JP2005086117A - 基板加熱用清浄超高温ヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板加熱用清浄超高温ヒータを提供する。
【解決手段】ヒータ母体により基板ホルダー板の加熱を行ない、ホルダー板に基板を密接に固定することにより輻射と伝導の両面から基板を加熱できる構造を有し、ヒータ材料としてMo、W、Taの線材、あるいはSiC、グラファイト、を用いて作った平面コイル状のヒータ母体を有し、該ヒータ母体を基板ホルダー板と熱反射板及びヒータ保持機構から電気絶縁するためにAl、BN、3Al・2SiO又はMgOの薄い平板と、基板ホルダー板への熱輻射のための窓が付いた平板を用いてサンドイッチ状に挟んだ構造を有し、該窓付き絶縁性平板側を基板ホルダー板で、平板側を熱反射板で、更にその全体を熱反射筒で囲ったヒータ構造を有する超高温ヒータ。
【選択図】 なし


Description

本発明は、基板の清浄高温加熱を可能とする超高温ヒータに関するものであり、更に詳しくは、高真空や超真空及び低圧ガス中のような清浄雰囲気下で、基板を高温・超高温に加熱するための基板加熱用清浄超高温ヒータに関するものである。
エレクトロニクスやオプトニクス、及びスピニクス等に係わる産業技術分野において、真空や低圧ガスの清浄雰囲気下で、セラミックス、金属酸化物、合金、Siやワイドバンドギャップ半導体、超伝導体、磁性体、誘電体、常伝導体、絶縁体等の電子・光学・磁気材料及び強度や保護材料のエピタキシャル(単結晶)薄膜、結晶性薄膜、非晶質薄膜と、それらの積層薄膜や人工格子及び電子・磁気・光子薄膜素子及び強化薄膜や保護薄膜等を作製する際に基板を加熱するために利用する新規基板加熱用清浄超高温ヒータを提供するものとして有用である。
プラズマや紫外線レーザ光等によるCVD法、あるいはKセルや電子ビームによる蒸発法やMBE法、マグネトロン等によるスパッター法や、パルスレーザ蒸着法等の物理的気相蒸着(PVD)法等の成膜方法により、諸材料・諸物質の薄膜を他の基板上や該材料自体を基板にしてその上に作製する際、作製の諸条件の内で特に温度は重要であり、一定以上の基板温度でないと結晶性や単結晶性の薄膜は成長しない。特に、SiC、GaN、ZnO等の次世代型ワイドバンドギャップ半導体等は、1410℃の融点を持つSiとは異なり、約2500、1900、1700℃等の超高温度の融点ないし昇華やバルク体の生成温度を有する。成膜法によっては、これらの温度よりかなり低い基板温度においても成膜することが可能となるが、それでも成膜や素子化には1000―1300℃の超高温への加熱が必要となる。更に、素子化には高品質薄膜の作製に加えて、不純物の混入の低減化が重要であるので、蒸発の起こらない清浄な超高温ヒータが必要である。
従来、基板の清浄高温加熱方法としては、a)赤外線(IR)ランプやレーザによる光加熱法、b)基板本体への電流の通電加熱法、c)電子ビーム加熱法や、d)電熱ヒータ加熱法、等が用いられている。a)では、基板と膜物質の種類により光吸収係数が異なるので、膜の成長に伴い基板と膜を含めた全体の吸収係数が変化するために、基板温度の測定や温度制御が難しい。また、使用に伴い反射鏡が汚れ劣化するので反射率が低下することや、IRに透明な基板には使用できないので適用できる基板や膜物質が限られることも問題である。b)も、シリコンのような電気伝導性を持つ基板に限定される。c)の電子ビーム加熱も、電気伝導性のある基板であり、かつ高真空下の成膜に限定され、また、高価である。これに対して、d)は、応用性が高い。
従来の基板の高温加熱ヒータの母材には、金属や合金と、グラファイト等の炭素系材料、及びSiC等が使われている。金属系材料には、高融点を持つ、W(融点;3655℃)、Ta(2850℃)、Mo(2622℃)、白金(Pt、1774℃)やPt−ロジウム(Rh10%、又は13%)合金等が用いられる。最も高い融点を持つWは、融点の2/3程の温度域である、2300℃と2100℃においても約10−6Paと10−8Paという低い蒸気圧を示す。Mo、Ta、Ptが同程度の蒸気圧を示す温度域は、同様に各々の融点の2/3程度の温度域、1900、1700、1300℃付近である。従って、これらの金属材料は、融点及び蒸気圧の点からは充分に1000℃以上の基板加熱用の清浄超高温ヒータの母材として使用できる。ただし、これらの内で、W、Mo、Taは低圧でも酸素雰囲気では激しく燃えたり容易に酸化されるので使用できない。特に、Moは、酸化されて生じた酸化モリブデン(MoO)が734℃以上の低温域でも蒸発するので、僅かな酸素圧下でも使用できない。他方、PtやPt−Rh及びニクロム(Ni〜79%、Cr〜21%)線は、1200℃程の高温まで酸素雰囲気下でも使用できる。
ニクロム線を除いた金属は、上記の融点、蒸気圧、酸化物の蒸発という問題以上に、後に詳述するが、高温で結晶粒化が進み極めてもろくなる(高温脆性が起こる)ことが、ヒータとしての最大の問題である。そのために、従来の金属ヒータの最高温度は、Moヒータ(裏面温度)で1200℃(非特許文献1)、Taヒータで1000℃(非特許文献2)、Ptヒータで1000℃(非特許文献3)である。更に、ニクロム線のシース(被覆)線等を用いて作製された真空装置用基板ヒータでは、加熱温度は最大でも850℃程度である(非特許文献4)。
次に、SiCは、電気伝導性を示す超高温耐熱性セラミックス系材料であるので、コイル形状にプレス成型し焼結したものがヒータ母材として用いられている。SiCは、炭素と珪素の混合物等を加熱して作製されるが、SiCには無数の多形(結晶構造が異なるポリタイプ)が存在し、焼結するに従って、1000℃から2400℃にわたって3C−SiC、2H−SiC、6H−SiC、4H−SiC等が混じって生成してくる。更に、焼結で作製したSiCヒータ母材には、焼結用に余分に添加したSi、及び未反応のSiやCが存在するので、ヒータの使用時にあまり高温にすると、該添加Si及び未反応のSiや分解によって生じたSi等が蒸発する。従って、高真空まで使用できる従来のSiC製の基板加熱用ヒータは、ヒータ母体の表面上で、1000℃程である(非特許文献5)。
