JP2005091515A - カメラ - Google Patents

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竜夫 斉藤
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Abstract

【課題】 マイクロコンピュータのリセットによって写真フイルムが無駄になることのないカメラを提供する。
【解決手段】 マイクロコンピュータ21は、裏蓋開放信号(SB信号)がオンからオフに切り換わると、新しいフイルムパトローネの装填が行なわれたと判断してフイルム給送機構15に予備巻き処理を実行させる。時定数発生回路52は、マイクロコンピュータ21のリセット時に、給送検出スイッチ34からHレベルのSPF信号が出力されている時に作動し、マイクロコンピュータ21のリセット時間よりも長い時定数の長時定数フイルムセット信号(FS信号)をマイクロコンピュータ21に入力する。マイクロコンピュータ21は、FS信号をSB信号だと判断するため、実際には裏蓋の開閉処理が実施されていないにも関わらず、予備巻き処理を実行させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カメラに関し、更に詳しくは、フイルム給送機構の制御にマイクロコンピュータを用いたカメラの改良に関するものである。
パトローネ室に装填されたフイルムパトローネから写真フイルムを引き出し、フイルムロール室に巻き上げて最初に撮影が行なわれるコマを撮影位置にセットするフイルムセット処理と、撮影操作に連動して1コマ分の写真フイルムを自動的に巻き上げるコマ送り処理と、全てのコマへの撮影が終了した後に写真フイルムをパトローネ内に巻き戻すリワインド処理とを行なうフイルム給送機構を備えたカメラが知られている。
また、フイルムパトローネから写真フイルムを全て引き出してフイルムロール室内に巻き上げ、最初に撮影が行われるコマを撮影位置にセットする予備巻き処理と、1コマの撮影毎にパトローネ内に写真フイルムを1コマずつ巻き戻していくコマ送り処理と、全てのコマへの撮影が終了した後に写真フイルムをパトローネ内に巻き戻すリワインド処理とを行なう、いわゆるプレワインド方式のフイルム給送機構を備えたカメラも知られている。
上記フイルム給送機構を備えたカメラの中には、パトローネ室を開閉する裏蓋の開閉状態の変化と、写真フイルムの給送検出とを用いてフイルムパトローネの装填を検出し、自動的にフイルムセット処理(予備巻き処理)を実行するカメラがある。
現在販売されているカメラの多くは、フイルム給送機構や露出機構等の制御にマイクロコンピュータを使用している。上述した、自動的にフイルムセット処理を行うカメラのマイクロコンピュータでは、裏蓋が開放状態から閉じ状態へと移行した際に、新しいフイルムパトローネが装填されたものと判断してフイルム給送機構にフイルムセット処理(予備巻き処置)を行なわせる。このフイルムセット処理中の一定時間内に、写真フイルムの給送が検出されないときには、フイルムパトローネが装填されずに裏蓋が開閉された、または給送の検出に失敗したと判断してフイルム給送機構のフイルムセット処理を停止させるようになっている。
マイクロコンピュータは、周知のように、演算処理を行なうCPUや、プログラムや設定データを記憶するROM,フイルム装填の有無や、撮影途中,撮影完了等の動作状態等が適宜記録されるRAM等からなる。カメラのマイクロコンピュータは、フイルム給送機構等と電源電池を供用している。バックアップ用の電池を有するカメラでは問題はないが、バックアップ用の電池を有しない安価なカメラでは、電池の交換時にマイクロコンピュータがリセットされてしまう。また、給送モータの駆動による電圧低下、電気的なノイズ等によってリセットされることもある。
マイクロコンピュータがリセットされるとRAM内の情報が失われるため、再起動後のカメラは現在の動作状態が不明となる。このように、動作状態が不明な状態で再起動した際に、何も動作を行なわないカメラや、予備巻き処理を行なうカメラ、リワインド処理を行なうカメラ、コマ送り処理を行なうカメラ等が従来発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−341366号公報
