JP2005080778A - パチンコ機、コンピュータプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 大当り図柄が偶数図柄であった場合は、奇数ラウンドを判定ラウンドに設定し、偶数ラウンドを無条件ラウンドに設定する。判定ラウンドでは、大入賞口に入賞した遊技球が特定領域を通過したという継続条件が成立しているか否かを判定し、成立している場合は継続して次のラウンドを実行する。また、無条件ラウンドでは、継続条件が成立しているか否かに関係なく、無条件で継続して次のラウンドを実行する。従って、遊技者は継続条件が成立しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
【選択図】 図5
Description
パチンコ機500に設けられた発射レバー501を操作して発射された遊技球が、遊技盤502に設けられた第1種始動口503に入賞すると、パチンコ機500に内蔵されたコンピュータが大当りかハズレかを判定(以下、大当り判定という)する。続いて、図柄表示器505が、複数の特別図柄(たとえば、0〜9の数字を示す特別図柄)を縦方向に配列した図柄列を横方向の3つの表示領域においてそれぞれ上下方向に変動表示(スクロール表示ともいう)させる。
そして、変動表示の開始から所定時間経過すると、図柄表示器505は、各表示領域における特別図柄の変動表示を停止し、上記大当り判定の結果に対応する停止図柄を各表示領域に表示する。つまり、大当り判定の結果が大当りであった場合は大当り図柄を表示し、ハズレであった場合はハズレ図柄を表示する。
パチンコ機600に設けられた発射ハンドル601を操作して発射された遊技球が、遊技盤602に設けられた第2種始動口603に入賞すると、変動入賞装置605に設けられた開閉部材607,607が横方向に1回往復動し、大入賞口(図示せず)が1回開閉する。また、遊技球が中央の第2種始動口604に入賞すると、開閉部材607,607が横方向に2回往復動し、大入賞口が2回開閉する。
そして、大入賞口に入賞した遊技球が変動入賞装置605の内部に設けられた特定領域を通過すると大当りが発生する。この大当りでは、開閉部材607,607の18回の開閉を1ラウンドとして、遊技球が特定領域を通過することを条件として最大15ラウンドの遊技を行うことができる。以下、その遊技を第2種の大当り遊技という。また、開閉部材607,607が18回開放するよりも前に大入賞口への入賞数が10個に達した場合は、その時点でラウンドを終了する。さらに、ラウンドの途中で遊技球が特定領域を通過した場合は、その時点でそのラウンドを終了し、次のラウンドを実行する。
そこで、そのような問題を解決するため、大入賞口内に特定領域を持たず、大入賞口が開口している途中の制限時間内に遊技球が大入賞口に入賞したことを継続条件とするパチンコ機が提案されている(特開昭64−49587号公報)。また、ラウンド数を抽選によって決定するパチンコ機も提案されている(特開2000−176097号公報)。
また、前述のパチンコ機600にもパチンコ機500と同じような問題がある。つまり、大入賞口に入賞した遊技球が特定領域を通過するというラウンドの継続条件を長年に亘って変更していないため、遊技性がマンネリ化している。
さらに、大入賞口の開口時間が極めて短い時間(たとえば、0.5秒)であるため、大入賞口が開口しているときに、丁度その近傍を遊技球が流下するように遊技球を発射するには、熟練を要するので、熟練者に有利であり、そうでない者に不利であるという問題がある。つまり、遊技者間に不公平が生じるという問題がある。
また、特許文献2に記載のパチンコ機は、ラウンド数を抽選によって決定するが、大当りにより遊技者にもたらされる利益を抽選によって変えてしまうと、却ってパチンコ機に対する興味まで削いでしまうという問題がある。
なお、請求項4に記載のコンピュータは、CPUの他、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータなどを含む意味である。また、請求項4に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムの他、インターネット、イントラネット、コンピュータネットワークなどのネット上で通信されるコンピュータプログラムを含む意味である。
なお、請求項5に係る記録媒体は、ROMの他、RAM、EEPROM、ICチップ、フレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、DVD−ROM、DVD−RAM、CD(コンパクトディスク)、CD−R、CD−RW、ハードディスク(ハードディスク駆動装置により読み取られるディスク)などの記録媒体を含む意味である。
しかも、遊技者は、次のラウンドを実行するためには継続条件が成立する必要のあるラウンドを実行するときは、継続条件が成立するかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができ、無条件ラウンドを実行するときは、継続条件を成立させる必要がないため、安心して遊技を楽しむことができる。
また、次のラウンドは無条件ラウンドになるかどうか、スリルのある遊技を楽しむこともできる。
つまり、遊技者は、スリルと安堵とが混在する面白い遊技を楽しむことができる。
したがって、請求項1に記載の発明を実施すれば、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
しかも、遊技者は、次のラウンドを実行するためには継続条件が成立する必要のあるラウンドを実行するときは、継続条件が成立するかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができ、無条件ラウンドを実行するときは、継続条件を成立させる必要がないため、安心して遊技を楽しむことができる。
また、次のラウンドは無条件ラウンドになるかどうか、スリルのある遊技を楽しむこともできる。
つまり、遊技者は、スリルと安堵とが混在する面白い遊技を楽しむことができる。
したがって、請求項2に記載の発明を実施すれば、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
また、無条件ラウンドでは、熟練者であるか否かに関係なく次のラウンドに進むことができるため、遊技者間の技量の差による不公平を是正することもできる。
つまり、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のパチンコ機は、たとえば、後述する発明を実施するための最良の形態に記載するように、パチンコ機に内蔵されたCPU(コンピュータ)により機能するため、上記コンピュータプログラムをROMなど(記録媒体)に記録しておき、その記録されたコンピュータプログラムを上記CPUが実行することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。
