JP4210417B2 - 異種部材を接合してなる複合部材及び該複合部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種部材を接合してなる複合部材に関し、更に詳しくは、特定のろう材を使用して固相接合により接合された複合部材及び該複合部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
異種部材の接合、例えば、セラミックス基材と金属製部材との接合には、ろう材を用いる方法があるが、高温での接合での冷却操作中に、異種部材間、あるいはこれら異種部材を接合するために使用したろう材と部材との熱膨張率の差に起因する熱応力が発生し、接合界面に剥離を生じたり、また、一方の部材が脆弱な場合には、接合界面近傍にクラックを生じたりして、所望の接合強度や気密性を得られないことがある。製造過程でこれらの異常が発生した製品は、不良品として処分せざるを得ないためにこれら複合部材の製品のコストを押し上げる一因となっている。また、使用時に熱サイクルがかかる場合には、これらの異常が一定期間の使用後に発生して、製品の信頼性を低下させる一因ともなっている。
【0003】
異種部材をろう材を用いて接合する場合には、セラミックス基材とろう材との濡れを確保するためにセラミックス基材の接合面の表面を金属、例えば、Ni等の金属でメッキした後、両部材を適当な間隔をおいて向かい合わせて配置させ、この間隔にろう材を流し込み、接合させる方法が通常採用されている。また、金属メッキ処理がなくてもセラミックス表面に窒化物、酸化物等の反応層を形成することで濡れを確保することができるTi等の添加物をろう材中に加える手法もある。しかしながらこれらの方法では、何らかの手段で接合部に生ずる熱応力を低下させる配慮を行わないと、熱応力に対して脆弱なセラミックス基材側にしばしばクラックが形成されたり、接合部に剥離を生じたりして、結合強度ばかりでなく複合部材として要求される気密性などの各種性能に影響を及ぼす場合がある。とりわけ、窒化アルミニウム等低強度の部材を金属材料等の異種部材と上記の問題を抑止しつつ接合することは非常に難しい。
【0004】
上記問題点を解決するために、低い応力によって塑性変形が起こる低耐力の金属、例えばAuのみからなるろう材を使用し、液相接合によって基材と金属部材を接合する方法を考えることができる。しかし、この方法においては、金属部材としてNi、Co、Kovar等を用いた場合、これらの成分(Fe、Ni、Co)がAu中へと拡散してしまい、ろうの耐力が上昇し、その結果、接合時の残留応力をろうの塑性変形で吸収しきれなくなり、接合あがりの時点で、もしくはその後に加えられる熱サイクル及び熱衝撃によってセラミックス基材にクラックが生ずることになる。
また、Au−18Niろう材と電気伝導体(Mo)を接合すると、ろう材中のNiとMoが反応し脆性組織を形成することが知られている。従って、接合部が高温ヒーター使用時の熱サイクル及び熱衝撃等に曝された際の耐久特性が低くなり、また、急速に劣化してしまい使用できなくなるといった問題点がある。
【0005】
さらに、金属部材としてKovarを用いた場合、基材とKovarとの接合の際に、ろう材中にKovarを構成する成分(Fe、Ni、Co)が拡散し、電気伝導性の低い金属間化合物層を形成するために、熱サイクル特性の劣化、当該部位での異常発熱の生起等の問題点もあった。
【0006】
一方、Auと固溶しない金属を金属部材として使用することも考えることができ、この条件に合致する金属材料としては、W、Mo等を挙げることができる。しかしこれらの金属材料は、大気中高温条件下においては酸化が激しく、かかる条件下に曝される高温ヒーター用の金属部材としては使用することができないといった問題を有している。
【0007】
上記の問題を解決する手法として、接合構造を工夫する試みも行われている。例えば特開平10−209255号公報において、半導体ウエハーを設置するためのサセプターとして、図3に示す構造に係るセラミックス基材と電力供給用コネクターの接合構造が開示されている。図3においてはセラミックス基材1に、孔14が設けられている。孔14にはセラミックス基材1中にあらかじめ埋設されたセラミックス基材1と近似の熱膨張係数を有する、例えばMo等の金属部材17が露出している。また孔14内に筒状雰囲気保護体9が挿入されている。雰囲気保護体9の内側に電力供給用コネクター16と応力緩和用の低熱膨張体15が挿入されている。雰囲気保護体9とコネクター16はろう材5によって気密に接合されており、低熱膨張体15および雰囲気保護体9は金属部材17に対してろう材5によって気密に接合されている。