しかしながら、再起動後に何もしないカメラでは、二重露光や、フイルム未装填との勘違いによる裏蓋の開放などが発生することがあった。また、再起動後に予備巻き処理を行なうカメラでは、先頭コマから再度撮影が行なわれるため、多数のコマにわたって二重露光が発生してしまう。
更に、プレワインド方式のカメラにおいて、フイルムパトローネの装填直後にマイクロコンピュータがリセットし、再起動後にリワインド処理やコマ送り処理が実行されると、未使用の写真フイルムが全てパトローネ内に巻き戻されて使用不能となる。特に、販売時のカメラは、消耗を防ぐために電池が装填されていないため、カメラにフイルムパトローネ,電池の順に装填を行なうと、同様の問題が発生する。
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、マイクロコンピュータのリセットによって写真フイルムが無駄になることのないカメラを提供することを目的とする。
本発明のカメラは、上記問題点を解決するために、マイクロコンピュータのリセット時に、リセット時間よりも長い時定数の長時定数フイルムセット信号を発生する時定数発生回路を設けたものである。
また、長時定数フイルムセット信号の時定数は、マイクロコンピュータによるフイルムセット信号の判断に要する時間よりも長くなるようにしたものである。
更に、フイルムセット信号として、パトローネ室を開閉する蓋部材の開閉状態に応じて発信される蓋部材開放信号を使用し、長時定数フイルムセット信号は、蓋部材の開閉状態を擬似的にマイクロコンピュータに識別させるようにしたものである。
また、マイクロコンピュータのリセット時に、1コマ送り完了信号が出力されている場合には、時定数発生回路から長時定数フイルムセット信号を出力させないようにしたものである。
更に、1コマ送り完了信号出力手段は、フイルム給送機構によってフイルムロール室内の写真フイルムをパトローネ内に全て巻き戻すリワインド処理が行なわれた後に、1コマ送り完了信号が出力されない状態で保持されるようにしたものである。
また、マイクロコンピュータのリセット時に、時定数発生回路から長時定数フイルムセット信号が出力されていない場合には、1コマ分の写真フイルムを巻き上げるコマ送り処理をフイルム給送機構に実行させるようにしたものである。
更に、フイルム給送機構による写真フイルムの給送開始時及び給送停止時の電圧変動によって、時定数発生回路が動作するのを禁止する給送時動作禁止回路を設けたものである。
本発明のカメラによれば、マイクロコンピュータのリセット時に、リセット時間よりも長い時定数の長時定数フイルムセット信号を発生させるようにしたので、マイクロコンピュータのリセット時に、確実にフイルムセット処理を行なわせることができる。
また、マイクロコンピュータによるフイルムセット信号の判断に要する時間よりも、長時定数フイルムセット信号の時定数を長くしたので、マイクロコンピュータにフイルムセット信号であることを確実に判断させることができる。
更に、フイルムセット信号として、蓋部材の開閉状態に応じて発信される蓋部材開放信号を使用し、長時定数フイルムセット信号で、蓋部材の開閉状態を擬似的にマイクロコンピュータに識別させるようにしたので、蓋部材開放信号によってフイルムセット処理を開始するカメラの制御プログラムを変更する必要がない。これにより、時定数発生回路を簡単及びローコストに採用することができる。
また、マイクロコンピュータのリセット時に1コマ送り完了信号が出力されている場合には、写真フイルムが装填されている場合が多いため、長時定数フイルムセット信号を出力しないようにした。これにより、フイルムセット処理によって使用途中の写真フイルムがセットしなおされ、撮影済みの多数コマに二重露光がなされるのを防止することができる。
更に、1コマ送り完了信号出力手段は、リワインド処理が行なわれた後には1コマ送り完了信号が出力されない状態で保持されるようにしたので、フイルムパトローネの新規装填時には、フイルムセット処理を実施させることができる。特に、新しいフイルムパトローネがパトローネ室にセットされた状態でマイクロコンピュータがリセットされても、リワインド処理は実施されないので、未使用の写真フイルムがパトローネ内に巻き込まれて、使用不能となることはない。
