JP2001176646A - セラミックスヒータ - Google Patents

セラミックスヒータ

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JP2001176646A
JP2001176646A JP35756999A JP35756999A JP2001176646A JP 2001176646 A JP2001176646 A JP 2001176646A JP 35756999 A JP35756999 A JP 35756999A JP 35756999 A JP35756999 A JP 35756999A JP 2001176646 A JP2001176646 A JP 2001176646A
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卓馬 串橋
Kenji Sato
健司 佐藤
Kazuhiro Yamaguchi
和弘 山口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒータ使用温度が高い場合でも、直胴部の温
度上昇を極力防止して、ヒータ及びその周辺部材の破
損、劣化を減らすことのできる長寿命のセラミックスヒ
ータを提供する。 【解決手段】 少なくとも底部と円筒状の直胴部Bを有
する立体形状で、電気絶縁性セラミックスからなる支持
基材2の表面に、所定のヒータパターンを形成した発熱
層3を有し、該ヒータパターンを覆って電気絶縁性セラ
ミックスからなる被覆層4を有し、前記底部の外面を加
熱面Aとし、前記直胴部に電源と接続するための端子部
5を形成したセラミックスヒータ1であって、前記直胴
部に形成する、前記加熱面と前記端子部を結ぶ導電経路
の幅が、前記ヒータパターンの線幅の7倍以上であり、
前記直胴部に前記底部と該直胴部の伝熱経路を遮断する
ためのスリット7を形成して成ることを特徴とするセラ
ミックスヒータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造工程における半導体ウエーハの加熱や、CVD法、
スパッタ法によって薄膜を形成する際の基材の加熱に使
用されるセラミックスヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程における半導
体ウエーハの加熱や、CVD法、スパッタ法によって薄
膜を形成する際の基材の加熱に使用されるセラミックス
ヒータには、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素
などの燒結体や熱分解窒化ホウ素等からなる支持基材の
上に、導電性セラッミクスからなる発熱層を接合し、機
械加工によって所望のヒータパターンを形成した後、さ
らに該発熱層が電気的に短絡するのを防止するため、そ
の上に電気絶縁性セラミックスからなる被覆層を設けて
なるセラミックスヒータ(以下、単にヒータということ
がある)が使用されている。通常、これらは平板形状の
ヒータであり、被覆層の一部を削り取って発熱層を露出
させ、加熱面のある一部分に電源と接続するための端子
を形成している。
【0003】また、電気絶縁性セラミックスとして熱分
解窒化ホウ素、導電性セラミックスとして熱分解グラフ
ァイトを用いたセラミックスヒータは、熱分解窒化ホウ
素、熱分解グラファイトが両者共に化学気相蒸着法で製
造されるために、燒結法で製造されたものと比べて高純
度なものとなるので、半導体ウエーハが不純物によって
汚染されることを防止できるという利点があり、加熱プ
ロセスに有利である。
【0004】しかし、プロセスガスに例えば、アンモニ
ア、酸素などの高温で炭素を浸食するガスが含まれる場
合、端子部に露出している熱分解グラファイトが浸食さ
れ、ヒータの寿命が著しく短いものとなる。これを防ぐ
ために、ヒータを底部と円筒状の直胴部を有する立体形
状、即ちカップ形状にすることが行われている。カップ
の底部の外面にヒータパターンを形成して加熱面とし、
カップの直胴部に端子を形成することで端子を加熱面か
ら離し、端子部の温度を低温化することによってプロセ
