JP2003278808A - 自動変速装置 - Google Patents

自動変速装置

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JP2003278808A
JP2003278808A JP2002084274A JP2002084274A JP2003278808A JP 2003278808 A JP2003278808 A JP 2003278808A JP 2002084274 A JP2002084274 A JP 2002084274A JP 2002084274 A JP2002084274 A JP 2002084274A JP 2003278808 A JP2003278808 A JP 2003278808A
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Japan
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friction plate
clutch
piston
shaft
drive
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JP2002084274A
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Tomohiro Saeki
智洋 佐伯
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つのクラッチを操作する形式の自動変速装
置において、できるだけ簡単な構成にすること。 【解決手段】 内燃機関1と第1軸130との連結・切
離を行う第1クラッチ110と、内燃機関1と第2軸1
40との連結・切離を行う第2クラッチ120と、第1
軸130と内燃機関1とが連結している状態において第
1の変速段を達成可能、且つ第2軸140と内燃機関1
とが連結している状態において第2の変速段を達成可能
な変速機2と、1つの動作で第1クラッチ110と内燃
機関1との連結・切離と第2クラッチ120と内燃機関
1との連結・切離を同時に切換え可能なクラッチ作動機
構30とを備える自動変速装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速装置に関
するものであり、特に、同期噛合式歯車変速機により変
速を行う形式の自動変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環境や燃費などの観点から、トルクコン
バータ付の遊星歯車式自動変速機に置き換わり、従来よ
り手動変速機で採用されていた同期噛合式歯車変速機を
用いて自動的に変速を行う変速装置が知られている。こ
のような形式の変速装置では、変速段を切換える際に内
燃機関の駆動トルクが遮断されてしまうため、運転者が
違和感を受けやすくなり好ましくない。そこで、変速段
を切換える際に、2つのクラッチの係脱を交互に操作す
ることで2つの動力伝達経路を経由して駆動トルクを車
軸に伝達するようにして、変速段の切換時における駆動
トルクの遮断を低減する技術がある。
【0003】このような技術を開示する文献として、特
開昭60−135336号公報がある。この公報には、
変速段切替用の複数のギヤを備える軸を内燃機関の出力
軸と同軸上に2つ設けて、これら2つの軸と内燃機関の
出力軸との間にそれぞれクラッチを配設し、変速の際に
各クラッチの係脱をそれぞれ操作することで内燃機関の
駆動トルクが遮断されるのを低減しながら変速段を切換
える技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来技術では、2つのクラッチをそれぞれ操作するため
の液圧シリンダ、各液圧シリンダに液圧を切換えるため
の切換弁がそれぞれ必要であり、部品点数が増加すると
ともに制御が複雑になる、という問題があった。
【0005】そこで本発明は、上記の問題を解決するた
めに2つのクラッチを操作する形式の自動変速装置にお
いて、できるだけ簡単な構成とすることを技術的課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、駆動源と第1部材との連結・切離
を行う第1クラッチと、前記駆動源と第2部材との連結
・切離を行う第2クラッチと、前記第1部材と前記駆動
源とが連結している状態において第1の変速段を達成可
能、且つ前記第2部材と前記駆動源とが連結している状
態において第2の変速段を達成可能な変速機構と、1つ
の動作で前記第1クラッチと前記駆動源との連結・切離
と前記第2クラッチと前記駆動源との連結・切離を同時
に切換え可能なクラッチ作動機構とを備える自動変速装
置とした。
【0007】請求項1によると、クラッチ動作機構は、
1つの動作で2つのクラッチの連結・切離を同時に切換
えるので、クラッチを切換作動させるための部品点数を
従来技術に対して低減することができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1における変速
機構をより具体的に説明したものであり、前記変速機構
は同期噛合い式歯車変速機であり、前記第1の変速段或
いは前記第2の変速段への切換は、変速アクチュエータ
の作動に応じて自動的に行われるようにしたことであ
る。
【0009】請求項3から請求項5の発明は、第1クラ
ッチと第2クラッチの切換に係る状態をより具体的に示
したものであり、請求項3の発明は、前記クラッチ作動
機構の1つの動作により、前記第1クラッチが連結状態
から切離状態へ移行するとともに、前記第2クラッチが
切離状態から連結状態へ移行するようにしたことであ
る。
【0010】また、請求項4の発明は、請求項3におい
て前記第1クラッチが連結状態から切離状態へ移行する
途中で、前記第2クラッチの連結状態への移行が開始す
るようにしたことである。
【0011】更に請求項5の発明は、請求項4におい
て、前記クラッチ作動機構は、前記第1クラッチが連結
状態から切離状態へ移行するときにおいて前記第1クラ
ッチの伝達トルクが消尽するより前に、前記第2クラッ
チが切離状態から連結状態へ移行するときにおける前記
第2クラッチの伝達トルクが存在するように、前記第1
クラッチ及び前記第2クラッチの連結・切離を切換える
ようにしたことである。
【0012】請求項3から請求項5によると、変速機構
による変速段の切換時において駆動トルクの遮断が効果
的に低減され好適である。
【0013】請求項6から請求項20の発明は、本発明
の自動変速装置において、特にクラッチ作動機構によっ
て切換えられる各クラッチに係る構成を具体的に説明し
たものである。
【0014】請求項21及び請求項22の発明は、クラ
ッチ作動機構の構成を説明したものであり、請求項21
は、前記クラッチ作動機構として、供給される液圧に応
じて動作する液圧機構を用いたものであり、請求項22
は、前記クラッチ作動機構として、通電に応じて動作す
る電動モータとしたことである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。第1の実施形態は、本発明の請求
項6及び請求項7に対応する実施形態であり、図1は第
1の実施の形態における自動変速装置を含むシステム全
体を示す。このシステムは、出力を調整可能な電子スロ
