JP2005083473A - 油圧式クラッチ操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動変速と手動変速が可能な油圧式クラッチ装置において、自動変速操作時に手動変速を行った場合のペダル操作の違和感を低減する。
【解決手段】 油圧式クラッチ操作装置5は、クラッチペダル装置の操作及びクラッチ制御信号により駆動されるモータの作動を受けて、クラッチ断接用スレーブシリンダに油圧を供給しクラッチの断接を行う装置であって、シリンダ26と、第1ピストン41と、第2ピストン42と、第3ピストン43とを備えている。第1ピストン41は、シリンダ26内に配置され、シリンダ26内を移動することでスレーブシリンダに油圧を供給するための部材である。第2ピストン42は、モータ16の作動を受けて第1ピストン41を駆動する。第3ピストン43は、第2ピストン42と並列に第1ピストン41に作用するようになっており、クラッチペダル装置の操作を受けて第1ピストンを駆動する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、油圧式クラッチ操作装置、特に、クラッチペダル装置の操作及びクラッチ制御信号により駆動されるモータの作動を受けてクラッチ断接用スレーブシリンダに油圧を供給しクラッチの断接を行う油圧式クラッチ操作装置に関する。
バスやトラック等の大型車両では、現在でもマニュアル式の変速機が主に採用されている。このマニュアル式変速機では、エンジンと変速機との間にクラッチが設けられ、またコントロールロッド等のリンク機構により運転席のシフトレバーと変速機とが機械的に連結されている。変速時には、クラッチペダルを踏むことによってクラッチを切り(エンジンと変速機との間の動力を断ち)、シフトレバーを操作する必要がある。このため、頻繁に変速が要求される場合には、一連の操作が運転者にとって大きな負担になる。
そこで、この問題を解決するために、電気信号によってトランスミッションの変速制御を行うトランスミッションECU(Electronic Control Unit)を設けた変速機が開発されている。この場合は、リンク機構が設けられていないために、単にシフトレバーを操作するだけの小さな力でシフトを行えるようになり、シフト操作に関する運転者の負担が軽減される。
さらに、シフト操作に関する運転者の負担をさらに軽減するために、クラッチを自動的に断接するクラッチアクチュエータを設けて、クラッチペダルを踏むことなく変速操作を行える自動変速機も提供されている。また、特許文献1に示されるように、自動変速と手動変速とを選択的に切換え可能に構成されたトランスミッションも提供されている。
特開2001−13011号公報
前記公報に示された装置は、モータの駆動あるいはクラッチペダル操作によって、クラッチ断接用のスレーブシリンダに油圧を供給するように構成されており、第1ピストン及び第2ピストンを有するシリンダとを有している。第1ピストンは、モータの駆動によって供給される油圧によってクラッチ断位置に駆動される。第2ピストンは、クラッチペダル操作によって供給される油圧によってクラッチ断位置に駆動される。第2ピストンはクラッチ断動作時には第1ピストンを押していく。
このような従来の装置においては、自動変速と手動変速が混在して用いられることがある。例えば、車両発進時には手動変速が用いられ、通常走行時には自動変速が用いられる。さらに通常走行時の途中でも適宜手動変速を行うことがある。
そのような使用において、自動変速でクラッチ断接動作過渡期(クラッチ断状態と接状態の間を移行している時期)に手動操作を行うと、自動側の油圧の影響によってペダル操作に違和感が発生することがある。
本発明の課題は、自動変速と手動変速が可能な油圧式クラッチ装置において、自動変速操作時に手動変速を行った場合のペダル操作の違和感を低減することにある。
