JP2003155233A - 塗布剤 - Google Patents
塗布剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】手技の助剤として用いることにより、筋肉の弛
緩効果を高めるとともに、効果の持続時間を延長するこ
とができる塗布剤を提供すること。 【解決手段】塗布剤のガンマ−リノレン酸及び/又はジ
ホモガンマ−リノレン酸の含有量を0.4wt%から2
5wt%とし、この塗布剤を皮膚反射を利用した手技治
療の際に使用する。ガンマ−リノレン酸及び/又はジホ
モガンマ−リノレン酸の含有量が前記範囲内であれば、
手技治療の効果の持続時間を延長することができるう
え、ガンマ−リノレン酸、ジホモガンマ−リノレン酸の
酸化が起こりにくい。
緩効果を高めるとともに、効果の持続時間を延長するこ
とができる塗布剤を提供すること。 【解決手段】塗布剤のガンマ−リノレン酸及び/又はジ
ホモガンマ−リノレン酸の含有量を0.4wt%から2
5wt%とし、この塗布剤を皮膚反射を利用した手技治
療の際に使用する。ガンマ−リノレン酸及び/又はジホ
モガンマ−リノレン酸の含有量が前記範囲内であれば、
手技治療の効果の持続時間を延長することができるう
え、ガンマ−リノレン酸、ジホモガンマ−リノレン酸の
酸化が起こりにくい。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、理学療法、手技療
法及びスポーツマッサージ等において、手技と併用する
ことにより効果を高めることができる塗布剤に関する。 【0002】 【背景技術】悪い姿勢を長時間続けたり、運動不足によ
って筋力が低下することにより、身体の筋バランスが崩
れ、慢性的な関節の痛み、筋肉の凝り等、神経筋骨格系
の機能異常が生じる。この痛みや凝りは骨格筋の弛緩不
全が関与しており、これを解消するためには緊張してい
る筋肉を弛緩させることが重要となる。そのため、従来
から、緊張している筋肉にマッサージやストレッチを施
す方法や、皮膚に接触刺激や低周波電気刺激を与え筋肉
緊張を緩和させて痛みや凝りを解消する方法などが行わ
れている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は一時的に筋肉を弛緩させるものの、効果が長く持続せ
ず、短時間でもとの緊張状態に戻ってしまう。 【0004】本発明の目的は、手技の助剤として用いる
ことにより、筋肉の弛緩効果を高めるとともに、効果の
持続時間を延長することができる塗布剤を提供すること
である。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、鋭
意研究の結果、ガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−
リノレン酸を含有する塗布剤が本目的を達成するのに最
も効果的であることを突き止めた。本発明の塗布剤は、
ガンマ−リノレン酸及び/またはジホモ−ガンマ−リノ
レン酸を0.4wt%から25wt%の範囲内で含有
し、筋肉の緊張を緩和させる手技治療の際、使用される
ものであることを特徴とする。 【0006】塗布剤は、ガンマ−リノレン酸のみを含有
してもよく、または、ジホモ−ガンマ−リノレン酸のみ
を含有してもよい。さらには、ガンマ−リノレン酸及び
ジホモ−ガンマ−リノレン酸を含有してもよい。ガンマ
−リノレン酸及びジホモ−ガンマ−リノレン酸を含有す
る場合には、両者をあわせた含有量が0.4wt%から
25wt%の範囲内であればよい。 【0007】ガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−リ
ノレン酸は必須脂肪酸であり、ガンマ−リノレン酸は、
月見草、ボラージ等の植物の種子油、スピルリナ等の藻
類、ムコール属、モルティエレラ属、リゾプス属等の糸
状菌の生産する油脂に含まれており、また、ジホモ−ガ
ンマ−リノレン酸は、モルティエレラ属、コニディオボ
ラス属等の糸状菌の生産する油脂にふくまれているが、
これらの油脂をそのまま用いてもよく、これらの油脂か
らガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−リノレン酸を
濃縮したものを用いてもよい。また、ガンマ−リノレン
酸、ジホモ−ガンマ−リノレン酸は化学合成によって得
