JP2005089632A - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)および変性低分子量α‐オレフィン共重合体(b)を含有するゴムラテックス(A)に、少なくとも芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体を含む共重合成分(B)がグラフト重合したグラフト共重合体(C)を含有し、かつ、前記ゴムラテックス(A)は、二種類以上の架橋剤の存在下に架橋されたものであることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
【選択図】 なし
Description
エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト重合体を含有するゴム変性熱可塑性樹脂はAES樹脂として知られており、優れた耐候性、耐衝撃性を有し様々な用途で利用されている。
一般に、AES樹脂等の熱可塑性樹脂に摺動性、自己潤滑性を付与する場合、シリコーンオイル等の潤滑剤やポリエチレン等のポリオレフィン樹脂を添加し、溶融混練して熱可塑性樹脂組成物となす方法が用いられる。
また、合成樹脂の耐磨耗性を向上させる添加剤として、特定のポリエチレン成分を使用する方法が開示されている(特許文献2参照。)。
本出願人は、耐候性を有し、耐衝撃性、耐熱性および表面光沢の優れた樹脂組成物を開示している(特許文献3、4参照。)。
なお、本出願人は、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴムラテックスに、芳香族ビニル系単量体を乳化重合によって安定に重合させる方法を開示している(特許文献5参照。)。さらに、特定の変性低分子量α-オレフィン共重合体を含有するグラフト共重合体を効率よく製造する方法を明らかにしている(特許文献6参照。)。
また、特許文献3および特許文献4に記載の樹脂組成物は、耐候性、耐衝撃性、耐熱性および表面光沢に優れているものの、摺動性については、今日において要求される性能を下回ることがあった。
すなわち本発明の熱可塑性樹脂組成物は、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)および変性低分子量α‐オレフィン共重合体(b)を含有するゴムラテックス(A)に、少なくとも芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体を含む共重合成分(B)がグラフト重合したグラフト共重合体(C)を含有し、かつ、前記ゴムラテックス(A)は、二種類以上の架橋剤の存在下に架橋されたものであることを特徴とする。
前記ゴムラテックス(A)は、水溶性架橋剤および油溶性架橋剤の存在下に架橋されたものであることが好ましい。
前記ゴムラテックス(A)において、前記エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)と前記ポリオレフィン樹脂(c)の含有比率は、質量比で100/0〜5/95であることが好ましい。
前記ゴムラテックス(A)のゲル含有率は、10〜85質量%であることが好ましい。
前記共重合成分(B)は、重合可能な他のビニル系単量体をさらに含むことが好ましい。
すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記グラフト共重合体(C)10〜100質量部と、熱可塑性樹脂90〜0質量部とを含有することが好ましい。
前記熱可塑性樹脂は、芳香族ビニル系単量体またはシアン化ビニル系単量体を含むビニル系単量体混合物を重合してなる硬質共重合体であることがさらに好ましい。
本発明に用いられるEPDM(a)のゲル含有率は、60〜85質量%であることが好ましい。60〜85質量%であることにより、最終的に得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、表面外観、摺動性を安定して保持することができる。前記EPDM(a)のゲル含有率は、70〜85質量%がさらに好ましく、70〜80質量%が特に好ましい。
EPDM(a)の非共役ジエン成分としては、1,4‐ヘキサジエン、5‐エチリデン‐2‐ノルボルネン、5‐ビニルノルボルネンおよびジシクロペンタジエン等が好ましい。
ポリオレフィン樹脂(c)としては、例えば、高圧法ポリオレフィン、中低圧法ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリ‐4‐メチル‐1‐ペンテン、ポリ‐1‐ブテン等のポリオレフィンや、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体およびプロピレン・ブテン共重合体等のオレフィン系共重合体を用いることができる。
ゴムラテックス(A)にポリオレフィン樹脂(c)を含有させることにより、熱可塑性樹脂組成物にさらに高度の摺動性や、流動性を発現させることができる。
摺動性と機械強度の面で、上記の混合比率は95/5〜5/95がさらに好ましく、特には90/10〜10/90が好ましく、更には80/20〜20/80が好ましい。
ここで、架橋剤として、前記ゴムラテックス水溶性架橋剤および油溶性架橋剤を用いることが、熱可塑性樹脂組成物において耐衝撃性を安定して発現させるために好ましい。
水溶性架橋剤としては、例えば、無機過酸化物を用いることができ、硫酸第一鉄−キレート剤−還元剤と組み合わせて用いることができる。無機過酸化物としては、例えば、過硫酸カリウムが挙げられる。
