JP2005094987A - 回転体駆動制御方法及びその装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ、プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents

回転体駆動制御方法及びその装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ、プログラム、並びに記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 コスト高の要因となる高精度のロータリーエンコーダを用いることなく、ギアの偏心等に起因した感光体ドラムの1回転周期の回転速度変動を抑制することができる回転体駆動制御方法及びその装置を提供する。
【解決手段】 ギアを介して感光体ドラムに伝達される回転駆動力を発生するモータの回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、その検出結果に基づいてモータを制御することにより、感光体ドラムの回転を制御する回転駆動制御方法において、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンでモータを制御し、各制御パターンによる制御時に、感光体ドラムが既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、各回転時間の計測結果に基づいて感光体ドラムの1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、その回転速度変動の振幅及び位相に基づいてモータを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、制御対象回転体を駆動する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、その検出結果に基づいて回転駆動源を制御することにより、制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御方法及びその装置に関する。また、本発明は、かかる回転駆動制御装置を備えた複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。更に、本発明は、かかる回転駆動制御装置を構成するコンピュータに用いるプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体に関するものである。
従来、この種の画像形成装置としては、潜像担持体である感光体ドラムを駆動するモータの回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、その検出結果に基づいてモータの回転をフィードバック制御するものが知られている。この画像形成装置によれば、モータの回転速度変動を抑制して一定速度で回転させることにより、モータの回転速度変動によって生じる感光体ドラムの回転速度変動に起因した画像位置ずれや色ずれ等の画質低下を防止することができる。
ところが、上記モータを一定速度で回転させたとしても、感光体ドラムの回転軸に取り付けられた駆動伝達回転体部材としての駆動歯車に偏心や歯累積ピッチ誤差があると、感光体ドラムに1回転周期の回転速度変動が生じてしまう。そこで、感光体ドラムの回転軸に回転角速度を検出するロータリーエンコーダを取り付けた画像形成装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この画像形成装置では、感光体ドラムの回転軸に取り付けたロータリーエンコーダの検出結果を用いて、感光体ドラムが安定した速度で回転するようにモータの回転をフィードバック制御している。
特開平12−231305号公報
しかしながら、上記ロータリーエンコーダを用いて上記駆動歯車の偏心等による感光体ドラムの回転速度変動に対して十分な抑制効果を得るためには、高精度のロータリーエンコーダを用いる必要があり、コスト高になってしまうという問題があった。
また、この問題は、制御対象回転体が感光体ドラムである場合のみならず、画像形成装置に用いる中間転写体等の無端状のベルト体やそのベルト体の駆動ローラが制御対象回転体である場合にも同様に生じるものである。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、コスト高の要因となる高精度のロータリーエンコーダを用いることなく、駆動伝達回転体の偏心等に起因した制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制することができる回転体駆動制御方法及びその装置を提供することである。また、他の目的は、かかる回転体駆動制御装置を備えた画像形成装置、プロセスカートリッジ、並びに同回転体駆動制御装置に用いるプログラム及び同プログラムが記録された記録媒体を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動伝達回転体を介して制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転駆動制御方法であって、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御し、各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の回転体駆動制御方法において、複数の駆動伝達回転体を介して上記回転駆動源から上記制御対象回転体に回転駆動力を伝達し、上記各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、これらの回転時間の計測結果に基づいて、計測対象の駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の回転体駆動制御方法において、上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の回転体駆動制御方法において、上記回転駆動源の回転軸の回転周期と、上記駆動伝達回転体の回転周期と、上記制御対象回転体の回転周期との間の比率がそれぞれ自然数比になっていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の回転体駆動制御方法において、上記複数の駆動伝達回転体の少なくとも一つの回転周期をTr、上記制御対象回転体の回転周期をTo、上記既定回転角をθo、自然数をnとしたとき、次式が成立することを特徴とするものである。
n×Tr=To×(θo/2π)
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの回転体駆動制御方法において、上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行い、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求め、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの回転体駆動制御方法において、上記既定回転角がπ[rad]であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、回転駆動源と、該回転駆動源の回転駆動力を制御対象回転体に伝達する駆動伝達回転体と、該回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出する第1の検出手段と、該第1の検出手段の検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置であって、該制御対象回転体が既定回転角を回転するのを検出する第2の検出手段と、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御し、各制御パターンによる制御時に、該第2の検出手段の検出結果に基づいて該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の回転体駆動制御装置において、上記駆動伝達回転体を複数備え、上記制御手段は、上記各制御パターンによる制御時に、上記制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、これらの回転時間の計測結果に基づいて、上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の回転体駆動制御装置において、上記制御手段は、上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9又は10の回転体駆動制御装置において、上記回転駆動源の回転軸の回転周期と、上記駆動伝達回転体の回転周期と、上記制御対象回転体の回転周期との間の比率がそれぞれ自然数比になっていることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の回転体駆動制御装置において、上記複数の駆動伝達回転体の少なくとも一つの回転周期をTr、上記制御対象回転体の回転周期をTo、上記既定回転角をθo、自然数をnとしたとき、次式が成立することを特徴とする回転体駆動制御装置。
n×Tr=To×(θo/2π)
また、請求項13の発明は、請求項8乃至12のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記制御手段は、上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行い、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求め、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正することを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項8乃至13のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記既定回転角がπ[rad]であることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸に長手方向中央部が取り付けられ長手方向端部に被検知部を有する棒状部材と、該棒状部材の被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸に中央部が取り付けられ該中央部から離れた位置における回転方向の一部に被検知部を有する板状部材と、該板状部材の被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の外周面における回転方向の一部に設けられた被検知部と、該被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸における回転方向の一部を切り欠いて形成された被検知部と、該被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項15乃至18のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記被検知部の回転方向における等角度ずつ離れた複数箇所に、上記検知装置を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項15乃至18のいずれかの回転体駆動制御装置において、上記被検知部を、その回転方向に等角度ずつ離れるように複数設けたことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項20の回転体駆動制御装置において、上記複数の被検知部の一つを、他の被検知部との間で識別可能に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項22の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置であって、該潜像担持体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項23の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルト体とを備えた画像形成装置であって、該複数の支持回転体のうち該ベルト体を駆動するための駆動回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項24の発明は、請求項23の画像形成装置において、上記第2の検出手段は、上記駆動回転体が既定回転角を回転するのを検出する代わりに、上記複数の支持回転体のうち上記ベルト体に従動する従動回転体が既定回転角を回転するのを検出するものであことを特徴とするものである。
また、請求項25の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルト体とを備えた画像形成装置であって、該ベルト体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項26の発明は、請求項24の画像形成装置において、上記既定回転角は、上記ベルト体の半周の自然数分の1回転に相当する回転角であり、該既定回転角の回転を検出するための被検知部を、上記ベルト体上に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項27の発明は、請求項24の画像形成装置において、上記既定回転角は、上記ベルト体の半周の自然数分の1回転に相当する回転角であり、上記複数の支持回転体のうち該ベルト体に従動する一つの従動回転体の回転周期は、該ベルト体の回転周期の自然数分の1であり、上記第2の検出手段は、該従動回転体の1回転を検出することによって該ベルト体が該既定回転角を回転するのを検出するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項28の発明は、請求項24の画像形成装置において、上記第1の検出手段は、上記回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度の代わりに、上記複数の支持回転体のうち上記ベルト体に従動する一つの従動回転体の回転角変位又は回転角速度を検出するように構成し、上記第2の検出手段は、他の従動回転体の回転を検出することによって該ベルト体が上記既定回転角を回転するのを検出するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項29の発明は、請求項23乃至28のいずれかの画像形成装置において、上記転写手段は、上記潜像担持体上の顕像を中間転写体を介して転写材に転写するように構成し、上記ベルト体は該中間転写体であることを特徴とするものである。
また、請求項30の発明は、請求項22の画像形成装置において、上記転写材の表面移動方向に沿って並べるように上記潜像担持体を複数配設し、上記制御手段は、各潜像担持体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて、該転写材上の同一箇所に対する各潜像担持体の回転速度変動が同一条件になるように各潜像担持体に対応する回転駆動源を制御することを特徴とするものである。
また、請求項31の発明は、請求項29の画像形成装置において、上記中間転写体の表面移動方向に沿って上記潜像担持体を複数配設し、上記駆動源の回転駆動力を上記中間転写体に伝達する駆動伝達回転体を備え、該駆動伝達回転体の回転周期は、該中間転写体の表面が該潜像担持体間ピッチを通過する時間に等しいことを特徴とするものである。
また、請求項32の発明は、請求項29の画像形成装置において、上記中間転写体の表面移動方向に沿って上記潜像担持体を複数配設し、上記駆動源の回転駆動力を上記中間転写体に伝達する駆動伝達回転体を備え、該駆動伝達回転体の回転周期は、該潜像担持体と対向する1次転写位置から転写材に対向する2次転写位置まで該中間転写体の表面が移動する時間に等しいことを特徴とするものである。
また、請求項33の発明は、請求項22乃至32の画像形成装置において、上記駆動源の回転駆動力を上記制御対象回転体に伝達する駆動伝達手段を備え、上記第1の検出手段は、上記回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度の代わりに、該制御対象回転体の回転軸に設けられた歯車からなる増速機構の出力軸の回転角変位又は回転角速度を検出するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項34の発明は、請求項22又は30の画像形成装置に用いるプロセスカートリッジであって、上記制御対象回転体及び上記回転体駆動制御装置を含み且つ該画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたことを特徴とするものである。
また、請求項35の発明は、駆動伝達回転体を介して制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置を構成するコンピュータで用いるプログラムであって、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御するステップと、各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測するステップと、各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めるステップと、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御するステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするものである。
また、請求項36の発明は、請求項35のプログラムにおいて、上記回転体駆動制御装置は、複数の駆動伝達回転体を介して上記回転駆動源から上記制御対象回転体に回転駆動力を伝達するものであり、上記各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測ステップと、これらの回転時間の計測結果に基づいて、上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めるステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするものである。
また、請求項37の発明は、請求項36のプログラムにおいて、上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とするものである。
