JP2000050662A - 回転体駆動制御装置 - Google Patents

回転体駆動制御装置

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JP2000050662A
JP2000050662A JP10219060A JP21906098A JP2000050662A JP 2000050662 A JP2000050662 A JP 2000050662A JP 10219060 A JP10219060 A JP 10219060A JP 21906098 A JP21906098 A JP 21906098A JP 2000050662 A JP2000050662 A JP 2000050662A
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rotation
rotating body
pulse
drive
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JP10219060A
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English (en)
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Norio Hokari
則雄 保苅
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低廉なコストで高周波数領域で生じる回転体
の回転変動を効果的に低減することができ、濃度ムラ等
が発生することのない高画質の画像を得ることが可能な
回転体の駆動制御装置を提供する。 【解決手段】 回転体25の回転速度を検出する回転検
出手段35と、前記回転体を回転駆動する駆動手段30
を一定の速度で駆動した際に、前記回転検出手段によっ
て検出された回転速度情報を所定の分割区間毎に記憶す
る記憶手段43と、画像機器の動作時に、前記記憶手段
に記憶された回転検出手段の回転速度情報を分割区間に
応じた重み付けをして平均化した回転速度情報に基づい
て前記回転体の駆動を制御する制御手段41とを備え、
前記回転検出手段によって検出された回転体の回転速度
情報を、所定の分割区間毎に記憶手段に記憶する動作を
開始する基準が、前記回転検出手段から出力される任意
の回転速度情報であるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー電子写真複写
機やカラープリンタ、更には画像読取装置等の画像機器
に使用され、感光体ドラムや転写ドラム等の回転体の駆
動を制御するための回転体駆動制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカラー電子写真複写機や
カラープリンタ、更には画像読取装置等の画像機器にお
いては、モーター等の駆動源を用いて、感光体ドラムや
転写用紙搬送用ベルト等の回転体を駆動することによ
り、カラー画像の形成等を行うように構成されている
が、感光体ドラム等の回転体を駆動するモーターが理想
的なものであって角速度変動を持たないとしても、最終
段である感光体ドラム等の回転体には、角速度の変動が
生じてしまう。この最終段である回転体に生じる角速度
変動は、モーターの駆動軸から最終段の回転軸に至る経
路を構成する部品の製造誤差によって発生するものであ
り、何らかの補正手段を設けて回転体の角速度変動を補
正しなければ、画像の歪みとなり、画像に筋状のむらと
して現れ、画質を著しく損なうことになる。
【0003】さらに説明すると、上記感光体ドラム等の
回転体を駆動するモーターの駆動軸には、実際には一回
転当たり一回の偏芯があり、しかもモーターの駆動力を
回転体に伝達する駆動力伝達手段としてギアを用いた場
合には、ギアの歯数に比例した変動成分が構成部品の数
だけ重畳され、これらの偏芯や変動成分が最終段の回転
体に角速度変動となって現れる。また、上記感光体ドラ
ム等の回転体である最終段の角速度を検知して、この最
終段の角速度変動を補正するような制御を試みた場合に
は、角速度を検知する検知手段の取り付け誤差を考慮し
なければならない。しかも、上記感光体ドラム等の回転
体の回転軸と検知手段との間には、取り付け誤差に加え
て製造誤差による誤差分だけオフセットが生じることな
り、この誤差分のオフセットは、最終段である回転体の
回転に同期した周波数成分の角速度変動となって現れ、
回転体を駆動するモーターやギア等の偏芯成分と区別す
ることができず、角速度変動を補正するような制御を施
した場合でも、回転体の角速度変動を効果的に抑制する
ことができず、画像の歪みとなり、画像に筋状のむらと
して現れ、画質を損なうという問題点が依然として残
る。
【0004】そこで、かかる問題点を解消する技術とし
ては、例えば、特開昭63−75759号公報に示すも
のがある。この特開昭63−75759号公報に係る像
担持体の駆動制御装置は、無端移動する像担持体に像を
形成する画像形成装置において、像担持体を移動する機
構として整数比の歯数の減速歯車列を介して像担持体を
駆動するステッピングモータと、前記歯車列最終段の歯
車の一回転の回転変動を打ち消すパルス発生パターンを
前記最終段一回転分について記憶しているメモリと、前
記最終段歯車のホームポジションの検知手段とを有し、
前記像担持体を移動させるとき前記パルス発生パターン
に基づきパルスを発生させ、前記ステッピングモータを
駆動するように構成したものである。
【0005】そして、この特開昭63−75759号公
報に係る像担持体の駆動制御装置は、抽出された歯車列
最終段の歯車の一回転の回転変動を打ち消すパルス発生
パターンを、ステッピングモータの駆動周波数に予め逆
位相で組み入れることによって、歯車等の構成部品の製
造誤差に関わる角速度誤差を大幅に低減することを可能
としたものである。
【0006】しかし、上記提案に係る像担持体の駆動制
御装置の場合には、像担持体の回転変動を打ち消すため
のパルス発生パターンが予めメモリに固定パターンとし
て記憶されており、このメモリに記憶された固定パルス
発生パターンに基づいてパルスを発生させ、このパルス
でステッピングモータを駆動することによって、像担持
体の回転変動を防止するように構成したものである。そ
のため、温度変化等の環境変化や長期間の使用等に伴う
経時変化によって、像担持体を回転駆動する減速歯車列
の回転変動の状態が変化すると、この回転変動を打ち消
すパルス発生パターンは、メモリに記憶された固定パタ
ーンであるため、環境変化等に伴う不測の回転変動に対
応することができない。その結果、環境変化や経時変化
によって生じる像担持体の回転変動を十分抑制すること
ができず、像担持体に回転変動が残るため、形成される
画像に色ずれ等が発生するという問題点があった。
【0007】そこで、本出願人は、上記の問題点を解決
するため、特開平2−43574号公報に示す多重転写
装置における回転制御方法及び装置を既に提案してい
る。この提案に係る回転制御方法は、共通の転写ロール
に対して複数の像が多重転写される多重転写装置におい
て、予め前記転写ロールを駆動する駆動モータを一定角
速度で回転させたときの前記転写ロールの角速度の変化
の情報を記憶手段に記憶させ、転写時に前記記憶手段か
ら前記角速度の変化の情報を読み出し、該情報に基づい
て前記駆動モータの角速度を変更するように構成したも
のである。
【0008】この提案に係る多重転写装置における回転
制御方法は、環境変化や経時変化によって像担持体に新
たに回転変動が生じた場合でも、この回転変動は、予め
記憶手段に記憶された転写ロールの角速度の変化情報を
読み出し、この情報に基づいて駆動モータの角速度を変
更する際に、回転変動を角速度の変化分として補正する
ことができるので、環境変化や経時変化等にも対応する
ことができるようになっている。
【0009】しかし、上記提案に係る多重転写装置にお
ける回転制御方法の場合には、次のような問題点を有し
ている。すなわち、上記本出願人の提案に係る多重転写
装置における回転制御方法の場合には、転写ロールの角
速度の変化の情報をそのまま記憶手段に記憶させ、この
記憶手段から前記角速度の変化の情報を読み出して、該
情報に基づいて前記駆動モータの角速度を直接変更する
ものである。そのため、上記記憶手段に記憶させる転写
ロールの角速度の変化情報を、角速度の分割数を大幅に
増加させることにより、転写ロールの回転制御の高精度
化を図ると、補正による変化分が漸次的に大きくなっ
て、駆動モータからギヤを介して転写ロールの回転軸に
至るまでの系に対する加振源となり、発振したり系の固
有振動数の振幅が大きくなる虞れがあるという問題点が
あった。また、この転写ロールの回転制御の高精度化を
図った場合には、転写ロールの回転制御の高精度化を図
るために、転写ロールの角速度の変化情報を検出するエ
ンコーダとして、高精度のものを使用する必要があり、
その分コストアップを招くという問題点もあった。
【0010】そこで、本出願人は、上記の問題点を解決
して回転体の速度制御を高精度に行なうようにした場合
でも、回転体に発振が生じたりコストアップを招くこと
のない回転体の駆動制御装置を提供するため、特開平5
−252774号公報に示すものを既に提案している。
この提案に係る回転体駆動制御装置は、画像形成装置に
使用される回転体の駆動を制御するための回転体駆動制
御装置において、前記回転体の回転速度を検出する低精
度の第1の回転検出手段と、画像形成装置の製造時にの
み使用され、前記回転体の回転速度を検出する高精度の
第2の回転検出手段と、前記回転体を回転駆動する駆動
手段を一定の速度で駆動した際に、前記第1の回転検出
手段と第2の回転検出手段によって検出された回転速度
情報を所定の分割区間毎に記憶する記憶手段と、画像形
成時に、前記第1の回転検出手段によって回転体の回転
速度を検出するとともに、前記記憶手段に記憶された第
1の回転検出手段と第2の回転検出手段の回転速度情報
を読み出し、これらの第1の回転検出手段によって検出
した回転速度情報及び記憶手段に記憶された第1の回転
検出手段と第2の回転検出手段の回転速度情報を平均化
して、この平均化された回転速度情報に基づいて前記回
転体を回転駆動する駆動手段を制御する制御手段とを備
えるように構成したものである。
【0011】しかし、上記特開平5−252774号公
報記載の技術内容は、上記の如く、記憶手段に記憶され
た回転速度情報に基づいて駆動手段の角速度を変化さ
せ、駆動対象の角速度変動を減少することをその狙いと
しており、機械的な共振周波数を加振しないために、そ
の手法として、記憶手段に記憶された第1の回転検出手
段と第2の回転検出手段の回転速度情報を読み出し、こ
れらの第1の回転検出手段によって検出した回転速度情
報及び記憶手段に記憶された第1の回転検出手段と第2
の回転検出手段の回転速度情報を順次平均化していく”
移動平均化処理”を用いている。そのため、上記提案に
係る回転体の駆動制御装置の場合には、特有の周波数帯
における回転変動をかえって増幅する傾向をもっている
という問題点を有していることがわかった。つまり、上
記”移動平均化処理”を行った場合の周波数伝達関数に
は、図32に示すように、入出力比が負となる増幅周波
数帯があることがわかった。
【0012】さらに、上記特開平5−252774号公
報に記載された技術内容について説明すると、この提案
に係る回転体駆動制御装置では、例えば、次に示すよう
な補正式に基づいて第1及び第2の回転検出手段の出力
等を補正して、回転体を回転駆動するようになってい
る。
【0013】〔数1〕 fn =fs 〔1+α{FILS/TID−1}+β{T