ることもでき、さらに油脂、脂肪酸の他、各種アルコー
ルと反応させて得られるエステル類、例えばエチルエス
テル、グリセロールエステル、リン脂質等、およびナト
リウム塩、カリウム塩等の塩類も利用できる。 【0008】含有量が0.4wt%未満の場合には、痛
みや凝りを改善させる効果が発揮されにくい。一方、2
5wt%よりも多く含有させても効果はあまり上がらな
い上、塗布された塗布剤中のガンマ−リノレン酸やジホ
モ−ガンマ−リノレン酸が酸化しやすく、炎症を引き起
こすおそれがある。従って、ガンマ−リノレン酸の含有
量が前記範囲内であれば、ガンマ−リノレン酸の酸化が
起こりにくく、その効果を発揮することができる。 【0009】また、この塗布剤は、手技治療の際に使用
されるため、手技治療の効果の持続時間を延長させ、そ
の効果を増大させることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。本発明の塗布剤はジェル状または油状のものであ
り、この塗布剤は、ガンマ−リノレン酸を遊離脂肪酸に
換算して0.4wt%から25wt%、塗布剤をジェル
状とした場合、特に好ましくは、0.7wt%含有して
いる。 【0011】この塗布剤は以下のように用いられる。す
なわち、予め、神経筋骨格系の診断装置等を用いた診
断、触診等により、痛みや凝りの生じている局部を診断
しておき、この局部に、塗布剤を塗布するとともに、皮
膚反射を利用した手技治療を行う。 【0012】この塗布剤によれば、以下のような効果を
奏することができる。ガンマ−リノレン酸は25wt%
よりも多く含有させても効果はあまり上がらない上、塗
布された塗布剤中のガンマ−リノレン酸が酸化しやす
く、炎症を引き起こすおそれがある。ガンマ−リノレン
酸の含有量を25wt%以下としたため、ガンマ−リノ
レン酸が酸化しにくく、塗布しても炎症を起こす心配が
ない。 【0013】また、ガンマ−リノレン酸の含有量は、
0.4wt%未満であると、効果を発揮することができ
なくなってしまうが、含有量を0.4wt%以上とした
ため、痛みや凝りを改善させる効果を確実に発揮するこ
とができる。さらに、塗布剤に、ミックストコフェロー
ル等の酸化防止剤を添加することで、ガンマ−リノレン
酸の酸化を一層抑制でき、塗布剤の効果の持続性及び安
定性を高めることができる。 【0014】ガンマ−リノレン酸は、その含有量を25
wt%以下におさえることで酸化しにくくなるから、酸
化防止剤の添加量も必然的に少なくできる。塗布剤をジ
ェル状にした場合、ガンマ−リノレン酸の含有範囲のう
ち、ガンマ−リノレン酸の効力を最大限に発揮でき、酸
化防止剤等の添加量を最小限に抑えることができる最も
適当な含有量は0.7wt%であり、含有量を0.7w
t%とすれば、酸化防止剤等の添加量を最小限にするこ
とができる。 【0015】この塗布剤を皮膚反射を利用した手技治療
を行う際に使用したため、治療の効果を増大させること
ができるとともに、治療の効果の持続時間を長くするこ
とができる。特に、皮膚反射を利用した手技治療は、筋
肉を痛めるおそれもないため、的確に局部の痛みや凝り
を緩和させることができ、塗布剤を塗布することでより
よい効果を持続させることができる。 【0016】なお、本発明は前述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、
塗布剤に含有されるものは、ガンマ−リノレン酸ではな
く、ジホモ−ガンマ−リノレン酸でもよい。さらに、ガ
ンマ−リノレン酸とジホモ−ガンマ−リノレン酸の両方
を含有するものであってもよい。ガンマ−リノレン酸と
ジホモ−ガンマ−リノレン酸の両方を含有する場合は、
ガンマ−リノレン酸とジホモ−ガンマ−リノレン酸をあ
わせた含有量が0.4wt%から25wt%の範囲内で
あればよい。 【0017】前記実施形態では、皮膚反射を利用した手
技治療を行う際に、塗布剤を塗布していたがこれに限ら
ず、マッサージやストレッチ、理学療法を行う際に使用
してもよい。 【0018】 【実施例】本発明の効果を確かめるために、次のような
比較実験を行った。 (実施例1)表1に示す組成のガンマ−リノレン酸を含
む塗布剤を製造した。 【0019】 【表1】 【0020】この塗布剤には、ガンマ−リノレン酸含有
油脂が3wt%(遊離脂肪酸に換算して0.7wt%)
含まれている。局部にこの塗布剤を塗布するとともに、