また、請求項38の発明は、請求項35乃至37のいずれかのプログラムにおいて、上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行うステップと、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求めるステップと、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正するステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするものである。
また、請求項39の発明は、制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置を構成するコンピュータで用いるプログラムが記録された記録媒体であって、該プログラムが、請求項35乃至38のいずれかのプログラムであることを特徴とするものである。
本発明者らは、制御対象回転体の回転速度変動が主に1回転周期の回転速度変動である場合、その制御対象回転体の回転速度変動を、正弦波の振幅及び位相を未知のパラメータとして含む比較的簡易な数式で表すことができる点に着目した。そして、互いに異なる駆動条件で回転駆動源を制御したときの制御対象回転体の既定回転角の回転時間を計測することにより、上記数式について成立する連立方程式から上記数式の振幅及び位相を決定できることを見い出した。この振幅及び位相が決まれば制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を特定することができ、その回転速度変動が生じないように回転駆動源を制御することができる。かかる知見に基づいて、本発明では、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで回転駆動源を制御し、各制御パターンによる制御時に、制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測する。これらの回転時間の計測結果に基づいて、上記正弦波の振幅及び位相を未知のパラメータとして含む数式について演算処理を行うことにより、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求める。この回転速度変動の振幅及び位相に基づいて回転駆動源を制御することにより、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制することができる。この回転駆動源の制御は、例えば次のように行う。上記求めた制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を用いて、その回転速度変動を小さくする回転駆動源の回転軸を回転制御パターンを決定しておく。このように決定した回転制御パターンに従って回転駆動源を制御することにより、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制する。
従来のロータリーエンコーダを用いる場合は、制御対象回転体が微小回転角(例えば数度以下)ずつ回転する回転時間を連続的に計測し、この計測した各回転時間と上記微小回転角のデータを用いて回転速度変動を算出している。従って、制御対象回転体の回転速度変動を精度よく求めるには、微小回転角の回転ごとにパルスを出力することができる高価なロータリーエンコーダを用いる必要がある。これに対し、本発明では、制御対象回転体が1回転する間に一つの既定回転角(例えばπ[rad])について回転時間の計測を行えば済むため、上記高価なロータリーエンコーダを用いる必要がない。
本発明によれば、制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間の計測結果に基づいて、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求める。この回転速度変動の振幅及び位相に基づいて回転駆動源を制御することにより、駆動伝達回転体の偏心等に起因した制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制することができる。
しかも、上記回転時間の計測は、制御対象回転体が1回転する間に一つの既定回転角について行えば済むため、コスト高の要因となる高精度のロータリーエンコーダを用いる必要がないという効果がある。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の回転駆動制御方法で制御される制御対象回転体を有する画像形成装置の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。本実施形態では、画像形成装置の一例として、4色すなわちイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4組の画像形成部を備えたカラー画像形成装置としてのカラープリンタについて説明する。図2において、プリンタ制御部11は、カラー画像形成装置10を統括制御する。このカラー画像形成装置10は、4つの潜像担持体としての感光体ドラム1a〜1dを所定の間隔で並べて配置したタンデム型の画像形成装置である。感光体ドラム1aにはブラック用の静電潜像が形成され、感光体ドラム1bにはシアン用の静電潜像が形成され、感光体ドラム1cにはマゼンタ用の静電潜像が形成され、感光体ドラム1dにはイエロー用の静電潜像が形成される。以下、図8中の符号に付される添え字a,b,c,dはそれぞれブラック,シアン,マゼンタ,イエロー用を示す。
各感光体ドラム1a〜1dは、回転駆動源としてのモータ6a〜6dによって回転駆動される。露光手段としての第1〜第4レーザスキャナ2a〜2dは、図示しない帯電手段で一様に帯電された各感光体ドラムの表面に対し、画像信号に応じて露光を行うことにより、各感光体ドラム1a〜1d上に静電潜像を形成する。これらの帯電手段及び第1〜第4レーザスキャナ2a〜2dにより、潜像形成手段が構成されている。ブラック画像形成部は、感光体ドラム1a、第1レーザスキャナ2a等から構成される。シアン画像形成部は、感光体ドラム1b、第2レーザスキャナ2b等から構成される。マゼンタ画像形成部は、感光体ドラム1c、第3レーザスキャナ2c等から構成される。イエロー画像形成部は、感光体ドラム1d、第4レーザスキャナ2d等から構成される。
転写ベルトを兼ねる無端状のベルト体としての搬送ベルト3は、図示しない転写材としての用紙を各色の画像形成部に順次搬送する。駆動回転体としての駆動ローラ4は、図示しない回転駆動源としてのモータ及び駆動伝達回転体としての歯車等からなる駆動手段に接続され、搬送ベルト3を駆動する。定着装置5は、用紙に転写されたトナーを溶融、固着する。
上記構成の画像形成装置は次のように動作する。図示しないコンピュータ(PC)等からプリントすべきデータがカラープリンタ10に送られると、ドットイメージのビデオデータへの変換が行われる。このビデオデータへの変換が終了し、プリント可能状態になると、図示しない用紙カセットから用紙が搬送ベルト3上に供給される。この用紙は、搬送ベルト3により各色の画像形成部に順次搬送される。搬送ベルト3による用紙搬送とタイミングを合せて、各色の画像信号が各レーザスキャナー2a〜2dに送られ、各感光体ドラム1a〜1d上に静電潜像が形成される。各感光体ドラム1a〜1d上の静電潜像は、図示しない現像装置で現像されてトナー像となり、図示しない転写部で搬送ベルト3により搬送される用紙上に転写される。なお、図2のカラープリンタ10では、K(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の順に画像形成されるが、Y,M,C,Kの順に画像形成されるように構成してもよい。その後、用紙は搬送ベルト3から分離され、定着装置5で熱によってトナー像が用紙上に定着され、カラープリンタ10の外部へ排出される。
次に、本実施形態のカラープリンタの感光体ドラムの回転駆動制御について説明する。図2に示したカラープリンタでは、各色の感光体ドラム1a〜1dを駆動するモータ6a〜6dとして、DCブラシレスモータであるDCサーボモータを用いている。このようなモータ6a〜6dで各感光体ドラム1a〜1dを駆動する場合、次の(1)及び(2)に示す要因の影響により、画像上に副走査方向の位置ずれが発生する。
(1)トルクリップル等によるモータ回転変動
(2)歯車の累積ピッチ誤差、回転軸の偏心等による伝達駆動系誤差
これらの要因による画像の位置ずれは、図2のようなタンデム型の画像形成装置に限らず、1つの感光体ドラムを用いてリボルバー方式の現像装置で複数の色のトナー像を形成し、重ねて出力する画像形成装置でも発生する。また、1つの感光体ドラムで単色画像を形成する画像形成装置においても同様の要因の影響により画像の位置ずれが発生する。しかしながら、現在、図2に示すカラープリンタのようなカラー画像を高速に出力することができるタンデム型の画像形成装置では、特に各色で形成した画像の位置ずれが色の重ね合せのずれ(いわゆる「色ずれ」)となり、画質の劣化が顕著に現れる。
そこで、本実施形態では、上記(1)に示す要因の影響による副走査方向の位置ずれを防止するため、各モータ6a〜6dの回転軸(モータ軸)の回転角変位又は回転角速度を第1の検出手段としての後述のMRセンサで検出している。そして、このロータリエンコーダの検出結果に基づいて、各モータ6a〜6dをフィードバック制御している。この制御により、各モータ6a〜6dの回転軸の回転変動を抑制している。
一方、上記(2)に示す要因の影響による副走査方向の位置ずれを防止するため、各感光体ドラム1a〜1dの1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を予め求め、その回転速度変動の振幅及び位相に基づいて各モータ6a〜6dを制御している。この制御に用いる感光体ドラム1a〜1dの1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相は、次のように高価なロータリエンコーダを用いずに求めている。すなわち、振幅又は位相が互いに異なる1回転周期の回転速度変動がそれぞれ感光体ドラムに生じるような2種類以上の制御パターンでモータを制御し、各制御パターンによる制御時に、感光体ドラムが既定回転角を回転するときの回転時間を計測する。そして、各回転時間の計測結果に基づいて感光体ドラムの1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めている。
次に、上記感光体ドラム1a〜1dを駆動するモータ6a〜6dの回転駆動制御について詳しく説明する。
図3は、本実施形態のカラープリンタ10の制御系の構成を説明するブロック図である。プリンタ制御部11は、CPU11a,RAM11b,ROM11c等を備えている。このプリンタ制御部11は、ROM11cに格納される制御プログラムをCPU11aが実行することによりカラープリンタ10を統括制御するとともに、以下で説明するようにカラープリンタ10内の各部等を制御する。電源部12は、カラープリンタ10内の各部へ電力を供給する。センサ類13は、カラープリンタ10内の各部の各種状況,動作状態等を検知する。回転体駆動制御装置としてのモータ制御部14は、プリンタ制御部11の指示により、図2に示したモータ6a〜6dや搬送ベルト3等を駆動する不図示のモータ等からなるモータ類15を制御する。モータ類15はカラープリンタ10内の各部の動力源である。モータ類15は、制御するために必要なエンコーダあるいは一定角度内時間変動検出器等を含んだ構成となっている。表示部16は、カラープリンタ10の動作状況等をユーザーに報知する。通信コントローラ部17は、カラープリンタ10とホストコンピュータ18との通信を行う。ホストコンピュータ18はカラープリンタ10に印刷するデータを転送する。
図4は、図2に示したモータ6a〜6dの回転駆動機構を説明するブロック図である。なお、図2と同一のものには同一の符号を付してある。また、各色の画像形成部は、それぞれ図4に示す回転伝達機構を備える。また、図4中では、感光体ドラム1a,1b,1c,1dを感光体ドラム1と表示し、モータ6a,6b,6c,6dをモータ40と表示している。図3では、モータ40としてDCブラシレスモータを用いた構成について例示している。感光体ドラム1は、モータ40と、モータ40の回転軸(駆動軸)に固定された駆動伝達回転体としての歯車46と、感光体ドラム1の回転軸に固定された駆動伝達回転体としての歯車47とにより駆動される。歯車減速比はたとえば1:20である。
ここで、回転駆動機構の歯車列を1段としたのは、部品点数を少なくし低コストにするためと、歯車を2つにして歯形誤差や偏心による伝達誤差の要因を少なくするためである。また、1段減速機構としたことで高い減速比を設定すると、必然的に感光体ドラム1の回転軸(出力軸)上にある歯車47は、感光体ドラム1の径より大きな大口径歯車となる。このように感光体ドラム1の径より大きな大口径歯車47を用いると、感光体ドラム1上に換算した大口径歯車47の単一ピッチ誤差が小さくなり、副走査方向の印字濃度むら(バンディング)の影響が少なくなる効果もある。
減速比は、感光体ドラム1の目標速度とDCモータ特性において、高効率、高回転精度が得られる速度領域より決定される。
また、感光体ドラム1の回転軸には、その回転軸が既定角度を回転する時間を検出するための既定角度回転時間変動検知体50と、その通過を検知する検知装置51とからなる第2の検出手段としての感光体ドラム軸回転検出手段が設けられている。
DSP(デジタルシグナルプロセッサ:Digital Signal Processor)20は、DCブラシレスモータ40からのロータ位置信号により相切り替え制御、プリンタ制御部11からの制御信号によるモータの始動,停止制御を行い、プリンタ制御部11から指定される速度情報と速度検知部の出力とを比較し、この比較結果に基づいて速度制御を実行し、以下で説明する回転むら抑制制御を行う。
ドライバ30は、モータ40に所定の駆動電流を出力する。MRセンサ41はモータの回転角速度(あるいは回転角度)を検知する。ホール素子42はロータ位置を検出する。
図5は、図4に示したDSP20の制御構成を説明するブロック図である。このDSP20は、プログラムコントローラ21及び算術ユニット22を備えている。算術ユニット22は、MAC22a、加減算や論理演算を行うALU22b等を備えている。また、DSP20は、データ用メモリ23a、プログラム用メモリ23b、データメモリバス24a、プログラムメモリバス24b、シリアルポート25、タイマユニット26及びI/Oポート27を備えている。このように、図4に示したDSP20は、メモリをデータ用とプログラム用とに独立させ、バスもデータバスとプログラムバスに分離し、乗算と加算を1マシンサイクルで実行するMACを持つことにより、高速な演算を可能としている。
図6は、図4に示したDSP20、ドライバ30及びモータ40の詳細構成を示す説明図である。以下、それらの構成および動作について説明する。
図6において、DCブラシレスモータ40はU,V,Wの3相スター結線されたコイル43とロータ44とを有する。さらに、ロータ44の位置検出部として、ロータ44の磁極を検知する3個のホール素子42を備え、それらの出力端子はDSP20に接続されている。また、ロータ44の周上に着磁した磁気的パターン45とMRセンサ41とからなる回転速度検知部(速度情報検知部)を持ち、その出力端子はDSP20に接続されている。DCブラシレスモータを駆動するドライバ30は、ハイ側トランジスタ31とロー側トランジスタ32とを各3個備え、それぞれコイル43のU,V,Wに接続されている。DSP20はホール素子42が発生するロータ位置信号HU〜HWにより、ロータ44の位置を特定し、相切り替え信号を生成する。相切り替え信号UU〜UW,LU〜LWは、ドライバ30の各トランジスタ31,32をオンオフ制御し、励磁する相を順次切り替えることにより、ロータ44を回転させる。さらにDSP20は回転速度目標値と回転速度検知部により検知される回転速度情報とを比較し、PWM信号を生成して出力する。PWM信号は相切り替え信号UU〜UWとアンドゲート33によりアンドされ、駆動電流のチョッピングを行い、モータ40の回転速度を制御する。
ここで、図4では、ロータ44(モータ軸)の回転速度を検出する手段として、MRセンサ41を用いていた。しかし、より高精度なモータ軸の回転制御が要求される場合には、より高分解能な回転検出手段が必要となる。そこで、図7に示すようにモータ軸の回転精度に合わせたロータリーエンコーダ48を同軸上に取り付けて、ロータリーエンコーダの出力信号をもとに回転制御を行ってもよい。
図4〜図6に示した感光体ドラム1の回転駆動制御装置では、モータ軸の回転速度検出によるフィードバック(FB)制御で駆動した場合、感光体ドラム回転軸は歯車46と歯車47の偏芯と歯累積ピッチ誤差により回転むらを発生する。
図8は、図4〜図6に示した感光体ドラム1の回転駆動制御装置機構において、歯車46の歯数を10枚、モータ回転数を1200rpmとしてフィードバック制御した場合の感光体ドラム軸回転むらの時間特性を示す特性図である。図9はその周波数成分を示す周波数特性図である。
図8及び図9から分かるように、感光体ドラム回転軸の回転変動(回転むら)は大きく3つである。1つ目の回転変動は、歯車噛合い周期で発生している回転むらである。これは、歯の単一ピッチ誤差や負荷変動、慣性モーメントとの関係に起因するバックラッシュが主な原因である。しかし、本駆動機構の構成では、先述したように、歯車47の径は感光体ドラム径より大きいので感光体ドラム上、つまり画像上に換算すると、歯単一ピッチ分の変動は小さく影響は少ない。2つ目の回転変動は、モータ1回転で発生している回転むらである。これは、モータ軸の歯車46の累積ピッチ誤差や偏心に伝達誤差が主な原因である。しかし、本駆動機構の構成では、モータ軸の歯車46の回転周期は、歯車47の半回転周期の自然数分の1となっている。このため、光書き込み位置変動と転写位置変動が同位相となり、転写画像の位置ずれへの影響を抑えられる。3つ目の回転変動は、感光体ドラム1回転で発生している回転むらである。これは、歯車47の累積ピッチ誤差や偏心による伝達誤差が主な原因である。また、歯車47の軸と感光体ドラム1軸との連結がカップリングで行われている場合、両軸の軸心位置誤差や偏角も原因の一つとなる。
次に、本実施形態の感光体ドラムの回転駆動制御装置に用いて感光体ドラムが既定回転角を回転するのを検出する第2の検出手段としての感光体ドラム軸回転検出手段について説明する。