ID/(FILD−ΣDIFF)−1}〕
【0014】ここで、fn ;補正後の区間周波数 fs ;記憶手段に予め記憶された標準周波数 FILS;記憶手段に補正テーブルとして記憶された
校正用の第2の回転検出手段のインターバル値T
(N) を、区間(N) からそれ以前のmだけの区間に渡って
平均化した後のインターバル値 FILD;記憶手段に予め記憶された補正動作時の1区
間先の理想値ΣTIDとリアルタイムで読み込んだ第2の
回転検出手段のインターバル値ΣT’(N) との差の計算
値(ΣTID−ΣT’(N) )を、区間(N) からそれ以前の
mだけの区間に渡って平均化した後の値 ΣDIFF;第1の回転検出手段と校正用の第2の検出
手段との各々のインターバル値TL(N)、T(N) をFIL
Sと同様に区間(N)からそれ以前のmだけの区間に渡
って平均化した後、これらの値の差分データ(FILS
−FILS)を、ゼロ相パルスから積算した値 TID;記憶手段に予め記憶された1区間の理想的計算
値、すなわち、回転体の回転軸に全く回転変動がない理
想的な状態における1区間のインターバル値 α;記憶手段に予め記憶されたフィードフォワード部の
定数 β;記憶手段に予め記憶されたフィードバック部の定数 である。
【0015】このように、上記回転体駆動制御装置は、
基本的に、記憶手段に補正テーブルとして記憶された校
正用の第2の回転検出手段のインターバル値T(N) を、
区間(N) からそれ以前のmだけの区間に渡って平均化し
た後のインターバル値であるFILS等に基づいて、
回転体の駆動周波数fn を補正する”移動平均化処理”
を採用したものである。図33は、この”移動平均化処
理”を実行するためのダイアグラムを示すものである。
【0016】ところで、この”移動平均化処理”のフィ
ルター特性を考えると、例えば数1式においてFILS
の値は、データXnが入力した時の出力Ynが、Xn
に対応したメモリー・データX’nを中心として、その
前後のm個のデータを持つデータ列の移動平均であると
みなせるから、平均ポイント数を15個と考えると、出
力Ynは、 Yn =(h0 X’n-7 +h1 X’n-6 +h2 X’n-5
3 X’n-4+h4 X’n-3 +h5 X’n-2 +h6 X’
n-1 +h7 X’n+h8 X’n+1 +h9 X’n+2 +h10
X’n+3 +h11X’n+4+h12' n+5 +h13' n+6
+h14' n+7 )÷15 と表すことができる。ここで、移動平均であるから、係
数hはすべて等しくh0=h1 =………=h14であるの
で、Yn は、 Yn =(Σh0 X’n-m )÷15 と表記できる。なお、Σはm=7から−7までとるもの
とする。このYn に対する周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=(Z7 +Z6 +Z5 +Z4 +Z3 +Z2 +Z
1 +1+Z-1+Z-2+Z-3+Z-4+Z-5+Z-6+Z-7
×h0 /15 となる。この周波数応答はZにejωTを代入して、 H(Z)={ej7ωT+ej6ωT+ej5ωT+…
…+1+……+ej(−6ωT)+e(−j7ωT)}
×h0 /15 ここで、ejA+ej(−A)=2cosAであるか
ら、周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=(1+2cos7ωT+………+2cosω
T)×h0 /15 となる。 ここで、T:サンプリング時間(sec) ω:角速度(rad/sec) e:自然対数の底 となり、その特性は図31にグラフとして示したもので
ある。
【0017】この特性から周波数が0近傍の極低周波数
域では、入出力比が1に近く、等角速度で回転体を駆動
した際における極低周波数領域の回転変動を効果的に減
少させられることがわかる。これに対して、周波数が5
0〜80Hz近傍や、120〜150Hz近傍等の高い
周波数領域では、入出力比が負となり、その周波数成分
の回転変動を増幅させていることがわかる。そのため、
極低周波数域では回転変動を効果的に減少させることが
できるものの、高い周波数領域では、かえって回転変動
を増幅させてしまい、高い周波数領域での画像濃度ムラ
が増加するという問題点を有していることがわかる。特
に、カラー画像等を人間の目で見た際に、人間の視感度
特性上1ライン/mm程度の画像ムラが最もノイジーに
感ずることからも、この1ライン/mm程度の画像ムラ
に相当する高い周波数領域に増幅特性を持つことは避け
なければならない。
【0018】ところで、上記高い周波数領域での回転体
の回転変動を低減するためには、当該回転体を回転駆動
するギヤとして3級乃至4級というように加工精度の高
いものを使用することも考えられる。しかし、この場合
には、高価な高精度のギヤを使用する必要があるため、
装置の大幅なコストアップを招くという問題点が新たに
生じる。
【0019】そこで、かかる問題点を解決し、回転体の
速度制御を高精度に行なうようにした場合でも、回転体
に発振が生じることがないのは勿論のこと、低廉なコス
トで高周波数領域で生じる回転体の回転変動を効果的に
低減することができ、濃度ムラ等が発生することのない
高画質の画像を得ることが可能な回転体の駆動制御装置
を提供するため、本出願人は、特開平7−303385
号公報に係る技術を既に提案している。
【0020】この特開平7−303385号公報に係る
回転体の駆動制御装置は、画像機器に使用される回転体
の駆動を制御するための回転体駆動制御装置において、
前記回転体の回転速度を検出する回転検出手段と、前記
回転体を回転駆動する駆動手段を一定の速度で駆動した
際に、前記回転検出手段によって検出された回転速度情
報を所定の分割区間毎に記憶する記憶手段と、画像機器
の動作時に、前記記憶手段に記憶された回転検出手段の
回転速度情報を分割区間に応じた重み付けをして平均化
した回転速度情報に基づいて前記回転体の駆動を制御す
る制御手段とを備えるように構成したものである。
【0021】更に説明すると、上記特開平7−3033
85号公報に係る回転体の駆動制御装置は、図34及び
図35に示すように、回転体の回転駆動をスタートさせ
ると、回転スタートから規定時間が過ぎたか否かが判別
され(ステップ201)、回転スタートから規定時間が
過ぎたことが判別されると、回転体に取り付けられたエ
ンコーダからホームポジションを示すZパルスが来たか
否かが判別される(ステップ202)。そして、回転体
に取り付けられたエンコーダからホームポジションを示
すZパルスが来たことが判別されると、エンコーダから
通常のパルスが来たか否かが判別され(ステップ20
3)、エンコーダから通常のパルスが来た場合には、発
振器から出力されるパルスのカウントを開始する(ステ
ップ204)。その後、次のエンコーダから通常のパル
スが来たか否かが判別され(ステップ205)、次のエ
ンコーダから通常のパルスが来た場合には、発振器から
出力されるパルスのカウントを停止する(ステップ20
6)。そして、発振器から出力されるパルスのカウント
値をメモリーTiへ記憶し(ステップ207)、再度エ
ンコーダからホームポジションを示すZパルスが来たか
ことが判別されるまで(ステップ208)、エンコーダ
から出力される通常のパルス間にカウントされる発振器
のパルスカウント値を、順次メモリーTiへ記憶してい
く(ステップ204〜207)。
【0022】そして、上記画像機器の動作時に、前記メ
モリーTiに記憶されたエンコーダから出力される通常
のパルス間にカウントされる発振器のパルスカウント値
を、分割区間に応じた重み付けをして平均化し、この平
均化されたパルスカウント値に基づいて前記回転体の駆
動をフィードフォワード(FF)制御するための演算を
開始する(ステップ209)。
【0023】次に、lの値を0に設定した後(ステップ
210)、メモリーTiに記憶された値を区間2(N+
1)に渡って加算して、エンコーダのインターバル値Σ
T’(i)を求め(ステップ211)、このエンコーダ
のインターバル値ΣT’(i)をメモリT’(i)へ記
憶するとともに、lの値に1を加算し(ステップ21
2)、エンコーダパルス数の値Mがl+1に等しいか否
かを判別する(ステップ213)。そして、l+1の値
がエンコーダパルス数の値Mに等しくなった場合には、
フィードフォワード(FF)制御を開始するようになっ
ている(ステップ214)。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記特開平7−303385号公報に係る回転体の
駆動制御装置の場合には、制御手段によって、画像機器
の動作時に、前記記憶手段に記憶された回転検出手段の
回転速度情報に基づいて補正された前記回転検出手段に
よる回転体の回転速度情報と、前記回転検出手段の回転
速度情報を分割区間に応じた重み付けをして平均化した
回転速度情報に基づいて前記回転体の駆動を制御する制
御手段とを備えるように構成されている。そのため、上
記回転体の駆動制御動作において、当該回転体の回転角
速度に変動がある場合でも、これらの前記記憶手段に記
憶された回転検出手段の回転速度情報に基づいて補正さ
れた前記回転検出手段の回転速度情報を分割区間に応じ
た重み付けをして平均化した回転速度情報に基づいて回
転体の駆動状態が制御されるので、従来の移動平均化処
理に比べて制御対象となる分割区間から離れた区間の回
転変動情報の影響を低減することができ、従来の移動平
均化処理ではかえって増幅されてしまっていた高周波領
域の回転変動を低減することが可能となる。
【0025】しかし、上記特開平7−303385号公
報に係る回転体の駆動制御装置の場合には、上述したよ
うに、回転体の角速度変動を低減することができるもの
の、フィードフォワード(FF)制御を開始するには、
図34及び図35に示すように、まず、駆動モーターを
起動してから規定時間が経過した後、エンコーダからホ
ームポジションを示すZパルスが来たことを検知し、こ
のホームポジションを示すZパルスを検知した後に始め
て、前記回転体を回転駆動する駆動モーターを一定の速
度で駆動した際に、エンコーダによって検出されたパル
スのカウント値を所定の分割区間毎にメモリに記憶する
動作を開始する。このように、エンコーダからホームポ
ジションを示すZパルスが来たことを検知して始めて、
エンコーダによって検出されたパルスのカウント値を所
定の分割区間毎にメモリに記憶する動作を開始するの
は、カラー画像形成装置の電源が不本意にOFFされた
り、用紙搬送系等でジャムが発生した場合に、回転体の
ホームポジションを常に把握しておき、次の制御にメモ
リに記憶されたデータを利用するためである。
【0026】その後、上記回転体の駆動制御装置の場合
には、フィードフォワード(FF)制御のための演算を
開始し、エンコーダのインターバル値ΣT’(i)を求
めるとともに、このエンコーダのインターバル値ΣT’
(i)をメモリT’(i)へ記憶する動作を終了した後
に、はじめてフィードフォワード(FF)制御を開始す
るように構成されている。
【0027】したがって、上記特開平7−303385
号公報に係る回転体の駆動制御装置の場合には、実際に
フィードフォワード(FF)制御を開始してカラー画像
の形成等を開始するまでに、ホームポジションの検知
や、エンコーダのインターバル値ΣT’(i)を求める
とともに、このエンコーダのインターバル値ΣT’
(i)をメモリT’(i)へ記憶するための所定の待ち
時間が必要となり、カラー画像形成装置の単位時間当た
りのコピー枚数である生産性を低下させてしまうという
問題点があった。
【0028】また、上記特開平7−303385号公報