つまり、コンピュータにより遊技を制御するパチンコ機にあっては、たとえば、後述する発明を実施するための最良の形態に記載するように、パチンコ機に設けられたROMなど(記録媒体)に記録されたコンピュータプログラムをCPU(コンピュータ)が実行することにより機能することから、上記コンピュータプログラムを記録したROMなどの記録媒体を使用することにより、上記パチンコ機を機能させることができる。
この第1実施形態では、この発明に係るパチンコ機として第1種のパチンコ機、つまり図柄表示器により大当り図柄が確定表示された場合に大当りが発生し、大入賞口が開口するパチンコ機を例に挙げて説明する。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
パチンコ機1には、前枠2がヒンジ8を介して開閉可能に備えられており、その前枠2には、ガラス板がはめ込まれたガラス枠4が開閉可能に取付けられている。前枠2の右側には、ガラス枠4の開閉に用いる鍵を差し込む鍵穴3が設けられている。ガラス枠4の内側には、遊技盤5が設けられており、前枠2の右側下方には、遊技球を遊技盤5へ発射する発射装置を操作するための発射ハンドル15aが取付けられている。
ガラス枠4の下方には、賞球や貸球が排出される賞球・貸球供給口6aが形成されており、この賞球・貸球供給口6aの排出側には、その賞球・貸球供給口6aから供給された賞球や貸球を溜める上受け皿6が取り付けられている。上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー6bの操作により上受け皿6から排出された遊技球などを排出する排出口7aが形成されている。排出口7aの排出側には、その排出口7aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿7が設けられている。
次に、遊技盤5の主要構成について図2を参照して説明する。図2は、遊技盤5の正面説明図である。
遊技盤5の略中央には、立体的な構造物であるセンターケース30が設けられており、センターケース30には、特別図柄の変動表示から確定表示などを行う図柄表示器32aが設けられている。図柄表示器32aは、画面の左から順に左表示領域、中表示領域および右表示領域の計3つの表示領域を有する。各表示領域において、複数の特別図柄(たとえば、数字の0〜9を表現した計10種類の特別図柄)を下から上へ昇順に配列した図柄列を画面の上から下へ変動(スクロールともいう)させる。
また、図柄表示器32aは、各図柄列の背景に表示する背景画像、リーチになったときの演出画像、大当りの発生を予告する大当り予告画像、特定のリーチの発生を予告するリーチ予告画像、大当りが発生したときの演出画像などを表示する。ここで、リーチとは、大当り図柄の完成まで1図柄足りない状態をいう。たとえば、3つの表示領域のうち、2つの表示領域において大当り図柄を構成する特別図柄が確定表示されており、残る1つの表示領域において特別図柄が変動している状態をいう。
また、以下の説明では、図柄表示器32aの左表示領域において移動表示される図柄列を左図柄列、中表示領域において移動表示される図柄列を中図柄列、右表示領域において移動表示される図柄列を右図柄列と称する。また、左図柄列を構成する単一の図柄を左図柄、中図柄列を構成する単一の図柄を中図柄、右図柄列を構成する単一の図柄を右図柄とそれぞれ称する。
さらに、左表示領域において確定表示された左図柄を左確定図柄、中表示領域において確定表示された中図柄を中確定図柄、右表示領域において確定表示される右図柄を右確定図柄とそれぞれ称する。
さらに、大当り判定の結果が大当りであったことを示す左確定図柄、中確定図柄および右確定図柄の組合せを大当り図柄と称し、大当り判定の結果がハズレであったことを示す左確定図柄、中確定図柄および右確定図柄の組合せをハズレ図柄と称する。
センターケース30の右側には、普通図柄作動右ゲート(単に普通図柄作動ゲートともいう)26が設けられており、センターケース30の左側には、普通図柄作動左ゲート(単に普通図柄作動ゲートともいう)27が設けられている。遊技球が、いずれかの普通図柄作動ゲートを通過すると、普通図柄表示装置33が普通図柄の変動表示を開始し、その変動表示中に遊技球がいずれかの普通図柄作動ゲートを通過した場合は、普通図柄始動記憶数が1個増加する。
遊技球が第1種始動口29に入賞すると、図柄表示器32aが特別図柄の変動を開始する。特別図柄の変動中に遊技球が第1種始動口29に入賞した場合は、特別図柄の変動開始が保留され、保留数表示LED35の点灯数が1つ増加する。この実施形態では、保留数の上限は4個である。
普通電動役物28の下方には、大当りが発生した場合に作動する変動入賞装置40が設けられている。この変動入賞装置40には、各ラウンドの開始時に開放動作して大入賞口を開口する板状の開閉部材41が扉式に開閉可能に取り付けられている。開閉部材41が開放すると、開閉部材41の形状に対応した横長で長方形状の大入賞口43が開口する。変動入賞装置40の右横には、右下入賞口24が設けられており、その右斜め上には右袖入賞口22が設けられている。変動入賞装置40の左横には、左下入賞口25が設けられており、その左斜め上には左袖入賞口23が設けられている。
次に、変動入賞装置40の構造について図3を参照して説明する。
図3は、変動入賞装置40の構造を示す分解斜視図である。なお、以下の説明において、遊技盤5の表面からパチンコ機1の前に座った遊技者に向かう方向を前方と称し、その逆方向を後方と称する。
変動入賞装置40は、遊技盤5の表面に設けられる表機構40aと、遊技盤5の裏面に設けられる裏機構40cとから構成される。表機構40aには、横長のハウジング47が備えられており、そのハウジング47の上部には、横長で板状の開閉部材41が、その左右側面の下部を軸にして回動可能に取付けられている。開動作した開閉部材41の上面には、上方から流下する遊技球を受止める平面形状の受止め面41aが形成されている。開閉部材41は、大当りの発生していない通常時では閉動作しており、大入賞口43は閉口した状態になっている。また、大当りが発生したときは、図3に示すように開動作し、大入賞口43が開口する。
ハウジング52の前面には、振分部材54が設けられており、その両側には特定領域53と、一般領域64とが設けられている。振分部材54は横断面が山形状に形成されており、ハウジング52の前面から前方へ突出して設けられている。振分部材54の上面には、振分部材54の頂部から特定領域53に向けて下り勾配の左斜面54aと、前記頂部から一般領域64に向けて下り勾配の右斜面54bとが形成されている。
つまり、上記変動入賞装置40は、大入賞口43に入賞した遊技球が特定領域53および一般領域64のどちらを通過するのか不確定な構造になっている。
なお、この実施形態では、特定領域スイッチ53aおよび一般入賞スイッチ64aとして変流器などのセンサを用いる。
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図4を参照して説明する。