ットルアクチュエータ11を備える内燃機関1と、4つ
の前進段と1つの後進段に切換え可能な変速機構である
同期噛合式歯車変速機2と、変速機2と内燃機関1との
間に配装され、内燃機関1から変速機2への動力の伝達
・遮断をそれぞれ切換えるクラッチ機構3と、歯車式有
段変速機2の変速操作を行なう変速アクチュエータ21
と、クラッチ機構3の断接操作を行なうクラッチ作動機
構30と、各種信号に基づいて電子スロットル装置1
1、変速アクチュエータ21及びクラッチアクチュエー
タ30の作動を自動制御する制御装置5とを備える。
【0016】第1の実施の形態では、内燃機関1の回転
数を検出する回転数センサ22、車速センサ23、運転
者による加減速を検出するためのアクセル開度センサ5
4及びブレーキセンサ55を備えており、これらのセン
サの出力信号が制御装置5に入力される。制御装置5は
内燃機関1、クラッチ機構3及び歯車式有段変速機2を
最適の状態に制御するように演算する。この制御装置5
は、電子スロットルアクチュエータ11を制御するスロ
ットル制御部51、変速アクチュエータ21およびクラ
ッチアクチュエータ30を制御する駆動制御部52をそ
れぞれ内蔵している。
【0017】第1の実施形態におけるクラッチ機構3及
び変速機2について説明する。図2は自動変速装置にお
けるクラッチ機構3及び変速機のスケルトン図である。
【0018】クラッチ機構3は、内燃機関1の駆動軸1
Aと第1部材130との連結・切離を行う第1クラッチ
110と、内燃機関1の駆動軸1Aと第2部材140と
の連結・切離を行う第2クラッチ120との2つのクラ
ッチを有している。第1の実施形態では、第1部材13
0は駆動軸1Aと同軸上に配される第1軸であり、第2
部材140は第1軸130と同軸上且つ外周側を相対回
転可能な第2軸である。第1軸130の外周面には1速
用駆動ギヤ131、3速用駆動ギヤ132及び後進用駆
動ギヤ133がそれぞれ第1軸130と一体的に形成さ
れている。また、第2軸140の外周面には2速用駆動
ギヤ141と4速用駆動ギヤ142がそれぞれ第2軸1
40と一体的に形成されている。なお、第1の実施形態
では、第1クラッチ110及び第2クラッチ120は湿
式多板クラッチを採用しているが、乾式のクラッチを採
用してもよい。
【0019】6は差動装置でありその両側に車軸7が取
り付けられている。この差動装置6及び車軸7が歯車式
有段変速機2の出力となる。歯車式有段変速機2には、
第1軸130及び第2軸140と平行な軸150が設け
られ、軸150の一端には差動装置6の入力ギヤと噛合
う出力駆動用ギヤ151が設けられている。更に軸15
0には、出力駆動用駆動ギヤ151の側から順に後進用
被動ギヤ152、3速用被動ギヤ153、1速用被動側
ギヤ154、4速用被動側ギヤ155及び2速用被動側
ギヤ156が回転自在に嵌挿されている。軸150の外
周における出力駆動用駆動ギヤ151と後進用被動側ギ
ヤ152の間には、軸方向の変位によって後進用被動側
ギヤ152と軸150との連結・切離を切換可能な同期
装置S1が配設されている。また、両被動側ギヤ153
と154の間には、軸方向の変位によって両ギヤ15
3、154のいずれか一方と軸150との連結・切離を
切換可能な同期装置S2が配設されている。又、両被動
側ギヤ155と156の間には、軸方向の変位によって
両ギヤ155、156のいずれか一方と軸150とを連
結・切離を切換可能な同期装置S3が配設されている。
【0020】又、歯車式有段変速機2には、後進用被動
ギヤ152及び後退用駆動ギヤ133のそれぞれと噛合
う後退用のスライドギヤ160が、第1軸130と軸1
50と平行に形成される。
【0021】このような構成の変速機2において、同期
装置S1、S2、S3の軸方向の変位が変速アクチュエ
ータ21によって行われ、各同期装置S1、S2、S3
のそれぞれの軸方向位置を変位させることで歯車式有段
変速機2の変速段が切換えられる。
【0022】第1の実施形態では、1速、3速及び後進
段が請求の範囲で述べた第1の変速段に相当し、2速及
び4速が請求の範囲で述べた第2の変速段に相当する。
【0023】第1クラッチ110及び第2クラッチ12
0について更に説明する。図3は第1の実施形態におけ
る第1クラッチ110及び第2クラッチ120に係る構
成を示す断面図である。図3では、図が見難くならない
ようにハッチングを省略する。第1クラッチ110は、
駆動軸1Aの回転を伝達する駆動側部材111と、第1
軸130の径方向外周側で第1軸130に対して軸方向
に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第
1摩擦板112とを有している。そして、駆動側部材1
11に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能
にピストン113が取り付けられている。駆動側部材1
11は、ピストン113との間で第1摩擦板112を係
合可能に支持する駆動壁111Aを有している。第2ク
ラッチ120は、ピストン113に対して軸方向に移動
可能且つ回転方向に移動不能な支持部材121と、第2
軸140の径方向外周側で第2軸140に対して軸方向
に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第
2摩擦板122とを有している。この支持部材121
は、径方向内方に延在する第1延在壁121A及び第2
延在壁121Bを軸方向両端側にそれぞれ有しており、
第1延在壁121Aと第2延在壁121Bとの軸方向間
にピストン113を配するとともにピストン113と第
1延在壁121Aとの間にピストン113を軸方向に付
勢する皿バネ状の弾性部材123を配している。
【0024】駆動軸1Aと駆動側部材111との周方向
間にはコイルスプリング170が配設されており、駆動
軸1Aからの駆動トルクの変動が大きな場合には、コイ
ルスプリング170によりトルクの変動を緩衝してから
駆動側部材111に駆動トルクが伝達されるようになっ
ている。
【0025】尚、駆動軸1Aと駆動側部材111との間
に配設されるコイルスプリング170や、ヒステリシス
機構、各部材間の連結構造等は、変動トルクを緩衝する
公知の技術を組合せた構造でよいため、詳細な説明は省
略する。
【0026】ピストン113と駆動側部材111との間
には、ピストン113と駆動側部材111を回転方向に
関して連結する連結部材114が周方向の複数箇所に取
り付けられており、駆動側部材111の回転駆動力は連
結部材114を介してピストン113に伝達されるよう
になっている。更に、連結部材114はピストン113
を駆動側部材111から離間させる方向に付勢する付勢
部材としての機能を有している。なお、連結部材114
の軸方向の不勢力は、弾性部材123の付勢力よりも小
さく設定されている。
【0027】更に、第1摩擦板112及び第2摩擦板1
22は複数の摩擦板を軸方向に配して構成されており、
各々の複数の摩擦板112、122間には、摩擦板同士
をそれぞれ軸方向に関して離間させる方向に付勢するバ
ネ112A、122Aが配設されている。このバネ11
2A、122Aにより、各クラッチ110、120が係
合から非係合へと移行するときには駆動トルクが徐々に
解放し、各クラッチ110、120が非係合から係合へ
と移行するときには駆動トルクが徐々に伝達されるよう
になっている。