この接合構造によれば、低熱膨張体15と金属部材17が接合時の残留応力を緩衝され、またMo等の金属部材17の酸化は雰囲気保護体9によって押さえられているので、耐力の高いろう材、例えば前記のAu−18Niろうをもって接合しても、接合時にセラミックス基材1に割れを生ずることはなくまた、接合部が高温ヒーター使用時の熱サイクル及び熱衝撃等に曝された際の耐久信頼性も高い。しかし当該接合構造は、部品点数が多くなること、雰囲気保護体9と金属部材17の接合を完全に行わないと、金属部材17の酸化による劣化を生ずるので、非常に高い生産管理能力が要求されること等の問題点を有している。
【0008】
また、特開平11−278951号公報においては、半導体ウエハーを設置するためのサセプターとして、図4に示す構造に係るセラミックス基材において、Kovar等の耐蝕性金属製リング23を、セラミックス製サセプター22の背面22bに接合するに当たって、発生する熱応力緩和のためこれら部材構造を、例えば、図5、図6に示す形状にする接合体及び接合方法が開示されている。すなわち、部材構造をこれら形状とすることで熱応力緩和には有効であるが、セラミックスが脆弱である場合、前記公報において開示されたような、ろう材を溶融させて金属部材とセラミックス基材との接合を行なう方法では、金属部材の溶出によるろう材変質が生起し、前記公報で開示される接合構造への配慮のみでは熱応力緩和効果が十分でなくセラミックス基材破損等の不具合を生じる場合がある。
【0009】
上記の不具合を回避するために、本願発明者らは特願2000−227291明細書に示すように、Auからなるろう材でNiからなる金属部材を他の部材に接合した固相接合体を提案した。当該出願内容に記載された手法によれば、脆弱な部材と異種部材とを高い信頼性を持って接合することができる。しかしながら、Auからなるろう材とNiからなる金属部材の固相接合体を、700℃を超える高温雰囲気下において長時間保持した場合、徐々にAu中にNiが拡散し、Auの耐力が上昇するといった現象が認められる。従って、使用条件が700℃を超える電気機器、例えば半導体ウエハーを設置するためのサセプター用の部材として、Auからなるろう材を接合層とするセラミックス基材とNi等からなる金属部材との複合部材を使用した場合においては、比較的短期間の使用によりセラミックス基材にクラックを生ずるといった不具合を招きやすい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合部において気密性を有すると共に、熱サイクル特性、及び熱衝撃特性をも有するセラミックス基材と金属部材を接合してなる複合部材及び該複合部材の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、セラミックス基材と金属部材を接合してなる複合部材であって、該セラミックス基材の表面に活性金属箔、及び該活性金属箔上にAu−Ag合金がろう材として配置され、該活性金属箔及び該Au−Ag合金ろう材が加熱されて接合層が形成され、該接合層の表面に前記金属部材が配置されて加圧加熱され、該接合層と前記金属部材とが固相接合されてなることを特徴とする異種部材を接合してなる複合部材が提供される。
【0012】
本発明においては、Au−Ag合金ろう材に含有するAgの割合が0.5〜80wt%であることが好ましく、5〜40wt%であることがさらに好ましく、10〜30wt%であることが特に好ましい。またセラミックス基材が窒化アルミニウム、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、炭化珪素のいずれかであることが好ましい。さらに、セラミックス基材に、Mo、W、もしくはMoとWの合金からなる電気伝導体がその表面の一部がセラミックス基材の外部に露出した状態で埋設されていてもよい。
【0013】
また、本発明においては、金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかよりなる金属部材であることが好ましく、金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金からなる金属部材であることも同様に好ましい。
【0014】
さらに、本発明においては、活性金属箔がTi、Nb、Hf、Zrのいずれかであることが好ましい。なお、本発明の複合部材は半導体ウエハーを設置するサセプターに好適に用いることができる。
【0015】
一方、本発明によれば、セラミックス基材と金属部材を接合した複合部材の製造方法であって、該セラミックス基材の表面に活性金属箔と、該活性金属箔上にAu−Ag合金ろう材を配置し、該活性金属箔及び該Au−Ag合金ろう材を加熱して接合層を形成する第一工程と、該接合層の表面に該金属部材を配置して加圧加熱し、該接合層と前記金属部材を固相接合する第二工程を備えていることを特徴とする異種部材を接合してなる複合部材の製造方法が提供される。
【0016】
本発明においては、Au−Ag合金ろう材に含有するAgの割合が0.5〜80wt%であることが好ましく、5〜40wt%であることがさらに好ましく、10〜30wt%であることが特に好ましい。また、セラミックス基材が窒化アルミニウム、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、炭化珪素のいずれかであることが好ましい。さらに、セラミックス基材に、Mo、W、もしくはMoとWの合金からなる電気伝導体がその表面の一部がセラミックス基材の外部に露出した状態で埋設されていてもよい。