請求項1に記載の油圧式クラッチ操作装置は、クラッチペダル装置の操作及びクラッチ制御信号により駆動されるモータの作動を受けて、クラッチ断接用スレーブシリンダに油圧を供給しクラッチの断接を行う装置であって、シリンダと、第1ピストンと、第1駆動部材と、第2駆動部材とを備えている。第1ピストンは、シリンダ内に配置され、シリンダ内を移動することでスレーブシリンダに油圧を供給するための部材である。第1駆動部材は、モータの作動を受けて第1ピストンを駆動する。第2駆動部材は、第1駆動部材と並列に第1ピストンに作用するようになっており、クラッチペダル装置の操作を受けて第1ピストンを駆動する。
この機構では、モータが作動すると第1駆動部材が駆動されて、第1ピストンを駆動する。このため、油圧がスレーブシリンダに供給され、クラッチが切断される。また、クラッチペダル装置が操作されると第2駆動部材が駆動されて、第1ピストンを駆動する。このため、油圧がスレーブシリンダに供給され、クラッチが切断される。この装置では、第1駆動部材と第2駆動部材が互いに並列に作用するようになっているため、第1駆動部材からの荷重が第2駆動部材に対して影響を与えず、その結果ペダル操作装置の操作に違和感が生じない。
請求項2に記載の油圧式クラッチ操作装置では、請求項1において、第1駆動部材と第2駆動部材は、シリンダ内に配置された第2ピストンと第3ピストンである。このため、全体の構造が簡単になる。
請求項3に記載の油圧式クラッチ操作装置では、請求項2において、第2ピストンと第3ピストンは、外側筒状部材と外側筒状部材内に移動可能に配置された内側部材との組み合わせから構成されている。このため、各ピストンの構造が簡単である。
請求項4に記載の油圧式クラッチ操作機構は、請求項1〜3のいずれかにおいて、第2ピストンを駆動するための油室から油を排出させる油排出機構をさらに備えている。油排出機構は第2駆動部材によって駆動されて排出動作を行う。
この機構では、第2ピストンがクラッチ断方向に移動した状態で停止した場合に、油排出機構が第2ピストンを駆動するための油室から作動油を排出させることで、第2ピストンをクラッチ接方向に戻すことができる。この機構では、第2駆動部材が油排出機構を駆動するため、油排出作業が簡単である。
請求項5に記載の油圧式クラッチ操作機構では、請求項4において、油排出機構は、第2駆動部材の移動を阻止するように配置され通常操作時の踏力では変形しないばねを有している。第2駆動部材は、ばねを変形させていない状態では油排出機構を駆動していないが、ばねを変形させた状態では油排出機構を駆動する。
この機構では、ばねを用いて第2駆動部材による油排出機構の駆動を制限しているため、通常のペダル操作時に油排出機構が駆動されにくい。
以上のような本発明では、マニュアル操作及びオート操作が可能な油圧式クラッチ操作装置において、クラッチペダル操作の違和感を軽減でき、操作フィーリングが向上する。
(1)第1実施形態
[全体構造]
図1に、本発明の一実施形態による油圧クラッチ操作装置を備えた自動変速システムを示す。図において、エンジン1とトランスミッション2との間には、乾式単板クラッチディスクを含むクラッチ3が配置されている。トランスミッション2を駆動するアクチュエータとしては、ギヤ変速装置4が設けられている。また、クラッチ3を駆動するアクチュエータとして、油圧式のクラッチ操作装置5が設けられている。クラッチ操作装置5は、クラッチ3の近傍に設けられたスレーブシリンダ6に配管を介して接続されている。
このシステムにはエンジンECU8とトランスミッションECU9とが設けられており、互いに通信可能となっている。例えば、両者はエンジン回転数情報やアクセル開度情報を送受信することができる。エンジンECU8は、エンジン1の制御を行っており、アクセルペダル10からのアクセル開度信号が入力されるようになっている。トランスミッションECU9は、主にクラッチの断接制御とトランスミッション2の変速制御を行うためのものであり、クラッチ操作装置5にクラッチ制御信号を、ギヤ変速装置4に変速制御信号を出力するようになっている。これら制御信号は具体的には各種モータを駆動するための信号である。また、トランスミッションECU9には各種センサからの信号が入力される。具体的には、アクセルペダル10からアイドル信号、シフトレバー11からシフトポジション信号、クラッチペダル12からクラッチストローク信号、クラッチ操作装置5からクラッチストローク信号及び油圧信号、クラッチ3からクラッチ回転信号、トランスミッション2から車速信号、ギヤ変速装置4からシフト・セレクトストローク信号が、トランスミッションECU9に入力される。