【0028】クラッチ作動機構30について説明する。
第1の実施形態におけるクラッチ作動機構30は、供給
される液圧に応じて作動する液圧機構であり、内燃機関
1の駆動により液圧を給排するオイルポンプ31と、オ
イルポンプ31によって汲み上げられた液圧を供給可能
なシリンダ32と、オイルポンプ31からの液圧をシリ
ンダ32に供給或いは排出する電磁弁33と、シリンダ
32内に供給された液圧に応じて軸方向に作動するロッ
ド34とから構成されている。電磁弁33は駆動制御部
52からの信号によって切換えられる。ロッド34の先
端は、軸受35を介して支持部材121の内周端部に取
り付けられている。このようなクラッチ作動機構30以
外に電動モータの駆動を用いる方式のクラッチ作動機構
が考えられるが、第1の実施形態では説明を省略する。
【0029】上述した構成において、シリンダ32内に
ロッド34を動作させる程度の液圧が供給されていない
状態では、弾性部材123の付勢力によってピストン1
13と第2延在壁121Bとの間で第2摩擦板122が
第2延在壁121Bに押圧される。それと同時に、この
状態では第1摩擦板112が駆動側壁111Aを押圧し
ないようにピストン113と駆動側壁111Aとが所定
の間隔を保っている。
【0030】この状態から電磁弁33が駆動してシリン
ダ32内部に液圧が供給されてロッド34が軸方向に動
作すると、ロッド34の動作によって、支持部材121
が第1延在壁121Aから第2延在壁121Bに向かう
軸方向に変位される。そして、第2延在壁121Bとピ
ストン113との軸方向の間隔が拡大し、第2摩擦板1
22と第2延在壁121Bとの間の押圧力が低減する。
これと同時に、支持部材121の軸方向への変位に連動
してピストン113も軸方向に変位するので、ピストン
113と駆動側壁111Aとの軸方向間隔は徐々に狭く
なる。これによってピストン113は第1摩擦板112
を駆動側壁111Aに向かって押圧する。
【0031】ロッド34による支持部材121の押付力
が所定の大きさに達すると、第1クラッチ110が完全
に切離されるとともに、第2クラッチ120が完全に連
結する。これにより、内燃機関1の駆動力を伝達する軸
が、第1軸130から第2軸140に円滑に切換えられ
る。
【0032】このように、クラッチ作動機構30の1つ
の動作(1つのロッド34の1方向の動作)により、第
1クラッチ110を連結状態から切離状態へ移行させる
とともに、第2クラッチ120を切離状態から連結状態
へ移行させることが可能となる。
【0033】第1の実施形態では、図4のグラフに示す
ように、第1クラッチ110が連結状態から切離状態へ
移行する途中で第1クラッチ110の伝達トルクが消尽
するよりも前の段階で、第2クラッチ120の連結状態
への移行が開始して第2クラッチ120の伝達トルクが
発生するように、各クラッチの作動が制御されている。
図4に示すように制御されることで、変速機2による変
速段の切換時において駆動トルクが突然遮断されること
がなく、好適である。
【0034】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。第2の実施形態は、本発明の請求項8及び請求
項9に対応する実施形態であり、図5は第2の実施形態
における第1クラッチ及び第2クラッチに係る構成を示
す断面図である。図5においても、図が見難くならない
ようにハッチングを省略する。第2の実施形態は、上述
した第1の実施形態に対して第1クラッチ及び第2クラ
ッチに係る構成が異なるのみで、それ以外の構成は第1
の実施形態と同一である。したがって、第1クラッチ及
び第2クラッチに係る構成のみを説明し、それ以外の構
成については説明を省略する。
【0035】第1クラッチ210は、駆動軸1Aの回転
を伝達する駆動側部材211と、第1軸130の径方向
外周側で第1軸130に対して軸方向に移動可能且つ回
転方向に移動不能に取り付けられる第1摩擦板212と
を有している。そして、駆動側部材211に対して軸方
向に移動可能且つ回転方向に移動不能にピストン213
が取り付けられる。駆動側部材211は、ピストン21
3との間で第1摩擦板212を係合可能に支持する駆動
壁211Aを一体的に形成している。
【0036】第2クラッチ220は、ピストン213と
一体にピストン213の内周側に形成されるピストン壁
213Aと、第2軸140の径方向外周側で第2軸14
0に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に
取り付けられる第2摩擦板222とを有している。第2
クラッチ220に関して、ピストン壁213Aの軸方向
反対側には、第2摩擦板222をピストン壁213Aに
向けて押圧可能な押圧部材224が配設されている。駆
動側壁211Aとピストン213との軸方向間には第1
摩擦板212が駆動側壁211Aに押圧される方向にピ
ストン213を付勢する弾性部材215が配設されてい
る。
【0037】ピストン213と押圧部材224との間に
は、押圧部材224をピストン213から離間させる方
向に付勢する付勢部材223が配設されている。なお、
付勢部材223の付勢力は、弾性部材215の付勢力よ
りも小さくなるように設定されている。
【0038】上述した構成においてクラッチ作動機構は
第1の実施形態と略同一であり、ロッド34の軸方向端
部が軸受35を介して押付部材224の内周側端部に取
り付けられている点でのみ異なる。シリンダ32内にロ
ッド34を動作させる程度の液圧が供給されていない状
態では、弾性部材224の付勢力によってピストン21
3と駆動側壁211Aとの間で第1摩擦板212が駆動
側壁211Aに押圧されている。これと同時に、この状
態で第2摩擦板222がピストン壁213Aを押圧しな
いように、押圧部材224とピストン壁213Aとの軸
方向間隔は所定の間隔に保たれている。
【0039】この状態から電磁弁が駆動してシリンダ3
2内部に液圧が供給されてロッド34が軸方向に動作す
ると、ロッド34の動作によって押付部材224が図5
左方向に変位し、第2摩擦板222がピストン壁213
Aに押圧される。このとき、第2摩擦板222が押圧さ
れることでピストン213も図5左方向に変位するの
で、ピストン213における弾性部材215と当接する
側の面と駆動側壁211Aとの軸方向間隔が拡大し、弾
性部材215による第1摩擦板212の駆動側壁211
Aへの押圧力が低減する。
【0040】ロッド34による押付部材224の押付力
が所定の大きさに達すると、第1クラッチ210が完全
に切離されるとともに、第2クラッチ220が完全に連
結する。これにより、内燃機関の駆動力を伝達する軸
が、第2軸140から第1軸130に円滑に切換えられ
る。
【0041】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。第3の実施形態は、本発明の請求項10及び請
求項11に対応する実施形態であり、図6は第3の実施
形態における第1クラッチ及び第2クラッチに係る構成
を示す断面図である。図6では、図が見難くならないよ
うにハッチングを省略する。第3の実施形態も、第2の
実施形態と同様に上述した第1の実施形態に対して第1
クラッチ及び第2クラッチに係る構成が異なるのみで、
それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。したが
