクの物性をコントロールすることができることから、同じ記録媒体においてもインクのドット径やインクの厚さを変化させることができ、画像の仕上がり具合を変化させることもできる。
また、本実施の形態では、加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置を備えるため、密着した下部から記録媒体を加温することができる。その結果、効率よく記録媒体を加温することができる。
さらに、加温装置として、記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置を備えれば、仕切られたチャンバ内で記録媒体を加温することができる。その結果、効率よく記録媒体を加温することができる。
特に、記録媒体がリジット(板材)である場合には、その厚み等のために、記録媒体の下部から加温するプラテン加温装置では十分な加温が行えないことがあるが、このような場合に画像記録面側に熱を加える輻射方式を用いれば、より効率よく記録媒体を加温することができる。
またさらに、加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置と、記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置とを備えれば、2つの加温装置から記録媒体を加温することができる。その結果、さらに効率よく記録媒体を加温することができ、記録媒体の温度制御の精度を向上させることができる。
また、加温装置として、記録媒体をプラテンに搬送する搬送経路において搬送中の記録媒体を加温するプレヒート装置を備えれば、記録媒体にインクを吐出する前に記録媒体を加温しておくことができる。その結果、確実に記録媒体を加温することができると共に、記録媒体の加温のために画像記録スピードを下げなくてもよく、効率よく画像記録を行うことができる。
さらに、本実施の形態では、紫外線硬化型のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体上にもインク定着することができるので、インク吸収性のない記録媒体であっても高品質の記録画像を得ることができる。
またさらに、本実施の形態では、カチオン硬化性のインクはラジカル硬化性のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。すなわち、カチオン硬化性のインクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高品質、高精細の記録画像を得ることができる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本実施の形態では、インクジェットプリンタとしてシリアル方式のインクジェットプリンタを用いていたが、本発明はこれに限るものではなく、インクジェットプリンタとしてラインプリンタを用いても良い。
また、本実施形態に用いられるインク(ラジカル重合系インク,カチオン重合系インク及びハイブリッド型インクを含む。)は、前記の通り、紫外線の被照射により硬化するものであるが、必ずしもこれには限定されず、紫外線以外の光の被照射により硬化するものであってもよいし、さらに、光硬化型インクでないインクでも良い。ここでいう「光」とは、広義の光であって、紫外線,電子線,X線,可視光線,赤外線等の電磁波を含むものである。つまり、本実施形態に用いられるインクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用されてもよい。紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを本実施形態に用いられるインクとして用いる場合は、図1に示す紫外線照射装置30に代えてその光を照射する光照射装置を適用しなければならない。
本発明の実施の形態に係るインクジェットプリンタを示す斜視図である。 本発明の加温装置の一実施形態を示す模式図である。 本発明の加温装置の他の実施形態を示す模式図である。 本実施の形態のインクジェットプリンタにおける主要な制御構成を示す制御ブロック図である。 記録媒体の種類毎における記録媒体の表面エネルギー及び記録媒体の温度の関係を示す表である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 プリンタ本体
3 支持台
4 プラテン
5 キャリッジ
6 ガイド部材
7 メンテナンスユニット
8 インクタンク
20 記録ヘッド
30 紫外線照射装置
41 プラテン加温装置(加温装置)
42 プレヒート装置(加温装置)
45 輻射熱加温装置(加温装置)
46 ヒータ
47 仕切板
48 チャンバ
50 制御部
99 記録媒体
A 走査方向
B 搬送方向

Claims (7)

  1. 記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェットプリンタであって、
    前記記録媒体を加温する加温装置と、
    前記記録媒体の種類に応じて加温装置の温度を調整する制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記加温装置として、プラテンを加温するプラテン加温装置を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記加温装置として、
    前記記録ヘッド及びプラテンを含む部位を覆うチャンバと、前記記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、前記ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記加温装置として、
    プラテンを加温するプラテン加温装置と、
    前記記録ヘッド及び前記プラテンを含む部位を覆うチャンバと、前記記録媒体の上方に配設されたヒータとを有し、前記ヒータの輻射熱で記録媒体を加温する輻射熱加温装置と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記加温装置として、前記記録媒体をプラテンに搬送する搬送経路において搬送中の記録媒体を加温するプレヒート装置を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクが、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
    前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  7. 請求項6に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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