油溶性架橋剤としては、有機過酸化物を用いることができ、硫酸第一鉄−キレート剤−還元剤と組み合わせて用いることができる。有機過酸化物としては、例えば、ジ‐t‐ブチル‐オキシトリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。
前記ゴムラテックス(A)のゲル含有率は、60〜85質量%であることがさらに好ましい。ゲル含有率が60〜85質量%であることにより、最終的に得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、表面外観、特に摺動性がさらに良好に発現する。
また、前記ゴムラテックス(A)のゲル含有率は、70〜80質量%であることが、摺動性を発現する上で特に好ましい。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α‐メチルスチレン、p‐メチルスチレン等が挙げられる。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
重合可能なビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピルおよびアクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピレンおよびメタクリル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、この中でもアクリル酸ブチルやメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
さらに、マレイミド、N‐メチルマレイミド、N‐ブチルマレイミド、N‐フェニルマレイミド、N‐(2‐メチルフェニル)マレイミド、N‐(4‐ヒドロキシフェニル)マレイミドおよびN‐シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
また、ゴムラテックス(A)40〜80質量部(固形分として)に対して、共重合成分(B)60〜20質量部を乳化グラフト重合して得られるものであることがさらに好ましい。
ゴムラテックス(A)が40質量部未満すなわち共重合成分(B)が60質量部を超える場合、およびゴムラテックス(A)が80質量部を超える、すなわち共重合成分(B)が20質量部未満である場合には、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が低下することがある。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ナイロン6樹脂、ナイロン66樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン系樹脂およびハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS樹脂)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、或いは2種類以上をブレンドして用いることも可能である。
前記のビニル系単量体混合物は、芳香族ビニル系単量体またはシアン化ビニル系単量体と重合可能な他のビニル系単量体を含有してもよい。
芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体としては、前記の共重合成分(B)と同様のものを挙げることができる。
芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体と重合可能な他のビニル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピルおよびアクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピレンおよびメタクリル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、アクリル酸ブチルやメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。また、マレイミド、N‐メチルマレイミド、N‐ブチルマレイミド、N‐フェニルマレイミド、N‐(2‐メチルフェニル)マレイミド、N‐(4‐ヒドロキシフェニル)マレイミドおよびN‐シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
グラフト共重合体(C)が10質量部未満である、すなわち熱可塑性樹脂が90質量部を超える場合には、耐衝撃性が低下することがある。なお、外観をさらに良好とするためには、前記グラフト共重合体(C)10〜90質量部に対し熱可塑性樹脂が90〜10質量部であることがさらに好ましい。
EPDM(a)と、ポリオレフィン樹脂(c)および変性低分子量α-オレフィン共重合体(b)を適当な溶剤に溶解し、乳化剤を添加して乳化させた後、十分に攪拌し、溶剤を留去することにより、平均粒子径が0.2〜1μm程度の未架橋ラテックスを得る。
乳化剤としては、特に制限はないが、例えばオレイン酸カリウムや不均化ロジン酸カリウム等のアニオン系界面活性剤を用いることができる。
乳化剤の添加量は、EPDM(a)とポリオレフィン樹脂(c)の合計100質量部に対して1〜10質量部とするのが好ましい。なお、乳化剤は、例えばオレイン酸をEPDM(a)、ポリオレフィン樹脂(c)、変性低分子量α-オレフィン共重合体(b)のいずれかに混合しておき、これに水酸化カリウム水溶液を添加して、オレイン酸カリウムを生成させる方法により添加することもできる。