また、マイクロコンピュータのリセット時に、時定数発生回路から長時定数フイルムセット信号が出力されていない場合には、コマ送り処理を給送機構に実行させるようにしたので、1コマ分の二重露光が発生することもない。
更に、給送時動作禁止回路によって、写真フイルムの給送開始時及び停止時に長時定数フイルムセット信号が発信されるのを防止することができるので、撮影中の動作不良を防止することができる。
図1及び図2は、本発明を実施したカメラの外観形状と要部構成とを示す斜視図及びブロック図である。カメラ2の前面及び上面には、撮影レンズ3,ファインダ対物窓4,ストロボ発光部5,ストロボ操作部材6,レンズバリア操作部材7,シャッタボタン8,充電完了表示窓10,撮影枚数表示窓11等が設けられている。また、カメラ2の一方の側面には、ロック操作部材12と、巻戻し操作部材13とが設けられている。カメラ2の背面には、パトローネ室を開閉する裏蓋14が設けられている。
このカメラ2は、プレワインド方式のカメラであり、裏蓋14を開放してパトローネ室にフイルムパトローネを装填し、再び裏蓋14を閉じると、内蔵するフイルム給送機構15が自動的に作動して予備巻き処理が実行される。フイルムセット処理である予備巻き処理では、パトローネ内の写真フイルムをフイルムロール室に全て巻き取り、最初に露光されるコマを撮影位置にセットする。また、撮影時には、シャッタボタン8を操作すると写真フイルムに露光を行なうレリーズ処理が実行され、その後にフイルム給送機構15が自動的に作動してコマ送り処理が実行される。このコマ送り処理は、撮影済みの1コマをパトローネ内に巻き戻し、新しいコマを撮影位置にセットする。写真フイルムの全てのコマへの撮影が終了すると、やはりフイルム給送機構15が自動的に作動し、写真フイルムを全てパトローネ内に巻き戻すリワインド処理が実行される。
シャッタボタン8は押圧操作される構造であり、押下された際に内蔵するシャッタ機構17が作動して写真フイルムに露光が行なわれる。シャッタ機構17は、撮影後の写真フイルムの1コマ送りを駆動源に用いてシャッタチャージを行ない、このシャッタチャージによって蓄えられたバネの付勢力を利用してシャッタ羽根を開閉する簡易なものが用いられている。
シャッタボタン8の下方には、シャッタボタン8の操作によってオンし、シャッタ信号(S1信号)を発信するシャッタスイッチ19が組み込まれている。また、シャッタ機構17内には、シャッタチャージ時にオンして、シャッタチャージ信号(SHC信号)を発信するシャッタチャージスイッチ20が設けられている。これらのスイッチから出力された信号は、カメラ2の全体を制御する制御手段であるマイクロコンピュータ21に入力される。
ストロボ操作部材6は、図示するオフ位置と、その上方のオン位置との間でスライド操作される。ストロボ操作部材6の背後には、そのスライドに操作によってオン/オフされるストロボスイッチ23が組み込まれている。ストロボスイッチ23がオンすると、内蔵するストロボ装置24において充電動作が開始され、かつストロボ発光が許容される。また、オフ位置にすると充電動作が停止されてストロボ発光が禁止される。ストロボ装置24には、シャッタ機構17のシャッタレリーズ動作に連動してオンし、ストロボ発光部5を発光させるシンクロスイッチ26が設けられている。
なお、マイクロコンピュータ21は、電圧降下による不具合を防止するために、カメラの動作状態に応じてストロボ充電禁止信号(FINH信号)をストロボ装置24に入力する。ストロボ装置24は、このFINH信号が入力されると、ストロボ操作部材6がオン位置にあっても充電動作を停止する。
カメラ2には、135タイプのフイルムパトローネが使用される。フイルムパトローネは、カメラ2の背面に設けられ、裏蓋14により開閉されるパトローネ室に装填される。裏蓋14は、カメラ2の背面に取り付けられており、パトローネ室を開放する開き位置と、密閉する閉じ位置との間で回動自在とされている。裏蓋14は、カメラ2内に設けられたロック機構によって閉じ位置でロックされる。このロック機構は、上下方向でスライド自在とされたロック操作部材12が、下方のロック位置から上方の解除位置にスライド操作された時に解除される。
