JP2005092014A - 多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物、下層膜、多層レジストおよびパターン形成方法 - Google Patents

多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物、下層膜、多層レジストおよびパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アッシング処理の必要がなく、簡便な熱処理により分解除去でき、Low-K膜などの無機被膜にダメージを与えることがない熱分解性下層膜の形成に用いられる多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物を提供する。
【解決手段】 被膜の不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中300℃で1時間加熱した際の重量減少率が5重量%以下であり、かつ不活性ガス雰囲気中、真空雰囲気中、還元性ガス雰囲気中または不活性ガスと還元性ガスとの混合雰囲気中420℃で1時間加熱した際の重量減少率が80重量%以上であることを特徴とする多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種の放射線を用いる多層レジストプロセスによる微細加工に用いられる、特に集積回路素子の製造に好適な、熱分解性下層膜形成組成物、当該組成物から形成された多層レジストプロセス用熱分解性下層膜、当該下層膜を有する多層レジスト、および当該多層レジストを用いるパターン形成方法に関する。
従来、集積回路素子等を製造するには、例えば、放射線の照射、レジスト被膜の現像、パターン転写等の工程を経るフォトリソグラフィ技術により、シリコン系酸化膜や層間絶縁膜等の無機被膜の微細加工が行われている。
しかしながら、集積回路素子の微細化に伴いレジスト被膜の膜厚も薄膜化されているため、レジスト被膜のマスク性が不足し、損傷を与えずに無機被膜を加工することが困難となっている。
そこで近年、図1に例示するような多層レジストプロセスによるパターン形成方法が注目されている。
このパターン形成方法は、図1のaに示すように、先ず基板(10)上に、シリコン系酸化膜や層間絶縁膜等の無機被膜(11)を形成し、それらの表面段差を吸収するのに十分な厚い下層膜(12)を設け、その上にSOG(スピン・オン・グラス)等のシリコン系酸化膜の極く薄い中間層(13)を形成し、さらにその上にレジスト被膜(14)を設けた4層構造を利用して、例えば下記する工程を経て無機被膜を加工する方法である。
即ち、図2のbに示すように、上層のレジスト被膜(14)にフォトリソグラフィ技術によりパターンを形成し、図2のcに示すように、それをマスクとしてパターンをSOG等の中間層(13)に転写する。次いで、図2のdに示すように、この中間層(13)をマスクとして下層膜(12)にパターンを転写するとともに、レジスト被膜(14)を除去し、最後に図2のeに示すように、この下層膜(12)をマスクとしてパターンを転写するとともに、中間層(13)を除去することにより、無機被膜(11)に所望のパターンを形成する。
この方法では、下層膜(12)は、基板(10)から反射した放射線を吸収して、パターンにハレーションが生じることを防ぐとともに、無機被膜(11)を微細加工するためのマスクとして用いられるものである。
このようなパターン形成に際しては、SOG等の中間層やシリコン系酸化膜や層間絶縁膜等の無機被膜は、通常、RIE(反応性イオンエッチング)により、またレジスト被膜や下層膜等の有機被膜は、通常、エッチングガスに酸素ガスを用いるアッシングによりそれぞれ加工される。そして、下層膜をアッシングにより除去する場合、下層膜の下に存在し、下層膜をマスクとしてパターン形成された無機被膜、特にLow-K膜(低誘電絶縁膜)が、酸素プラズマなどに曝されてダメージを受ける結果、電気特性が劣化するおそれがある。
一方、特許文献1に、アセナフチレン系重合体を含有し、優れたRIE耐性を有して薄膜として使用可能であり、高精度のパターンを形成しうる多層レジストプロセス用下層膜形成組成物が提案されている。
特開2002−296789号公報
しかし、特許文献1のものを含め従来の下層膜形成組成物では一般に、アッシング処理によりパターンが形成されているが、アッシング処理の必要がなく、Low-K膜などの無機被膜にダメージを与えることなく容易に除去しうる下層膜を形成し得る新たな材料の開発が望まれている。
本発明の課題は、アッシング処理の必要がなく、簡便な熱処理により分解除去でき、Low-K膜などの無機被膜にダメージを与えることがない熱分解性下層膜の形成に用いられる多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物を提供することにある。
本発明は、第一に、
それから形成される被膜の不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中300℃で1時間加熱した際の重量減少率が5重量%以下であり、かつ不活性ガス雰囲気中、真空雰囲気中、還元性ガス雰囲気中または不活性ガスと還元性ガスとの混合雰囲気中420℃で1時間加熱した際の重量減少率が80重量%以上であることを特徴とする多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物、
からなる。
本発明は、第二に、
前記多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物から形成されてなる多層レジストプロセス用熱分解性下層膜、
からなる。
本発明は、第三に、
前記多層レジストプロセス用熱分解性下層膜上に、シリコン系酸化膜およびレジスト被膜を順次形成してなることを特徴とする多層レジスト、
からなる。
本発明は、第四に、
前記多層レジストにパターンを形成する工程およびパターンが形成された多層レジストプロセス用熱分解性下層膜を熱処理して分解除去する工程を有することを特徴とするパターン形成方法、
からなる。
以下、本発明を詳細に説明する。
多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物
本発明の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物(以下、単に「熱分解性下層膜形成組成物」という。)は、それから形成される被膜の不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中300℃で1時間加熱した際の重量減少率(以下、「重量減少率(300℃)」と表記する。)が5重量%以下であり、かつ不活性ガス雰囲気中、真空雰囲気中、還元性ガス雰囲気中または不活性ガスと還元性ガスとの混合雰囲気中420℃で1時間加熱した際の重量減少率(以下、「重量減少率(420℃)」と表記する。)が80重量%以上である組成物からなる。
このような特性を有する本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成された被膜は、多層レジストを形成する際の熱処理時にも安定であり、また簡便な熱処理のみで分解除去することが可能である。したがって、該被膜を多層レジストプロセスにおける下層膜として使用することにより、Low-K膜などの層間絶縁膜にダメージを与えることがなく該下層膜を除去でき、層間絶縁膜等の無機被膜やそれを用いた集積回路素子の電気特性を劣化させることがない。