図10(a)及び(b)はそれぞれ、既定角度回転時間変動検知体50としての棒状部材501と、その通過を検知する検知装置51とを用いて構成した感光体ドラム軸回転検出手段の一構成例を示す説明図である。この棒状部材501は、感光体ドラムの回転軸1’に長手方向中央部が取り付けられ長手方向端部に被検知部を有している。検知装置51は、棒状部材501の端部の被検知部の通過を検知するように配置されている。図10(a)の感光体ドラム軸回転検出手段は一つの検知装置51を設けた構成例である。図10(b)の感光体ドラム軸回転検出手段は、棒状部材501の両端の被検知部について同時に検知できるように二つの検知装置51を設けた構成例である。
図11(a)及び(b)はそれぞれ、円板の一部を切り欠いて形成した羽根部502a,503aを有する板状部材502,503と、検知装置51とを用いて構成した感光体ドラム軸回転検出手段の一構成例を示す説明図である。この板状部材502,503は、感光体ドラムの回転軸1’に中央部が取り付けられその中央部から離れた位置における回転方向の一部にエッジ状の被検知部を有している。図11(a)の板状部材502は、円板を切り欠いて形成した角度180度の半月状の羽根部502aを有する板状部材の例である。図11(b)の板状部材503は、円板を切り欠いて形成した角度90度の扇型の羽根部503aを2箇所に有する板状部材の例である。
また、図12(a)乃至(d)に示すように円板を切り欠いて扇型の羽根部504a〜507aを形成した板状部材504〜507を用いてもよい。図12(a)の板状部材504は、開き角120度の扇型の羽根部504aを残すように円板を切り欠いたものであり、図12(b)板状部材505は、240度の扇型の羽根部505aを残すように円板を切り欠いたものである。また、図12(c)及び(d)は、開き角60度の扇型の羽根部506a、507aをそれぞれ2枚づつ残すように切り欠いたものである。
これらの板状部材502〜507を用いた場合の検知装置51は、扇型の羽根部の直線状のエッジからなる被検知部の通過を検知するように構成される。
なお、上記棒状部材501、板状部材502,503及び検知装置51は、感光体ドラムの回転軸1’の軸方向両端のどちらに設置されてもよい。また、棒状部材501及び板状部材502〜507は、感光体ドラム1の回転軸1’を基準に回転するように回転軸1’上に固定してもいいし、その回転中心が感光体ドラム1の回転軸と一致して感光体ドラム1と一体となって回転するように感光体ドラム本体側に固定してもよい。
また、感光体ドラム端面に光反射率の変化が起きるように、図10乃至12の棒状部材501や板状部材502〜507の羽根部のような形状の高光反射部又は低光反射部からなる被検知マークを形成するようにしてもよい。例えば、低光反射部の被検知マークを形成する場合は、粗面加工する。このように高光反射部又は低光反射部の被検知マークを形成する場合は、上記棒状部材501や板状部材502〜507を用いるときのような取付け時の誤差の問題を軽減できる。
上記図10乃至図12に示す検知装置51は、棒状部材501の端部にある被検知部の通過を検知したり、板状部材502〜507の羽根部のエッジからなる被検知部の通過を検知したりするものである。この検知装置51は、上記被検知部が通過する位置で互いに対向するように固定配置した発光素子と受光素子で構成された光透過型の検知装置である。この発光素子と受光素子との間を上記棒状部材501の端部や板状部材のエッジが通過することによる光の遮断を検知するように構成されている。また、検知装置51は、棒状部材501や板状部材502〜507の羽根部に対して光を照射し、それらの部材から反射してくる光を検知することにより被検知部の通過を検知する光反射型の検知装置であってもよい。
また、上記検知装置51は、光センサのほか、磁気センサを用いて構成してもよい。この場合は、棒状部材501の被検知部や板状部材502〜507の被検知部に磁性体を固定し、その被検知部が通過するときの磁界変化を利用して被検知部の通過を検知する。
また、このような部材の被検知部の通過による光の遮蔽や磁界変化を用いることの他に、図13(a)及び(b)に示すように、円板部材508上に光を透過する光透過部又は光を反射する光反射部からなる光学マーク508a,508bを設けたり、磁気マークを設けたりしてもよい。これらのマークは、制御対象回転体である感光体ドラム1上に直接設けてもよい。また、感光体ドラム1の回転軸1’に半月状の切り欠き部を設け、この切り欠き部による光の遮蔽及び透過を利用してもよい。
また、上記被検知部が通過するタイミングを検知する方式としては、図11(b)の検知装置51の出力の立ち上がり部あるいは立下り部のどちらかだけで検出する方式を採用することができる。一般に検知装置51の立ち上がり部と立下り部とでは、回路系等で位相誤差が生じるので、同じ位相(立ち上がり部か立下り部のどちらか一方)で計測することにより、この誤差を避けることができる。
また、図10(b)のように回転軸1’を中心に180度離れた位置に2つの検知装置51を設置した場合は次のようなメリットがある。すなわち、棒状部材501や板状部材502〜507の軸心に偏心があった場合には、その軸心の偏心による半回転の検出タイミングに誤差が生じるが、その検出タイミングの誤差を補正することができるというメリットがある。これは、図14に示すように、感光体ドラム1の回転軸1’の中心よりも棒状部材501または板状部材502〜507の中心が例えば上側に偏心して取り付けられた場合、棒状部材及び板状部材の上側の角度0〜180度の間は、本来の感光体ドラムの回転軸の半回転よりも短い時間で検出され、下側の角度180〜360度の間は、長い時間で検出される。この短い時間と長い時間は対称性を持っており、本来の時間からの短い時間誤差と長い時間誤差は略等しい。したがって、2つの検知装置51での検出時間を平均することにより、感光体ドラムの回転軸1’と棒状部材501および板状部材502〜507との軸心の偏心の影響を打ち消して、真の感光体ドラム1の半回転を検出することができる。
ここで、モータ40からの回転駆動力を感光体ドラム1の回転軸1’に駆動伝達する歯車46の回転周期は、感光体ドラム軸回転検出手段が検出する既定回転角を感光体ドラム1が回転する時間の自然数分の1、または感光体ドラム1上の同一部分が光書き込み位置から搬送ベルト3上の用紙への転写位置まで移動する時間の自然数分の1となっている。つまり、歯車46の回転周期は、図10及び図11の検知装置50を用いた場合、既定回転角は180度(πrad)であることから、感光体ドラム1と同軸上び歯車47の半回転周期の自然数分の1となっている。これは、後で説明するが、歯車46の1周期にわたる歯累積ピッチ誤差や偏心により感光体ドラム1への回転伝達誤差による影響を低減し、感光体ドラム1の同軸上に設けられた棒状部材501等の被検知体及び検知装置51からなる感光体ドラム軸回転検出手段の検出精度を上げるためである。また、感光体ドラム1上の光書込み位置と転写位置が回転方向に角度180度ずれて配置されているとき、歯車46の回転周期は、感光体ドラム1と同軸上の歯車47の半回転周期の自然数分の1となっている。このような構成にすることにより、歯車46の1周期にわたる歯累積ピッチ誤差や偏心により感光体ドラム1への回転伝達誤差が発生しても、光書き込み位置変動と転写位置変動が同位相となり、転写画像の位置ずれへの影響を抑えることが可能である。このことから、既定回転角を180度にして、感光体ドラム1上の光書込み位置と転写位置が180度となるようにして、歯車46の回転周期が歯車47の半回転周期の自然数分の1とすれば、歯車46の回転周期変動の影響を受けない既定回転角内の時間変動が計測できると同時に、転写画像の位置ずれへの影響を抑えることができる。
次に、本実施形態の感光体ドラムの回転駆動制御装置におけるデータ処理及び制御動作について説明する。
図1は、本実施形態に係る回転駆動制御装置において感光体ドラムの1回転周期の回転変動を補正制御するためのデータ処理及び制御動作の手順を示すフローチャートである。このデータ処理及び制御は、図5に示したプログラム用メモリ23bに格納される制御プログラムに基づいてプログラムコントローラ21により実行される処理手順に対応する。なお、図中の(1)〜(13)は各手順のステップを示す。なお、このプログラムの起動はプリンタ制御部11からの制御信号によって起動がかけられる。
まず、感光体ドラム軸1回転の回転むらを補正する駆動制御を実行する前に、その駆動制御のための補正用正弦基準信号の算出を行う。この事前動作は、商品出荷前の製造工程で行い、さらに感光体ドラム交換時に行う。さらに、たとえば締結部が経時あるいは環境ですべり等が発生する場合は、あらかじめ規定された時間毎、枚数毎、電源投入後の立ち上がり動作時などにユーザーの使用状況(プリント要求の無いタイミング)に合わせて行う。
DSP20は目標回転速度で駆動させる基準信号とMRセンサ41又はロータリーエンコーダ48の回転速度信号のフィードバック制御によりモータ40を一定角速度で駆動する(ステップ1)。回転速度情報よりモータ40が目標とする回転速度に達したかどうかを判断し(ステップ2)、目標とする回転速度に達しなかった場合はステップ2に戻る。一方、目標とする回転速度に達していると判断した場合は、感光体ドラム1の半回転の検出する棒状部材501や検知装置51等で構成した感光体ドラム軸回転検出手段から出力されるパルスのインターバルを、図5に示したタイマユニット26で測定し、測定結果の時間T1をメモリに格納する(ステップ3)。このとき、図10の棒状部材501の場合、図10(a)に示したAからBまでの半回転であるか、BからAまでの半回転であるかはDSP20が常に半回転検出をする感光体ドラム軸回転検出手段の出力状態をポーリングすることによって観測し、奇数番目に来たパルスの立ち上がり(あるいは立下り)か偶数番目に来たパルスの立ち上がり(あるいは立下り)かで判定する。図10(b)においても同様に奇数番目か偶数番目かで判定している。図11(b)においても同様である。図11(a)においては出力の"1"レベルの時間間隔か"0"レベルの時間間隔かで区別する。図11(b)において2つの扇形の開き角が大きく異なれば、時間間隔の差で偶数番目か奇数番目かを判断できるので、常にポーリングしておく必要はない。
また、感光体ドラム軸回転検出手段から出力されるパルスのインターバル計測として、図7に示したモータ軸上に取付けたロータリエンコーダ48の出力パルスをカウントすることを行っても良い。この場合、タイマユニット26は、パルスカウントユニットとなる。これは、ロータリエンコーダ48の出力パルス数はモータ軸の速度と時間に比例するので、速度が既定されていれば、タイマユニット計測と同様に出力パルスカウントで時間を計測できるためである。これによりモータ軸回転が負荷変動等により既定された速度を逸脱した場合でも、その影響を除去した感光体ドラム軸既定角回転時間を計測することができる。既定されたモータ軸の回転速度が定数の場合も含め、ΔωsinωoTのように変動する場合でのパルス数から回転時間Tを計測する方法を以下に示す。
平均ωoで、振幅Δωの変動成分をもつ既定された回転速度は、ω=ωo+ΔωsinωoTと表すことができる。ここで、感光体ドラム軸の回転角θは、θ=ωoT−(Δω/ωo){cosωoT−1}となる。変動なし(Δω=0)の場合は、T=(1/ωo)θであり、エンコーダ一回転パルス数をNとすれば1パルス回転角Δθは、Δθ=2π/Nである。エンコーダパルスカウント数をnとすれば、時間Tは、T=(1/ωo)θ=(1/ωo)Δθ*n={2π/(ωoN)}*nとなる。また、変動ありの場合は、(2π/N)*n=ωoT−(Δω/ωo){cosωoT−1}となる。この式をもとにエンコーダパルスカウント数とnとTの関係をテーブル化しておけばよい。
次に、先程、既定回転角の回転で駆動したときに用いた目標回転速度の基準信号(速度制御基準信号)に、予め設定された感光体ドラム1回転と同じ周期の変動成分(測定用正弦派信号)を感光体ドラム軸回転検出手段のA又はB側の検出タイミングを基準に重畳して新たに基準信号とし、MRセンサ41又はロータリーエンコーダ48の回転速度信号のフィードバック制御によりモータ40を駆動する(ステップ4、5)。ステップ3と同様にパルスインターバルをタイマユニット26で測定し、時間T2としてメモリに格納する(ステップ6)。ここで、計測されたT1とT2より感光体ドラム軸1回転周期の回転変動成分の振幅と棒状部材501あるいは板状部材502〜507のA又はB側の検出タイミングを基準とした位相を算出する(ステップ7)。
ここで、感光体ドラム軸1回転周期の回転変動成分の振幅と位相の算出は、次のように行う。
まず、モータ軸を定角速度で駆動したとき、感光体ドラム軸では、図8で示したように回転変動が生じる。この変動成分のうち感光体ドラム軸1回転周期に着目して、この変動成分の振幅をA、棒状部材501の検出を基準とした初期位相をαとして、Asin(ωt+α)とし、感光体ドラム軸の平均角速度成分をω(モータ軸一定角速度より減速比換算)とすると、感光体ドラム1の回転速度は、次の(1)式で表現できる。
ここで、時間T1で感光体ドラムが半回転(πラジアン回転)したことから、次の(2)式及び(3)式が成り立つ。
また、上記ステップ(4)からステップ(6)で測定した感光体ドラム半回転の時間T2は、測定用正弦基準信号が、感光体ドラム軸での回転速度変動Msin(ωt)を得るように設定されていたとすると、(2)式と同様に、次の(4)式及び(5)式が成り立つ。このとき、感光体ドラム軸に回転速度変動を与える場合、この変動周期のホーム位置(角度ωt=2πN(ただしNは整数))は予め決定した図10の棒状部材あるいは図11の板状部材の羽根部のエッジが検知装置51による検知位置を通過する時間とする。
(3)式、(5)式をそれぞれ(6)式と(7)式に変形する。
ただし、
ここで、ω、T1、T2、E、Fは既知の定数であるので、(6)式と(7)式の連立方程式から、感光体ドラム1回転周期の変動成分の振幅Aと初期位相αを求めることができる。(6)式、(7)式を変形し、行列で表現すると、次式のようになる。

各行列を上記のようにB、X、Yと置くと、行列Xは、次式のように行列Bの逆行列を求めることで求められる。

ここで、求められたXを次式のようにおく。

よって、振幅Aと初期位相αは、次の(10)式及び(11)式のように求められる。

これで、感光体ドラム軸1回転周期の変動成分の振幅Aと前記決定した棒状部材あるいは回転盤のエッジ部の検出を基準とした初期位相αが求められた。このAとαより、減速比を考慮して振幅Aをモータ軸回転速度変動振幅に換算し、変動を打ち消すために反転させて、半回転検出器の基準の出力に対して位相をα遅らせた正弦波基準信号を作成する(ステップ8)。これを補正用正弦基準信号として、速度制御基準信号に重畳してモータを駆動させれば、感光体ドラム1回転周期の変動を抑制することができる(ステップ9及びステップ10)。
ステップ1からステップ8までが、先述した事前動作である。つまり、ステップ8までは、画像出力動作前に行っておき、画像出力動作時には、ステップ9とステップ10の動作により、感光体ドラム1回転周期の変動を抑制する。
ここで、ステップ11からステップ13までの動作は、感光体ドラム1回転周期の変動が抑制されているかを確認する動作である。この動作は、感光体ドラム駆動時の振動などの外乱による検出誤差や駆動精度誤差が十分小さい場合、この動作を省略してもよい。逆に、外乱等の検出誤差が懸念される場合や、変動抑制を高精度で行う場合は、重要なステップとなる。市場出荷前の製造工程など調整時間を取れる状況で行ってもよい。ステップ11では、感光体ドラム半回転の時間を計測する。ここでは、ステップ3とステップ4の計測とは異なり、片側半回転(AからBまでの回転)だけではなく、両側の半回転(BからAまでの回転も含む)の回転周期を計測する。つまり、検知装置51により出力されるパルス周期の奇数番目と偶数番目の測定値から比較を行う(ステップ12)。
本実施形態においては、感光体ドラム1回転周期の変動が適切に抑制されている場合、奇数番目と偶数番目の周期は等しくなる。この周期誤差を確認し、誤差が規定内である場合、確認動作は終了となる。しかし、周期誤差が規定外であった場合、補正用正弦信号の振幅及び位相を調整し、ステップ9から繰り返す。複数回この動作を繰り返しても誤差が規定内に収まらない場合、ステップ1に戻り、再度、感光体ドラム1回転周期の変動成分の振幅Aと初期位相αを算出し調整を行う。本実施形態では、一定角速度基準信号のフィードバック(FB)制御駆動時における感光体ドラム半回転周期T1の計測と、一定角速度に測定用正弦基準信号を重畳してFB制御駆動したときの感光体ドラム半回転周期T2の計測を行い、この2つのデータから感光体ドラム1回転周期の変動成分の振幅Aと位相αを算出した。ここで、さらに精度よく振幅Aと位相αを算出するために、振幅または位相、あるいは両者が異なる測定用正弦基準信号を複数パターン用意して、それぞれの測定用正弦基準信号を重畳した場合の感光体ドラム半回転周期T2‘群を計測してもよい。その場合、(6)式、(7)式と同様に変形すると、行列は次の(12)式のようになる。
行列Bの任意の2行を選び、それに対応した列ベクトルYの要素を選び、同様にして振幅Aと位相αを求めることができる。そして複数の組合せについて求め、その結果を平均すれば精度の良い値が得られる。
また、駆動制御を開始した後においても感光体ドラムの半回転周期を計測し、感光体ドラムの回転変動の振幅と位相を更新して精度を上げることが可能である。つまり、駆動制御信号を測定用正弦基準信号として考え、感光体ドラムの半回転周期を計測し、その計測結果を上記(4)式に代入し、感光体ドラムの回転変動の振幅又は位相を算出することができる。ここでは、(4)式に代入した1つの方程式のみになるため、振幅又は位相のどちらか一方が算出される。例えば、感光体ドラムがメンテナンス等で着脱可能な構成となっており、駆動伝達歯車部と感光体ドラムとの間で取り外し可能であるとき、両者の嵌め合い状態で位相が変化した場合は、位相を算出して補正する。また、嵌め合い角度は規制するような構成であるが、嵌め合い状態で偏心量が変化する場合は、振幅を算出して補正する。
このように駆動制御を開始した後においても感光体ドラムの半回転周期を計測し、感光体ドラムの回転変動の振幅と位相を更新する処理により、環境や経時による感光体ドラムの回転変動の変化に対応することができる。また、ここで算出した振幅又は位相のデータを用いた制御データの補正、すなわち制御に用いる振幅又は位相のデータの更新は、感光体ドラムの回転変動の変化の緩急の程度に合わせて行うのが好ましい。例えば、以前の補正に用いた回転変動の振幅及び位相のデータと新たに求めた振幅及び位相とに対し、重み付けを行い、それらの平均値を用いて実際に駆動制御に用いる振幅及び位相の補正を行ってもよい。つまり、新たに求めた振幅又は位相のデータに大きな重み付け係数を与えることで、新たに求めた振幅又は位相のデータが、補正された振幅又は位相のデータに大きく反映され、感光体ドラムの回転変動の急激な変化に対応できるようになる。