パチンコ機には、主制御基板100が設けられており、この主制御基板100には、メインCPU112、ROM114およびRAM116を備えたマイクロプロセッサ110が搭載されている。メインCPU112は、大当り判定、大当り遊技におけるラウンドの進行の制御、保留数の演算、入賞の検出、各装置および基板への制御コマンドの送信など、遊技の主な制御を実行する。
ROM114には、メインCPU112が後述する各種処理や制御などを実行するためのコンピュータプログラムなどが記録されており、RAM116は、メインCPU112の処理結果、判定結果、遊技球が入賞したことなどの遊技中に発生する各種データ、ROM114から読出されたコンピュータプログラムなどを一時的に格納する。また、メインCPU112は、大当り遊技のときの各ラウンドの制限時間を計測するタイマの機能を備える。
主制御基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。遊技球が第1種始動口29に入賞したことを検出する第1種始動口スイッチ29a、図柄表示器32aを制御する図柄制御基板32、特別図柄の変動時や大当り発生時などにスピーカ(図示省略)から出力する効果音を制御する音声制御基板79、LEDやランプ類の点灯を制御するランプ制御基板300、電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、大当りの発生や賞球払出数などに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたホールコンピュータへ送信するための遊技枠情報端子基板72、盤面中継基板71、遊技枠中継基板73である。
また、払出制御基板200には、電源基板80、発射モータ15eを駆動するための発射モータ駆動基板15c、遊技枠情報端子基板72および払出中継基板75が電気的に接続されている。発射モータ駆動基板15cには、発射モータ駆動基板15cから発射モータ15eへ駆動信号を出力させるための発射スイッチ15dが接続されている。
盤面中継基板71には、普通電動役物28の両翼を開閉駆動する普通電動役物ソレノイド28e、普通図柄表示装置33と、普通図柄作動右ゲート26を通過した遊技球を検出する右ゲートスイッチ(単にゲートスイッチともいう)26a、普通図柄作動左ゲート27を通過した遊技球を検出する左ゲートスイッチ(単にゲートスイッチともいう)27a、右袖入賞口22に入賞した遊技球を検出する右袖入賞口スイッチ22a、左袖入賞口23に入賞した遊技球を検出する左袖入賞口スイッチ23a、右下入賞口24に入賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ24a、左下入賞口25に入賞した遊技球を検出する左下入賞口スイッチ25aおよび大入賞口中継基板50である。
次に、遊技の主な流れについて説明する。
(1)発射装置により発射された遊技球が第1種始動口29(図2)に入賞すると、第1種始動口スイッチ29a(図4)がONし、それを検出したメインCPU112は大当り判定を行う。大当り判定は、複数の値(たとえば、0〜952の計953の値)をカウントするカウンタ(大当り抽選カウンタ)を用いて行い、そのカウンタがカウントした値を1つ取得し、その取得した値が、大当りと判定すべく大当り値(たとえば、7、277、293)である場合は大当りと判定し、そうでない場合はハズレと判定する。
(2)ここで、メインCPU112は大当りと判定した場合は、大当り図柄を決定し、特別図柄の変動開始から大当り図柄の確定表示までの特別図柄の変動パターン(表示内容および変動時間)を決定する。大当り図柄の決定は、複数種類の大当り図柄(たとえば、000〜999の計10種類の大当り図柄)から大当り図柄を1つ選択することにより行う。また、変動パターンの決定は、複数の変動パターンの中から変動パターンを1つ選択することにより行う。この実施形態では、大当りの場合の変動パターンは、特別図柄の変動開始からリーチを経て大当り図柄を確定表示する変動パターンである。
そして、図柄表示器32aにより確定表示された図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技を開始する。以下、その大当り遊技においてメインCPU112が実行するラウンド制御1について説明する。
図5はラウンドの進行を示すタイムチャートである。図6はメインCPU112が実行するラウンド制御1の流れを示すフローチャートであり、図7は図6の続きを示すフローチャートである。
このラウンド制御1の特徴は、大当り図柄の種類によって無条件ラウンドとなるラウンドが異なることである。なお、以下の各実施形態では、無条件ラウンドではないラウンド、つまり継続して次のラウンドに進むための継続条件が満足されているか否かを判定するラウンドのことを判定ラウンドという。また、判定ラウンドの終了条件は、大入賞口43が開口してからの経過時間Tが30秒経過したか、大入賞口43への入賞数Pが10個以上に到達したことかのいずれかの条件が満足されることである。また、実行可能なラウンド数は最大15ラウンドである。さらに、メインCPU112は2ms(ミリ秒)の周期で各種の処理を実行するものとする。
ここで、第1ラウンドを実行するところであると判定した場合は(S14:Yes)、大当り図柄は偶数図柄であるか否かを判定する(S16)。ここで、偶数図柄とは、たとえば、「222」、「888」など、偶数の確定図柄により構成された大当り図柄のことをいう。
また、大当り図柄は偶数図柄ではないと判定した場合は(S16:No)、大当り図柄は「777」であるか否かを判定する(S22)。ここで、大当り図柄は「777」であると判定した場合は(S22:Yes)、第1ラウンドのみを判定ラウンドに設定し、第1ラウンド以外のラウンド(第2ラウンドから第15ラウンド)を無条件ラウンドに設定する(S24)。続いてメインCPU112は、第1ラウンドのみが判定ラウンドに設定され、第1ラウンド以外のラウンドが無条件ラウンドに設定されたことを示すフラグBをONする(S26)。
続いてメインCPU112は、ラウンド数Rに1を加算し(S32)、大入賞口ソレノイド59(図3、図4)をONする(S34)。これにより、開閉部材41(図3)が開作動し、大入賞口43が開口し、遊技球が大入賞口43に入賞可能となる。
そしてメインCPU112は、次にラウンド制御1を実行する周期になると、大当りフラグはONしていると判定するが(S10:Yes)、先のS36において大入賞口フラグをONしているため、大入賞口フラグはONしていると判定し(S12:Yes)、タイマTのカウントをー1する(図7のS42)。続いてメインCPU112は、特定領域スイッチ53a(図4)がONしたか否か、つまり大入賞口43に入賞した遊技球が特定領域53(図3)を通過したか否かを判定する(S44)。
ここで、ラウンド数Rが15になっていないと判定した場合は(S56:No)、ラウンド数Rが1であるか否かを判定する(S58)。
ここで、継続条件が成立していると判定した場合は(S60:Yes)、入賞数PおよびタイマTを0にリセットし(S62)、大入賞口ソレノイド59をOFFし(S64)、大入賞口フラグをOFFする(S66)。これにより、開閉部材41(図3)が閉作動し、大入賞口43が閉口し、遊技球が大入賞口43に入賞不可能となる。