って、第1クラッチ及び第2クラッチに係る構成のみを
説明し、それ以外の構成については説明を省略する。
【0042】第1クラッチ310は、駆動軸1Aの回転
を伝達する駆動側部材311と、第1軸330の径方向
外周側で第1軸330に対して軸方向に移動可能且つ回
転方向に移動不能に取り付けられる第1摩擦板312と
を有している。駆動側部材311は、駆動軸1A側の端
部に径方向内方に向けて延出する駆動側壁311Aを備
えている。そして、駆動側壁311Aと対向する位置に
は、軸方向に変位することにより駆動側壁311Aとの
間で第1摩擦板312を押圧可能なピストン313が配
設されている。駆動側部材311とピストン313との
軸方向間には、第1摩擦板312が駆動側壁311Aに
向けて押圧される方向にピストン313を付勢する弾性
部材315が配設されている。
【0043】第2クラッチ320は、駆動側部材311
に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能な支
持部材321と、第2軸340の径方向外周側で第2軸
340に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不
能に取り付けられる第2摩擦板322とを有している。
支持部材321の支持壁321Aと対抗する位置には、
第2摩擦板322を支持壁321Aに向けて押圧可能な
押圧部材323が配設されている。また、支持部材32
1には、その軸方向の変位に応じ、第2摩擦板322が
支持壁321Aに向けて押圧されるように押圧部材32
3を軸方向に変位させるレバー部材324が支持されて
いる。
【0044】上述した構成においてクラッチ作動機構は
第1の実施形態と略同一であり、ロッド34の軸方向端
部が軸受35及びレバー支持部36を介してレバー部材
324の内周側端部に取り付けられている点でのみ異な
る。シリンダ32内にロッド34を動作させる程度の液
圧が供給されていない状態では、弾性部材315の付勢
力によってピストン313と駆動側壁311Aとの間で
第1摩擦板312が駆動側壁311Aに押圧される。こ
れと同時に、この状態では、第2摩擦板322が支持壁
321Aを押圧しないように押圧部材と支持壁321A
との軸方向間隔が保たれている。
【0045】この状態から電磁弁が駆動してシリンダ3
2内部に液圧が供給されてロッド34が軸方向に動作す
ると、ロッド34の軸方向動作によってレバー部材32
4の内周側端部が図6左方向に変位し、押圧部材323
は第2摩擦板322を支持壁321Aに押圧する。これ
と同時に、レバー部材324の変位に連動して弾性部材
315の外周側端部が図6右方向に変位することで、ピ
ストン313が第1摩擦板312を駆動側壁311Aに
向けて押圧する力が低減する。
【0046】ロッド34によるレバー部材324の押付
力が所定の大きさに達すると、第1クラッチ310が完
全に切離されるとともに、第2クラッチ320が完全に
連結する。これにより、内燃機関の駆動力を伝達する軸
が、第2軸340から第1軸330に円滑に切換えられ
る。
【0047】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。第4の実施形態は、本発明の請求項12から請
求項14に対応する実施形態である。第4の実施形態に
おける自動変速装置を含むシステム全体の構成は、クラ
ッチ作動機構を除いて図1で示した第1の実施形態のシ
ステムと同一であるので説明は省略する。図7は第4の
実施形態における変速機及びクラッチのスケルトン図で
ある。
【0048】第4の実施形態では、第1クラッチ410
は、コイスプリング470を介して内燃機関の駆動力が
伝達される駆動軸400Aの径方向外周側で駆動軸40
0Aに対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能
に取り付けられる第1摩擦板412を有している。第2
クラッチ420は、駆動軸400Aの径方向外周側で駆
動軸400Aに対して軸方向に移動可能且つ回転方向に
移動不能に取り付けられる第2摩擦板422を有してい
る。第1クラッチ410により駆動軸400Aとの連結
・切離が切換えられる第1部材430は、駆動軸400
Aと同軸上且つ駆動軸400Aの外周側を相対回転可能
に配されるとともに外周側に3速用駆動側ギヤ432と
1速用駆動側ギヤ431とを有している。また、第2ク
ラッチ420により駆動軸400Aとの連結・切離が切
換えられる第2部材440は、駆動軸400Aと同軸上
且つ駆動軸400Aの外周側を相対回転可能に配される
とともに外周側に4速用駆動側ギヤ441、2速用駆動
側ギヤ442及び後進用駆動側ギヤ443を有してい
る。第1部材430及び第2部材440は、駆動軸40
0Aに設けられたストッパ401、402によってその
軸方向への変位が規制されている。
【0049】ここで、2速用駆動側ギヤと4速用駆動側
ギヤが請求項12の第1ギヤに相当し、1速用駆動側ギ
ヤ、3速用駆動側ギヤ及び後進用駆動側ギヤが請求項1
2の第2ギヤに相当する。
【0050】駆動軸400Aと平行な軸450、この軸
450と回転自在に嵌挿されている各ギヤ、これら各ギ
ヤと軸450との連結・切離を切換える同期装置S1、
S2、S3は、先述した第1の実施形態と同一の構成で
あるので、詳細な説明は省略する。
【0051】第1クラッチ410及び第2クラッチ42
0に係る構成について更に説明する。図8は第4の実施
形態における第1クラッチ410及び第2クラッチ42
0に係る構成を示す断面図である。図8においても、図
が見難くならないようにハッチングを省略する。第1摩
擦板412と第2摩擦板422との間にはピストン40
3が配設されている。このピストン403には、クラッ
チ作動機構として電動式のアクチュエータを採用した例
を示す。具体的には、図7の簡略図で示すように電動式
のアクチュエータとして電動モータ404が取り付けら
れており、供給される電流に応じてピストン403が軸
方向に動作するものである。
【0052】電動モータ404の動作によりピストン4
03が第1の軸方向(図8の左方向)に変位すると、第
1摩擦板412と第1部材430との軸方向の間隔が狭
められて第1摩擦板412と第1部材430とが徐々に
係合する。これと同時に、第2摩擦板422と第2部材
440との軸方向間隔が拡大されて第2摩擦板422と
第2部材440とが徐々に非係合となる。
【0053】先の状態(第1クラッチ410が係合、第
2クラッチ420が非係合)から電動モータ404の動
作によりピストン403が第1の軸方向と反対方向の第
2の軸方向(図8の右方向)に変位すると、第1摩擦板
412と第1部材430との間隔が拡大されて第1摩擦
板412と第1部材430とは係合から非係合へと徐々
に移行する。これと同時に、第2摩擦板422と第2部
材440との間隔が狭められて第2摩擦板422と第2
部材440とは非係合から係合へと徐々に移行する。
【0054】なお、第4の実施形態では、第1部材43
0に対して軸方向に移動可能な中間板434を第1部材
430に形成し、この中間板434とピストン403と
の間に第1バネ413を配設するとともに、第2部材4
40に対して軸方向に移動可能な中間板444を第2部
材440に形成し、この中間板444とピストン403
との間に第2バネ423を配設している。そして、これ
らバネ413、423は、電動モータが中立状態である