本発明において、熱分解性下層膜形成組成物の各温度における重量減少率を評価する際の不活性ガスとは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の希ガス類または窒素あるいはこれらのガスの2種以上の混合物を意味し、また還元性ガスとは、水素、一酸化炭素またはメタンあるいはこれらのガスの2種以上の混合物を意味し、さらに真空雰囲気とは、100Torr以下の圧力を意味する。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成される被膜の重量減少率(300℃)は、5重量%以下、好ましくは3重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。このような被膜は、多層レジストを形成する際の通常の加熱条件である300℃以下の温度で熱的に安定であり、多層レジストプロセスにより集積回路素子を製造するための下層膜として極めて望ましい特性を有する。
また、本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成される被膜の重量減少率(420℃)は、80重量%以上、好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上、特に好ましくは99重量%以上である。このような被膜は、420℃以下の温度で良好な熱分解性を有し、集積回路素子を形成する際に通常用いられるアッシング処理の必要がなく、簡便な熱処理のみで分解除去することが可能であり、また場合によりアッシング処理と熱処理とを併用する場合にも、アッシング処理の時間を極めて短時間とすることができる。したがって、このような被膜を下層膜として用いることにより、Low-Kなどの層間絶縁膜等の無機被膜にダメージを与えることがなく該下層膜を除去することができ、しかもLow-Kなどの層間絶縁膜等の無機被膜およびそれを用いた集積回路素子の電気特性を劣化させることがない。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成される被膜のガラス転移温度は、好ましくは300℃以上、さらに好ましくは310℃、特に好ましくは320℃以上である。この場合、該被膜がこのような高いガラス転移温度を有することにより、多層レジストの形成時に高温にさらされても、相転移に伴う大きな体積変化を示すことがなく、多層レジストの形状安定性を確保することができる。
〈有機ポリマー〉
本発明の熱分解性下層膜形成組成物の組成としては、得られる被膜が前記所定の重量減少率(300℃)および重量減少率(420℃)を有する限り特に限定されるものでないが、例えば、ポリオレフィン、ポリアリーレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリイミン、ポリスルフィド等の有機ポリマー、好ましくはポリオレフィン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド等を主体成分とする組成物を挙げることができる。
また、本発明の熱分解性下層膜形成組成物における主体成分である有機ポリマーは、芳香族成分の含有率が50重量%以下、好ましくは35重量%以下、特に好ましくは25重量%以下であることが望ましい。この場合、有機ポリマー中の芳香族成分の含有率が50重量%を越えると、重量減少率(420℃)が小さくなり、十分な熱分解性が得られないおそれがある。
ここでいう「芳香族成分」とは、ベンゼン環を少なくとも1つ有する化合物を意味し、例えばビフェニルのような2個以上のベンゼン環が縮合していない成分や、例えばナフタリン、アントラセン等のような縮合環を有する成分も含むことができる。
また、芳香族成分中の各ベンゼン環を構成する炭素原子は、水素原子以外にも、例えば、アルキル基、水酸基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、イソシアナト基、ハロゲノ基、メルカプト基、チオール基、チオニル基、スルフォニル基、シリル基等の置換基と結合していてもよい。
本発明において、芳香族成分は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、本発明の熱分解性下層膜形成組成物における主体成分である有機ポリマーは、脂環族成分の含有率が30重量%以上、好ましくは40重量%以上、特に好ましくは50重量%以上であることが望ましい。この場合、有機ポリマー中の脂環族成分の含有率が30重量%未満であると、重量減少率(300℃)あるいは重量減少率(420℃)が本発明における所定の範囲を外れるおそれがある。
ここでいう「脂環族成分」とは、炭素原子が環状に結合した構造を少なくとも1つ有する炭素環式化合物のうち前記芳香族成分に属さないものを意味し、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環、シクロウンデカン環、シクロドデカン環等の脂環式環状構造を少なくとも1つ有する化合物を挙げることができる。脂環族成分において、該脂環式環状構造は単独でまたは2個以上が組み合わされて存在することができる。
また、脂環族成分は、芳香族性を示さない限りでは、炭素−炭素二重結合および/または炭素−炭素三重結合を1つ以上有することもでき、またその脂環式環状構造を構成する炭素原子の一部、好ましくは50%未満、特に好ましくは30%未満が、酸素原子、窒素原子、珪素原子、りん原子、いおう原子等の異項原子の1種類以上あるいは1個以上で置き換えられていてもよい。さらに、脂環族成分中の各脂環式環状構造を構成する原子は、水素原子以外にも、例えば、アルキル基、水酸基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、イソシアナト基、ハロゲノ基、メルカプト基、チオール基、チオニル基、スルフォニル基、シリル基等の置換基と結合していてもよい。
本発明において、脂環族成分は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
前記有機ポリマーは種々の方法で合成することができ、例えば、重縮合、重付加等の逐次反応や、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、開環重合等の連鎖反応で合成することができる。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物において、有機ポリマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
〈添加剤〉
本発明の熱分解性下層膜形成組成物には、本発明の所期の効果を損なわない限り、必要に応じて、架橋剤、バインダー樹脂、放射線吸収剤、界面活性剤、酸発生剤等の各種添加剤を配合することができる。
−架橋剤−
架橋剤は、例えば、形成される下層膜と、その上に形成されるレジスト被膜との間のインターミキシングを防止する役割を果たし、また組成物の塗布後のクラックを防止する役割も果たす成分である。
このような架橋剤としては、例えば、多核フェノール類、硬化剤等を挙げることができる。
