JP2000317271A - 吸着材 - Google Patents

吸着材

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JP2000317271A
JP2000317271A JP11126003A JP12600399A JP2000317271A JP 2000317271 A JP2000317271 A JP 2000317271A JP 11126003 A JP11126003 A JP 11126003A JP 12600399 A JP12600399 A JP 12600399A JP 2000317271 A JP2000317271 A JP 2000317271A
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photocatalyst
adsorbent
zinc
copper
activated carbon
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JP11126003A
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English (en)
Inventor
Hirosumi Ogawa
裕純 小川
Hiroki Nagayama
啓樹 永山
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アセトアルデヒドやアンモニアの吸着性能が
高く、活性の高い期間が長いことが期待できる吸着材を
提供すること。 【解決手段】 外表面に光触媒と銅、亜鉛からなる群か
ら選ばれた1種類以上の元素よりなる化合物が存在する
活性炭を含み、前記光触媒が活性化される状態になるこ
とがある条件で使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸着材およびこの吸
着材を含んでなる脱臭フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭は、多種類のガス成分の吸着性能
が高くかつ安価であるので吸着材として広く一般的に使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性炭
はアセトアルデヒドやアンモニア等のたばこ臭に含まれ
る成分の吸着除去性能は低いため、たばこ臭の除去に用
いる場合には吸着性能を向上させる成分を添着してい
る。
【0004】例えば特開平05−269375号公報に
は、活性炭に粒径1μm以下の粒状銅酸化物を担持した
材料を用いた従来技術が開示されている。また、例えば
特開平10−057734号公報には、鉄、クロム、ニ
ッケル、マンガン、銅、亜鉛、マグネシウム及びカルシ
ウムよりなる群より選ばれた1種又はそれ以上の金属を
含む酸化物を担持した材料を用いた従来技術が提案され
ている。
【0005】さらに、例えば特開平06−170220
号公報には、光触媒と活性炭のような吸着材を組み合わ
せた吸着材も提案されている。
【0006】また、例えば特開平09−192496号
公報には、活性の高い光触媒として銅バナジウム、クロ
ム、マンガン、鉄、ニッケルよりなる群より選択される
少なくとも1種のドーパントがドーピングされた光触媒
が提案されている。
【0007】銅や、その他の元素の酸化物を担持した活
性炭は、活性炭のみよりもアセトアルデヒドやアンモニ
アの吸着性能の向上が図られるものの、その効果は十分
とはいえない。
【0008】光触媒は、吸着したガス成分を酸化還元反
応により分解するので、活性の高い期間が長いことが期
待できるが、吸着能力が低く、反応速度が遅いので十分
ではない。
【0009】光触媒に銅等を担持した技術が公開されて
いるが、これは光触媒の特性を変更するものであって、
アセトアルデヒドやアンモニアの除去性能を向上させる
には不十分である。
【0010】活性炭に光触媒を担持したものは、活性炭
による吸着と光触媒による反応の両者を満足するが、特
にアンモニアに対する性能が十分ではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴を以
下に示す。本発明による吸着剤は、外表面に光触媒と
銅、亜鉛からなる群から選ばれた1種以上の元素よりな
る化合物が存在する活性炭を含み、この光触媒が活性化
される状態になることがある条件で使用される。すなわ
ち、本発明では、活性炭と光触媒と銅、亜鉛の組み合わ