ピストン403の中立位置状態において、第1バネ41
3により第1摩擦板412が第1部材430を押圧する
とともに、第2バネ423により第2摩擦板422が第
2部材440を押圧するように寸法及びバネ力が設定さ
れている。このように第1バネ413と第2バネ423
を設定することにより、図4のグラフに示すような、第
1クラッチ410が連結状態から切離状態へ移行する途
中で第1クラッチ410の伝達トルクが消尽するよりも
前の段階で、第2クラッチ420の連結状態への移行が
開始して第2クラッチ120の伝達トルクが発生する構
成に設定されている。
【0055】このように、クラッチ作動機構の1つの動
作(1つのピストン403の動作)により、第1クラッ
チ410を連結状態から切離状態へ移行させるととも
に、第2クラッチ420を切離状態から連結状態へ移行
させることが可能となる。
【0056】本発明の第5の実施形態について説明す
る。第5の実施形態は、本発明の請求項15から請求項
17に対応する実施形態であり、図9は第5の実施形態
における第1クラッチ及び第2クラッチに係る構成を示
す断面図である。図9では、図が見難くならないように
ハッチングを省略する。第5の実施形態は、上述した第
4の実施形態に対して第1クラッチ及び第2クラッチに
係る構成及びピストンの位置が異なるのみで、それ以外
の基本的な構成は第4の実施形態と同一である。したが
って、第4の実施形態と異なる構成のみを説明し、それ
以外の構成については説明を省略する。
【0057】第1部材530、第2部材540は、第4
の実施形態と略同様の構成であり、駆動軸500Aと同
軸上且つ駆動軸500Aの外周側を相対回転可能に配さ
れるとともに外周側に各駆動側ギヤ531、532、5
41、542及び543を有している。第2部材540
は、第4の実施形態で示した第2部材440を軸方向に
関して反対向きに配置したようになっており、この配置
に伴い第2部材540では、第4の実施形態で説明した
第2部材440の各駆動側ギヤの配列と反対になってい
る。そのため、第4の実施形態の軸450に対応する軸
(図示せず)に形成される被動側ギヤの配列も同様に逆
になる。
【0058】第1クラッチ510及び第2クラッチ52
0についても、第4の実施形態と同様の構成であり、そ
れぞれ、駆動軸500Aに対して軸方向に移動可能且つ
回転方向に移動不能に取り付けられる第1摩擦板51
2、第2摩擦板522を有している。
【0059】第2部材540の図9左側端部には、第1
摩擦板512を第1部材530の図9左側端面に向けて
押圧可能な第1押圧部材513が軸受503を介して設
けられている。第1押付部材513と第1摩擦板512
との間には、軸方向に付勢力を有する付勢バネ514が
配設されている。また、第1押付部材513の径方向外
側部分と第1部材530の図9右側端面との間には、皿
バネ515が配設されている。
【0060】第2部材540の図9右側端部には、第2
摩擦板522を第2部材540の図9左方向に向けて軸
方向に押圧可能な第2押圧部材523が設けられてい
る。第2押圧部材523は、第2部材540の径方向外
側に取り付けられた支持部材545により支持された押
圧バネ546を介して第2摩擦板522を第2部材54
0に向けて押圧している。押圧バネ546の径方向内側
には軸受35が取り付けられており、この軸受35の図
9右方向には、第1の実施形態と同様のクラッチ作動機
構におけるロッドが取り付けられている。
【0061】クラッチ作動機構においてシリンダ内に十
分な液圧が供給されず、ロッドに図9左方向への付勢力
が付与されていない状態では、押圧バネ546が支持部
材545を支点として第2押付部材523を図9左方向
に押圧している。これにより第2摩擦板522は第2部
材540の図9左側に向けて付勢されて第2クラッチ5
20が係合している。このとき、第2部材540は図9
左方向へ変位していないので、第1押圧部材513によ
る第1摩擦板512の第1部材510への押圧はなされ
ない。したがって、第1クラッチ510は非係合となっ
ている。
【0062】先の状態からシリンダに十分な液圧が供給
されてロッドが図9左方向に変位すると、軸受35を介
して押圧バネ546の内周端部が軸方向に押圧される。
このとき、押圧バネ546の外周端部は支持部材545
を支点として図9右方向へと変位する。これにより、第
2押付部材523による第2摩擦板522の第2部材5
40への付勢力が低減されて、第2クラッチ520は係
合から非係合へと徐々に移行する。これと同時に、第2
部材540は支持部材545を介して図9左方向へと押
圧されることになるため、第1押圧部材513により第
1摩擦板512が第1部材530に押圧されて、第1ク
ラッチ510が非係合から係合へと徐々に移行する。
【0063】ロッドによる押付バネ523の押付力が所
定の大きさに達すると、第1クラッチ510が完全に係
合するとともに、第2クラッチ520が完全に切離され
る。これにより、内燃機関の駆動力を伝達する部材が、
第1部材530から第2部材540に円滑に切換えられ
る。
【0064】本発明の第6の実施形態について説明す
る。第6の実施形態は、本発明の請求項18及び請求項
19に対応する実施形態であり、図10は第6の実施形
態における第1クラッチ及び第2クラッチに係る構成を
示す断面図である。図10においても、図が見難くなら
ないようにハッチングを省略する。第6の実施形態は、
第1の実施形態に対して第1クラッチ及び第2クラッチ
に係る構成が異なるのみで、それ以外の構成は第1の実
施形態と同一である。したがって、第1クラッチ及び第
2クラッチに係る構成のみを説明し、それ以外の構成に
ついては説明を省略する。
【0065】第1クラッチ610は、駆動軸1Aの回転
を伝達する駆動側部材611と、第1軸630の径方向
外周側で第1軸630に対して軸方向に移動可能且つ回
転方向に移動不能に取り付けられる第1摩擦板612と
を有している。第2クラッチ620は、駆動側部材61
1に対して軸方向及び回転方向に移動可能であるととも
に第1摩擦板612と対向する位置に配設される支持部
材621と、第2軸640の径方向外周側で第2軸64
0に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に
取り付けられる第2摩擦板622とを有している。
【0066】支持部材621には、押圧バネ623を支
持する支持部621Aが形成されており、押圧バネ62
3は支持部621Aと押圧部材624によって支持され
ている。押圧バネ623の内周側端部は軸受35を介し
てクラッチ作動機構のロッド34に取り付けられてお
り、ロッド34の軸方向の動作に応じて内周側端部に軸
方向の力が付与される。
【0067】シリンダ32内に液圧が十分に供給されず
にロッド34に軸方向の力が十分に付与されていない状
態(所定の状態)では、押圧バネ623が支持部621
Aを支点として押圧部材624を軸方向に押圧する。こ
れによって第2摩擦板622が支持部材621の壁部6
21Bに向けて押圧される。このとき、支持部材621
自体は図10左方向には押圧されていないので、支持部
材621は第1摩擦板612を駆動側部材611に対し
て押圧しない。したがって、この状態では第2クラッチ
620が係合するとともに、第1クラッチ610は非係
合となっている。
【0068】クラッチ作動機構が上述の状態から動作し
