JP2005189419A - カメラの裏蓋閉鎖防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロコンピュータの起動時にコマ送り処理やリワインド処理を行なうカメラに、フイルムパトローネ,乾電池の順に装填した際に、フイルムパトローネが使用不能になるのを防止する。
【解決手段】 乾電池32a,32bが装填される電池室34内に、第1電池当接部54a,第2電池当接部55aを突出させる。乾電池32a,32bが装填されていない時には、第1電池当接部54a,第2電池当接部55aと一体に形成された第1裏蓋当接部,第2裏蓋当接部が、裏蓋26の第1当接ピン66a,第2当接ピン66bに当接して、裏蓋26が閉じられるのを阻止する。電池室34に乾電池32a,32bが装填されると、乾電池32a,32bによって第1電池当接部54a,第2電池当接部55aが押圧され、第1裏蓋当接部,第2裏蓋当接部が第1当接ピン66a,第2当接ピン66bに当接しない位置に移動するため、裏蓋26を閉じることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カメラに関し、更に詳しくは、マイクロコンピュータの起動時にリワインド処理やコマ送り処理を行なうカメラの裏蓋閉鎖防止装置に関するものである。
パトローネ室に装填されたフイルムパトローネから写真フイルムを引き出し、フイルムロール室に巻き上げ、最初に撮影が行なわれるコマを撮影位置にセットするフイルムセット処理と、撮影操作に連動して1コマ分の写真フイルムを自動的に巻き上げるコマ送り処理と、全てのコマへの撮影が終了した後に写真フイルムをパトローネ内に巻き戻すリワインド処理とを行なうフイルム給送機構を備えたカメラが知られている。また、フイルムセット処理として、フイルムパトローネから写真フイルムを全て引き出してフイルムロール室内に巻き上げ、最初に撮影が行われるコマを撮影位置にセットする予備巻き処理を行ない、撮影毎に撮影済みの写真フイルムをパトローネ内に巻き戻していく、いわゆるプレワインド方式のフイルム給送機構を備えたカメラも知られている。
現在販売されているカメラの多くは、フイルム給送機構や露出機構等の制御にマイクロコンピュータを使用している。マイクロコンピュータは、カメラの各所に設けられたスイッチやセンサー等によってカメラの動作状態を把握し、新しいフイルムパトローネが装填された場合にはフイルムセット処理(予備巻き処置)を、1コマの撮影が完了した時にはコマ送り処理を、全ての写真フイルムへの撮影が終了した時にはリワインド処理をフイルム給送機構に実行させる。
マイクロコンピュータは、演算処理を行なうCPUや、プログラムや設定データを記憶するROM,フイルム装填の有無や、撮影途中,撮影完了等の動作状態データ等が適宜記録されるRAM等からなる。安価なカメラでは、マイクロコンピュータとフイルム給送機構等との電源電池を供用させているため、電池の交換時にマイクロコンピュータがリセットされてしまう。また、給送モータの駆動による電圧低下、電気的なノイズ等によってマイクロコンピュータがリセットされることもある。
マイクロコンピュータがリセットされるとRAM内の情報データが失われるため、再起動後のカメラは現在の動作状態が不明となる。このように、動作状態が不明な状態で再起動した際に、何も動作を行なわないカメラや、予備巻き処理を行なうカメラ、リワインド処理を行なうカメラ、コマ送り処理を行なうカメラ等が従来発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−341366号公報
しかしながら、再起動後に何もしないカメラでは、最後に撮影が行なわれたコマに二重露光が発生する確率が高い。また、フイルムが未装填であると勘違いしやすくなるため、裏蓋が開放されるなどの誤操作が発生しやすくなる。更に、再起動後に予備巻き処理を行なうカメラでは、先頭コマから再度撮影が行なわれるため、多数のコマにわたって二重露光が発生してしまう。
また、プレワインド方式のカメラにおいて、フイルムパトローネの装填直後にマイクロコンピュータがリセットし、再起動後にリワインド処理やコマ送り処理が実行されると、未使用の写真フイルムが全てパトローネ内に巻き戻されて使用不能となる。特に、販売時の未使用カメラは、消耗を防ぐために電池が装填されていないため、カメラにフイルムパトローネ,電池の順に装填を行なうと、同様の問題が発生する。これらの問題は、カメラの状態データをEEPROM等の不揮発性メモリを書き込むことで解決することができる。しかしながら、EEPROM等の不揮発性メモリは高価であり、カメラがコストアップしてしまう。