なお、ここで述べた駆動制御を開始した後においても感光体ドラムの半回転周期を計測し、感光体ドラムの回転変動の振幅と位相を更新する処理は、後述するすべての実施形態について適用可能である。例えば、中間転写ベルト等の無端状のベルト体の駆動制御の場合では、駆動ローラとベルト体との間にすべりが生じるときには位相を補正し、温度変化によりベルト体の周方向の厚み変動が変化するときには振幅を補正する。
また、ここでは感光体ドラムが既定回転角としてπラジアンだけ回転するときの回転時間すなわち半回転周期を計測する場合について説明したが、半回転周期以外の場合すなわち既定回転角がπラジアン以外の場合にも適用することができる。
本実施形態では、画像出力されるときの駆動制御時は、感光体ドラム回転軸1回転周期の回転変動成分と同じ振幅及び逆位相(π位相ずれあるいは反転)に相当するPWM駆動制御信号が生成され、このPWM信号を基に駆動電流をチョッピングし、モータ制御を行っている。しかし、感光体ドラム回転軸1回転周期の変動成分の振幅が小さく、PWM駆動制御信号とおりに駆動できず、モータを適切に制御できない場合がある。つまり、モータ制御範囲を超えた小さい感光体ドラム1回転周期の回転変動成分が検出される場合がある。あるいは感光体ドラム1回転周期変動成分を補正するフィーバック制御しても制御誤差が許容範囲に入らない場合がある。特に制御対象回転体に剛性がない場合はゲインが上げられない(制御系の帯域が上げられない)ので、このことが起こりやすい。このとき制御誤差内の感光体ドラム一回転周期変動が現れる。これらを解決するためには、以下に説明する実施形態がより好ましい。
〔実施形態2〕
次に、他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、感光体ドラム間位相合わせを行っている点で上記実施形態1の画像形成装置と異なる。
本実施形態では、各色の感光体ドラム1回転周期の回転変動に起因して発生する色ずれを低減するために、実施形態1で検出された各感光体ドラムの回転変動位相データを用いている。この回転変動位相データを用いて、基準となる所定の感光体ドラムの一回転周期変動位相に対して他の複数の感光体ドラムが所定の位相差で回転するように駆動モータをそれぞれ独立に回転駆動する。このように駆動モータを独立に回転駆動することにより、各色の感光体ドラム上の同一画素における感光体ドラムの回転変動位相を重ね、副走査方向の色ずれを低減し、画像品質の劣化を防ぐことが可能になる。
図15は、上記図2に示した画像形成装置の構成の場合における感光体ドラム間位相合わせの説明図である。図15に示すように、4つの感光体ドラムをD0、D1、D2、D3とし、このうち一番端部にあるD0の感光体ドラム駆動系を基準に他3つの感光体ドラム駆動系の回転変動位相を合わせる。ここでは、ベルト速度と感光体ドラム周速がほぼ等しく駆動されているとする。4つの感光体ドラムで形成される回転変動の影響を受けた画像が搬送ベルト上で、同じ変動位相で重ね合わされるためには、次のように制御する。すなわち、図15の各感光体ドラムに示した矢印が回転変動の立ち上がりゼロクロス位相とすると、D1のゼロクロス回転位相を、(L/πφ)×2π=2L/φ[rad]分の位相を進めて回転するように制御すればよい。ここで、感光体ドラム間距離をL、感光体ドラム径をφとしている。
同様に、感光体ドラムD2、D3の回転位相はそれぞれ、4L/φ、6L/φ[rad]分位相進みとなる。各感光体ドラム回転変動のゼロクロス位相がこのような位相差をもって駆動されると、感光体ドラムD0において、ちょうどの矢印の地点で転写した画素の上に、感光体ドラムD1においても、矢印の地点が転写位置に到達した時の画素が重ね合わされる。同様に、D2は一回転遅れ、D3は2回転遅れであるが矢印が転写位置に到達したときの画素が重ね合わされる。しかし、上記実施形態1において、求められる回転変動のゼロクロス位相は、図16に示すように棒状部材(又は回転盤)50の一方(A)を検知装置51が検出した立ち上がりポイントからの位相角αとして得られる。各感光体ドラムD0〜D3で得られた位相角をα0〜α3として、感光体ドラムD0での検出器立ち上がりを基準にして、他の感光体ドラムの回転変動位相を合わせる場合、感光体ドラムD1、D2、D3の検出器立ち上がりの位相遅れ分は、次の(13)式のような関係になる。
感光体ドラムの角速度をそれぞれω[rad/sec]とすると、感光体ドラムD0での検知装置の出力立ち上がりから各感光体ドラムでの検知装置の出力立ち上がりの時間差は、次の(14)式のようになる。
図17は、各感光体ドラムの位相合わせ補正動作が完了した場合の検知装置51の出力パルスのタイミングチャートを示している。感光体ドラムD0の検出器で図16に示したA側を検知したパルスの立ち上がりを基準に、上記(14)式のような時間差をもって他の感光体ドラムD1、D2、D3が位相合わせされている。このように、各感光体ドラムの回転位相を合わせるには、各感光体ドラムの駆動立ち上がりタイミングを(14)式で示したような時間差で行うことにより、容易に位相合わせが可能である。このように感光体ドラム駆動部を立上げるときに感光体ドラム一周期変動の位相調整を行うことにより、各検知装置の出力パルスの時間差は、図17に示したような時間差となる。しかし、各感光体ドラムを独立駆動すると、それぞれのモータ間の立ち上がり動作誤差により、(14)式で示した時間差に誤差が発生する。このように感光体ドラム一周期変動位相の時間差に誤差があった場合は、誤差量に応じて、ある一定時間においてモータの回転速度を基準速度よりも速くする又は遅くすることにより調整を行う。例えば感光体ドラムを目標の角速度で駆動制御する基準信号でモータを一定角速度に制御し、既定角度回転時間変動検出器の出力間隔を計測する。
また、前述の図11(b)の感光体ドラム軸回転検出手段は、検出器出力の立ち上がり部あるいは立下り部のどちらかだけで検出する方式を採用している。一般に検出器の出力の立ち上がり部と立下り部では、回路系等で位相誤差が生じるので、同じ位相(立ち上がり部か立下り部のどちらか)で計測することにより、この位相誤差を避けることができる。図11における検知装置(エッジ検出器)51は、発光素子と受光素子との間に板状部材502〜507の羽根部が通過するように発光素子及び受光素子を固定配置した光透過型の検知装置であってもいいし、板状部材502〜507の羽根部の一方の面側にある被検知部に対して発光素子と受光素子とを対向させた反射型の検知装置であってもよい。また、棒状部材や板状部材の羽根部を磁性体で形成し、磁気的な検知をしてもよい。
〔実施形態3〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、感光体ドラム1上の光書き込み位置と転写位置との間の開き角が180度でない点で上記実施形態1の画像形成装置と異なる。
上記実施形態1の画像形成装置では、感光体ドラム1の回転中心からみた感光体ドラム上の光書き込み位置と転写体(転写紙、中間転写ドラム又は中間転写ベルト)への転写位置との間の開き角が180度である構成となっている。しかしながら、画像形成装置全体のレイアウト上から実施形態1のような構成をとれず、本実施形態のように感光体ドラム1上の光書き込み位置と転写位置との間の開き角が180度にならない場合がある。
図18は、本実施形態における感光体ドラム1上の光書き込み位置Pexと転写位置Ptとの位置関係を示す説明図である。図18に示すように、感光体ドラム1の回転中心Cからみた光書き込み位置Pexと転写位置Ptとの間の開き角度は、180度よりも小さい角度γになっている。かかる構成における感光体ドラム軸回転検出手段には、前述の図12(a)〜(d)に示すような形状の羽根部を有する板状部材504〜507や、同じような形状の高反射率部や低反射率部を有する円板部材が好適である。図12に示す板状部材504〜507は、検知装置51の出力信号の立ち上がり部を検出するか、又は立ち下り部を検出するかによって適切な形状の羽根部を有するものが選択される。特に、図12(c)及び図12(d)の板状部材を用いる場合は、立ち上がり部か立ち下り部のいずれか一方のでの検出となるため、立ち上がり部と立ち下り部との出力波形が異なることによる検出誤差(位相誤差)が発生しない。このような感光体ドラム軸回転検出手段を用いた場合でも、感光体ドラム1回転周期の回転変動の振幅および位相の計測ステップと、駆動制御方法または感光体ドラム間の位相合わせ方法は、上記実施形態1及び実施形態2と同様であり、上記(2)式と(4)式における「π」を「γ」として同様な議論ができる。実施形態1で示した(2)式及び(4)式はそれぞれ、次の(15)式、(16)式となる。

また、本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、図4や図7の歯車46の回転周期は、偏心や累積ピッチ誤差が既定角度回転時間変動の検出に影響しないように、図12に示した感光体ドラム軸回転検出手段の既定角度回転周期の自然数分の1となっている。また、既定角度は、露光位置Pexと転写位置Ptとの間の開き角度であるため、歯車46の変動は、露光での位置変動位相と転写での位置変動位相が一致するため、転写画像の位置ずれへの影響を抑えることができる。
〔実施形態4〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、2段階の補正動作により2種類の回転周期変動を抑えている点で上記実施形態1乃至3の画像形成装置と異なる。
上記実施形態1乃至3の画像形成装置では、感光体ドラム1の回転軸1’に設置された大口径歯車47の1回転周期の回転変動を検出して制御することにより、露光部と転写部における速度変動による画像の位置ずれを抑えることができる。また、感光体ドラム1を一定速度で回転させることにより、感光体ドラム1から転写体(転写紙、中間転写ドラム、中間転写ベルト)への転写時の感光体ドラム1と転写体との速度差変動を軽減できる。これにより、転写時の画素の崩れ(画素の太り)を抑えることができる。
実施形態1の画像形成装置では、モータ軸歯車46の回転周期を、感光体ドラム1が露光と転写位置角度を回転する時間の自然数分の1の周期にすることにより、転写画像の位置ずれを抑える構成となっている。しかし、画素伸縮は軽減できるが、感光体ドラム1はモータ軸歯車46の偏心や歯累積ピッチ誤差により、モータ軸歯車46の回転周期の回転変動をしているため、転写体との相対速度差変動が発生している。これにより画素の崩れ(画素の太り)が発生し、画像としては濃淡(バンディング)として認識されてしまう。特に、実施形態1で示した構成のように、減速比が1:20、感光体ドラム1の直径が40mm、転写体搬送線速(=感光体ドラム周速)が125mm/sのとき、モータ軸歯車46の1回転の周期変動は、画像上では6.5mmピッチのバンディングとなってしまい、視覚により認識されやすい。このようなことから、モータ軸歯車46の1回転周期の変動を検出して制御することは、高画質を実現する上で非常に有効である。
そこで、本実施形態では、感光体ドラム1の回転軸1’上の歯車47の1回転周期変動だけでなく、それ以外の歯車の1回転周期変動を検出し、その検出結果に基づいて制御する。また、本実施形態の駆動制御方法では、転写ベルト駆動ローラや転写紙搬送ローラ等にも応用できるため併せて説明する。
本実施形態の画像形成装置では、まず制御対象回転体である感光体ドラムや駆動ローラの回転周期変動を上記実施形態1と同様の方法で取り除く。この状態で、さらに同様の方法でモータ軸歯車などの他の伝達機構が持つ回転周期変動の位相と振幅を検出する。この検出結果により補正制御が可能となる。つまり、制御対象回転体(感光体ドラムあるいは駆動ローラ)の回転軸上に、モータ軸を1回転させたときに制御対象回転体が回転する角度より小さい角度をもつ第2の既定角度の回転時間を計測するための棒状部材や板状部材を設置する。これらの部材を設置する代わりに、感光体ドラム1の端部に、上記第2の既定角度の回転時間を計測するためのマークを設けてもよい。これらの部材やマークの通過を検知する検知装置により、モータ回転軸の1回転周期変動の振幅と位相を検出する。なお、上記第2の既定角度は、モータ軸が2分の1回転したときに制御対象回転体が回転する回転角度に設定するのが好ましい。このように設定した場合、モータ軸歯車などの他の伝達機構が持つ回転周期変動の位相と振幅に対して、最も検出感度が高い。
以上のように、制御対象回転体である感光体ドラムや駆動ローラの回転周期変動を補正して取り除いた後、モータ軸歯車などの他の伝達機構が持つ回転周期変動の位相と振幅を検出して補正するように制御する。
図19(a)〜(d)は、感光体ドラム1の一回転周期の回転変動とモータ軸の一回転周期の回転変動の両方を検出するための板状部材509の構成例を示す説明図である。この板状部材509は、前述の図11や図12の板状部材502〜507と同様に円板部材の一部を切り欠くことにより、扇型の羽根部509aが形成されている。図中の太線は検知対象のエッジを示している。
なお、この板状部材509の代わりに、羽根部509aと同様な形状を有する光学的なマークや磁気的なマークを表面に設けた円板部材を使用してもよい。また、同様なマークを制御対象回転体の軸方向端面に設けてもよい。
図19(a)〜(d)において、各羽根部509aの半径方向に延在するエッジ間の3種類の角度γ、β1、β2は次のように設定される。ここで、角度γは、上記実施形態1や実施形態3で述べたように制御対象回転体の1回転変動の振幅と位相を検出するための角度であり、制御対象回転体が感光体ドラムである場合、露光位置と転写位置とがなす角度に合わせるようにしてもよい。角度β1は、モータ軸の1回転変動の振幅と位相を検出するための角度である。この角度β1は、モータ軸1回転分の制御対象回転体の回転角以下であればどのような角度にしてもよいが、モータ軸が2分の1回転したときの制御対象回転体の回転角に設定した場合に検出感度が最も高くなる。角度β2も角度β1と同様の目的で設定した角度である。
図19(a)〜(d)の板状部材において、モータ軸周期変動検出用の回転角度としては各β1及びβ2の片方だけを設定すればよいので、角度β1及びβ2のいずれか一方はモータ軸周期変動検出以外の用途に使用する角度に変えてもよい。このように角度β1及びβ2を互いに異ならせたときは、どの回転角度を検出しているかの判定に使える。つまり、回転速度は大きく変らないので、角度β1又はβ2の回転時間の計測結果に基づいてどちらの角度を計測しているかを判定できる。すなわち、扇型の羽根部の通過時間を計測することにより、各板状部材において2つの羽根部のうち、どの羽根部のエッジを検出しているかを判定できる。そして、扇型の羽根部の中心角だけ板状部材が回転する回転時間の変動により、モータ軸1回転周期の変動を検出することができる。
また、本実施形態において、検知装置51による検知位置を通過する被検知部の形状は扇型である必要はない。例えば、前述の図13(a)及び(b)に示すように、円板部材508上に設けた矩形の光透過部や光反射部からなる光学マーク508a,508bや磁気マークであってもよい。これらのマークは、制御対象回転体である感光体ドラムや駆動ローラの端面に形成してもよい。
ここで、モータ軸の1回転周期と制御対象回転体(感光体ドラム又は駆動ローラ)の回転周期の位相関係が一定になるように、モータ軸の回転周期(一回転時間)は制御対象回転体の回転周期の自然数分の1となるように設定する。つまり、図19(a)の場合、β1×N=2πあるいはβ1×N=2π(N:自然数)の関係になるように設定する。この設定により、モータ軸の周期変動を複数回の操作で検出するとき常に同一位相の変動周期で検出できるので、モータ軸の周期変動を精度良く検出し、制御に用いることができる。
なお、上記のβ1×N=2πあるいはβ1×N=2π(N:自然数)の関係の代わりに、β1×N=2πMあるいはβ1×N=2πM(N、M:自然数)というような関係を満たすように構成してもよい。この場合は、制御対象回転体のM回転ごとの基準回転角度位置を基準にして、モータ軸の変動周期の検出と変動補正用の基準信号とを生成すればよい。この場合は、常に基準位置を検出するM回転ごとのタイムラグを計測し続ける必要がある。したがって、電源をOFFして再度起動するこきときは、周期変動検出動作から開始する必要がある。
図20(a)〜(c)は、羽根部(又は検知マーク)を有する板状部材が偏芯している場合でも、羽根部のエッジの検知誤差を低減し、上記既定回転角度の回転時間を精度よく計測できるように構成した感光体ドラム軸回転検出手段の構成例を示している。この構成例の板状部材510は、互いにπ[rad]ずれた位置に検知対象のエッジ(太線)が位置するように配置した2つの扇型の羽根部を2組備えている。そして、どのエッジを検出しているかがわかるように、2組の羽根部510a,510a’510b、510b’のうち他の羽根部と中心角が異なるように形成した一つの羽根部(図20中の符号510bで示した羽根部)をエッジ識別用の羽根部として用いている。これらの羽根部の中心角の回転時間とその順序を知ることにより、どのエッジを検知しているかを判定することができる。
まず、感光体ドラムの1回転周期の回転変動を検出するために、一方の組の羽根部510a、510a’における露光と転写の挟み角に対応する2つのエッジにより、いままで述べた方法を用いて1回転周期の回転変動の振幅と位相を算出する。また、他方の組の羽根部510b、510b’における露光と転写の挟み角に対応する2つのエッジにより、1回転周期の回転変動の振幅と位相を算出する。これらの算出した振幅及び位相の平均値を求めて制御に用いることにより、羽根部のエッジの検知誤差を低減し、上記既定回転角度の回転時間を精度よく計測できる。上記振幅及び位相の平均値は例えば次のように算出する。すなわち、検出した2組の振幅と位相角より構成される2つのベクトルのベクトル和を計算し、そのベクトル和の大きさの1/2を振幅の平均値とする。また、ベクトル和の位相を位相の平均値とする。
次に、上記算出した振幅及び位相の平均値に基づいて、感光体ドラム周期変動を取り除くように回転制御し、次のようにモータ軸の1回転周期の回転変動を検出する。まずモータ軸の回転周期変動を検出するために、感光体ドラム回転角より小さい中心角(検出感度を大きくするためにはモータ軸半回転分に相当する感光体ドラム回転角)を有する一方の組の羽根部510aの2つのエッジを検知する。このように羽根部510aの2つのエッジを検知し、羽根部510aの中心角の回転時間を計測することにより、いままで述べた方法と同様にモータ軸回転周期変動の振幅と位相を算出する。また、上記羽根部510aとはπ[rad]だけ位相がずれた位置にあり、感光体ドラム回転角より小さい中心角(検出感動を大きくするためにはモータ軸半回転分に相当する感光体ドラム回転角)を有する扇型の羽根部510a’について、2つのエッジを検知する。このように羽根部510a’の2つのエッジを検知し、羽根部510a’の中心角の回転時間を計測することにより、いままで述べた方法と同様にモータ軸回転周期変動の振幅と位相を算出する。これらの算出した振幅及び位相の平均値を用いることにより、上記扇型の羽根部やマークを有する板状部材の偏芯の影響が軽減できる。