つまり、AフラグがONしているということは、奇数ラウンドが判定ラウンドに設定され、偶数ラウンドが無条件ラウンドに設定されていることを示しているから(図6のS18、S20)、偶数ラウンドである場合は、先のS46を実行しないでVフラグがONしていない場合でも強制的にVフラグをONする。これにより、遊技球が特定領域53を通過したという継続条件が成立していないくても無条件で次のラウンドに進むことができる。
つまり、CフラグがONしているということは、第4、7、10および13ラウンドが判定ラウンドに設定され、それら以外のラウンドが無条件ラウンドに設定されていることを示しているから(図6のS28、S30)、無条件ラウンドである場合は、先のS46を実行しないでVフラグがONしていない場合でも強制的にVフラグをONする。これにより、遊技球が特定領域53を通過したという継続条件が成立していないくても無条件で次のラウンドに進むことができる。
つまり、BフラグがONしているということは、第1ラウンドのみが判定ラウンドに設定され、それ以外のラウンドが無条件ラウンドに設定されていることを示しているから(図6のS24、S26)、無条件ラウンドである場合は、先のS46を実行しないでVフラグがONしていない場合でも強制的にVフラグをONする。これにより、遊技球が特定領域53を通過したという継続条件が成立していないくても無条件で次のラウンドに進むことができる。
以上のように、判定ラウンドにおいて継続条件が成立しなかった場合は、そのまま大当り遊技を終了し、無条件ラウンドでは、継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行することができる。
なお、メインCPU112が上記ラウンド制御1を実行するためのコンピュータプログラムはROM114(図4)に記録されている。
上述のように、第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、第1ラウンドから最終の第15ラウンドの中に、継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行する無条件実行ラウンドが設定されるため、遊技者は、継続条件が成立しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
しかも、遊技者は、次のラウンドを実行するためには継続条件が成立する必要のあるラウンドを実行するときは、継続条件が成立するかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができ、無条件ラウンドを実行するときは、継続条件を成立させる必要がないため、安心して遊技を楽しむことができる。
また、次のラウンドは無条件ラウンドになるかどうか、スリルのある遊技を楽しむこともできる。
つまり、遊技者は、スリルと安堵とが混在する面白い遊技を楽しむことができる。
さらに、大当り図柄の種類によって判定ラウンドが異なるため、どんな種類の大当り図柄で大当りが発生するかという楽しみもある。
したがって、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
(1)大当り図柄が偶数図柄であった場合は、偶数ラウンドを判定ラウンドに設定し、奇数ラウンドを無条件ラウンドに設定することもできる。
(2)大当り図柄が偶数図柄であった場合は、第1、4、7、10および第13ラウンドを判定ラウンドに設定し、それら以外のラウンドを無条件ラウンドに設定することもできる。また、判定ラウンドおよび無条件ラウンドの範囲は、第1、4、7、10および第13以外の範囲に設定することもできる。
(3)大当り図柄が777であった場合の判定ラウンドは第1ラウンド以外のラウンドに設定することもでき、無条件ラウンドは第2ラウンドから最終ラウンド以下のラウンドに設定することもできる。
(4)大当り図柄が偶数図柄であるか奇数図柄であるかという大きい範囲での分け方ではなく、小さい範囲(たとえば、「222」または「777」など)で分け、その範囲内の大当り図柄であるか否かによって、所定範囲のラウンドを判定ラウンドに設定し、その所定範囲以外のラウンドを無条件ラウンドに設定することもできる。
(5)各大当り図柄のそれぞれについて、判定ラウンドおよび無条件ラウンドを設定することもできる。たとえば、大当り図柄を構成する数字の1つと同じラウンドを判定ラウンドまたは無条件ラウンドに設定することもできる。
なお、上記(1)ないし(5)のどの変更例を用いた場合でも、前述の第1実施形態の効果と同じ効果を奏することができる。
次に、この発明の第2実施形態について図8ないし図10を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、判定ラウンドを抽選で決定することを特徴とする。図8(A)はラウンドの進行を示すタイムチャートであり、図8(B)は判定ラウンド抽選カウンタの構成を概念的に示す説明図であり、図8(C)は判定ラウンド決定テーブルの構成を概念的に示す説明図である。図9はメインCPU112が実行するラウンド制御2の流れを示すフローチャートであり、図10は図9の続きを示すフローチャートである。
なお、判定ラウンドの決定方法およびラウンド制御2の一部の内容以外は、第1実施形態のパチンコ機1と同一であるため、その同一部分の説明を省略する。また、同一部分については同一の符号を用いる。
図8(B)に示す判定ラウンド抽選カウンタC1は、判定ラウンドを抽選により決定するためのカウンタである。判定ラウンド抽選カウンタC1は、複数の値、この実施形態では0〜9の計10個の値をカウントし、初期値0から1ずつカウントアップし、9までカウントすると、再び0からカウントアップする。
図8(C)に示す判定ラウンド決定テーブルTa1は、判定ラウンドを抽選により決定するためのテーブルである。判定ラウンド決定テーブルTa1は、判定ラウンド抽選カウンタC1がカウントする値(以下、カウント値という)の全部と、判定ラウンドとを対応付けて構成される。この実施形態では、0〜9の値と判定ラウンドとを対応付けて構成される。判定ラウンドは、対応する値毎にそれぞれ異なる判定ラウンドが設定されている。たとえば、値0に対しては、第1、2、3、4および第5ラウンドが判定ラウンドに設定されており、値5に対しては、第1、2、3、4、5、11、12、13および第14ラウンドが判定ラウンドに設定されている。
メインCPU112は、大当りフラグがONしているか否かを判定し(図9のS100)、ONしていると判定した場合は(S100:Yes)、大入賞口フラグがONしているか否かを判定し(S102)、大入賞口フラグがONしていないと判定した場合は(S102:No)、ラウンド数Rが0であるか否か、つまりこれから第1ラウンドを実行するところであるか否かを判定する(S104)。
ここで、第1ラウンドを実行するところであると判定した場合は(S104:Yes)、このとき判定ラウンド抽選カウンタC1(図8(B))がカウントしたカウント値を1つ取得し(S106)、判定ラウンド決定テーブルTa1(図8(C))を参照し(S108)、S106にて取得したカウント値に対応付けられている判定ラウンドを判定ラウンド決定テーブルTa1から読出し、その読出した判定ラウンドをRAM116に一時的に格納する(S110)。