次に、炭素系ヒータ母材は、高温では酸素により燃えてしまうので酸素雰囲気下では使用できないが、真空下又は還元雰囲気下で使用できるヒータ母材の内では最高の加熱温度を有する。同母材には、炭素繊維と炭素の複合体をコイル状等に成型し、焼結したC/Cコンポジットヒータ(非特許文献6)と、熱分解により作製した円盤等の形状を持つ電気絶縁体BN上に、熱分解やプラズマ分解によりグラファイトをコイル形状に薄く焼付け、更にその上をBNでコートしたPG/PBNヒータ(非特許文献7)等がある。炭素系ヒータは、真空や還元雰囲気では、純粋グラファイトなら原理上3000℃以上の耐熱性を有するが、超高温ではBNの分解が起きるのに加えて、未反応の低分子炭素化合物の分解や蒸発が起きるので、清浄ヒータとして使える最高温度は1500℃程度である(非特許文献6,7)。これは、ヒータ母体の最高温度であり、実際の基板加熱用ヒータとして構築されている場合のヒータの最高温度は、大幅に低くなる。市販されているレーザアブレーション装置の基板加熱用のPG/PBNヒータで900℃(非特許文献8,9)、近接場MOCVD装置の基板加熱用ヒータで500℃(非特許文献10)等のものがあるが、これらは、母体の加熱可能な温度より大幅に低い。
前記の温度が低くなる程度は、ヒータの構造に依存する。ヒータには、1)ヒータ母体が剥き出しの構造を持ち、使用する場合には母体から僅かに離して基板サスセプター(ホルダー台)を置き、その上に基板を乗せる構造のものと、2)絶縁体で遮蔽されたシース線材の場合は、渦巻き又はジグザグのヒータ形状に成型した後、また、剥き出しの金属ヒータ線材やC/Cコンポジット炭素系ヒータ母体の場合には、母体を電気絶縁体で覆った後に、基板ホルダー板で覆うか又は熱サーバとなるヒータブロックの中に埋め込んだ構造を持つもの(非特許文献1〜4と7)と、更に、3)ヒータ母体を電気絶縁等のために平坦な絶縁体に埋め込んだ構造を持つものなどがある。そのヒータの最高加熱温度は、1)ではヒータ表面温度、2)や3)ではヒータの裏面に付けた熱電対で測定した裏面の温度が用いられている。前述の金属系の基板加熱用ヒータは、2)の形状を有し、最高温度とはヒータブロック裏面での温度を示しており(非特許文献1〜4)、前述のSiCヒータの場合は、1)の剥き出しの形状のもので、温度は剥き出しになったヒータ表面の温度である。この場合は、基板はサスセプターを介して加熱されるので、基板温度は数百℃(200−300℃)程度も低くなる。
前記の3)の清浄高温炭素系ヒータとしては、電気絶縁のためと酸素雰囲気等の下でも使用できるように石英ガラスで封入し、1000℃以上での加熱を可能にしたヒータもある(特許文献1)。しかし、石英は1000℃以上で長時間使用するとクリストバル石が析出し、失透し、脆くなるので、実際には1000℃以上では長期の使用できないと思われる。他方、上記の2)の形状のヒータでは、基板を直接、基板ホルダー板に密着してセットするので、真空や低圧ガス雰囲気下でも、基板ホルダーからの輻射と伝導によって効率よく基板を加熱できる。
上述の、1)の剥き出しや、3)のガラス封入型の基板加熱用ヒータでは、対流のない真空下においては、光やレーザ加熱の場合と同様に輻射線の吸収のみによる基板加熱となるので、赤外線領域の光吸収の無い又は低い基板ではほとんど又は余り加熱されない(特許文献2,3)。なお、真空チャンバー中で実際に基板加熱を行う際には、基板ホルダー面を上向きにして使用すると膜上に塵芥や粒子が付着するので、基板ホルダー面を下方又は横向きの配向をもってチャンバーに結合し使用する。そのために、前記、1)と3)の形状のヒータでは、基板を基板ホルダー板(台)に固定する必要がある。その結果、超高温型のPG/PBNヒータ母体を用いても、前述の従来の基板加熱用として構築されたヒータでは、電気絶縁のために空層を設けるか又は絶縁体を介する上に、更に基板ホルダー板も使う構造となるので、最終的に加熱できる温度が500−900℃という低温になったものと思われる(非特許文献8〜10)。また、高均熱基板加熱ヒータと名付けられたヒータがある。そのヒータ自体の最高温度は800℃であるが、基板の温度は400℃である。これは、ヒータ母体と基板間に空隙が少しでもあると、加熱可能な温度が数百℃も大幅に低下することを示している。
以上に詳述したように、従来のヒータは、ヒータ母体に1000℃から2000℃ないしそれ以上の耐高温特性を持つヒータ材を用い、また実際に大容量の電源により通電することによりヒータ母体ないしヒータの裏面で1000−1500℃に達成できるヒータであっても、基板を保持するヒータの表の面では、裏面が高温のヒータ母体が近くにあり、かつ熱反射板で熱が反射されているので比較的高温を維持しているのと違い、裏面から伝導で伝わった熱が表の面からは放射により大量に失われるので、表面温度は大幅に低下する。更に、輻射加熱型のヒータでは基板自体の加熱到達温度は、赤外線吸収係数の大きい基板でもヒータ母体から2−3mmも離れるとヒータ母体の温度よりも数百℃程度低くなり、小さい吸収係数の基板では更に低くなる。基板加熱用の超高温ヒータの製作に関しては、上記の最高加熱温度を高くするための諸問題の他、素子化には高品質薄膜が必要であるのでヒータからの蒸発に起因する不純物の混入を低減化することも重要な課題となっている。以上の理由のために、ワイドバンドギャップ半導体や高融点材料等の次世代材料の成膜には、基板の種類によらず基板自体を1000℃から1300℃領域の超高温まで加熱でき、かつ蒸発の起きない基板加熱用の清浄超高温ヒータが望まれている。