【0017】
また、本発明においては、金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかよりなる金属部材であることが好ましく、金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金からなる金属部材であることも同様に好ましい。さらに、本発明においては、活性金属箔としてTi、Nb、Hf、Zrのいずれかを好適に用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0019】
図1は、本発明に係る複合部材の製造方法の一実施態様を示す模式図であり、(a)は第一工程、(b)は第二工程を示す模式図である。第一工程においては、セラミックス基材1の表面を覆うように活性金属箔4とAu−Ag合金ろう材5を配置し、加熱により接合層6を形成する。続く第二工程においては、接合層6の表面に金属部材7を配置し、加圧加熱による固相接合を行って複合部材を製造する。
【0020】
第一工程において用いる活性金属箔4はセラミックス基材1に対して活性であり、セラミックス基材1とAu−Ag合金ろう材5の界面において反応生成物層を形成する。従って、セラミックス基材1に対するAu−Ag合金ろう材4の濡れ性が改善され、良好な気密性を有する接合層6が形成される。また、この反応生成物層が形成されることにより、活性金属箔4を構成する金属元素がAu−Ag合金ろう材5中に固溶することがなく、Au−Ag合金ろう材5の耐力値が上昇するといった現象が起こることもない。
【0021】
また、本発明における他の実施態様としては、前述のセラミックス基材にMo、W、もしくはMoとWの合金からなる電気伝導体が、その電気伝導体の表面の一部がセラミックス基材の外部に露出した状態で埋設されていてもよい。図2は、本発明に係る複合部材の製造方法の他の実施態様を示す模式図であり、(a)は第一工程、(b)は第二工程を示す模式図である。セラミックス基材1には、Moメッシュ2とそれに導通するよう配置された電気伝導体(Mo)3が埋設されている。第一工程においては、セラミックス基材1と電気伝導体(Mo)3の表面を覆うように活性金属箔4とAu−Ag合金ろう材5を配置し、加熱により接合層6を形成する。続く第二工程においては、接合層6の表面に金属部材7を配置し、加圧加熱による固相接合を行って複合部材を製造する。
【0022】
第一工程において用いる活性金属箔4はセラミックス基材1に対して活性であり、セラミックス基材1とAu−Ag合金ろう材5、並びに、電気伝導体(Mo)3とAu−Ag合金ろう材5との界面において反応生成物層を形成する。従って、セラミックス基材1に対するAu−Ag合金ろう材5の濡れ性が改善され、同時に気密性が確保されることからセラミックス基材1に埋設された電気伝導体(Mo)3が外気に曝されることはなく、電気伝導体の酸化劣化が起こり難いといった利点を有している。
【0023】
セラミックス基材の原材料としてAlN(窒化アルミニウム)、活性金属箔としてTiを用いた場合では、加熱することによりAlNとAu−Ag合金ろう材の界面においてTiNの薄膜層を形成する。このとき、TiはAlNとの反応によって全て消費されることとなり、従ってTiがAu−Ag合金ろう材に固溶することがなく、Au−Ag合金ろう材の低耐力特性が維持された接合層を形成するといった効果を有する。
この場合、Au−Ag合金ろう材に対するTiの量は、0.03〜10%が好ましく、0.1〜2%がさらに好ましい。0.03%より少ない場合には接合不具合が発生する可能性があり、また、10%超の場合では、Au中にTiが残留することで、Auの耐力上昇によるAlNの割れ発生が生起し得るからである。
【0024】
本発明に係る複合部材及び当該複合部材の製造方法においては、AuにAgを添加したAu−Ag合金ろう材を使用することを特徴としている。AgはAuに添加しても、ほとんど固溶硬化効果がないため、Au−Ag合金ろう材は、純Auろう材と同様に熱衝撃により発生する熱応力を塑性変形により緩和するといった特徴を有するろう材となり得るものである。従って、本発明に係るAu−Ag合金ろう材を使用して製造した複合部材は熱衝撃にも強く、また、熱サイクル特性も向上している。
【0025】
一方、同様に低耐力特性を有するAuのみではなく、Agを所定割合含有するAu−Ag合金ろう材を使用することにより、金属部材を構成する金属元素の固溶抑止効果を示す。従って、当該複合部材を850〜900℃、あるいはそれ以上の温度条件下において使用する場合においても、金属部材を構成する金属元素がろう材中に固溶拡散することはなく、すなわち、接合層の低耐力値が損なわれることがないために、高温耐久性を有する複合部材を提供することが可能である。