前記多核フェノール類としては、例えば、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−メチレンビスフェノール、4,4’−エチリデンビスフェノール、ビスフェノールA等の2核フェノール類;4,4’,4''−メチリデントリスフェノール、4,4’−〔1−{4−(1−[ 4−ヒドロキシフェニル ]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール等の3核フェノール類;ノボラック等のポリフェノール類等を挙げることができる。
これらの多核フェノール類のうち、4,4’−〔1−{4−(1−[ 4−ヒドロキシフェニル ]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール、ノボラック等が好ましい。
前記多核フェノール類は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記硬化剤としては、例えば、2,3−トリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、3,4−トリレンジイソシアナート、3,5−トリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、1,4−シクロヘキサンジイソシアナート等のジイソシアナート類や、市販品として、エピコート812、同815、同826、同828、同834、同836、同871、同1001、同1004、同1007、同1009、同1031(商品名、油化シェルエポキシ(株)製)、アラルダイト6600、同6700、同6800、同502、同6071、同6084、同6097、同6099(商品名、チバガイギー社製)、DER331、同332、同333、同661、同644、同667(商品名、ダウケミカル社製)等のエポキシ化合物類;サイメル300、同301、同303、同350、同370、同771、同325、同327、同703、同712、同701、同272、同202、マイコート506、同508(商品名、三井サイアナミッド(株)製)等のメラミン系硬化剤;サイメル1123、同1123−10、同1128、マイコート102、同105、同106、同130(商品名、三井サイアナミッド(株)製)等のベンゾグアナミン系硬化剤;サイメル1170、同1172(商品名、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックN―2702(商品名、三和ケミカル(株)製)等のグリコールウリル系硬化剤等を挙げることができる。
これらの硬化剤のうち、メラミン系硬化剤、グリコールウリル系硬化剤等が好ましい。 前記硬化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、架橋剤として、多核フェノール類と硬化剤とを併用することもできる。
架橋剤の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、5,000重量部以下、好ましくは1,000重量部以下である。
−バインダー樹脂−
バインダー樹脂は、形成される下層膜と、その上に形成されるレジスト被膜との間のインターミキシングを防止する役割を果たし、また組成物の塗布後のクラックを防止する役割も果たす成分である。
このようなバインダー樹脂としては、前記有機ポリマー以外の、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用することができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、
ポリ(1,4−ペンタジエン)、ポリ(1,4−ヘキサジエン)、ポリ(1,5−ヘキサジエン)等の非共役ジエン系重合体類;ポリ(メチルビニルケトン)、ポリ(芳香族ビニルケトン)、ポリ(環状ビニルケトン)等の不飽和ケトン系重合体類;ポリ(メタ)アクリル酸無水物、無水マレイン酸の共重合体等の不飽和カルボン酸無水物の重合体類;メチレンマロン酸ジエステル、イタコン酸ジエステル等の不飽和多価カルボン酸エステルの重合体類;ソルビン酸エステル、ムコン酸エステル等のジオレフィンカルボン酸エステルの重合体類;
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸チオエステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物等の不飽和カルボン酸またはその誘導体の重合体類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の(メタ)アクリロニトリルまたはその誘導体の重合体類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体の重合体類;スチリル金属化合物の重合体類;ビニルオキシ金属化合物の重合体類;
ポリ尿素類;ポリスルホン類;ポリアジン類;ポリアミン類;ポリ芳香族ケトン類;ポリイミド類;ポリベンゾイミダゾール類;ポリベンゾオキサゾール類;ポリベンゾチアゾール類;ポリアミノトリアゾール類;ポリオキサジアゾール類;ポリピラゾール類;ポリテトラゾール類;ポリキノキサリン類;ポリトリアジン類;ポリベンゾオキサジノン類;ポリキノリン類;ポリアントラゾリン類
等を挙げることができる。
また、前記熱硬化性樹脂は、熱分解性下層膜形成組成物を基板に塗布後の加熱により硬化して溶剤に不溶となり、レジスト被膜との間のインターミキシングを防止する作用を有する成分であり、バインダー樹脂として好ましく使用することができる。
このような熱硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性アクリル系樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、芳香族炭化水素樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂等を挙げることができる。
これらのバインダー樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 バインダー樹脂の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、20重量部以下、好ましくは10重量部以下である。
−放射線吸収剤−
放射線吸収剤は、形成される下層膜の反射防止能を調整する目的で添加される成分である。
このような放射線吸収剤としては、例えば、油溶性染料、分散染料、塩基性染料、メチン系染料、ピラゾール系染料、イミダゾール系染料、ヒドロキシアゾ系染料等の染料;ビクシン誘導体、ノルビクシン、スチルベン、4、4’−ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピラゾリン誘導体等の蛍光増白剤;ヒドロキシアゾ系染料、チヌビン234(商品名、チバガイギー社製)、チヌビン1130(商品名、チバガイギー社製)等の紫外線吸収剤;アントラセン誘導体、アントラキノン誘導体等の芳香族化合物等を挙げることができる。
これらの放射線吸収剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
放射線吸収剤の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、100重量部以下、好ましくは50重量部以下である。