皮膚反射を利用した手技治療を行った。 【0021】(比較例1)表1に示した塗布剤中のガン
マ−リノレン酸含有油脂をオリーブ油に代え、局部に塗
布して皮膚反射を利用した手技治療を行った。 【0022】(比較例2)皮膚反射を利用した手技治療
を行う際に、局部には何も塗布しなかった。 【0023】(実施例1、比較例1、2の結果及び比
較)実施例1及び比較例1、2の結果を表2に示した。 【0024】 【表2】 【0025】実施例1では、筋弛緩の持続時間(治療の
効果の持続時間)は1日から2日であり、比較例1で
は、筋弛緩の持続時間は2時間から3時間となった。ま
た、比較例2では、筋弛緩の持続時間は30分から1時
間程度となった。ガンマ−リノレン酸が含有されていな
い塗布剤を使用した場合や塗布剤を塗布しない場合は、
筋弛緩の持続時間(治療の効果の持続時間)が短いのに
対し、治療の際に、ガンマ−リノレン酸を0.7wt%
含有する塗布剤を使用した場合には、筋弛緩の持続時間
(治療の効果の持続時間)が長くなり、本発明の効果が
顕著に示された。 【0026】(実施例2)ガンマ−リノレン酸を脂肪酸組
成として25wt%含有するムコール油(トリグリセリ
ド油)とオリーブ油とを混合したものを塗布剤とした。
この塗布剤を塗布して皮膚反射を利用した手技治療を行
った。前記塗布剤中のムコール油とオリーブ油との割合
が1.6対98.4(ガンマ−リノレン酸含有量0.4
wt%)である。 【0027】(実施例3)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は6.4対93.6(ガンマ−
リノレン酸含有量1.6wt%)である。 【0028】(実施例4)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は25.6対74.4(ガンマ
−リノレン酸含有量6.4wt%)である。 【0029】(実施例5)ムコール油のみを塗布し、皮
膚反射を利用した手技治療を行った。ガンマ−リノレン
酸の含有量は25wt%である。 【0030】(比較例3)オリーブ油のみを塗布し、皮
膚反射を利用した手技治療を行った。オリーブ油にはガ
ンマ−リノレン酸は含有されていない。 【0031】(比較例4)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は0.4対99.6(ガンマ−
リノレン酸含有量0.1wt%)である。 【0032】(実施例2から5と比較例3、4の結果及
び比較)実施例2から5の結果を表3に示す。 【0033】 【表3】 【0034】実施例2及び3では筋弛緩の持続時間は1
日から2日となり、実施例4及び5では筋弛緩の持続時
間は2日から3日となった。 【0035】比較例3及び4の結果を表4に示す。 【0036】 【表4】 【0037】比較例3及び4では、筋弛緩の持続時間は
2時間から3時間となった。ガンマ−リノレン酸の含有
量が0.4wt%未満では筋弛緩の持続時間(治療の効
果の持続時間)の延長を図ることが困難であるのに対
し、ガンマ−リノレン酸の含有量を0.4wt%から2
5wt%とすると筋弛緩の持続時間(治療の効果の持続
時間)を長くすることができ、本発明の効果が顕著に示
された。 【0038】 【発明の効果】このような本発明によれば、手技の助剤
として用いることにより、筋肉の弛緩効果を高めるとと
もに、効果の持続時間を延長することができるという効
果がある。
法及びスポーツマッサージ等において、手技と併用する
ことにより効果を高めることができる塗布剤に関する。 【0002】 【背景技術】悪い姿勢を長時間続けたり、運動不足によ
って筋力が低下することにより、身体の筋バランスが崩
れ、慢性的な関節の痛み、筋肉の凝り等、神経筋骨格系
の機能異常が生じる。この痛みや凝りは骨格筋の弛緩不
全が関与しており、これを解消するためには緊張してい
る筋肉を弛緩させることが重要となる。そのため、従来
から、緊張している筋肉にマッサージやストレッチを施
す方法や、皮膚に接触刺激や低周波電気刺激を与え筋肉
緊張を緩和させて痛みや凝りを解消する方法などが行わ
れている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は一時的に筋肉を弛緩させるものの、効果が長く持続せ
ず、短時間でもとの緊張状態に戻ってしまう。 【0004】本発明の目的は、手技の助剤として用いる
