JP2008253355A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次遊技で獲得した得点を消費して、遊技機本来の遊技で遊技者が有利な状態になる遊技機において、有利な状態をどの程度享受できるのかを遊技者が認識でき、また、上記本来の遊技を戦略的に進めることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70に挿入された磁気カードから報知回数を示すデータを読み出し、RAM63に格納されていた報知回数に加算する。そして、メイン制御部30において内部抽籤で特定の役に当籤したときに、RAM63に記憶された報知回数の値が1以上であれば、その値に応じた体型のキャラクタ画像により、特定の役が内部当籤したことを遊技者へ報知し、RAM63に格納された報知回数の値を1減算する。このとき、得点使用スイッチ17により、遊技者が報知しないことを設定していた場合、サブCPU61は当該報知を実行しない。
【選択図】図10
【解決手段】サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70に挿入された磁気カードから報知回数を示すデータを読み出し、RAM63に格納されていた報知回数に加算する。そして、メイン制御部30において内部抽籤で特定の役に当籤したときに、RAM63に記憶された報知回数の値が1以上であれば、その値に応じた体型のキャラクタ画像により、特定の役が内部当籤したことを遊技者へ報知し、RAM63に格納された報知回数の値を1減算する。このとき、得点使用スイッチ17により、遊技者が報知しないことを設定していた場合、サブCPU61は当該報知を実行しない。
【選択図】図10
Description
本発明は、図柄の可変表示が停止したときに表示される図柄の表示態様に応じて遊技者に特典を付与する遊技に加え、当該遊技の結果に応じて得点が付与される副次的な二次遊技を提供する遊技機に関する。
従来、いわゆるぱちんこ屋などの遊技場に設置されているスロットマシンは、遊技者が、所望する枚数(ただし最大で3枚)の遊技メダルを投入するとスタートスイッチの操作が可能となり、当該スイッチを傾動操作すると3つのリールが回転して遊技が開始される。各リールの周面には、複数種類の図柄が等間隔で複数個(通常21個)、描かれており、リールが回転することによってこれらの図柄が一定方向(通常は上から下の方向)にスクロール表示(可変表示)されることとなる。そして、全リールが回転を開始してから、遊技者が各リールに対応して設けられたストップスイッチを操作すると、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止し、すべてのリールが停止したときに、有効とみなされた入賞ライン(以下、有効ラインという)に沿って、何らかの役に対応する図柄組合せが表示されていた場合は、その役が成立して入賞となる。入賞した場合は、成立した役の種類に応じて遊技者に特典が付与される。すなわち、スロットマシンの場合、成立した役の種類に応じた枚数の遊技メダルが払い出される。これに対して、有効ラインに沿って停止表示された図柄組合せが、いずれの役にも対応していなかった場合はハズレとなる。
上述したスロットマシンでは、一般に、スタートスイッチが操作された際に、乱数に基づいて予め定められている各役の抽籤(この抽籤を内部抽籤という)を行っている。この内部抽籤の結果、何らかの役に当籤した場合、スロットマシンは、遊技者が上述したストップスイッチを操作した時に、一定の範囲内で内部抽籤において当籤した役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されるようにリールの停止制御を行う。これに対して、内部抽籤でいずれの役にも当籤しなかった場合(ハズレた場合)は、遊技者がいかなるタイミングでストップスイッチを操作しても、何らかの役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されないようにリールの停止制御を行っている。
上述した遊技を提供するスロットマシンにおいて、遊技の興趣または遊技者の遊技意欲を向上させるために、スロットマシンが提供する本来の遊技(以下、メインゲームという)に加え、これとは異なる副次的な二次遊技(以下、ミニゲームという)を実行可能とし、双方のゲームに関連性を持たせたものが提案されている。たとえば、特許文献1では、従来のスロットマシンに画像表示装置を設け、この画像表示装置に複数のキャラクタ画像を表示し、これらキャラクタ画像による競争型ゲーム(例えば、水泳、短距離競走、長距離競走など)を、行うことができるものが開示されている。この競争型ゲームは、メインゲームが行われていないときに、遊技者の意志によって行うか否かを選択することができ、また、競争型ゲームを行う際は、競争に参加させるキャラクタ画像を選択することができるようになっている。さらに、メインゲームにおいて入賞すると、その入賞の内容に応じて遊技者が選択したキャラクタ画像に対して各種アイテムが付与され、これにより、上記競争型ゲームにおいて遊技者が選択したキャラクタ画像の勝率が上昇するようになっている。