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、マイクロコンピュータの起動後の処理によって写真フイルムが無駄になることのないカメラを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明のカメラの裏蓋閉鎖防止装置は、電池室への電池の装填の有無を検出し、電池室に電池が装填されていないときには裏蓋が閉じられないようにしたものである。
また、電池室内に突出される突出位置と、電池が装填された際に該電池に押圧されて電池室内から退避する退避位置との間で移動自在とされた電池当接部と、この電池当接部が突出位置にあるときに裏蓋に当接して閉じ位置への移動を阻止する閉鎖防止位置と、該電池当接部が退避位置にあるときに裏蓋当接位置から退避して裏蓋の閉じ位置への移動を許容する閉鎖許容位置との間で移動自在とされた裏蓋当接部とを設けたものである。
更に、電池当接部と裏蓋当接部とを一体に形成したものである。また、電池当接部及び裏蓋当接部を電池室に装填される電池の数と同数だけ設けたものである。
本発明のカメラの裏蓋閉鎖防止装置によれば、電池が装填された後でなければ裏蓋を閉じることができないので、未使用のカメラにフイルムパトローネ,電池の順に装填が行なわれるのを防止することができる。
また、電池装填の検出と裏蓋閉鎖防止とを、電池と裏蓋とに接触する電池当接部及び裏蓋当接部とによって行なうようにしたので、構成及び動作を簡略化することができ、ローコストで信頼性の高い装置を提供することができる。更に、電池当接部と裏蓋当接部とを一体に設けたので、部品点数及び組込スペースを縮小することができ、カメラのローコスト化及び小型化に寄与することができる。また、電池当接部と裏蓋当接部とを電池の装填数に合わせて設けるようにしたので、電池が1本だけ装填されることによって裏蓋が閉じられるようになることはない。更に、EEPROM等の高価な不揮発性メモリを使用しなくても、カメラの状態に応じた動作を行なわせることができる。
図1及び図2は、本発明を実施したカメラ2の外観形状を示す正面側斜視図及び背面側斜視図である。カメラ2の前面には、写真フイルムに被写体像を結像する撮影レンズ3と、ファインダ光学系の対物側レンズ4を露呈させるファインダ対物窓5と、被写体に向けてストロボ光を照射するストロボ発光部6とが設けられている。また、カメラ2を操作する操作部材として、ストロボの発光及び非発光を切り換えるストロボ操作部材7と、撮影レンズ3の前方に挿脱されるレンズバリアを操作するレンズバリア操作部材8とが設けられている。
カメラ2の上面には、シャッタレリーズ時に操作されるシャッタボタン11と、ストロボ回路の充電状態を表示する充電完了表示窓12と、写真フイルムの残り撮影枚数を表示する撮影枚数表示窓13とが設けられている。また、カメラ2の背面には、ファインダ光学系の接眼側レンズ15を露呈させるファインダ接眼窓16と、フイルムパトローネ18が装填されるパトローネ室20と、パトローネ21から引き出された写真フイルム22が巻き取られるフイルムロール室24と、写真フイルム22への露光範囲を確定するアパーチャー25と、これらを開閉する裏蓋26とが設けられている。
更に、カメラ2の一方の側面には、閉じ位置でロックされている裏蓋26のロック解除を行なう際に、下方のロック位置から上方の解除位置に向けてスライド操作されるロック操作部材29と、フイルムロール室24内の写真フイルム22をパトローネ21内に強制的に巻き戻す際に使用される、巻戻し操作部材30とが設けられている。カメラ2の底面には、カメラ2の電源となる乾電池(例えば、単4サイズが2本)32a,32bが装填される電池室34と、この電池室34を開閉する電池蓋35とが設けられている。
このカメラ2には、135タイプのフイルムパトローネ18が装填される。フイルムパトローネ18は、パトローネ21と写真フイルム22とからなる。パトローネ21は、円筒形状のパトローネ本体21aと、その中に回転自在に収納されるスプール21bとからなる。写真フイルム22は、製品状態のパッケージ(図示せず)から取り出されたときに、パトローネ本体21aの側面に形成されたスリット状の開口部21cから先端のリーダー部22aが引き出された状態となっている。