次に、モータ軸回転変動が除けるように、上記算出したモータ軸回転周期変動の振幅及び位相の平均値のデータから位相がπずれた正弦的な基準信号をモータ制御の基準信号に加えて制御する。ここで、モータ軸の回転周期と制御対象回転体(感光体ドラム又は駆動ローラ)の回転周期の位相関係が一定になるように、モータ軸の回転周期(=一回転時間)は、制御対象回転体の回転周期の自然数分の1となるように設定する。この設定により、モータ軸の周期変動を複数回の操作で検出するとき常に同一位相の変動周期で検出できるので、羽根部のエッジの検知誤差を低減し、上記既定回転角度の回転時間を精度よく計測して制御することができる。
図21は、感光体ドラム以外の制御対象回転体(例えば中間転写ベルトの駆動ローラ)をモータから一段減速で駆動する場合に好適な感光体ドラム軸回転検出手段の構成例を示している。この構成例においても、羽根部(又は検知マーク)を有する板状部材511が偏芯していても、羽根部のエッジの検知誤差を低減し、上記既定回転角度の回転時間を精度よく計測できる。
図21に示すように、本構成例の板状部材511は、互いにπ[rad]ずれた位置に検知対象のエッジ(太線)が位置するように配置した2つの扇型の羽根部211a,211a’と、中心角が大きいエッジ識別用の羽根部211bとを備えている。制御対象回転体(例えば中間転写ベルトの駆動ローラ)の1回転周期の回転変動は、上記1組の羽根部のうち一方の羽根部211aの太線部のエッジの一方の回転角により検出し、またさらに他方の太線部のπずれたエッジの回転角により検出する。これらによって前記の方法によって平均値を求める。また、互いに対向する扇型の羽根部511a、511a’の中心角はモータ軸周期変動検出用である。このモータ軸周期変動検出用でない扇型の羽根部511bは、どこのエッジを検出しているかがわかるように設けられている。ここで、モータ軸の回転周期と制御対象回転体の回転周期の位相関係が一定になるように、モータ軸の回転周期(一回転時間)は、制御対象回転体の回転周期(一回転時間)の自然数分の1となるように設定するのが好ましい。この場合、図21においてβ×N=2π(N:自然数)の関係になる。
また、角度π[ラジアン]離れた2ヶ所の羽根部(例えば図20における羽根部510a、510a’)のいずれか一方に切り欠き部を設けたり、新たにマーク部材を付したりしてもよい。これにより、各羽根部にある被検知部(エッジ部)の一つを、他の羽根部にある被検知部との間で識別可能になり、被検知体である板状部材の1回転の基準位置を判断することができる。例えば、どちらか一方の羽根部のエッジを検知したタイミングを、上記駆動制御信号の基準タイミングとしたり、感光体ドラムの位相合わせの基準タイミングとしたりすることができる。
〔実施形態5〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、モータから制御対象回転体(感光体ドラム又はベルト駆動ローラ)まで駆動伝達手段における減速機構として歯車列でなく遊星歯車を利用した減速機構を用いている点で上記実施形態1の画像形成装置と異なる。
図22は、本実施形態の画像形成装置に用いた遊星歯車減速機構の構成例を示している。この遊星歯車減速機構は、同軸上に配置された歯数の異なる出力歯車106と固定歯車105のそれぞれに、遊星歯車103、104が噛み合う構成になっている。固定歯車105及び出力歯車106の少なくとも一方は、固定歯車105及び出力歯車106の噛合いピッチ円が同一になるように転位歯車で構成されている。入力軸101が回転すると、遊星歯車103、104は、固定歯車105及び出力歯車106に噛み合いながら、図23に示すように遊星回転する。これにより、出力歯車106が回転し、その回転力が出力軸102に伝達され、駆動対象が所定の回転数で回転する。このときの減速比は、出力歯車106と固定歯車105の歯数差に基づいて得られ、遊星歯車103、104の歯数に依存しない。よって、1/20の減速比を得る場合には、例えば、出力歯車106の歯数を40枚、固定歯車105の歯数を38枚にすればよい。本実施形態では、図22の構成において、例えば図示しない感光体ドラム軸が出力軸102と共用され、または感光体ドラム軸と出力軸102とがカップリングにより連結される。そして、図示しない駆動モータ軸が入力軸101と共用され、または駆動モータ軸と入力軸101とがカップリングにより連結された構成となる。
上記構成の遊星歯車減速機構を用いることにより、小型で高い減速比が得られる。また、遊星歯車103、104と出力歯車106及び固定歯車105との噛み合い周期が高周波となるため、バンディングと呼ばれる歯車の噛合い周期の画像濃度むらが目立ちにくいというメリットがある。ただし、固定歯車105の偏心と歯の累積ピッチ誤差、出力歯車106の偏心と歯の累積ピッチ誤差が出力軸1回転周期の変動要因となり、歯車列に比べ回転変動が大きくなりやすい。そこで、本実施形態では、上記実施形態1に説明したように、DCサーボモータまたはモータ軸にロータリーエンコーダを設置し、モータ軸回転をフィードバック制御可能な構成である駆動源を用いている。そして、感光体ドラム軸又は感光体ドラムに一体となった形で前述の棒状部材又は板状部材(回転盤)を設置し、感光体ドラムの既定角度回転時間変動を検出する。このような構成により、高精度な感光体ドラム駆動が可能となる。なお、この場合でも、既定角度内時間変動を検出する板状部材(回転盤)に、入力軸101、遊星歯車102、103、感光体ドラム軸の周期変動が検出できるように異なる中心角を持つ複数の扇部又はマークを設ける。そして、入力軸101の回転周期、あるいはまた、遊星歯車102、103の回転周期を感光体ドラム軸の一定角度回転周期の自然数分の1とすることにより、検出誤差を抑制することができる。また、一定角度が感光体ドラム上の露光位置Pexと転写位置Ptとがなす角度であるとき、入力軸101や遊星歯車102、103の回転変動による画像伸縮を低減することができる。この実施形態のようにモータ軸と制御対象回転体(感光体ドラムあるいはベルト駆動ローラ)間に周期変動をもつ複数の伝達機構(歯車あるいはタイミングベルト)がある場合でも、制御対象回転体の回転軸と同軸上あるいは制御対象端面に設ける板状部材(回転盤)あるいはマークをそれぞれの回転周期変動が検出できるように形成する。そして、周期変動補正のシーケンスは周期変動の大きい順から実施すれば、前記周期変動が補正できることはいままでの説明から予測できる。ただし、この場合、モータ軸の回転周期と、複数の伝達機構の回転周期と、制御対象回転体の回転周期とはお互いに自然数比にしておく。このようにすれば常に位相関係が一定になるとともに変動周期の検出精度を維持できる。
〔実施形態6〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、モータから制御対象回転体(感光体ドラム又はベルト駆動ローラ)まで駆動伝達手段における減速機構として歯車を用いない摩擦伝達、トラクション伝達を利用した減速機構を用いている点で上記実施形態1の画像形成装置と異なる。
図24(a)は、本実施形態の画像形成装置で用いたトラクション伝達を利用した遊星ローラ減速機35Cの構成例を示す正面断面図である。この遊星ローラ減速機35Cは、公知の減速機であって、基本的には、太陽ローラ、太陽ローラ周面に接触し回転する遊星ローラ、遊星ローラを回転可能に支持するキャリアとから成る構成である。太陽ローラが回転すると、遊星ローラは太陽ローラの回転を摩擦駆動でキャリアに伝達して、キャリアを回転させる。太陽ローラ、遊星ローラ、キャリアの3要素の配置と各ローラ周長とを調整することで、所望の減速比(増速比)を得ることができる。
図24(b)は、本実施形態における遊星ローラ減速機35Cの構成を具体的に示す側面断面図であり、図24(a)に示すB−B矢印方向の側面断面図である。太陽ローラに相当するモータシャフト341Cの周囲には、遊星ローラ352C、353C、354Cが配置されている。これら遊星ローラ352C〜354Cはそれぞれ、キャリア355Cの一端面から突設された軸体3521C、3531C、3541Cに軸支され、周面がハウジング357Cに内接している。上記実施形態1の図6で示した駆動モータ40が回転すると、遊星ローラ352C〜354Cは、ハウジング357Cの内周面に案内されながらモータシャフト341C周囲を転動回転し、遊星ローラ352C〜354Cを軸支しているキャリア355Cをモータシャフト341Cよりも低い速度で回転させる。遊星ローラ352C〜354Cは、金属製の軸心の周面を弾性部材で被覆して形成されている。弾性部材によってすべりが生じにくくしてあるが、完全にすべりをなくすことはできない。キャリア355Cの一端面には、キャリア355Cの回転を伝達するための出力軸356Cが設けられている。
なお、モータシャフト341C、遊星ローラ352C〜354C、キャリア355Cは、ネジ3581C、3582C、3583Cによって接合されたハウジング357C、358C内に収納されており、ハウジング357Cは図示しない支持部材によって複写機内部に固定されている。このような、遊星ローラ減速機構35Cを用いることにより、回転の伝達はローラ周面の接触によるので、動力伝達が滑らかに行われ、減速ギアなど歯車を使った場合の高周波成分の振動が発生しない。ただし、ローラ同士の接触面ですべりが発生するおそれがあり、その場合には、低周波成分の回転むらが大きくなる。また、ハウジング357Cの内周面の真円度により出力軸1回転の回転むらが生じてしまう。そこで、本実施形態では、上記実施形態1に説明したようにDCサーボモータまたはモータ軸にロータリーエンコーダを設置しモータ軸回転をフィードバック制御可能な構成である駆動源を用いている。そして、感光体ドラム軸または感光体ドラムに一体となった形で前述の棒状部材又は板状部材(回転盤)を設置し感光体ドラムの既定角度回転時間変動を検出する。このとき、まず、感光体ドラム1回転の周期を上記棒状部材又は板状部材(回転盤)の一つのエッジで計測し、感光体ドラム1の目標基準回転速度に達しているかを確認し、定常的なすべり成分を補正することが可能である。この動作を行った後に、実施形態1及び、実施形態2又は実施形態3で説明したような感光体ドラム1回転周期の回転変動の補正駆動制御または位相合わせを行う。これにより、高精度な感光体ドラム駆動が可能となる。
図25は、平ベルトを用いた減速機の構成例を示している。この減速機は、フレーム400に設けられた駆動源(ブラシレスDCサーボモータ)40の回転軸と同軸の入力軸300上の小プーリー302と、出力軸304上の大プーリー303との径比により減速される、公知の減速機である。この構成例では、より高精度な伝達を行うためにベルト301の材質としてステンレスを用いている。また、出力軸304と感光体ドラム1の回転軸1’とはカップリング305によって連結されている。
この減速機における回転の伝達はプーリー302、303の周面と平ベルト301との接触によるので、動力伝達が滑らかに行われ、歯車を使った場合の高周波成分の振動が発生しない。ただし、プーリー302、303と平ベルト301の接触面ですべりが発生するおそれがある。また、部品精度上、小プーリー302より大プーリー303の方が偏心量が大きい傾向にあり、その偏心に起因した伝達誤差が発生し、出力軸304の1回転周期の回転むらとなる。そこで、本実施形態では、実施形態1に説明したようにDCサーボモータまたはモータ軸にロータリーエンコーダを設置しモータ軸回転をフィードバック制御可能な構成である駆動源を用いている。そして、感光体ドラム軸または感光体ドラムに一体となった形で前述の棒状部材又は板状部材(回転盤)を設置し感光体ドラム1の既定角度回転時間変動を検出する。このとき、まず、感光体ドラム1回転の周期を上記棒状部材又は板状部材(回転盤)の一つのエッジで計測し、感光体ドラムの目標基準回転速度に達しているかを確認し、定常的なすべり成分を補正することが可能である。この動作を行った後に、実施形態1及び、実施形態2あるいは実施形態3で説明したような感光体ドラム1回転周期の回転変動の補正駆動制御または位相合わせを行う。これにより、高精度な感光体ドラム駆動が可能となる。
また、回転変動を補正する補正駆動制御を実行しているときにも、常に感光体ドラム1の一回転周期を上記棒状部材又は板状部材(回転盤)の一つのエッジで計測し、感光体ドラム1の目標基準回転速度に達しているかを確認し、定常的なすべり成分を補正する。そして、補正基準信号は上記棒状部材又は板状部材(回転盤)のホーム位置となっているエッジを検出したタイミングに同期させて発生すれば、すべりの影響が累積しない。
なお、本実施形態でも、入力軸300の回転周期を感光体ドラム軸の既定角度回転周期の自然数分の1とすることにより、検出誤差を抑制することができる。また、一定角度が感光体ドラム1上の露光位置Pexと転写位置Ptとがなす角度であるとき、入力軸300の回転変動による画素の伸縮を低減することができる。後で示す図27の画像形成装置のように制御対象回転体が中間転写ベルトを駆動する駆動ローラのときは、駆動ローラの一回転時間を2次転写部を含む各転写部間の中間転写ベルト通過時間の自然数分の1とするのが好ましい。更に、駆動ローラ軸あるいは駆動ローラ端面に、前述の図21のような板状部材(回転盤)あるいはマークを設ける。そして、モータ軸の周期変動を検出する扇型の羽根部の中心角を回転する時間も2次転写部を含む各転写部間の中間転写ベルト通過時間の自然数分の1とする。このように構成した場合は画像の色ずれと伸縮を軽減できる。ここで、モータ軸の回転周期と駆動ローラの回転周期の位相関係は、モータ軸の回転周期(一回転時間)が駆動ローラの回転周期の自然数分の1となるように設定する。図21のような板状部材(回転盤)あるいはマークを設けた構成を適用した場合は、モータ軸の回転周期(一回転時間)は駆動ローラの半回転周期の自然数分の1となる。
〔実施形態7〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。
上記実施形態6のような摩擦伝達やトラクション伝達を用いた構成で、温度や径時で変化するものの画像出力動作時において、定常的すべり(すべり量が一定)で伝達される場合には上記のような構成で十分な効果を得ることができる。しかし、画像出力動作時の負荷変動により、定常的でなく変動的すべりが発生する場合、上記実施形態6の構成では、それを補正することができず、感光体ドラムの回転むらとなってしまう。そこで、本実施形態では、変動的すべりに対応した構成として、上記実施形態1の構成においてモータ軸の回転を検出していた図4のMRセンサ41や図5のロータリエンコーダ48を出力軸に設置している。遊星ローラの出力軸や平ベルト伝達機構の出力軸に歯車を設置し、そして歯車によって増速させてエンコーダを設置する。
図26は、本実施形態の駆動制御装置における歯車増速機構とエンコーダ48の構成例を示している。この歯車増速機構を構成する複数の歯車310〜313のピッチ円は、露光位置から転写位置までの間を感光体ドラムが回転する時間の自然数分の1の周期で回転するように設計されている。エンコーダ盤48a及び検出器48bからなるエンコーダ48の取り付け位置は、歯車増速機構の出力軸314に設置されている。このように構成することにより、定常的なすべりだけでなく変動的なすべりによる回転速度変動の影響をなくすことができ、また、見かけ上のエンコーダ分解能を上げることができる。感光体ドラム側には、上記実施形態の構成と同様に感光体ドラム軸または感光体ドラムに一体となった形で上記棒状部材又は板状部材(回転盤)を設置し、感光体ドラムの既定角度回転時間変動を検出する。このような構成により、変動的なすべりに対応し、なおかつ感光体ドラム1回転周期の変動を低減する制御が可能となる。また、複数で構成される歯車310〜313が、露光位置から転写位置までの間を感光体ドラムが回転する時間の自然数分の1の周期で回転するので、この複数の歯車で発生する歯車1回転周期の回転変動による画像の伸縮への影響は小さい。
〔実施形態8〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、各感光体ドラム上のトナー画像を中間転写ベルトを介して用紙に転写する点、及び制御対象回転体が感光体ドラム1ではなく中間転写ベルトを駆動するベルト駆動ローラである点で上記実施形態1の画像形成装置と異なる。前述の実施形態1及び実施形態3〜7で説明した回転駆動制御の内容は、本実施形態のベルト駆動ローラの回転駆動制御に水平展開できる。
図27は、本実施形態の画像形成装置の概略構成図である。本実施形態において、無端状のベルト体である中間転写ベルト201は、4つの感光体ドラム202〜205の1次転写位置Pt1と用紙搬送経路206上にある2次転写位置Pt2とを通過するように、複数の支持ローラ207〜210に掛け渡されている。そして、これらの複数の支持ローラの一つである駆動ローラ207の1回転周期の変動を検出し、その検出結果に基づいて、駆動ローラ207を駆動するモータについてモータ回転制御を行う。
また、本実施形態の画像形成装置は、駆動ローラ207を含む駆動伝達手段を構成する少なくとも1つの回転体の回転周期を、中間転写ベルト201が感光体ドラムの1次転写位置Pt1間を通過する時間の自然数分の1、あるいはまた、中間転写ベルト201が感光体ドラムの1次転写位置から用紙へ転写する2次転写位置Pt2を通過する時間の自然数分の1に設定している。前述の図4の構成で説明すると、実施形態1で説明したように、モータ軸歯車46は、既定角度回転時間変動検知体50が既定角度を回転する周期の自然数分の1周期で回転するように構成されている。つまり、既定角度内時間変動検知体50が図1、図10又は図21に示したように既定角度180度を検出するためのものである場合、モータ軸歯車46は、歯車47の半回転周期の自然数分の1の周期で回転するように構成される。これにより、歯車46の回転周期変動の影響を受けない一定角度内の時間変動が計測できる。加えて、モータ軸歯車46の回転周期は、中間転写ベルト201が感光体ドラム転写部間距離Lstを通過する時間の自然数分の1の周期で回転するように構成されている。これにより、モータ軸歯車46の偏心や歯累積ピッチ誤差等による周期変動が各色間の色ずれ発生量を低減することができる。あるいはまた、モータ軸歯車46の回転周期を、中間転写ベルトが感光体ドラムの1次転写位置から2次転写位置まで移動する距離Ltrを通過する時間の自然数分の1の周期で回転するように構成する。これにより、1次転写位置と2次転写位置における速度変動位相が一致することで、中間転写ベルト201に対して感光体ドラムの1次転写における速度差(1次転写条件)と、転写紙に対して中間転写ベルトの2次転写における速度差(2次転写条件)が逆の関係になっている。これにより、画素の伸縮を低減することができる。