カメラ2内のロック操作部材12の近傍には、ロック操作部材12の解除位置への操作によってオンして、裏蓋開放信号(SB信号)をマイクロコンピュータ21に入力する裏蓋スイッチ28が設けられている。マイクロコンピュータ21は、ロック操作部材12の操作によって裏蓋14の開閉を検出する。なお、裏蓋スイッチ28は、巻戻し操作部材13の操作検出にも兼用される。巻戻し操作部材13は、強制的にリワインド処理を実行させる際に使用され、押圧操作される構造を有している。巻戻し操作部材13が押圧操作されると裏蓋スイッチ28がオンし、SB信号がマイクロコンピュータ21に入力される。
SB信号は、フイルムセット信号としても作用する。マイクロコンピュータ21は、裏蓋スイッチ28からSB信号が入力された際に、その時のカメラ2の動作状態に基づいて、裏蓋14が開閉されたのか、それとも巻戻し操作部材13が操作されたのかを判断する。そして、その判断結果に応じて、フイルム給送機構15に予備巻き処理又はリワインド処理,コマ送り処理のいずれかを実行させる。
フイルム給送機構15は、パトローネ室内に設けられてフイルムパトローネのスプールに係合するフォークと、フイルムロール室内に設けられて外周に写真フイルムを巻き取る巻取軸と、給送モータ30の回転をフォークまたは巻取軸に選択的に伝達するギア列等から構成されている。
給送モータ30は、ドライバ回路32によって駆動される。ドライバ回路32には、マイクロコンピュータ21から3種類のモータ駆動信号MD1〜MD3が入力されて制御される。MD1は、写真フイルムをパトローネ室からフイルムロール室へと給送(予備巻き処理)する方向に給送モータ30を回転させる正転信号である。また、MD2は、写真フイルムをフイルムロール室からパトローネ室へと給送(リワインド処理及びコマ送り処理)する方向に給送モータ30を回転させる逆転信号である。MD3は、回転中の給送モータ30を停止させるブレーキ信号である。
フイルム給送機構15には、写真フイルムの給送状態を検出して1コマ送り完了信号を出力する給送検出スイッチ34が設けられている。図3及び図4(A)に示すように、給送検出スイッチ34は、一対の金属接片35a,35bと、これらの金属接片35a,35bの端部を保持する保持部材36と、金属接片35aの自由端側に取り付けられるパッド37とからなる。パッド37には、給送検出部37aと、リワインド検出部37bとが設けられている。この給送検出スイッチ34は、金属接片35a,35bが離れているときにオフ状態となり、パッド37が押圧されて金属接片35aが弾性変形し、金属接片35bに接触することによってオン状態となる。1コマ送り完了信号(SPF信号)は、給送検出スイッチ34がオン/オフされることによって、HレベルとLレベルとの間で切り換えられる。
給送検出スイッチ34の近傍には、給送検出カム39aによってパッド37の給送検出部37aを押圧する、カム部材39が配置されている。カム部材39の下部には、従動スプロケット40と同軸で係合される軸部39bが設けられている。従動スプロケット40は、写真フイルムのパーフォレーションに噛合される歯を備えたスプロケットであり、写真フイルムの1コマ分の給送に従動して1回転する。従動スプロケット40は、予備巻き処理時に図中時計方向に回動し、リワインド処理及びコマ送り処理時には反時計方向に回動する。
同図(A)に示すように、予備巻き処理の完了後、及び撮影後のコマ送り処理の完了後のカム部材39は、給送検出カム39aがパッド37と反対側を向くように停止されるため、給送検出スイッチ34はオフ状態となりSPF信号はLレベルとなる。また、図4(B)に示すように、写真フイルムが1コマ分給送されると、カム部材39が従動スプロケット40と一緒に回転し、その1回転の間に給送検出カム39aでパッド37の給送検出部37aを押圧して給送検出スイッチ34をオン/オフさせる。図5のタイミングチャートに示すように、マイクロコンピュータ21は、SPF信号がL−H−Lと変化した時に、写真フイルムの1コマ給送の完了を識別する。