てロッド34が図10左方向に変位すると、押圧バネ6
23の内周端部に軸方向の力が付与される。そして、押
圧バネ623は支持部621Aを支点として変位するこ
とで押圧バネ623の外周側端部は図10右方向に変位
する。これに伴って押圧部材624による第2摩擦板6
22の壁部621Bへの押付力が低減され、第2クラッ
チ620が係合状態から非係合状態へと徐々に移行す
る。このとき、ロッド34の図10左方向への変位に連
動して支持部材621も図10左方向に押圧される。そ
のため、支持部材621と駆動側部材611との軸方向
間隔は徐々に狭くなり、壁部621Bによって第1摩擦
板612が駆動側部材611に押圧され、第1クラッチ
610は非係合状態から係合状態へと徐々に移行する。
【0069】ロッド34による押付バネ623の押付力
が所定の大きさに達すると、第1クラッチ610が完全
に係合するとともに、第2クラッチ620が完全に切離
される。これにより、内燃機関の駆動力を伝達する部材
が、第1軸630から第2軸640に円滑に切換えられ
る。
【0070】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上述した実施形態に限定される意図はな
く、本発明の主旨に沿った形態であればどのようなもの
であってもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明によると、クラッチ動作機構は、
1つの動作で2つのクラッチの連結・切離を同時に切換
えるので、クラッチを切換作動させるための部品点数を
従来技術に対して低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における自動変速装置
を含むシステムを示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における自動変速装置
の概略図である。
【図3】第1の実施形態における自動変速装置のクラッ
チに係る構成を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態における各クラッチの伝達トル
クを示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態における自動変速装置
のクラッチに係る構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態における自動変速装置
のクラッチに係る構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態における自動変速装置
の概略図である。
【図8】第4の実施形態における自動変速装置のクラッ
チに係る構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態における自動変速装置
のクラッチに係る構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第6の実施形態における自動変速装
置のクラッチに係る構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・内燃機関(駆動源) 2・・・同期噛合式歯車変速機(変速機構) 30・・・クラッチ作動機構 110、210、310、410、510、610・・
・第1クラッチ 112、212、312、412、512、612・・
・第1摩擦板 120、220、320、420、520、620・・
・第2クラッチ 122、222、322、422、522、622・・
・第2摩擦板 130、230、330、430、530、630・・
・第1部材 140、240、340、440、540、640・・
・第2部材

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源と第1部材との連結・切離を行う
    第1クラッチと、 前記駆動源と第2部材との連結・切離を行う第2クラッ
    チと、 前記第1部材と前記駆動源とが連結している状態におい
    て第1の変速段を達成可能、且つ前記第2部材と前記駆
    動源とが連結している状態において第2の変速段を達成
    可能な変速機構と、 1つの動作で前記第1クラッチと前記駆動源との連結・
    切離と前記第2クラッチと前記駆動源との連結・切離を
    同時に切換え可能なクラッチ作動機構と、 を備える自動変速装置。
  2. 【請求項2】 前記変速機構は同期噛合い式歯車変速機
    であり、前記第1の変速段或いは前記第2の変速段への
    切換は、変速アクチュエータの作動に応じて自動的に行
    われることを特徴とする、請求項1に記載の自動変速装
    置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ作動機構の1つの動作によ
    り、前記第1クラッチが連結状態から切離状態へ移行す
    るとともに、前記第2クラッチが切離状態から連結状態
    へ移行することを特徴とする、請求項1或いは請求項2
    に記載の自動変速装置。
  4. 【請求項4】 前記第1クラッチが連結状態から切離状
    態へ移行する途中で、前記第2クラッチの連結状態への
    移行が開始することを特徴とする、請求項3に記載の自
    動変速装置。
  5. 【請求項5】 前記クラッチ作動機構は、前記第1クラ
    ッチが連結状態から切離状態へ移行するときにおいて前
    記第1クラッチの伝達トルクが消尽するより前に、前記
    第2クラッチが切離状態から連結状態へ移行するときに
    おける前記第2クラッチの伝達トルクが存在するよう
    に、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチの連結・切
    離を切換えることを特徴とする、請求項4に記載の自動
    変速装置。
  6. 【請求項6】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と同
    軸上に配される第1軸、前記第2部材は前記第1軸と同
    軸上且つ外周側を相対回転可能な第2軸であり、 前記第1クラッチは、前記駆動軸の回転を伝達する駆動
    側部材と、前記第1軸の径方向外周側で前記第1軸に対
    して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付
    けられる第1摩擦板とを有し、 前記駆動側部材に対して軸方向に移動可能且つ回転方向
    に移動不能に取り付けられるピストンが配設され、 前記駆動側部材は、前記ピストンとの間で前記第1摩擦
    板を係合可能に支持する駆動壁を有し、 前記第2クラッチは、前記ピストンに対して軸方向に移
    動可能且つ回転方向に移動不能な支持部材と、前記第2
    軸の径方向外周側で前記第2軸に対して軸方向に移動可
    能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第2摩擦板
    とを有し、 前記支持部材は、径方向内方に延在する第1延在壁及び
    第2延在壁を軸方向両端側にそれぞれ有し、前記第1延
    在壁と前記第2延在壁との間に前記ピストンを配すると