特開2000−294547号公報 特開昭61−34923号公報 特開2000−87223号公報 株式会社 エー・イー・ティ・ジャパン;高熱基板ヒータ、1339型低プロファイルヒーター(2003.07.30)インターネットURL<http://www.aetjapan.co.jp/hardware/pdf/heater/pdf> 株式会社 サイエンスラボラトリーズ;UHVコンパクト真空チャンバ製作、分析用超高真空チェンバ ビームトロン社、(2003.07.30)インターネットURL<http://www.scilab.co.jp/Biemtron-UHF.html> ビームトロン社;レーザーアブレーション装置、レーザースパッタ装置(2003.07.30)インターネットURL<http://www.biemtron.com/o2seihin01.html#0103> オーナルテック株式会社;真空装置用丸型プレートヒータ標準仕様一覧(2003.07.30)インターネットURL<http://www.ohnaru.com/2-1-1-4.htm>及び<http://www.ohnaru.com/2-1-3-1.htm> 住友大阪セメント株式会社;SiC基板加熱ヒータ(2003.08.25)インターネットURL<http://www.socnb.com/report/product/sic.pdf> 株式会社 ナガノ;C/Cコンポジットヒータ(2003.07.30)インターネットURL<http://www.kk-nagano.co.jp/2cc_hita.htm> GEスペシャルティ・マテリアルズ・ジャパン株式会社; PG/PBNヒータ、静電チャック(2003.08.25)インターネットURL<http://www.advceramic.co.jp> 有限会社ブイ・アイ・シーインターナショナル;レーザーアブレーション装置 VLA-2000(2003.07.30)インターネットURL<http://www.vic-int.co.jp/vla/VLA2000.htm> 有限会社ルシール; レーザアブレーション装置 PG/PBNヒータ(2003.07.30) インターネットURL<http://www.lucir.co.jp> 有限会社ルシール;近接場 MOCVD装置(2003.08.25) インターネットURL<http://www.lucir.co.jp> 助川電気工業株式会社;トッピクス、冷却機構付高均熱基板加熱ヒータ(2003.07.30)インターネットURL<http://www.sukegawadenki.co.jp/main/topics>
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、前記の従来の1)光加熱、2)基板への通電加熱や、3)電子ビーム加熱、によるヒータではなく、また、4)電熱ヒータ加熱法であるが、以下のような従来と異なるヒータ構造により、ヒータブロック板の裏面で1100℃から1400℃以上、基板側である表の面で1000℃から1200℃以上の高温を達成する清浄超高温ヒータの実現を図った。即ち、基板の高温加熱を達成するには基板ホルダーを超高温にし、それに基板を密着させることが最も重要であることが分かったので、該構造のヒータの構築を図った。従来のヒータの内で、前述のようにヒータ母体が剥き出しの構造のものではヒータ自体からの輻射により基板を加熱するので、真空下において加熱効率が大幅に低下する。それを避けるために、i)ヒータ母体により、熱サーバーであり、かつ基板サスセプター(ホルダー板)を超高温まで加熱することができ、更に該基板ホルダー板にタップを穿ち、基板をボルト付きの押え板により密着し、固定できる基板ホルダー機構を持つヒータの構築を行った。ヒータ素材としては、まず第一にMoやW等の金属製ヒータの材質と形状について検討し、高温脆性による破損を回避する創意・工夫を行った。なお、電気絶縁体には、超高温と清浄化のために、ii)2000℃域の高温耐熱性を有するセラミックスを電気絶縁体に用いたが、それを介しても基板ホルダー板の超高温化をいかに実現するかについて研究した。
また、炭素系ヒータではヒータ母体の絶縁と密閉のために石英ガラスで被覆したヒータが提案されているが、石英は1000℃域で劣化するので超高温域では長時間の使用に耐えない。そこで、ii)2000℃域の高温耐熱性を有するBNを被覆したグラファイト系ヒータを用い、上記の金属系ヒータと類似のヒータ構造を構築することにより、金属系ヒータ以上のヒータの高温化の実現を図った。更に、耐酸化性ヒータを開発するために、前記の金属ヒータと同構造であるが、線材に白金又はステンレス又はSiCを使用し、線材とセラミックス製絶縁体部品を除いた全ての部品に耐酸化性のインコネル合金を使用することで、1050℃域の清浄高温ヒータの構築を図った。更に、清浄ヒータの構築のために、ヒータ、電気絶縁体、熱反射板等の全てが、蒸発性の低い材質を用いるのは勿論だが、蒸発してもヒータ外部に出ないヒータ構造の設計に関しても工夫・検討した。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(a)ヒータ母体自体による基板の直接的加熱方式ではなく、ヒータ母体により基板ホルダー板の加熱を行ない、ホルダー板に基板を密接に固定することにより輻射と伝導の両面から基板を加熱できる構造を有し、ヒータ材料としてモリブデン(Mo)又はタングステン(W)又はタンタル(Ta)の金属の線材を用いて作った平面コイル状のヒータ母体を有し、該ヒータ母体を、基板ホルダー板と熱反射板及びヒータ保持機構から電気絶縁するために、アルミナ(Al)又は窒化ホウ素(BN)又はスーパームライト(3Al・2SiO)又は酸化マグネシュウム(MgO)の薄い平板と、基板ホルダー板への熱輻射のための窓が付いた平板とを用いてサンドイッチ状に挟んだ構造を有し、該窓付き絶縁性平板側を基板ホルダー板で、平板側を熱反射板で、更にその全体を熱反射筒で囲ったヒータ構造を有し、ヒータの最高温度として測温誤差±40℃を含めて、基板ホルダー板の裏面で1300℃以上、基板側である表面で1100℃以上の高温にまで達することができ、かつヒータからの蒸発成分の蒸気圧が10−5Pa以下であることを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
(b)(a)に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、白金(Pt)の線材ないし平板材を用い、基板ホルダー板の裏面で1250℃、表面で1050℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