架橋剤においては、上述の油溶性架橋剤、水溶性架橋剤等を用いることができる。
架橋助剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート等を用いることができる。
例えば、前記架橋剤において過硫酸カリウムからなる水溶性架橋剤およびジ‐t‐ブチル‐オキシトリメチルシクロヘキサンからなる油溶性架橋剤を用いる場合、未架橋ラテックスの固形分100質量部に対して、過硫酸カリウム0.1〜5.0質量部、ジ‐t‐ブチル‐オキシトリメチルシクロヘキサン0.1〜5.0質量部、およびジビニルベンゼンからなる架橋助剤0.1〜5.0質量部を添加し、60〜140℃で0.5〜5.0時間程度反応させることによりゴムラテックス(A)を得ることができる。
例えば、ゴムラテックス(A)40〜80質量部に、芳香族ビニル系単量体60〜76質量%とシアン化ビニル系単量体40〜24質量%を含む前記共重合成分(B)60〜20質量部をグラフト重合させることができる。
この場合、前記共重合成分(B)は、レドックス系開始剤を混合し、1時間以上にわたって連続的に重合系内に添加することが好ましい。この添加時間が1時間未満の場合、ラテックス安定性が悪化し重合収率が低下することがある。
レドックス系開始剤としては、有機過酸化物が好ましく、通常の場合、硫酸第一鉄−キレート剤−還元剤と組み合わせて使用される。有機過酸化物としては、特にクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドおよびターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等が好ましい。
レドックス系開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、硫酸第一鉄、ピロリン酸ナトリウムおよびデキストロースからなるものがさらに好ましい。
重合を終了して得られたグラフト共重合体(C)のラテックスには、必要に応じて酸化防止剤等の添加剤を添加してもよい。
析出剤としては、例えば、硫酸、酢酸、塩化カルシウムまたは硫酸マグネシウム等の水溶液を単独で、又は2種以上で用いることができる。
このとき、グラフト共重合体(C)および熱可塑性樹脂の所定量に応じて酸化防止剤、滑剤、加工助剤、顔料、充填剤などを添加してもよい。
混合方法としては、特に限定されるものではないが、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダ−、又はタンブラー等の混合装置で混合し、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、コニーダー、または、ロール等の溶融混練装置を用いて溶融混練する方法を用いることができる。
前記硬質共重合体を合成する重合方法としては、乳化重合や懸濁重合等の重合法を採用できる。
硬質共重合体を乳化重合で合成する場合、乳化剤として、ロジン酸カリウムおよびアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の一般的な乳化重合用乳化剤を用いることができる。また、重合開始剤として、有機あるいは無機の過酸化物系開始剤を用いることができ、連鎖移動剤として、メルカプタン類、α-メチルスチレンダイマーまたはテルペン類等を用いることができる。
硬質共重合体を懸濁重合で合成する場合、懸濁剤として、トリカルシウムフォスファイト又はポリビニルアルコール等が用いられ、懸濁助剤にはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等を用いることができる。また、開始剤としては、有機パーオキサイド類が用いられ、連鎖移動剤としてはメルカプタン類、α-メチルスチレンダイマーまたはテルペン類等を用いることができる。
したがって、本発明の熱可塑性樹脂組成物は成形が容易であり、その成形品は、キーボード、軸受け、ギヤー等に特に好適に使用される。
[製造例1]EPDM含有ゴムラテックス(A−1〜A−8)の製造
EPDM(a)としてEPDM(商品名:EPT3012P、三井石油化学(株)製)90部、ポリオレフィン樹脂(c)としてポリエチレン(商品名:UBEスーパーポリエチレン ユメリット2525F、宇部興産(株)製)10部の合計100部を熱トルエン566部に溶解した後、変性低分子量α−オレフィン共重合体(b)として変性ポリエチレン(商品名:ハイワックス2203A、三井石油化学(株)製)を16部添加し、更に、オレイン酸を5部加え、完全に溶解した。別に、水700部に水酸化カリウム0.9部を溶解した水溶液を80℃に保ち、これに調製した上記重合体溶液を除々に加えて乳化した後、ホモミキサーで攪拌した。
攪拌機付きステンレス重合槽に、イオン交換水200部、ゴムラテックス(A−1)を固形分として60部、オレイン酸カリウム2部、硫酸第一鉄0.004部、ピロリン酸ナトリウム0.2部およびデキストロース0.2部を仕込み、温度を70℃とした。次に、シアン化ビニル系単量体としてアクリロニトリル12部と、芳香族ビニル系単量体としてスチレン28部と、クメンハイドロパーオキサイド0.5部とを2時間連続的に添加し、重合温度を70度一定に保ち重合反応を行った。
重合後、酸化防止剤を添加し、硫酸にて固形分の析出を行い、洗浄、脱水、乾燥の工程を経て、グラフト共重合体(C−1)の粉末を得た。
グラフト共重合体(C−2〜C−8)について、重合後に、ガスクロマトグラフィーによりモノマー転化率を測定した。結果を表2に示す。