続いてメインCPU112は、ラウンド数Rに1を加算し(S112)、大入賞口ソレノイド59(図3、図4)をONする(S114)。これにより、開閉部材41(図3)が開作動し、大入賞口43が開口し、遊技球が大入賞口43に入賞可能となる。
続いてメインCPU112は、大入賞口フラグをONし(S116)、タイマTに15,000をセットし、タイマTのカウントをスタートする(S118)。続いてメインCPU112は、VフラグをOFFし(S120)、次の処理へ移行する。
ここで、遊技球が特定領域53を通過したと判定した場合は(S124:Yes)、VフラグをONする(S126)。続いてメインCPU112は、カウントスイッチ43a(図4)がONしたか否か、つまり遊技球が大入賞口43に入賞したか否かを判定し(S128)、入賞したと判定した場合は(S128:Yes)、入賞数Pに1を加算する(S130)。続いてメインCPU112は、入賞数Pが規定の10個以上になったか否かを判定し(S132)、10個以上になっていないと判定した場合は(S132:No)、タイマTが0になっているか否かを判定する(S134)。
ここで、ラウンド数Rが15になっていないと判定した場合は(S136:No)、判定ラウンドであるか否かを判定する(S138)。ここで、判定ラウンドではない、つまり無条件ラウンドであると判定した場合は(S138:No)、VフラグをONする(S140)。つまり、S126を実行することによりVフラグがONされていない場合でも強制的にVフラグをONする。
続いてメインCPU112は、入賞数PおよびタイマTを0にリセットし(S144)、大入賞口ソレノイド59をOFFする(S146)。これにより、開閉部材41(図3)が閉作動し、大入賞口43が閉口し、遊技球が大入賞口43に入賞不可能となる。続いてメインCPU112は、大入賞口フラグをOFFし(S148)、次の処理へ移行する。
なお、メインCPU112が上記ラウンド制御2を実行するためのコンピュータプログラムはROM114(図4)に記録されている。
上述のように、第2実施形態のパチンコ機1を使用すれば、第1ラウンドから最終の第15ラウンドの中に、継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行する無条件実行ラウンドが設定されるため、遊技者は、継続条件が成立しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
しかも、遊技者は、次のラウンドを実行するためには継続条件が成立する必要のあるラウンドを実行するときは、継続条件が成立するかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができ、無条件ラウンドを実行するときは、継続条件を成立させる必要がないため、安心して遊技を楽しむことができる。
また、次のラウンドは無条件ラウンドになるかどうか、スリルのある遊技を楽しむこともできる。
つまり、遊技者は、スリルと安堵とが混在する面白い遊技を楽しむことができる。
さらに、抽選で判定ラウンドが決定されるため、どのラウンドが判定ラウンドに決定されるか、つまりどのラウンドが無条件ラウンドに決定されるかという楽しみもある。
したがって、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
次に、この発明の第3実施形態について図11ないし図14を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、制限時間内に2つのラウンドを無条件で実行できることを特徴とする。図11は、変動入賞装置40の構造を示す分解斜視図である。図11(A)は、振分シーソーが特定領域側に傾いた状態を示し、図11(B)は、振分シーソーが一般領域側に傾いた状態を示す。図12はラウンドの進行を示すタイムチャートである。図12(A)は、制限時間内に第1および第2ラウンドが終了した場合のタイムチャートであり、図12(B)は、制限時間内に第1および第2ラウンドが終了しなかった場合のタイムチャートである。図13はメインCPU112が実行するラウンド制御3の流れを示すフローチャートであり、図14は図13の続きを示すフローチャートである。
なお、ラウンド制御3の一部の内容以外は、第1実施形態のパチンコ機1と同一であるため、その同一部分の説明を省略する。また、同一部分については同一の符号を用いる。
図11に示すように、変動入賞装置40は、図3に示した変動入賞装置40と同じ構造の表機構40aを備える。裏機構40bには、ハウジング52が備えられており、そのハウジング52の内部両側には、特定領域53と、一般領域64とが設けられている。特定領域53を通過した遊技球は、特定領域スイッチ53aにより検出され、一般領域64を通過した遊技球は、一般入賞スイッチ64aにより検出される。この実施形態では、特定領域スイッチ53aおよび一般入賞スイッチ64aとして変流器などのセンサを用いる。
また、特定領域53および一般領域64の前面には、振分シーソー42が設けられている。振分シーソー42は、横長の板状に形成されており、その裏面の長手方向の略中央には、円筒形状の支持部材42bが、その中心軸を前後方向にして取付けられている。支持部材42bの中心軸には、軸部材42dが挿通されており、振分シーソー42は、その軸部材42dを支点にしてシーソーのように両端部を上下動するようになっている。また、振分シーソー42の右端には、振分シーソーソレノイド42aのプランジャに連結された連結部材42cが挿通されている。
また、図11(B)に示すように振分シーソー42の右端が下降した状態において、受止め面41aの全域で受止められた遊技球P1〜P3は、それぞれ大入賞口43から後方へ流下し、さらに振分シーソー42の上面を右端に向けて転がり、一般領域64を通過し(図11(B)において矢印R2で示す方向)、一般入賞スイッチ64aにより検出される。
また、特定領域53および一般領域64を通過した遊技球は、カウントスイッチ43a(図4)により検出され、そのカウントスイッチがONした数により大入賞口43への入賞数がカウントされる。
メインCPU112は、大当りフラグがONしているか否かを判定し(図13のS200)、ONしていると判定した場合は(S200:Yes)、大入賞口フラグがONしているか否かを判定し(S202)、大入賞口フラグがONしていないと判定した場合は(S202:No)、ラウンド数Rが0であるか否か、つまりこれから第1ラウンドを実行するところであるか否かを判定する(S204)。
ここで、第1ラウンドを実行するところであると判定した場合は(S204:Yes)、大入賞口ソレノイド59(図11)をONする(S206)。これにより、大入賞口43が開口する。続いてメインCPU112は、振分シーソーソレノイド42a(図11)をONする(S208)。これにより、振分シーソー42の左端が下降し、遊技球の特定領域53の通過が可能となる。続いてメインCPU112は、大入賞口フラグをONし(S210)、次の処理へ移行する。