−界面活性剤−
界面活性剤は、組成物の塗布性、ストリエーション、ぬれ性や、形成される下層膜の現像性等を改良する作用を有する成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−n−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤や、市販品として、オルガノシロキサンポリマーであるKP341(商品名、信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体であるポリフローNo.75、同No.95(商品名、共栄社化学(株)製)、エフトップEF101、同EF204、同EF303、同EF352(商品名、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、同F172、同F173(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC135、同FC93(商品名、住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(商品名、旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下である。
−ラジカル発生剤−
ラジカル発生剤は、形成される下層膜の架橋反応を促進させ、弾性率などの被膜特性を調整する作用を有する成分である。
このようなラジカル発生剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ラジカル重合やパーオキサイド架橋に用いられるパーオキサイド類を挙げることができる。
前記パーオキサイド類としては、例えば、
イソブチリルパーオキサイド、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−nプロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、ジ(2−エトキシエチルパーオキシ)ジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ジメトキブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、スクシニックパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、m−トルオイル・ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、
t−ブチルパーオキシ・イソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ・2−エチルヘキシルカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ヘキシルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド
等を挙げることができる。
これらのパーオキサイドは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 ラジカル発生剤の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、100重量部以下、好ましくは0.1〜100重量部である。
−酸発生剤−
酸発生剤は、形成される下層膜の架橋反応を促進させ、弾性率などの被膜特性を調整する作用を有する成分である。
このような酸発生剤としては、感放射線性発生剤あるいは熱酸発生剤を使用することができる。
前記感放射線性酸発生剤としては、例えば、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムナフタレンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロn−ブタンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムピレンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4―t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムピレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、
4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4―ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート、
シクロヘキシル・メチル・2―オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2―オキソシクロヘキシル・ジシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2―オキソシクロヘキシル・ジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1―ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―シアノー1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―シアノ−1―ナフチル−ジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―ニトロ−1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―ニトロ−1―ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4―メチル−1―ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−(4−ヒドロキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−メトキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4―エトキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4―メトキシメトキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4―エトキシメトキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(1−メトキシエトキシ)−1−ナフチル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(2−メトキシエトキシ)−1−ナフチル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−メトキシカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−(4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−〔4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチル〕テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−ベンジルオキシ−1−ナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート
