JP2005089420A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔粘膜及び歯茎に対して刺激性が低く、使用後に口腔内のぬめり感や味覚変化を生じさせない口腔用組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体0.01〜10質量%と、陰イオン性界面活性剤0.1〜20質量%とを含む口腔用組成物。
【化1】
Figure 2005089420

(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基であり、ブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。m及びnはそれぞれAO、EOの平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70、AOとEOの合計に対するEOの割合は20〜80質量%、R,Rは、同一もしくは異なってもよく、炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子であり、R及びRの炭化水素基数に対する水素原子数の割合は0.15以下である。)

Description

本発明は口腔用組成物、特にその刺激性及び使用後感の改善に関する。
口腔用組成物には、清浄力を高め、また泡立ちによって良好な使用感を与えるために界面活性剤が配合されている。従来口腔用組成物の界面活性剤として、種々の陰イオン性界面活性剤が用いられており、特に、泡立ちが良好で安価であることから、ラウリル硫酸ナトリウムが頻繁に使用されている(特開2003−81799号等)。
特開2003−81799号
しかしながら、ラウリル硫酸ナトリウムを配合した口腔用組成物は、使用後に口腔内に苦み、渋味が残り、食物の味が変わってしまうという欠点があった。また、清浄力や泡立ちを良好にするために多量に配合した場合、歯肉炎、歯周炎患者等の口腔粘膜や歯茎に障害がある人が使用すると、刺激を感じることがあった。そこで前記の欠点を解消するために、ラウリル硫酸ナトリウムと両性界面活性剤とを併用することが一般的に行なわれている。
しかしながら、味及び刺激性の改善を同時に満足させるものは未だ得られていない。また、両性界面活性剤を配合することにより、使用後に口腔内にぬめり感を生じるという新たな問題が生じ、これらをすべて満足するような改善が望まれている。
本発明は、口腔粘膜及び歯茎に対して刺激性が低く、使用後に口腔内のぬめり感や味覚変化を生じさせない口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、特定構造のアルキレンオキシド誘導体を配合することにより、刺激性が低く、使用後感が良い口腔用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の主題はすなわち、下記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体0.01〜10質量%と、陰イオン性界面活性剤0.1〜20質量%とを含むことを特徴とする口腔用組成物である。
Figure 2005089420
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は、20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R,Rは、同一もしくは異なってもよく、炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子であり、R及びRの炭化水素基数に対する水素原子数の割合は0.15以下である。)
前記組成物において、陰イオン性界面活性剤に対する上記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体の配合量が0.005〜1質量%であることが好適である。
前記組成物において、陰イオン性界面活性剤として、下記一般式(II)で示されるヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤、及び/又は硫酸系陰イオン性界面活性剤を含むことが好適である。
Figure 2005089420
(式中、Rは平均炭素原子数8〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類である。)
前記組成物において、さらに両性界面活性剤0.1〜10質量%を含むことが好適である。
前記組成物において、両性界面活性剤として、下記一般式(III)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤、及び/又は下記一般式(IV)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤を含むことが好適である。
Figure 2005089420
〔式中、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、Zは水素原子又は(CHCOOYである(ここで、Yはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類又は有機アミン類であり、kは1〜3の整数である)〕
Figure 2005089420
〔式中、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Z、Zは同一もしくは異なってもよく、水素原子又は(CHCOOYである(ここで、Yはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類又は有機アミン類であり、rは1〜3の整数である)。Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、t、uは1〜3の整数である。〕
本発明によれば、特定構造のアルキレンオキシド誘導体とを配合することにより、口腔粘膜及び歯茎に対して刺激性が低く、使用後に口腔内のぬめり感や味覚変化を生じさせない口腔用組成物を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<アルキレンオキシド誘導体>
一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的には、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。
mは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは10≦m≦70である。mが0であると味覚変化が生じ、70を越えると使用後に口腔内でぬめり感が生じる傾向がある。nはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦n≦70、好ましくは10≦n≦70である。
また、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は、20〜80質量%であることが好ましい。20質量%未満であると味覚変化が生じ、80質量%を超えると使用後に口腔内でぬめり感が生じる傾向にある。