多くのタンデム型のの画像形成装置では、複数の感光体ドラムは等しいピッチで配置されている。つまり、感光体ドラム202の1次転写位置と感光体ドラム203との間及び1次−2次転写位置間の両者の回転周期条件を満たせば、各色において、同様の効果を得ることができる。
モータ軸の周期変動の補正は、実施形態4で説明した図7の板状部材の円盤あるいはマークを用いた被検知体を用いれば同様に実現できる。また、駆動ローラ207の回転制御においても、実施形態5〜7に示した伝達手段を用いてもよい。その他、画像形成装置において、転写ローラや転写紙を作像部へ送る搬送ローラ(以下「レジストローラ」という。)についても、同様に実施形態1と実施形態3〜7で説明した回転制御を利用することができる。転写ローラに1回転周期の回転変動があると、1次転写位置と2次転写位置での速度差により画素の伸縮、位置ずれが発生する。また、レジストローラにおいても、1回転周期の回転変動は、そのまま転写紙の搬送速度変動となり、画素の伸縮、位置ずれ、色ずれが発生する。これらの転写ローラ及びレジストローラの回転変動を抑えることにより、より高精度な画像を転写することが可能となる。
〔実施形態9〕
次に、更に他の実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、上記実施形態1及び8の場合と同様である。本実施形態の画像形成装置は、制御対象回転体が感光体ドラムや駆動ローラのような円筒状の回転体ではなく中間転写ベルトのような無端状のベルト体である点で上記実施形態1及び8の画像形成装置と異なる。各感光体ドラム上のトナー画像を中間転写ベルトを介して用紙に転写する構成は、実施形態8と同様である。
上記実施形態1乃至8では、感光体ドラムや駆動ローラのように円筒状回転体の1回転周期の回転変動を低減する駆動制御手法について説明した。この駆動制御手法は、制御対象回転体が中間転写ベルトのような無端状のベルト体である場合にも適用することができる。
まず、画像形成装置で用いられる中間転写ベルト等の無端状のベルト体(以下「エンドレスベルト」という)211が1回転(1周回)する際に発生する回転変動(搬送速度変動)について説明する。画像形成装置の中間転写ベルトでは主に、つなぎ目のないエンドレスベルト(シームレスベルト)が使用されている。このエンドレスベルトの製造方法としては、例えば回転金型中に原料溶液をキャスティングして焼成する遠心成形法が用いられている。このような成形法で製造されたベルトは、金型の真円度や注入された原料溶液の偏りなどにより、ベルト1周にわたり厚さ偏差がみられる。
図28は、上記製造方法で作成されたエンドレスベルトの厚さ分布を示すグラフである。この図28に示すように、エンドレスベルトの厚さは均一でなく、ベルト1周にわたり厚さ分布を持つ。このようなエンドレスベルトを用いて、駆動ローラを一定速度で回転させて搬送すると、エンドレスベルトの厚い部分が駆動ローラに巻きついた時には、ベルト平面部(張架部)の搬送速度が増加する。逆に、エンドレスベルトの薄い部分が駆動ローラに巻き付いた時には、ベルト平面部(張架部)の搬送速度が減少する。このようにエンドレスベルトの厚さ分布に応じて、エンドレスベルトの搬送速度もベルト1回転周期で変動することが分かっている。
図29は、本実施形態のエンドレスベルトの1回転周期の回転変動を検出して制御する駆動制御系の概略構成を示している。エンドレスベルト211は、支持回転体としての駆動ローラ212、第1の従動ローラ213及び第2の従動ローラ214に掛け渡されている。駆動軸212aを介して回転駆動力が伝達されてくる駆動ローラ212が回転することにより、エンドレスベルト211が矢印方向に搬送される。駆動ローラ212の駆動軸212aは、図示しない駆動モータと図示しない駆動伝達手段により駆動される。駆動モータ軸から駆動伝達手段を介して駆動軸212aに回転駆動力を伝達する駆動系の構成は、例えば図4に示したものと同様な構成を用いることができる。そして、本実施形態では、上記感光体ドラム軸回転検出手段の代わりに、エンドレスベルト211が既定角度を回転する時間を検出するための既定角度回転時間変動検知体とその通過を検知する検知装置とからなる第2の検出手段としてのベルト回転検出手段を備えている。このベルト回転検出手段は、図29に示すように既定角度回転時間変動検知体としてのマーク部材215、216と、そのマーク部材の通過を検知する検知装置218とにより構成されている。エンドレスベルト211上に設置されるマーク部材215、216としては、検知装置218との組み合わせで各種の部材を用いることができる。例えば、光学素子を用いた検知装置218の場合、光を反射するマーク部材、光を遮蔽するマーク部材又は光を透過するマーク部材を用いることができる。また、磁気センサを用いた検知装置218の場合は、磁性体からなるマーク部材を用いることができる。このようなマーク部材215、216は、ベルト1周を2π[ラジアン]としたとき回転角τ分の位相が離れた位置に設置されており、このマーク部材を検出することで、エンドレスベルト211がτ[ラジアン]回転したことが分かる。マーク部材215、216は図29において回転角τの間を埋める構成でもよい。ただし、τ=π[ラジアン]のときが最も検出感度が高い。この条件のときはどちらの半周期を計測しているかがわかるように片方の半周期の途中に検出用マーク部材を入れるようにすればよい。
図29の駆動制御系において、駆動ローラ212を含む周期変動の影響が大きい駆動伝達機構の一回転周期を、エンドレスベルト211が回転角τ分搬送される時間の自然数分の1とすると周期変動の影響を受け難いベルト周期変動検出ができる。したがって、駆動ローラを含む周期変動の影響が大きい駆動伝達機構の一回転周期を、上記実施形態8の図27における感光体ドラム202と感光体ドラム203間又は1次転写位置と2次転写位置との間をエンドレスベルト211が通過する時間の自然数分の1に設定する。更に、同駆動伝達機構の一回転周期を、ベルト211が回転角τ分通過する時間の自然数分の1に設定する。これらの設定により、色ずれと画素の伸縮のない高画質な画像が得られる。
なお、エンドレスベルト211が厚み変動が1回転に1周期に加えて、さらに1回転に2周期変動する成分(第2次高調波成分)を持つ場合は、図29に示すようにマーク部材216から回転角τ/2分離れた位置にマーク部材217を設ける。そして、まずエンドレスベルト211の1回転周期成分を補正し、次に2次高調波成分を補正する。第3高調波成分あるいは第n次高調波成分(ただしnは自然数)の厚み変動を補正するのであれば、マーク部材216から回転角τ/3,τ/n分離れた位置にマーク部材を形成し、同様に逐次補正すればよい。ただし、駆動ローラを含む周期変動の影響が大きい伝達機構の一回転周期を、ベルトが回転角τ/n分搬送される時間の自然数分の1とする。
本実施形態のベルト回転検出手段で検出したエンドレスベルト211の既定回転角回転時間の検出結果を用いて、実施形態1で示した感光体ドラム回転制御の場合と同様に、エンドレスベルト1周期の回転変動成分の振幅と位相を算出する。そして、駆動伝達手段の減速比、駆動ローラの半径、及びベルトの平均厚みを考慮して、モータ軸の回転速度変動振幅に換算し、エンドレスベルト1周期の回転変動を打ち消すように正弦波基準信号を作成し、駆動制御を行う。
図30は、上記図29と同様なベルト駆動制御系の他の構成例を示す概略構成図である。図30において、駆動ローラ222の駆動軸222aは、図示しない駆動モータと図示しない駆動伝達手段により駆動される。駆動モータ軸から駆動伝達手段を介して駆動軸212に回転駆動力を伝達する駆動系の構成は、例えば図4に示したものと同様な構成を用いることができる。また、上記感光体ドラム軸回転検出手段の代わりに、エンドレスベルト211が既定角度を回転する時間を検出するための既定角度回転時間変動検知体(以下「被検知体」という)を備えている。更に、その被検知体の通過を検知する検知装置とからなる第2の検出手段としてのベルト回転検出手段を備えている。第1の従動ローラ223の回転軸には図示しないロータりーエンコーダが付されている。本実施形態では、第2の従動ローラ224の回転軸あるいは端面に被検知体225が設けられている。この被検知体225としては、前述の図21に示したような扇形状の羽根部225a、225a’225bを有する板状部材を、第2の従動ローラ224の回転軸に設ける。または、同様な形状を有する3つのマークを第2の従動ローラ224の端面に形成してもよい。この被検知体225の通過を検知装置226で検知することにより、第1の従動ローラ223の周期変動補正ができる構成となっている。つまり、第2の従動ローラ224が中心角βを回転する回転時間が第1の従動ローラ223の1回転周期である。この第1の従動ローラ223の軸の1回転周期は、第2の従動ローラ224の回転軸の半回転周期かつベルト1周期の自然数分の1に設定する。
ここで、ロータリエンコーダ出力をフィードバックして第1の従動ローラ223を等速回転させようとしても、第2の従動ローラ224は第2の従動ローラ224の偏芯により第2の従動ローラ1回転周期の変動を生じる。そしてロータリエンコーダの取付け偏芯と第1の従動ローラ223等の偏芯により第1の従動ローラ1回転の周期変動が発生する。そこで、上記実施形態4で示したような方法で第2の従動ローラ224の周期変動をまず補正し、次に第1の従動ローラ223の周期変動を補正する。その後、ベルト厚み変動を補正する。検知装置226は、被検知体225を検知することにより、第2の従動ローラ224の軸の1回転を検出する。この第2の従動ローラ224の軸の回転周期は、ベルト1周期の自然数分の1に設定する。エンドレスベルト211が第2の従動ローラ224に巻き付いた時に従動ローラの回転を決定する実効的なベルトの厚みはベルト厚さの約半分であることが知られている。したがって、平均ベルト厚みをBとすると、ベルト周長Lbと第2の従動ローラ224の半径Reとの関係は、(17)式となる。
ここで、第1の従動ローラ223と第2の従動ローラ224が周期変動補正されているとする。また、近似的にベルト厚み変動Δbを(18)式のように表す。ただし、(18)式中のωbはベルト1回転角周波数、bはベルト厚み変動振幅、αは時間0のときの駆動ローラ222でのベルト厚み変動Δbの位相である。
すると、第1の従動ローラ223が一定回転ωoに制御されるときの第2の従動ローラ224の回転速度ωは、近似的に次の(19)式のように表される。

ただし、ωbはベルト1回転角周波数、R1は第1の従動ローラ半径、R2は第2の従動ローラ半径、τoは第1の従動ローラ223と第2の従動ローラ224間をベルトが通過する時間がτo/ωbとなる値である。つまり、第2の従動ローラ224の回転速度ωは単に第2の従動ローラにベルト211が接触してベルト厚み変動を受けるのではなく、第1の駆動ローラがベルト211に接触することによっても起きている。今議論を簡単にするためにR1≫B、R2≫R1とすると(19)式は近似的に次式のようになる。
この場合はベルト厚み変動に応じて第2の従動ローラ224が変動しているとしてよい。そして、例えばベルト1周期で第2の従動ローラ224の従動軸が10回転する場合、従動軸が5回転したときの時間を検出することで、ベルト半周期に要する時間が検出される。そして、ベルト211の1回転のホーム位置は、ホーム位置を示すようにベルト211上に設けられたマーク部材を検知することによって検出することができる。また、このベルト211の1回転のホーム位置は、本ベルト駆動系が搭載されている装置に電源が入り、前記補正を開始してから第2の従動ローラ224の従動軸回転のホーム位置が到来するタイミングをカウントし続けることによって検出することもできる。このような検出手段を用いて、実施形態1で示した感光体ドラム回転制御と同様に、ベルト1周期の回転変動成分の振幅と位相とを算出することができる。しかし、実際は先に述べたように第1の従動ローラ223と第2の従動ローラ224において巻き付いている箇所でのベルトの厚み変動の影響を受けた回転変動が加わっている。したがって、R2≫R1の関係が無視できないような高精度に制御するためには(19)式をベースにしてベルト周期変動を求めて補正すればよい。
図31は、上記図29と同様なベルト駆動制御系の他の構成例を示す概略構成図である。図31において、駆動ローラ222の駆動軸222aは、図示しない駆動モータ及び駆動伝達手段により駆動される。駆動モータ軸から駆動伝達手段を介して駆動軸212に回転駆動力を伝達する駆動系の構成は、例えば図4に示したものと同様な構成を用いることができる。本実施形態では、上記感光体ドラム軸回転検出手段の代わりに、エンドレスベルト211が既定角度を回転する時間を検出するための既定角度回転時間変動検知体とその通過を検知する検知装置とからなる第2の検出手段としてのベルト回転検出手段を備えている。また、上記感光体ドラム軸回転検出手段の代わりに、エンドレスベルト211が既定角度を回転する時間を検出するための被検知体を備えている。更に、その被検知体の通過を検知する検知装置とからなる第2の検出手段としてのベルト回転検出手段を備えている。本実施形態では、第2の従動ローラ224の回転軸あるいは端面に被検知体225が設けられている。この被検知体225としては、前述の図21に示したような扇形状の羽根部225a、225a’225bを有する板状部材を、第2の従動ローラ224の回転軸に設ける。または、同様な形状を有する3つのマークを第2の従動ローラ224の端面に形成してもよい。この被検知体225を検知装置226で検知することにより、駆動ローラ222の回転周期変動補正ができる構成となっている。つまり、被検知体225を構成する複数の羽根部のうち一つの羽根部225a’の中心角βを回転する時間が、駆動ローラ222の既定角度回転時間になっている。この駆動ローラ222の軸222aの回転周期は、従動ローラ224の軸の半回転周期かつベルト1周期の自然数分の1に設定する。駆動ローラ222を等速回転させようとしても、従動ローラ224は駆動ローラ222の偏心により駆動ローラ1回転周期の周期変動を生じ、それに重畳して従動ローラ224の偏心による従動ローラ1回転の周期変動が発生する。まず、この従動ローラ226の周期変動を上記実施形態4で示したような方法で補正し、次に駆動ローラ222の周期変動を補正する。
次にベルト厚み変動に起因する回転変動を補正する。上記検知装置226は、被検知体225の羽根部の通過を検知することにより、従動ローラ224の軸の1回転を検出する。この従動ローラ224の軸の回転周期は、ベルト1周期の自然数分の1に設定する。ベルト211が従動ローラ224に巻き付いたときに従動ローラ224の軸の回転を決定する実効的なベルトの厚みは、ベルト211の厚さの約半分であることが知られている。したがって、平均ベルト厚みをBとすると、ベルト211の周長Lbと従動ローラ224の半径Reとの関係は、次の(21)式のようになる。
ここで、駆動ローラ222と従動ローラ224の周期変動が補正されているとする。また、近似的にベルト211の厚み変動Δbを(18)式のように表す。
すると、駆動ローラ222が一定回転ωoに制御されるときの従動ローラ226の回転速度ωは、近似的に次の(22)式のように表される。

ただし、ωbはベルト1回転角周波数、R1は駆動ローラ半径、R2は従動ローラ半径、τは駆動ローラ222と従動ローラ224間をベルトが通過する時間がτ/ωbとなる値である。つまり、従動ローラ224の回転速度ωは単に従動ローラ224にベルト211が接触してベルト厚み変動を受けるのではなく、駆動ローラ222がベルトに接触することによっても起きている。今議論を簡単にするためにR1≫B、R2≫R1とすると(22)式は近似的に次式のようになる。
この場合はベルト厚み変動に応じて従動ローラ224が変動しているとしてよい。そして、例えばベルト1周期で従動ローラ224の従動軸が10回転する場合、従動ローラの軸が5回転したときの時間を計測することで、ベルト半周期に要する時間が検出される。そして、ベルト211の1回転のホーム位置は、ホーム位置を示すようにベルト211上に設けられたマーク部材を検知することによって検出することができる。また、このベルト211の1回転のホーム位置は、本ベルト駆動系が搭載されている装置に電源が入り、前記補正を開始してから第2の従動ローラ224の従動軸回転のホーム位置が到来するタイミングをカウントし続けることによって検出することもできる。このような検出手段を用いて、上記実施形態1で示した感光体ドラム回転制御と同様に、ベルト1周期の回転変動成分の振幅と位相を算出することができる。しかし、実際は先に述べたように駆動ローラ222と従動ローラ224において巻き付いている箇所でのベルト211の厚み変動の影響を受けた回転変動が加わっている。したがって、制御するためには、上記(22)式をベースにしてベルト周期変動を求めて補正すればよい。
以上、本実施形態9で例示した図29、30及び31のベルト駆動制御系のうち、特に図30のベルト駆動制御系は駆動ローラ222とベルト211との間ですべりが発生する場合に有効である。
また、本実施形態で例示したベルト駆動制御系では、ベルト厚み変動によるベルト211の1回転周期の回転変動の振幅及び移動を正確に計測する必要がなく、ベルト211の半周期の移動時間を複数回計測すればよい。
なお、上記各実施形態において、上記第2の検出手段と、感光体ドラム、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段等の少なくとも一つの構成要素とをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。この場合は、プロセスカートリッジに含まれる上記第2の検出手段が一体となって着脱交換が可能となり、メンテナンスの利便性が高まる。