    ともに前記ピストンと前記第1延在壁との間に前記ピス
    トンを軸方向に付勢する弾性部材を配しており、 前記クラッチ作動機構が所定の状態では、前記弾性部材
    の付勢力によって前記ピストンと前記第2延在壁との間
    で前記第2摩擦板を前記第2延在壁に押圧するととも
    に、前記第1摩擦板が前記駆動側壁を押圧しないように
    前記ピストンと前記駆動側壁との間隔を保ち、 前記クラッチ作動機構が前記所定の状態から動作する
    と、前記支持部材を前記第1延在壁から第2延在壁に向
    かう軸方向に変位させることによって前記第2延在壁と
    前記ピストンとの軸方向の間隔を拡大させて前記第2摩
    擦板が前記第2延在壁を押圧する力を低減するととも
    に、前記支持部材の軸方向への変位に伴って前記ピスト
    ンが軸方向に変位することによって前記ピストンと前記
    駆動側部材との軸方向間隔を狭くして前記第1摩擦板を
    前記駆動側壁に押圧させることを特徴とする、請求項3
    から請求項5に記載の自動変速装置。
  7. 【請求項7】 前記ピストンと前記駆動側部材との間に
    は、前記ピストンを前記駆動側部材から離間させる方向
    に付勢する付勢部材が配設されることを特徴とする、請
    求項6に記載の自動変速装置。
  8. 【請求項8】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と同
    軸上に配される第1軸、前記第2部材は前記第1軸と同
    軸上且つ外周側を相対回転可能な第2軸であり、 前記第1クラッチは、前記駆動軸の回転を伝達する駆動
    側部材と、前記第1軸の径方向外周側で前記第1軸に対
    して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付
    けられる第1摩擦板とを有し、 前記駆動側部材に対して軸方向に移動可能且つ回転方向
    に移動不能に取り付けられるピストンが配設され、 前記駆動側部材は、前記ピストンとの間で前記第1摩擦
    板を係合可能に支持する駆動側壁を有し、 前記第2クラッチは、前記ピストンと一体に形成される
    ピストン壁と、前記第2軸の径方向外周側で前記第2軸
    に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に取
    り付けられる第2摩擦板とを有し、 前記第2摩擦板を前記ピストン壁に向けて押圧する押圧
    部材を有し、 前記駆動側壁と前記ピストンとの間で前記第1摩擦板が
    押圧される方向に前記ピストンを付勢する弾性部材を配
    しており、 前記クラッチ作動機構が所定の状態では、前記弾性部材
    の付勢力によって前記ピストンと前記駆動側壁との間で
    前記第1摩擦板を前記駆動側壁に押圧させるとともに、
    前記第2摩擦板が前記ピストン壁を押圧しないように前
    記押圧部材と前記ピストン壁との間隔を保ち、 前記クラッチ作動機構が前記所定の状態から動作する
    と、前記押圧部材を軸方向に変位させることで前記第2
    摩擦板を前記ピストン壁に押圧するとともに、前記押圧
    部材の変位に伴って前記ピストンが軸方向に変位するこ
    とで前記第1摩擦板が前記駆動側壁を押圧する力を低減
    させることを特徴とする、請求項3から請求項5に記載
    の自動変速装置。
  9. 【請求項9】 前記ピストンと前記押圧部材との間に
    は、前記押圧部材を前記ピストンから離間させる方向に
    付勢する付勢部材が配設されることを特徴とする、請求
    項8に記載の自動変速装置。
  10. 【請求項10】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と
    同軸上に配される第1軸、前記第2部材は前記第1軸と
    同軸上且つ外周側を相対回転可能な第2軸であり、 前記第1クラッチは、前記駆動軸の回転を伝達する駆動
    側部材と、前記第1軸の径方向外周側で前記第1軸に対
    して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付
    けられる第1摩擦板とを有し、 前記駆動側部材は、前記駆動軸側の端部に径方向内方に
    向けて延出する駆動側壁を有し、 軸方向に変位することにより前記駆動側壁との間で前記
    第1摩擦板を押圧可能なピストンを有し、 前記第2クラッチは、前記駆動側部材に対して軸方向に
    移動可能且つ回転方向に移動不能な支持部材と、前記第
    2軸の径方向外周側で前記第2軸に対して軸方向に移動
    可能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第2摩擦
    板とを有し、 前記第2摩擦板を前記支持部材に向けて押圧する押圧部
    材を有し、 前記駆動側部材と前記ピストンとの間に、前記第1摩擦
    板が前記駆動側壁に向けて押圧される方向に前記ピスト
    ンを付勢する弾性部材を配しており、 前記支持部材には、その変位に応じ、前記第2摩擦板が
    前記支持部材に向けて押圧されるように前記押圧部材を
    軸方向に変位させるレバー部材が支持されており、 前記クラッチ作動機構が所定の状態では、前記弾性部材
    の付勢力によって前記ピストンと前記駆動側壁との間で
    前記第1摩擦板を前記駆動側壁に押圧するとともに、前
    記第2摩擦板が前記支持部材を押圧しないように前記押
    圧部材と前記支持部材との軸方向間隔を保ち、 前記クラッチ作動機構が前記所定の状態から動作すると
    前記レバー部材が変位し、前記押圧部材が軸方向に変位
    されることによって前記第2摩擦板が前記支持部材に押
    圧されるとともに、前記レバー部材の変位に連動して前
    記ピストンが軸方向に変位することで前記第1摩擦板が
    前記駆動側壁を押圧する力を低減させることを特徴とす
    る、請求項3から請求項5に記載の自動変速装置。
  11. 【請求項11】 前記レバー部材は、前記押圧部材の前
    記支持部材への押付力を低減する方向に付勢力を有する
    付勢部材であることを特徴とする、請求項10に記載の
    自動変速装置。
  12. 【請求項12】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と
    同軸上且つ該駆動軸の外周側を相対回転可能に配される
    とともに外周側に第1ギアを有し、前記第2部材は前記
    駆動軸と同軸上且つ該駆動軸の外周側を相対回転可能に
    配されるとともに外周側に第2ギアを有し、 前記第1クラッチは、前記駆動軸の径方向外周側で前記
    駆動軸に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不
    能に取り付けられる第1摩擦板を有し、 前記第2クラッチは、前記駆動軸の径方向外周側で前記
    駆動軸に対して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不
    能に取り付けられる第2摩擦板を有し、 前記第1摩擦板と前記第2摩擦板との間にピストンが配
    設され、 前記クラッチ作動機構の動作により前記ピストンが第1