等のオニウム塩化合物;
フェニル・ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニル・ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチル・ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン含有化合物;
1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のジアゾケトン化合物;
4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等のスルホン酸化合物;
ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸化合物等を挙げることができる。
これらの感放射線性酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記熱酸発生剤としては、例えば、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、アルキルスルホネート等を挙げることができる。
これらの熱酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、感放射線性酸発生剤と熱酸発生剤とを併用することもできる。
酸発生剤の配合量は、有機ポリマーとバインダー樹脂との合計100重量部当たり、通常、5,000重量部以下、好ましくは0.1〜1,000重量部である。
−その他の添加剤−
さらに、その他の添加剤として、保存安定剤、消泡剤、接着助剤等を挙げることもできる。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物は、その使用に際して、通常、有機ポリマーを、場合により配合される添加剤成分と共に、適当な溶剤に溶解した溶液として調製される。
〈溶剤〉
前記溶剤としては、有機ポリマーおよび添加剤成分を溶解し、適度の揮発性を有する限り、特に限定されるものではないが、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエテルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル等の乳酸エステル類;
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸i−ブチル、ギ酸n−アミル、ギ酸i−アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、酢酸n−ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、酪酸i−ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクトン等のラクトン類
等を挙げることができる。
これらの溶剤のうち、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキサノン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド等が好ましい。
前記溶剤は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物において、溶剤の使用量は、得られる組成物の固形分濃度が、通常、0.01〜70重量%程度、好ましくは0.05〜60重量%、さらに好ましくは0.1〜50重量%となる範囲である。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物は、特に、高集積度の集積回路素子の製造に極めて好適に使用することができる。
多層レジストプロセス用熱分解性下層膜
本発明の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜(以下、単に「熱分解性下層膜」という。)は、本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成されるものであり、多層レジストプロセスにおいて、例えば、シリコン系酸化膜やLow-Kなどの層間絶縁膜等の無機被膜上に形成されるものである。
本発明の熱分解性下層膜は、例えば、後述するパターン形成方法の1)の工程に記載する方法により形成することができる。
本発明の熱分解性下層膜は、特に、高集積度の集積回路素子の製造に極めて好適に使用することができる。
多層レジスト
本発明の多層レジストは、本発明の熱分解性下層膜上に、シリコン系酸化膜およびレジスト被膜を順次形成してなるものである。
本発明の多層レジストは、例えば、後述するパターン形成方法の1)〜3)の工程に記載する方法により形成することができる。
本発明の多層レジストは、特に、高集積度の集積回路素子の製造に極めて好適に使用することができる。
パターン形成方法
本発明のパターン形成方法は、本発明の多層レジストにパターンを形成する工程およびパターンが形成された熱分解性下層膜を熱処理して分解除去する工程を有するものであり、より具体的には、例えば、下記1)〜9)の工程を有する。
以下、図2を参照して、本発明のパターン形成方法を、多層レジストの形成段階を含めて説明すると、
1)図2のaに示すように、基板(20)上に形成した層間絶縁膜等の無機被膜(21)上に、熱分解性下層膜形成組成物を塗布し、得られた塗膜をベークして熱分解性下層膜(22)を形成する工程;
2)図2のbに示すように、熱分解性下層膜(22)上にSOG組成物を塗布し、得られた塗膜をベークしてSOG層(23)を形成する工程;
3)図3のcに示すように、SOG層(23)上にレジスト組成物を塗布し、得られた塗膜をベークしてレジスト被膜(24)を形成する工程;
4)図3のdに示すように、レジスト被膜(24)に露光用マスクを介して、露光する工程;
5)図3のeに示すように、露光したレジスト被膜(24)を現像して、パターンを形成することにより、マスクパターン(i)を得る工程;
6)図3のfに示すように、マスクパターン(i)をマスクとして、RIEにより処理して、SOG層(23)にパターンを形成することにより、マスクパターン(ii)を得る工程;
7)図3のgに示すように、マスクパターン(ii)をマスクとして、アッシングにより処理して、熱分解性下層膜(22)にパターンを形成することにより、マスクパターン(iii)を得る工程;
8)図3のhに示すように、マスクパターン(iii)をマスクとして、RIEにより処理して、無機被膜(21)にパターンを形成する工程;並びに
9)図3のiに示すように、熱処理することにより、マスクパターン(iii)の熱分解性下層膜(22)を分解除去する工程
を有する。
以下、これらの工程についてさらに詳細に説明する。
1)の工程において、熱分解性下層膜形成組成物の塗布は、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により実施することができる。