スガスによる浸食が起こらないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒータがカッ
プ形状であっても、熱分解窒化ホウ素が60〜80W/
m・K程度の熱伝導率を有するために加熱面からの熱が
直胴部に伝わりやすく、プロセスガスによる浸食を無視
できる範囲ではあるが、直胴部の温度上昇は避けられな
い。また、カップ型ヒータでは端子部と加熱面を結ぶた
めに、直胴部に導電経路が形成されるが、この部分の発
熱が直胴部の温度上昇を助長してしまうという問題があ
る。
【0006】従って、ヒータ使用温度が高い場合には、
ヒータとその取り付け部材の熱膨張係数の不一致のため
に直胴部が径方向に引っ張られてヒータが破損したり、
また周辺部材の劣化を早めるという問題が生じる。
【0007】そこで本発明は、このような問題点を解決
するためになされたもので、ヒータ使用温度が高い場合
でも、直胴部の温度上昇を極力防止して、ヒータ及びそ
の周辺部材の破損、劣化を減らすことのできる長寿命の
セラミックスヒータを提供し、半導体プロセスの操業の
安定を図ることを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は、少なくとも底部と円筒状の直胴部を有す
る立体形状で、電気絶縁性セラミックスからなる支持基
材の表面に、所定のヒータパターンを形成した発熱層を
有し、該ヒータパターンを覆って電気絶縁性セラミック
スからなる被覆層を有し、前記底部の外面を加熱面と
し、前記直胴部に電源と接続するための端子部を形成し
たセラミックスヒータであって、前記直胴部に形成す
る、前記加熱面と前記端子部を結ぶ導電経路の幅が、前
記ヒータパターンの線幅の7倍以上であることを特徴と
するセラミックスヒータである。
【0009】このような構成にすると、導電経路の幅が
加熱面のヒータ部分、即ちヒータパターンの線幅の7倍
以上と広くなるため、抵抗値が小さくなる。その結果、
この部分での発熱は抑えられ、直胴部の温度上昇を抑制
することができる。従って、ヒータ及びその周辺部材の
破損、劣化を減らし、長寿命のセラミックスヒータとす
ることができる。
【0010】この場合、導電経路が、絶縁性を確保する
ために必要な幅を除いて、直胴部の全面に形成されて成
ることが好ましい。このように、導電経路を直胴部の全
面に形成すれば、導電経路の幅が加熱面のヒータ部分よ
りも十分に広くなるため、抵抗値は一層小さくなり、直
胴部での発熱が著しく抑えられ、ヒータ及びその周辺部
材の破損、劣化をさらに減らし、長期間安定性に優れた
ものとすることができる。
【0011】さらに、上記において直胴部の円周方向に
沿ってスリットが形成されて成るものとすることができ
る。このように、導電経路の幅を広げると共に、直胴部
の円周方向に沿ってスリットを形成すると、底部と直胴
部との伝熱経路が、効果的に遮断されるため、加熱面か
ら直胴部への熱伝導は抑えられ、直胴部の温度上昇を一
層防止することができ、ヒータ及びその周辺部材の破
損、劣化をさらに減らし、長期間安定性に優れたものと
することができる。
【0012】また、本発明は、少なくとも底部と円筒状
の直胴部を有する立体形状で、電気絶縁性セラミックス
からなる支持基材の表面に、所定のヒータパターンを形
成した発熱層を有し、該ヒータパターンを覆って電気絶
縁性セラミックスからなる被覆層を有し、前記底部の外
面を加熱面とし、前記直胴部に電源と接続するための端
子部を形成したセラミックスヒータであって、前記直胴
部に前記底部と該直胴部の伝熱経路を遮断するためのス
リットを形成して成ることを特徴とするセラミックスヒ
ータである。
【0013】このように、スリットを形成するだけで
も、底部と直胴部との伝熱経路が遮断されるため、加熱
面から直胴部への熱伝導は抑えられ、直胴部の温度上昇
を抑制することができる。従って、ヒータ及びその周辺
部材の破損、劣化を減らし、長寿命のセラミックスヒー
タとすることができる。
【0014】そして、この場合、スリットが、直胴部の
底部側に近接して、同一円周上に形成されて成ることが
好ましい。このように、スリットを直胴部の底部側のよ
り近い部分に形成するほど、加熱面からの熱伝導が効果