また、特許文献2には、携帯電話によりサーバからキャラクタおよび当該キャラクタを育成するための育成ゲームプログラムを取得し、携帯電話で当該育成ゲームを行ってキャラクタを育成して、スロットマシンで遊技を行う際に、育成したキャラクタを、上記サーバを介してスロットマシンに投入することができるスロットマシンが開示されている。そして、キャラクタが投入されると、そのキャラクタの育成状況に応じた確率で、スロットマシンのクレジットが所定数、増加するようになっている。
また、特許文献3に開示されているパチンコ機では、仮想生物の育成データが記録された磁気カードをパチンコ機に挿入すると、パチンコ機に設けられた画像表示装置に、上記仮想生物の画像と共に、磁気カードに記録されていた上記仮想生物の育成データの値を示すグラフが表示される。そして、パチンコ機の遊技において、大当たりが発生すると、磁気カードに記録されていた育成データの値が増加されるとともに、上記画像表示装置に表示されているグラフの値を更新する。これにより、特許文献3に開示されたパチンコ機では、従来のパチンコ遊技を行いつつ、育成ゲームも並行して行うことができるようになっている。
さらに、特許文献4には、スロットマシンがメインゲームの待機状態(1回の遊技が終了してから次の遊技を行うためのメダルが投入されるまでの間)となっているときに、複数種類のミニゲームの中から遊技者が選択したミニゲームを実行可能とし、メインゲーム中において、実行したミニゲームの結果に応じたゲーム回数だけ、スロットマシン内で行われた内部抽籤の結果について告知するものが開示されている。
このように、上述した各特許文献に開示されたスロットマシンまたはパチンコ機においては、各遊技機が本来提供している遊技(メインゲーム)とは異なるゲーム(ミニゲーム)を提供することによって、各遊技機で遊技が行われる機会が多くなるような工夫が施されている。また、特に特許文献2および特許文献4に開示されているスロットマシンでは、ミニゲームの結果に応じて、メインゲームにおいて、遊技者にとって有利となる状態(例えば、クレジットの増加、内部抽籤結果の告知など)を発生させている。
ところで、上述した各特許文献に開示されている遊技機においては、ミニゲームを行った結果、メインゲームを行う際に得られる有利な状態が、どの程度のものであるかを、遊技者には分りにくくなっている。すなわち、例えば特許文献2に開示されているスロットマシンでは、育成ゲームにおけるキャラクタの育成状況が良い程、クレジットが所定数だけ加算されることとなる確率が上昇するものの、遊技者がメインゲームを行っている間は、当該キャラクタの育成状況を知ることができないため、遊技者は、メインゲームにおいて、上述した有利な状態がどの程度得られるのかを認識することができない。よって、特許文献2に開示されたスロットマシンでは、メインゲームにおいて有利な状態となることについての期待感を、遊技者に持たせにくい。
また、特許文献4に開示されているスロットマシンでは、メインゲームにおいて有利となる状態として、内部抽籤で当籤した役の告知、特定の役が入賞する確率の変動、または、内部抽籤における特定の役の強制的な当籤などを生じさせることが開示されているが、これらの有利となる状態は、ミニゲームの累積的な結果、または、1回のミニゲームの結果によって発生している。すなわち、所定の条件が成立すると、有利となる状態が発生するため、上記所定条件の成立回数を蓄積させることができず、また、上述した有利となる状態を発生させるか否かを遊技者の意思によって選択することもできない。このため、メインゲームを行うに当たり、長期的な展望に立って、より有利にメインゲームを進めるための戦略を練ることができず、メインゲームのゲーム性を解析し、上述した有利となる状態をより効果的な場面で使用したいと考える遊技者にとっては、満足のいくものではなかった。
そこで、本発明の目的は、当該遊技機本来の遊技を行った結果に応じて得点が付与される二次遊技を行った結果、当該二次遊技で獲得した得点により、上記本来の遊技において、遊技者が有利となる状態をどの程度享受できるのかを認識することができ、また、当該本来の遊技をより戦略的に進行させることができる余地を遊技者に与えることができる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、複数種類の図柄からなる複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、該可変表示が停止したときに表示された前記図柄の停止表示態様に応じて遊技者に特典を付与する遊技を提供する遊技機であって、キャラクタ画像を表示する画像表示手段と、前記遊技の結果に応じて得点が付与される副次的な二次遊技の制御を行う二次遊技制御手段と、前記二次遊技によって得点が付与されるごとに、該得点を累積的に記憶する得点情報記憶手段と、前記得点情報記憶手段に前記得点が記憶されていることを条件として、前記遊技の展開が前記遊技者にとって有利となる状態を発生させると共に、該有利となる状態を発生させた場合、前記得点情報記憶手段に記憶された得点から予め定められた値を減算する有利状態発生手段と、前記得点情報記憶手段に記憶された得点に応じて前記画像表示手段に表示されたキャラクタ画像の状態を変化させる画像制御手段とを有することを特徴としている。