アルキレンオキシド誘導体の平均分子量は、2000〜6000が特に好ましい。2000未満であると味覚変化が生じ、6000を超えると使用後に口腔内でぬめり感が生じる傾向にある。
一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、エチレンオキシド及び炭素数3〜4のアルキレンオキシドの付加する順序は特に限定されない。また、オキシエチレン基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。ブロック状とは2段ブロックのみならず、3段以上のブロックも含まれる。起泡性の点では、ブロック状に付加したものが特に好ましく、使用性の点では、ランダム状に付加されているものが特に好ましい。
及びRは炭素数1〜4の炭化水素基もしくは水素原子で、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素数5以上の炭化水素基であると、使用後に味覚変化あるいはぬめり感が生じることがある。
及びRはそれぞれ同種のものを用いても、炭素数1〜4の炭化水素基と水素原子とが混在しても、異種の炭素数1〜4の炭化水素基が混在してもよい。ただし、R及びRの炭化水素基のうち、炭化水素基と水素原子の存在割合は、炭化水素基の数(X)に対する水素原子の数(Y)の割合Y/Xが0.15以下、好ましくは0.06以下である。Y/Xの割合が0.15を越えると、使用後に味覚変化あるいはぬめり感が生じることがある。
上記アルキレンオキシド誘導体において、具体的にはPOE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(27)POP(13)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(9)POB(2)ジメチルエーテル、POE(14)POB(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジエチルエーテル、POE(10)POP(10)ジプロピルエーテル、POE(10)POP(10)ジブチルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。また、本発明においてアルキレンオキシド誘導体は、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のアルキレンオキシド誘導体は、公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物に、エチレンオキシド及び炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
本発明の口腔用組成物へのアルキレンオキシド誘導体の配合量は、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。0.01質量%未満であると味覚変化が生じたり、刺激性を感じたりする場合があり、10質量%を超えると使用後に口腔内で後残り感を生じる場合がある上、味覚変化、刺激性のさらなる改善は認められない。
<陰イオン性界面活性剤>
本発明に用いる陰イオン性界面活性剤としては、上記一般式(II)で表わされるヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤、又は硫酸系陰イオン性界面活性剤が、洗浄性、起泡性の点で特に好ましい。
上記一般式(II)のヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤において、Rは平均炭素原子数8〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、例えば、C19、C1021、C1123、C1225、C1326、C1531、C1735、C1325、C1529等が例示される。Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。この一般式(II)のヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤の具体例としては、ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム等が好適なものとして挙げられるが、これに限定されない。
硫酸系陰イオン性界面活性剤の具体例としては、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
その他の陰イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
本発明において陰イオン性界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、ヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤、硫酸系陰イオン性界面活性剤、その他の陰イオン性界面活性剤のうち、いずれかを組合わせて用いてもよい。
本発明において、陰イオン性界面活性剤の配合量は、口腔用組成物全量中0.1〜20質量%、好ましくは1.0〜10質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、洗浄力、起泡力が劣る場合があり、20質量%を越えると、アルキレンオキシド誘導体による味覚変化や刺激性の改善効果が十分に発揮されないことがある上、洗浄力、起泡力のさらなる改善は認められない。
本発明は、陰イオン性界面活性剤を比較的多量に配合する場合に特に有効である。
また、陰イオン性界面活性剤に対する上記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体の配合量は0.005〜1質量%であることが好適である。0.005質量%未満であると、味覚変化や刺激性の改善効果が十分に発揮されない場合があり、1質量%を超えて配合しても味覚変化や刺激性のさらなる改善は認められない。
<両性界面活性剤>
本発明において、さらに両性界面活性剤を配合すると、起泡力が特に良好になり、また陰イオン性界面活性剤の配合量を減らすことができるので、より一層刺激性を低下することができる。
本発明に用いる両性界面活性剤としては、上記一般式(III)又は(IV)で表わされるアミドアミン型両性界面活性剤が特に好ましい。
上記一般式(III)のアミドアミン型両性界面活性剤において、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、RCOとしては、例えば、C19CO、C1123CO、C1327CO、C1531CO、C1735CO、C1325CO、C1529CO、ココヤシ脂肪酸残基、パームヤシ脂肪酸残基等が挙げられる。Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。また、Zは水素原子又は(CHCOOYであり、Zが(CH2)COOYの場合、Yはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類又は有機アミン類であり、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。kは1〜3の整数である。
