JP3266563B2 - 窒化アルミニウム質セラミックヒータ - Google Patents
窒化アルミニウム質セラミックヒータInfo
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Description
質セラミックス中に抵抗発熱体を埋設してなる窒化アル
ミニウム質セラミックヒータに関するものであり、例え
ば、各種燃焼機器の点火用ヒータ、各種加熱機器や測定
機器の加熱用ヒータとして使用されるものであり、特
に、半導体装置の製造工程におけるプラズマCVD、減
圧CVD、光CVD、PVDなどの成膜装置やプラズマ
エッチング、光エッチングなどのエッチング装置に使用
される半導体ウエハを500℃以上の高温に加熱するた
めの加熱用ヒータとして好適なものである。
るプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVDなど
の成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなど
のエッチング装置においては、半導体ウエハ(以下、ウ
エハと称す。)を支持しつつ各種処理温度に加熱するた
めの加熱用ヒータとして、抵抗発熱体を内蔵したステン
レスヒータが使用されていた。
グ装置ではデポジッション用ガス、エッチング用ガス、
クリーニング用ガスとして塩素系やフッ素系の腐食性ガ
スが使用され、これらの腐食性ガスにステンレスヒータ
が曝されると腐食摩耗し、パーティクルが発生するとい
う問題点があった。
用ヒータとして、腐食性ガスに対する耐食性に優れると
ともに、セラミックスの中でも高い熱伝達特性を有する
窒化アルミニウム質セラミックス中にタングステンやモ
リブデンなどの高融点金属からなる抵抗発熱体を埋設し
た窒化アルミニウム質セラミックヒータが提案されてい
る(特開平4−101381号公報参照)。
ミックヒータには、抵抗発熱体へ通電するための給電端
子が設けてあり、該給電端子の接合は、窒化アルミニウ
ム質セラミックスに抵抗発熱体と連通する凹部を穿設
し、該凹部に露出する抵抗発熱体の電極取出部とすると
ともに、この電極取出部を含む凹部の内壁面に銀を主体
とするロウ材でもって給電端子をロウ付けしたものがあ
った。
種装置のチャンバー内に設置するための筒状支持体が設
けてあり、この筒状支持体によって給電端子の接合部が
腐食性ガスに曝されることを防ぐようにしたものがあっ
た(特開平5−9740号公報参照)。
膜する薄膜の材質としては、これまでW膜が使用されて
いたが、近年、膜材質の多様化によりTi膜、SiO2
膜、WSix膜が使用されるようになり、それに伴いこ
れまで処理温度が400℃程度であったものが500℃
〜900℃の処理温度で成膜することが要求されてい
る。
された状態で大気に曝されることになるため、処理温度
が500℃以上と高くなると、窒化アルミニウム質セラ
ミックス中の抵抗発熱体が酸化され、抵抗値が変化した
り断線するといった課題があった。これは給電端子を接
合する銀を主体とするロウ材の融点が780℃程度と低
く、また、耐酸化性がそれほど高くないため、大気中の
酸素がロウ材中を拡散し、セラミックスの凹部に露出す
る電極取出部まで酸素が到達して窒化アルミニウム質セ
ラミックス中の抵抗発熱体を酸化させていた。
クヒータでは500℃以上の温度にウエハを均一に加熱
することができず、ウエハ上に精度良く薄膜を形成する
ことができなかった。
加熱、冷却の繰り返しに伴う熱サイクルによって窒化ア
ルミニウム質セラミックスと銀を主体とするロウ材との
間の熱膨張差による熱応力が大きくなり、窒化アルミニ
ウム質セラミックスにクラックが発生して抵抗発熱体を
断線させるという課題もあった。
ラミックス中に抵抗発熱体を埋設してなるセラミックヒ
ータにおいて、500℃以上の高温に急速昇温させるこ
とができるとともに、繰り返し500℃以上の高温に発
熱させても窒化アルミニウム質セラミックスの破損、さ
らには抵抗発熱体の抵抗変化や断線を生じることのない
耐久性に優れた窒化アルミニウム質セラミックヒータを
提供することにある。