(c)(a)に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、ステンレスの線材を用い、基板ホルダー板の裏面で1200℃、表面で1000℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
(d)(a)に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ母体及びヒータ母体を電気絶縁するための平板の代わりに、電気絶縁体としてBNを被覆したグラファイト製ヒータを用い、基板ホルダー板の裏面で1380℃、表面で1150℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
(e)(a)に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、SiCを用い、基板ホルダー板の裏面で1350℃、表面で1100℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
(f)基板ホルダー板の材料として、Mo又はW又はTa金属又はインコネル合金又はステンレスを用い、ヒータの最高温度以下の温度で動作させるようにしたことを特徴とする(a)から(e)のいずれかに記載の超高温ヒータ。
(g)ヒータ線材料以外の金属製部品に、インコネル合金又はステンレスを用い、酸素雰囲気下でも加熱できるようにしたことを特徴とする(b)、(c)及び(e)のいずれかに記載の超高温ヒータ。
(h)基板の押え板とボルトを用いて基板を基板ホルダー板に密着させてネジ止めし、固定することができるようにしたことを特徴とする(a)から(g)のいずれかに記載の超高温ヒータ。
(i)通電による磁場発生を抑制するために、ヒータ母体が、無磁場コイルの構成であるヒータ線の逆向きの巻き戻しを入れた渦巻き構造又はジグザグ構造を有することを特徴とする(a)から(h)のいずれかに記載の超高温ヒータ。
(j)ヒータ母体の形状及びヒータ全体の形状が、円形及び円筒形、又は四角形及び四角柱状を有することを特徴とする(a)から(i)のいずれかに記載の超高温ヒータ。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明においては、ヒータ素材として金属や炭素ないしSiCを用い、高真空下でも使用可能な清浄超高温ヒータを創意・工夫して構築する。それに必要な種々の基礎実験から説明する。まず、ヒータ母材、反射板、反射筒、電流リード、ボルト、及びナットの耐熱温度、及び高温下での蒸発について実験・検討した。
まず、金属板から渦巻状に切り出して作製した金属ヒータ母体と、金属製熱反射板の耐高温特性について調べた結果について説明する。図1a)に、通電試験後の白金−ロジウム(Pt−Rh;Rh濃度10%)ヒータ母体と、b)に、Mo(中央)とW(右)製のヒータ母体、及びc)に、インコネル合金製の熱反射板の加熱結果を示す。Pt−Rhの薄い板状渦巻きヒータ母体では、後述する熱ブロック兼基板ホルダー板の裏面(ヒータ母体側)の温度Tbが1150−1200℃付近から結晶化が起こり始め、また1250℃付近ではヒータの一部に溶解した痕跡が見られた。更に高温試験を行ったところ、1270℃で15時間経過後に切断した。図1a)はその切断後のヒータの様相を示している。これより、Pt−Rhヒータ母体の使用可能な最高温度は1200℃程度であることが分かった。
他方、MoとWのヒータ母体ではTb=1300℃から1400℃の高温領域にしても、外見上溶解のような大きな変化は見えない。しかし、1250℃以上では僅かであるが結晶粒成長によると思われる光沢の変化がみられ、高温脆性が起こっていることが分かった。その結果、これらは、極めてもろくなるので、ヒータを分解する際には、ナットを緩める時ないし電気絶縁板から剥がす時にほとんどの場合に破損した(割れた)。以上の結果に基づき、加熱後の脆性破損を避ける方法について創意工夫した結果、板状ヒータではなく、Mo、Wの線材を用いて渦巻状ヒータを作製すれば、線材ではフレキシビリティが大きいので簡単には破損しないことを見いだした。そこで、Mo、W、Ta、Ptやステンレス等の金属ヒータに関しては、線材を用いた渦巻状ヒータを構築した。なお、ヒータの形状は、必要な電気抵抗値さえ得られれば良く、渦巻の形状に限定されるものではない。
次に、前述のヒータの耐熱特性の試験結果を説明するには、ヒータ構造の詳細な記載が必要であるので、まず構造について説明する。なお、研究と創意・工夫の結果、清浄超高温加熱を達成できたヒータに関して、その基本構造を図2に示す。ヒータ母体(1)の上下(上:裏面;下:おもて面)を電気絶縁板(2),(3)によりサンドイッチ状に挟む。おもて面側には熱ブロック(熱サーバー)兼基板ホルダー板(4)を密接させ、裏面側及び周囲を熱反射板(5)-(7)及び熱反射筒(8)で覆う。熱電対(11)は、基板ホルダー板(4)の裏面に小穴を穿ち、(4)に接触させ、(4)の裏面の温度Tを測定する。ヒータ母体へは各金属部材に穿った電流リード用穴(10)を通し、かつ絶縁碍子等を用いて金属部材と接触しないようにした電流導入リード(9)を用いて、外部の電源から供給する。更に、基板ホルダー板(4)にはタップ穴を穿ち、基板押さえ板とボルト(14)を使って、基板(15)を基板ホルダーに密着させて固定する。ヒータの温度は、ここでは、熱ブロック兼基板ホルダー板(4)の裏面の温度Tで代表する。Tは、電気絶縁体の材質が持つ熱伝導度、光反射率や厚さ及び形状の構成の他、反射板の材質、位置、数等の構成や、更に熱ブロック自体の材質、表面処理やヒータとの距離、等のパラメータに大きく依存する。
まず、電気絶縁体としては、該ヒータは成膜や素子化プロセスにおいて基板の超高温加熱用に用いることから、超高温でも分解や蒸発せず、更に酸素や窒素、アンモニアやそれらの分解で発生するO、N,H等のラジカルとも反応せず、かつ耐熱性Tmr、耐熱衝撃性ΔTmsの高い材質を選ぶ必要がある。例として、Tmr=1600℃、ΔTms=200℃を持つ超高純度アルミナ(Al:99.9%、可塑材SiO:0.1%)、Tmr=1500℃を持つ高純度アルミナ(99.5−96%)、Tmr=1600℃、ΔTms=300℃を持つスーパームライト(3Al・2SiO)、Tmr=2000−2100℃、ΔTms=1500℃を持つBN、やBN−Si焼結体等、更に、Tmr=1500℃を持つMgO等が例証されるが、これらは、使用する温度、熱衝撃等を考慮して選択すれば良い。