的に遮断され、また直胴部の同一円周上に形成すること
により、底部と直胴部との伝熱経路がより効果的に遮断
されるため、加熱面から直胴部への熱伝導は抑えられ、
直胴部の温度上昇を効果的に防止することができる。従
って、ヒータ及びその周辺部材の破損、劣化をさらに減
らし、長期間安定性に優れたものとすることができる。
【0015】さらに、本発明では、支持基材が熱分解窒
化ホウ素、前記発熱層が熱分解グラファイト、及び前記
被覆層が熱分解窒化ホウ素からなるセラミックスヒータ
とすることができる。
【0016】このように、ヒータの支持基材及び被覆層
を熱分解窒化ホウ素で形成し、また発熱層を熱分解グラ
ファイトで形成すると、高純度なものとなるので、半導
体ウエーハの不純物による汚染を防止することができる
と共に、耐熱性に優れており、また熱分解窒化ホウ素は
熱分解グラファイトとの密着性に優れているため、特に
ヒータ使用中に被覆層が剥離するようなことは起こら
ず、耐久性の高いヒータとすることができる。
【0017】従って、このような材質で本発明を構成す
れば、導電経路の幅が広く、スリットで伝熱を遮断して
いることとも相まって、直胴部の温度上昇をより効果的
に防止することができ、ヒータ及びその周辺部材の破
損、劣化をさらに減らし、長期にわたり安定性に非常に
優れたセラミックスヒータとすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1及び図2は、本発明のセ
ラミックスヒータの一例を示したもので、各図面の
(a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図で
ある。
【0019】本発明者等は、前述した問題点を解決すべ
く種々調査、検討を重ねた結果、機械加工によってヒー
タパターンを形成する際に、直胴部に形成する、加熱面
と端子部を結ぶ導電経路の幅を広げ、さらに直胴部の円
周方向に沿ってスリットを入れることが、極めて有効で
あることを見出し、諸条件を精査して本発明を完成させ
た。
【0020】まず、本発明のセラミックスヒータの製造
方法について説明する。支持基材及び被覆層の電気絶縁
性セラミックスとしては、窒化アルミニウム、窒化アル
ミニウムと窒化ホウ素との複合体、熱分解窒化ホウ素又
は酸化ケイ素等が用いられる。また、発熱層には、導電
性セラミックス又は金属からなるヒータパターンが接合
されるが、導電性セラミックスとしては熱分解グラファ
イト、金属としては高融点金属(鉄、銅、ニッケル、モ
リブデン、タンタル、タングステン等)、高融点金属合
金(Ni−Cr、Fe−Cr、Fe−Cr−Al等)、
貴金属(銀、白金、ロジウム等)、またはこれら貴金属
合金(Pt−Rh等)等が用いられる。ここでは、電気
絶縁性セラミックスとして熱分解窒化ホウ素、導電性セ
ラミックスとして熱分解グラファイトを用いたセラミッ
クスヒータについて説明する。
【0021】始めに、グラファイト製のサセプタ上に三
塩化ホウ素とアンモニアを原料とし、熱分解窒化ホウ素
を化学気相蒸着させて支持基材2を形成し、さらに炭化
水素ガスを原料とし、発熱層となる熱分解グラファイト
を化学蒸着させる。次に、熱分解グラファイトに機械加
工を施すことによって所定のヒータパターン3を形成
し、さらに発熱層が電気的に短絡するのを防止するた
め、ヒータパターン3を覆って電気絶縁層として、再
度、熱分解窒化ホウ素の被覆層4を形成する。最後に端
子部5を形成してセラミックスヒータ1が完成する。
【0022】ここで、本発明では機械加工によってヒー
タパターン3を形成する際に、直胴部Bに形成する、加
熱面Aと端子部5を結ぶ導電経路6の幅を、ヒータパタ
ーン3の線幅の7倍以上であるように形成する。
【0023】通常、ヒータパターン3の線幅は、ヒータ
の均熱性と使用電圧の兼ね合い、また発熱層の剥離防止
などの理由により、数mm〜十数mmの範囲である。一
方、ウエーハ加熱用ヒータあるいは板状サンプル加熱用
ヒータの実用的な直径は、被加熱物の直径にもよるが、
おおよそ30mm以上である。
【0024】そこで、これらの条件を考慮した上で上述
のように、導電経路の幅をヒータパターンの線幅の7倍
以上に設定することにした。このようにすれば、導電経