抵抗発熱体を埋設する窒化アルミニウム質セラミックヒ
ータにおいて、給電端子の接合部における信頼性を高め
るために、ロウ材中の酸素拡散が殆どなく、500℃以
上の温度でも充分な強度が得られるロウ材について鋭意
研究を重ねたところ、ロウ材の組成として金、ニッケ
ル、バナジウムを基本成分として含有するものを用いれ
ば、給電端子の接合部における信頼性を大幅に向上させ
ることができることを突き止めた。
る窒化アルミニウム質セラミックスに給電端子をロウ材
でもってロウ付けし、上記抵抗発熱体の端部に給電端子
を電気的に接続してなる窒化アルミニウム質セラミック
ヒータにおいて、上記ロウ材として、金、ニッケル、バ
ナジウムを基本成分として含有し、ロウ材中における金
とニッケルの合計含有量が48.5〜99.9重量%で
かつバナジウムの含有量が0.1〜12重量%であると
ともに、上記金とニッケルの合計含有量を100重量%
とした時のニッケルの含有量が5〜35重量%であるロ
ウ材を用い、ロウ付け後のロウ材の厚み幅を15〜18
0μmとし、かつ上記ロウ材中のバナジウムと上記窒化
アルミニウム質セラミックスとの反応により窒化バナジ
ウムを生成させたことを特徴とする。
ータは、給電端子を金、ニッケル、バナジウムを基本成
分として含有するロウ材によりロウ付け固定したことを
特徴とするものであり、上記ロウ材は基本成分である
金、ニッケル、バナジウムのみから構成されたものを含
むことは勿論のこと、上記基本成分以外に他の成分とし
て銀や銅などのロウ材成分を含んだものであっても構わ
ない。
空中で活性金属として作用し、ロウ材と窒化アルミニウ
ム質セラミックスとを強固に接合させることができる。
接合強度を高められる理由としては、ロウ材中のバナジ
ウムが窒化アルミニウム質セラミックスと反応して窒化
バナジウムを生成し、この窒化バナジウムの生成により
窒化アルミニウム質セラミックスとの接合強度を高める
ことができるからである。
有量が0.1重量%未満では十分な接合強度を得ること
ができず、逆に12重量%を超えると著しく耐酸化性能
が劣化する。これはバナジウムが酸素との反応性が非常
に高いからであり、多量に含有させると空気中の酸素と
反応し易くなるからである。
は、0.1〜12重量%の範囲で含有することが必要が
あり、好ましくは0.1〜9.1重量%の範囲が良い。
であり、ロウ材として一般的に知られた材料である。た
だし、金だけでは、窒化バナジウムとの十分な濡れ性を
示さず、また濡れたとしても窒化アルミニウム質セラミ
ックスとの界面から窒化バナジウムと酸素が反応して酸
化バナジウムが形成されることによりロウ材が剥離す
る。
有させることにより窒化バナジウムとの濡れ性を高めて
接合強度を向上させるとともに、500℃以上の高温に
おいても大気中の酸素との反応を防止できるようにした
ものである。
における金とニッケルの合計含有量を48.5〜99.
9重量%とするとともに、金とニッケルの合計含有量を
100重量%とした時のニッケルの含有量を5〜35重
量%とすることが重要である。
合計含有量が48.5重量%未満となると、耐酸化性に
優れた金−ニッケル成分の含有量が少なすぎるために、
大気中の酸素がロウ材中を拡散し易くなり、抵抗発熱体
を酸化させるからであり、金とニッケルの合計含有量が
99.9重量%より多くなると、基本成分として添加す
るバナジウムの含有量が少なくなるために十分な接合強
度が得られないからである。
の合計含有量100重量%に対して5重量%未満である
と、窒化バナジウムと十分な濡れ性を示さず、耐酸化性
を得ることができないからであり、逆に、35重量%よ
り多くなると、ロウ材のヤング率が大きくなり、セラミ
ックヒータの発熱に伴って発生する熱応力(ロウ材の熱
膨張率と窒化アルミニウム質セラミックスの熱膨張率の
差により発生する応力)を緩和することができず、その
ためにロウ材の界面から窒化アルミニウム質セラミック
スにクラックが発生するからである。
ては蛍光X線法によりそれぞれ測定すれば良い。
ルミニウム質セラミックスに給電端子をロウ付けする際
のロウ材の厚み幅は15〜180μm、好ましくは20
〜100μmの範囲が良い。これは、ロウ材の厚み幅が
