JP2005081284A - 有害ガス除去用酸化触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】
比較的低温(150℃未満)で、空気中に含まれるアルデヒド類を酸化分解する活性を有し、前記活性を長期間にわたって維持することができる耐久性に優れた触媒を提供する。
【解決手段】
ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体であって、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含み、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%含み、且つ、窒素ガス吸着法で求めた比表面積が100m2/g以上である担体に、活性成分として白金族金属を担持させたことを特徴とするアルデヒド類の酸化分解用触媒。
【選択図】 なし
比較的低温(150℃未満)で、空気中に含まれるアルデヒド類を酸化分解する活性を有し、前記活性を長期間にわたって維持することができる耐久性に優れた触媒を提供する。
【解決手段】
ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体であって、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含み、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%含み、且つ、窒素ガス吸着法で求めた比表面積が100m2/g以上である担体に、活性成分として白金族金属を担持させたことを特徴とするアルデヒド類の酸化分解用触媒。
【選択図】 なし
Description
本発明は、比較的低温(150℃未満)で、空気中に含まれるアルデヒド類を酸化分解する活性を有する触媒に関する。
大気中に存在し得る有機物成分であって人体に影響を及ぼす可能性がある有害ガス成分が問題視されるようになってきている。アルデヒド類は不快臭を有する悪臭有害ガス成分の一種であり、例えば建築資材等から発散するアルデヒド類はシックハウス症候群の原因物質とも考えられており、空気中に含まれているアルデヒド類を低温で確実に除去することが可能な技術開発が求められている。
従来、気相中のアルデヒド類化合物を除去する方法としては、活性炭やゼオライト等の吸着剤を用いて吸着除去する方法や酸化機能を有する触媒と高温で燃焼除去する方法、あるいはオゾン発生機で発生させたオゾンガスにより酸化分解する方法等が用いられている。
吸着剤としての活性炭やゼオライトは、高い吸着活性を示すが、吸着飽和状態で失活してしまい、加熱再生する際に吸着ガスの二次処理が必要になる。
また、酸化触媒を用いた燃焼除去方法は100%近い活性を示すが、300℃前後まで燃焼させるための発熱に要するエネルギーコストを考慮すると経済的に難がある。
なお、酸化触媒を用いたアルデヒドの酸化分解反応は、下記のとおり、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等を二酸化炭素および水に変換させる反応である。
HCHO + O2 → CO2 + H2O
2CH3CHO + 5O2 → 4CO2 + 4H2O
更に、オゾンガスによる除去方法は、常温で実施可能ではあるが、オゾンは人体に対し有害物質であるため、リークしたときの危険性が懸念されている。
なお、酸化触媒を用いたアルデヒドの酸化分解反応は、下記のとおり、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等を二酸化炭素および水に変換させる反応である。
HCHO + O2 → CO2 + H2O
2CH3CHO + 5O2 → 4CO2 + 4H2O
更に、オゾンガスによる除去方法は、常温で実施可能ではあるが、オゾンは人体に対し有害物質であるため、リークしたときの危険性が懸念されている。
このような背景の下で、有害ガスを経済的に除去するための各種の触媒が開発されており、例えば、アルミナに白金を担持した触媒を用いて燃焼排ガス中のアルデヒドを除去する方法が提案されている(特許文献1)。この方法では、100℃前後で反応は開始されるものの、有効な触媒性能を発揮させるためには175℃以上の反応条件が必要とされる。
また、コバルト・銅複合酸化物を主体とする触媒を用いてアルデヒド等の有機化合物を除去する方法が提案されている(特許文献2)。この方法における反応生成物温度は100℃以下ではあるが、初期の触媒活性は高いものの経時的な活性劣化が著しく、耐久性および長期安定性に問題がある。
また、ジルコニアを主成分とする担体に白金を担持した触媒を用いて、燃焼ガス中のアルデヒドを除去する方法が提案されている(特許文献3)。前記触媒は、硫黄酸化物による被毒を重視したものであり、反応温度は80℃と低温ではあるが、所期活性は高いものの早期に活性が低下し長期安定性に問題がある。
一般に触媒を用いたガスの接触反応では、高いSV(空間速度:単位時間当りのガス流量/触媒の体積)および速いLV(線速度)の条件下で反応を行わせることが求められている。このためには、該反応に用いる触媒は、固体酸性が高く活性点の密度が高い、即ち単位体積あたりの活性点の数が多いことが望ましい。更に、空気中には微量ではあるが、酸性ガスが含まれている可能性もあることから、耐酸性が優れていることも重要となる。
これらの観点からみて、触媒の耐酸性については、チタニア、ジルコニア等を担体として採用することが考えられる。また、一般に、前記担体に白金、パラジウム等の活性成分を担持した触媒の初期活性は高い。しかし、長期間にわたって活性を維持できる触媒は知られていない。
なお、本出願人は、先に、ジルコニアとチタニアとリンまたはホウ素から成る三成分系酸化物担体に触媒活性成分として白金、パラジウム、ルテニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種を担持せしめた担体に、触媒活性成分として白金、パラジウム、ルテニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種を担持せしめた揮発性有機塩素化合物の分解触媒を提案している(特許文献4)。しかし、先の提案では、アルデヒド類を比較的低温で酸化分解するために前記触媒が適用できること、アルデヒド類の酸化分解用触媒とするためには、前記担体の比表面積を100m2/g以上のものとすべきこと等については、何ら開示しておらず示唆もしていない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、空気中に含まれるアルデヒド類を従来よりも低温の条件であっても酸化分解して除去することが可能であり、且つ長期間にわたって前記酸化分解活性を維持することができる、アルデヒド類の酸化分解用触媒を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素からなる担体に触媒活性成分を担持させた触媒において、前記担体の窒素ガス吸着法により求めた比表面積が100m2/g以上とすることによって空気中に含まれるアルデヒド類を150℃未満という低温で十分除去することが可能となることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体であって、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含み、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%含み、且つ、窒素ガス吸着法で求めた比表面積が100m2/g以上である担体に、活性成分として白金族金属を担持させたことを特徴とするアルデヒド類の酸化分解用触媒を提供する。
ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体であって、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含み、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%含み、且つ、窒素ガス吸着法で求めた比表面積が100m2/g以上である担体に、活性成分として白金族金属を担持させたことを特徴とするアルデヒド類の酸化分解用触媒を提供する。
本発明のアルデヒド類の酸化分解用触媒によれば、空気中に含まれるアルデヒド類を150℃未満という比較的低温条件で酸化分解することができる。また、その触媒活性が高いのみならず、長時間にわたって触媒活性を維持することができることから、処理効率がよく、耐久性においても優れており、悪臭防止の用途に極めて有効である。
[担体]