次に、超高温ヒータ母材(1)としては、融点が高く、かつ高温・超高温における蒸気圧が低い、Mo、W、Ta,Pt及びPt−Rhやステンレス等の金属及び合金や、熱やプラズマ分解によるグラファイト等の炭素系ヒータ及びSiCが例証される。これらは、全て真空雰囲気及び還元雰囲気なら使用可能である。また、PtやPt−Rh及びSiCは酸素雰囲気でも使用でき、ステンレスは低圧酸素下なら使用できるので、これらは、使用温度、雰囲気、及び清浄度により選択すれば良い。また、熱反射板(5)−(7)及び反射筒(8)には、高い融点を有し、超高温でも蒸発せず、光・熱の反射効率も高い材質が必要であるので、光沢のある高融点金属材料を用いる。これらの材質は、ヒータ母材に用いたいずれかの金属が例証されるが、使用温度、雰囲気、清浄度、及び価格により選択し、使用すれば良い。なお、PtやPt−Rhも使用できるが、柔らかいのと高価であるので、超清浄で酸素圧下などの特殊条件下のヒータとして用いることができる。なお、熱反射板には、ある程度の光沢があり熱伝導度が金属より極めて低いAl、BN、スーパームライト、BN−Si焼結体等のセラミックスも用いることができるが、破損し易い。しかし、BNは熱衝撃性にも優れているので用いることができる。
ヒータへの電流リードロッド(9)及びヒータ母体との接続用のナットは、超高温のヒータ母材と接続するのでヒータ母材と同一又は同程度の耐熱性を有するものが例証される。なお、これらの材料には、通電によるリード部位での発熱を防ぐために、ヒータ母材より太く電気抵抗の低いものを使用する。また、基板ホルダー(4)、電気絶縁板(2),(3)、ヒータ母体(1)、熱反射板(5)-(7)、熱反射筒(8)等を固定するための、ヒータ組み上げ固定用のボルトとナット及びスペーサー類(13)の材料には、熱反射板に用いたものと同一ないし同等の融点を有する金属が例証される。熱電対には、通常のPt−Pt(Rh10ないし13%)、Pt(Rh:30%)−Pt(Rh:6%)や、アルメル−クロメルを使用する。
かくして、金属系ヒータに関しては、ヒータ材料にMo、W、Pt−Rh、及びステンレス等の金属及び合金の線材を用い、線材を平面内で渦巻きやジグザグ構造に巻くことで、ヒータ母体を作製する。該母体を、アルミナやBN等のできる限り薄いセラミックス製電気絶縁体板で上下サンドイッチ構造に挟む。それに、できる限り薄い熱サーバー兼基板ホルダーとなる金属板を、セラミックス絶縁板に密着させ固定する。その際、基板側となる絶縁板には、ヒータから効率的に輻射加熱が起こるように、できる限り大きな窓を開けたディスク構造のものを作製する。基板ホルダーの反対側には複数層の金属製の熱反射板を配置し、また円周方向には茶筒状の金属製熱反射筒を配置し、全体をボルトとナットを用いて一体構造のヒータに組み上げる。この遮蔽型の構造により、特に超高温となるヒータ母体付近から蒸発物質が生じてもヒータ外部への逸散を防ぐことが可能となる。熱反射用の板や筒及び組み上げ用の金属類には、超高温融点を持つMo等を用いる。
また、酸素雰囲気下で用いるヒータには、Pt−Rhないしステンレス製のヒータ母体を用い、その他の金属部品には全てインコネル合金を使用したヒータを構築する。更に、BNをコートしたグラファイトヒータ母体を用いた場合には、前記の金属系ヒータのサンドイッチ構造を該ヒータ母体と置き換えるのみで、清浄超高温ヒータを構築できる。更に、SiCヒータの場合は、ジクザグ構造のSiC焼結体ヒータを用いるが、金属ヒータより厚さが厚いのみで、上記の金属ヒータの場合と同様にサンドイッチ構造を作り、かつ、基板ホルダー、熱の反射板及び反射筒で閉鎖構造を構築するので、特に真空や低圧下で問題となる超高温下でのSiCの蒸発を押さえることが可能なヒータを構築できる。
以上、ヒータ母体を除き、ヒータの各部品を例証したが、蒸発せず、清浄状態で高温・超高温を得られる部材であれば良く、例証したものに限定されるものではない。
本発明により、(1)SiC、GaN、ZnOやダイアモンド等のワイドバンドギャップ半導体のような、極めて高い融点や生成温度等を有する次世代型の無機物質の成膜において、高真空や超高真空及び低圧ガス中のような清浄雰囲気下で、基板を高温・超高温に加熱するための基板加熱用清浄超高温ヒータを提供することができる、また、(2)ヒータ母体として、Mo、W、Ta、Pt、Pt−Rh、ステンレス等の金属及び合金の線材の他、グラファイト系炭素ヒータやSiC等のいずれを用いても製作可能である、更に、(3)ヒータ母体以外のヒータ部品として、超高温融点を有するMoを用いた真空や還元雰囲気用の超高温ヒータや、ヒータ母体にPt、Pt−Rh又はステンレスを用い、ヒータ部品にインコネル合金を用いた高い耐酸化性を持つ超高温ヒータも提供できる、(4)これらにより、基板を真空、還元、酸化の各清浄雰囲気下で超高温に加熱できるので、種々の成膜手段により、高融点材料や従来ドーピングが困難なワイドバンドギャップ半導体等の成膜やドーピングが可能となる、(5)同材料等が係わるエレクトロニクスやオプトニクスのドーピング等の産業分野における電子素子化に寄与する、等の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、ヒータ母体にMoとWの金属線材を用いた真空及び還元清浄雰囲気で使用できる基板加熱用清浄超高温ヒータの作製について説明する。図3は、a)、b)の線材からのヒータ形状の作製、c)ヒータの部品からはじまり、k)の組み上げたヒータのチャンバー内での取り付け、までを示す作製工程図である。また、図4は、図3c)の拡大図である。