カム部材39と従動スプロケット40との間には、カム部材39と一緒に回転して、外周に突設されたチャージカム42aでシャッタ機構17のシャッタチャージを行なうチャージ部材42が組み込まれる。チャージ部材42の上面には、カム部材39の外周に設けられた一対の弾性アーム39cが収納される凹部42bと、この凹部42bの側面に設けられた被係合部42cとを備えている。弾性アーム39cは、カム部材39の予備巻き方向への回転時には被係合部42cと係合せず、リワインド方向への回転時には被係合部42cと係合し、その回転をチャージ部材42に伝達する。
カム部材39の上部には、カウンタ円板44の外周のほぼ全周に設けられた歯44aに噛合する一歯ギヤ39dが設けられている。カウンタ円板44は、上面に写真フイルムの撮影可能コマ数が円弧状に記載された表示板であり、カメラ2の上面に設けられた撮影枚数表示窓11の下に組み込まれて、撮影可能コマ数を外部に表示する。カウンタ円板44は、カム部材39の1回転によって、外周の一歯分だけ回転される。これにより、撮影枚数表示窓11から表示される撮影可能コマ数が変化する。
カウンタ円板44の下面には、パッド37のリワインド検出部37bが収納されるリング部44bが形成されている。このリング部44bの内側には、リワインド処理によって写真フイルムがパトローネ内に全て巻き戻された際に、図4(C)に示すように、リワインド検出部37bを押圧して給送検出スイッチ34をオンさせる、リワインド検出カム44cが設けられている。このリワインド検出カム44cは、図5に示すように、SPF信号をHレベルで保持する。これにより、HレベルのSPF信号の時定数を確認することによって、1コマ給送中であるのか、それともリワインド処理の完了状態であるのかを区別することができる。
周知のように、マイクロコンピュータ21は、演算処理を行なうCPU21aと、このCPU21aを動作させるプログラムが記憶されたROM21bと、カメラ2の動作状態を表す状態データが適宜記憶されるRAM21cとからなる。本実施形態で用いられるマイクロコンピュータ21は、例えば、4ビットCPUと数百バイト〜数キロバイト程度のROM及びRAMを内蔵した安価なものであり、カメラ2のコストに悪影響を及ぼすことはない。
マイクロコンピュータ21と、前述したストロボ装置24及び給送モータ30とには、共通の電源電池47によって電力が供給される。この電池47としては、例えば2本の単4形乾電池等が用いられている。また、電源関係の電気部品として、電池47の電圧が瞬間的に低下した時にマイクロコンピュータ21への電源供給を補助するバックアップコンデンサ48と、バックアップコンデンサ48の電力がストロボ装置24等で消費されるのを防止するダイオード49等も設けられている。
RAM21cに記憶される状態データは、「初期状態」,「予備巻き中」,「コマ送り中」の3種類からなる。「初期状態」は、フイルムパトローネが未装填、又はフイルムパトローネが装填済みでリワインド処理が完了している状態を表す。また、電池47の交換や、電池の出力電圧の低下、電気的なノイズの影響などによってマイクロコンピュータ21がリセットされた時には、RAM21c内の状態データは「初期状態」となる。
「予備巻き中」は、フイルムパトローネが装填済みで予備巻き処理の実行中であることを表す。また、「コマ送り中」は、フイルムパトローネが装填済みで撮影途中であることを表す。CPU21aは、カメラ2の動作状態に応じてRAM21cの状態データを適宜書き換え、かつ参照することで、現在のカメラ2の動作状態を確認し、次に実行すべき処理の決定に用いる。
また、カメラ2には、時定数発生回路52が設けられている。この時定数発生回路52は、例えば、購入後に始めて電池47が装填された場合等、長期間使用されなかったカメラ2に電池47が装填され、マイクロコンピュータ21がリセットされた際に、このリセット時間よりも時定数の長い長時定数フイルムセット信号(擬似裏蓋開放信号)であるFS信号を発生してマイクロコンピュータ21に入力する。そして、マイクロコンピュータ21に、裏蓋14が開閉されたものと判断させることによって、フイルム給送機構15に予備巻き処理を実行させる。