ことにより、筋肉の弛緩効果を高めるとともに、効果の
持続時間を延長することができる塗布剤を提供すること
である。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、鋭
意研究の結果、ガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−
リノレン酸を含有する塗布剤が本目的を達成するのに最
も効果的であることを突き止めた。本発明の塗布剤は、
ガンマ−リノレン酸及び/またはジホモ−ガンマ−リノ
レン酸を0.4wt%から25wt%の範囲内で含有
し、筋肉の緊張を緩和させる手技治療の際、使用される
ものであることを特徴とする。 【0006】塗布剤は、ガンマ−リノレン酸のみを含有
してもよく、または、ジホモ−ガンマ−リノレン酸のみ
を含有してもよい。さらには、ガンマ−リノレン酸及び
ジホモ−ガンマ−リノレン酸を含有してもよい。ガンマ
−リノレン酸及びジホモ−ガンマ−リノレン酸を含有す
る場合には、両者をあわせた含有量が0.4wt%から
25wt%の範囲内であればよい。 【0007】ガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−リ
ノレン酸は必須脂肪酸であり、ガンマ−リノレン酸は、
月見草、ボラージ等の植物の種子油、スピルリナ等の藻
類、ムコール属、モルティエレラ属、リゾプス属等の糸
状菌の生産する油脂に含まれており、また、ジホモ−ガ
ンマ−リノレン酸は、モルティエレラ属、コニディオボ
ラス属等の糸状菌の生産する油脂にふくまれているが、
これらの油脂をそのまま用いてもよく、これらの油脂か
らガンマ−リノレン酸、ジホモ−ガンマ−リノレン酸を
濃縮したものを用いてもよい。また、ガンマ−リノレン
酸、ジホモ−ガンマ−リノレン酸は化学合成によって得
ることもでき、さらに油脂、脂肪酸の他、各種アルコー
ルと反応させて得られるエステル類、例えばエチルエス
テル、グリセロールエステル、リン脂質等、およびナト
リウム塩、カリウム塩等の塩類も利用できる。 【0008】含有量が0.4wt%未満の場合には、痛
みや凝りを改善させる効果が発揮されにくい。一方、2
5wt%よりも多く含有させても効果はあまり上がらな
い上、塗布された塗布剤中のガンマ−リノレン酸やジホ
モ−ガンマ−リノレン酸が酸化しやすく、炎症を引き起
こすおそれがある。従って、ガンマ−リノレン酸の含有
量が前記範囲内であれば、ガンマ−リノレン酸の酸化が
起こりにくく、その効果を発揮することができる。 【0009】また、この塗布剤は、手技治療の際に使用
されるため、手技治療の効果の持続時間を延長させ、そ
の効果を増大させることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。本発明の塗布剤はジェル状または油状のものであ
り、この塗布剤は、ガンマ−リノレン酸を遊離脂肪酸に
換算して0.4wt%から25wt%、塗布剤をジェル
状とした場合、特に好ましくは、0.7wt%含有して
いる。 【0011】この塗布剤は以下のように用いられる。す
なわち、予め、神経筋骨格系の診断装置等を用いた診
断、触診等により、痛みや凝りの生じている局部を診断
しておき、この局部に、塗布剤を塗布するとともに、皮
膚反射を利用した手技治療を行う。 【0012】この塗布剤によれば、以下のような効果を
奏することができる。ガンマ−リノレン酸は25wt%
よりも多く含有させても効果はあまり上がらない上、塗
布された塗布剤中のガンマ−リノレン酸が酸化しやす
く、炎症を引き起こすおそれがある。ガンマ−リノレン
酸の含有量を25wt%以下としたため、ガンマ−リノ
レン酸が酸化しにくく、塗布しても炎症を起こす心配が
ない。 【0013】また、ガンマ−リノレン酸の含有量は、
0.4wt%未満であると、効果を発揮することができ
なくなってしまうが、含有量を0.4wt%以上とした
ため、痛みや凝りを改善させる効果を確実に発揮するこ
とができる。さらに、塗布剤に、ミックストコフェロー
ル等の酸化防止剤を添加することで、ガンマ−リノレン
酸の酸化を一層抑制でき、塗布剤の効果の持続性及び安
定性を高めることができる。 【0014】ガンマ−リノレン酸は、その含有量を25
wt%以下におさえることで酸化しにくくなるから、酸