カメラ2は、プレワインド方式のカメラである。裏蓋26を開放してパトローネ室20にフイルムパトローネ18を装填し、再び裏蓋26を閉じると、内蔵されたフイルム給送機構が自動的に作動して「予備巻き処理」が実行される。「予備巻き処理」では、パトローネ21内の写真フイルム22がフイルムロール室24内に全て巻き取られ、最初に露光されるコマが撮影位置にセットされる。また、撮影後にはフイルム給送機構が自動的に作動して「コマ送り処理」が実行される。この「コマ送り処理」は、撮影済みの1コマをパトローネ21内に巻き戻し、新しいコマを撮影位置にセットする。写真フイルム22の全てのコマへの撮影が終了すると、やはりフイルム給送機構が自動的に作動し、写真フイルム22を全てパトローネ21内に巻き戻す「リワインド処理」が実行される。
また、このカメラ2は、電源スイッチを備えていない。そのため、カメラ2の不使用時には省電力なスタンバイモードにセットされ、ロック操作部材29や巻戻し操作部材30,シャッタボタン11等が操作された時に、スタンバイモードが解除されて撮影動作が行なわれる。
図3は、カメラ2の構成を示す分解斜視図である。カメラ2は、フイルムパトローネ18が装填され、各種撮影機能部品が取り付けられる本体基部38と、この本体基部38に取り付けられる各種撮影機能部品と、本体基部38の下部に取り付けられて電池室34を構成する電池ボックス39と、本体基部38の前面,上面,側面を覆う外装カバーである前カバー40と、本体基部38の上面及び背面上部とを覆う後カバー41と、本体基部38の背面に回動自在に取り付けられてパトローネ室20等を開閉する裏蓋26と、本体基部38の下面に回動自在に取り付けられて電池室34を開閉する電池蓋35等から構成されている。
本体基部38の外観斜視図である図4に示すように、本体基部38は、円筒形状のパトローネ室20及びフイルムロール室24と、これらの間に配置された遮光筒44とがプラスチックによって一体に形成されたものである。この本体基部38の前面及び上面には、撮影レンズ3や、シャッタ羽根を含むシャッタ機構,パトローネ室20とフイルムロール室24との間で写真フイルム22を給送するフイルム給送機構,ファインダ光学系,ストロボ発光部とストロボ回路とを含むストロボ装置,カメラ2の各部を制御するマイクロコンピュータが取り付けられた回路基板45等が取り付けられる。
図2に示すように、裏蓋26は、本体基部38の背面を覆う背面部26aと、パトローネ室20の底面を覆う底面部26bとを有しており、本体基部38に対して一端のヒンジ部26cを介して回動自在に軸支される。裏蓋26の内面で、本体基部38のアパーチャー25に対面する位置には、写真フイルム22の背面を支持するフイルム支持部26dが形成されている。
パトローネ室20とフイルムロール室24とアパーチャー25との上部と、フイルムロール室24とアパーチャー25との下部には、溝状の凹部47,48が形成されている。また、裏蓋26のフイルム支持部26dの上下には、裏蓋26を閉じたときに本体基部38の凹部47,48に挿入される突条26e,26fがそれぞれ形成されている。本体基部38の背面は、これらの凹部47,48と突条26e,26fとの嵌合によって光密に遮光される。
パトローネ室20とフイルムロール室24との中には、フイルム給送機構を構成するスプール駆動軸50とフイルム巻取り軸51とが組み込まれている。スプール駆動軸50は、フイルムパトローネ18のスプール21bに係合し、パトローネ21内に写真フイルム22を巻き戻す「コマ送り処理」及び「リワインド処理」時に回転駆動される。フイルム巻取り軸51は、外周に写真フイルム22のリーダー部22aを係止し、パトローネ21から写真フイルム22を巻き取る「予備巻き処理」時に回転される。スプール駆動軸50とフイルム巻取り軸51は、フイルム巻取り軸51内に組み込まれた給送モータによって回転駆動される。