図1a),b)を使い既に説明したように、薄い平板材のMoやWのヒータでは、高温脆性でもろくなり容易に破損するが、線材を用いれば1300℃の超高温を経過した後も線材にフレキシビリティがあり、簡単には破損しないことが分かった。そこで、図3a),b)に示すように、MoやWの線材を用いて渦巻状ヒータを構築した。直径0.6mmの線材を全長約45cm用いて渦巻状ヒータを作製した。抵抗値は、両者共に、室温で約0.01オームである。ヒータの形状は、必要な抵抗値さえ得られれば、渦巻き状に限らず、ジグザグ状等いずれの形状でも良く、形状に限定されない。なお、ここでは、成膜中に反射高速電子線回折測定等を行う等の応用も考えて、渦巻を巻き戻す無磁場構造にしたが、ジグザグ形状でもよい。
図4と図3のi)に示す、基板ホルダー用熱ブロック1)、電流リードロッド5)、ヒータとリードロッド間固定用ナット6)、ヒータ組上げ固定用ボルトとナット7),8)、熱反射板9),10),11)と、ヒータホルダー兼反射筒14)、熱反射板間スペーサ12)や、熱電対固定用金具とナット13)、等の材質にはMoを用いた。WやPtでも使用できるが高価であり、Moのナットは市販されていることから、相対的に安価なMoを使用した。
電気絶縁板には、高純度サファイア(99.9%)の焼結板を用いた。電気絶縁板、図4の2)と4)、には、中心に熱電対用の穴が開いている。更に、円周部には、電流導入ロッド用の穴と、線材の渦巻状のヒータ母体を細いMoないしW線で固定するための微細な穴が開いている。また、基板ホルダー板側の絶縁板2)には、ホルダーに効率よく熱を放射し伝導させるために、ヒータ母材を押さえ、かつ電気絶縁を保つために必要な十字の形状部分は残しているが、大きな穴(窓)が開いている。
サファイアを用いたヒータでは蒸発は起こらず、ヒータの最高温度(裏面で1350℃)付近で使用しても真空チャンバー内で10−7Torr台の真空状態は保持された。絶縁体にBNを用いた場合は、同温度付近で真空度が僅か低下したが(4x10−7Torrから6x10−7Torr)、10−7Torr台では使用可能であった。このことは、融点等から、前述のようにスーパームライト、BN−Si焼結体やMgOでも使用可能であることを示している。なお、金属系ヒータでは電気抵抗が小さいので、数ボルトの低電圧で大電流を流し得る電源を用いるが、特に最初の加熱時は電気抵抗が0に近いので、温度が200−300℃程度に上がり抵抗が増加するまでは、過電流にならぬように中程度の電流を流す必要がある。
ヒータの温度、本質的にはヒータの基板ホルダー板のおもて面の温度を高くするには、ヒータ母体からホルダー板への熱の伝導を高め、かつヒータ母体近くの部材を薄くして全熱容量を小さくする必要がある。まず、セラミックス系電気絶縁体は、機械的、熱的衝撃に弱いので、板の厚さは強度とのかね合いで決定される。機械的強度の弱いアルミナの場合は、図4中の電気絶縁体2)と4)の厚さは各々2.0mmと2.5mmが限界であり、それ以下では破損し易かった。他方、機械的熱的衝撃に強い、BNを用いた場合は、各々1.5mmと2.0mmにしても破損しなかった。但し、前記のように超高温で少し分解するので真空度が僅か低下する。次に、基板ホルダー板の熱容量は、その質量と物質の比熱に依存するが、基板の断面積は決まっているので、基板の熱容量は、厚さと比熱の関数である。基板の到達温度は、基板ホルダー板にいかに密着して固定できるかで決定されるので、図4中の基板ホルダー用熱ブロック1)、即ち、基板ホルダー板にはタップネジ穴を穿ち、基板をボルト等を用いて同ホルダー板に堅く固定できるようにする必要がある。SiC及び炭素系ヒータは高温にでき、比熱も小さく、また、黒体輻射に近い熱放射をするので、ヒータ母体としてよく用いられている。基板ホルダー用熱ブロック1)を単に熱放射体として使用するような応用の場合には、これらをブロック材料としても用いることもできる。しかし、タップを立てられないことから、ここでは基板ホルダー用熱ブロック1)には金属Moを用いた。
ヒータの高温化のためには、熱ブロックの厚さが薄い方が良い。3mmと2mm径のボルト用のタップが立つにはMoでは最低1.0mmと0.5mmの板厚が必要であることが分かった。使用に伴うタップネジの破損等も考慮した結果、図4に示すのは、3mm径のタップを立てた1mm厚さのMo製基板ホルダー板1)である。なお、電気絶縁板4)と、熱反射板9)-11)の間隔は3mmから8mm程度である。最初の4)と9)の間隔を6mm程にとりさえすれば、ヒータから遠ざかる反射板の間隔は、基板ホルダー板の到達温度にあまり影響しない。
以上のヒータの構築により、0.6mm径のMoの線材で作製したヒータ母体、1mm厚さのMo製熱ブロック板、2mmと3mmの厚さのアルミナの電気絶縁板、及びMoの熱反射板と反射筒を使用し作製したヒータでは、基板ホルダー板の裏面での最高温度は、1300℃、おもての面では1050℃であった。なお、厚さ2.5mmのMo製基板ホルダー板を用いたときは、おもて面で900℃以下であったが、0.5mm厚さの薄いMo製熱ブロック板を使用した場合は、おもての面で最高温度1100℃を得た。
ヒータ材として、Mo(比抵抗273Kで5.2x10−8Ωcm)の0.6mmの線材の代わりに、W(比抵抗300Kで5.65x10−8Ωcm)の0.55mm径の線材を用いて、前記と同様のヒータを構築した。Wの線材は粉末焼結体を延伸して作製されているためか、図3a)とb)に示す渦巻き状のヒータ形状を作製する時に、過度に折り曲げると縦に細い線状となって裂ける性質があり、特に線材の切断した端付近で起こり易いことが分かった。従って、緩やかな曲率を持って曲げる必要があった。前記のMoのヒータ系で説明したヒータ構造をそのまま用い、ヒータ母材のみを該W製ヒータ母材に変えて実験した。1mm厚さのMo製熱ブロック板を使用した場合には、基板ホルダーの裏面での最高温度は、1300℃、おもての面では1050℃であり、該温度でも10−7Torr台の真空状態は保持された。従って、Moの場合と全く同様に使用が可能なヒータを構築できることが分かった。