化防止剤の添加量も必然的に少なくできる。塗布剤をジ
ェル状にした場合、ガンマ−リノレン酸の含有範囲のう
ち、ガンマ−リノレン酸の効力を最大限に発揮でき、酸
化防止剤等の添加量を最小限に抑えることができる最も
適当な含有量は0.7wt%であり、含有量を0.7w
t%とすれば、酸化防止剤等の添加量を最小限にするこ
とができる。 【0015】この塗布剤を皮膚反射を利用した手技治療
を行う際に使用したため、治療の効果を増大させること
ができるとともに、治療の効果の持続時間を長くするこ
とができる。特に、皮膚反射を利用した手技治療は、筋
肉を痛めるおそれもないため、的確に局部の痛みや凝り
を緩和させることができ、塗布剤を塗布することでより
よい効果を持続させることができる。 【0016】なお、本発明は前述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、
塗布剤に含有されるものは、ガンマ−リノレン酸ではな
く、ジホモ−ガンマ−リノレン酸でもよい。さらに、ガ
ンマ−リノレン酸とジホモ−ガンマ−リノレン酸の両方
を含有するものであってもよい。ガンマ−リノレン酸と
ジホモ−ガンマ−リノレン酸の両方を含有する場合は、
ガンマ−リノレン酸とジホモ−ガンマ−リノレン酸をあ
わせた含有量が0.4wt%から25wt%の範囲内で
あればよい。 【0017】前記実施形態では、皮膚反射を利用した手
技治療を行う際に、塗布剤を塗布していたがこれに限ら
ず、マッサージやストレッチ、理学療法を行う際に使用
してもよい。 【0018】 【実施例】本発明の効果を確かめるために、次のような
比較実験を行った。 (実施例1)表1に示す組成のガンマ−リノレン酸を含
む塗布剤を製造した。 【0019】 【表1】 【0020】この塗布剤には、ガンマ−リノレン酸含有
油脂が3wt%(遊離脂肪酸に換算して0.7wt%)
含まれている。局部にこの塗布剤を塗布するとともに、
皮膚反射を利用した手技治療を行った。 【0021】(比較例1)表1に示した塗布剤中のガン
マ−リノレン酸含有油脂をオリーブ油に代え、局部に塗
布して皮膚反射を利用した手技治療を行った。 【0022】(比較例2)皮膚反射を利用した手技治療
を行う際に、局部には何も塗布しなかった。 【0023】(実施例1、比較例1、2の結果及び比
較)実施例1及び比較例1、2の結果を表2に示した。 【0024】 【表2】 【0025】実施例1では、筋弛緩の持続時間(治療の
効果の持続時間)は1日から2日であり、比較例1で
は、筋弛緩の持続時間は2時間から3時間となった。ま
た、比較例2では、筋弛緩の持続時間は30分から1時
間程度となった。ガンマ−リノレン酸が含有されていな
い塗布剤を使用した場合や塗布剤を塗布しない場合は、
筋弛緩の持続時間(治療の効果の持続時間)が短いのに
対し、治療の際に、ガンマ−リノレン酸を0.7wt%
含有する塗布剤を使用した場合には、筋弛緩の持続時間
(治療の効果の持続時間)が長くなり、本発明の効果が
顕著に示された。 【0026】(実施例2)ガンマ−リノレン酸を脂肪酸組
成として25wt%含有するムコール油(トリグリセリ
ド油)とオリーブ油とを混合したものを塗布剤とした。
この塗布剤を塗布して皮膚反射を利用した手技治療を行
った。前記塗布剤中のムコール油とオリーブ油との割合
が1.6対98.4(ガンマ−リノレン酸含有量0.4
wt%)である。 【0027】(実施例3)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は6.4対93.6(ガンマ−
リノレン酸含有量1.6wt%)である。 【0028】(実施例4)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は25.6対74.4(ガンマ
−リノレン酸含有量6.4wt%)である。 【0029】(実施例5)ムコール油のみを塗布し、皮
膚反射を利用した手技治療を行った。ガンマ−リノレン
酸の含有量は25wt%である。 【0030】(比較例3)オリーブ油のみを塗布し、皮
膚反射を利用した手技治療を行った。オリーブ油にはガ
ンマ−リノレン酸は含有されていない。 【0031】(比較例4)実施例2と同様に、ムコール
油とオリーブ油とを混合した塗布剤を塗布し、皮膚反射
を利用した手技治療を行った。前記塗布剤中のムコール
油とオリーブ油との割合は0.4対99.6(ガンマ−