電池室34の長手方向の側面には、乾電池32a,32bの電極に接触して回路基板45と電気的に接続させる金属接片53a,53bが組み込まれている。また、電池室34の上面には、電池室34内に装填された乾電池32a,32bの外周面に当接する第1電池当接部54aと第2電池当接部55aとが、電池室34内に突出されている。これらの第1電池当接部54a及び第2電池当接部55aは、上下方向において移動自在とされており、電池室34に乾電池32a,32bが装填された際に、乾電池32a,32bに押圧されて上方に移動する。
図4に示すように、電池ボックス39の上面には、電池室34への乾電池32a,32bの装填を検出し、乾電池32a,32bが装填されていないときには裏蓋26が閉じられないようにする、裏蓋閉鎖防止装置57が組み込まれている。なお、電池ボックス39上の円筒形状の部品39dは、フイルムロール室24内のフイルム巻取り軸51内に組み込まれた給送モータの端部を保持する保持部材であり、電池ボックス39と一体に形成されている。
裏蓋閉鎖防止装置57は、第1電池当接部54aが一体に設けられた第1当接部材54と、第2電池当接部55aが一体に設けられた第2当接部材55と、電池ボックス39の上面に設けられて第1当接部材54と第2当接部材55とを保持する保持部58と、本体基部38の遮光筒44の下方に取り付けられて第1当接部材54と第2当接部材55とを下方に向けて付勢する板バネ59とからなる。
図5に示すように、第1当接部材54は、垂直方向に突出された前述の第1電池当接部54aと、カメラ2の背面側に向けて水平方向に配置された第1裏蓋当接部54bと、垂直方向の長穴54cが形成された第1スライド部54dとからなる。保持部58は、水平方向の断面が略T字形状となるように形成されており、カメラ2の幅方向に沿って水平方向に突出された第1ガイドピン58aを備えている。この第1ガイドピン58aは、第1スライド部54dの長穴54cに挿入されて、第1当接部材54を上下方向でスライド自在となるように保持する。
電池ボックス39の上面で、第1当接部材54の第1電池当接部54aに対面する位置には、第1電池当接部54aを挿入して電池室34内に突出させるための第1開口39aが形成されている。第1当接部材54は、電池室34内に第1電池当接部54aを突出させる突出位置と、第1電池当接部54aを電池室34内から退避させる退避位置との間でスライド自在となる。
第2当接部材55は、垂直方向に突出された前述の第2電池当接部55aと、カメラ2の背面側に向けて水平方向に配置された第2裏蓋当接部55bと、第2電池当接部55aの上方に設けられ、保持部58によって上下方向でスライド自在となるように保持される第2スライド部55dとからなる。保持部58には、第2スライド部55dの垂直方向の長穴55cに挿入される第2ガイドピン58bが形成されている。
電池ボックス39の上面で、第2当接部材55の第2電池当接部55aに対面する位置には、第2電池当接部55aを挿入して電池室34内に突出させるための第2開口39bが形成されている。この第2当接部材55も第1当接部材54と同様に、電池室34内に第2電池当接部55aを突出させる突出位置と、第2電池当接部55aを電池室34内から退避させる退避位置との間でスライド自在となる。
図6(A)及び図7(A)は、電池室34内に乾電池32a,32bが装填されていない時の第1当接部材54及び第2当接部材55の状態を示す要部断面図である。本体基部38の前面には、本体基部38に一体に形成したカシメピン61によって板バネ59が取り付けられている。また、第1当接部材54及び第2当接部材55の水平断面を表す図8に示すように、板バネ59の下方には、第1当接部材54及び第2当接部材55の第1裏蓋当接部54b及び第2裏蓋当接部55bをガイドするガイド片62が複数形成されている。
板バネ59の下方で、ガイド片62の間には、背面側まで貫通された第1貫通穴64a,第2貫通穴64bが二つ形成されている。第1貫通穴64aは、突出位置にある第1当接部材54の第1裏蓋当接部54bに対面する位置にある。また、第2貫通穴64bは、突出位置にある第2当接部材55の第2裏蓋当接部55bに対面する位置にある。これらの貫通穴64a,64bは、本体基部38の背面に設けられた凹部48内に設けられている。