本発明のジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体は、例えば、混合法等の一般的な触媒担体の製造方法によって製造することができる。
本発明のジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体は、例えば、混合法等の一般的な触媒担体の製造方法によって製造することができる。
即ち、チタニア水和物ケーキに、触媒担体としたときにジルコニアがZrO2として25〜50重量%となる量の水酸化ジルコニウム粉体と、オルトリン酸溶液および/またはオルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸あるいはホウ酸水溶液を、酸化リン含有量および/または酸化ホウ素の含有量が、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含まれるように加えて、捏和し、次いで成型助剤を添加し、十分可塑化するまで練り込み、成型して、乾燥し、さらに焼成することで製造することができる。
本発明において用いられるチタニア水和物ケーキは、硫酸チタン、三塩化チタン、四塩化チタン、テトライソプロポキシチタネート等のチタニウム塩溶液にアンモニア水、水酸化ナトリウム、炭酸アンモニウム等の塩基性水溶液を加えて、加水分解し、濾過洗浄することによって得られる。
本発明の担体において、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3としてで2〜5重量%、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%とし、残部が実質的にチタニアとするのは、この範囲外ではアルデヒド類を長期間安定した分解活性を維持することができないからである。
成型助剤として、チタニアゾル、硝酸ジルコニウム溶液、炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液等の無機物およびセルロース系等の有機物を添加することで、成型性の改善と成型担体の充填密度を高めることができる。ここに用いる成型助剤は、触媒担体を製造するのに用いられる通例のものでよく、特に限定されるものではないが、焼成後に本発明の担体を構成するチタニア、ジルコニア以外の無機物が残存しないことが望ましい。
本発明の担体の形状は、一般に触媒として用いられている顆粒状、円筒状、三つ葉状、リング状、球状、ハニカム等でよく、触媒反応に適した形状を適宜選択することができる。
また、成型体の乾燥後に焼成して担体を得る際の成型体の焼成温度は400〜600℃の範囲が望ましい。焼成温度を高くすると酸化チタンはアナターゼ構造からルチル構造に熱転移し、酸化ジルコニウムは準安定正方晶系から単斜晶系に熱転移し、ひいては得られる担体の比表面積が減少するからであり、窒素ガス吸着法により求めた比表面積が100m2/g以上の担体を得るためには、450〜550℃の範囲で焼成することが好ましい。
[白金族金属]
本発明の触媒は、上記のようにして得られた酸化リン/酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体に、活性成分として白金族金属を担持させたものである。
白金族金属としては、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム等が挙げられる。
本発明の触媒は、上記のようにして得られた酸化リン/酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体に、活性成分として白金族金属を担持させたものである。
白金族金属としては、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム等が挙げられる。
上記酸化リンおよび/または酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体に白金族金属を担持させるには、先ず、白金塩、パラジウム塩、ルテニウム塩等の水溶液を所望量の活性金属成分を担持できるように濃度を調整した活性金属塩水溶液を準備し、この水溶液中に酸化リン/酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体を含浸して該液を吸収させるか、あるいは前記所望量の触媒活性金属成分を溶解させた水溶液全量を吸着させて担持させる。例えば、白金を活性成分として担持するためには、塩化白金酸六水和物、塩化白金酸アンモニウム、テトラアンミン白金(II)硝酸塩等の白金塩水溶液が使用できる。
本発明の触媒は、上記のとおりにして、白金族金属の塩溶液を担持し、次いで80〜110℃の温度で乾燥し、400〜500℃の温度で焼成することにより得られる。
本発明の触媒は、上記のとおりにして、白金族金属の塩溶液を担持し、次いで80〜110℃の温度で乾燥し、400〜500℃の温度で焼成することにより得られる。
本発明の触媒において、活性成分の担持量を金属換算で、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%とするのがよい。前記活性成分の担持量が少なすぎると十分な分解活性が得られず、また、逆に多すぎても活性向上に対する効果が得られないからであり、経済性を考慮すると不利である。
本発明の触媒がアルデヒド類を効率よく酸化分解できるのは、担体を構成する各成分の相乗効果により、活性点の数が増したため触媒活性を向上させることができたのためであると推定される。
[実施例及び比較例]
以下、本発明を具体的に実施例と比較例とともに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものでない。
以下、本発明を具体的に実施例と比較例とともに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものでない。
<調整例1>(酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aの調製)
内容積100リットルの撹拌機付ステンレス製反応槽に水45リットルをはりこみ、70℃にまで昇温してこの温度を保持した。次に、濃度14%のアンモニア水190gを加え、pH9.5とした後、濃度24重量%の硫酸チタン(Ti(SO4)2)水溶液20kgと、濃度14%のアンモニア水18.2kgとを、pH9.0〜9.5に保持しながら15分間で全量を同時もしくはほぼ同時に滴下し、さらに30分間熟成し、TiO2として2.85重量%濃度のチタニア水和物スラリーを得た。得られた該水和物スラリーを濾過し、温度50℃の水80リットルにチタニア水和物ケーキを再分散し、濾過する操作を3回繰り返し、硫酸根とアンモニア分を除去したチタニア水和物ケーキを得た。
内容積100リットルの撹拌機付ステンレス製反応槽に水45リットルをはりこみ、70℃にまで昇温してこの温度を保持した。次に、濃度14%のアンモニア水190gを加え、pH9.5とした後、濃度24重量%の硫酸チタン(Ti(SO4)2)水溶液20kgと、濃度14%のアンモニア水18.2kgとを、pH9.0〜9.5に保持しながら15分間で全量を同時もしくはほぼ同時に滴下し、さらに30分間熟成し、TiO2として2.85重量%濃度のチタニア水和物スラリーを得た。得られた該水和物スラリーを濾過し、温度50℃の水80リットルにチタニア水和物ケーキを再分散し、濾過する操作を3回繰り返し、硫酸根とアンモニア分を除去したチタニア水和物ケーキを得た。