に係る回転体の駆動制御装置の場合には、エンコーダか
らホームポジションを示すZパルスが来たことを検知し
て始めて、エンコーダによって検出されたパルスのカウ
ント値を所定の分割区間毎にメモリに記憶する動作を開
始するため、回転検出手段であるエンコーダには、ホー
ムポジションを示すZパルスを発生させる機能が必要と
なる。エンコーダは、ホームポジションを示すZパルス
を発生させるためには、このZパルスを検知するセンサ
ーがパルス列を検知するセンサーと別に設けられている
ため、温度変化の影響を受け易い。その結果、ホームポ
ジションと角速度を検知しているエンコーダのパルス列
との位置関係が、温度の変化に伴って変わってしまうた
め、一定温度変化毎にエンコーダによる角速度変動を学
習し直さなければならず、更に、生産性を阻害する問題
点を有していた。
【0029】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、回転体の駆動制御装置が使用される画像機器の
生産性を低下させることなく、回転体の速度制御を高精
度に行なうようにした場合でも、回転体に発振が生じる
ことがないのは勿論のこと、低廉なコストで高周波数領
域で生じる回転体の回転変動を効果的に低減することが
でき、濃度ムラ等が発生することのない高画質の画像を
得ることが可能な回転体の駆動制御装置を提供すること
にある。
【0030】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、画像機器に使用される回転体の駆動を制御す
るための回転体駆動制御装置において、前記回転体の回
転速度を検出する回転検出手段と、前記回転体を回転駆
動する駆動手段を一定の速度で駆動した際に、前記回転
検出手段によって検出された回転速度情報を所定の分割
区間毎に記憶する記憶手段と、画像機器の動作時に、前
記記憶手段に記憶された回転検出手段の回転速度情報を
分割区間に応じた重み付けをして平均化した回転速度情
報に基づいて前記回転体の駆動を制御する制御手段とを
備え、前記回転検出手段によって検出された回転体の回
転速度情報を、所定の分割区間毎に記憶手段に記憶する
動作を開始する基準が、前記回転検出手段から出力され
る任意の回転速度情報であるように構成したものであ
る。
【0031】また、請求項2に係る発明は、前記制御手
段は、前記記憶手段に記憶された回転検出手段の回転速
度情報を分割区間に応じた重み付けをして平均化した回
転速度情報に基づいて前記回転体の駆動を制御する制御
動作を、前記記憶手段への記憶動作が終了した直後に開
始するように構成したものである。
【0032】上記制御手段としては、例えば、複数の加
算手段を有し、これらの加算手段によってそれぞれ所定
個数の分割区間における回転検出手段の回転速度情報を
加算して、これら複数段の加算手段の加算結果にそれぞ
れ異なる重み付けをして平均化することにより、前記回
転検出手段の回転速度情報に対して分割区間に応じた重
み付けをして平均化するするものが用いられる。
【0033】また、上記回転体としては、例えば、画像
の形成時等にムラを発生させ得る全ての回転体を含むも
のであるが、特に、感光体ドラム、感光体ベルト及びそ
の駆動ロール、中間転写ベルト及びその駆動ロール、用
紙搬送転写ドラム、用紙搬送ベルト及びその駆動ロー
ル、連続用紙搬送駆動ロール、画像読み取り装置の駆動
軸、インクジェット・ヘッド駆動軸等が対象となる。但
し、これら以外にも、紙送り装置、画像定着装置等の間
接的に画像形成に影響を与え得るものも、その対象とし
て含むものである。
【0034】さらに、前記回転検出手段によって検出さ
れた回転速度情報を所定の分割区間毎に分割する手段と
しては、例えば、一定の回転角度毎にパルスを発生させ
るものが用いられる。具体的な手段としては、ロータリ
ーエンコーダーが用いられる。また、上記回転検出手段
としては、光学的透過型、反射型センサー、同様なもの
として、磁気、超音波、突起、凹部等を利用したものが
用いられ、かつ、これらの出力と回転角速度検知手段の
出力との関係から、同様の出力を作り出す場合も含むも
のである。
【0035】また、回転体を等角速度で駆動する駆動手
段としては、具体的にステッピング・モーター、DCサ
ーボ・モーター、ACサーボ・モーター等の電磁気的駆
動手段が用いられるが、回転体を等角速度で駆動する手
段であれば駆動手段は限定されない。
【0036】さらに又、上記回転体の回転検出手段とし
ては、例えば、ロータリー・エンコーダー、タコ・ジェ
ネレーター等の一般的なセンサーが考えられるが、回転
体の回転速度に関係して出力が変化するものであれば他
の手段でも良い。
【0037】また、上記記憶手段としては、デジタル・
メモリーが一般的であるが、データを記憶・保持して出
力できるものであれば、限定されない。
【0038】さらに、上記制御手段としては、デジタル
・シグナル・プロセッサー、マイクロコンピュータが用
いられるが、演算装置を構成する場合には、ソフトにて
所定の動作を行う制御手段が使用できるが、ハード的な
回路構成にても達成は可能であり、デジタル・シグナル
・プロセッサー、マイコンともにその構成内容は限定さ
れない。
【0039】
【作用】この発明においては、基本的に、制御手段によ
って、画像機器の動作時に、前記記憶手段に記憶された
回転検出手段の回転速度情報に基づいて補正された前記
第1の回転検出手段による回転体の回転速度情報と、前
記回転検出手段の回転速度情報を分割区間に応じた重み
付けをして平均化した回転速度情報に基づいて前記回転
体の駆動を制御する制御手段とを備えるように構成され
ている。そのため、上記回転体の駆動制御動作におい
て、当該回転体の回転角速度に変動がある場合でも、こ
れらの前記記憶手段に記憶された回転検出手段の回転速
度情報に基づいて補正された前記回転検出手段の回転速
度情報を分割区間に応じた重み付けをして平均化した回
転速度情報に基づいて回転体の駆動状態が制御されるの
で、従来の移動平均化処理に比べて制御対象となる分割
区間から離れた区間の回転変動情報の影響を低減するこ
とができ、従来の移動平均化処理ではかえって増幅され
てしまっていた高周波領域の回転変動を低減することが
可能となる。
【0040】しかも、この発明は、前記回転検出手段に
よって検出された回転体の回転速度情報を、所定の分割
区間毎に記憶手段に記憶する動作を開始する基準が、前
記回転検出手段から出力される任意の回転速度情報であ
るように構成したものであるので、回転検出手段から出
力される任意の回転速度情報が入力した時点で、直ち
に、回転検出手段によって検出された回転体の回転速度
情報を、所定の分割区間毎に記憶手段に記憶する動作を
開始することができ、従来の回転体駆動制御手段のよう
に、実際にフィードフォワード(FF)制御を開始する
までに、ホームポジションの検知等の所定の待ち時間が
不要となり、回転体の駆動制御装置が使用される画像機
器の生産性を低下させることがなく、画像機器の生産性
を向上させることが可能となる。
【0041】さらに、この発明の作用について説明する
と、例えば、制御手段が図1に示すように2つの加算手
段を有し、これらの加算手段によって図2及び図3に示
すような二段型フィルターの重み付けを行う場合につい
て考えてみる。
【0042】この二段型フィルターの特性は、次に示す
ようになる。いま、入力をX(n)としたときの出力Y
(n)は、 Y(n)=1/2×(ΣX’(n-k) )+1/2×(Σ
X’(n-m) ) と表すことができる。なお、ここで、Σはk=−2から
2まで、mは−8から8までとるものとする。また、式
Y(n)は、全体を記載されていない所定の係数で割る
ことにより、平均化がなされるものである。
【0043】これは、結果的に二組の移動平均フィルタ
ーの和を示しているから、最初の項について解析すれ
ば、最初の項は、 Y1 (n)=1/2×(ΣX' (n-k) ) であり、この周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=1/2×(Z2 +Z1 +1+Z-1+Z-2) ;h0 =1/2 となる。周波数応答はZをejωtに置き換えることに
より、 H(n)=1/2×(cos(2ωt)+cos(ω
t)+1) と求められる。同様に第2項も求められ、第2項は、 Y2 (n)=1/2×(ΣX' (n-m) ) ;h0 =1/2 であり、ここで、Σはm=−8から8までとるものとす
る。この周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=1/2×(Z8 +Z7 +Z6 +Z5 +Z4
3 +Z2 +Z1+1+Z-1+Z-2+Z-3+Z-4+Z-5
+Z-6+Z-7+Z-8) となる。周波数応答はZをejωtに置き換えることに
より、 H(n)=1/2×(cos(8ωt)+……+cos
(ωt)+1) よって、最終的な伝達関数は、 Y(n)/X(n)=H(n)=1/2×(cos(8
ωt)+……+2cos(2ωt)+2cos(ωt)
+2) となる。
【0044】この二段型フィルターの周波数伝達関数を
図示すると、図4に示すようになるう。この図4からわ
かるように、従来の移動平均化処理に比べて二段型フィ
ルターを用いた場合には、50〜80Hz近傍の高周波
領域において入出力比がマイナスになることがないの
で、この周波数領域における回転変動が増幅されるのを
防止することができ、それ以外の高周波領域においても
入出力比の変動を小さく抑えることができ、回転変動を
低減できることがわかる。
【0045】この発明では、重み付けをして平均化する
ために使用するフィルターとしては、図2及び図3に示
すような特性を有する三角窓フィルターを用いても良
く、この場合のダイアグラムは、図7に示す通りであ
り、又フィルター特性は、図8に示すように、優れた特
性を有するものとなる。
【0046】ところで、この発明は、上述したように、
回転検出手段の回転速度情報を分割区間に応じて重み付
けをして平均化した回転速度情報に基づいて前記回転体
の駆動を制御するように構成されている。そのため、回
転検出手段の回転速度情報は、例えば、多段階に重み付
けをして平均化が行われる。図5及び図6は多段階に重
み付けをして平均化するためのウインドー関数の例を示
すものである。このウインドー関数は、任意の定数を付
けることが可能であるので、それにより、フィルター特
性もかなり変化することが分かる。フィルター特性を求
める方法は、上述した通りであり、フィルター特性に求
められる特徴は制御しようとする装置の特性と密接な関
係にある。すなわち、制御対象である装置の持つ、共
振点を極力増幅しないこと、発生周波数を減衰させる
ことが求められる。これらを満たすフィルター特性、ウ
インドー関数を求めることが重要である。更に、付け加
えるならば、制御手段の演算処理時間を勘案し、より少
ない処理時間で演算を終了できることが重要である。離
散的なサンプリングによる制御は、制御に要する時間間
隔自体が制御誤差の要因となるので、極力速い制御間隔
であることが望ましい。
【0047】これらの条件を更に詳細に検討すれば、
共振領域の周波数帯でフィルター特性の入出力比がほぼ
0であること、低周波の制御対象周波数領域のフィル
ター特性の入出力比はプラスで1に近いこと、高周波
の制御対象周波数領域のフィルター特性の入出力比はほ
ぼ0であることが必要な条件であり、ウインドー関数
を構成する係数は1/2n であること、極力段数を減
らすことが望ましい。これは係数が1/2n である場
合、アッセンブラなどの言語でソフトを書くことを考慮
すると、nビットのシフト命令で同様の結果が得られ、
少数点以下に幾つかの数値を持つような(例えば、0.