窒素置換した攪拌機付きステンレス重合反応槽反応器に、イオン交換水120部、ポリビニルアルコール0.1部、アゾビスイソブチルニトリル0.3部、アクリロニトリル30部からなるシアン化ビニル系単量体、スチレン70部からなる芳香族ビニル系単量体、t‐ドデシルメルカプタン0.35部を加え、開始温度を60℃として5時間加熱後、120℃に昇温し、4時間反応させて、硬質共重合体を得た。
硬質共重合体のモノマー転化率は98%、質量平均分子量は1.0×105であった。
熱可塑性樹脂として前記の製造例で得られた硬質共重合体を用い、この硬質共重合体70部に、グラフト共重合体(C−1)30部を加え、バンバリーミキサーにて溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物について、以下の条件で機械強度、摺動性、成形外観を評価した。結果を表3に示す。
摺動性
1)RCA磨耗試験:NORMAN TOOL&STANPING COMPANY製のRCA磨耗試験機を使用し、テープ送り速度65mm/sec、荷重280gの条件下、加圧2secを1サイクルとしこれを50サイクル繰り返した後、磨耗部分の凹みを表面粗さ計で測定した。
2)スラスト磨耗試験:(株)オリエンテック製(EFM−3−EN型)の摩擦磨耗試験機を使用し、試験荷重を1.5Kgから0.5Kgずつ段階的に増加させ、摩擦力をJIS−K7218法に準拠して測定し、動摩擦係数、限界PV値を求めた。
成形外観:日本製鋼所JSW.J75E‐Pを用いてダンベル1号の金型で240℃における射出成形をし、ゲート付近を次の基準にて目視で判定評価した。
○:フローマーク等の成形外観のむらがない。
△:フローマーク等の成形外観のむらが幾分認められる。
×:フローマーク等の成形外観のむらが明瞭に認められる。
グラフト共重合体(C)として、前記の製造例で得られたグラフト共重合体(C−2〜C−8)をそれぞれ用い、実施例1と同様の方法で熱可塑性樹脂組成物を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
すなわち、表3において、実施例1、2および比較例1はポリオレフィン樹脂(c)としてポリエチレンを用い、実施例3、4および比較例2はポリオレフィン樹脂(c)としてポリプロピレンを用いたものであり、実施例5および比較例3はポリオレフィン樹脂(c)を含有しない例である。また、実施例1〜5は、複合ゴムラテックス(A)の調製において架橋剤として過硫酸カリウムおよびジ‐t‐ブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサンを添加した例であり、比較例1〜3はジ‐t‐ブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサンのみを添加した例である。
Claims (10)
- エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)および変性低分子量α‐オレフィン共重合体(b)を含有するゴムラテックス(A)に、少なくとも芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体を含む共重合成分(B)がグラフト重合したグラフト共重合体(C)を含有し、かつ、前記ゴムラテックス(A)は、二種類以上の架橋剤の存在下に架橋されたものであることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ゴムラテックス(A)は、水溶性架橋剤および油溶性架橋剤の存在下に架橋されたものであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ゴムラテックス(A)は、ポリオレフィン樹脂(c)をさらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ゴムラテックス(A)において、前記エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)と前記ポリオレフィン樹脂(c)との含有比率は、質量比で100/0〜5/95であることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記変性低分子量α‐オレフィン共重合体(b)の含有量は、前記エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(a)100質量部に対し0.1〜30質量部であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ゴムラテックス(A)のゲル含有率は、10〜85質量%であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記共重合成分(B)は、重合可能な他のビニル系単量体をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記グラフト共重合体(C)10〜100質量部と、熱可塑性樹脂90〜0質量部とを含有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂は、芳香族ビニル系単量体またはシアン化ビニル系単量体を含むビニル系単量体混合物を重合してなる硬質共重合体であることを特徴とする請求項8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。
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