以上に述べたシステムでは、トランスミッションECU9によってクラッチ断接操作とギヤ変速操作を自動的に制御するオート操作と、クラッチペダル12及びシリンダ13からなるクラッチペダル装置14を用いたマニュアル操作とが可能である。オート操作は通常の走行時に使用され、マニュアル操作は、ピットにおける微速走行や寸動走行、あるいは段差を乗り越えるための走行の場合に使用される。このマニュアル操作走行では、運転者がクラッチペダル12を操作すると、シリンダ13からスレーブシリンダ6に油圧が供給され、クラッチの断接が行われる。
[クラッチ操作装置]
図2を用いて、クラッチ操作装置5の構造について詳細に説明する。クラッチ操作装置5は、クラッチペダル装置14の操作を受けて、あるいは制御モータ機構15の作動を受けてクラッチ3の断接を行うものであり、クラッチペダル装置14の操作によってクラッチ3のスレーブシリンダ6に油圧を供給するマニュアル操作機能と、トランスミッションECU9からのクラッチ制御信号にしたがって制御モータ機構15を駆動し、クラッチ3のスレーブシリンダ6に油圧を供給するオート操作機能とを有している。
制御モータ機構15はモータ16を有している。モータ16は、直流モータ、交流モータ、SRモータ、ステッピングモータ等のいずれでも良い。制御モータ機構15は、さらに、モータ16の回転を直線方向の動きに変換するための運動変換機構17を有している。運動変換機構17は、ロッド18と、ロッド18の一端が係止され両者でクランク機構を構成するウォームホイール19と、ウォームホイール19に噛み合うウォームギヤ20とから構成されている。ウォームギヤ20が回転するとウォームホイール19が回転し、ロッド18が長手方向に直線運動する。モータ16は、ウォームギヤ20の近傍に配置され、その回転軸16aはウォームギヤ20の一端に固定されている。この結果、モータ16のトルクはウォームギヤ20に入力されるようになっている。なお、モータ16は、前述のトランスミッションECU9からのクラッチ制御信号によって回転が制御される。
クラッチ操作装置5は、オート操作用のシリンダ25と、オート操作とマニュアル操作とを切り換えるための切換シリンダ26とを有しており、この2つのシリンダ25,26によって、マニュアル操作用の油圧回路27と、オート操作用の油圧回路28とを構成している。
<オート操作用シリンダ>
オート操作用シリンダ25は、筒状のシリンダ本体30と、シリンダ本体30内に摺動自在に挿入されたピストン31と、ピストン31を初期位置(図2においてシリンダ本体30の左側端)に付勢するリターンスプリング32とを有している。また、シリンダ本体30内には、ピストン31の摺動と部分的に連動する第1弁機構33が設けられている。
シリンダ本体30においては、油室Aが形成され、ピストン31が移動することによって油室Aの容積が変化するようになっている。そして、油室Aは、シリンダ本体30の端部に形成された油路34によってリザーバタンク(図示せず)に連通している。
ピストン31は、制御モータ機構15のロッド18によって、リターンスプリング32のばね力に抗して移動が可能であり、ロッド18が戻る(図2の左方向に移動する)際には、リターンスプリング32によって同側に移動する。リターンスプリング32は、ピストン31に装着されたスプリング受け35と、シリンダ本体30の油室Aの右側端部に配置されたスプリング受け36との間に配置されている。