裏蓋26が閉じられた時に本体基部38の凹部48内に挿入される突条26fには、上記第1貫通穴64a,第2貫通穴64bに挿入される第1当接ピン66a,第2当接ピン66bが一体に形成されている。裏蓋26これらの当接ピン66a,66bが貫通穴64a,64b内に挿入され、本体基部38の前面側に突出されたときに、正常に閉じられるようになっている。そのため、第1当接部材54と第2当接部材55とのいずれか一方または両方が突出位置にあるときには、貫通穴64a,64bが第1裏蓋当接部54bと第2裏蓋当接部55bとによって塞がれている状態となるため、裏蓋26を閉じることができなくなる。
これに対し、図6(B)及び図7(B)に示すように、乾電池32a,32bが電池室34に装填されると、第1電池当接部54aと第2電池当接部55aとが乾電池32a,32bに押圧され、第1当接部材54及び第2当接部材55は板バネ59の付勢に抗して上方の退避位置に移動する。これにより、第1裏蓋当接部54bと第2裏蓋当接部55bとが貫通穴64a,64bの上方に移動するので、当接ピン66a,66bが貫通穴64a,64bから突出可能となり、裏蓋26が閉じられるようになる。
このように、本発明のカメラ2は、電池室34に乾電池32a,32bが装填されていない時には、裏蓋26を閉じることができないようになっているため、未使用のカメラ2に対して、フイルムパトローネ18、乾電池32a,32bの順に装填が行なわれるのを防止することができる。また、例えば、電池室34内に乾電池32aが1本だけ装填された場合にも、乾電池32bに対応した第2当接部材55の第2裏蓋当接部55bが、第2当接ピン66bの第2貫通穴64bからの突出を阻止するため、裏蓋26が閉じられることはない。
なお、カメラ2は、消耗を防ぐために電池室34に乾電池32a,32bを装填しない状態で販売される。しかしながら、本発明のカメラ2は、電池室34に乾電池32a,32bを装填しないと裏蓋26を閉じることができない。そのため、製造後のカメラ2を販売時のパッケージで梱包する際には、電池室34にダミーの乾電池を装填して裏蓋26を閉じ、その後にダミーの乾電池を電池室34から取り出してパッケージで梱包することになる。
図9は、回路基板45の構成を示すブロック図である。回路基板45には、カメラ2全体の動作を制御するマイクロコンピュータ68と、フイルム給送機構69の駆動源となる給送モータ70を駆動させるドライバ回路71と、ストロボ発光部6を発光させるストロボ回路72と、シャッタスイッチ73,シャッタチャージスイッチ74,給送検出スイッチ75,裏蓋スイッチ76とが設けられている。
ドライバ回路71には、マイクロコンピュータ68から3種類のモータ駆動信号MD1〜MD3が入力されて制御される。MD1は、写真フイルム22をパトローネ室20からフイルムロール室24へと給送(予備巻き処理)する方向に給送モータ70を回転させる正転信号である。また、MD2は、写真フイルム22をフイルムロール室24からパトローネ室20へと給送(リワインド処理及びコマ送り処理)する方向に給送モータ70を回転させる逆転信号である。MD3は、回転中の給送モータ70を停止させるブレーキ信号である。
ストロボ回路72は、乾電池32a,32bから供給された電気を昇圧してコンデンサに充電し、シャッタレリーズに合わせてコンデンサを放電させて、ストロボ発光部6内の放電管に印加し、発光させる回路である。このストロボ回路72は、ストロボ操作部材7の操作によってオン/オフされる充電スイッチによって作動される。
シャッタスイッチ73は、シャッタボタン11の操作に応じてオンし、マイクロコンピュータ68にシャッタ信号(S1信号)を入力する。シャッタチャージスイッチ74は、シャッタ機構がチャージ状態にあるときにオンしてマイクロコンピュータ68にチャージ信号(SHC信号)を入力する。給送検出スイッチ75は、フイルム給送機構69による写真フイルム22の給送に連動してオン/オフを繰り返し、マイクロコンピュータ68に給送信号(SPF信号)を入力する。裏蓋スイッチ76は、ロック操作部材29がロック位置から解除位置に操作されたときにオンし、マイクロコンピュータ68に裏蓋開放信号(SB信号)を入力する。
マイクロコンピュータ68は、カメラ2の動作状態に応じてストロボ充電を禁止するストロボ充電禁止信号(FINH信号)をストロボ回路72に入力する。ストロボ回路72は、このストロボ充電禁止信号がHレベル(オン)の時に充電ができなくなり、Lレベル(オフ)の時に充電が可能となる。これは、「予備巻き処理」等の電力負荷が大きな処理時に、ストロボ充電が同時に行なわれて電力不足が生じるのを防止するためである。