【0026】
なお、本発明においては、接合に用いるAu−Ag合金ろう材に含有するAgの割合が0.5〜80wt%であることが好ましく、5〜40wt%であることがさらに好ましく、10〜30wt%であることが特に好ましい。これは、Agの割合が0.5wt%未満の場合には、金属元素の固溶抑止効果を十分に発揮することができず、高温条件において当該複合部材を使用した場合に、金属部材を構成する金属元素がろう材中に固溶してしまうからである。またAgの割合は高いほど金属元素の固溶抑止効果は高くなる。なお、Agの割合が80wt%超の場合においては、ろう材相内への酸素原子の固溶と拡散が顕著となるため、酸化雰囲気下で使用する部材に本接合法を使用する場合には好ましくない。また、当該ろう材で接合された材料に通電して使用する場合においては、Agの割合が80wt%超の場合に、マイグレーション現象が生起することも使用上の制約条件となる。
【0027】
このとき使用するAu−Ag合金ろう材の量は接合部の形状等によっても異なるが、配置した活性金属箔を覆うことができれば良く、加熱により溶融させ得る範囲内において任意に設定できることはいうまでもない。接合時の残留応力を低減させるために、その厚さを0.3mm以上とすることはより好ましい。また、ろう材として用いる金属は、混合することにより熱応力を塑性変形により緩和するといった特徴が損なわれず、かつ、ろう材中への金属元素の拡散抑止効果も損なわれない限りにおいて、混合して使用することを何ら妨げるものではない。
【0028】
また、第二工程において加圧加熱による固相接合を採用することにより、金属部材の成分が接合層に固溶することを抑止することが可能である。従って、固相接合の際の加熱温度はろう材の融点よりも低い温度で行われることが必要で、例えば本発明の如くAu−Ag合金ろう材を使用する場合においては、Agの添加量に応じて、融点より50〜200℃低い温度、すなわち750〜1000℃が好ましい。このことにより、従来の製造方法である液相接合の場合において問題となっている、接合層への金属成分の固溶による耐力値の上昇といった現象が起こることはない。
上述のように、本発明に係る複合部材は、第一工程と第二工程からなる接合工程によって製造するため、接合層を形成するAu−Ag合金ろう材の低耐力特性が保持され、熱サイクル及び熱衝撃に対する信頼性の向上した複合部材を提供することが可能である。
【0029】
また、本発明の複合部材及びその製造方法においては、セラミックス基材が窒化アルミニウム、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、炭化珪素のいずれかであることが好ましい。セラミックス基材は、活性金属箔との加熱加工によって反応を生ずるものであれば良く、前記各種の材質を用いることができる。なお、上記材質がそれそれ単独でセラミックス基材を構成することに限られるものではなく、上記材質を組み合わせてセラミックス基材を構成しても構わない。従って、これらの材質を単独、あるいは、組み合わせてなるセラミックス基材を適宜選択することにより、耐熱温や硬度等の用途に応じた複合部材、および、これらを組み込んだ機器類を提供することが可能である。
【0030】
さらに、本発明の複合部材及びその製造方法においては、金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかよりなる、あるいは、Ni、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金からなる金属部材であることが好ましい。これらの金属、あるいは合金は、Au−Ag合金ろう材と固相接合する際に当該ろう材中にこれらの金属成分が固溶することはなく、従って、Au−Ag合金ろう材の有する低耐力特性等を何ら損なうことはなく、熱サイクル特性や熱衝撃特性に優れた複合部材を提供することが可能である。
なお、ここでいうNi、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金とは、Ni、Co、Fe、Crのいずれかの金属元素の物理的特性が顕著に表れる含有率であることを指し、Ni+Co+Fe+Crの含有率が50wt%以上の合金を意味する。
さらに、上述の金属部材は、図1に示すような形状に限定されるものではなく、円柱状、角柱状、尖塔状、リング状等、その他いかなる形状であっても構わない。
【0031】
また、これらの金属、あるいは合金は、大気中、800℃における耐酸化性試験においても酸化され難く、半導体製造において使用される半導体ウエハー設置用のサセプターの給電用金属端子として使用するために必要な耐酸化性を有していると共に、金属端子として使用するために必要な電気伝導性にも優れている。従って、前記高温ヒーター用の部材を構成することができ、さらには、安価で入手し易い点からみても、これらの金属は好ましい。
【0032】