23456等)数値の割り算に比べ、演算時間が非常に
短くなるからである。また、多段段数が増える程、ソフ
トが比例的に増え処理時間が増大するのは明らかであ
る。これらを勘案し、幾つかのパターンを試み、最良の
ウインドー関数を得ることが重要である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下にこの発明を図示の実施の形
態に基づいて説明する。
【0049】図9はこの発明に係る回転体駆動制御装置
を適用したカラー画像形成装置の一実施の形態を示すも
のである。
【0050】図9において、1はカラー画像形成装置本
体を示すものであり、このカラー画像形成装置本体1の
上部には、原稿3の画像を読み取る画像読取装置2が配
置されている。この画像読取装置2は、原稿3の画像を
2本の光源4によって照明し、原稿3の反射光像を複数
毎のミラー5、6及び結像レンズ7を介してCCDセン
サー8に走査露光することにより、このCCDセンサー
8によって原稿3の画像を読み取るように構成されてい
る。
【0051】また、上記カラー画像形成装置本体1の内
部には、画像読取装置2によって読み取られた原稿3の
カラー画像を形成するカラー画像形成部9が配置されて
おり、このカラー画像形成部9は、次のように構成され
ている。
【0052】図9において、10K、10Y、10M、
10Cはそれぞれ黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各
色のトナー像がその表面に形成される感光体ドラムであ
り、これらの感光体ドラム10K、10Y、10M、1
0Cは、互いに所定の間隔をおいて並列的に配置されて
いる。上記各感光体ドラム10K、10Y、10M、1
0Cの表面は、一次帯電器11K、11Y、11M、1
1Cによって一様に帯電された後、半導体レーザーやポ
リゴンミラー等からなる露光光学系12K、12Y、1
2M、12Cによって画像が順次露光されて静電潜像が
形成される。これらの各感光体ドラム10K、10Y、
10M、10Cの表面に形成された静電潜像は、現像器
13K、13Y、13M、13Cによってそれぞれ黒、
イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナーにより現像
されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、
転写帯電器14K、14Y、14M、14Cの帯電によ
り転写用紙15上に順次転写される。
【0053】上記感光体ドラム10K、10Y、10
M、10Cから順次トナー像の転写を受ける転写用紙1
5は、給紙カセット16から給紙ロール17によって送
り出されるとともに、給送ロール18及びレジストロー
ル19によって転写体搬送ベルト20へと搬送され、こ
の転写体搬送ベルト20上に押圧ロール21及び帯電器
22の帯電によって静電的に保持された状態で搬送さ
れ、各感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cの
下方に位置する転写位置へと順次搬送される。そして、
各感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cから順
次各色のトナー像が転写された転写用紙15は、転写体
搬送ベルト20から分離されて定着器ユニット23へと
搬送され、この定着器ユニット23によって転写用紙1
5上に各色のトナー像が重合わされてカラーの画像が定
着される。
【0054】一方、上記トナー像の転写が終了した各感
光体ドラム10K、10Y、10M、10Cの表面は、
クリーニング器24K、24Y、24M、24Cによっ
て残留トナー等が除去された後、図示しない除電器やイ
レースランプによって除電を受けて次のカラー画像形成
工程に備える。
【0055】ところで、上記転写体搬送ベルト20とし
ては、例えば、厚さ75μm、幅340mm、周長19
20mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)等か
らなるものが用いられる。また、この転写体搬送ベルト
20は、ドライブロール25及び複数の従動ロール2
6、27、28に5Kgfのテンションで掛け回されて
いるとともに、ドライブロール25によって160mm
/secの移動速度で回転駆動されるようになってい
る。
【0056】図10は上記転写体搬送ベルトを回転駆動
するための駆動機構を示すものである。
【0057】図において、25は前記転写体搬送ベルト
を回転駆動するためのドライブロールを示すものであ
り、このドライブロール25は、二相ステッピングモー
ターからなる駆動モーター30と、この駆動モーター3
0の駆動軸に固着された第1ギヤ31と、この第1ギヤ
31と歯合する第2ギヤ32と、この第2ギヤ32と同
じ軸に固着された第3ギヤ33と、この第3ギヤ33と
歯合するドライブロール25の回転軸に固着されたドラ
イブギヤ34とによって回転駆動されるようになってい
る。しかも、上記ドライブロール25の回転軸には、必
要に応じて慣性体としてのフライホイール35が取付け
られている。上記二相ステッピングモーターからなる駆
動モーター30は、3920Hzの基本駆動周波数で毎
秒19.6回転しており、減速比1/12にてドライブ
ロール25を回転駆動するようになっている。その結
果、上記転写体搬送ベルト20は、ドライブロール25
によって160mm/secの移動速度で回転駆動され
る。
【0058】また、上記ドライブロール25の回転軸に
は、第1の回転検出手段としてのロータリーエンコーダ
35及び第2の回転検出手段としての校正用のロータリ
ーエンコーダ36が取り付けられており、これらのロー
タリーエンコーダ35及び校正用のロータリーエンコー
ダ36は、転写体搬送ベルト20を回転駆動するドライ
ブロール25の回転の角速度を検出するためのものであ
る。さらに、上記ロータリーエンコーダ35及び校正用
のロータリーエンコーダ36は、制御部40に接続され
ているとともに、この制御部40には、駆動モーター3
0が接続されている。上記ロータリーエンコーダ35と
しては、比較的低精度のものが使用され、例えば、1回
転当たり180あるいは360のパルスを出力するもの
が用いられる。一方、上記校正用のロータリーエンコー
ダ36としては、高精度のものが使用され、例えば、1
回転当たり1万数千のパルスを出力するものが用いられ
る。なお、上記校正用のロータリーエンコーダ36は、
例えば、工場における出荷前のカラー画像形成装置の調
整時にのみドライブロール25の回転軸に取り付けられ
るものであり、工場から出荷される際には装置から取り
外されるようになっている。
【0059】ところで、この実施の形態に係る回転体の
駆動制御装置は、前記回転体の回転速度を検出する回転
検出手段と、前記回転体を回転駆動する駆動手段を一定
の速度で駆動した際に、前記回転検出手段によって検出
された回転速度情報を所定の分割区間毎に記憶する記憶
手段と、画像機器の動作時に、前記記憶手段に記憶され
た回転検出手段の回転速度情報を分割区間に応じた重み
付けをして平均化した回転速度情報に基づいて前記回転
体の駆動を制御する制御手段とを備え、前記回転検出手
段によって検出された回転体の回転速度情報を、所定の
分割区間毎に記憶手段に記憶する動作を開始する基準
が、前記回転検出手段から出力される任意の回転速度情
報であるように構成されている。
【0060】図11はこの発明に係る回転体駆動制御装
置の一実施の形態としての制御部の回路構成を示すブロ
ック図である。
【0061】図において、41は転写体搬送ベルト20
の駆動動作を制御する制御手段としてのCPU、42は
このCPU41が実行するプログラムや所定のデータ等
を記憶するPROM、43は上記ロータリーエンコーダ
35や校正用ロータリーエンコーダ36から読み込んだ
データである各分割区間毎の時間間隔等を記憶するRA
M等からなるメモリー、35は画像記録時における転写
体搬送ベルト20の回転速度を検出する前述したロータ
リーエンコーダ、44はこのロータリーエンコーダ35
からパルスが出力される間に、発振器45から出力され
るパルス等の信号をカウントするカウンタ、46はCP
U41から出力される制御信号に基づいて、前記駆動モ
ーター30を回転駆動する駆動パルスを出力する駆動モ
ーター30のドライバーである。
【0062】この実施の形態の駆動制御を行なう以前に
おいて、上記転写体搬送ベルト20の回転駆動機構は、
転写体搬送ベルト20を回転駆動する駆動モーター30
への指令周波数を一定にしたときでも、ドライブロール
25の一回転に対応する速度変動がその高調波成分とと
もに転写体搬送ベルト20に発生し、かつ、最終段のギ
ヤ34の歯数に対応する速度変動成分も発生する。これ
らは、最終段のギヤ34の歯形が完全なインボリュート
曲線では無いこと、及び最終段ギヤ34、ドライブロー
ル25、駆動モーター30の回転中心が、その駆動に関
わる実質的な幾何学的中心と完全に合致していないこと
など、主に部品の製造上のバラツキ、組立上のバラツキ
によるものであり、現実の量産機では避けられないもの
である。これらの速度変動成分は、ドライブロール25
の回転軸に取り付けられたロータリーエンコーダー3
5、36のパルス間隔の変化として、図12に示すよう
に、観測・サンプリングされ、通常時、約588Hzの
周波数が最大10%P-P のバラツキとなって観測され
る。
【0063】この転写体搬送ベルト20が回転する際の
回転角速度の変動と位置誤差の関係は、一般に次の数2
式で表される。なお、位置誤差X(t) の積分は、0〜t
まで行われるものである。
【0064】〔数2〕 ω(t) =ω0 +Δω1 ・cosω1 t+…+Δωi ・c
osωi t+… X(t) =∫ω(t) dt=ω0 ・t+(Δω1 /ω1 )・
sinω1 t+……+(Δωi /ωi )・sinωi
+… 但し、 ω0 ;感光体軸部での平均角速度 Δωi ;振動周波数fi における角速度振幅(0〜pe
ak) fi ;振動周波数 X(t) ;回転角
【0065】上記転写体搬送ベルト20を回転駆動する
ドライブロール25の角速度を高速フーリエ変換(FF
T)解析した結果は、図13に示す通りである。
【0066】このように、転写体搬送ベルト20の駆動
制御を行なう以前においては、周波数fi 、系の共振周
波数fn 及び駆動ギヤに起因する高周波数の近傍など
に、振幅レベルの高いピークが現れ、この転写体搬送ベ
ルト20の角速度の回転変動によって、転写用紙25上
に順次転写されるカラー画像に色ずれや色むらが現れ
る。
【0067】上記転写体搬送ベルト20の角速度の回転
変動は、ドライブロール25の1回転を1周期として発
生する偏心成分などの低周波の変動や、系の共振周波数
nに対応した中間周波数の変動、あるいは駆動ギヤに
起因する高周波成分の変動などからなる。
【0068】ところで、この実施の形態では、工場にお
ける出荷前の調整時に、ドライブロール25の回転軸
に、図10に示す如く、ロータリーエンコーダ35の他
に校正用のロータリーエンコーダ36が取付けられ、次
に示すような補正テーブルの作成作業が行われる。ここ
では、転写体搬送ベルト20の補正テーブル作成作業に
ついて説明する。
【0069】まず、転写体搬送ベルト20の補正テーブ
ルを作成するために、転写体搬送ベルト20が一定の角
速度で回転駆動される。すなわち、上記転写体搬送ベル
ト20を回転駆動する駆動モーター30には、図11に
示すように、CPU41からの制御信号に基づいて、ド
ライバー46を介して所定周波数の駆動パルスSDPが供
給される。この駆動パルスSDPの周波数は、PROM4
2に標準周波数fS として予め記憶されている。CPU
41は、PROM42から標準周波数fS のデータを読
み出し、これをプリセットデータSPSとしてドライバー
46にロードする。ドライバー46は、駆動パルスSDP
の周波数が標準周波数fS と等しくなるように設定し
て、当該駆動パルスSDPを出力する。そして、上記転写
体搬送ベルト20は、駆動モータドライバ47を介して
駆動モーター30に供給される所定周波数fS の駆動パ
ルスSDPによって回転駆動される。
【0070】すると、上記転写体搬送ベルト20を回転
駆動するドライブロール25の回転に伴って、このドラ
イブロール25の回転軸に取付けられたロータリーエン
コーダ35及び校正用のロータリーエンコーダ36から
は、図14(a)(c)に示すように、出力パルスS1
RE、S2REがCPU41に出力される。その際、上記校
正用のロータリーエンコーダ36の出力パルスS2
REは、図示しないパルスカウンタを介してパルスSINT
としてCPU41に出力される。上記出力パルスS
RE、S2REは、ロータリーエンコーダ35及び校正用