ヒータ材として、Moの代わりに、Pt(比抵抗300Kで5.65x10−8Ωcm)の1.5mm径の線材を用いたヒータを製作した。Ptは粘性を有するので、渦巻き形状のヒータの作製は、前記のMo及びWの場合よりも容易であった。このヒータの構造は、前記のMoとWのヒータの場合と同様である。しかし、ここでは特に低圧ながら耐酸素雰囲気下で使用する目的のために、ヒータ母体以外の金属部品は全てインコネル合金を使用した。その結果、ヒータブロック板の裏面で1250℃、表面で1050℃の高温まで加熱できることが分かった。
ヒータ材として、Moの代わりに、ステンレスの0.8mm径の線材を用いたヒータを製作した。ステンレスには耐食性が高く、高温にも耐えるSUS−316を用いたが、同様に耐高温性を持つSUS−310を使うこともできる。ステンレスは粘性を有するので、渦巻き形状のヒータの作製は、前記のMo及びWの場合よりも容易であった。このヒータの構造は、前記のMoとWのヒータの場合と同様である。しかし、ここでは特に低圧ながら耐酸素雰囲気下で使用する目的のために、ヒータ母体以外の金属部品は全てインコネル合金を使用した。その結果、ヒータブロック板の裏面で1200℃、表面で1000℃の高温まで加熱できることが分かった。
次に、ヒータ材料及び電気絶縁体の代わりに、電気絶縁体としてBNを被覆したグラファイト製ヒータを用いた清浄超高温ヒータを製作した。これを、図5を使って説明する。図5a)中の3)は、1mmの厚さを持つ茶筒形状のBNの円筒の底面に渦巻き状の熱分解型グラファイト膜を作製し、更にその上にBNを被覆したBNコートヒータ母体である。電流リードや端子部分は、同様にグラファイト膜で筒の側面に作製してある。端子間の抵抗は、室温と1000℃で各々24.5Ωと12.5Ω程度である。該ヒータは抵抗が高いので金属製ヒータと異なり、100−150Vの高圧を印加することができる。該ヒータでは電気絶縁にBN被覆を用いているので、前記の金属ヒータの電気絶縁板は要らない。該茶筒状ヒータの中へ、図5のように、3層の熱反射板4)とヒータ保持部を挿入し、その全体を基板ホルダー用熱ブロック1)の付いた、熱反射筒2)に挿入する。更に、図5b)とc)のように、電流リード3)と熱電対4)を接続し、一体のヒータとしてボルトで組み上げる。
BNを被覆したグラファイト製ヒータ母体を使い、以上の構造を有するヒータを構築した。熱反射筒は耐高温性のインコネル合金を用いたが、超高温ヒータとして使用するために、それ以外の主たる金属部品にはMoを用いた。厚さ1mmの基板ホルダー板を採用した場合は、ホルダー板の裏面で常用温度として、約1380℃、表面で1150℃の超高温を達成した。BN被覆したグラファイトヒータ母材を使った場合は、ヒータ母材と基板ホルダーブロック板間の空隙は約0.7mmである。厚さ2mmのアルミナないし厚さ1.5mmのBN電気絶縁板が不要であるので、ヒータ母材と基板ホルダーブロック板間の距離が0.8mmから1.3mm短くなったことも超高温化に一部寄与している。なお、該超高温度でも10−7Torr台の真空状態は保持された。従って、グラファイト製ヒータ母体を使えば、金属系のヒータ以上の超高温に加熱できる清浄ヒータを構築できることが分かった。
このように、ヒータと熱ブロック間の距離は極めて重要である。前述のように、基板の高温加熱を達成するには、基板と熱ブロックである基板ホルダーに密接して固定できるか否かに依存する。超高温生成温度を有するSiCの成膜には、パルスレーザアブレーション堆積法を用いても、ヒータの裏面の温度で1200−1400℃が必要である。SiCの3C、2Hや6H−SiC等のポリタイプの発生は温度に依存する。同温度域でのSi単結晶基板上へSiCの成膜時に、Si基板の色は基板のホルダーへの押さえの強さ程度により、黒、黒っぽい赤、黒っぽい灰、強く輝く赤色まで大きく異なり、かつ生成するSiCのポリタイプは低温から、3C、2H、6H等へと変化した。このように、超高温下では、また、特に真空雰囲気での成膜では、強い基板押さえは基板の高温化には必須の条件であることが分かった。また図5b)の、1mm厚さの熱ブロック基板ホルダーに、3mmのタップネジ穴を穿ち、基板押え板をネジ止めする機構はその一例である。
また、図5e)に、試験した種々の厚さを有する熱ブロック兼基板ホルダー板を示す。1mm厚さの熱ブロック基板ホルダー板を用いホルダー裏面で1300℃に達するのに必要であったと同じ電力を投入しても、基板ホルダー板の厚さが2.5mmと5mmの場合には、ホルダー裏面の温度は、各々、1200℃及び1100℃であった。また、放射温度計を用いて測温した結果、厚さ1mm、2.5mm、及び5mmの基板ホルダーを用いたヒータでは、おもて面は裏面より、各々、約240℃、260℃、280℃低くなることが分かった。
なお、チャンバーの真空や雰囲気を中断せずに、連続して次々と基板を交換して成膜するには、図5e)の中央に示すように、フックの付いた基板ホルダーに基板をセットし、ロードロック機構でホルダーごと交換することにより可能となる。
以上詳述したように、本発明により、SiC、GaN、ZnOやダイアモンド等のワイドバンドギャップ半導体のような、極めて高い融点や生成温度等を有する次世代型の無機物質の成膜において、高真空や超高真空及び低圧ガス中のような清浄雰囲気下で、基板を高温・超高温に加熱するための基板加熱用清浄超高温ヒータを提供できる。また、この超高温ヒータは、基板を真空、還元、酸化の各清浄雰囲気下で超高温に加熱できるので、種々の成膜手段により、高融点材料や従来ドーピングが困難なワイドバンドギャップ半導体等の成膜やドーピングが可能となり、同材料等が係わるエレクトロニクスやオプトニクスのドーピング等の産業分野における電子素子化に利用できる。
板状の渦巻き構造を持つ、a)白金−ロジウム(Pt−Rh;Rh濃度10%)ヒータ母体と、b)Mo(中央)とW(右)製のヒータ母体、及びc)インコネル合金製の熱反射板の加熱実験の最終加熱後の結果、を示す写真である。 清浄超高温加熱を可能にするヒータの基本構造を示す概略図である。 a)、b)金属の番線からのヒータ形状の作製、更に、c)ヒータの部品、からはじまり、d)−i)ヒータの部品からの組み上げ、及びk)ヒータのチャンバー内での取り付け、までを示す金属系ヒータの作製工程図である。 金属系ヒータの部品を表す、図3c)の拡大図である。 BNを被覆したグラファイト製ヒータ母体を使い、a)−c)作製した基板の清浄超高温加熱ヒータの組み上げ図と、d)真空チャンバー中での1350℃での加熱状況と、e)試験した厚さの異なる基板ホルダー用熱ブロック板、の写真を示す。