なお、本発明の複合部材及びその製造方法においては、活性金属箔がTi、Nb、Hf、Zrのいずれかであることが好ましい。これらの活性金属箔は、ろう材たるAu−Ag合金に一旦固溶したのちセラミックス基材と窒化物等の反応生成物を形成するためにセラミックス基材に対するろう材の濡れ性が良好となる。また、これらの活性金属の所定量を箔状にして用いることにより、ほぼ全て界面における反応によって消費されるため、金属がろう材にほとんど残存することはない。また、ろう材の耐力を低く維持してその塑性変形による緩衝効果で被接合材の熱応力の低減を図ることができ、また埋設されたMoが外気に曝されるといった不具合も解消することができ、これらによって気密性に信頼のある接合層を形成することができるために長期使用にも耐え得る複合部材を提供することができる。
【0033】
なお、本発明のセラミックス基材と金属部材を接合してなる複合部材は、その優れた熱サイクル特性や熱衝撃耐性を生かし、半導体製造装置において半導体ウエハーを設置するためのサセプター、より具体的には内蔵する金属電極や金属発熱体によって静電チャック機能やヒーター機能を発揮する機器に組み込まれる複合部材として好適に採用することができる。
【0034】
【実施例】
次に本発明の実施例について説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
(実施例1)
内部にMoメッシュ(直径φ0付けを行った。接合.12mmのMo線を1インチあたり50本の密度で編んだ金網)及びこれに導通する電気伝導体(粒径1〜100μmのMo粉末を成形した成形体:直径φ3mm)を埋設したAlN基材(30×30mm×厚さ20mm)の前記電気伝導体の埋め込まれている部位を穿孔して該電気伝導体を露出させ、その電気伝導体ならびにその周囲を含む表面にTi箔(厚さ5μm)と表1に記載した組成のろう材(厚さ0.3mm)を配置し、真空雰囲気下、1100℃、10min加熱処理を行い、AlN基材上にろう層上にNi端子(直径φ5mm)を配置し、真空雰囲気下、870℃、10min、荷重1kgfの加圧加熱処理による固相接合を行って、接合層にNi端子を接合し、AlN基材−Ni端子複合部材(試料No.1〜12)を作製した。
【0035】
上記試料No.1〜12の複合部材を室温付近まで徐冷し、各々接合面に対して垂直に切断してその断面観察を行ない、AlN基材の割れの有無を確認した。
また、前記工程により作製した複合部材を、大気中、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃でそれぞれ100時間乃至1000時間保持して徐冷した後、同様に切断し、AlN基材の割れの発生状況、その際のろう材の硬度、さらにはEDSでろう材中へのNi成分の拡散状態、酸素の拡散と接合界面への集積状況を観察・評価した。評価結果を表1に示す。
なお、ろう材硬度(HV)は0.3mmの厚さのろう材層の、厚さ方向の中心部の3点について測定した平均値である。また、Ni拡散抑止の判定は、約0.5mmの厚さのろう材層の厚さ方向の中心部において3wt%以上(EDSによる)の場合を×、3wt%未満の場合を○とした。AlN基材割れ抑止の判定は、接合体を切断した後に光学顕微鏡(偏光)で観察し、割れが無い場合を○、有る場合を×とした。酸素拡散抑止の判定は、AlN基材とろう材との界面層において、ろう材中を拡散してきた酸素による酸化層の有無を光学顕微鏡により確認し、確認できなかった場合を○、確認できた場合を×とした。
【0036】
【表1】
【0037】
上記評価結果(表1)により、Ag添加割合を増すに連れてAu−Agろう中へのNiの固溶は効果的に抑えられると共にろうの硬度は低く保たれ、結果としてAlN基材の破損を抑止することを確認できた。またAg添加割合を必要以上に高くすると、ろう材内の酸素の拡散が活発になり接合界面に不具合を生じた。
なお、Au−10Agのろう材を用いて接合した場合における上記複合部材を室温付近まで徐冷したものの断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の拡大写真を図7、及び図7の接合部付近の拡大写真を図8に示す。
【0038】
(実施例2)
内部にMoメッシュ(直径φ0.12mmのMo線を1インチあたり50本の密度で編んだ金網)及びこれに導通する電気伝導体(粒径1〜100μmのMo粉末を成形した成形体:直径φ3mm)を複数埋設したAlN基材(直径φ200mm×厚さ20mm)の前記電気伝導体の埋め込まれている部位を穿孔して該電気伝導体を露出させ、その電気伝導体ならびにその周囲を含む表面にTi箔(厚さ5μm)と、表2に記載する組成のろう材(厚さ0.3mm)を配置し、真空雰囲気下、1100℃、10min加熱処理を行い、AlN基材上にろう付けを行った。接合層上にNi端子(直径φ5mm)を配置し、真空雰囲気下、870℃、10min、荷重1kgfの加圧加熱処理による固相接合を行って、接合層にNi端子を接合し、AlN基材−Ni端子複合部材(試料No.13〜19)を作製した。