また、第1弁機構33は、シリンダ本体30の長手方向に沿って延びるロッド33aと、ロッド33aの一端(油路34側の端部)に設けられたシール部33bとを有している。ロッド33aの他端は、ピストン31の内部に形成された孔31a内に摺動可能に挿入されている。また、このロッド33aの他端には他の部分の径に比較して径の大きい大径部が形成されており、この大径部がピストン31に装着されたスプリング受け35に係止可能となっている。さらに、シール部33bとスプリング受け36との間にはばね37が設けられている。
このような構成により、ピストン31が初期位置側に位置している状態では、ロッド33aが同方向に移動させられ、シール部33bは油室Aと油路34(リザーバタンク)とを連通しているが、ピストン31が制御モータ機構15によって油室A側に移動させられたときには、ロッド33aの左側への移動規制が解除されるので、ばね37によってロッド33aが油路34側に移動し、シール部33bによって油室Aと油路34とが遮断される。なお、スプリング受け36の一部には切欠きが形成されており、図2に示すような状態では、油室Aと油路34とが連通可能である。
<切換シリンダ>
切換シリンダ26は、主に、筒状のシリンダ本体40と、シリンダ本体40内に摺動自在に挿入された第1ピストン41、第2ピストン42及び第3ピストン43とから構成されている。
シリンダ本体40内は、左側の第1室40aと、右側の第2室40bとに分かれている。第1室40a内には、第1ピストン41と第2ピストン42が配置されている。第2室40b内には、第3ピストン43が配置されている。
第1ピストン41は、コイル状のリターンスプリング44によって初期位置側に向けて(図2において第1室40aの右側)に付勢されている。また、シリンダ本体40内には、第1ピストン41の摺動と部分的に連動する第2弁機構45が設けられている。
シリンダ本体40において、第1ピストン41の左側部分には油室Bが形成されている。第1ピストン41が移動することによって油室Bの容積が変化するようになっている。油室Bは、油路50を介してリザーバータンクに連通し、油路51を介してスレーブシリンダ6に連通している。
第2ピストン42は、第1ピストン41の右側に配置されている。第2ピストン42は、筒状の部材である。第2ピストン42の右側部分には油室Cが形成されている。第2ピストン42が移動することによって油室Cの容積が変化するようになっている。油室Cは、連絡油路55を介してオート操作用シリンダ25の油室Aに連通している。また、油室Cは、油路54を介してエア抜き用ブリーダーにも連通している。
リターンスプリング44は、第1ピストン41の一端に装着されたスプリング受け60と、シリンダ本体40の左側端部に設けられたスプリング受け61との間に配置されている。なお、スプリング受け61には、スプリング受け36と同様に、一部に切欠きが形成されており、図2に示す状態(第2弁機構45が開の状態)では、油室Bと油路50とは連通可能である。
第1ピストン41と第2ピストン42との間には、コイル状のリターンスプリング48が配置されている。リターンスプリング48が配置された空間は、第1ピストン41と第2ピストン42との間の油室Dに連続しており、さらに油路53を介してリザーバータンクに連通している。リターンスプリング48は、図2の初期状態(第1ピストン41と第2ピストン42が最も接近した状態)で圧縮されており、両ピストン41,42に対して付勢力を与えている。
第3ピストン43は、第1室40aと第2室40bの両方にまたがって配置されている。第3ピストン43は、第1部分43aと、第1部分43aから左側に延びる第2部分43bとを有している。第1部分43aは第2室40b内においてその内壁に当接しているが、第2部分43bは径が小さく第2室40bから第1室40a内に延びている。第2部分43bの先端は第2ピストン42の内部に摺動可能に配置され、先端面は第1ピストン41に当接している。第3ピストン43は、コイル状のリターンスプリング71によって初期位置側に(第2室40bの右側に)付勢されている。リターンスプリング71の左側にはコーンスプリング72が配置されている。コーンスプリング72は、リターンスプリング71より剛性が高く、通常のペダル操作の踏力では変形しないようになっている。