    の軸方向に変位すると、前記第1摩擦板と前記第1部材
    との間隔が狭められて前記第1摩擦板と前記第1部材と
    が係合するとともに、前記第2摩擦板と前記第2部材と
    の間隔が拡大されて前記第2摩擦板と前記第2部材とが
    非係合となり、前記ピストンが第1の軸方向と反対方向
    の第2の軸方向に変位すると、前記第1摩擦板と前記第
    1部材との間隔が拡大されて前記第1摩擦板と前記第1
    部材とが非係合となるとともに、前記第2摩擦板と前記
    第2部材との間隔が狭められて前記第2摩擦板と前記第
    2部材とが係合することを特徴とする、請求項3から請
    求項5に記載の自動変速装置。
  13. 【請求項13】 前記第1ギア及び前記第2ギアの少な
    くともいずれか一方は、軸方向に形成される複数のギア
    であることを特徴とする、請求項12に記載の自動変速
    装置。
  14. 【請求項14】 前記第1摩擦板と前記ピストンとの間
    には前記第1摩擦板を前記第1部材に向けて付勢する第
    1バネが配されるとともに、前記第2摩擦板と前記ピス
    トンとの間には前記第2摩擦板を前記第2部材に向けて
    付勢する第2バネが配され、前記クラッチ作動機構の非
    動作時における前記ピストンの中立位置状態において、
    前記第1バネにより前記第1摩擦板が前記第1部材を押
    圧するとともに、前記第2バネにより前記第2摩擦板が
    前記第2部材を押圧することを特徴とする、請求項12
    或いは請求項13に記載の自動変速装置。
  15. 【請求項15】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と
    同軸上且つ該駆動軸の外周側を相対回転可能に配される
    とともに外周側に第1ギアを有し、前記第2部材は前記
    駆動軸と同軸上且つ該駆動軸の外周側を相対回転可能に
    配されるとともに外周側に第2ギアを有し、 前記第1クラッチは、前記駆動軸に対して軸方向に移動
    可能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第1摩擦
    板を有し、 前記第2クラッチは、前記駆動軸に対して軸方向に移動
    可能且つ回転方向に移動不能に取り付けられる第2摩擦
    板を有し、 前記第2部材は、前記第1摩擦板を前記第1部材に向け
    て押圧可能な第1押圧部材及び第2摩擦板を第2部材に
    向けて押圧可能な第2部材をそれぞれ設けており、 前記第2部材に取り付けられた支持部材と第2押圧部材
    により支持されるとともに、前記クラッチ作動機構の動
    作に応じて軸方向の力が付与される押圧バネを有し、 前記クラッチ作動機構が所定の状態では、前記押圧バネ
    により第2押圧部材を介して前記第2摩擦板を前記第2
    部材に向けて付勢するとともに、前記第1押圧部材によ
    る前記第1摩擦板の前記第1部材への押圧がなされず、 前記クラッチ作動機構が前記所定の状態から動作して前
    記押圧バネに軸方向の力が付与されると、前記第2押圧
    部材による前記第2摩擦板の前記第2部材への押付力が
    低減されるとともに、前記第1押圧部材により前記第1
    摩擦板が前記第1部材に押圧されることを特徴とする、
    請求項3から請求項5に記載の自動変速装置。
  16. 【請求項16】 前記第1ギア及び前記第2ギアの少な
    くともいずれか一方は、軸方向に形成される複数のギア
    であることを特徴とする、請求項15に記載の自動変速
    装置。
  17. 【請求項17】 前記第1押圧部材と前記第1摩擦板と
    の間には、軸方向に付勢力を有する付勢バネが配設され
    ることを特徴とする、請求項15或いは請求項16に記
    載の自動変速装置。
  18. 【請求項18】 前記第1部材は前記駆動源の駆動軸と
    同軸上に配される第1軸、前記第2部材は前記第1軸と
    同軸上且つ外周側を相対回転可能な第2軸であり、 前記第1クラッチは、前記駆動軸の回転を伝達する駆動
    側部材と、前記第1軸の径方向外周側で前記第1軸に対
    して軸方向に移動可能且つ回転方向に移動不能に取り付
    けられる第1摩擦板とを有し、 前記第2クラッチは、前記駆動側部材に対して軸方向及
    び回転方向に移動可能であるとともに前記第1摩擦板と
    対向する位置に配設される支持部材と、前記第2軸の径
    方向外周側で前記第2軸に対して軸方向に移動可能且つ
    回転方向に移動不能に取り付けられる第2摩擦板とを有
    し、 前記支持部材に取り付けられた支持部と押圧部材により
    支持されるとともに、前記クラッチ作動機構の動作に応
    じて軸方向の力が付与される押圧バネを有し、 前記クラッチ作動機構が所定の状態では、前記押圧バネ
    により前記押圧部材を介して前記第2摩擦板を前記第2
    部材に向けて押圧するとともに、前記支持部材による前
    記第1摩擦板の前記第1部材への押圧がなされず、 前記クラッチ作動機構が前記所定の状態から動作して前
    記押圧バネに軸方向の力が付与されると、前記押圧部材
    による前記第2摩擦板の前記第2部材への押付力が低減
    されるとともに、前記支持部材により前記第1摩擦板が
    前記第1部材に押圧されることを特徴とする、請求項3
    から請求項5に記載の自動変速装置。
  19. 【請求項19】 前記支持部材と前記駆動側部材との間
    には、軸方向に付勢力を有する付勢バネが配設されるこ
    とを特徴とする、請求項18に記載の自動変速装置。
  20. 【請求項20】 前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板は
    複数の摩擦板を軸方向に配して成り、各々の複数の摩擦
    板間には、前記摩擦板同士を軸方向に関して離間させる
    方向に付勢するバネが配設されることを特徴とする、請
    求項6から請求項19に記載の自動変速装置。
  21. 【請求項21】 前記クラッチ作動機構は、供給される
    液圧に応じて動作する液圧機構であることを特徴とす
    る、請求項1から請求項20に記載の自動変速装置。
  22. 【請求項22】 前記クラッチ作動機構は、通電に応じ
    て動作する電動モータであることを特徴とする、請求項
    1から請求項20に記載の自動変速装置。
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JP2006010074A (ja) * 2004-06-21 2006-01-12 Luk Lamellen & Kupplungsbau Beteiligungs Kg トルク伝達装置及びこのトルク伝達装置を備えたドライブトレイン
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WO2012147910A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 株式会社エフ・シ-・シ- 動力伝達装置

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