このプロセスカートリッジは、複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成される。この第2の検出手段を有するプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置は、感光体ドラムが所定の周速度で回転駆動される。感光体ドラムはその回転過程において、帯電装置手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受ける。こうして感光体ドラムの周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像される。現像されたトナー像は、感光体ドラムの回転と同期させて給紙部から感光体ドラムと転写手段との間に給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体ドラムの周面から分離され、像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体ドラムの表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以上、各実施形態によれば、駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで回転駆動源としてのモータを制御し、これらの各制御パターンによる制御時に、制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測する。このように計測した各回転時間の計測結果に基づいて、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求める。そして、この回転速度変動の振幅及び位相に基づいて回転駆動源としての駆動モータを制御することにより、駆動伝達回転体の偏心等に起因した制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制することができる。しかも、上記回転時間の計測は、制御対象回転体が1回転する間に一つの既定回転角について行えば済むため、コスト高の要因となる高精度のロータリーエンコーダを用いる必要がない。
なお、上記各制御パターンにおける駆動条件は、例えば振幅又は位相が互いに異なる1回転周期の回転速度変動がそれぞれ感光体ドラム、駆動ローラ、中間転写ベルト等の制御対象回転体に生じるように設定する。
また、各実施形態において、駆動伝達手段を構成する複数の歯車等の駆動伝達回転体を介して回転駆動源から感光体ドラム、駆動ローラ、中間転写ベルト等の制御対象回転体に回転駆動力を伝達する場合は、次のように制御するのが好ましい。すなわち、上記各制御パターンによる制御時に、上記複数の駆動伝達回転体のうち制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間についても計測する。これらの回転時間の計測結果に基づいて、その計測対象の駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めることができる。この回転速度変動の振幅及び位相に基づいて、回転駆動源としての駆動モータを制御することにより、制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動とともに、駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動を抑制することができる。
また、このように制御対象回転体だけでなく駆動伝達回転体についても既定回転角の回転時間を計測する場合は、次のような順番で上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく回転駆動源の制御とを行うのが好ましい。すなわち、計測対象の複数の回転体の1回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく回転駆動源の制御とを行う。このような順番で制御を行うことにより、他の回転体の回転変動の影響を受けにくい順に上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく回転駆動源の制御を行うことができるため、より高精度な駆動制御を行うことが可能となる。
また、各実施形態において、回転駆動源の回転軸であるモータ軸の回転周期と、駆動伝達回転体の回転周期と、制御対象回転体の回転周期との間の比率がそれぞれ自然数比になるように構成するのが好ましい。このように各回転周期の比率を自然数比にすることにより、モータ軸、制御対象回転体及び駆動伝達回転体の回転周期の位相関係が一定の関係になる。従って、上記複数種類の制御パターンの制御時に、制御対象回転体の既定回転角の回転時間を、その制御対象回転体の回転変動よりも周期が短いモータ軸及び駆動伝達回転体の回転変動の同じ位相で計測できる。また、駆動伝達回転体の既定回転角の回転時間を、その駆動伝達回転体の回転変動よりも周期が短いモータ軸の回転変動の同じ位相で計測できる。よって、制御対象回転体や駆動伝達回転体の既定回転角の回転時間の計測精度が高まり、制御対象回転体や駆動伝達回転体の回転変動を確実に抑制できるように回転駆動源を制御できる。
ここで、上記駆動伝達手段を構成する複数の駆動伝達回転体の少なくとも一つ(以下「特定の駆動伝達回転体」という)の回転周期をTr、制御対象回転体の回転周期をTo、既定回転角をθo、自然数をnとしたとき、n×Tr=To×(θo/2π)が成り立つようにすることが好ましい。この場合は、上記特定の駆動伝達回転体の偏心や歯累積ピッチ誤差によって制御対象回転体の回転に1回転周期よりも短い周期の速度変動が重畳していても、その短周期の回転速度変動の略同じような位相で上記既定回転角の回転時間を計測することになる。従って、上記特定の駆動伝達回転体の偏心等による回転変動が第2の検出手段で検出される既定回転角の回転時間の計測結果に影響しにくくなり、より高精度な回転駆動制御が可能となる。
また、各実施形態において、上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく回転駆動源の制御を開始した後も、上記既定回転角の回転時間の計測を行なうようにしてもよい。この回転時間の計測結果に基づいて制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を新たに求め、この振幅又は位相に基づいて回転駆動源の制御に用いる回転速度変動の振幅及び位相を補正する。このように回転速度変動の振幅及び位相に基づく回転駆動源の制御を開始した後に制御対象回転体の回転速度変動の振幅又は位相を更新することにより、環境や経時による制御対象回転体の回転変動の変化に対応できるようになる。
また、各実施形態において、上記既定回転角はπ[rad]が好ましい。本実施形態で問題にしている制御対象回転体の角速度変動は1回転周期の変動であり、制御対象回転体がπ[rad]回転するたびに制御対象回転体の角速度が平均角速度よりも大きい高速回転領域と平均角速度よりも小さい低速回転領域を繰り返す。従って、上記既定回転角をπ[rad]にすると、上記高速回転領域又は低速回転領域のいずれかに略対応した期間に上記既定回転角の回転時間を計測することができ、既定回転角の回転時間に対する感度を最大感度に大きくすることが可能になる。よって、上記既定回転角が0〜2π[rad]の範囲内で最も感度良く回転変動の振幅と位相と検出し、より高精度な駆動制御が可能となる。
また、各実施形態において、上記第2の検出手段(感光体ドラム軸回転検出手段)は、感光体ドラム等の制御対象回転体の回転軸に長手方向中央部が取り付けられ長手方向端部に被検知部を有する棒状部材(被検知体)を用いて構成できる。この場合は、市販のロータリーエンコーダを用いた場合に比して、非常に簡易な構成の検出手段となり、低コスト化を図ることができる。
また、各実施形態において、上記第2の検出手段は、感光体ドラム等の制御対象回転体の回転軸に中央部が取り付けられ該中央部から離れた位置における回転方向の一部に被検知部を有する板状部材を用いて構成できる。例えば、被検知部としてエッジ部を有する扇型の羽根部からなる板状部材を用いて構成できる。この場合も、市販のロータリーエンコーダを用いた場合に比して、非常に簡易な構成の検出手段となり、低コスト化を図ることができる。
また、各実施形態において、上記第2の検出手段は、感光体ドラム等の制御対象回転体の外周面における回転方向の一部に設けられた被検知部としてのマーク部材を用いて構成することができる。この場合も、市販のロータリーエンコーダを用いた場合に比して、非常に簡易な構成の検出手段となり、低コスト化を図ることができる。特に、この場合は、感光体ドラム等の制御対象回転体とは独立に設ける部品の点数が少なくなるため、低コスト化とともに省スペース化も図ることができる。
また、各実施形態において、上記第2の検出手段は、感光体ドラム等の制御対象回転体の回転軸における回転方向の一部を切り欠いて形成された被検知部を用いて構成できる。この場合も、感光体ドラム等の制御対象回転体とは独立に設ける部品の点数が少なくなるため、低コスト化とともに省スペース化も図ることができる。
なお、上記被検知体としての棒状部材や板状部材等における被検知部を検知する検知装置は、被検知部の回転方向における等角度ずつ離れた複数箇所に設けてもよい。この場合は、各検知装置で検知された複数組のデータについて平均処理を行った得られた上記回転時間の計測結果を用いることができる。従って、被検知体としての棒状部材や板状部材等の取付け偏心による検出誤差を低減し、高精度な検出と駆動制御が可能となる。特に、制御対象回転体の回転軸を中心にしてπラジアンはなれた2箇所にそれぞれ上記検知装置を設けるのが好ましい。
また、上記被検知体としての棒状部材や板状部材等における被検知部は、その回転方向に等角度ずつ離れるように複数設けてよい。この場合は、複数の被検知部について同時に検知を行うことにより、被検知体としての棒状部材や板状部材等の取付け偏心による検出誤差を低減し、高精度な検出と駆動制御が可能となる。特に、制御対象回転体の回転軸を中心にしてπラジアンはなれた2箇所にそれぞれ上記被検知部を設けるのが好ましい。
また、上記被検知部を複数設けた場合は、その複数の被検知部の一つを、他の被検知部との間で識別可能に設けてもよい。この場合は、被検知部を有する棒状部材や板状部材等の被検知体の1回転の基準位置を判断することができる。
また、各実施形態において、上記被検知体としての棒状部材や板状部材等における被検知部を検知する検知装置は、光学式センサを用いて構成することができる。この場合は、被検知体の被検知部(エッジ部)の通過タイミングを精度良く検出することができるため、高精度な回転駆動制御が可能となる。
また、各実施形態において、上記被検知体としての棒状部材や板状部材等における被検知部を検知する検知装置は、磁気式センサを用いて構成することができる。この場合は、例えば画像形成装置内で使用した場合、トナー付着によるセンサの汚れに対する影響を受けずに検出することができるため、回転駆動制御装置の汚れに対する信頼性が増す。
また、上記実施形態で示したように本発明に係る駆動制御は画像形成装置の感光体ドラムの駆動制御に適用することができる。この場合、感光体ドラムの1回転周期の回転変動やその感光体ドラムに回転駆動力を伝達する歯車等の駆動伝達回転体の1回転周期の回転変動を抑制することができる。従って、転写画像の位置ずれや画素の伸縮を低減し、高画質を実現することができる。
また、上記実施形態で示したように本発明に係る駆動制御は画像形成装置の中間転写ベルトを駆動する駆動ローラの駆動制御に適用することができる。この場合は、駆動ローラの1回転周期の回転変動やその駆動ローラに回転駆動力を伝達する駆動伝達回転体の1回転周期の回転変動を抑制することができる。従って、転写画像の位置ずれや画素の伸縮を低減し、高画質を実現することができる。
また、上記実施形態で示したように本発明に係る駆動制御は画像形成装置の転写紙を搬送する搬送ローラの駆動制御に適用することができる。この場合は、搬送ローラの1回転周期の回転変動やその搬送ローラに回転駆動力を伝達する駆動伝達回転体の1回転周期の回転変動を抑制することができる。従って、転写画像の位置ずれや画素の太りを低減し、高画質を実現することができる。
また、上記実施形態で示したように本発明に係る駆動制御は画像形成装置の転写部材として転写ローラの駆動制御に適用することができる。この場合は、転写ローラの1回転周期の回転変動やその転写ローラに回転駆動力を伝達する駆動伝達回転体の1回転周期の回転変動を抑制することができる。従って、1次転写と2次転写で発生する転写画像の位置ずれや画素の伸縮を低減し、高画質を実現することができる。
また、上記実施形態で示したように本発明に係る駆動制御は画像形成装置の中間転写ベルトの駆動制御に適用することができる。この場合は、中間転写ベルトの1周にわたる厚さ変動によって発生する回転変動(搬送速度変動)やその中間転写ベルトに回転駆動力を伝達する駆動伝達回転体の1回転周期の回転変動を抑制することができる。従って、転写画像の位置ずれや画素の伸縮を低減し、高画質を実現することができる。
なお、中間転写ベルトのような無端状のベルト体を駆動制御する場合は、そのベルト体上の少なくとも2箇所にマーク部材を設けて検知するという簡易な構成で、ベルト体の回転変動(搬送速度変動)等を抑制することができるという効果が得られる。
また、ベルト体がかけ渡されている従動ローラの回転軸の回転周期を、ベルト体の回転周期の自然数分の1に設定し、従動ローラの1回転時間を計測することによりベルト体が既定回転角を回転する時間を計測してもよい。この場合は、従動ローラの1回転を検出するという簡易な構成で、ベルト体の回転変動(搬送速度変動)等を抑制することができるという効果が得ることができるとともに、より低コスト化を実現できる。また、従動ローラの回転軸の偏心による回転変動成分の影響を受けることなく高精度な検出が可能である。
また、ベルト体がかけ渡されている2つの従動ローラの回転軸のうち、一方の回転軸にロータリエンコーダを取付け、他方の回転軸に上記第2の検出手段を設けるようにしてもよい。この場合は、第2の検出手段により、ロータリエンコーダの取付け偏心による回転検出誤差を無くすくことが可能であり、従動ローラの回転軸のフィードバック制御をより高精度に行うことができる。
また、ベルト体がかけ渡されている従動ローラの回転軸に上記第2の検出手段を設け、この第2の検出手段の検出結果により、ベルト体、従動ローラ軸及び駆動ローラ軸がそれぞれ既定回転角を回転する時間を計測するようにしてもよい。この計測結果に基づいて、ベルト体、従動ローラ軸及び駆動ローラ軸の回転変動の位相と振幅を求め、ベルト体を高精度に搬送駆動することができる。
また、本発明に係る駆動制御を画像形成装置の感光体ドラムの駆動制御に適用した場合、歯車等の駆動伝達回転体の回転周期は、感光体ドラムが露光と転写部をなす角を回転する周期の自然数分の1にするのが好ましい。この場合は、たとえ駆動伝達回転体の偏心や歯累積ピッチ誤差により回転変動が発生しても、転写画像の位置ずれを低減することができる。
特に、各実施形態のように中間転写ベルトの移動方向に沿って感光体ドラムを複数配設し、駆動源の回転駆動力を中間転写ベルトに伝達する駆動伝達回転体を備えたタンデム型の画像形成装置の場合は、次のように構成するのが好ましい。すなわち、上記駆動伝達回転体の回転周期は、中間転写ベルトの表面が感光体ドラム間ピッチを通過する時間に等しくするのが好ましい。この場合は、検出された各感光体ドラムの回転変動の位相が転写材に対して、同期して画像が転写されるため、各感光体ドラムについて転写条件(中間転写ベルトと感光体ドラムとの速度差)が同じとなり、色ずれが低減される。
また、上記タンデム型の画像形成装置において中間転写ベルトを駆動する駆動ローラを駆動制御する場合は、次のように構成するのが好ましい。すなわち、上記駆動ローラを含む駆動伝達回転体の回転周期は、中間転写ベルトの表面が感光体ドラム間ピッチを通過する時間に等しくするのが好ましい。この場合は、たとえ駆動伝達回転体の偏心や歯累積ピッチ誤差により回転変動が発生しても転写画像の位置ずれを低減することができる。なお、上記駆動伝達回転体の回転周期は、感光体ドラムと対向する1次転写位置から転写材に対向する2次転写位置まで中間転写ベルトの表面が移動する時間に等しくしても、同様な効果を得ることができる。
また、各実施形態において、大口径歯車を駆動伝達機構の最終段に用いるのが好ましい。この場合は、1段減速で部品点数を少なくし、かつ、モータの回転速度を上げられるため、モータ効率も高くすることができる。また、大口径歯車の単一ピッチ誤差によるバンディングの周期を画像上において小さくすることで視覚的に認識しにくくすることができる。
また、各実施形態において、駆動伝達機構に遊星歯車機構を用いてもよい。この場合は、省スペースで高減速が可能となり、装置をコンパクトにすることができる。
また、各実施形態において、駆動伝達機構に遊星ローラ機構を用いてもよい。この場合は、歯車で発生する単一ピッチのバンディングがなく、高画質を実現することができる。
また、各実施形態において、駆動伝達機構に平ベルト機構をもちいてもよい。この場合も、歯車で発生する単一ピッチのバンディングがなく、高画質を実現することができる。
また、各実施形態によれば、駆動伝達機構に遊星ローラや平ベルトのように、すべりが発生する伝達機構においても、すべりを補正することが可能となる。また、すべりを検出する上で、安価な低分解能であるエンコーダを用いることで、低コスト化が可能となる。
また、各実施形態において、感光体ドラム等の制御対象回転体の1回転周期の回転変動の振幅及び位相を求めるための制御、検出及びデータ処理は、画像形成装置の製造工程で行うことができる。この場合は、ユーザーの出力希望に対し、即時対応して駆動制御することができる。
また、各実施形態において、感光体ドラム等の制御対象回転体の1回転周期の回転変動の振幅及び位相を求めるための制御、検出及びデータ処理は、画像形成装置の実際に設置されて使用される場所で行うようにしてもよい。この場合は、環境、経時変化に対応した駆動制御を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る回転駆動制御装置において感光体ドラムの1回転周期の回転変動を補正制御するためのデータ処理及び制御動作の手順を示すフローチャート。 本実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの概略構成図。 同カラープリンタの制御系の構成を説明するブロック図。 同制御系におけるモータの回転駆動機構を説明するブロック図。 同回転駆動機構におけるDSPの制御構成を説明するブロック図。 同回転駆動機構におけるDSP、ドライバ及びモータの詳細構成を示す説明図。 変形例に係るモータの回転駆動機構を説明するブロック図。 感光体ドラム軸回転むらの時間特性を示す特性図。 同感光体ドラム軸回転むらの周波数成分を示す周波数特性図。 (a)及び(b)は棒状部材を用いて構成した感光体ドラム軸回転検出手段の一構成例を示す説明図。 (a)及び(b)は板状部材を用いて構成した感光体ドラム軸回転検出手段の一構成例を示す説明図。 (a)〜(d)は変形例に係る板状部材の説明図。 (a)及び(b)は変形例に係る感光体ドラム軸回転検出手段を示す説明図。 他の変形例に係る感光体ドラム軸回転検出手段を示す説明図。 他の実施形態に係る画像形成装置における感光体ドラム間位相合わせの説明図。 棒状部材の検知の様子を示す説明図。 各感光体ドラムの位相合わせ補正動作が完了した場合の検知装置の出力パルスのタイミングチャート。 更に他の実施形態に係る画像形成装置における感光体ドラム上の光書き込み位置Pexと転写位置Ptとの位置関係を示す説明図。 (a)〜(d)は、更に他の実施形態に係る画像形成装置における感光体ドラムの一回転周期の回転変動とモータ軸の一回転周期の回転変動の両方を検出するための板状部材の構成例を示す説明図。 (a)〜(c)は変形例に係る羽根部(又は検知マーク)を有する板状部材を用いて構成した感光体ドラム軸回転検出手段の構成例を示す説明図。 感光体ドラム以外の制御対象回転体をモータから一段減速で駆動する場合に好適な感光体ドラム軸回転検出手段の構成例を示す説明図。 更に他の実施形態に係る画像形成装置に用いる遊星歯車減速機構の構成例を示す斜視図。 同遊星歯車減速機構における遊星歯車の遊星回転の様子を示す説明図。 (a)は更に他の実施形態に係る画像形成装置で用いたトラクション伝達を利用した遊星ローラ減速機の構成例を示す正面断面図。(b)は同遊星ローラ減速機の構成を具体的に示す側面断面図。 更に他の実施形態に係る画像形成装置で用いた平ベルトを用いた減速機の構成例を示す平面図。 更に他の実施形態に係る画像形成装置の駆動制御装置における歯車増速機構とエンコーダの構成例を示す説明図。 更に実施形態の画像形成装置の概略構成図。 エンドレスベルトの厚さ分布を示すグラフ。 エンドレスベルトの1回転周期の回転変動を検出して制御するベルト駆動制御系の概略構成図。 ベルト駆動制御系の他の構成例を示す概略構成図。 ベルト駆動制御系の更に他の構成例を示す概略構成図。