この一般式(III)のアミドアミン型両性界面活性剤の具体例としては、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム、N−ミリストイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム、N−パルミトイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンカリウム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンマグネシウム等が好適なものとして挙げられるが、これらに限定されない。
上記一般式(IV)のアミドアミン型両性界面活性剤において、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、RCOとしては、例えば、C19CO、C1123CO、C1327CO、C1531CO、C1735CO、C1325CO、C1529CO、ココヤシ脂肪酸残基、パームヤシ脂肪酸残基等が挙げられる。Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。また、Z、Zは同一もしくは異なってもよく、水素原子又は(CHCOOYであり、Z及び/又はZが(CH2)rCOOYの場合、Yとしては、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。t、uは1〜3の整数である。
この一般式(IV)のアミドアミン型両性界面活性剤の具体例としては、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム、N−ミリストイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム、N−パルミトイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム、N−ステアロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンカルシウム、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミンマグネシウム、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミントリエタノールアミン等が好適なものとして挙げられるが、これらに限定されない。
その他の両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
本発明において両性界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、一般式(III)のアミドアミン型両性界面活性剤、一般式(IV)のアミドアミン型両性界面活性剤、その他の両性界面活性剤のうち、いずれかを組合わせて用いてもよい。
両性界面活性剤の配合量は、口腔用組成物全量中0.1〜10質量%、好ましくは1.0〜5.0質量%である。0.1質量%未満では配合による効果が十分ではない場合があり、10質量%を越えると使用後に口腔内でぬめり感を生じる場合がある。
本発明の口腔用組成物には上記必須成分の他、通常化粧品や医薬部外品の口腔用組成物に用いられる成分を配合することができ、常法に応じて製造される。以下に具体的な配合可能成分を列挙するが、上記必須成分と下記成分の一種又は二種以上とを配合して本発明の口腔用組成物を調製できる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム) 、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1- ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル−1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。なお、配合量は特に記載のない限り質量%である。
初めに、本発明にかかるアルキレンオキシド誘導体の合成例を示す。
<アルキレンオキシド誘導体の合成例1:ブロックポリマー>
POE(10)POP(10)ジメチルエーテル
Figure 2005089420
プロピレングリコール76gと触媒として水酸化カリウム3.1gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりプロピレンオキシド522gを滴下させ、2時間攪拌した。引き続き滴下装置によりエチレンオキシド440gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム224gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル188gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間処理した。更に処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、前記化9に示すアルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が110、前記化9の水酸基価が0.3、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.003であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
<アルキレンオキシド誘導体の合成例2:ランダムポリマー>
POE(10)POP(10)ジメチルエーテル
Figure 2005089420
プロピレングリコール76gと触媒として水酸化カリウム3.1gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンオキシド440gとプロピレンオキシド522gの混合物を滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム224gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル188gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間処理した。更に処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、前記化10に示すアルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が107、前記化10の水酸基価が0.4、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.004であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
次に、本発明における口腔用組成物の評価方法、及び評価基準を説明する。
<評価(1):刺激性>
歯肉炎あるいは歯周炎を自覚しているパネラー10名により、各処方の口腔用組成物で1日当たり2回、各3分間、6日間連続して歯を磨いてもらい、口腔粘膜、歯茎への刺激を判定してもらった。評価基準は以下の通りである。
◎…8名以上が、刺激が低いと認めた。
○…6名以上8名未満が、刺激が低いと認めた。
△…3名以上6名未満が、刺激が低いと認めた。