せ+光照射して使用の組み合わせが特徴である。
【0012】本発明によれば、光触媒のみ、活性炭の
み、活性炭と光触媒、活性炭と銅、亜鉛よりも高性能
(光で活性化された光触媒が活性炭や光触媒や銅、亜鉛
に吸着したガス成分を分解除去するとともに、銅、亜鉛
の電子的状態を光触媒により吸着しやすい状態に戻す、
これは上記組み合わせで初めて可能)である。
【0013】光触媒の種類としては、チタニア、ジルコ
ニア、酸化亜鉛、酸化錫であり、この中で特に好ましい
ものはチタニアである。また、銅、亜鉛の化合物として
は、塩化物、亜鉛を除く酸化物、硝酸塩、水酸化物、酢
酸塩である。また、光触媒量は0.1〜5wt%(活性
炭基準)である。銅、亜鉛の化合物の量は元素として
0.1〜10wt%(活性炭基準)である。光触媒が活
性化される状態は400nm以下の波長を含む光を照射
したときである。
【0014】本発明による吸着材によれば、従来の吸着
剤では除去が困難なアンモニアとアセトアルデヒドを
銅、亜鉛及び活性炭で吸着して近接する、活性化した光
触媒により酸化、分解するとともに、銅、亜鉛の酸化状
態が変化した場合でも、酸化・還元することで吸着前の
状態に戻すことができる。
【0015】また、光触媒と銅、亜鉛を近接した状態で
存在させているので、光触媒による吸着物の分解と、
銅、亜鉛の電子状態の維持が可能となる。したがって、
吸着性能が向上すると共に吸着性能の低下を抑制し、高
性能で長寿命の吸着材が得られる。
【0016】さらに、光触媒が活性炭の外表面に多く存
在しているので光の照射による活性化が起こり易い。も
し、光触媒が細孔内部に存在しても、光が届かないので
活性化されない。
【0017】本発明による吸着材の第2の特徴を以下に
示す。光触媒と銅、亜鉛が活性炭表面で近接した状態で
存在している。上記の近接した状態とは、吸着材の表面
のEPMAによる観察で光触媒の元素(チタニア→T
i、ジルコニア→Zr、酸化亜鉛→Zn、酸化錫→S
n)の存在する位置に銅、亜鉛が重なって存在する面積
の比率が少なくとも5%以上ある。
【0018】本発明による第2の特徴によれば銅、亜
鉛、化合物を光触媒の近傍に存在させることによる、相
乗効果を得ることができる。
【0019】次に本発明による吸着材の他の特徴を以下
に示す。 (1)吸着材の作り方:光触媒の粒子に銅、亜鉛の化合
物の溶液を含浸して担持させた後に、活性炭に接着剤で
固定する。これによる効果は、光触媒を活性炭の外表面
に担持させることができる。また、銅、亜鉛化合物を光
触媒の近傍に存在させることができる。
【0020】(2)吸着剤の作り方:光触媒の粒子を活
性炭に接着剤で固定した後に、銅、亜鉛の化合物の溶液
を含浸で担持し、必要に応じて乾燥、焼成する。これに
よる効果は、光触媒を活性炭の外表面に担持させること
ができる。また、銅、亜鉛化合物を光触媒の近傍に存在
させることができる。
【0021】(3)活性炭は再放出性が高いものを選択
する。この場合、原材料の種類(木粉、ヤシガラ、石
炭)は問わない。再放出性を考慮して平均細孔半径を1
0μm以上35μm以下とする。これによる効果は、吸
着したガスが活性炭から、銅、亜鉛、及び光触媒への移
動を容易になるので、反応速度を高くでき、結果として
吸着量を大きくできる。
【0022】(4)本発明の吸着材を用いた脱臭フィル
ターにおけるフィルターの構造は、吸着材をバインダー
で保持させた不織布層1とその両側に除塵のために設け
られた不織布2及び3の3層の不織布で構成されてい
る。この脱臭フィルターの使用の際には、吸着剤の光触
媒を活性化するための光を照射する光源を用いる。これ
による効果は、通気抵抗が低く、吸着材の目付量を多く
取れる形態が得られることである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明による吸着材の実施
の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】以下に本発明による吸着材の構成を述べ
る。本発明の吸着材は、図3に示すように、光触媒6と
銅、亜鉛からなる群から選ばれた少なくとも1種の銅、
化合物(図3では銅、亜鉛化合物7が該当する)を活性
炭粒子5(以下単に活性炭と称す)に担持したものを含
んでおり、光触媒6が活性化される状態になることがあ
る条件で使用されることを特徴とする。
【0025】この光触媒6は、活性炭5及び光触媒、
銅、亜鉛に吸着したガスと作用するものである。光触媒