符号の説明
1(1a〜1d) 感光体ドラム
1’ 回転軸
2a〜2d レーザスキャナ
3 搬送ベルト
4 駆動ローラ
5 定着装置
6a〜6d モータ
10 カラープリンタ
11 プリンタ制御部
40 モータ
46、47 歯車
50 既定角度回転時間変動検知体(被検知体)
51 検知装置
501 棒状部材
502〜507 板状部材

Claims (39)

  1. 駆動伝達回転体を介して制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転駆動制御方法であって、
    駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御し、
    各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、
    各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、
    該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御することを特徴とする回転体駆動制御方法。
  2. 請求項1の回転体駆動制御方法において、
    複数の駆動伝達回転体を介して上記回転駆動源から上記制御対象回転体に回転駆動力を伝達し、
    上記各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、
    これらの回転時間の計測結果に基づいて、計測対象の駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めることを特徴とする回転体駆動制御方法。
  3. 請求項2の回転体駆動制御方法において、
    上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とする回転体駆動制御方法。
  4. 請求項2又は3の回転体駆動制御方法において、
    上記回転駆動源の回転軸の回転周期と、上記駆動伝達回転体の回転周期と、上記制御対象回転体の回転周期との間の比率がそれぞれ自然数比になっていることを特徴とすることを特徴とする回転体駆動制御方法。
  5. 請求項4の回転体駆動制御方法において、
    上記複数の駆動伝達回転体の少なくとも一つの回転周期をTr、上記制御対象回転体の回転周期をTo、上記既定回転角をθo、自然数をnとしたとき、次式が成立することを特徴とする回転体駆動制御方法。
    n×Tr=To×(θo/2π)
  6. 請求項1乃至5のいずれかの回転体駆動制御方法において、
    上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行い、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求め、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正することを特徴とする回転体駆動制御方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの回転体駆動制御方法において、
    上記既定回転角がπ[rad]であることを特徴とする回転体駆動制御方法。
  8. 回転駆動源と、該回転駆動源の回転駆動力を制御対象回転体に伝達する駆動伝達回転体と、該回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出する第1の検出手段と、該第1の検出手段の検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置であって、
    該制御対象回転体が既定回転角を回転するのを検出する第2の検出手段と、
    駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御し、各制御パターンによる制御時に、該第2の検出手段の検出結果に基づいて該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  9. 請求項8の回転体駆動制御装置において、
    上記駆動伝達回転体を複数備え、
    上記制御手段は、上記各制御パターンによる制御時に、上記制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測し、これらの回転時間の計測結果に基づいて、計測対象の駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めることを特徴とする回転体駆動制御装置。
  10. 請求項9の回転体駆動制御装置において、
    上記制御手段は、上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  11. 請求項9又は10の回転体駆動制御装置において、
    上記回転駆動源の回転軸の回転周期と、上記駆動伝達回転体の回転周期と、上記制御対象回転体の回転周期との間の比率がそれぞれ自然数比になっていることを特徴とする回転体駆動制御装置。
  12. 請求項11の回転体駆動制御装置において、
    上記複数の駆動伝達回転体の少なくとも一つの回転周期をTr、上記制御対象回転体の回転周期をTo、上記既定回転角をθo、自然数をnとしたとき、次式が成立することを特徴とする回転体駆動制御装置。
    n×Tr=To×(θo/2π)
  13. 請求項8乃至12のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記制御手段は、上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行い、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求め、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正することを特徴とする回転体駆動制御装置。
  14. 請求項8乃至13のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記既定回転角がπ[rad]であることを特徴とする回転体駆動制御装置。
  15. 請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸に長手方向中央部が取り付けられ長手方向端部に被検知部を有する棒状部材と、該棒状部材の被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  16. 請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸に中央部が取り付けられ該中央部から離れた位置における回転方向の一部に被検知部を有する板状部材と、該板状部材の被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  17. 請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の外周面における回転方向の一部に設けられた被検知部と、該被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  18. 請求項8乃至14のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記第2の検出手段は、上記制御対象回転体の回転軸における回転方向の一部を切り欠いて形成された被検知部と、該被検知部が通過する位置で該被検知部を検知する検知装置とを用いて構成したことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  19. 請求項15乃至18のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記被検知部の回転方向における等角度ずつ離れた複数箇所に、上記検知装置を設けたことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  20. 請求項15乃至18のいずれかの回転体駆動制御装置において、
    上記被検知部を、その回転方向に等角度ずつ離れるように複数設けたことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  21. 請求項20の回転体駆動制御装置において、
    上記複数の被検知部の一つを、他の被検知部との間で識別可能に設けたことを特徴とする回転体駆動制御装置。
  22. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置であって、
    該潜像担持体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  23. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルト体とを備えた画像形成装置であって、
    該複数の支持回転体のうち該ベルト体を駆動するための駆動回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  24. 請求項23の画像形成装置において、
    上記第2の検出手段は、上記駆動回転体が既定回転角を回転するのを検出する代わりに、上記複数の支持回転体のうち上記ベルト体に従動する従動回転体が既定回転角を回転するのを検出するものであことを特徴とする画像形成装置。
  25. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段と、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルト体とを備えた画像形成装置であって、
    該ベルト体の回転を制御する回転体駆動制御装置として、請求項8乃至21のいずれかの回転体駆動制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  26. 請求項24の画像形成装置において、
    上記既定回転角は、上記ベルト体の半周の自然数分の1回転に相当する回転角であり、
    該既定回転角の回転を検出するための被検知部を、上記ベルト体上に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  27. 請求項24の画像形成装置において、
    上記既定回転角は、上記ベルト体の半周の自然数分の1回転に相当する回転角であり、
    上記複数の支持回転体のうち該ベルト体に従動する一つの従動回転体の回転周期は、該ベルト体の回転周期の自然数分の1であり、
    上記第2の検出手段は、該従動回転体の1回転を検出することによって該ベルト体が該既定回転角を回転するのを検出するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  28. 請求項24の画像形成装置において、
    上記第1の検出手段は、上記回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度の代わりに、上記複数の支持回転体のうち上記ベルト体に従動する一つの従動回転体の回転角変位又は回転角速度を検出するように構成し、
    上記第2の検出手段は、他の従動回転体の回転を検出することによって該ベルト体が上記既定回転角を回転するのを検出するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  29. 請求項23乃至28のいずれかの画像形成装置において、
    上記転写手段は、上記潜像担持体上の顕像を中間転写体を介して転写材に転写するように構成し、
    上記ベルト体は該中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
  30. 請求項22の画像形成装置において、
    上記転写材の表面移動方向に沿って並べるように上記潜像担持体を複数配設し、
    上記制御手段は、各潜像担持体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求め、該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて、該転写材上の同一箇所に対する各潜像担持体の回転速度変動が同一条件になるように各潜像担持体に対応する回転駆動源を制御することを特徴とする画像形成装置。
  31. 請求項29の画像形成装置において、
    上記中間転写体の表面移動方向に沿って上記潜像担持体を複数配設し、
    上記駆動源の回転駆動力を上記中間転写体に伝達する駆動伝達回転体を備え、
    該駆動伝達回転体の回転周期は、該中間転写体の表面が該潜像担持体間ピッチを通過する時間に等しいことを特徴とする画像形成装置。
  32. 請求項29の画像形成装置において、
    上記中間転写体の表面移動方向に沿って上記潜像担持体を複数配設し、
    上記駆動源の回転駆動力を上記中間転写体に伝達する駆動伝達回転体を備え、
    該駆動伝達回転体の回転周期は、該潜像担持体と対向する1次転写位置から転写材に対向する2次転写位置まで該中間転写体の表面が移動する時間に等しいことを特徴とする画像形成装置。
  33. 請求項22乃至32の画像形成装置において、
    上記駆動源の回転駆動力を上記制御対象回転体に伝達する駆動伝達手段を備え、
    上記第1の検出手段は、上記回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度の代わりに、該制御対象回転体の回転軸に設けられた歯車からなる増速機構の出力軸の回転角変位又は回転角速度を検出するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  34. 請求項22又は30の画像形成装置に用いるプロセスカートリッジであって、
    上記制御対象回転体及び上記回転体駆動制御装置を含み且つ該画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  35. 駆動伝達回転体を介して制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置を構成するコンピュータで用いるプログラムであって、
    駆動条件が互いに異なる2種類以上の制御パターンで該回転駆動源を制御するステップと、
    各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測するステップと、
    各回転時間の計測結果に基づいて該制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めるステップと、
    該回転速度変動の振幅及び位相に基づいて該回転駆動源を制御するステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  36. 請求項35のプログラムにおいて、
    上記回転体駆動制御装置は、複数の駆動伝達回転体を介して上記回転駆動源から上記制御対象回転体に回転駆動力を伝達するものであり、
    上記各制御パターンによる制御時に、該制御対象回転体が既定回転角を回転するときの回転時間とともに、該複数の駆動伝達回転体のうち該制御対象回転体の回転軸以外の位置にある少なくとも一つの駆動伝達回転体が既定回転角を回転するときの回転時間を計測ステップと、
    これらの回転時間の計測結果に基づいて、計測対象の駆動伝達回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅及び位相を求めるステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  37. 請求項36のプログラムにおいて、
    上記回転時間の計測対象である複数の回転体の回転周期が大きい方から順次、上記回転時間の計測と上記振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御とを行うことを特徴とするプログラム。
  38. 請求項35乃至37のいずれかのプログラムにおいて、
    上記回転速度変動の振幅及び位相に基づく上記回転駆動源の制御を開始した後、上記回転時間の計測を行うステップと、該計測結果に基づいて上記制御対象回転体の1回転周期の回転速度変動の振幅又は位相を求めるステップと、該振幅又は位相に基づいて該回転駆動源の制御に用いる該回転速度変動の振幅及び位相を補正するステップとを、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  39. 制御対象回転体に伝達される回転駆動力を発生する回転駆動源の回転軸の回転角変位又は回転角速度を検出し、該検出結果に基づいて該回転駆動源を制御することにより、該制御対象回転体の回転を制御する回転体駆動制御装置を構成するコンピュータで用いるプログラムが記録された記録媒体であって、
    該プログラムが、請求項35乃至38のいずれかのプログラムであることを特徴とする記録媒体。
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