×…3名未満が、刺激が低いと認めた。
<評価(2):使用後の味覚変化>
各処方の口腔用組成物により、歯を磨いてもらい、歯磨き5分後に通常の食事を行ない、味覚の変化を専門パネラー10名により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…8名以上が、味覚変化が低いと認めた。
○…6名以上8名未満が、味覚変化が低いと認めた。
△…3名以上6名未満が、味覚変化が低いと認めた。
×…3名未満が、味覚変化が低いと認めた。
<評価(3):使用後のぬめり感>
各処方の口腔用組成物による歯磨き後の口腔内のぬめり感を専門パネラー10名により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…8名以上が、ぬめり感がないと認めた。
○…6名以上8名未満が、ぬめり感がないと認めた。
△…3名以上6名未満が、ぬめり感がないと認めた。
×…3名未満が、ぬめり感がないと認めた。
<評価(4):起泡力(1)>
70ppmの塩化カルシウム水溶液に、各処方の口腔用組成物を5%溶かした各溶液400mLをミキサーで攪拌して起泡させ、60秒後の容量を計測し、これを起泡力とした。評価基準は以下の通りである。
◎…2400mL以上
○…2000mL以上、2400mL未満
△…1500mL以上、2000mL未満
×…1500mL未満
<評価(5):起泡力(2)>
各処方の口腔用組成物による歯磨き中の泡立ちを専門パネラー10名により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…8名以上が、泡立ち良好と認めた。
○…6名以上8名未満が、泡立ち良好と認めた。
△…3名以上6名未満が、泡立ち良好と認めた。
×…3名未満が、泡立ち良好と認めた。
表1に記載した配合組成よりなる試験例1〜8の口腔用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(5)について試験を行なった。
(表1)
試 験 例
1 2 3 4 5 6 7 8
アルキレンオキシド誘導体
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル(分子量4000)
-- 1 -- -- -- -- 10 10
陰イオン性界面活性剤
ラウリル硫酸ナトリウム
-- -- 0.1 1 10 10 10 20
両性界面活性剤
N-ラウロイル‐N'‐カルボキシメチル-N'-
(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム
-- 5 -- -- -- 5 -- --
炭酸カルシウム 30 30 30 30 30 30 30 30
無水ケイ酸 10 10 10 10 10 10 10 10
グリセリン 15 15 15 15 15 15 15 15
ソルビット液(70%) 5 5 5 5 5 5 5 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム
2 2 2 2 2 2 2 2
カラギーナン 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
香料 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余
刺激性 ◎ ◎ △ × × △ ○ ○
味覚変化 ◎ ◎ △ × × △ ◎ ○
ぬめり感 ◎ ○ ○ ○ ○ △ ◎ ◎
起泡力1 × × △ ○ ○ ○ △ △
起泡力2 × × △ ○ ○ ○ △ △
陰イオン性界面活性剤を含まない組成物は、起泡力が特に劣るものであった(試験例1、2)。起泡力を良好にするためには、陰イオン性界面活性剤を0.1質量%以上、特に1質量%以上配合することが好ましいが、陰イオン性界面活性剤の配合量が1質量%以上になると、味覚変化を生じ、歯肉炎あるいは歯周炎を生じている人にとって、口腔粘膜、歯茎への刺激を感じることがあった(試験例3〜5)。また、両性界面活性剤を併用しても、味覚変化、刺激性の改善は十分ではなかった(試験例6)。
これに対し、アルキレンオキシド誘導体及び陰イオン性界面活性剤を含む口腔用組成物は、起泡力に優れ、且つ刺激を感じたり、使用後に味覚変化及びぬめり感が生じたりすることもなかった(試験例7,8)。
以上の結果から、起泡力を良好にするためには、陰イオン性界面活性剤を0.1質量%以上、特に1質量%以上配合することが好ましく、アルキレンオキシド誘導体を併用することにより、味覚変化、刺激性が改善されることが確認された。また、陰イオン性界面活性剤の配合量は、0.1〜20質量%、特に1.0〜10質量%であることが好適であることが確認された。
<アルキレンオキシド誘導体の配合量>
アルキレンオキシド誘導体の好適な配合量を調べるために、表2に記載した配合組成よりなる試験例9〜16の口腔用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(5)について試験を行なった。
(表2)
試 験 例
9 10 11 12 13 14 15 16
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル(分子量4000)
-- 0.01 0.5 5 -- -- 10 15
POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(分子量4000)
-- -- -- -- 5 5 -- --
ラウリル硫酸ナトリウム
10 10 10 10 -- -- 10 10
ココイルメチルタウリンナトリウム
-- -- -- -- 20 10 -- --
N-ラウロイル‐N'‐カルボキシメチル-N'-
(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム
5 5 5 5 -- -- 5 5
N-ラウロイル‐ N- (2-ヒドロキシエチル)-N',N'‐ビス
(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム
-- -- -- -- 0.1 1 -- --
炭酸カルシウム 30 30 30 30 30 30 30 30
無水ケイ酸 10 10 10 10 10 10 10 10
グリセリン 10 10 10 10 15 15 10 10
ソルビット液(70%) 5 5 5 5 5 5 5 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム
2 2 2 2 2 2 2 2
カラギーナン 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
香料 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余
刺激性 × ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎
味覚変化 × ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎
ぬめり感 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △
起泡力1 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