図6に示すように、時定数発生回路52は、電池47に接続された抵抗R1,R2,R3と、抵抗R3に直列に接続されたコンデンサC1と、トランジスタQ1と、給送時動作禁止回路53とからなる。トランジスタQ1のエミッタは、マイクロコンピュータ21のSPF信号入力端子に接続されており、コレクタはSB信号入力端子に接続されている。また、トランジスタQ1のベースには、抵抗R1,R2,R3と、コンデンサC1と、給送時動作禁止回路53とが接続されている。給送時動作禁止回路53は、2個のダイオードD1,D2からなり、一方のダイオードD1には、給送モータ30の回転時にドライバ回路32から電流が供給される。
例えば、給送検出スイッチ34がオンしてHレベルのSPF信号が入力されている状態、すなわちリワインド処理が完了している状態で電池47が装填されると、抵抗R1,R2を通してトランジスタQ1のベースに電流が供給されるため、トランジスタQ1がオンする。これにより、マイクロコンピュータ21のSB信号入力端子には、トランジスタQ1からFS信号が入力される。コンデンサC1には、抵抗R1,R2,R3を通じて電荷が充電される。コンデンサC1の充電が完了すると、トランジスタQ1のベース電位が上がるため、トランジスタQ1はオフしてFS信号は出力されなくなる。また、SPF信号がLレベルの時には、トランジスタQ1がオンしないため、FS信号は出力されない。
マイクロコンピュータ21は、状態データが「初期状態」であって、かつSB信号がオンからオフに切り換えられた時に、裏蓋14が開放されてから閉じられたものと判断する。そのため、マイクロコンピュータ21は、実際には裏蓋14が開閉されていないにも関わらず、FS信号によって裏蓋14の開閉処理が行なわれたものと判断する。これにより、裏蓋14の開閉を行なわなくても予備巻き処理を実行させることができるようになる。なお、FS信号の時定数としては、マイクロコンピュータ21がSB信号によって裏蓋14の開放状態を検出するのに要する時間(例えば1秒)よりも長く、かつユーザーに誤動作だと感じさせない程度の時間、例えば2〜3秒が好ましく、この出力時間が得られるようにコンデンサC1の静電容量が設定される。
電池47の出力電圧は、給送モータ30の回転開始時や停止時等、大きな負荷が掛かった時に降下することがある。この電圧降下時に、コンデンサC1の電荷が放電されてしまう。この時にSPF信号がHレベルになると、FS信号が出力されてしまい、予備巻き処理が実行される可能性がある。
給送時動作禁止回路53は、上記給送時にFS信号が出力されるのを防止するために設けられている。給送時動作禁止回路53の一方のダイオードD1には、給送モータ30の回転時にドライバ回路32から電流が供給され、コンデンサC1の充電が行われるようになっている。これにより、給送モータ30の回転時にコンデンサC1の電荷が放電されることはないため、マイクロコンピュータ21のリセット時のFS信号の出力を禁止することができる。なお、各信号の内容と状態データの内容とは、以下の表1及び表2のとおりである。
Figure 2005091515
Figure 2005091515
次に、未使用のカメラ2に、始めて電池47とフイルムパトローネとを装填した場合の作用について説明する。図7は、カメラ2の電池交換時、又はマイクロコンピュータ21のリセット時に実施される初期処理の手順を示すフローチャートである。この初期処理では、各種I/Oポートのセットとともに、RAM21cの初期化が実施される。マイクロコンピュータ21は、RAM21cの初期化時に、状態データとして「初期状態」をRAM21cに記録する。
未使用のカメラ2や、使用済みのフイルムパトローネが適切に取り出された後に電池が消耗したカメラ2ではリワインド処理が完了している。そのため、図4(C)に示すように、給送検出スイッチ34から出力されるSPF信号はHレベルで保持されている。時定数発生回路52は、初期処理時にSPF信号がHレベルである時に作動する。