その後、塗膜をベークして溶剤を揮発させることにより、熱分解性下層膜(22)を形成する。この際のベーク温度は、通常、90〜350℃程度、好ましくは150〜300℃である。
また、本発明においては、場合により、予め熱分解性下層膜形成組成物から被膜を形成しておき、この被膜を無機被膜(21)上に積層する方法を採用することもできる。この場合、該被膜は、熱分解性下層膜形成組成物を適当な基材上に、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、フローコート法、スプレーコート法、ホットプレス法等の適宜の方法で塗布したのち、ベークして溶剤を揮発させることにより得ることができる。
このようにして形成される熱分解性下層膜(22)の膜厚は、通常、100〜100,000Å、好ましくは500〜10,000Åである。
次いで、2)の工程において、SOG組成物の塗布は、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により実施することができる。
その後、塗膜をベークして溶剤を揮発させることにより、SOG層(23)を形成する。この際のベーク温度は、通常、90〜350℃程度、好ましくは200〜300℃である。
このようにして形成されるSOG層(23)の膜厚は、通常、50〜5,000Å、好ましくは100〜2,000Åである。
次いで、3)の工程において、SOG層(23)上に、レジスト組成物をレジスト被膜が所定の膜厚となるように塗布したのち、ベークして溶剤を揮発させることにより、レジスト被膜(24)を形成する。この際のベーク温度は、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、通常、30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃である。
レジスト組成物をSOG層(23)上に塗布する際には、レジスト組成物を適当な溶剤に、固形分濃度が例えば5〜50重量%となるように溶解したのち、例えば孔径0、2μm程度のフィルターでろ過して調製した組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により塗布する。
前記レジスト組成物としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とからなるポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と感放射線性架橋剤とからなるネガ型レジスト組成物、感放射線性酸発生剤を含有するポジ型またはネガ型の化学増幅型レジスト組成物等を挙げることができる。なお、これらのレジスト組成物として、市販のレジスト溶液をそのまま使用してもよい。
次いで、4)の工程において、露光用マスクを介して、レジスト被膜(24)に選択的に露光する。
露光に用いられる放射線としては、使用するレジスト組成物の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等から適宜選択して使用されるが、好ましい放射線は遠紫外線であり、特に、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2 エキシマレーザー(波長157nm)が好ましい。
次いで、5)の工程において、露光後のレジスト被膜(24)を現像したのち、洗浄し、乾燥することにより、レジスト被膜(24)に所定のパターンを形成して、マスクパターン(i)を得る。この際、解像度、パターン形状、現像性等をさらに向上させるため、露光後の現像に先立って露光後ベークを行ってもよい。
この工程で使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の1種以上を溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。
また、これらの現像液には、水溶性有機溶剤、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加することもできる。
次いで、6)の工程において、マスクパターン(i)をマスクとして、例えば、フッ素プラズマ、塩素プラズマ、臭素プラズマ等のガスプラズマを用いるRIEにより処理して、SOG層(23)に所定のパターンを形成して、マスクパターン(ii)を得る。
次いで、7)の工程において、マスクパターン(ii)をマスクとし、酸素等のガスプラズマを用いるアッシングにより処理して、熱分解性下層膜(22)に所定のパターンを形成するとともに、マスクパターン(i)を除去して、マスクパターン(iii)を得る。
次いで、8)の工程において、マスクパターン(iii)をマスクとして、フッ素プラズマ、塩素プラズマ、臭素プラズマ等のガスプラズマを用いるRIEにより処理して、無機被膜(21)に所定のパターンを形成するとともに、マスクパターン(ii)を除去する。
次いで、9)の工程において、マスクパターン(iii)の熱分解性下層膜(22)を熱処理することにより、分解除去する。この際の加熱温度は、好ましくは350℃〜600℃、さらに好ましくは350℃〜500℃、特に好ましくは350℃〜420℃である。
また、熱分解性下層膜(22)を熱処理する際の雰囲気は、大気中、不活性ガス中、還元性ガス中または真空中でもよく、あるいは大気、不活性ガスおよび還元性ガスの何れか少なくとも2種以上の混合物でもよいが、好ましくは不活性雰囲気ガスおよび/または還元性ガス雰囲気であり、さらには不活性ガスおよび/または還元性ガスをプラズマ状態とした雰囲気を用いることもできる。
前記不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の希ガス類や窒素等の単独または2種以上の混合物を挙げることができ、好ましくは窒素、アルゴンおよびヘリウムの群の1種以上である。
これらの不活性ガスの純度は、通常、99.9%以上、好ましくは99.99%以上、さらに好ましくは99.999%以上である。
また、前記還元性ガスとしては、例えば、水素、一酸化炭素、メタン等を挙げることができ、特に好ましくは水素である。
さらに、真空雰囲気としては、通常、100Torr以下、好ましくは10Torr以下、特に好ましくは1Torr以下が用いられる。
但し、本発明のパターン形成方法は、前述した方法に限定されるものではない。
本発明の熱分解性下層膜形成組成物から形成した熱分解性下層膜は、簡便な熱処理のみで分解除去することが可能であり、アッシング処理の必要がなく、またアッシング処理を熱処理と組み合わせて行う場合にもアッシング時間を極めて短くすることができる。したがって、当該熱分解性下層膜を有する多層レジストを用いる本発明のパターン形成方法によると、当該熱分解性下層膜の除去時にLow-Kなどの層間絶縁膜等の無機被膜にダメージを与えることがなく、かつ該層間絶縁膜等の無機被膜の電気特性を低下させることもなく、微細なパターンを加工することができる。したがって、本発明の熱分解性下層膜形成組成物、熱分解性下層膜およびパターン形成方法は、特に、高集積度の集積回路素子の製造分野に寄与するところが大である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例の下層膜形成組成物の性能評価は、下記(イ)および(ロ)の方法でパターンを形成して、下記(ハ)の要領で行った。