のロータリーエンコーダ36が所定角度回転するたびに
出力される信号である。なお、上記校正用のロータリー
エンコーダ36に接続された図示しないパルスカウンタ
は、図14(b)に示すように、校正用のロータリーエ
ンコーダ36から出力される出力パルスS2REを分周
し、割込信号SINT としてCPU41に出力するように
なっている。
【0071】そして、補正テーブル作成時には、上記ド
ライブロール25の回転変動が、ロータリーエンコーダ
35及び校正用のロータリーエンコーダ36によって検
出される。ロータリーエンコーダ35及び校正用のロー
タリーエンコーダ36から出力されるパルスS1RE、S
REは、ドライブロール25に回転変動がなければ、一
定の間隔で出力され、所定の分割区間において出力され
るパルス数は、常に一定である。しかし、ドライブロー
ル25に回転変動があると、ロータリーエンコーダ35
及び校正用のロータリーエンコーダ36から出力される
パルスS1RE、S2REは、出力される間隔が変化し、図
14に示すように、所定の分割区間において出力される
時間間隔は、個々の分割区間によって異なる。
【0072】そのため、CPU41は、校正用ロータリ
ーエンコーダ36の出力パルスS2 REをパルスカウンタ
44によって分周した割込信号SINT が入力される度
に、パルス発振器45の出力で駆動されるカウンタ44
のカウント値を読み取って、図15に示すように、メモ
リ43に格納する。すなわち、CPU41は、ロータリ
ーエンコーダ36から任意のパルスが入力された後、最
初の割込信号SINT による割り込みがあった時に、カウ
ンタ44のカウント値を読み取って1番目の区間に対応
するインターバルT1 としてメモリ43に格納する。そ
して、次の区間に対応する割込信号SINT が入力された
ときも同様に読み取り、前に読み取ったカウンタ44の
カウント値との差を計算し、その区間のインターバルT
2 が測定され、メモリ43に格納される。この作業が校
正用ロータリーエンコーダ36の1周期分繰り返され
る。
【0073】その際、ロータリーエンコーダ36は、パ
ルスのカウントを開始した任意のパルスの情報がCPU
41に供給されており、このパルスを基準としてアドレ
スの初期値がCPU41により設定され、以後、各区間
毎に、すなわち、割込信号S INT が入力される度に、ア
ドレスを一定値だけ加算して指定することによって、各
分割区間のインターバルT(N) がメモリ43に格納され
る。
【0074】また、CPU41は、ロータリーエンコー
ダ35の出力パルスS1REが入力される度に、パルス発
振器45の出力で駆動されるカウンタ44のカウント値
を読み取って、図16に示すようにメモリー43に格納
する。すなわち、CPU41は、校正用ロータリーエン
コーダ36と同様にロータリーエンコーダ35から、当
該校正用ロータリーエンコーダ36がパルスのカウント
を開始したのと同一のパルスが入力された後、次の出力
パルスS1REが入力された時に、カウンタ44のカウン
ト値を読み取って1番目の区間に対応するインターバル
L1としてメモリー43に格納する。そして、次の区間
に対応する出力パルスS1REが入力されたときも同様に
読み取り、前に読み取ったカウンタ44のカウント値と
の差を計算し、その区間のインターバルTL2が測定さ
れ、メモリー43に格納される。この作業がやはりロー
タリーエンコーダ35の1周期分繰り返される。
【0075】その際、校正用ロータリーエンコーダ36
が1回転する間に出力される割込信号SINT の数は、ロ
ータリーエンコーダ35が1回転する間に出力する出力
パルスS1REの数と等しく設定されている。すなわち、
校正用ロータリーエンコーダ36とロータリーエンコー
ダ35から出力されるパルスS2RE、S1REの時間間隔
をカウントするための分割区間は、双方とも等しい数に
設定されている。
【0076】なお、上記カウンタ44は、パルス発振器
45からの一定周波数の出力SOSCで駆動されているの
で、カウンタ44のカウント値は、経過時間を正確に示
していることになる。
【0077】次に、CPU41は、メモリー43に記憶
された校正用のロータリーエンコーダ36の分割区間の
インターバルTとロータリーエンコーダ35の分割区間
のインターバルTL との差C(N) =TL(N)−T(N) を、
各分割区間毎に演算し、この演算結果C(N) は、図17
に示すように、各分割区間毎にメモリー43に記憶され
る。
【0078】以上で、補正テーブルの作成作業が終了す
る。この補正テーブルの作成作業は、上述したように、
工場におけるカラー画像形成装置の調整時に行われるも
のである。
【0079】そして、ユーザーがカラー画像形成装置を
使用する際には、CPU41が、画像形成動作時に、次
に示すような補正式に基づいてロータリーエンコーダ3
5の出力を補正して、転写体搬送ベルト20を回転駆動
する。
【0080】〔数3〕 fn =fs 〔1+α{FILS/TID−1}+β{T
ID/(FILD−ΣDIFF)−1}〕
【0081】なお、補正式としては、上記数3式のもの
に限られるわけではなく、次の数4に示すような補正式
を用いても良い。
【0082】〔数4〕 fn =fs 〔1+α{FILS/TID−1}〕×〔1
+β{TID/(FILD−ΣDIFF)−1}〕
【0083】ここで、fn ;補正後の区間周波数 fs ;PROM42に予め記憶された標準周波数 FILS;RAM43に補正テーブルとして記憶され
た校正用のロータリーエンコーダ36のインターバル値
(N) を、補正対象の現在の区間からその前後±mだけ
の区間に渡って2段階で重み付けを行って平均化した後
のインターバル値、すなわち FILS={h1 ×(ΣT(N-k) )/M1+h2 ×
(ΣT(N-m) )/M2 }/M3 ここで、Σはkが−2から+2まで、mが−8から+8
までに渡ってとられる。また、M1 は重み付けの係数h
1 に加算するデータの数(ここでは、−2から+2まで
の5個)を掛けた値、M2 は重み付けの係数h2 に加算
するデータの数(ここでは、−8から+8までの17
個)を掛けた値を、M3 は何段階で重み付けを行うかを
示す値(ここでは、2)を示している。 FILD;PROM42に予め記憶された補正動作時の
1区間先の理想値ΣTIDとリアルタイムで読み込んだロ
ータリーエンコーダ35のインターバル値ΣT’(N)
の差の計算値(ΣTID−ΣT’(N) )を、区間(N) から
それ以前のmだけの区間に渡って平均化した後の値、す
なわち FILD=1/m{(ΣTID−ΣT’(N-m+1) )+(Σ
ID−ΣT’(N-m+2) )+(ΣTID−ΣT’(N-m+3)
+…+(ΣTID−ΣT’(N-1) )+(ΣTID−ΣT’
(N) )} ΣDIFF;ロータリーエンコーダ35と校正用のロー
タリーエンコーダ36との各々のインターバル値
L(N)、T(N) を区間(N) からそれ以前のmだけの区間
に渡って平均化した後、これらの値の差分データ(FI
LS’−FILS’)を、カウント開始パルスから
積算した値、すなわち、 ΣDIFF=Σ(FILS’−FILS’) 0〜
Nまで =Σ{1/m(TL(N-m+1)+TL(N-m+2)+TL(N-m+3)
…+TL(N-1)+TL(N))−1/m(T(N-m+1) +T
(N-m+2) +T(N-m+3) +…+T(N-1) +T(N) )}(Σ
は0〜Nまで) TID;PROM42に予め記憶された1区間の理想的計
算値、すなわち、ドライブロール25の回転軸に全く回
転変動がない理想的な状態における1区間のインターバ
ル値 α;PROM42に予め記憶されたフィードフォワード
部の定数 β;PROM42に予め記憶されたフィードバック部の
定数 である。
【0084】なお、フィードフォワード制御のみでの実
験データ及び論理解析により、α=1のときには応答遅
れがないため予め分かっている値をその分だけ補正する
ことができるので、補正効果が最良となるため、(1) 式
にα=1を代入すると(系によりαは、1に近い値が選
定される)、次の数5式の如くなる。
【0085】 〔数5〕 fn =fs 〔1+α{FILS/TID−1} +β{TID/(FILD−ΣDIFF)−1}〕 =fs ×(FILS/TID) +fs ×β{TID/(FILD−ΣDIFF)−1} =fs ×(FILS/TID)+β× {fs ・TID/(FILD−ΣDIFF) −fs
【0086】この実施の形態では、補正式として数5式
を用いている。
【0087】ところで、この実施の形態では、上記の如
く、第2の回転検出手段である校正用のロータリーエン
コーダ36の検出値を、2段階で重み付けを行って平均
化した後、この平均化されたデータを用いて転写体搬送
ベルト20の駆動速度を制御するように構成されてい
る。
【0088】すなわち、この実施の形態では、上記の如
く校正用のロータリーエンコーダ36の検出値を、ただ
単に平均化して駆動制御に使用するのではなく、校正用
のロータリーエンコーダ36の検出値を、前記FILS
に示すように、2段階の領域に分けて各領域毎に異な
る重み付けを行って平均化するようになっている。この
校正用のロータリーエンコーダ36の検出値を2段階に
区分して重み付けして平均化する方法としては、例え
ば、図2及び図3に示すような2段階フィルターが使用
される。なお、異なる重み付けを行って平均化するに
は、2段階に区分する場合に限られず、図2及び図3に
示すように、3段階に区分して異なる重み付けを行って
平均化してもよく、あるいは三角フィルターを用いて連
続的に区分して異なる重み付けを行って平均化するよう
にしても良い。この実施例では、校正用のロータリーエ
ンコーダ36の検出値を2段階に区分するために、補正
対象の現在の区間を中心にして前後±2の区間に渡っ
て、”0.5”の重み付けをして加算して平均化すると
もに、補正対象の現在の区間を中心にして前後±8から
±8までの区間に渡って、”0.5”の重み付けをして
加算して平均化するようになっている。
【0089】図1は上記2段階に渡って重み付けをして
平均化処理をする場合のダイアグラムを示すものであ
る。
【0090】図において、50はメモリー43に補正テ
ーブルとして記憶された校正用のロータリーエンコーダ
36のインターバル値T(N) を示すものであり、このイ
ンターバル値T(N) 50は、図15に示すものである。
上記メモリー43に記憶された校正用ロータリーエンコ
ーダ36のインターバル値T(N) 50は、メモリー43
から補正対象の現在の区間が中心となるように、前後±
2の区間に渡って合計5個のデータZ-151が読み出さ
れる。そして、これらの合計5個のインターバル値T
(N) 51は、CPU41の演算処理によって互いにh0
=h1 …=h4 =0.5の重み付けをして加算処理52
された後、平均化するためにM1 で除算される。ここ
で、M1 は上述したように重み付けの係数h0 (=0.
5)に加算するデータの数(ここでは、−2から+2ま
での5個)を掛けた値(=2.5)である。
【0091】さらに、上記メモリー43に記憶された校
正用ロータリーエンコーダ36のインターバル値T(N)
50は、メモリー43から補正対象の現在の区間が中心
となるように、前後±8の区間に渡って合計17個のデ
ータZ-153が読み出される。そして、これらの合計1
7個のインターバル値T(N) 53は、CPU41の演算
処理によって互いにh0 =h1 …=h16=0.5の重み
付けをして加算処理54された後、平均化するためにM
2 で除算される。ここで、M2 は上述したように重み付
けの係数h0 (=0.5)に加算するデータの数(ここ
では、−8から+8までの17個)を掛けた値(=8.
5)である。
【0092】そして、上記2段階に渡って重み付けをし
て平均化されたデータ55、56は、CPU41の演算
処理によって互いに加算処理57され、加算するデータ
の数M3 (=2)で除算することによって、最終的に制
御データの1つであるFILS58が得られる。
【0093】なお、上記の如く重み付けの係数を”0.
5”に設定した場合には、CPU41の演算処理によっ
て重み付けをした平均化処理を行う際に、2進数で表さ
れる所定のデータを順次加算した後、加算データを1ビ
ットだけシフトさせることによって、重み付けの係数”
0.5”を掛ける演算処理を行うことができるので、演
算処理が非常に簡単であり、高速度の制御に対応できる
という特徴を有している。これは、重み付けの係数が”
0.5”の場合に限られるものではなく、図に示すよう
な3段階フィルター処理における場合のように、重み付
けの係数が”0.25”の場合には、2進数で表される
所定のデータを順次加算した後、加算データを2ビット
だけシフトさせることによって、重み付けの係数”0.