時定数発生回路52は、電池47の装填とともにトランジスタQ1がオンし、マイクロコンピュータ21のSB端子にFS信号が入力される。このFS信号は、コンデンサC1の充電完了によってオフされる。マイクロコンピュータ21は、FS信号を裏蓋14が開放された際のSB信号であると判断するため、シャッタボタン8が操作されていない場合には、マイクロコンピュータ21は分岐処理に移行する。
図8に示す分岐処理のように、マイクロコンピュータ21は、状態データが「初期状態」の時にSB信号がオンからオフに切り換わると、裏蓋14が開放されてから閉じられた、すなわち、新しいフイルムパトローネの装填が行なわれたという判断を行なう。そして、この判断時には、フイルム給送機構15に予備巻き処理を実行させる。SB信号の代わりに、FS信号が入力された場合にもこの処理は実行されるため、実際に裏蓋14を開閉しなくても予備巻き処理が実行される。
予備巻き処理は、パトローネ室のパトローネから写真フイルムを引き出してフイルムロール室の巻取軸に係止する先端係止処理と、フイルムロール室に写真フイルムを全て巻き上げるプレワインド処理と、最初に撮影が行なわれるコマを撮影位置にセットする初期コマセット処理とからなる。プレワインド処理と初期コマセット処理との実施後には、状態データが「予備巻き中」、「コマ送り中」にそれぞれ切り換えられる。
例えば、販売時のカメラ2は、消耗を防ぐために電池が装填されていない。カメラ2に添付する説明書には、最初に電池47を装填した上で、フイルムパトローネの装填を行なうことが記載されている。しかし、ユーザーによっては最初にフイルムパトローネを装填し、次に電池47を装填する場合がある。時定数発生回路52を有しない従来のカメラにおいて、未使用のカメラにフイルムパトローネ,電池の順に装填を行なうと、FS信号が出力されないため、電池が装填された時点でリワインド処理が実行され、未使用の写真フイルムが全てパトローネ内に巻き込まれてしまった。
しかしながら、本発明のカメラでは、未使用のカメラ2にフイルムパトローネ,電池47の順に装填を行なっても、予備巻き処理が実施されるため、未使用のフイルムパトローネが使用不能になることはない。
予備巻き処理が完了したカメラ2は、図9のフローチャートに示す「スタンバイ処理」によって、省電力なスタンバイモードにセットされる。なお、このスタンバイモード時に、給送検出スイッチ34からHレベルのSPF信号が出力されることはないため、FS信号によってスタンバイモードから分岐モードに移行することはない。
スタンバイモードにおいて、シャッタボタン8やロック操作部材12,巻戻し操作部材13が操作されると、スタンバイモードが解除されて「分岐処理」が実行され、レリーズ処理やコマ送り処理、リワインド処理などが実行される。なお、給送モータ30の駆動時には、ドライバ回路32から給送時動作禁止回路53に電流が供給されてコンデンサC1が充電されるため、マイクロコンピュータ21のリセット時に時定数発生回路52からFS信号が出力されることはない。
次に、カメラ2にフイルムパトローネを装填したまま長期間放置し、電池47が消耗した場合の初期処理について説明する。フイルムパトローネの装填後にリワインド処理が実施されていないカメラ2では、図4(A)に示すように、給送検出スイッチ34から出力されるSPF信号はLレベルとなる。そのため、初期処理においてFS信号が出力されることはない。この場合には、電池47の装填とともにコマ送り処理が実施される。これにより、撮影位置に残っていた撮影済みか否かが不明なコマに撮影が行なわれることはないため、二重露光の発生を防止することができる。
また、カメラ2の使用中に消耗した電池を交換する場合には、通常はコマ送り処理は完了しており、また、コンデンサC1はすぐには放電されないため、FS信号が出力されることはない。更に、電圧降下やノイズなどによってマイクロコンピュータ21がリセットすると、状態データが「初期状態」にセットされるが、コンデンサC1が充電されているため、やはりFS信号が出力されることはない。これらの場合にも、マイクロコンピュータ21の再起動後にコマ送り処理が実施される。
なお、上記実施形態は、ロック操作部材の操作によって裏蓋の検出を行なうカメラを例に説明したが、本発明は裏蓋の開閉をセンサやスイッチで直接検出するカメラや、パトローネの装填をセンサやスイッチで検出するカメラにも適用することができる。