起泡力2 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
アルキレンオキシド誘導体を含まない試験例9は、歯肉炎あるいは歯周炎を生じている人にとって、口腔粘膜、歯茎への刺激を感じることがあり、使用後に味覚変化及び口腔内のぬめり感が生じた。また、アルキレンオキシド誘導体を15質量%含む試験例16は、使用後にぬめり感が生じた。これに対し、アルキレンオキシド誘導体の配合量が0.01〜10質量%である試験例10〜15は、刺激を感じたり、使用後に味覚変化及びぬめり感が生じたりすることがなかった。さらに、0.5〜5質量%である試験例11〜14は、これらの効果が特に優れているものであった。以上の結果より、アルキレンオキシド誘導体の配合量は、0.01〜10質量%、特に0.5〜5質量%であることが好適であることが確認された。
なお、本発明者らがさらに検討したところ、上記一般式中、AOが炭素数3〜4のオキシアルキレン基、1≦m≦70、1≦n≦70、AOとEOの合計に対するEOの割合が20〜80質量%、R,Rが炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子、R及びRの炭化水素基数に対する水素原子数の割合が0.15以下である場合、上記の効果が得られることが確認された。
<陰イオン性界面活性剤に対するアルキレンオキシド誘導体の配合量>
陰イオン性界面活性剤に対するアルキレンオキシド誘導体の好適な配合量を調べるために、表3に記載した配合組成よりなる試験例17〜21の口腔用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(5)について試験を行なった。
(表3)
試 験 例
17 18 19 20 21
陰イオン性界面活性剤に対するアルキレンオキシド誘導体の配合量
0.001 0.005 0.05 0.1 1
POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(分子量4000)
0.01 0.02 0.05 1 10
ラウリル硫酸ナトリウム 10 4 1 10 10
N-ラウロイル‐ N- (2-ヒドロキシエチル)-N',N'‐ビス
(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム
5 5 5 5 5
炭酸カルシウム 30 30 30 30 30
無水ケイ酸 10 10 10 10 10
グリセリン 15 15 15 15 15
ソルビット液(70%) 5 5 5 5 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム
2 2 2 2 2
カラギーナン 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
香料 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余
刺激性 △ ○ ◎ ◎ ◎
味覚変化 △ ○ ◎ ◎ ◎
ぬめり感 ○ ○ ○ ◎ ○
起泡力1 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
起泡力2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
表3より、陰イオン性界面活性剤に対するアルキレンオキシド誘導体の好適な配合量は、0.005〜1質量%であることが確認された。
<両性界面活性剤の配合量>
両性界面活性剤の好適な配合量を調べるために、表4に記載した配合組成よりなる試験例22〜30の口腔用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(5)について試験を行なった。
(表4)
試 験 例
22 23 24 25 26 27 28 29 30
POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(分子量4000)
5 5 5 5 5 5 5 5 --
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル(分子量4000)
-- -- -- -- -- -- -- -- 10
ココイルメチルタウリンナトリウム
10 10 10 10 1 10 0.1 10 --
ラウリル硫酸ナトリウム
-- -- -- -- -- -- -- -- 5
N-ラウロイル‐N‐(2-ヒドロキシエチル)-N',N'-ビス
(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム
-- 0.1 1 5 5 10 10 20 --
N-ラウロイル‐N'‐カルボキシメチル-N'-
(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウム
-- -- -- -- -- -- -- -- 20
炭酸カルシウム 30 30 30 30 30 30 30 30 30
無水ケイ酸 10 10 10 10 10 10 10 10 10
グリセリン 15 15 15 15 15 15 15 15 15
ソルビット液(70%) 5 5 5 5 5 5 5 5 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム
2 2 2 2 2 2 2 2 2
カラギーナン 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
香料 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余
刺激性 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
味覚変化 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
ぬめり感 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ × ×
起泡力1 △ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ △
起泡力2 △ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △ △
表4より、両性界面活性剤を配合しない試験例22と比較して、両性界面活性剤の配合量が0.1〜10質量%である試験例23〜28は、起泡力、刺激性の点でより優れていた。さらに、1.0〜5質量%である試験例24〜26は、これらの効果が特に優れているものであった。また、両性界面活性剤を20質量%含む試験例30,31は、ぬめり感が生じ、起泡力もやや劣るものだった。以上の結果より、陰イオン性界面活性剤の配合量は、0.1〜10質量%、特に1.0〜5.0質量%であることが好適であることが確認された。
以下、本発明の口腔用組成物における好適な処方例を挙げるが、これらに限定されない。得られた口腔用組成物はいずれも、口腔粘膜及び歯茎に対して刺激性が低く、使用後に口腔内のぬめり感や味覚変化を生じさせることがないものであった。
処方例1 練り歯磨き
質量%
炭酸カルシウム 40.0
無水ケイ酸 15.0