25”を掛ける演算処理を行うことができるので、同様
の効果が得られる。
【0094】また、必要に応じて、FILD及びΣDI
FFの一方又は双方に対して重み付けをして平均化する
ようにしても良い。
【0095】以上の構成において、この実施の形態に係
る回転体の駆動制御装置では、次のようにして、回転体
の駆動制御装置が使用される画像機器の生産性を低下さ
せることなく、回転体の速度制御を高精度に行なうよう
にした場合でも、回転体に発振が生じることがないのは
勿論のこと、低廉なコストで高周波数領域で生じる回転
体の回転変動を効果的に低減することができ、濃度ムラ
等が発生することのない高画質の画像を得ることが可能
となっている。
【0096】すなわち、上記カラー画像形成装置では、
図9に示すように、感光体ドラム10K、10Y、10
M、10Cの表面にそれぞれ黒、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色のトナー像を順次形成し、これらの感光体
ドラム10K、10Y、10M、10C上に形成された
各色のトナー像を、転写体搬送ベルト20上に保持され
た転写用紙15上に順次転写することによって、カラー
画像の形成が行われる。その際、上記転写体搬送ベルト
20を回転駆動するドライブロール25は、次のように
して駆動状態が制御される。
【0097】カラー画像の形成を開始するときに、CP
U41は、図11及び図18に示すように、前記標準周
波数fs で駆動モーター30を駆動し、転写体搬送ベル
ト20を回転駆動するドライブロール25の回転をスタ
ートさせる。そして、CPU41は、ドライブロール2
5の回転をスタートさせてから所定時間が過ぎたか否か
を判別し(ステップ101)、ドライブロール25の回
転をスタートさせてから所定時間が過ぎた場合には、パ
ラメータlを0に、パラメータiを1に、それぞれ設定
する(ステップ102)。ここで、上記所定時間は、標
準周波数fs で駆動モーター30を起動した立ち上がり
初期においては、図19に示すように、いわゆる、オー
バーシュート現象があり、不安定な状態にあるため、こ
の不安定な状態を避けて、当該駆動モーター30の回転
が一定に達したと見込まれる時間に設定される。
【0098】次に、CPU41は、図18及び図19に
示すように、ローターエンコーダ35から任意のパルス
が来たか否かを判別し(ステップ103)、ローターエ
ンコーダ35から任意のパルスが来た場合には、パルス
発振器45から出力されるパルスのカウンタ44による
カウント動作を開始する(ステップ104)。さらに、
CPU41は、ローターエンコーダ35から次のパルス
が来たか否かを判別し(ステップ105)、ローターエ
ンコーダ35から次のパルスが来た場合には、パルス発
振器45から出力されるパルスのカウンタ44によるカ
ウント動作を停止する(ステップ106)。そして、C
PU41は、カウンタ44によるカウント値をメモリー
43にTiとして記憶し(ステップ107)、パラメー
タlが2N+2以上となったか否かを判別して(ステッ
プ108)、パラメータlが2N+2以上となるまで、
ローターエンコーダ35からパルスが出力される間に、
パルス発振器45から出力されるパルスのカウンタ44
によるカウント値を、メモリー43にTiとして記憶す
る動作を繰り返す(ステップ104〜107)。
【0099】その後、CPU41は、パラメータlが2
N+2以上となると、次の値ΣT’(i)を計算し(ス
テップ109)、この値ΣT’(i)をメモリー43に
Ti’として記憶するとともに(ステップ110)、パ
ラメータlとiに1を加算して、ローターエンコーダ3
5のパルス数Mがl+1に等しくなったか否かを判別し
(ステップ111)、ローターエンコーダ35のパルス
数Mがl+1と等しくなるまで、ステップ104〜11
0の動作を繰り返す。 ΣT’(i)=T(i+N+1)+・・・・T(i+
1)+T(i)+T(i−1)+・・・・T(i−N−
1)
【0100】そして、CPU41は、ローターエンコー
ダ35のパルス数Mがl+1に等しくなると、次の値Σ
T’(i)を計算し(ステップ112)、この値ΣT’
(i)をメモリー43にTi’として記憶するととも
に、パラメータlとiに1を加算して(ステップ11
3)、ローターエンコーダ35のパルス数Mがローター
エンコーダ35から出力されるエンコーダパルスのアド
レス番号iと等しくなったか否かを判別し(ステップ1
14)、ローターエンコーダ35のパルス数Mがロータ
ーエンコーダ35から出力されるエンコーダパルスのア
ドレス番号iと等しくなるまで、ステップ112〜11
3の動作を繰り返す。 ΣT’(i)=T(i+N+1)+・・・・T(i+
1)+T(i)+T(i−1)+・・・・T(i−N−
1) 但し、ここでは()内の数値がMを超えた場合には、M
との差分を演算値とする。つまり、エンコーダは、1周
Mパルスであるため、()内の数値がMを越えると、そ
のアドレスのパルスは存在しなくなる。したがっ
て、()内の数値がMを越えた分、すなわち、Mとの差
分をアドレスとして指定することによって、()=1、
2、3・・・Mとなり、元のデータを使用することとな
る。
【0101】その後、CPU41は、ローターエンコー
ダ35のパルス数Mがl+1に等しくなると、ローター
エンコーダ35のパルス数Mがローターエンコーダ35
から出力されるエンコーダパルスのアドレス番号iと等
しくなると、次のようなフィードフォワード(FF)制
御を開始するとともに、この後、常にローターエンコー
ダ35から出力されるエンコーダパルスをカウントし
て、自分の位置を監視する動作を継続する(ステップ1
15)。このCPU41がローターエンコーダ35の位
置を監視する動作は、カラー画像形成装置の電源がOF
Fされたり、ジャム等が発生するまで、あるいは温度変
化が一定値を超えるなど、回転体であるドライブロール
25の回転に変動が生じる虞れがあるまで継続して行わ
れる。
【0102】このように、当該実施の形態1では、図1
8及び図19に示すように、所定時間が経過した後、ロ
ーターエンコーダ35から出力されるエンコーダー・パ
ルス列間の時間をカウンタ44によってカウントし始め
る。従来例では、ここで基準となるホームポジション信
号の入力を待つ時間を必要とすると、この実施の形態で
は、所定時間が経過した後最初に入ったパルスを、相対
基準パルスホームポジションとすることにより、絶対的
な基準ホームポジションを別途設ける必要がなくなる。
また、上述したように、常に、ローターエンコーダ35
から出力されるエンコーダー・パルスが幾つ進んだを監
視しておれば、ローターエンコーダ35のエンコーダー
・パルス数Mは既知であるので、ローターエンコーダ3
5の位置、つまり回転体であるドライブロール25の回
転位置を見失うことはない。
【0103】さらに、従来例では、ローターエンコーダ
35から出力されるエンコーダー・パルス間の時間測定
後にフィルター計算を行い、実際の制御に必要な逆位相
データを算出していたが、これは、最後のパルスとホー
ムポジションとの関係が不明確であるため、ホームポジ
ション信号が再度発生するまで、実際に制御に必要な逆
位相データの算出を始めることができなかったからであ
る。これに対して、この実施の形態では、相対基準パル
スホームポジションは、回転体であるドライブロール2
5の角速度変動を表すエンコーダー・パルスそのもので
あるため、両者の関係が狂うことはないため、ローター
エンコーダ35から出力されるエンコーダー・パルス間
の時間を測定する際に、平均化処理も前倒しで行うこと
ができ、同時に実際の制御に必要な逆位相データの算出
を行うことが可能となり、この逆位相データの算出は、
ローターエンコーダ35から出力される最後のエンコー
ダー・パルスが入力されて、回転体であるドライブロー
ル25の一回転分の処理が終了した時に、直ちに完了す
ることができ、その後すぐにフィードフォワード(F
F)制御を開始することができる。
【0104】したがって、この実施の形態では、従来の
回転体駆動制御手段のように、実際にフィードフォワー
ド(FF)制御を開始するまでに、ホームポジションの
検知等の所定の待ち時間が不要となり、回転体の駆動制
御装置が使用される画像機器の生産性を低下させること
がなく、画像機器の生産性を向上させることが可能とな
る。
【0105】このように、CPU41は、ローターエン
コーダ35のパルス数Mがローターエンコーダ35から
出力されるエンコーダパルスのアドレス番号iと等しく
なるまでの間に、前記補正テーブルに記憶されているイ
ンターバル値T(N) 、TL(N)と、各区間毎にロータリー
エンコーダー35から出力されて計測されたインターバ
ル値T’(N) に基づき、数5式にしたがって、次の区間
(N+1) の補正周波数f n を計算するが、この補正周波数
n の計算は、最終的にローターエンコーダ35から出
力される最後のエンコーダー・パルスが入力された時
に、直ちに完了するため、その後、数5式にしたがって
計算された補正周波数fn の値を駆動モーター30へ出
力し、すぐにフィードフォワード(FF)制御を開始す
ることができる。
【0106】この数5式に基づく駆動周波数の補正は、
常時行われるが、必要に応じて所定の時期に行っても良
い。
【0107】そして、CPU41は、上記補正後の駆動
周波数fn のデータを、ドライバー46に出力し、ドラ
イバー46は、補正後の駆動周波数fn に対応した値に
駆動パルスSDPの周波数が等しくなるように、当該駆動
パルスSDPを出力する。その結果、上記ドライブロール
25は、ドライバー46を介して駆動モーター30に供
給される補正後の駆動周波数fn の駆動パルスSDPによ
って回転駆動される。
【0108】いま、仮に、上記ドライブロール25の回
転変動が全くない場合には、FILS、FILD及び
ΣDIFFの各値は、FILS及びFILDがT
IDに、ΣDIFFが0になるため、数5式は、fn =f
s となり、当然のことながら、補正後の駆動周波数fn
は、標準周波数fs と等しくなる。
【0109】しかし、実際のドライブロール25には、
当該ドライブロール25の一回転に対応する速度変動が
その高調波成分とともに転写体搬送ベルト20に発生
し、かつ、最終段のギヤ34の歯数に対応する速度変動
成分等も発生する。その結果、駆動モーター30を標準
周波数fs で駆動した場合でも、ドライブロール25の
回転速度は、所定の値と一致しない。そこで、CPU4
1は、数5式に基づいて駆動モーター30の回転状態を
制御し、ドライブロール25に回転変動が発生するのを
防止するようになっている。いま、補正の対象となるK
番目の区間の補正テーブルのインターバル値が長い場
合、すなわち、駆動モーター30を一定角速度で回転さ
せたときのドライブロール25の角速度がK番目の区間
で遅くなっている場合には、その区間の補正テーブルに
記憶されたインターバル値T(K) がT IDよりも大きくな
るため、補正周波数fn が次のようにして高くなる。す
なわち、補正式数5式において、FILS及びFIL
D、ΣDIFFの値は、次のようになる。
【0110】FILSは、{h1 ×(ΣT(N-k) )/
1 +h2 ×(ΣT(N-m) )/M2}/M3 であるか
ら、補正の対象となるK番目の区間の補正テーブルのイ
ンターバル値T(K) が大きい場合には、このFILS
はTIDよりも大きな値となる。従って、補正式数5式に
おいて、(FILS/TID)の値は1よりも大きな値
となる。
【0111】なお、補正式数5式において、FILD
は、1/m{(ΣTID−ΣT’(N-m+1 ) )+(ΣTID
ΣT’(N-m+2) )+(ΣTID−ΣT’(N-m+3) )+…+
(ΣT ID−ΣT’(N-1) )+(ΣTID−ΣT’(N) )}
であり、1区間先の理想値ΣT IDとリアルタイムで読み
込まれるロータリーエンコーダ35のインターバル値Σ
T’(N) との差の計算値を平均化した値であるため、上
述したFILSの補正によってドライブロール25の
回転変動が補正されれば、FILDの値は、TIDにロー
タリーエンコーダ35の検出誤差を加えた値に理論的に
は等しくなる。ここで、ロータリーエンコーダ35の検
出誤差は、ΣDIFFに他ならないから、補正式数5式
の第2項であるβ×{fs ・TID/(FILD−ΣDI
FF)−f s }の値は、(FILD−ΣDIFF)がT
IDとなり、結果的に0となる。なお、補正式数5式のβ
の値は、適宜設定される。
【0112】その結果、補正式数5式のfn の値は、f
s より大きな値となり、補正周波数fn が高くなる。こ
れにより、駆動モーター30で駆動されるドライブロー
ル25の回転の角速度が一定になるように制御され、転
写体搬送ベルト20の周速が一定となる。
【0113】また、経時変化、温度変化等によって、形
状・寸法の膨張・縮小がギヤの歯溝の振れもしくは全ピ
ッチ噛み合い誤差に影響を及ぼし、これによって偏心成