また、撮影途中でのマイクロコンピュータのリセット時に、コマ送り処理を行なうようにしたが、次のレリーズ処理の後にコマ送り処理を行なうようにすることもできる。
上記実施形態では、最初に写真フイルムを全て巻き上げるプレワインド方式のカメラを例に説明したが、本発明は撮影毎に写真フイルムを巻き上げるワインド方式のカメラにも適用することができる。また、APS方式のフイルムカートリッジを使用するカメラにも利用することができる。
本発明を実施したカメラの外観形状を示す斜視図である。 カメラの要部構成を示すブロック図である。 給送検出スイッチの構成を示す分解斜視図である。 給送検出スイッチの作用を示す説明図である。 SPF信号を示すタイミングチャートである。 時定数発生回路の構成を示すブロック図である。 初期処理の手順を示すフローチャートである。 分岐処理の手順を示すフローチャートである。 スタンバイ処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 カメラ
14 裏蓋
15 フイルム給送機構
21 マイクロコンピュータ
28 裏蓋スイッチ
30 給送モータ
34 給送検出スイッチ
39 カム部材
40 従動スプロケット
44 カウンタ板
47 電池
52 時定数発生回路
53 給送時動作禁止回路

Claims (7)

  1. パトローネ室に装填されたフイルムパトローネから写真フイルムを引き出してフイルムロール室の巻取軸に巻き付け、最初に撮影が行なわれるコマを撮影位置にセットするフイルムセット処理を行なうフイルム給送機構と、フイルムセット信号が入力された際に、フイルム給送機構を制御してフイルムセット処理を実行させるマイクロコンピュータとを備えたカメラにおいて、
    前記マイクロコンピュータのリセット時に、リセット時間よりも長い時定数の長時定数フイルムセット信号を発生する時定数発生回路を設けたことを特徴とするカメラ。
  2. 前記長時定数フイルムセット信号の時定数は、マイクロコンピュータによるフイルムセット信号の判断に要する時間よりも長いことを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 前記フイルムセット信号は、パトローネ室を開閉する蓋部材の開閉状態に応じて発信される蓋部材開放信号であって、前記長時定数フイルムセット信号は、蓋部材の開閉状態を擬似的にマイクロコンピュータに識別させる擬似蓋部材開放信号であることを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ。
  4. 前記フイルム給送機構による写真フイルムの1コマ分の給送を検知して1コマ送り完了信号を出力する1コマ送り完了信号出力手段を備えたカメラであって、前記時定数発生回路は、マイクロコンピュータのリセット時に1コマ送り完了信号出力手段から1コマ送り完了信号が出力されている場合には、長時定数フイルムセット信号を出力しないことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のカメラ。
  5. 前記1コマ送り完了信号出力手段は、フイルム給送機構によってフイルムロール室内の写真フイルムをパトローネ内に全て巻き戻すリワインド処理が行なわれた後に、1コマ送り完了信号が出力されない状態で保持されることを特徴とする請求項4記載のカメラ。
  6. 前記マイクロコンピュータのリセット時に、時定数発生回路から長時定数フイルムセット信号が出力されていない場合には、1コマ分の写真フイルムを巻き上げるコマ送り処理をフイルム給送機構に実行させることを特徴とする請求項4又は5記載のカメラ。
  7. 前記フイルム給送機構による写真フイルムの給送開始時及び給送停止時の電圧変動によって、時定数発生回路が動作するのを禁止する給送時動作禁止回路を設けたことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のカメラ。
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