15μm未満では耐酸化性が著しく悪くなり、逆に18
0μmを超えると窒化アルミニウム質セラミックスとの
熱膨張差により発生する熱応力を緩和しきれずにロウ材
の界面から窒化アルミニウム質セラミックスにクラック
が発生してロウ材が剥離するからである。
ラミックヒータを構成する窒化アルミニウム質セラミッ
クスとしては、純度が99.8%以上である高純度の窒
化アルミニウム質セラミックスや、焼結助剤としてY2
O3 あるいはEr2 O3 などの希土類元素の酸化物を1
〜9重量%の範囲で含む窒化アルミニウム質セラミック
スを用いることができる。上記高純度の窒化アルミニウ
ム質セラミックスは、熱伝導率が50W/m・k以上、
高いものでは80W/m・k以上を有するとともに、フ
ッ素系や塩素系の腐食性ガスに対して優れた耐食性を有
し、また、焼結助剤を含有する窒化アルミニウム質セラ
ミックスにあっては、熱伝導率が100W/mk以上、
高いものでは150W/mk以上を有し、発熱部の温度
分布をより均一にすることができる。
クス中に埋設する抵抗発熱体としては、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、レニウム(Re)、白金
(Pt)等の高融点金属又はこれらの合金のほか、タン
グステンカーバイト(WC)や窒化チタン(TiN)な
どの周期律表第4a族元素、第5a族元素、第6a族元
素の炭化物又は窒化物を用いることができる。
ータの形状としては、円板状や棒状、円筒状、長尺状な
どどのような形状をしたものでも構わず、また、窒化ア
ルミニウム質セラミックス中に埋設する抵抗発熱体の状
態としては、線材でも良いし膜状に印刷等の手段でもっ
て形成したものであっても構わない。
ヒータを製造する方法としては、窒化アルミニウム粉末
に対し、必要に応じて各種助剤成分を添加するととも
に、バインダーと溶媒を添加混練して泥漿を作製し、ド
クターブレード法などのテープ成形法にてグリーンシー
トを複数枚製作する。このうち1枚のグリーンシートに
抵抗発熱体をなす導体ペーストをスクリーン印刷機など
にて所定のパターン形状に敷設したあと、他のグリーン
シートを積層し熱圧着して一体化することによりグリー
ンシート積層体を作製する。そして、このグリーンシー
ト積層体を窒素などの非酸化性雰囲気中にて1800〜
2100℃の温度で焼成することにより、抵抗発熱体を
埋設した窒化アルミニウム質セラミックスを形成する。
ウム質セラミックスを形成する他の方法として、窒化ア
ルミニウム粉末に対し、必要に応じて各種助剤成分を添
加するとともに、バインダーと溶媒を添加混合したあと
スプレードライヤーにて造粒して顆粒を製作し、この顆
粒を一軸加圧成形法や等加圧成形法にて抵抗発熱体が埋
設される凹部を備えた成形体を成形し、該成形体の凹部
に線材からなる抵抗発熱体を載置したあと、この抵抗発
熱体を埋めるように上記顆粒を充填してさらに一軸加圧
成形法や等加圧成形法にて抵抗発熱体を埋設してなる成
形体を形成する。そして、この成形体を窒素など非酸化
性雰囲気中にて1800〜2100℃の温度で焼成する
ことにより、抵抗発熱体を埋設した窒化アルミニウム質
セラミックスを形成することもできる。
セラミックスにドリルなどで抵抗発熱体に連通する凹部
を穿設し、凹部に露出する抵抗発熱体の端部を電極取出
部とするか、あるいは研削加工によりセラミックスの一
部を削って抵抗発熱体の端部を露出させ、その露出部を
電極取出部とする。
ジウムに対し、必要に応じて銀や銅を添加するととも
に、バインダーと溶媒を添加混合してロウ材ペーストを
製作する。なお、上記金、ニッケル、バナジウムの割合
は、バナジウムを除く金属の合計含有量を100重量%
とした時のバナジウムの含有量が0.1〜14重量%で
かつ金とニッケルの合計含有量が70重量%以上である
とともに、金とニッケルの合計含有量を100重量%と
した時のニッケルの含有量が5〜35重量%となるよう
にする。
クスの電極取出部を含むセラミックスの表面に上記ロウ
材ペーストを塗布し、さらに給電端子を載せた状態で9
00℃以上の温度で加熱してロウ付けすることにより製
造することができる。