(イ)KrFエキシマレーザーを用いるパターンの形成方法
多層レジストの形成
直径8インチのシリコンウエハー上に、低圧化学蒸着法(LPCVD)により、膜厚500nmのSiO2 膜を形成したのち、該SiO2 膜上に下層膜形成組成物を、膜厚3,000オングストロームの下層膜が得られるようにスピンコートし、ホットプレート上にて、180℃で60秒間ベークし、その後さらに300℃で120秒間ベークして、下層膜を形成した。
次いで、該下層膜上に、SOG溶液(商品名NFCSOG04、JSR(株)製)を、膜厚700オングストロームのSOG層が得られるようにスピンコートしたのち、ホットプレート上にて、180℃で60秒間ベークし、その後さらに300℃で60秒間ベークして、SOG層を形成した。
次いで、該SOG層上に、KrFエキシマレーザー用ポジ型レジストの溶液(商品名KRFV180 G 、JSR(株)製)を、膜厚0.3μmのレジスト被膜が得られるようにスピンコートしたのち、130℃のホットプレート上で60秒間ベークして、レジスト被膜を形成することにより、多層レジストを得た。
マスクパターン(i)の形成
次いで、得られたレジスト被膜に、(株)ニコン製ステッパーNSR2005EX12B(露光波長248nm)を用いて、露光用マスクを介し、0.16μm幅のラインアンドスペースパターンを1対1の線幅で形成する露光時間(以下、「最適露光時間」という。)だけ露光を行った。その後、190℃のホットプレート上で60秒間ベークしたのち、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で30秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のマスクパターン(i)を得た。
マスクパターン(ii)の形成
次いで、得られたマスクパターン(i)をマスクとし、マグネトロン型反応性イオンエッチング装置を用い、RIEにより処理して、マスクパターン(ii)を得た。この際のエッチング条件は、ソースガスC4 8 :Ar=20:100SCCM、真空度90mTorr、励起電力密度1.0W/cm2 、基板温度40℃とした。
マスクパターン(iii)の形成
次いで、得られたマスクパターン(ii)をマスクとし、プラズマアッシング装置を用い、アッシングにより処理して、マスクパターン(iii)を得た。この際のアッシング条件は、ソースガスO2 =1,000SCCM、真空度90mTorr、励起電力密度1.0W/cm2 、基板温度120℃とした。
SiO 2 膜の加工
次いで、得られたマスクパターン(iii)をマスクとし、前記マスクパターン(ii)の場合と同様にして、RIEにより処理して、SiO2 膜に所定のパターンを形成した。
下層膜の熱処理
次いで、得られたパターンを窒素気流下、500℃で1時間加熱することにより、マスクパターン(iii)の下層膜を熱処理した。
(ロ)ArFエキシマレーザーを用いるパターンの形成方法
多層レジストの形成
直径8インチのシリコンウエハー上に、低圧化学蒸着法(LPCVD)により、膜厚500nmのSiO2 膜を形成したのち、該SiO2 膜上に下層膜形成組成物を、膜厚3,000オングストロームの下層膜が得られるようにスピンコートし、ホットプレート上にて、180℃で60秒間ベークし、その後さらに300℃で120秒間ベークして、下層膜を形成した。
次いで、該下層膜上に、SOG溶液(商品名NFCSOG04、JSR(株)製)を、膜厚450オングストロームのSOG層が得られるようにスピンコートしたのち、ホットプレート上にて、180℃で60秒間ベークし、その後さらに300℃で60秒間ベークして、SOG層を形成した。
次いで、該SOG層上に、ArFエキシマレーザー用ポジ型レジストの溶液(商品名ARF AT111 、JSR(株)製)を、膜厚0.2μmのレジスト被膜が得られるようにスピンコートしたのち、110℃のホットプレート上で90秒間ベークして、レジスト被膜を形成することにより、多層レジストを得た。
マスクパターン(i)の形成
次いで、得られたレジスト被膜に、ISI社製ArFエキシマレーザー露光装置(開口数0.60、露光波長193nm)を用いて、露光用マスクを介し、最適露光時間だけ露光を行った。その後、130℃のホットプレート上で90秒間ベークしたのち、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で20秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のマスクパターン(i)を形成した。
マスクパターン(ii)の形成〜下層膜の熱処理
次いで、前記(イ)の場合と同様にして、マスクパターン(ii)の形成、マスクパターン(iii)の形成、SiO2 膜の加工および下層膜の熱処理を行なった。
(ハ)性能評価
前記(イ)の方法(表1では「KrF」と表示)および(ロ)の方法(表1では「ArF」と表示)により得た各パターンを、走査型電子顕微鏡により観察して、SiO2 膜上に下層膜が確認されない場合を「合格」、確認される場合を「不合格」とした。
合成例1
窒素雰囲気下で、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン14.2g(0.1モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)200ミリリットルに溶解したのち、25℃で、2,3,5−トリカルボキシシクロペンタン酢酸(TCA)二無水物22.4g(0.1モル)を粉末として加え、攪拌しながら50℃に昇温して3時間反応させた。その後、反応溶液をアセトン中に注いでポリマーを凝固させて、凝固したポリマーを回収し、40℃で24時間乾燥して、ポリマー33gを得た。
このポリマーの芳香族成分および脂環族成分の含有率を表1に示す。
次いで、得られたポリマーをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解して、ポリマー濃度12重量%の熱分解性下層膜形成組成物(以下、「組成物(1)」という。)を得た。その後、組成物(1)をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、300℃で30分間ベークして、透明な被膜を得た。
この被膜の重量減少率(300℃)、重量減少率(420℃)およびガラス転移温度(Tg)を下記要領で測定した結果を表1に示す。
重量減少
熱重量測定法(TG)により、重量減少率(300℃)を窒素気流下で測定し、重量減少率(420℃)を水素ガスを5体積%含む窒素気流下で測定した。
ガラス転移温度
示差走査熱量測定法(DSC)により測定した。
合成例2
ジアミノジフェニルエーテル(DDE)10.24g(0.051モル)および1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン7.10g(0.050モル)をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)247.5gに溶解したのち、TCA二無水物23.15g(0.103モル)を粉末として加え、攪拌しながら25℃で24時間反応させた。その後、反応溶液にさらにDMAcを加えてポリマー濃度を6.1重量%に調整した溶液30gを100ミリリットルのフラスコに移し、無水酢酸1.32gおよびピリジン1.02gを順次加えて、攪拌しながら135℃で2時間反応させた。その後、反応溶液を大量のメタノール中に注いでポリマーを凝固させて、凝固したポリマーを回収し、80℃で一晩乾燥して、ポリマー15gを得た。