第3ピストン43の第1部分43aの左側には、油室Eが確保されている。油室Eは、油路56によってリザーバータンクに連通している。また、第3ピストン43の第1部分43aの右側には、油室Fが確保されている。油室Fは油路52を介してクラッチペダル装置14のシリンダ13に連通している。第3ピストン43が駆動されると、油室Eと油室Fの容積が変化するようになっている。
油室C(第1室41aの右側部分)と、油室E(第2室41bの左側部分)は、第1室41aと第2室41bの間の部分に設けられたシール部材70が第3ピストン43の第2部分43bに当接することで、互いにシールされている。なお、第2部分43bの右側部分にはさらに細径の細径部73が形成されれている。細径部73は、第3ピストン43がコーンスプリング72を大きく変形させる位置まで移動した際にシール部材70まで移動し、その際に油室Cと油室Eとを連通させることができる。
第2弁機構45は、基本的には第1弁機構33と同様の構成である。すなわち、シリンダ本体40の長手方向に沿って延びるロッド45aと、ロッド45aの一端(油路50側の端部)に設けられたシール部45bとを有している。また、ロッド45aの他端は、第1ピストン41の左側部分の内部に形成された孔41c内に摺動可能に挿入されており、この他端にはスプリング受け35に係止可能な大径部が形成されている。さらに、シール部45bとスプリング受け61との間にはばね66が設けられている。このような構成により、第1ピストン41が初期位置(図2に示す位置)に位置している状態では、ロッド45aが同方向に移動させられ、シール部45bは油路50と油室B及び油路51とを連通しているが、第1ピストン41が油室B側に移動させられたときには、ロッド45aの移動規制が解除され、ばね66によってロッド45aが油路50側に移動し、シール部45bによって油路50と油室B及び油路51とが遮断される。
<油圧回路>
以上のような構成により、マニュアル操作用の油圧回路27と、オート操作用の油圧回路28とが構成されている。マニュアル操作用の油圧回路27は、クラッチペダル装置14のシリンダ13と、切換シリンダ26の油路50,51と、油路50と油路51との間に設けられた第2弁機構45と、シリンダ13と油路50の間に設けられた配管と、油路51とスレーブシリンダ6の間に設けられた配管とから構成されている。また、オート操作用の油圧回路28は、オート操作用シリンダ25と、切換シリンダ26と、両シリンダ25,26を連通する連絡油路55と、切換シリンダ26とスレーブシリンダ6の間に設けられた配管とから構成されている。
[オート操作]
通常走行時は、一般的にオート操作が実行される。このオート操作時には、トランスミッションECU9は、各種センサからの信号にしたがってトランスミッション2の変速を行う。
具体的には、トランスミッションECU9は制御モータ機構15にクラッチ制御信号を出力する。この結果、モータ16が回転し、ウォームギヤ20を回転させる。このため、図3に示すように、ロッド18が図の右方向に移動し、ピストン31を押す。ピストン31が右に移動すると、第1弁機構33におけるロッド33aの移動規制が解除され、ばね37によってロッド33aが右側に移動し、シール部33bによって油室Aと油路34とが遮断される。したがって、油室Aの作動油は連絡油路55を介して切換シリンダ26側に供給される。この作動油は油室Cに供給される。このため、第2ピストン42は第1ピストン41を押しながら図3の左側(油路50側)に移動する。この第1ピストン41の左側への移動により、第2弁機構45のロッド45aの移動規制が解除され、ばね66によってロッド45aが左側に移動する。この結果、シール部45bによって油路50と油路51とが遮断される。すなわち、リザーバータンク側の回路とスレーブシリンダ6側の回路とが遮断される。そして、油室Bの作動油が油路51を介してスレーブシリンダ6側に供給される。これにより、スレーブシリンダ6が作動し、クラッチ3は切断状態になる。