ここでは、先のS208を実行することにより、大入賞口43に入賞した最初の遊技球が特定領域53を通過するようになっているため、遊技球が特定領域53を通過したと判定する(S214:Yes)。
この実施形態では、タイマTは2msの周期でカウントダウンするため、タイマTは2ms×20,000=40秒をカウントする。このタイマTによりカウントされる制限時間は、連続する2つのラウンドを開始してから終了するまでにかかる時間の平均時間よりも少し長めに設定する。
つまり、あまり短い時間に設定すると、2つのラウンドを実行できないことが多くなってしまい、遊技者が大当りの利益を享受できなくなるし、逆に、あまり長い時間に設定すると、2つのラウンドを容易に実行できてしまい、面白みがなくなってしまうからである。
そこで、2つのラウンドを連続して実行することが極めて容易ではないが、かといって困難でもない程度の長さに制限時間を設定する。たとえば、上記平均時間が35秒であるとすると、40秒に設定する。
続いてメインCPU112は、カウントスイッチ43a(図4)がONしたか否か、つまり遊技球が大入賞口43に入賞したか否かを判定し(S222)、入賞したと判定した場合は(S222:Yes)、入賞数Pに1を加算する(S224)。続いてメインCPU112は、入賞数Pが規定の10個以上になったか否かを判定し(S226)、10個以上になっていないと判定した場合は(S226:No)、次の処理へ移行する。
続いてメインCPU112は、ラウンド数Rに1を加算し(S236)、ラウンド数Rが15になったか否かを判定し(S238)、15になっていないと判定した場合は(S238:No)、タイマTが0になっているか否かを判定する(S240)。つまり、遊技球が特定領域53を通過してから40秒経過したか否かを判定する。
そしてメインCPU112は、次にラウンド制御3を実行する周期になると、大当りフラグはONしていると判定するが(S200:Yes)、先のS232において大入賞口フラグをOFFしているため、大入賞口フラグはONしていないと判定し(S202:No)、先のS236においてラウンド数Rは1になっているため、ラウンド数Rは0ではないと判定する(S204:No)。
続いてメインCPU112は、制限時間内実行ラウンド数RAが1であるか否かを判定し(S246)、1であると判定した場合は(S246:Yes)、大入賞口43を開口し、遊技球の特定領域53の通過を可能にする(S206〜S210)。
そしてメインCPU112は、次にラウンド制御3を実行する周期になると、S200:Yes、S202:No、S204:Noと判定し、先のS242において制限時間内実行ラウンド数RAは0になっているため、制限時間内実行ラウンド数RAは1ではないと判定する(S246:No)。続いて、先のS252においてVフラグをONしているため、VフラグはONしていると判定し(S258:Yes)、次の第3ラウンドを実行する(S206〜S210)。
なお、メインCPU112が上記ラウンド制御3を実行するためのコンピュータプログラムはROM114(図4)に記録されている。
また、図12(B)に示す例では、第1ラウンドが22秒で終了し、その終了から2秒経過後に第2ラウンドが開始され、その第2ラウンドが18秒で終了している。つまり、第1ラウンドの開始から第2ラウンドの終了までに計42秒かかっており、制限時間の40秒を超えているため、次の第3ラウンドに進むことができず、第2ラウンドが終了した時点で大当り遊技が終了している。
上述のように、第3実施形態のパチンコ機1を使用すれば、遊技球が特定領域53を通過しなくても、制限時間内に2つのラウンドを実行できた場合は、次のラウンドに進むことができるため、遊技者は、遊技球が特定領域53を通過しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
しかも、遊技者は、制限時間内に2つのラウンドを実行することができるかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができる。
したがって、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
(1)制限時間内であれば、無条件に2ラウンド以上実行できるようにラウンドを制御することもできる。図15(A)は、制限時間の40秒以内に第1および第2ラウンドが終了し、次の第3および第4ラウンドに進んだ場合のタイムチャートであり、図15(B)は、制限時間の40秒以内に第1から第4ラウンドの途中まで終了し、次の第5ラウンドに進んだ場合のタイムチャートである。
この変更例のパチンコ機を使用すれば、制限時間内であれば無条件に2ラウンド以上実行することができるため、遊技者は、遊技球が特定領域53を通過しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
しかも、遊技者は、制限時間内にできるだけ多くの無条件ラウンドを繰り返し実行しようと試みることとなり、従来のパチンコ機にはない面白い遊技を楽しむことができる。
しかし、上記変更例のように制限時間内であれば無条件に2ラウンド以上実行できるように構成した場合は、特に、継続条件が成立したことを報知する必要性が少なく、ラウンドが終了したことだけを報知できればよいため、ラウンド終了後のディレー時間を短くすることができる。たとえば、図15に示すように1秒に短縮することができる。
したがって、ラウンド終了後のディレー時間を短縮することができるため、ラウンドからラウンドへの移行が速い、スピード感のある大当り遊技を楽しむことができる。
次に、この発明を第2種のパチンコ機に適用した場合を第4実施形態として説明する。
図16は、この実施形態のパチンコ機に備えられた遊技盤の正面説明図である。図17は、図16に示す遊技盤に備えられた変動入賞装置90の構成の一部を示す斜視説明図である。図17(A)は貯留部材が遊技球の貯留を解除した状態になっているところを示す斜視説明図であり、図17(B)は貯留部材が遊技球を貯留する状態になっているところを示す斜視説明図である。
なお、遊技の内容、図16に示す遊技盤の構成およびその遊技盤に関連する電気的構成以外は、前述の第1実施形態のパチンコ機1と同一であるため、その同一部分の説明を省略する。また、同一部分については同一の符号を用いる。
図15に示すように、遊技盤5の略中央には、変動入賞装置90が備えられており、その変動入賞装置90には、変動入賞装置90の外殻を構成するハウジング91が備えられている。ハウジング91には、開閉部材92,92がその基端をハウジング91に回動可能に取付けられている。各開閉部材92の先端が外方に回動すると大入賞口92a,92aが開口する。変動入賞装置90の下方には、中始動口81が設けられており、その左側には左始動口82が、右側には右始動口83がそれぞれ設けられている。遊技球が左始動口82または右始動口83に入賞すると、開閉部材92,92が1回開閉する。また、遊技球が中始動口81に入賞すると、開閉部材92,92が2回開閉する。開閉部材92,92の開放時間は、たとえば0.8秒である。