6として、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化錫か
らなる群より選ばれた少なくとも1種類である。望まし
くは、チタニアである。
【0026】ここで光触媒6は活性炭5の重量を基準と
して0.1〜5wt%が望ましい。0.1wt%以下で
は含有量が十分でなく、所望の反応を十分に得ることが
できず、一方、5wt%を超えると、活性炭5の細孔内
部に入り込む光触媒6の量が多くなり、光照射による活
性化が行われず無駄になる上、活性炭5の吸着能力の妨
げとなるからである。
【0027】銅、亜鉛からなる群から選ばれた少なくと
も1種の化合物は、活性炭5、光触媒6では吸着が困難
なアンモニア、アセトアルデヒドの吸着を促進するもの
である。銅、亜鉛からなる群から選ばれた少なくとも1
種の化合物の種類としては、塩化物、亜鉛を除く酸化
物、硝酸塩、水酸化物、酢酸塩が揚げられる。
【0028】銅、亜鉛からなる群から選ばれた少なくと
も1種の化合物の量としては、活性炭5の重量を基準と
して0.1〜10wt%が望ましい。0.1wt%以下
では含有量が十分でなく、所望の反応を十分に得ること
ができず、一方、10wt%を超えて増やしても除去性
能の向上が確認できないからである。
【0029】光触媒6の活性化は、光を照射することで
達成され、その光源としては太陽光、蛍光灯、ブラック
ライト、水銀灯、キセノン灯等を使用できる。使用する
光源の波長は200〜500nm、更に好ましくは20
0〜400nmであることが望ましいが特に限定されな
い。本発明の光触媒6は、銅、亜鉛と共に活性炭表面に
存在し、両者が近接した状態で存在していることが望ま
しい。
【0030】吸着材表面のEPMA分析で、光触媒6の
元素(チタニア→Ti、ジルコニア→Zr、酸化亜鉛→
Zn、酸化錫→Sn)の存在する位置に銅、亜鉛が重な
って存在する面積の比率が少なくとも5%以上、望まし
くは20%以上存在する程度に近接している。
【0031】本発明の吸着材の製造方法としては、一般
的な製造方法を採用しうる。例えば、活性炭5に添着さ
せる光触媒6に銅、亜鉛の化合物の溶液を含浸して担持
させた後に、活性炭5に接着剤で固定する方法や、活性
炭5に光触媒粒子を接着剤で固定した後に、銅、亜鉛の
化合物の溶液を含浸して担持する方法等である。
【0032】使用する活性炭5は、吸着ガスの再放出性
が高いことが望ましい。再放出性の目安としては活性炭
5の細孔半径が10μm以上35μm以下であることが
望ましい。10μm以下では再放出性が低く、35μm
以上にしても除去性能の向上が確認できないからであ
る。
【0033】接着剤としては、無機バインダーや熱可塑
性樹脂を用いることが可能である。無機バインダーとし
て、シランカップリング材やコロイダルシリカが、熱可
塑性樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合樹脂又はこの
変性ポリマー、エチレンアクリレート共重合樹脂等があ
る。
【0034】本発明の吸着材の使用形態としては、吸着
材をバインダーで保持させた不織布層1とその両側に除
塵のために設けられた不織布2及び3の3層の不織布で
構成されたフィルターとそれに光を照射する光源の組み
合わせが考えられる。
【0035】本発明の吸着材では、アンモニアとアセト
アルデヒドを銅、亜鉛及び活性炭5で吸着して近接す
る、活性化した光触媒6により酸化、分解するととも
に、銅、亜鉛の酸化状態が変化した状態でも、酸化・還
元することで吸着前の状態に戻すことができる。
【0036】光触媒6と銅、亜鉛を近接した状態で存在
させているので、光触媒6による吸着物の分解と、銅、
亜鉛の電子状態の維持が可能となる。従って、吸着性能
が向上すると共に吸着性能の低下を抑制し、高性能で長
寿命の吸着材が得られる。
【0037】光触媒6が活性炭5の外表面に多く存在さ
せるので光の照射による活性化が起こり易い。従って、
細孔内部に存在しても、光が届かないので活性化されな
い。
【0038】銅、亜鉛の化合物を光触媒6の近傍に存在
させることにより、アセトアルデヒド、アンモニアの吸
着性能の向上と吸着したガスの光触媒6による処理及び
光触媒6による銅、亜鉛の電子的な状態の吸着前の状態
への復帰という、相乗効果を得ることができる。
【0039】作り方は、光触媒6と銅、亜鉛化合物を近
接した状態で活性炭5の表面に担持できるようにするも
のであればよい。光触媒6は光により活性化するので、
活性炭5の外表面に存在することが必要である。活性炭