【0039】
各試料のNi端子間に20Aの電流を流しつつ850℃で100時間保持してマイグレーション現象生起の有無を確認した。評価結果を表2に示す。なお、マイグレーション現象の生起が抑止された場合を○、抑止されなかった場合を×、完全には抑止されずに軽微に生起した場合を△と評価した。
【0040】
【表2】
【0041】
マイグレーション現象は、Auろう材へのAgの添加割合が高い場合にのみ生起することを確認した。
【0042】
(比較例1)
内部にMoメッシュ(直径φ0.12mmのMo線を1インチあたり50本の密度で編んだ金網)及びこれに導通する電気伝導体(粒径1〜100μmのMo粉末を成形した成形体:直径φ3mm)を埋設したAlN基材(30×30mm×厚さ20mm)の前記電気伝導体の埋め込まれている部位を穿孔して該電気伝導体を露出させ、その電気伝導体ならびにその周囲を含む表面にTi箔(厚さ5μm)とAu−10Agろう材(厚さ0.3mm)を配置し、真空雰囲気下、1100℃、10min加熱処理を行い、AlN基材上にろう付けを行った。接合層上にNi端子(直径φ5mm)を配置し、真空雰囲気下、1100℃、10min加熱処理による液相接合を行って、接合層にNi端子を接合し、AlN基材−Ni端子複合部材を作製した。室温付近まで徐冷した複合部材の断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の拡大写真を図9、及び図9の接合部付近の拡大写真を図10に示す。
上記の方法により作製した複合部材は、図10に示すようにAlN基材にクラックを生じた。これは液相接合によってAu−10Agろう材からなる接合層とNi端子を接合したため、当該接合層中にNiが固溶してしまい、Au−10Agろう材の耐力値がAlNに比して高くなり、その結果ろう材とAlN基材の熱膨張率差により発生する応力を緩衝することができなくなったためと考えられる。また、ろう材の硬度を測定したところ硬度の上昇が確認され、ろう材の耐力上昇が裏付けられた。
【0043】
(考察)
実施例、及び比較例の結果より、Au−Ag合金ろう材を使用した複合部材製造方法における接合部の残留応力低減効果と、同製法で製造された複合部材の優れた高温耐久性を確認することができた。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合部材は接合層としてAu−Ag合金ろう材を設け、また、接合層と金属部材が固相接合によって接合されていることから、接合時の残留応力に起因する部材の破損が効果的に抑止できるほか、熱サイクル特性や熱衝撃特性に優れている。また、当該ろう材に含有されているAgが、金属部材として使用されるNi等の金属元素がろう材中へ拡散することを抑制する効果を示し、高温条件下で使用される部材、特に半導体ウエハーを設置するためのサセプター用の部材として好適な特性を示す。この際、接合される金属部材がCo、Cr、Fe、もしくはこれらを主成分とする合金等であっても、本願実施例において評価したNiからなる金属部材の場合と同様、Au中へのAg添加でその拡散を抑止する効果が期待できることは、Ag−Ni、Ag−Co、Ag−Cr等の状態図から類推できる。さらに、本発明の複合部材の製造方法は、所定の工程によって上述した特性を有する複合部材を簡便に製造することのできる優れた製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る複合部材の製造方法の一実施態様を示す模式図であり、(a)は第一工程、(b)は第二工程を示す模式図である。
【図2】 本発明に係る複合部材の製造方法の他の実施態様を示す模式図であり、(a)は第一工程、(b)は第二工程を示す模式図である。
【図3】 半導体ウエハーを設置するためのサセプター(従来品)の、接合構造を示す断面図である。
【図4】 半導体ウエハーを設置するためのサセプター(従来品)の、接合構造の別の例を示す断面図である。
【図5】 リングとサセプタ−との接合形態(従来品)の一例を示す部分断面図である。
【図6】 リングとサセプタ−との接合形態(従来品)の別の例を示す部分断面図である。
【図7】 実施例1により作製した複合部材の断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の拡大写真である。
【図8】 実施例1により作製した複合部材の断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の接合部付近の拡大写真である。
【図9】 比較例1により作製した複合部材の断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の拡大写真である。
【図10】 比較例1により作製した複合部材の断面構造である金属組織およびセラミック材料の組織の接合部付近の拡大写真である。
【符号の説明】