次に、このチタニア水和物ケーキ1967g(TiO2として295g)と、水酸化ジルコニア粉体(日本軽金属工業社製)493g(ZrO2として濃度:35.5重量%、ZrO2として175g)と、正リン酸溶液18.2g(PO4として濃度:82重量%、PO4として15g)とを、加温ジャケット付ニーダー中で捏和し、次いで、該捏和物にチタニアゾル(多木化学社製)250g(TiO2として濃度:66重量%、TiO2として15g)と微結晶セルロース:アビセル(商品名:旭化成工業社製)15gとメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース:メトローズ(商品名、信越化学工業社製)7gとを加え、捏和して可塑化物を得た(なお、捏和物の450℃での強熱減量は62%であった)。次に、該可塑化物を製丸機にて直径1.0mmのビードに造粒し、100℃の温度で15時間乾燥した後、450℃で2時間焼成して酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例2>(酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Bの調製)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを304gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを15.7gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Bを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを304gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを15.7gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Bを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例3>(酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Cの調製)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを930gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを24.0gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Cを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを930gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを24.0gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Cを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例4>(酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Dの調製)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを485gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを11.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Dを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを485gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを11.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Dを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例5>(酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Eの調製)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを510gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを31.3gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Eを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを510gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを31.3gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体担体Eを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例6>(酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fの調製)
上記調製例1に記載のチタニア水和物ケーキ1967g(TiO2として295g)と、水酸化ジルコニア粉体(日本軽金属工業社製)493g(ZrO2として濃度:35.5重量%、ZrO2として175g)と、オルトホウ酸26.5g(B2O3として15g)とを、加温ジャケット付ニーダー中で捏和し、次いで、該捏和物にチタニアゾル(多木化学社製)250g(TiO2として濃度:66重量%、TiO2として15g)と微結晶セルロース:アビセル(商品名:旭化成工業社製)15gとメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース:メトローズ(商品名、信越化学工業社製)7gとを加え、捏和して可塑化物を得た(捏和物の450℃での強熱減量は61%であった)。次に、該可塑化物を製丸機にて直径1.0mmのビードに造粒し、100℃の温度で15時間乾燥した後、450℃で2時間焼成して粒状の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載のチタニア水和物ケーキ1967g(TiO2として295g)と、水酸化ジルコニア粉体(日本軽金属工業社製)493g(ZrO2として濃度:35.5重量%、ZrO2として175g)と、オルトホウ酸26.5g(B2O3として15g)とを、加温ジャケット付ニーダー中で捏和し、次いで、該捏和物にチタニアゾル(多木化学社製)250g(TiO2として濃度:66重量%、TiO2として15g)と微結晶セルロース:アビセル(商品名:旭化成工業社製)15gとメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース:メトローズ(商品名、信越化学工業社製)7gとを加え、捏和して可塑化物を得た(捏和物の450℃での強熱減量は61%であった)。次に、該可塑化物を製丸機にて直径1.0mmのビードに造粒し、100℃の温度で15時間乾燥した後、450℃で2時間焼成して粒状の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例7>(酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Gの調製)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを304gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを22.8gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Gを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを304gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを22.8gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Gを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例8>(酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Hの調製)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを930gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを34.0gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Hを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを930gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを34.0gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Hを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例9>(酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Iの調製)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを485gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを17.4gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