リノレン酸含有量0.1wt%)である。 【0032】(実施例2から5と比較例3、4の結果及
び比較)実施例2から5の結果を表3に示す。 【0033】 【表3】 【0034】実施例2及び3では筋弛緩の持続時間は1
日から2日となり、実施例4及び5では筋弛緩の持続時
間は2日から3日となった。 【0035】比較例3及び4の結果を表4に示す。 【0036】 【表4】 【0037】比較例3及び4では、筋弛緩の持続時間は
2時間から3時間となった。ガンマ−リノレン酸の含有
量が0.4wt%未満では筋弛緩の持続時間(治療の効
果の持続時間)の延長を図ることが困難であるのに対
し、ガンマ−リノレン酸の含有量を0.4wt%から2
5wt%とすると筋弛緩の持続時間(治療の効果の持続
時間)を長くすることができ、本発明の効果が顕著に示
された。 【0038】 【発明の効果】このような本発明によれば、手技の助剤
として用いることにより、筋肉の弛緩効果を高めるとと
もに、効果の持続時間を延長することができるという効
果がある。
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4C076 AA06 AA08 BB31 CC18 DD37E
DD45A EE51A
4C206 AA01 AA02 DA05 MA05 MA48
MA83 NA14 ZA89 ZA94
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ガンマ−リノレン酸及び/またはジホモ
−ガンマ−リノレン酸を0.4wt%から25wt%の
範囲内で含有し、 筋肉の緊張を緩和させる手技治療の際、使用されるもの
であることを特徴とする塗布剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351821A JP2003155233A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 塗布剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351821A JP2003155233A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 塗布剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003155233A true JP2003155233A (ja) | 2003-05-27 |
Family
ID=19164082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001351821A Pending JP2003155233A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 塗布剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003155233A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005089420A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Shiseido Co Ltd | 口腔用組成物 |
US10849870B2 (en) | 2014-06-04 | 2020-12-01 | Ds Biopharma Limited | Pharmaceutical compositions comprising DGLA and use of same |
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-
2001
- 2001-11-16 JP JP2001351821A patent/JP2003155233A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005089420A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Shiseido Co Ltd | 口腔用組成物 |
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