内部に存在しても、細孔を塞いで吸着能力を低下させ、
光による活性化が期待できない。光で活性化する光触媒
6に近接して銅、亜鉛化合物が存在することで、吸着し
たガスの光触媒6への移動が起こり易くなる。又、光触
媒6による銅、亜鉛の電子的な状態の吸着前の状態への
復帰も起こり易くなる。
【0040】光触媒6と銅、亜鉛化合物を担持させる活
性炭5は、種類を問わないが望ましくは吸着したガスの
再放出性が高いことが望ましい。吸着したガスの再放出
性が高いとガスの移動が起こり易く、光触媒6にガスが
移動しやすい。
【0041】本発明の吸着材の使用形態として、図2に
示すように、除塵用不織布2、保持用不織布1、活性炭
粒4および除塵用不織布3の3層構造のフィルターを採
用した。このように3層構造のフィルターを採用したの
は、吸着材の目付量を多く取りながら、通気抵抗を低く
できるからである。したがって、3層構造のフィルター
を、必要に応じて他の形態、例えば図3に示すようにハ
ニカム構造等を採っても問題がない。
【0042】以下、本発明による吸着材の実施の形態
を、実施例、比較例及び試験例を参照しながら具体的に
説明する。
【0043】(実施例1)活性炭5として、粒度20〜
42Mesh、平均細孔径が12μmの活性炭(クラレ
ケミカル(株)製、商品名「クラレコールGG」)を使
用した。光触媒6として酸化チタン粉末(石原産業
(株)製、商品名「ST−01」)を用い、これとコロ
イダルシリカ(日産化学(株)製、商品名「スノーテッ
クス」)を水に加えて、振動ミルにより混合粉砕し、均
一なスラリー状態とした。活性炭5をスラリーに投入
し、攪拌を60分行い、デカンテーションして活性炭5
を取り出した。取り出した活性炭5を室温で3時間減圧
乾燥した後に、オーブンにて120℃で2時間乾燥し
て、光触媒6を1wt%(活性炭重量基準、以下断りな
い限り同じ)添着した活性炭5を得た。上記活性炭5に
硝酸銅水溶液をスプレーで噴霧して、120℃で2時間
乾燥し、銅を0.54wt%添着させた吸着材1を得
た。
【0044】(実施例2)実施例1において、光触媒6
の添着量を0.5wt%にする以外は同様にして吸着材
2を得た。
【0045】(実施例3)実施例1において、光触媒6
の添着量を5wt%にする以外は同様にして吸着材3を
得た。
【0046】(実施例4)実施例1において、使用する
活性炭5の平均細孔径を15μmのものとする以外は同
様にして吸着材4を得た。
【0047】(実施例5)実施例1において、硝酸銅水
溶液を酢酸銅水溶液にする以外は同様にして吸着材5を
得た。
【0048】(実施例6)実施例1において、硝酸銅水
溶液を硝酸亜鉛水溶液にする以外は同様にして吸着材6
を得た。
【0049】(実施例7)実施例1において、添着する
銅の量を1wt%とする以外は同様にして吸着材7を得
た。
【0050】(実施例8)実施例1において、添着する
銅の量を5wt%とする以外は同様にして吸着材8を得
た。
【0051】(実施例9)実施例4において、添着する
銅の量を3wt%とする以外は同様にして吸着材9を得
た。
【0052】(実施例10)活性炭5として、粒℃20
〜42Meshの活性炭(クラレケミカル(株)製、商
品名「クラレコールGG」)を使用した。光触媒6とし
て酸化チタン粉末(石原産業(株)製、商品名「ST−
01」)を用い、これに硝酸銅水溶液をスプレーで噴霧
し、120℃で2時間乾燥し、600℃で2時間焼成し
て、銅を酸化チタンの重量に対して30wt%添着させ
た。銅添着酸化チタン粉末とコロイダルシリカ(日産化
学(株)製、商品名「スノーテックス」)を水に加え
て、振動ミルにより混合粉砕し、均一なスラリー状態と
した。活性炭5をスラリーに投入し、攪拌を60分行
い、デカンテーションして活性炭5を取り出した。取り
出した活性炭5を室温で3時間減圧乾燥した後に、オー
ブンにて120℃で2時間乾燥して、光触媒6を3wt
%、銅を0.9wt%添着した吸着材10を得た。
【0053】(実施例11)実施例10において、スノ
ーテックスに代えてシランカップリング材(チッソ
(株)製、商品名「サイラエースS330」)の水溶液
を用いる以外は同様にして吸着材11を得た。
【0054】(比較例A)実施例1において、銅、光触
媒6のいずれも添着しない活性炭5を吸着材Aとした。
【0055】(比較例B)実施例1において、銅を添着
しない以外は同様にして吸着材Bを得た。
【0056】(比較例C)実施例1において、光触媒6
を添着せず、活性炭5に銅のみを添着した以外は同様に