Iを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを485gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを17.4gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Iを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例10>(酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Jの調製)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを510gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを45.7gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Jを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを510gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを45.7gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Jを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例11>(担体Kの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを470gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)を使用しなかったこと以外は、調製例1と同様にして、担体Kを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを470gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)を使用しなかったこと以外は、調製例1と同様にして、担体Kを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例12>(担体Lの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを101gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを13gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Lを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを101gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを13gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Lを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例13>(担体Mの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを1417gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを30.5gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Mを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを1417gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを30.5gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Mを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例14>(担体Nの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを479gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを5.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Nを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを479gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを5.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Nを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例15>(担体Oの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを527gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを45.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Oを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを527gに変更したこと、および、正リン酸溶液(PO4として濃度:82重量%)の使用量18.2gを45.9gに変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Oを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例16>(担体Pの調製)(比較用)
上記調製例1に記載の直径1.0mmのビードの焼成温度450℃を、650℃に変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Pを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例1に記載の直径1.0mmのビードの焼成温度450℃を、650℃に変更したこと以外は、調製例1と同様にして、担体Pを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例17>(担体Qの調製)(比較用)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを101gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを18.9gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Qを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを101gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを18.9gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Qを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例18>(担体Rの調製)(比較用)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを1417gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを44.2gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Rを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを1417gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを44.2gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Rを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例19>(担体Sの調製)(比較用)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを479gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを8.6gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Sを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを479gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを8.6gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Sを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例20>(担体Tの調製)(比較用)