ポリエチレングリコール11000 5.0
ソルビット液(70%) 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5
カラギーナン 1.0
サッカリンナトリウム 0.1
POE(27)POP(14)ジメチルエーテル(分子量2000) 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 15.0
N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミンナトリウム 5.0
香料 適 量
イオン交換水 残 余
処方例2 マウスウォッシュ
質量%
エタノール 10.0
サッカリンナトリウム 0.1
グリセリン 3.0
POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(分子量4000) 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 3.0
N-ラウロイル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N',N'-ビス(カルボキシメチル)
エチレンジアミンナトリウム 1.0
香料 適 量
イオン交換水 残 余
処方例3 口中清涼剤
質量%
エタノール 40.0
ソルビット液(70%) 6.0
サッカリンナトリウム 0.5
POE(14)POP(7)ジメチルエーテル(分子量1000) 1.0
ココイルメチルタウリンナトリウム 0.1
N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミンナトリウム 0.1
香料 適 量
イオン交換水 残 余
処方例4 洗口剤
質量%
エタノール 20.0
ソルビット液(70%) 3.0
サッカリンナトリウム 0.2
クエン酸 0.01
クエン酸3ナトリウム 0.1
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル(分子量4000) 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.1
N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミンナトリウム 0.1
香料 適 量
イオン交換水 残 余
処方例5 練り歯磨き
質量%
炭酸カルシウム 35.0
無水ケイ酸 13.0
ポリエチルングリコール11000 3.0
ソルビット液(70%) 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2
カラギーナン 1.2
サッカリンナトリウム 0.1
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル 1.0
ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム 12.0
N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミンナトリウム 6.0
香料 適 量
イオン交換水 残 余
処方例6 マウスウォッシュ
質量%
エタノール 12.0
サッカリンナトリウム 0.1
グリセリン 5.0
POE(27)POP(14)ジメチルエーテル 1.0
ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム 1.5
N-ラウロイル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N',N'-ビス(カルボキシメチル)
エチレンジアミンナトリウム 0.5
香料 適 量
イオン交換水 残 余

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体0.01〜10質量%と、陰イオン性界面活性剤0.1〜20質量%と含むことを特徴とする口腔用組成物。
    Figure 2005089420
    (式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は、20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R,Rは、同一もしくは異なってもよく、炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子であり、R及びRの炭化水素基数に対する水素原子数の割合は0.15以下である。)
  2. 請求項1に記載の組成物において、陰イオン性界面活性剤に対する上記一般式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体の配合量が0.005〜1質量%であることを特徴とする口腔用組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の組成物において、陰イオン性界面活性剤として、下記一般式(II)で示されるヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤、及び/又は硫酸系陰イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする口腔用組成物。
    Figure 2005089420
    (式中、Rは平均炭素原子数8〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類である。)
  4. 請求項1〜3に記載の組成物において、さらに両性界面活性剤0.1〜10質量%を含むことを特徴とする口腔用組成物。
  5. 請求項4に記載の組成物において、両性界面活性剤として、下記一般式(III)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤、及び/又は下記一般式(IV)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤を含むことを特徴とする口腔用組成物。
    Figure 2005089420
    〔式中、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、Zは水素原子又は(CHCOOYである(ここで、Yはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類又は有機アミン類であり、kは1〜3の整数である)〕
    Figure 2005089420
    〔式中、Rは平均炭素原子数7〜19の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Z、Zは同一もしくは異なってもよく、水素原子又は(CHCOOYである(ここで、Yはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類又は有機アミン類であり、rは1〜3の整数である)。Mはアルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類であり、t、uは1〜3の整数である。〕
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