図16に示すように、ハウジング91の前面に形成された開口部には、回転ドラム95が回転可能に取付けられている。回転ドラム95は、その回転軸を遊技盤5と平行にして、周面が前面を向くように取付けられており、図17に示すように、回転ドラム95の周面には、遊技球Pを吸着する永久磁石95aが横方向に3個埋め込まれている。回転ドラム95の両端には、回転軸となるシャフト95bが取付けられており、各シャフト95bは、ハウジング91の所定個所に回転可能に取付けられている。回転ドラム95は、図示しないモータによって図中矢印F1で示す方向に回転する。
回転ドラム95の前方下部には、ガイド部材94が設けられている。ガイド部材94の上面は、変動入賞装置90の前面または側面から流下してきた遊技球Pを受け止める平面に形成されている。その平面に受け止められた遊技球Pは、回転ドラム95の周面に埋め込まれた永久磁石95aに吸着され、回転ドラム95の上方へ運ばれる。
また、第1案内部材96の上面中央には、相対向して前後方向に延びたレール状の部材(以下、レール状部材という)96a,96aが形成されており、回転ドラム95の中央の永久磁石95aに吸着されて上方に運ばれた遊技球Pが、レール状部材96a,96aに沿って後方へ転がるようになっている。
また、第1案内部材96と第3案内部材96cとの間であって、第2案内部材96bの両側下方には、一般領域99がそれぞれ設けられている。なお、図17では、図面の都合上、向かって右側の一般領域99のみが図示されており、左側の一般領域99は図示されていない。また、第3案内部材96cの上面であって、特定領域98の両側は、それぞれ一般領域99に向けて下り勾配に形成されている。
また、図17(B)に示すように、貯留部材93が貯留姿勢に変化しているときは、回転ドラム95によって運ばれた遊技球Pは、貯留部材93によって後方への転がりが禁止され、回転ドラム95の上部で貯留された状態となる。そして、所定時間経過後に図17(A)に示すように貯留部材93が解除姿勢に戻ると、回転ドラム95の上部で貯留されていた遊技球Pが後方へ転がり、特定領域98を通過可能となる。
次に、このパチンコ機に備えられたメインCPU(図示省略)が実行するラウンド制御4の流れについて図18ないし図20を参照して説明する。
図18はラウンドの進行を示すタイムチャートである。図19はメインCPUが実行するラウンド制御4の流れを示すフローチャートであり、図20は図19の続きを示すフローチャートである。なお、このラウンド制御4では、第2実施形態において使用した判定ラウンド抽選カウンタC1および判定ラウンド決定テーブルTa1(図8)を使用する。
続いてメインCPU112は、開口中フラグをONし(S316)、大入賞口92aの開口回数Nに1を加算する(S318)。
つまり、判定ラウンドでは、遊技球が特定領域98を通過した場合に現在実行しているラウンドを途中で中止する。
また、判定ラウンドではない無条件ラウンドでは、S326において判定ラウンドではないと判定し(S326:No)、入賞数Pが10個以上になるか、あるいは開口回数Nが18回になるまでラウンドを継続する。そして、入賞数Pが10個以上になった(S330:Yes)、あるいは開口回数Nが18回になった(S332:Yes)のいずれかのラウンド終了条件が満足されると、ラウンド数Rに1を加算し(S344)、開口回数Nおよび入賞数Pを0にリセットし(S346)、次のラウンドへ進む。
そしてメインCPU112は、S348においてラウンド数Rが15に達したと判定した場合は(S348:Yes)、大当りフラグをOFFし(S350)、ラウンド数Rを0にリセットする(S352)。
なお、メインCPU112が上記ラウンド制御4を実行するためのコンピュータプログラムはROM114(図4)に記録されている。
上述のように、第4実施形態のパチンコ機を使用すれば、第1ラウンドから最終の第15ラウンドの中に、継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行する無条件実行ラウンドが設定されるため、遊技者は、継続条件が成立しないと次のラウンドを実行することができない従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
しかも、遊技者は、次のラウンドを実行するためには継続条件が成立する必要のあるラウンドを実行するときは、継続条件が成立するかどうか、スリルのある遊技を楽しむことができ、無条件ラウンドを実行するときは、継続条件を成立させる必要がないため、安心して遊技を楽しむことができる。
また、次のラウンドは無条件ラウンドになるかどうか、スリルのある遊技を楽しむこともできる。
つまり、遊技者は、スリルと安堵とが混在する面白い遊技を楽しむことができる。
さらに、抽選で判定ラウンドが決定されるため、どのラウンドが判定ラウンドに決定されるか、つまりどのラウンドが無条件ラウンドに決定されるかという楽しみもある。
したがって、従来のパチンコ機よりも面白いラウンドの継続条件を備えたパチンコ機を実現することができる。
(1)第3実施形態において、複数の異なる制限時間を設定することもできる。たとえば、40秒、30秒、20秒というように制限時間が徐々に減少するように設定してもよいし、20秒、30秒、40秒というように徐々に増加するように設定してもよい。また、40秒、20秒、30秒というようにランダムに設定してもよい。このように複数の異なる制限時間を設定すれば、制限時間が同一の場合よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(2)図11に示した変動入賞装置40を備えたパチンコ機において、ラウンドが開始されたときに最初から振分シーソー42の左端を下降させて特定領域53を開口しておくのではなく、ラウンドが開始されてから所定時間経過後に振分シーソー42の左端を下降させて特定領域53を開口するようにラウンド制御を変更することもできる。つまり、ラウンドの開始から所定時間経過後に、遊技球が特定領域を通過可能な状態にすることもできる。
このラウンド制御を実行すれば、ラウンド開始時に特定領域53を開口させる場合よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(4)さらに、制限時間と、振分シーソー42の左端が上昇して特定領域53が閉口された状態が継続する時間とを独立して制御することもできる。たとえば、制限時間と、振分シーソー42の左端が上昇している時間とが同一の15秒であるとし、第1ラウンド開始直後は、振分シーソー42の左端が下降して特定領域53が開口し、遊技球が特定領域53を通過直後に左端が上昇して特定領域53が閉口し、制限時間15秒の計測を開始したとする。そして、計測開始から7秒間に9個の遊技球が大入賞口に入賞し、第1ラウンドが終了したとする(なお、第1ラウンド開始直後に遊技球が特定領域53を通過しているため、第2ラウンドを継続して行うための継続条件は成立している)。