周知のように、マイクロコンピュータ68は、演算処理を行なうCPU68aと、このCPU68aを動作させるプログラムが記憶されたROM68bと、カメラ2の動作状態を表す状態データが適宜記憶されるRAM68cとからなる。本実施形態で用いられるマイクロコンピュータ68は、例えば、4ビットCPUと数百バイト〜数キロバイト程度のROM及びRAMを内蔵した安価なものである。
RAM68cに記憶される状態データは、「初期状態」,「予備巻き中」,「コマ送り中」の3種類からなる。「初期状態」は、フイルムパトローネ18が未装填、又はフイルムパトローネ18が装填済みで「リワインド処理」が完了している状態を表す。また、乾電池32a,32bの交換や、出力電圧の低下、電気的なノイズの影響などによってマイクロコンピュータ68がリセットされた時には、RAM68c内の状態データは「初期状態」にセットされる。
「予備巻き中」は、フイルムパトローネ18が装填済みで「予備巻き処理」の実行中であることを表す。また、「コマ送り中」は、フイルムパトローネ18が装填済みで撮影途中であることを表す。CPU68aは、カメラ2の動作状態に応じてRAM68cの状態データを適宜書き換え、かつ参照することで、現在のカメラ2の動作状態を確認し、次に実行すべき処理の決定に用いる。
マイクロコンピュータ68は、前述の各スイッチ73〜76や、状態データから得たカメラ2の動作状態に応じて、「初期処理」,「分岐処理」,「スタンバイ処理」,「レリーズ処理」,「予備巻き処理」,「コマ送り処理」,「リワインド処理」を実行する。
図10のフローチャートに示すように、「初期処理」は、マイクロコンピュータ68の起動時に実行される処理である。この「初期処理」では、マイクロコンピュータ68の各ポートがセットされ、RAM68cが初期化される。このRAM68cの初期化により、状態データは「初期状態」となる。次いで、裏蓋スイッチ76とシャッタスイッチ73の状態が確認され、「分岐処理」又は「コマ送り処理」が実行される。
図11のフローチャートに示すように、「分岐処理」は、裏蓋スイッチ76とシャッタスイッチ73との状態と、状態データとをそれぞれ確認して、「スタンバイ処理」,「レリーズ処理」,「予備巻き処理」,「リワインド処理」のいずれかを選択的に実行させる処理である。
図12のフローチャートに示すように、「スタンバイ処理」は、マイクロコンピュータ68を低消費電力なスタンバイモードに移行させる処理である。カメラ2には電源スイッチが設けられてないため、不使用時のカメラ2はこのスタンバイモードで待機する。そして、シャッタボタン11やロック操作部材29が操作された時にスタンバイモードが解除され、再び「分岐処理」が実行される。「レリーズ処理」は、シャッタ機構のシャッタレリーズ動作の完了を確認して、フイルム給送機構に「コマ送り処理」を実行させる。
次に上記実施形態の作用について説明する。販売時のカメラ2は、消耗を防ぐために電池室34に乾電池32a,32bが装填されていない。カメラ2に添付する説明書には、最初に乾電池32a,32bを装填した上で、フイルムパトローネ18の装填を行なうことが記載されている。しかし、ユーザーによっては最初にフイルムパトローネ18を装填し、次に乾電池32a,32bを装填する場合がある。
従来のカメラでは、「初期処理」時に裏蓋が閉じ位置にあると「コマ送り処理」が実行されていた。そのため、未使用のカメラのパトローネ室にフイルムパトローネを装填して裏蓋を閉じ、その後に電池室に乾電池を装填するという誤った準備操作を行なうと、乾電池の装填とともに「コマ送り処理」が実施され、パトローネから引き出されている写真フイルムのリーダー部分が全てパトローネ内に巻き込まれてしまい、使用不能となるという問題があった。
しかしながら、本発明のカメラ2は、図6(A)及び図7(A)に示すように、乾電池32a,32bが装填されていない状態では、第1当接部材54及び第2当接部材55の第1裏蓋当接部54b及び第2裏蓋当接部55bが本体基部38の貫通穴64a,64bを塞いでいるため、裏蓋26の第1当接ピン66a及び第2当接ピン66bと、第1裏蓋当接部54b及び第2裏蓋当接部55bとが当接して裏蓋26を閉じることができない。これにより、フイルムパトローネ18の装填後に乾電池32a,32bを装填しても、「初期処理」において「コマ送り処理」が実行されることはなく、「分岐処理」に移行することになる。これにより、「コマ送り処理」によってフイルムパトローネ18が使用不能となることはない。