路の抵抗値は小さくなり、その結果、この部分での発熱
は抑えられ、直胴部の温度上昇を防止することができ
る。通常、導電経路はヒータパターンの2乃至4倍程度
の幅で設けられている。本発明では、従来技術の約2倍
以上となる、7倍以上の大きさの幅で設けたため、導電
経路の発熱抑制の効果が顕著に認められる。また、導電
経路の幅の寸法は、電気的に短絡しない範囲において、
ヒータパターンの線幅の寸法との差が大きいほど、導電
経路の抵抗値は小さくなるので、直胴部の温度上昇を防
止することができる。
【0025】特に、導電経路6は、絶縁性を確保するた
めに必要な幅を除いて、直胴部Bの全面に形成されて成
るものが好ましい。電気的に短絡しない範囲で、導電経
路の幅を最大限に、つまり絶縁性を確保した幅を除いた
残りの直胴部の全面に形成すれば、発熱するヒータ部分
の幅との差が最大限になるため、相対的に抵抗値は最小
になる。従って、直胴部での発熱は著しく抑えられる。
また、ここでいう絶縁性を確保するために必要な幅は、
直胴部の発熱層、被覆層の材質及びヒータの直径、厚さ
等に応じ、任意に調節することができる。
【0026】例えば、図1のセラミックスヒータ1は、
導電経路6が、ヒータパターン3の約30倍の幅を有
し、絶縁性を確保するための部分8の幅9を除いて直銅
部Bの全面に形成されたものである。任意に幅9を調節
できる、絶縁性を確保するための部分8を除き、少なく
とも導電経路6がヒータパターン3の線幅の7倍以上の
幅を有し、好ましくは導電経路6の幅を直胴部Bの全面
に形成すれば、直胴部Bでの発熱は著しく抑えられる。
【0027】さらに、例えば機械加工によってヒータパ
ターン3を形成する際に、図2に示すように、直胴部B
の円周方向に沿ってスリット7を入れてもよい。このス
リット7によって、底部Aと直胴部Bとの伝熱経路が、
効果的に遮断されるため、加熱面Aから直胴部Bへの熱
伝導は抑えられ、直胴部Bの温度上昇を防止することが
できる。ここで、上述のような広い幅の導電経路に加え
て、スリットを設けた場合、直胴部での発熱が抑えら
れ、さらに直胴部への熱伝導も抑えられる。よって、両
者を組み合わせたことによる相乗効果で、直胴部の温度
上昇を著しく抑制することが可能になる。
【0028】また、本発明では、直胴部Bに底部Aと直
胴部Bの伝熱経路を遮断するためのスリット7を単独で
形成するようにしてもよい。スリットの数及び形状に
は、ヒータの形状保持や強度に影響のない限り特に制限
はなく、直胴部に機械加工を施して所望の形状のスリッ
トを形成することができる。
【0029】この場合、スリット7が直胴部Bの底部側
に近接して、同一円周上に形成されることが好ましい。
このように、スリットを直胴部Bの底部側のより近い部
分に形成するほど、加熱面Aからの高温の熱がより効果
的に遮断される。また、熱伝導が同一円周上で生じるた
め、スリット7を直胴部Bの同一円周上に形成すること
により、底部Aと直胴部Bとの伝熱経路がより効果的に
遮断される。従って、加熱面Aから直胴部Bへの熱伝導
は抑えられ、直胴部Bの温度上昇を効果的に防止するこ
とができる。
【0030】図2に示した例では、直胴部Bの底部側の
近い部分の同一円周上にスリット7を形成したセラミッ
クスヒータ1である。必ずしも同一円周上でなくとも、
円周方向に沿って形成してあればよい。ヒータの形状保
持ができるのであれば、円周上に複数のスリットを直胴
部の違う高さに入れることもできる。
【0031】本発明に適用されるセラミックスヒータ1
は、支持基材2及び被覆層4が、電気絶縁性の高いセラ
ミックスである熱分解窒化ホウ素からなり、発熱層3
が、耐熱性が高く、適度な抵抗率を有する熱分解グラフ
ァイトからなるように形成するのが好ましい。熱分解窒
化ホウ素は、熱分解グラファイトとの密着性に優れ、特
にヒータ使用中に被覆層から剥離するようなことは起こ
らず、耐久性の高いヒータとすることができる。しか
も、このような材質であれば、汎用性もあり、安価であ
り、耐熱性にも優れたものとなる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例とを挙げて説