部を含むセラミックスの表面に、前記ロウ材ペーストを
塗布し熱処理を加えることによりメタライズ層を形成
し、このメタライズ層と給電端子とを金−ニッケルを主
体とするロウ材で接合することもできる。この場合、メ
タライズ層は上記ロウ材と同一の基本成分を含有するも
のを用いれば良く、メタライズ層を含むロウ材の組成が
上記範囲内にあれば良い。
ラミックヒータを用いれば、500℃以上の高温に急速
昇温することができるとともに、繰り返し500℃以上
の高温に発熱させても熱応力に伴う窒化アルミニウム質
セラミックスの破損がなく、また、抵抗発熱体の酸化を
防ぐことができるため、抵抗値が変化したり断線するこ
とがなく、長期使用が可能な耐久性に優れた窒化アルミ
ニウム質セラミックヒータとすることができる。しか
も、窒化アルミニウム質セラミックスはフッ素系や塩素
系の腐食性ガスに対して優れた耐食性を有することか
ら、半導体装置の製造工程における成膜装置やエッチン
グ装置に使用される加熱用ヒータとして好適に用いるこ
とができる。
明する。
ックヒータ1を示す斜視図、図2は図1のX−X線断面
図である。
ックヒータ1は、半導体装置の製造工程における成膜装
置やエッチング装置に使用されるサセプタと呼ばれてい
るもので、円盤状をした緻密な窒化アルミニウム質セラ
ミック体2中にタングステンからなる膜状の抵抗発熱体
4を埋設してなり、上記セラミック体2の上面をウエハ
Wの載置面3としてある。
抗発熱体4に連通する凹部6を穿設してあり、該凹部6
に露出する抵抗発熱体4を電極取出部4aとし、この凹
部6にFe−Co−Ni合金(商品名:コバール)から
なる給電端子5を挿入するとともに、金、ニッケル、バ
ナジウムを基本成分として含有し、ロウ材中における金
とニッケルの合計含有量が48.5〜99.9重量%で
かつバナジウムの含有量が0.1〜12重量%であると
ともに、上記金とニッケルの合計含有量を100重量%
とした時のニッケルの含有量が5〜35重量%であるロ
ウ材7によってロウ付けしてある。
クヒータ1の載置面3にウエハWを配置し、給電端子5
に通電して抵抗発熱体4を発熱させれば、セラミック体
2が高熱伝導率を有する窒化アルミニウム質セラミック
スからなるため、載置面3に支持したウエハWを均一に
加熱することができるとともに、載置面3を500℃以
上に発熱させても抵抗発熱体4の酸化が少ないことか
ら、抵抗値が変化したり断線するようなことはなく、加
熱、冷却を繰り返しても長期間にわって使用することが
できる。
窒化アルミニウム質セラミックヒータと、比較例として
本発明とは組成の異なるロウ材を用いた窒化アルミニウ
ム質セラミックヒータを用意し、給電端子5の接合部の
温度が850℃となるように電圧を印加して連続通電し
た時の耐久性について調べる実験を行った。
も給電端子5の接合を図2に示すような構造とし、その
ロウ付け方法は、各種ロウ材成分に対してバインダーに
エチルセルロースを、溶剤にテルピネオールを用いてロ
ウ材ペーストを作製したあと、このロウ材ペーストを電
極取出部4aを含む窒化アルミニウム質セラミックス2
の凹部6の内壁面に塗布し、1050℃、10-5Tor
rの真空中で10分間保持することによりメタライズ層
を形成した。そして、ニッケル被覆したFe−Co−N
i合金(商品名:コバール)製の給電端子5にも上記ロ
ウ材ペーストを塗布し、窒化アルミニウム質セラミック
ス2の凹部6に挿入して1050℃の温度にて加熱する
ことによりロウ材7を介してロウ付け固定した。なお、
窒化アルミニウム質セラミックス2には純度が99.8
%の高純度のものを用いた。
0℃となるように電圧を印加した状態で連続通電し、1
0時間後、50時間後、200時間後における抵抗発熱
体4の断線の有無を調べた。
に示す通りである。
体とするロウ材からなるものでは、10時間以内に抵抗
発熱体4の酸化に伴う断線を生じた。
あってもニッケルやバナジウムを含まないものでは、1
0時間以内に抵抗発熱体4の酸化に伴う断線を生じた。
金、ニッケル、バナジウムを基本成分として含むロウ材
からなるものは、200時間の連続加熱においても抵抗
発熱体4に抵抗変化が見られなかった。