次に、図3の状態から、トランスミッションECU9は、変速制御信号をギヤ変速装置4に出力し、図示しないモータを駆動することでトランスミッション2のギヤ変速を行う。この後、トランスミッションECU9は、制御モータ機構15にクラッチ制御信号を出力する。この結果、モータ16が反対方向に回転し、ウォームギヤ20を回転させる。このため、ロッド18が前記とは逆方向に移動し、ピストン31もリターンスプリング32によって同方向に移動する。この場合には、油室Cの作動油は、先とは逆の経路で油室Aに戻る。このため、第1ピストン41は右側に移動し、スレーブシリンダ6に供給されていた作動油が油室Bに戻る。したがって、スレーブシリンダ6のピストンは図示しないリターンスプリングによって戻り、クラッチ3は接続状態となる。
なお、このときに第1弁機構33が左側に引き上げられ、シール部33bのシールが解除される。したがって、油室Aと油路34とが連通し、油室Aとリザーバタンクとが連通する。
[マニュアル操作]
ピットでの微速走行や寸動走行を行う際は、トランスミッションを低速側(例えば1速)に設定し、クラッチペダル12を操作する。このようなマニュアル操作時には、制御モータ機構15は作動しておらず、各ピストン31,41はそれぞれ図2に示すように初期位置に位置している。この状態でクラッチペダル12を踏み込めば、シリンダ13から作動油が油路52を介して切換シリンダ26に供給される。クラッチペダル装置14からの作動油は油室Fに供給され、第3ピストン43が左側に駆動される。第3ピストン43は第1ピストン41を左側に移動させる。このため、前記同様にクラッチ3が切断状態(図4の状態)になる。また、クラッチペダル12の踏み込みを解除すれば、逆に作動油は切換シリンダ26から油路52を介してシリンダ13側に戻り、クラッチ3は接続状態となる。
[オート操作時の異常事態に対する復旧動作]
次に、オート変速時に異常事態が発生した場合の動作の一例について説明する。
図3に示すようなオート変速時のクラッチ断状態でモータ等の故障によって制御モータ機構15が停止し、第2ピストン42が最も左側に移動した位置で固定されてしまう事態が生じる。この場合は、第2ピストン42を初期状態に戻して、以後は手動変速によって第1ピストン41を駆動することが望まれる。そのための第1の手段は、エア抜き用ブリーダーを操作して油室Cの油圧を抜くことであるが、その場合は運転者に車外での操作が必要になる。第2の手段は、運転者がペダルを踏み、通常操作時以上の踏力を与えることによって行われる。その場合は、図3の状態から、第3ピストン43が左側に移動し、コーンスプリング72を大きく変形させる。すると、図5に示すように、第3ピストン43の細径部73がシール部材70の位置まで移動し、その結果油室Cと油室Eが連通する。油室Cの作動油は、油室E及び油路56を介してリザーバータンクに排出される。このようにして油室Cの油圧が低下するため、リターンスプリング48の付勢力によって第2ピストン42は右側に移動する(図5の状態)。これ以降は第3ピストン43が第1ピストン41を駆動することで、手動変速を行うことができる。以上に述べたように、本願発明の構造では、自動変速時の異常事態に対して簡単な操作で手動変速に切り換えることができる。
以上のように、第2ピストン42がクラッチ断方向に移動した状態で停止した場合に、油排出機構(細径部73、シール部材70等)が油室Cから作動油を排出させることで、第2ピストン42をクラッチ接方向に戻すことができる。この機構では、第3ピストン43が油排出機構を駆動するため、油排出作業が簡単である。さらに、以上の場合は、コーンスプリング72は第3ピストン43の移動を阻止するように配置され通常操作時の踏力では変形しないため、第3ピストン43は、コーンスプリング72を変形させていない状態では油排出機構を駆動していないが、コーンスプリング72を変形させた状態では油排出機構を駆動する。以上より、通常のペダル操作時に油排出機構が駆動されにくい。
[本願の効果]