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを527gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを66.2gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Tを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の、水酸化ジルコニア粉体(ZrO2として濃度:35.5重量%)の使用量493gを527gに変更したこと、および、オルトホウ酸の使用量26.5gを66.2gに変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Tを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
<調整例21>(担体Uの調製)(比較用)
上記調製例5に記載の直径1.0mmのビードの焼成温度450℃を、650℃に変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Uを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
上記調製例5に記載の直径1.0mmのビードの焼成温度450℃を、650℃に変更したこと以外は、調製例5と同様にして、担体Uを得た。この担体の組成および比表面積を表1に示す。
[実施例1]
上記調製例1で得られた酸化リン−ジルコニア−チタニア担体A150gに、塩化白金酸2.0gを水30ミリリットルに溶解し、担体の吸水量に見合う液量に水で液量を調節した溶液を含浸担持し、110℃で15時間乾燥した後、400℃で2時間焼成して触媒C−1を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記調製例1で得られた酸化リン−ジルコニア−チタニア担体A150gに、塩化白金酸2.0gを水30ミリリットルに溶解し、担体の吸水量に見合う液量に水で液量を調節した溶液を含浸担持し、110℃で15時間乾燥した後、400℃で2時間焼成して触媒C−1を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[実施例2〜5]
上記実施例1に記載の酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aに代えて、上記調製例2〜5で得られた酸化リン−ジルコニア−チタニア担体B〜Eを使用すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−2〜C−5を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
上記実施例1に記載の酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aに代えて、上記調製例2〜5で得られた酸化リン−ジルコニア−チタニア担体B〜Eを使用すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−2〜C−5を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
[実施例6]
上記実施例1に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを1.0gに変更すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−6を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記実施例1に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを1.0gに変更すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−6を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[実施例7]
上記実施例1に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを4.0gに変更すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−6を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記実施例1に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを4.0gに変更すること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−6を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[実施例8]
上記調製例6で得られた酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体F150gに、塩化白金酸2.0gを水30ミリリットルに溶解し、担体の吸水量に見合う液量に水で液量を調節した溶液を含浸担持し、110℃で15時間乾燥した後、400℃で2時間焼成して触媒C−7を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記調製例6で得られた酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体F150gに、塩化白金酸2.0gを水30ミリリットルに溶解し、担体の吸水量に見合う液量に水で液量を調節した溶液を含浸担持し、110℃で15時間乾燥した後、400℃で2時間焼成して触媒C−7を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[実施例9〜12]
上記実施例8に記載の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fに代えて、上記調製例7〜10で得られた酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体担体G〜Jを使用すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−9〜C−12を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
上記実施例8に記載の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fに代えて、上記調製例7〜10で得られた酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体担体G〜Jを使用すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−9〜C−12を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
[実施例13]
上記実施例8に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを1.0gに変更すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−13を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記実施例8に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを1.0gに変更すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−13を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[実施例14]