符号の説明
(図1について)
a):破損した板状白金ヒータ
b):破損した板状MoヒータとWヒータ
c):過度の加熱により溶融したインコネル合金製の熱反射板
(図2について)
(1):ヒータ本体
(2),(3):電気絶縁板
(4):熱ブロック兼基板ホルダー
(5)-(7):熱反射板
(8):熱反射筒
(9):ヒータ用電流導入リード
(10):リード用穴と絶縁碍子
(11):熱電対とリード
(12):熱電対とリード用穴
(13):ヒータ組上げ固定用ボルト、ナット、スペーサー等
(14):基板押さえとボルト
(15):基板
(16):ヒータホルダー
(図3について)
a):金属線のヒータ成形
b):ヒータ
c):ヒータ部品
d):ヒータ先端部品拡大図
e)−j):組上げ
k):組上げたヒータのチャンバー中の取付け図
(図4について)
1):基板ホルダー用熱ブロック
2):窓付き絶縁体
3):ヒータ
4):ヒータ保持兼絶縁体
5):電流リードロッド
6):ヒータとリードロッド間固定用ナット
7),8)ヒータ組上げ固定用ボルトとナット
9),10),11):熱反射板
12):熱反射板間スペーサ用ナット
13):熱電対固定用金具とナット
14):ヒータホルダー兼反射筒
15):絶縁碍子
16):電流リード
17)リードロッドと電流リード間固定用ナット
18):熱電対
(図5について)
a):ヒータ部品
1):基板ホルダー用熱ブロック
2):熱反射筒
3):BN被覆型PGヒータ
4):熱反射板(3層)ヒータ保持部
b):ヒータ組上げ図
c):ヒータ組上げ図(下部)
d):加熱
1):基板ホルダー用ブロック
2):熱反射筒
3):電流リード
4):熱電対
19):基板押えと押えネジ
e):基板ホルダー用熱ブロック

Claims (10)

  1. ヒータ母体自体による基板の直接的加熱方式ではなく、ヒータ母体により基板ホルダー板の加熱を行ない、ホルダー板に基板を密接に固定することにより輻射と伝導の両面から基板を加熱できる構造を有し、ヒータ材料としてモリブデン(Mo)又はタングステン(W)又はタンタル(Ta)の金属の線材を用いて作った平面コイル状のヒータ母体を有し、該ヒータ母体を、基板ホルダー板と熱反射板及びヒータ保持機構から電気絶縁するために、アルミナ(Al)又は窒化ホウ素(BN)又はスーパームライト(3Al・2SiO)又は酸化マグネシュウム(MgO)の薄い平板と、基板ホルダー板への熱輻射のための窓が付いた平板とを用いてサンドイッチ状に挟んだ構造を有し、該窓付き絶縁性平板側を基板ホルダー板で、平板側を熱反射板で、更にその全体を熱反射筒で囲ったヒータ構造を有し、ヒータの最高温度として測温誤差±40℃を含めて、基板ホルダー板の裏面で1300℃以上、基板側である表面で1100℃以上の高温にまで達することができ、かつヒータからの蒸発成分の蒸気圧が10−5Pa以下であることを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
  2. 請求項1に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、白金(Pt)の線材ないし平板材を用い、基板ホルダー板の裏面で1250℃、表面で1050℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
  3. 請求項1に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、ステンレスの線材を用い、基板ホルダー板の裏面で1200℃、表面で1000℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
  4. 請求項1に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ母体及びヒータ母体を電気絶縁するための平板の代わりに、電気絶縁体としてBNを被覆したグラファイト製ヒータを用い、基板ホルダー板の裏面で1380℃、表面で1150℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
  5. 請求項1に記載の超高温ヒータにおいて、ヒータ材料として、Mo又はW又はTaの代わりに、SiCを用い、基板ホルダー板の裏面で1350℃、表面で1100℃の高温まで加熱できるようにしたことを特徴とする基板加熱用の超高温ヒータ。
  6. 基板ホルダー板の材料として、Mo又はW又はTa金属又はインコネル合金又はステンレスを用い、ヒータの最高温度以下の温度で動作させるようにしたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の超高温ヒータ。
  7. ヒータ線材料以外の金属製部品に、インコネル合金又はステンレスを用い、酸素雰囲気下でも加熱できるようにしたことを特徴とする請求項2、3及び5のいずれかに記載の超高温ヒータ。
  8. 基板の押え板とボルトを用いて基板を基板ホルダー板に密着させてネジ止めし、固定することができるようにしたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超高温ヒータ。
  9. 通電による磁場発生を抑制するために、ヒータ母体が、無磁場コイルの構成であるヒータ線の逆向きの巻き戻しを入れた渦巻き構造又はジグザグ構造を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の超高温ヒータ。
  10. ヒータ母体の形状及びヒータ全体の形状が、円形及び円筒形、又は四角形及び四角柱状を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の超高温ヒータ。
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