以上に述べたように、第2ピストン42と第3ピストン43は第1ピストン41に対して並列に駆動するようになっている。言い換えると、第2ピストン42と第3ピストン43は、機械的に独立して(互いの油圧に影響を受けることなく)、第1ピストン41を駆動するようになっている。
そのため、自動断接操作過渡期に手動操作を行った場合にペダル操作の違和感が生じにくい。従来の技術であれば、自動断接操作過渡期に手動操作を行った場合に自動側の油圧がペダル操作のピストンに影響していた。
また、図2の初期状態から例えば第2ピストン42が駆動された状態はクラッチ断方向への移動であり、例えば第3ピストン43が第1ピストン41を駆動したとしても、第1ピストン41は第2ピストン42によってクラッチ接方向に移動することが妨げられる。つまり、第2ピストン42及び第3ピストン43の一方がクラッチ断方向に移動している際にはその状態が優先されるため、突然のクラッチ接続(車両の急発進)は生じにくい。従来であれば自動変速中に自動変速のピストンがクラッチ断状態で停止した場合にペダルを踏むと、自動変速側のピストンがクラッチ接状態に戻ってしまう(車両は急発進する)ことがありえた。本発明では、そのような場合にも自動変速側のピストンはクラッチ断位置に維持されているため、上記問題は生じない。
前記各実施形態における構成は実施形態に示された構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
変速システムの概略構成図。 本発明に係るクラッチ操作装置の断面構成図。 本発明に係るクラッチ操作装置の断面構成図(オート操作によるクラッチ断状態)。 本発明に係るクラッチ操作装置の断面構成図(ペダル操作によるクラッチ断状態)。 本発明に係るクラッチ操作装置の断面構成図(オート操作時に異常事態が発生した場合の復旧を行った状態)。
符号の説明
5 クラッチ操作装置
6 スレーブシリンダ
12 クラッチペダル
13 シリンダ
14 クラッチペダル装置
16 モータ
25 オート操作用シリンダ
26 切換シリンダ
40 シリンダ本体
41 第1ピストン
42 第2ピストン(第1駆動部材)
43 第3ピストン(第2駆動部材)

Claims (5)

  1. クラッチペダル装置の操作及びクラッチ制御信号により駆動されるモータの作動を受けて、クラッチ断接用スレーブシリンダに油圧を供給しクラッチの断接を行う油圧式クラッチ操作装置であって、
    シリンダと、
    前記シリンダ内に配置され、前記シリンダ内を移動することで前記スレーブシリンダに油圧を供給するための第1ピストンと、
    前記モータの作動を受けて前記第1ピストンを駆動する第1駆動部材と、
    前記第1駆動部材と並列に前記第1ピストンに作用するようになっており、前記クラッチペダル装置の操作を受けて前記第1ピストンを駆動する第2駆動部材と、
    を備えた油圧式クラッチ操作装置。
  2. 前記第1駆動部材と前記第2駆動部材は、前記シリンダ内に配置された第2ピストンと第3ピストンである、請求項1に記載の油圧式クラッチ操作装置。
  3. 前記第2ピストンと前記第3ピストンは、外側筒状部材と前記外側筒状部材内に移動可能に配置された内側部材との組み合わせから構成されている、請求項2に記載の油圧式クラッチ操作装置。
  4. 前記第2ピストンを駆動するための油室から油を排出させる油排出機構をさらに備えており、
    前記油排出機構は前記第2駆動部材によって駆動されて排出動作を行う、請求項1〜3のいずれかに記載の油圧式クラッチ操作機構。
  5. 前記油排出機構は、前記第2駆動部材の移動を阻止するように配置され通常操作時の踏力では変形しないばねを有しており、
    前記第2駆動部材は、前記ばねを変形させていない状態では前記油排出機構を駆動していないが、前記ばねを変形させた状態では前記油排出機構を駆動する、請求項4に記載の油圧式クラッチ操作機構。
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