上記実施例8に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを4.0gに変更すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−14を得た。Pt担持量を第1表に示す。
上記実施例8に記載の塩化白金酸の使用量2.0gを4.0gに変更すること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−14を得た。Pt担持量を第1表に示す。
[比較例1〜6]
上記実施例1に記載の酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aに代えて、上記調製例11〜16で得られた担体K〜担体Pを用いること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−15〜触媒C−20を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
上記実施例1に記載の酸化リン−ジルコニア−チタニア担体Aに代えて、上記調製例11〜16で得られた担体K〜担体Pを用いること以外は、実施例1と同様にして、触媒C−15〜触媒C−20を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
[比較例7〜11]
上記実施例8に記載の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fに代えて、上記調製例17〜21で得られた担体Q〜担体Uを用いること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−21〜触媒C−25を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
上記実施例8に記載の酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体Fに代えて、上記調製例17〜21で得られた担体Q〜担体Uを用いること以外は、実施例8と同様にして、触媒C−21〜触媒C−25を得た。各触媒のPt担持量を第1表に示す。
<活性評価試験>
実施例および比較例で得た上記触媒C−1〜C−25について、下記条件でアセトアルデヒド除去性能を評価した。測定結果を表1に示す。
反応装置:固定床型流通反応装置(直径:1.5cm、触媒充填量:10ml)
流通モデルガス:アセトアルデヒド100ppm 含有空気
空間速度(SV):20,000h-1
触媒層温度:100℃
アセトアルデヒド除去率の測定:
触媒層通過前のガス(IN)および触媒層通過後のガス(OUT)をサンプリングして、各々のアセトアルデヒド濃度(ppm)を島津製作所社製ガスクロマトグラフ装置を用いて測定した。アセトアルデヒド除去率を下記式のとおりに算出した。
アセトアルデヒド除去率(%)={(IN濃度−OUT濃度)/IN濃度}×100
上記条件で触媒層へのモデルガスの流通を開始してから、2時間、10時間および50時間の3点の経過時間におけるアセトアルデヒド除去率を測定した。
実施例および比較例で得た上記触媒C−1〜C−25について、下記条件でアセトアルデヒド除去性能を評価した。測定結果を表1に示す。
反応装置:固定床型流通反応装置(直径:1.5cm、触媒充填量:10ml)
流通モデルガス:アセトアルデヒド100ppm 含有空気
空間速度(SV):20,000h-1
触媒層温度:100℃
アセトアルデヒド除去率の測定:
触媒層通過前のガス(IN)および触媒層通過後のガス(OUT)をサンプリングして、各々のアセトアルデヒド濃度(ppm)を島津製作所社製ガスクロマトグラフ装置を用いて測定した。アセトアルデヒド除去率を下記式のとおりに算出した。
アセトアルデヒド除去率(%)={(IN濃度−OUT濃度)/IN濃度}×100
上記条件で触媒層へのモデルガスの流通を開始してから、2時間、10時間および50時間の3点の経過時間におけるアセトアルデヒド除去率を測定した。
[評価]
表1の結果からみて、触媒C−1〜C−14は、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体または酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体の組成と比表面積および活性金属担持量が本発明の範囲の触媒であり、アセトアルデヒドの除去率は反応初期から50時間まで除去率が95%以上の高活性を維持でき、長時間活性が安定していることが明らかである。
表1の結果からみて、触媒C−1〜C−14は、酸化リン−ジルコニア−チタニア担体または酸化ホウ素−ジルコニア−チタニア担体の組成と比表面積および活性金属担持量が本発明の範囲の触媒であり、アセトアルデヒドの除去率は反応初期から50時間まで除去率が95%以上の高活性を維持でき、長時間活性が安定していることが明らかである。
比較例1の酸化リンおよび酸化ホウ素を含まない担体Kを用いた触媒C−15は、本発明の範囲外のものであり、反応初期のアセトアルデヒドの除去率は高いものの反応時間とともにアセトアルデヒドの除去率が低下していくことが明らかである。
比較例4、比較例5、比較例9および比較例10は、酸化リンをPO4として、および/または酸化ホウ素をB2O3として、担体中の含有量が本発明の2〜5重量%との範囲を超える触媒C−18、C−19、C−23、C−24を用いるものである。また、比較例2、比較例3、比較例7および比較例8は、ジルコニアをZrO2として、担体中の含有量が本発明の25〜50重量%との範囲を超える触媒C−16、C−17、C−21、C−22を用いるものである。これらの触媒は、反応初期のアセトアルデヒドの除去率は高いものの反応時間とともにアセトアルデヒドの除去率が低下していく傾向にあることが明らかであり、本発明では、担体の組成が、PO4換算量としておよび/またはB2O3換算量として2〜5重量%の範囲で含み、ZrO2として25〜50重量%の範囲で含み、残部が実質的に酸化チタンからなるようにすることで、各成分の相乗効果による活性点の数を増やす効果を発揮すると推定されるが、前記各成分の含有量が本発明の範囲より多くても少なくても前記効果が得られないことは明らかである。
比較例6および比較例11の触媒C−20および触媒C25は、担体の組成は本発明の範囲内であるが、比表面積が小さい担体に活性金属である白金の担持量をPtとして0.5重量%担持した触媒であり、反応初期のアセトアルデヒドの除去率は高いものの早期に失活することが明らかである。
Claims (3)
- ジルコニアとチタニアと酸化リンおよび/または酸化ホウ素とからなる担体であって、酸化リンおよび/または酸化ホウ素を、PO4としておよび/またはB2O3として、2〜5重量%含み、ジルコニアをZrO2として25〜50重量%含み、且つ、窒素ガス吸着法で求めた比表面積が100m2/g以上である担体に、活性成分として白金族金属を担持させたことを特徴とするアルデヒド類の酸化分解用触媒。
- 前記白金族金属の前記担体に対する担持量が0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化分解用触媒。
- 150℃未満の温度で活性を示す請求項1または2に記載の酸化分解用触媒
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003317839A JP2005081284A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | 有害ガス除去用酸化触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003317839A JP2005081284A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | 有害ガス除去用酸化触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003317839A Pending JP2005081284A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | 有害ガス除去用酸化触媒 |
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Country | Link |
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- 2003-09-10 JP JP2003317839A patent/JP2005081284A/ja active Pending
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