して吸着材Cを得た。
【0057】吸着材1〜11、比較例A,B,Cの内容
を下記の表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】(フィルターの作製)上記吸着材1〜1
1,A〜Cをホットメルトパウダー(ホットメルト型の
粒状結着材)を使用して不織布1に保持し、かつ、その
両側に除塵用不織布2及び3を設けてフィルター1〜1
1,A〜Cとした。なお、使用した試料の目付量は14
0g/m2 である。
【0060】(試験例1)実施例の吸着剤1〜11の粒
の外表面のEPMA分析(倍率:1000倍)を実施
し、チタンの存在位置と銅、亜鉛の存在位置がどれくら
い重なっているかを確認した。いずれの吸着材において
も銅、亜鉛と光触媒6のチタンが重なっている部分の面
積が、チタンが存在している部分の面積に占める割合が
5%以上であった。
【0061】結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】(試験例2)実施例及び比較例で得られた
試料の臭気成分に対する除去性能を、アンモニア及びア
セトアルデヒドについて、それぞれ次のようにして測定
した。乾燥した試料の粉末20mgをガラス製シャーレ
に入れて広げ、それを容量2Lのテドラーバッグに入れ
て密封した。次に、空気と臭気成分(アンモニア及びア
セトアルデヒド)とをテドラーバッグ内へ初期濃度が8
0ppm、ガス量2Lになるように注入する。注入後に
紫外線ランプ(ペンレイ・ランプ、UVP INC製)
22SC−3Lから1.5cm離してテドラーバッグを
静置し光照射を実施する。ガスを注入してから、30分
後にテドラーバッグ内のガスをマイクロシリンジでサン
プリングし、ガス濃度を測定し、除去率を求めた。濃度
測定後、残存ガスを除いて、改めて、空気と臭気成分を
入れる。これを5回連続して繰り返した。
【0064】結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】このように、本発明の実施例による吸着材
は、アンモニア、アセトアルデヒドに対する除去性能
(初期性能)及び耐久性能が優れていることが明らかで
ある。
【0067】(試験例3)フィルター1〜11,A〜C
をφ60の形状にして、10Lのテドラーバッグに入れ
た空気と臭気成分(アンモニア、アセトアルデヒドそれ
ぞれ80ppm)10Lを0.1m/sの流速で30分
循環させた後、バッグ内のガス濃度を測定した。また、
耐久性を評価する試験として、上記試験の後に試験例1
で用いた紫外線ランプを15mm離してフィルター表面
に30分間照射することを1サイクルとして10サイク
ル実施した後の除去率の測定を行った。
【0068】結果を表4に示す。
【0069】
【表4】 このように、本発明の実施例による吸着材を用いたフィ
ルターは、アンモニア、アセトアルデヒドに対する除去
性能(初期性能)及び耐久性能が優れていることが明ら
かである。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、本発明による吸着材に
よれば、従来の吸着剤では除去が困難なアンモニアとア
セトアルデヒドを銅、亜鉛及び活性炭で吸着して近接す
る、活性化した光触媒により酸化、分解するとともに、
銅、亜鉛の酸化状態が変化した場合でも、酸化・還元す
ることで吸着前の状態に戻すことができる。
【0071】また、光触媒と銅、亜鉛を近接した状態で
存在させているので、光触媒による吸着物の分解と、
銅、亜鉛の電子状態の維持が可能となる。したがって、
吸着性能が向上すると共に吸着性能の低下を抑制し、高
性能で長寿命の吸着材が得られる。
【0072】さらに、光触媒が活性炭の外表面に多く存
在しているので光の照射による活性化が起こり易い。も
し、光触媒が細孔内部に存在しても、光が届かないので
活性化されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着材の実施の形態を示す模式図であ
る。
【図2】本発明による吸着材が適用される3層構造のフ
ィルター模式図である。
【図3】本発明による吸着材が適用される脱臭フィルタ
ー模式図である。
【符号の説明】
1 保持用不織布 2 除塵用不織物 3 除塵用不織布 4 活性炭粒 5 活性炭粒子 6 光触媒 7 銅、亜鉛化合物