分が変化する。この経時変化、温度変化等により、K番
目の区間の角速度が速くなった場合、すなわち、補正の
対象となるK番目の区間の補正テーブルのインターバル
値が短い場合には、その区間のロータリーエンコーダ3
5によってリアルタイムで検出されるインターバル値
T’(K) がTIDよりも小さくなるため、補正周波数fn
が次のようにして低くなる。すなわち、補正式数5式に
おいて、FILS、FILD及びΣDIFFの各値
は、次のようになる。
【0114】FILDは、1/m{(ΣTID−ΣT’
(N-m+1) )+(ΣTID−ΣT’(N-m+2 ) )+(ΣTID
ΣT’(N-m+3) )+…+(ΣTID−ΣT’(N-1) )+
(ΣTID−ΣT’(N) )}であるから、ロータリーエン
コーダ35によってリアルタイムで検出されるインター
バル値T’(K) がTIDよりも小さくなれば、このFIL
Dは、TIDよりも大きな値となる。そのため、補正式数
5式の第2項であるβ×{fs ・TID/(FILD−Σ
DIFF)−fs }の値は、FILDから検出誤差ΣD
IFFを減算した値(FILD−ΣDIFF)がTID
りも大きな値となるため、fs ・TID/(FILD−Σ
DIFF)がfs よりも小さな値となる。その結果、上
記補正式数5式の第2項の値は、fs とfs ・TID
(FILD−ΣDIFF)がそれ程大きくは異ならない
ため、マイナスの小さな値となり、補正周波数fn が低
くなる。
【0115】なお、FILSは、経時変化や温度変化
等によって生じる誤差を補正するものではなく、ドライ
ブロール25の駆動系が有する本来的な誤差を補正する
ものであるので、このFILSは、前述したように所
定の値をとる。
【0116】このように、補正式数5式のfn の値は、
s より小さな値となり、補正周波数fn が低くなる。
これにより、駆動モーター30で駆動されるドライブロ
ール25の回転の角速度が一定になるように制御され、
転写体搬送ベルト20の周速が一定となる。
【0117】上述のように、この実施の形態によれば、
転写体搬送ベルト20の角速度の変化を補正することが
できるだけでなく、経時変化、温度変化等により生じる
動的な角速度の変化も補正することができる。
【0118】しかも、ロータリーエンコーダ35、36
から出力されるインターバル値は、CPU41によって
平均化してから補正に使用するようになっているので、
メモリー43に記憶させるドライブロール25の角速度
の変化情報を、角速度の分割数を大幅に増加させた場合
でも、ロータリーエンコーダ35、36から出力される
インターバル値が平均化され、補正による変化分が大き
くなって、駆動モーター30からギヤを介してドライブ
ロール25の回転軸に至るまでの系に対する加振源とな
り、発振したり系の固有振動数の振幅が大きくなる虞れ
を防止することができる。
【0119】また、校正用のロータリーエンコーダ36
は、工場における調整時にのみ使用するものであり、工
場からの出荷時には、カラー画像形成装置から取り外さ
れるため、カラー画像形成装置のコストを増加させるこ
となく、高精度の制御が可能となる。
【0120】さらに、この実施例では、CPU41によ
って、カラー画像形成装置の動作時に、メモリー43に
記憶された校正用のロータリーエンコーダ36の回転速
度情報を読み出し、このメモリー43に記憶された校正
用のロータリーエンコーダ36の回転速度情報を各区間
毎に2段階に重み付けをした上で平均化して、この平均
化された回転速度情報に基づいて補正式である5式によ
って転写体搬送ベルト20の駆動を制御するように構成
されている。そのため、上記転写体搬送ベルト20の駆
動制御動作において、当該転写体搬送ベルト20の回転
角速度に変動がある場合でも、校正用のロータリーエン
コーダ36の回転速度情報を各区間毎に重み付けをした
上で平均化して、この平均化された回転速度情報に基づ
いて転写体搬送ベルト20の駆動状態が制御されるの
で、従来の移動平均化処理に比べて制御対象となる分割
区間から離れた区間の回転変動情報の影響を低減するこ
とができ、従来の移動平均化処理ではかえって増幅され
てしまっていた高周波領域の回転変動を低減することが
可能となる。
【0121】さらに説明すると、CPU41が2段階の
加算処理を行い、これらの2段階の加算処理によって図
2及び図3に示すような二段型フィルターの重み付けを
行っているので、次のようにして、従来の移動平均化処
理ではかえって増幅されてしまっていた高周波領域の回
転変動を低減することが可能となる。
【0122】上記二段型フィルターの特性は、次に示す
ようになる。いま、入力をX(n)としたときの出力Y
(n)は、 Y(n)=1/2×(ΣX’(n-k) )+1/2×(Σ
X’(n-m) ) と表すことができる。なお、ここで、Σはk=−2から
2まで、mは−8から8までとるものとする。また、式
Y(n)は、全体に記載されていない所定の係数で割る
ことによって平均化がなされるものである。
【0123】これは、結果的に二組の移動平均フィルタ
ーの和を示しているから、最初の項について解析すれ
ば、最初の項は、 Y1 (n)=1/2×(ΣX' (n-k) ) であり、この周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=1/2×(Z2 +Z1 +1+Z-1+Z-2) ;h0 =1/2 となる。周波数応答はZをejωtに置き換えることに
より、 H(n)=1/2×(cos(2ωt)+cos(ω
t)+1) と求められる。同様に第2項も求められ、第2項は、 Y2 (n)=1/2×(ΣX' (n-m) ) ;h0 =1/2 であり、ここで、Σはm=−8から8までとるものとす
る。この周波数伝達関数H(Z)は、 H(Z)=1/2×(Z8 +Z7 +Z6 +Z5 +Z4
3 +Z2 +Z1+1+Z-1+Z-2+Z-3+Z-4+Z-5
+Z-6+Z-7+Z-8) となる。周波数応答はZをejωtに置き換えることに
より、 H(n)=1/2×(cos(8ωt)+……+cos
(ωt)+1) よって、最終的な伝達関数は、 Y(n)/X(n)=H(n)=1/2×(cos(8
ωt)+……+2cos(2ωt)+2cos(ωt)
+2) となる。
【0124】この二段型フィルターの周波数伝達関数を
図示すると、図4に示すようになるう。この図4からわ
かるように、従来の移動平均化処理に比べて二段型フィ
ルターを用いた場合には、50〜80Hz近傍の高周波
領域において入出力比がマイナスになることがないの
で、この周波数領域における回転変動が増幅されるのを
防止することができ、それ以外の高周波領域においても
入出力比の変動を小さく抑えることができ、回転変動を
低減できることがわかる。
【0125】この結果、上記転写体搬送ベルト20は、
駆動速度が一定となり、4個の感光体ドラム1Y、1
M、1C、1Kのそれぞれの転写部における速度も一定
となるので、各転写部間の位置ずれを小さくすることが
できる。例えば、補正後の位置誤差Δxは図20に示す
ように、非常に小さくなる。
【0126】なお、この位置誤差は、ロータリーエンコ
ーダ35の出力に基づいて以下に述べる方法で測定器に
より測定したものである。
【0127】すなわち、ロータリーエンコーダ35の出
力を、F/V変換し、更にA/D変換し、適当なサンプ
リング周期でデジタル値をメモリする。そして、メモリ
された各デジタル値を平均するとともに、各デジタル値
とその平均値との差を求める。この差は、速度の差であ
るので、これを時間積分して位置誤差を求めたものであ
る。
【0128】従来、転写体搬送ベルト20は、フィード
バック制御のみで速度を制御されていた。そのときの、
速度変動を周波数毎にグラフ化して図21に示す。これ
から低周波領域に完全には消せない部分を持っているこ
とがわかり、そのため良好な画質を得られなかった。ま
た、図22は移動平均フィルターを用いたフィードフォ
ワード制御を追加した結果を示すものである。この場合
でも、低周波領域ではかなりの効果があるが、高周波領
域で、フィードバック制御のみの時より、速度変動が大
きくなっており、画質上別な悪化を招いている。これは
前述した増幅特性によるものであり、満足のいく画質改
善方法とは言い難い。
【0129】次に、図23に本方式のフィルターを用い
た結果を示す。高周波、低周波領域共に、増幅されず、
減少している。これにより、ようやく、満足のいく画質
が得られることがわかる。
【0130】なお、前記実施の形態1では、平均化処理
をロータリーエンコーダが毎パルス発生する毎に行うよ
うに構成した場合について説明したが、これに限らず、
従来と同様に、ロータリーエンコーダが一回転する間の
パルスデータをすべて記憶させた後に、平均化処理を開
始するように構成しても良い。この場合には、ロータリ
ーエンコーダが一回転する間のパルスデータをすべて記
憶させた後に、平均化処理をする時間が必要となるが、
従来のように、ロータリーエンコーダからパルスデータ
の採取を始めるまでに、ホームポジション信号を発生を
待つ必要はなく、その分だけ無駄な時間が生じるのを防
止することができ、生産性を高めることができる。尚、
校正用のロータリーエンコーダを使用せずに、装置に装
着されたエンコーダのパルス時間間隔をそのまま用いて
も良い。
【0131】実施の形態2 図24はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前
記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施の形態2では、転写体搬送ベルトの回
転駆動を制御するのではなく、感光体ドラムの回転駆動
を制御するように構成されている。
【0132】すなわち、この実施の形態2では、各感光
体ドラム10K、10Y、10M、10Cの表面速度を
160mm/secで駆動すべく、二相ステッピングモ
ーター30は2920Hzの基本駆動周波数で毎秒1
4.6回転しており、減速比1/24にて感光体ドラム
の回転軸を回転駆動し、負荷5Kgfで直径84mm、
幅340mmの各感光体ドラム10K、10Y、10
M、10Cを回転させている。このとき、減速比の関係
から、0.61Hzの感光体ドラムの回転軸一回転に対
応する速度変動が、その高調波成分とともに、感光体ド
ラム表面に発生し、かつ、最終段のギヤの歯数に対応す
る速度変動成分も発生する。これらは、ギヤの歯形が完
全なインボリュート曲線では無いこと等前述の速度変動
要因が同様に発生する。これらの速度変動成分は、感光
体ドラムの回転軸に同軸に取り付けられた、ロータリー
エンコーダー35のパルス間隔の変化として、観測、サ
ンプリングされ、通常時、約217Hzの周波数が最大
10%P−Pのバラツキとなって観測される。これを各
周波数毎の変動成分に分解して、観測するため、FET
法による解析を行うと、周波数の速度変動成分が生じる
ことが分かる。
【0133】図24は上記各感光体ドラム10K、10
Y、10M、10Cを回転駆動するための機構を示すも
のである。
【0134】図において、10K、10Y、10M、1
0Cは前記各感光体ドラムを示すものであり、これらの
各感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cは、二
相ステッピングモーターからなる駆動モーター30と、
この駆動モーター30の駆動軸に固着された第1ギヤ3
1と、この第1ギヤ31と歯合する第2ギヤ32と、こ
の第2ギヤ32と同じ軸に固着された第3ギヤ33と、
この第3ギヤ33と歯合する感光体ドラム10K、10
Y、10M、10Cの回転軸に固着された感光体ギヤ3
4とによって回転駆動されるようになっている。しか
も、上記感光体ドラム10K、10Y、10M、10C
の回転軸には、慣性体としてのフライホイール35がそ
れぞれ取付けられている。
【0135】また、上記感光体ドラム10K、10Y、
10M、10Cの回転軸には、ロータリーエンコーダ3
5及び校正用のロータリーエンコーダ36が取り付けら
れており、これらのロータリーエンコーダ35及び校正
用のロータリーエンコーダ36は、感光体ドラム10
K、10Y、10M、10Cの回転の角速度を検出する
ためのものである。また、上記ロータリーエンコーダ3
5及び校正用のロータリーエンコーダ36は、制御部4
0に接続されているとともに、この制御部40には、駆
動モーター30が接続されている。上記ロータリーエン
コーダ35としては、比較的低精度のものが使用され、
例えば、1回転当たり180あるいは360のパルスを
出力するものが用いられる。一方、上記校正用のロータ
リーエンコーダ36としては、高精度のものが使用さ
れ、例えば、1回転当たり1万数千のパルスを出力する
ものが用いられる。なお、上記校正用のロータリーエン
コーダ36は、例えば、工場における出荷前のカラー画
像形成装置の調整時にのみ感光体ドラム10K、10