このポリマーの芳香族成分および脂環族成分の含有率を表1に示す。
次いで、得られたポリマーをDMAcに溶解して、ポリマー濃度12重量%の熱分解性下層膜形成組成物(以下、「組成物(2) 」という。)を得た。その後、組成物(2) をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、300℃で30分間ベークして、透明な被膜を得た。
この被膜の重量減少率(300℃)、重量減少率(420℃)およびガラス転移温度を合成例1に記載した要領で測定した結果を表1に示す。
合成例3
100ミリリットルのガラス製耐圧ビンに、窒素雰囲気下で、乾燥トルエン56ミリリットル、ビシクロ [2,2,1] ヘプト−5−エン−2−スピロ−無水コハク酸1.78g(10ミリモル)、ビシクロ [2,2,1] ヘプト−2−エン8.46g(90ミリモル)、および分子量調整剤として、1−ヘキセン84.2mg(1ミリモル)と1,5−シクロオクタジエン4.33mg(0.04ミリモル)を仕込み、耐圧ビンの口をゴムパッキン付き穴あき王冠でキャップしてシールした。
次いで、触媒として、予め六フッ化アンチモン酸とオクタン酸ニッケルとを(六フッ化アンチモン酸/Ni)モル比=1として、−30℃で反応させた成分0.04モル、三フッ化ホウ素エチルエーテル錯体0.36ミリモルおよびトリエチルアルミニウム0.40ミリモルをこの順序に仕込み、30℃で3時間重合した。その後、反応溶液を乾燥塩化メチレン300ミリリットル中に注いでポリマーを凝固させて、凝固したポリマーを回収した。その後、このポリマーをトルエンに溶解し、塩化メチレン中に注いで再沈精製したのち、80℃で17時間減圧乾燥して、ポリマー9gを得た。
このポリマーの芳香族成分および脂環族成分の含有率を表1に示す。
次いで、得られたポリマーをトルエンに溶解して、ポリマー濃度12重量%の熱分解性下層膜形成組成物(以下、「組成物(3)」という。)を得た。その後、組成物(3)をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、300℃で30分間ベークして、透明な被膜を得た。
この被膜の重量減少率(300℃)、重量減少率(420℃)およびガラス転移温度を下記要領で測定した結果を表1に示す。
重量減少
熱重量測定法(TG)により、重量減少率(300℃)および重量減少率(420℃)を窒素気流下で測定した。
ガラス転移温度
示差走査熱量測定法(DSC)により測定した。
比較合成例1
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フロオレン35.04g、50重量%水酸化ナトリウム水溶液16.00gおよびDMAc100gをフラスコに入れて、窒素雰囲気下、140℃で5時間加熱した。この際、発生する水蒸気を系外に除去した。その後、この溶液に2,4−ジクロロトルエン16.03gおよび塩化第一銅2.2gを加え、160℃で8時間反応させた。その後、反応溶液を冷却し、不溶分をろ別したのち、メタノール中に注いでポリマーを凝固させ、凝固したポリマーをイオン交換水で十分洗浄した。その後、ポリマーをシクロヘキサノンに溶解し、不溶分をろ別したのち、アセトン中に注いでポリマーを凝固させ、凝固したポリマーを回収して、60℃の真空オーブン中で24時間乾燥して、ポリマー39gを得た。
このポリマーの芳香族成分および脂環族成分の含有率を表1に示す。
次いで、得られたポリマーをシクロヘキサノンに溶解して、ポリマー濃度12重量%の比較用組成物を得た。その後、この比較用組成物をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、300℃で30分間ベークして、透明な被膜を得た。
この被膜の重量減少率(300℃)、重量減少率(420℃)およびガラス転移温度を合成例1に記載した要領で測定した結果を表1に示す。
実施例1
組成物(1)について、前記(イ)および(ロ)の要領でパターンを形成して、前記(ハ)の要領で性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例2
組成物(2)について、前記(イ)および(ロ)の要領でパターンを形成して、前記(ハ)の要領で性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例3
組成物(3)について、前記(イ)および(ロ)の要領でパターンを形成して、前記(ハ)の要領で性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例1
比較用組成物について、前記(イ)および(ロ)の要領でパターンを形成して、前記(ハ)の要領で性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2005092014
従来の多層レジストプロセスによるパターン形成方法を説明する図である。 本発明の多層レジストプロセスによるパターン形成方法を説明する図である。
符号の説明
10 基板
11 無機被膜
12 下層膜
13 中間層
14 レジスト被膜
20 基板
21 無機被膜
22 熱分解性下層膜
23 SOG層
24 レジスト被膜

Claims (8)

  1. それから形成される被膜の不活性ガス雰囲気中または真空雰囲気中300℃で1時間加熱した際の重量減少率が5重量%以下であり、かつ不活性ガス雰囲気中、真空雰囲気中、還元性ガス雰囲気中または不活性ガスと還元性ガスとの混合雰囲気中420℃で1時間加熱した際の重量減少率が80重量%以上であることを特徴とする多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物。
  2. それから形成される被膜のガラス転移温度が300℃以上である、請求項1に記載の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物。
  3. 組成物の主体成分が芳香族成分の含有率が50重量%以下である有機ポリマーからなる、請求項1または請求項2に記載の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物。
  4. 組成物の主体成分が脂環族成分の含有率が30重量%以上である有機ポリマーからなる、請求項1〜3の何れかに記載の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜形成組成物から形成されてなる多層レジストプロセス用熱分解性下層膜。
  6. 請求項5に記載の多層レジストプロセス用熱分解性下層膜上に、シリコン系酸化膜およびレジスト被膜を順次形成してなることを特徴とする多層レジスト。
  7. 請求項6に記載の多層レジストにパターンを形成する工程およびパターンが形成された多層レジストプロセス用熱分解性下層膜を熱処理して分解除去する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
  8. 多層レジストプロセス用熱分解性下層膜の熱処理温度が350〜600℃である、請求項7に記載のパターン形成方法。
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