明する。 (実施例1)アンモニア4SLMと三塩化ホウ素2SL
Mを圧力10Torr、温度1850℃で反応させて、
直径65mm、厚さ1.0mm、高さ70mmのカップ
型の熱分解窒化ホウ素製支持基材を作製した。次に、こ
の支持基材上にメタンを圧力5Torr、温度1750
℃で熱分解させて厚さ50μmの熱分解グラファイト層
を設け、これに機械加工を施して図1のようにヒータパ
ターンを形成し、加熱面と端子部を結ぶ導電経路の幅は
95mmとした。
【0033】さらに、この上に再度厚さ100μmの熱
分解窒化ホウ素を支持基材と同一の条件で反応させ、発
熱層が電気的に短絡するのを防止するための被覆層とし
た。この後、カップの直胴部に電源と接続するための端
子を形成してセラミックスヒータを完成させた。
【0034】次に、ヒータを真空容器内にセットして電
源と接続し、ヒータの加熱面中心部と直胴部に設けた端
子部から円周方向に15mmの地点に温度測定用の熱電
対を取り付けた。この後、真空容器内部を4×10−2
Torrに減圧した。次いで、ヒータに通電し、ヒータ
加熱面の温度が1200℃になるまで昇温させた。この
ときの端子部の温度は655℃であった。
【0035】(実施例2)図2に示すように、加熱面と
端子部を結ぶ導電経路の幅が12mmであり、直胴部の
加熱面側、加熱面から距離10mmの同一円周上に幅2
mmのスリットを形成したヒータパターン及び形状とし
た以外は、実施例1と同様にしてセラミックスヒータを
完成させた。
【0036】次に、ヒータを真空容器内にセットして電
源と接続し、ヒータの加熱面中心部と直胴部に設けた端
子部から円周方向に15mmの地点に温度測定用の熱電
対を取り付けた。この後、真空容器内部を4×10−2
Torrに減圧した。次いで、ヒータに通電し、ヒータ
加熱面の温度が1200℃になるまで昇温させた。この
ときの端子部の温度は785℃であった。
【0037】(比較例)図3に示すようなヒータパター
ンを形成し、加熱面と端子部を結ぶ導電経路の幅が12
mmであるものとした以外は、実施例1と同様にしてセ
ラミックスヒータを完成させた。次に、ヒータを真空容
器内にセットして電源と接続し、ヒータの加熱面中心部
と直胴部に設けた端子部から円周方向に15mmの地点
に温度測定用の熱電対を取り付けた。この後、真空容器
内部を4×10−2Torrに減圧した。次いで、ヒー
タに通電し、ヒータ加熱面の温度が1200℃になるま
で昇温させた。このときの端子部の温度は835℃であ
った。実施例1、実施例2、及び比較例の結果を表1に
示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1より明らかなように、導電経路が、絶
縁性を確保するための幅を除いて直銅部の全面に形成さ
れた場合では、直胴部での発熱は著しく抑えられてい
る。また、直胴部の底部側の近い部分の同一円周上にス
リットを形成した場合でも、底部と直胴部との伝熱経路
が遮断されるため、加熱面から直胴部への熱伝導は抑え
られ、直胴部の温度上昇が抑制されている。
【0040】また、セラミックスヒータの材質は、支持
基材及び被覆層に熱分解窒化ホウ素を、発熱層に熱分解
グラファイトを用いたが、ヒータ使用中に被覆層が剥離
するようなことは起こらず、耐久性の高いヒータとする
ことができた。
【0041】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電経路が、ヒータパターンの7倍以上の幅を有し、さ
らに導電経路の幅を直胴部の全面に形成すれば、導電経
路が加熱面のヒータ部分の線幅よりも十分に広くなるた
め、抵抗値はかなり小さくなり、直胴部での発熱が著し
く抑えられる。また、スリットを直胴部の底部側のより
近い部分の円周上に形成することによって、底部と直胴
部との伝熱経路が遮断されるため、加熱面から直胴部へ
の熱伝導は抑えられ、直胴部の温度上昇を防止すること
ができる。これにより、ヒータ使用温度が高い場合で
も、ヒータとその取り付け部材の熱膨張係数の不一致の
ために直胴部が径方向に引っ張られてヒータが破損した
り、また周辺部材の劣化を早めるという問題を防ぐこと
ができる。
【0043】従って、半導体製造工程において、長期間