また、裏蓋26が開放状態であるため、「分岐処理」において、「スタンバイ処理」,「レリーズ処理」,「予備巻き処理」,「リワインド処理」のいずれかが実行されることもない。これにより、裏蓋26が開放された状態で写真フイルム22がパトローネ21から引き出されるような誤動作も発生しない。
「分岐処理」中に裏蓋26が閉じられると、RAM68c内の状態データが参照される。この時の状態データは「初期状態」であるため、「予備巻き処理」が実行される。この「予備巻き処理」では、フイルム巻取り軸51の回転によりリーダー部22aがフイルム巻取り軸51の外周に巻き付けられ、パトローネ21内の写真フイルム22が全てフイルムロール室24内に巻き上げられる。その後、最初に撮影が行なわれるコマがアパーチャー25に対面する撮影位置にセットされ、撮影準備が完了する。
撮影準備の完了後は、シャッタボタン11を押圧操作することによって撮影が行なわれ、その際の「レリーズ処理」によって「コマ送り処理」が実行される。なお、撮影操作中に、乾電池32a,32bの消耗や、給送モータ70の駆動による電圧低下、電気的なノイズ等によってマイクロコンピュータ68がリセットされる場合がある。しかしながら、その際の「初期処理」では「コマ送り処理」が実行されるため、二重露光が発生することはない。
なお、上記実施形態は、最初に写真フイルムを全て巻き上げるプレワインド方式のカメラを例に説明したが、本発明は撮影毎に写真フイルムを巻き上げる一般的なワインド方式のカメラにも適用することができる。また、APS方式のフイルムカートリッジを使用するカメラにも利用することができる。
本発明を実施したカメラの外観形状を示す正面側斜視図である。 カメラの裏蓋開放状態を示す背面側斜視図である。 カメラの構成を示す分解斜視図である。 本体基部及び裏蓋閉鎖防止装置の構成を示す分解斜視図である。 裏蓋開放防止装置の構成を示す分解斜視図である。 第1当接部材の電池装填時及び不装填時の状態を示す要部断面図である。 第2当接部材の電池装填時及び不装填時の状態を示す要部断面図である。 第1当接部材及び第2当接部材の水平方向断面図である。 回路基板の構成を示すブロック図である。 カメラの初期処理のフローチャートである。 カメラの分岐処理のフローチャートである。 カメラのスタンバイ処理のフローチャートである。
符号の説明
1 カメラ
18 フイルムパトローネ
20 パトローネ室
24 フイルムロール室
26 裏蓋
32a,32b 乾電池
34 電池室
38 本体基部
54 第1当接部材
54a 第1電池当接部
54b 第1裏蓋当接部
55 第2当接部材
55a 第2電池当接部
55b 第2裏蓋当接部
57 裏蓋閉鎖防止装置
59 板バネ
68 マイクロコンピュータ

Claims (4)

  1. パトローネが装填されるパトローネ室と、パトローネ室を開放する開き位置と閉鎖する閉じ位置との間で移動自在とされた裏蓋と、電池が装填される電池室とを備えたカメラにおいて、
    前記電池室への電池の装填の有無を検出し、電池室に電池が装填されていないときには裏蓋が閉じられないようにすることを特徴とするカメラの裏蓋閉鎖防止装置。
  2. 前記電池室内に突出される突出位置と、電池が装填された際に該電池に押圧されて電池室内から退避する退避位置との間で移動自在とされた電池当接部と、この電池当接部に連動され、電池当接部材が突出位置にあるときに裏蓋に当接して閉じ位置への移動を阻止する閉鎖防止位置と、電池当接部が退避位置にあるときに裏蓋当接位置から退避して裏蓋の閉じ位置への移動を許容する閉鎖許容位置との間で移動自在とされた裏蓋当接部とを設けたことを特徴とする請求項1記載のカメラの裏蓋閉鎖防止装置。
  3. 前記電池当接部と裏蓋当接部とを一体に形成したことを特徴とする請求項2記載のカメラの裏蓋閉鎖防止装置。
  4. 前記電池当接部及び裏蓋当接部を電池室に装填される電池の数と同数だけ設けたことを特徴とする請求項2又は3記載のカメラの裏蓋閉鎖防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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