ル、バナジウムを基本成分として含むロウ材を用いれ
ば、500℃以上の高温に加熱しても抵抗発熱体4の酸
化が殆どなく、窒化アルミニウム質セラミックヒータ1
の寿命を高められることが判る。 (実施例2)次に、ロウ材7として、その構成元素が
金、ニッケル、バナジウムの基本成分のみからなるもの
と、上記基本成分に銀、銅、パラジウムのいずれか1種
以上を含んだものを用意し、金とニッケルの合計含有量
及び金とニッケルの合計含有量を100重量%とした時
のニッケルの含有量を変化させて実施例1と同様の条件
にて抵抗発熱体4の断線の有無を調べた。ロウ材7の組
成及びそれぞれの結果は表2に示す通りである。
ルの合計含有量が48.5重量%未満であるため、耐酸
化性をそれほど高めることができず、200時間以内に
抵抗発熱体4の酸化に伴う断線が発生した。
合計含有量が48.5重量%以上であるものの、金とニ
ッケルの合計含有量を100重量%とした時のニッケル
の含有量が5重量%未満であるために、耐酸化性が著し
く悪く、10時間以内に抵抗発熱体4の酸化に伴う断線
が発生した。
ッケルの合計含有量が48.5重量%以上であるもの
の、金とニッケルの合計含有量を100重量%とした時
のニッケルの含有量が35重量%より多いため、窒化ア
ルミニウム質セラミックス2にクラックが発生した。
び10〜12は、いずれも金とニッケルの合計含有量が
48.5〜99.9重量%の範囲にあるとともに、金と
ニッケルの合計含有量を100重量%とした時のニッケ
ルの含有量が5〜35重量%の範囲にあるため、200
時間の連続加熱においても抵抗発熱体4に抵抗変化が見
られなかった。
ッケルの合計含有量は48.5〜99.9重量%とする
とともに、ニッケルの含有量は、金とニッケルの合計含
有量100重量%に対して5〜35重量%の範囲で含有
すれば良いことが判る。
金、ニッケル、バナジウムのみとし、バナジウムの含有
量を変化させ、給電端子5の接合部の温度が850℃と
なるように加熱した状態で連続通電し、10時間後、5
0時間後、200時間後における抵抗発熱体4の断線の
有無を調べた。
に示す通りである。
量%未満では、窒化アルミニウム質セラミックス2上で
ロウ材が玉のように丸まり、均一なロウ材7を形成する
ことができず、逆に、バナジウムの含有量が12重量%
より多くなると耐酸化性能が悪くなり、50時間以内に
抵抗発熱体4が断線してしまった。また、この時の給電
端子5の接合部を観察すると、バナジウムの酸化のため
に窒化アルミニウム質セラミックス2の表面に酸化バナ
ジウムの黄色い飛散が見られた。
ウムの含有量は、0.1〜12重量%の範囲で含有すれ
ば良いことが判る。
金、ニッケル、バナジウムのみとし、ロウ材の厚み幅を
変化させて給電端子の接合部の温度が850℃となるよ
うに加熱した状態で連続通電し、10時間後、50時間
後、200時間後における抵抗発熱体の断線の有無を調
べた。
ニウム質セラミックス12の凹部16の底面付近に厚み
幅tの異なるロウ材17を形成するとともに、凹部16
の開口部近傍に雌ねじ16aを設け、該雌ねじ16aに
雄ねじ15aを有する給電端子15を螺合し、給電端子
15と予め凹部16内に形成したロウ材17とを接触さ
せることで電気的に接合するようにした。
と、ロウ材17との接触抵抗を少なくするために金メッ
キ処理を施したものを使用した。また、ロウ材17には
金、ニッケル、バナジウムからなり、バナジウムを除く
金とニッケルの合計含有量を100重量%とした時のバ
ナジウムの含有量が3重量%でかつ金とニッケルの合計
含有量を100重量%とした時のニッケルの含有量が1
8重量%であるロウ材を用いた。
は表4に示す通りである。
熱体を埋設してなる窒化アルミニウム質セラミックスに
給電端子をロウ材でもってロウ付けし、上記抵抗発熱体
の端部に給電端子を電気的に接続してなる半導体ウエハ
加熱用窒化アルミニウム質セラミックヒータにおいて、
上記ロウ材として、金、ニッケル、バナジウムを基本成
分として含有し、ロウ材中における金とニッケルの合計
含有量が48.5〜99.9重量%でかつバナジウムの
含有量が0.1〜12重量%であるとともに、上記金と