安定性に優れたセラミックスヒータを提供することがで
き、コストを改善すると共に、半導体プロセスの安定操
業が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックスヒータの一例を示す図面
である。(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面
図。
【図2】本発明のセラミックスヒータの他の一例を示す
図面である。(a)平面図、(b)右側面図、(c)正
面図。
【図3】従来のセラミックスヒータの一例を示す図面で
ある。(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図。
【符号の説明】 1…セラミックスヒータ、 2…支持基材、 3…発熱
層(ヒータパターン)、4…被覆層、 5…端子(端子
部)、 6…導電経路、 7…スリット、8…絶縁性を
確保するための部分、 9…絶縁性を確保するための部
分の幅。A…底部(加熱面)、 B…直胴部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 和弘 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 Fターム(参考) 3K092 PP20 QA01 QA05 QB02 QB10 QB12 QB31 QB43 QB60 QB62 QB69 QB74 QB78 QC02 QC20 QC25 QC53 QC67 RA04 RD09 RD16 RD25 RD30 RF03 RF11 RF17 RF22 SS17 SS24 VV29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも底部と円筒状の直胴部を有す
    る立体形状で、電気絶縁性セラミックスからなる支持基
    材の表面に、所定のヒータパターンを形成した発熱層を
    有し、該ヒータパターンを覆って電気絶縁性セラミック
    スからなる被覆層を有し、前記底部の外面を加熱面と
    し、前記直胴部に電源と接続するための端子部を形成し
    たセラミックスヒータであって、前記直胴部に形成す
    る、前記加熱面と前記端子部を結ぶ導電経路の幅が、前
    記ヒータパターンの線幅の7倍以上であることを特徴と
    するセラミックスヒータ。
  2. 【請求項2】 前記導電経路が、絶縁性を確保するため
    に必要な幅を除いて、前記直胴部の全面に形成されて成
    ることを特徴とする請求項1に記載したセラミックスヒ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記直胴部の円周方向に沿ってスリット
    が形成されて成ることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載したセラミックスヒータ。
  4. 【請求項4】 少なくとも底部と円筒状の直胴部を有す
    る立体形状で、電気絶縁性セラミックスからなる支持基
    材の表面に、所定のヒータパターンを形成した発熱層を
    有し、該ヒータパターンを覆って電気絶縁性セラミック
    スからなる被覆層を有し、前記底部の外面を加熱面と
    し、前記直胴部に電源と接続するための端子部を形成し
    たセラミックスヒータであって、前記直胴部に前記底部
    と該直胴部の伝熱経路を遮断するためのスリットを形成
    して成ることを特徴とするセラミックスヒータ。
  5. 【請求項5】 前記スリットが、前記直胴部の底部側に
    近接して、同一円周上に形成されて成ることを特徴とす
    る請求項4に記載したセラミックスヒータ。
  6. 【請求項6】 前記支持基材が熱分解窒化ホウ素、前記
    発熱層が熱分解グラファイト、及び前記被覆層が熱分解
    窒化ホウ素からなる請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載したセラミックスヒータ。
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