そして、1秒後に次の第2ラウンドが開始し、6秒間に10個の遊技球が大入賞口に入賞したとする。しかし、まだその6秒間は、振分シーソー42の左端が上昇し、特定領域53が閉口された状態であるため(7秒+1秒+6秒=14秒<15秒)、上記10個の遊技球は総て一般領域64を通過することになる。つまり、第2ラウンドにおいて遊技球が特定領域53を通過することができなかったため、次の第3ラウンドへ進むことができなくなる(いわゆる、パンクとなる)。
したがって、上記のような制御を実行すれば、ラウンドを継続させるためには、振分シーソー42の左端が上昇して特定領域53が閉口している間に規定個数の遊技球が大入賞口に入賞してしまわないように遊技球の発射方向または発射間隔などを調整し、特定領域53へ入賞させるための遊技球を残しておく必要が生まれるため、ただ早く入賞させればよい訳ではなくなり、入賞のさせ方に戦略が必要となるので、従来にはない面白い遊技を楽しむことができる。
なお、制限時間と、振分シーソー42の左端が上昇している時間は異なる時間に設定してもよい。
(5)制限時間と、遊技球が特定領域を通過可能となるタイミングとが各ラウンド毎に異なるようにラウンド制御を変更することもできる。このラウンド制御を実行すれば、制限時間および遊技球が特定領域を通過可能となるタイミングのどちらかをラウンド毎に異ならせる場合よりも、より一層変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
このラウンド制御を実行すれば、遊技者は制限時間を気にすることなく安心してトイレへ行ったり、休憩したりすることができる。
(7)第4実施形態にて説明した第2種パチンコ機において、大入賞口から入賞した遊技球を特定領域に案内する構造を設けないで、遊技球が特定領域および一般領域のどちらを通過するのか不確定な構造にすることもできる。
このパチンコ機を実施すれば、大入賞口92aに入賞した遊技球が特定領域98および一般領域99のどちらを通過するのか不確定な構造であるため、より一層スリルのある遊技を楽しむことができる。
(請求項1)
第1種始動口29が請求項1に記載の所定の領域に対応し、変動入賞装置40が入賞装置に対応する。また、大入賞口43が閉口した状態が入賞不可能な状態に対応し、大入賞口43が開口した状態が入賞可能な状態に対応する。さらに、第1種パチンコ機において遊技球が特定領域53を通過したことが継続条件に対応し、メインCPU112が入賞装置制御手段として機能する。
そして、遊技球が第1種始動口29を通過したときにメインCPU112がカウンタから取得した値に基づいて行う大当り判定が、請求項1に記載の大当り判定手段として機能する。また、メインCPU112が実行するS44(図7)、S124(図10)およびS250(図14)が継続条件判定手段として機能する。
特定領域98が請求項2に記載の所定の領域に対応し、変動入賞装置90が入賞装置に対応する。また、大入賞口92aが閉口した状態が入賞不可能な状態に対応し、大入賞口92aが開口した状態が入賞可能な状態に対応する。さらに、第2種パチンコ機において遊技球が特定領域98を通過したことが継続条件に対応し、メインCPU112が入賞装置制御手段として機能する。
そして、メインCPU112が実行するS302(図19)が、請求項2に記載の大当り判定手段として機能する。また、メインCPU112が実行するS326(図19)が継続条件判定手段として機能する。
(請求項3)
第3実施形態のラウンド制御3のS216においてスタートするタイマTが、請求項3に記載の経過時間計測手段として機能する。また、タイマTが計測する40秒が所定時間に対応する。そして、メインCPU112が実行するS216が経過時間計測手段として機能する。
メインCPU112が請求項4に記載のコンピュータに対応し、メインCPU112がラウンド制御1ないし4を実行するためのコンピュータプログラムが請求項4に係るコンピュータプログラムに対応する。
(請求項5)
メインCPU112が請求項5に記載のコンピュータに対応し、メインCPU112がラウンド制御1ないし4を実行するためのコンピュータプログラムが記録されたROM114が請求項5に係る記録媒体に対応する。
29 第1種始動口(所定の領域)
32a 図柄表示器
30 変動入賞装置(入賞装置)
43 大入賞口
53 特定領域
64 一般領域
90 変動入賞装置(入賞装置)
98 特定領域(所定の領域)
99 一般領域
112 メインCPU112(入賞装置制御手段)
114 ROM(記録媒体)
Claims (5)
- 遊技球が所定の領域を通過したことを条件として大当りかハズレかを判定する大当り判定手段と、
遊技球が入賞不可能な状態から入賞可能な状態に変化して再度前記入賞不可能な状態に戻るまでを1ラウンドとし、前記大当り判定手段が前記大当りと判定した場合に複数ラウンドを実行可能な入賞装置と、
今回のラウンドに継続して次回のラウンドを実行するための継続条件が成立しているか否かを判定する継続条件判定手段と、
この継続条件判定手段が前記継続条件が成立したと判定した場合には、今回のラウンドに継続して次回のラウンドを実行するように前記入賞装置を制御する入賞装置制御手段とを備えたパチンコ機において、
前記複数ラウンドの中に、前記継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行する無条件実行ラウンドが設定されていることを特徴とするパチンコ機。 - 入賞した遊技球が所定の領域を通過した場合に大当りと判定する大当り判定手段と、
この大当り判定手段が前記大当りと判定した場合に、遊技球が入賞不可能な状態から入賞可能な状態に変化する動作を複数回実行することを1ラウンドとして複数ラウンド実行可能な入賞装置と、
今回のラウンドに継続して次回のラウンドを実行するための継続条件が成立しているか否かを判定する継続条件判定手段と、
この継続条件判定手段が前記継続条件が成立したと判定した場合には、今回のラウンドに継続して次回のラウンドを実行するように前記入賞装置を制御する入賞装置制御手段とを備えたパチンコ機において、
前記複数ラウンドの中に、前記継続条件が成立しているか否かに関係なく今回のラウンドに継続して次のラウンドを実行する無条件実行ラウンドが設定されていることを特徴とするパチンコ機。 - 遊技球が前記入賞装置の特定の領域を通過してからの経過時間を計測する経過時間計測手段を備えており、
その経過時間計測手段により計測された時間が所定時間を超えるまでは前記無条件ラウンドを繰り返し実行可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパチンコ機。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のパチンコ機をコンピュータにより機能させるために前記コンピュータが実行するコンピュータプログラム。
- 請求項4に記載の前記コンピュータプログラムが記録された前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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