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/14 B01J 23/14 M 35/02 35/02 J Fターム(参考) 4D019 AA01 AA10 BA03 BA06 BB03 BB10 BB18 BC05 BC07 BC20 CB06 4D048 AA22 BA05X BA06X BA07X BA08Y BA13X BA16X BA21Y BA35X BA41X BA43Y BA46X BB01 BB08 CD05 EA01 EA04 4G066 AA05C AA15B AA18B AA21B AA23B AA24B AA32B AA53B AB24B AE20B BA05 BA09 BA11 BA23 CA02 CA29 CA52 DA03 EA11 EA20 FA12 FA21 FA22 FA37 4G069 AA03 AA08 AA09 AA12 BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA08A BA08B BA21A BA21B BA48A BB04A BB05A BB08A BB12A BB12B BC22A BC31A BC31B BC35A BC35B BE08A BE08B BE32A CA17 EA10 EA22 EB18Y EB19 EC17Y EC28 FB14 FB20 FB71 FB78 FC05 FC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面に光触媒と銅、亜鉛からなる群か
    ら選ばれた1種類以上の元素よりなる化合物が存在する
    活性炭を含み、かつ前記光触媒の添着量が活性炭基準で
    0.1〜5wt%であり前記光触媒が活性化される状態
    になることがある条件で使用されることを特徴とする吸
    着材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の吸着材において、 前記光触媒がチタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化錫
    からなる群から選ばれた1種以上の化合物であることを
    特徴とする吸着材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の吸着材において、 銅、亜鉛からなる群から選ばれた1種以上の元素よりな
    る化合物が銅、亜鉛の塩化物、亜鉛を除く酸化物、硝酸
    塩、水酸化物、酢酸塩であることを特徴とする吸着材。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の吸着材において、 吸着材表面のEPMAによる観察で、前記光触媒の元素
    (チタニア→Ti、ジルコニア→Zr、酸化亜鉛→Z
    n、酸化錫→Sn)の存在する位置に銅、亜鉛が重なっ
    て存在する面積の比率が少なくとも5%以上であること
    を特徴とする吸着材。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の吸着材において、 前記光触媒の粒子に銅、亜鉛の化合物の溶液を含浸して
    担持させた後に、活性炭に接着剤で固定する方法で作ら
    れることを特徴とする吸着材。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の吸着材において、 前記光触媒の粒子を活性炭に接着剤で固定した後に、
    銅、亜鉛の化合物の溶液を含浸で担持し、必要に応じて
    乾燥、焼成する方法で作られることを特徴とする吸着
    材。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の吸着
    材を含んでなることを特徴とする脱臭フィルター。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の脱臭フィルターにおい
    て、 前記吸着材をバインダーで保持させた不織布層1とその
    両側に除塵のために設けられた不織布2及び3の3層の
    不織布で構成されることを特徴とする脱臭フィルター。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の脱臭フィルタ
    ーで脱臭するにあたり、前記吸着材の光触媒を活性化す
    るための光を照射する光源を用いることを特徴とする使
    用方法。
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