1…セラミックス基材、2…Moメッシュ、3…電気伝導体(Mo)、4…活性金属箔、5…Au−Ag合金ろう材、6…接合層、7…金属部材、8…金属端子、9…雰囲気保護体、14…孔、15…低熱膨張体、16…電力供給用コネクター、17…金属部材、20…半導体収容容器、21…チャンバー、22…サセプター、22a…ウエハー設置面、22b…サセプタ−の背面、23…耐蝕性金属製リング、24…ウエハー、25…サセプタ−とリングとの設置面。
Claims (15)
- セラミックス基材と金属部材を接合してなる複合部材であって、該セラミックス基材の表面に活性金属箔、及び該活性金属箔上にAu−Ag合金がろう材として配置され、該活性金属箔及び該Au−Ag合金ろう材が加熱されて接合層が形成され、
該接合層の表面に前記金属部材が配置されて加圧加熱され、該接合層と前記金属部材とが固相接合されてなることを特徴とする異種部材を接合してなる複合部材。 - Au−Ag合金ろう材に含有するAgの割合が0.5〜80wt%である請求項1記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- セラミックス基材に、Mo、W、もしくはMoとWの合金からなる電気伝導体が、該電気伝導体の表面の一部が該セラミックス基材の外部に露出した状態で埋設されている請求項1又は2に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- セラミックス基材が窒化アルミニウム、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、炭化珪素のいずれかである請求項1〜3のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- 金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかよりなる金属部材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- 金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金からなる金属部材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- 活性金属箔がTi、Nb、Hf、Zrのいずれかである請求項1〜6のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- 半導体ウエハーを設置するためのサセプターに用いられる請求項1〜7のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材。
- セラミックス基材と金属部材を接合した複合部材の製造方法であって、
該セラミックス基材の表面に活性金属箔と、該活性金属箔上にAu−Ag合金ろう材を配置し、該活性金属箔及び該Au−Ag合金ろう材を加熱して接合層を形成する第一工程と、
該接合層の表面に該金属部材を配置して加圧加熱し、該接合層と前記金属部材を固相接合する第二工程
を備えていることを特徴とする異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。 - Au−Ag合金ろう材に含有するAgの割合が0.5〜80wt%とである請求項9記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
- セラミックス基材に、Mo、W、もしくはMoとWの合金からなる電気伝導体が、該電気伝導体の表面の一部が該セラミックス基材の外部に露出した状態で埋設されている請求項9又は10に記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
- セラミックス基材が窒化アルミニウム、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、炭化珪素のいずれかである請求項9〜11のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
- 金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかよりなる金属部材である請求項9〜12のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
- 金属部材がNi、Co、Fe、Crのいずれかを主な構成要素とする合金からなる金属部材である請求項9〜12のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
- 活性金属箔がTi、Nb、Hf、Zrのいずれかである請求項9〜14のいずれか一項に記載の異種部材を接合してなる複合部材の製造方法。
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