Y、10M、10Cの回転軸に取り付けられるものであ
り、工場から出荷される際には装置から取り外されるよ
うになっている。
【0136】この実施の形態2の駆動制御を行なう以前
において、上記感光体ドラムの回転駆動機構は、感光体
ドラム10K、10Y、10M、10Cを回転駆動する
駆動モーター30への指令周波数を一定にしたときで
も、感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cの回
転軸の偏心や、駆動ギヤ31、32、33、34の噛み
合わせ誤差等によって、感光体ドラム10K、10Y、
10M、10Cの回転には、図4に示すように、感光体
軸部での回転角速度変動に伴う位置誤差(理想位置から
の偏差を表す)が現れる。
【0137】このように、感光体ドラムの駆動制御を行
なう以前においては、周波数fi 、系の共振周波数fn
及び駆動ギヤに起因する高周波数の近傍などに、振幅レ
ベルの高いピークが現れ、これらの感光体ドラムの角速
度の回転変動によって、転写用紙10上に順次転写され
るカラー画像に色ずれや色むらが現れる。
【0138】上記感光体ドラムの角速度の回転変動は、
感光体ドラムの1回転を1周期として発生する偏心成分
などの低周波の変動や、系の共振周波数fn に対応した
中間周波数の変動、あるいは駆動ギヤに起因する高周波
成分の変動などからなる。
【0139】ところで、この実施の形態2では、前記実
施の形態1と同様に、補正式5に基づいて、各感光体ド
ラム10K、10Y、10M、10Cを回転駆動する駆
動モーター30の回転状態が制御される。そのため、各
感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cの回転変
動を次のように低減することが可能となる。従来、感光
体ドラム10K、10Y、10M、10Cはフィードバ
ック制御のみで速度を制御されていた。そのときの、速
度変動を周波数毎にグラフ化して図25に示す。これか
ら低周波領域に完全には消せない部分を持っていること
がわかり、そのため良好な画質を得られなかった。ま
た、図26は移動平均フィルターを用いたフィードフォ
ワード制御を追加した結果を示すものである。この場合
でも、低周波領域ではかなりの効果があるが、高周波領
域で、フィードバック制御のみの時より、速度変動が大
きくなっており、画質上別な悪化を招いている。これは
前述した増幅特性によるものであり、満足のいく画質改
善方法とは言い難い。
【0140】次に、図27に本方式のフィルターを用い
た結果を示す。高周波、低周波領域共に、増幅されず、
減少している。これにより、ようやく、満足のいく画質
が得られることがわかる。
【0141】その他の構成及び作用は前記実施の形態1
と同様であるので、説明を省略する。
【0142】また、この実施の形態2では、上記感光体
ドラム10K、10Y、10M、10Cの回転軸に、慣
性体としてのフライホイール35をそれぞれ取付けるよ
うに構成されているので、ギアの歯などによる高い周波
数成分の変動が発生するのを防止することができ、画像
に色むら等が発生するのを防止できる。
【0143】すなわち、これらの高周波成分の変動に対
しては、慣性体としてのフライホイール35を最適に選
ぶことにより抑えることができる。
【0144】そのフライホイール35の大きさ(慣性モ
ーメントJL )は、下記の範囲内である時に高周波成分
を小さくでき、かつ補正制御も効果的に働くことがわか
った。 JL ≦0.5Kg・cm・s2
【0145】実施の形態3〜6 図28乃至図31はこの発明の実施の形態3〜6をそれ
ぞれ示すものであり、前記実施の形態1等と同一の部分
には同一の符号を付して説明すると、図28に示す実施
の形態3では、感光体ドラム70上に4色のトナー像を
順次形成し、これらのトナー像を転写ドラム71上に保
持された転写用紙72に順次転写することによりカラー
画像の記録を行なうように構成されている。そして、上
記感光体ドラム70及び転写ドラム71の少なくとも一
方が、本発明に係る回転体の駆動制御装置によって制御
されるようになっている。
【0146】また、図29に示す実施の形態4では、ベ
ルト状感光体73上に4色のトナー像を順次重ね合わせ
た状態で形成し、これらのトナー像を一括して転写用紙
72上に転写することによりカラー画像の記録を行なう
ように構成されている。そして、上記ベルト状感光体7
3が本発明に係る回転体の駆動制御装置によって制御す
るようになっている。
【0147】さらに、図30に示す実施の形態5では、
ベルト状感光体73上に4色のトナー像を順次重ね合わ
せた状態で形成し、これらのトナー像を一括して中間転
写ベルト74上に一旦転写して、この中間転写ベルト7
4から転写用紙72上にトナー像を転写することにより
カラー画像の記録を行なうように構成されている。そし
て、上記ベルト状感光体73及び中間転写ベルト74の
少なくとも一方が本発明に係る回転体の駆動制御装置に
よって制御するようになっている。
【0148】また、図31に示す実施の形態6では、感
光体ドラム70上に4色のトナー像を順次形成し、これ
らのトナー像を一旦中間転写ベルト74上に転写した
後、この中間転写ベルト74から転写用紙72上に一括
して転写することによりカラー画像の記録を行なうよう
に構成されている。そして、上記感光体ドラム70及び
中間転写ベルト74の少なくとも一方が、本発明に係る
回転体の駆動制御装置によって制御されるようになって
いる。
【0149】これらの実施の形態3〜6においても、他
の構成は前記実施の形態1と同様であるので、その説明
を省略する。
【0150】また、今までの実施の形態で画像転写系、
画像形成系についての適応例を述べたが、画像読み取り
装置に用いても良好な画質を得ることが可能である。こ
の場合には、例えば、CCD等を搭載したスキャナー部
を直線状に走査駆動するための駆動プーリーが回転体に
相当する。
【0151】
【発明の効果】以上説明した構成及び作用から明らかな
ように、この発明では、回転体の駆動制御装置が使用さ
れる画像機器の生産性を低下させることなく、回転体の
速度制御を高精度に行なうようにした場合でも、回転体
に発振が生じることがないのは勿論のこと、低廉なコス
トで高周波数領域で生じる回転体の回転変動を効果的に
低減することができ、濃度ムラ等が発生することのない
高画質の画像を得ることが可能な回転体の駆動制御装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る回転体駆動制御装置の
一実施の形態を示す制御動作のダイアグラムである。
【図2】 図2は制御手段で使用されるウインドー関数
を示す図表である。
【図3】 図3は制御手段で使用されるウインドー関数
を示すグラフである。
【図4】 図4は制御手段で使用されるウインドー関数
のフィルター特性を示すグラフである。
【図5】 図5は制御手段で使用されるウインドー関数
を示す図表である。
【図6】 図6は制御手段で使用されるウインドー関数
のフィルター特性を示すグラフである。
【図7】 図7は三角窓ウインドー関数を使用する場合
の制御動作を示すダイアグラムである。
【図8】 図8は制御手段で使用されるウインドー関数
のフィルター特性を示すグラフである。
【図9】 図9はこの発明に係る回転体駆動制御装置の
一実施の形態を適用したカラー画像形成装置を示す構成
図である。
【図10】 図10は転写体搬送ベルトの駆動機構を示
す構成図である。
【図11】 図11はこの発明に係る回転体駆動制御装
置の一実施の形態としての制御部を示すブロック図であ
る。
【図12】 図12はドライブロールの回転変動を示す
グラフである。
【図13】 図13はドライブロールの回転変動の周波
数成分を示すグラフである。
【図14】 図14(a)〜(c)は制御部の動作をそ
れぞれ示すタイミングチャートである。
【図15】 図15はデータを示す図である。
【図16】 図16はデータを示す図である。
【図17】 図17はデータを示す図である。
【図18】 図18はこの発明に係る回転体駆動制御装
置の一実施の形態としての制御部の動作を示すフローチ
ャートである。
【図19】 図19はこの発明に係る回転体駆動制御装
置の一実施の形態としての制御部の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図20】 図20はドライブロールの回転変動を示す
グラフである。
【図21】 図21は従来例におけるドライブロールの
回転変動の周波数成分を示すグラフである。
【図22】 図22は従来例におけるドライブロールの
回転変動の周波数成分を示すグラフである。
【図23】 図23は本発明の一実施の形態におけるド
ライブロールの回転変動の周波数成分を示すグラフであ
る。
【図24】 図24は感光体ドラムの駆動機構を示す構
成図である。
【図25】 図25は従来例における感光体ドラムの回
転変動の周波数成分を示すグラフである。
【図26】 図26は従来例における感光体ドラムの回
転変動の周波数成分を示すグラフである。
【図27】 図27はこの発明の実施の形態2における
感光体ドラムの回転変動の周波数成分を示すグラフであ
る。
【図28】 図28はこの発明の実施の形態3に係る回
転体駆動制御装置を適用し得るカラー画像形成装置を示
す構成図である。
【図29】 図29はこの発明の実施の形態4に係る回
転体駆動制御装置を適用し得るカラー画像形成装置を示
す構成図である。
【図30】 図30はこの発明の実施の形態5に係る回
転体駆動制御装置を適用し得るカラー画像形成装置を示
す構成図である。
【図31】 図31はこの発明の実施の形態6に係る回
転体駆動制御装置を適用し得るカラー画像形成装置を示
す構成図である。
【図32】 図32は従来の制御手段で使用されるウイ
ンドー関数のフィルター特性を示すグラフである。
【図33】 図33は従来の移動平均法を示すダイアグ
ラムである。
【図34】 図34は従来の回転体駆動制御装置の制御
部の動作を示すフローチャートである。
【図35】 図35は従来の回転体駆動制御装置の制御
部の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 転写体搬送ベルト、25 ドライブロール(回転
体)、30 駆動モーター、35 ロータリーエンコー
ダ(回転検出手段)、41 CPU(制御手段)、43
メモリー(記憶手段)、50、51、53 回転速度
情報データ、52、54、57 加算手段、h 重み付
け係数。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB17 AD04 AD09 2C061 AP04 AQ06 AR01 HH05 HJ02 HJ10 HK11 2H027 DA17 ED02 5H313 AA07 AA37 BB01 CC02 DD01 EE01 HH01 JJ01 MM18 NN03 5H550 AA14 DD07 GG03 JJ03 JJ04 JJ12 JJ17 JJ26 JJ30 LL07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像機器に使用される回転体の駆動を制
    御するための回転体駆動制御装置において、 前記回転体の回転速度を検出する回転検出手段と、 前記回転体を回転駆動する駆動手段を一定の速度で駆動
    した際に、前記回転検出手段によって検出された回転速
    度情報を所定の分割区間毎に記憶する記憶手段と、 画像機器の動作時に、前記記憶手段に記憶された回転検
    出手段の回転速度情報を分割区間に応じた重み付けをし
    て平均化した回転速度情報に基づいて前記回転体の駆動
    を制御する制御手段とを備え、 前記回転検出手段によって検出された回転体の回転速度
    情報を、所定の分割区間毎に記憶手段に記憶する動作を
    開始する基準が、前記回転検出手段から出力される任意
    の回転速度情報であることを特徴とする回転体駆動制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、記憶手段に記憶された
    回転検出手段の回転速度情報を分割区間に応じた重み付
    けをして平均化した回転速度情報に基づいて前記回転体
    の駆動を制御する制御動作を、前記記憶手段への記憶動
    作が終了した直後に開始することを特徴とする請求項第
    1項記載の回転体駆動制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007060865A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Ricoh Co Ltd 回転体駆動制御装置
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