ニッケルの合計含有量を100重量%とした時のニッケ
ルの含有量が5〜35重量%であるロウ材を用い、ロウ
付け後のロウ材の厚み幅を15〜180μmとし、かつ
上記ロウ材中のバナジウムと上記窒化アルミニウム質セ
ラミックスとの反応により窒化バナジウムを生成させた
ことによって、500℃以上の高温に発熱させても抵抗
発熱体の酸化が殆どないことから抵抗値が変化したり断
線することがなく、また、窒化アルミニウム質セラミッ
クスとの熱膨張差に伴う熱応力を緩和することができる
ため、高温に急速昇温したり繰り返し熱サイクルが加わ
ったとしても窒化アルミニウム質セラミックスの破損を
防ぐことができる耐久性に優れた半導体ウエハ加熱用窒
化アルミニウム質セラミックヒータとすることができ
る。
m未満では耐酸化性能が劣るために抵抗発熱体14が2
00時間以内に断線し、ロウ材17の厚み幅tが180
μmより大きくなると窒化アルミニウム質セラミックス
12にクラックが発生した。このことから、ロウ材17
の厚み幅tは15〜180μmの範囲が良く、さらに好
ましくは30〜180μmの範囲が良いことが判る。
熱体を埋設してなる窒化アルミニウム質セラミックスに
給電端子をロウ材でもってロウ付けし、上記抵抗発熱体
の端部をなす電極取出部と給電端子とを電気的に接続し
てなる窒化アルミニウム質セラミックヒータにおいて、
上記ロウ材は金、ニッケル、バナジウムを基本成分とし
て含有し、ロウ材中における金とニッケルの合計含有量
を48.5〜99.9重量%とするとともに、バナジウ
ムの含有量を0.1〜12重量%とし、かつ上記金とニ
ッケルの合計含有量を100重量%とした時のニッケル
の含有量を5〜35重量%とすることにより、500℃
以上の高温に発熱させても抵抗発熱体の酸化が殆どない
ことから抵抗値が変化したり断線することがなく、ま
た、窒化アルミニウム質セラミックスとの熱膨張差に伴
う熱応力を緩和することができるため、高温に急速昇温
したり繰り返し熱サイクルが加わったとしても窒化アル
ミニウム質セラミックスの破損を防ぐことができる耐久
性に優れた窒化アルミニウム質セラミックヒータとする
ことができる。
ミックスは、フッ素や塩素などの腐食性ガスに対して優
れた耐食性を有することから、例えば、半導体装置の製
造工程における成膜装置やエッチング装置に使用される
加熱用ヒータとして好適に用いることができる。
を示す斜視図である。
ヒータを示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】抵抗発熱体を埋設してなる窒化アルミニウ
ム質セラミックスに給電端子をロウ材でもってロウ付け
し、上記抵抗発熱体の端部に給電端子を電気的に接続し
てなるセラミックヒータにおいて、上記ロウ材は金、ニ
ッケル、バナジウムを基本成分として含有してなり、ロ
ウ材中における金とニッケルの合計含有量が48.5〜
99.9重量%でかつバナジウムの含有量が0.1〜1
2重量%であるとともに、上記金とニッケルの合計含有
量を100重量%とした時のニッケルの含有量が5〜3
5重量%であり、ロウ付け後のロウ材の厚み幅が15〜
180μmでかつ上記ロウ材中のバナジウムと上記窒化
アルミニウム質セラミックスとの反応により窒化バナジ
ウムが生成されていることを特徴とする窒化アルミニウ
ム質セラミックヒータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01973998A JP3266563B2 (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 窒化アルミニウム質セラミックヒータ |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11219774A JPH11219774A (ja) | 1999-08-10 |
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Cited By (1)
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