ここで、可変表示手段は、外周面に複数の図柄が描かれた複数のリールで構成され、当該リールを回転させることによって図柄の可変表示を行うものであってもよく、もしくは、複数の図柄列を各々スクロール表示させる画像表示装置であってもよい。また、図柄の停止表示態様とは、例えば、上述した複数のリールの回転が停止したとき、または、画像表示装置においてスクロール表示が停止したときに表示された図柄の組合せなどをいう。遊技の結果に応じて得点が付与される副次的な二次遊技とは、例えば、上述した図柄の停止表示態様が、予め定められた態様になった場合に得点が付与されるもの、予め定められた遊技回数の間に、特定の図柄の停止表示態様となった回数が、予め定められた回数になった場合に得点が付与されるもの、または、予め定められた回数だけ連続して特定の図柄の停止表示態様となった場合に得点が付与されるもの、などが考えられる。また、有利な状態とは、例えば、遊技機がスロットマシンであった場合、内部抽籤において当籤した役の種類を報知する状態、または、特定の役が当籤した場合のみその旨を遊技者へ報知する状態などが挙げられる。さらに、記憶された得点に応じてキャラクタ画像の状態を変化させるとは、例えば、キャラクタ画像が生物だった場合は、その体型を変化(例えば、生物が痩せている状態から太っている状態へ、またはその逆に変化)させ、もしくは、当該生物が身に着けている衣服または装身具の画像を増減させることをいう。
本発明によれば、遊技機が本来提供している遊技の結果に応じて、二次遊技の得点が得点情報記憶手段に加算されていき、得点情報記憶手段に二次遊技において獲得した得点が記憶されている場合は、上記本来提供している遊技において遊技者にとって有利な状態が発生する。そして、当該有利な状態が発生した場合は、得点情報記憶手段に記憶されている得点が予め定められた値だけ減算される。また、得点情報記憶手段に記憶されている得点に応じて、画像表示手段に表示されたキャラクタ画像の状態が変化する。これにより、遊技者は、画像表示手段に表示されているキャラクタ画像の状態を見ることで、二次遊技で獲得した得点が、得点情報記憶手段にどの程度記憶されているのかを概ね把握することができ、把握した得点により、以降の遊技において、どの程度、有利となる状態が発生するのかを推測することができる。また、キャラクタ画像の変化に対する遊技者の興味を喚起することができ、二次遊技における得点をより多く獲得して、次なるキャラクタ画像の変化を確認すべく、遊技機が本来提供する遊技をより長く遊技者に行わせることができる可能性がある。
また、本発明は、上記の遊技機において、前記有利状態発生手段によって前記有利となる状態を発生させるか否かを設定する設定手段を有してなり、前記有利状態発生手段は、前記設定手段によって、前記有利となる状態を発生させないことが設定された場合、前記得点情報記憶手段に前記得点が記憶されている場合であっても、前記有利となる状態を発生させないことを特徴としている。
本発明によれば、設定手段により、得点情報記憶手段に記憶されている得点を消費して、遊技機が本来提供する遊技において有利な状態を発生させるか否かを設定できるため、遊技者によって当該設定手段による設定が可能となるよう構成することにより、遊技者は、二次遊技において獲得した得点を消費せずに(すなわち、遊技機本来の遊技において有利となる状態を発生させずに)、獲得した得点を専ら得点情報記憶手段に蓄積させるか、もしくは、得点情報記憶手段に記憶された得点を積極的に消費して、遊技機本来の遊技を有利に進めるのかを選択することができる。これにより、遊技機本来の遊技に関する遊技性を考慮し、より効果的な場面で上記得点を使用するというように、遊技者は、有利に遊技を進行させるための作戦を立てることができる。
また、本発明は、上述したいずれかの遊技機において、取り外し可能な記憶媒体に情報を記憶させると共に、該記憶媒体に記憶された情報を読み取る補助記憶装置と、前記得点情報記憶手段に記憶された得点を、前記補助記憶装置によって前記記憶媒体に記憶させるとともに、前記補助記憶装置によって前記記憶媒体から読み取られた得点を、前記得点情報記憶手段に記憶されている得点に加算する得点情報制御手段とを有することを特徴としている。
ここで、取り外し可能な記憶媒体としては、例えば、磁気カード、ICカード、いわゆるUSB(Universal Serial Bus)メモリ、フレキシブルディスク、MO、CD−ROM、DVD−ROMなどのメディアが使用可能である。
本発明によれば、取り外し可能な記憶媒体に、得点情報記憶手段に記憶されている得点を保存することができるとともに、当該取り外し可能な記憶媒体に記憶されている得点を、得点情報記憶手段に記憶されている得点に加算することができる。このため、二次遊技によって獲得した得点を、後日に持ち越すことができ、また、別の機会に行う遊技において、当該持ち越した得点を使用して遊技を有利に進めることができる。
また、本発明は、上記の遊技機において、現在の時刻を計時し、外部からの要求に応じて現在の時刻情報を出力する時計手段を有してなり、前記得点情報制御手段は、前記補助記憶装置によって、前記記憶媒体に前記得点を記憶させる際に、前記時計手段から現在の時刻情報を取得して、該取得した時刻情報により示される時刻に予め定められた時間を加算して有効期限を表す時刻情報を生成し、該生成した有効期限の時刻情報を、前記得点に対応付けて前記補助記憶装置により前記記憶媒体に記憶させると共に、前記補助記憶装置によって、前記記憶媒体に記憶された得点を読み取った際に、該得点に前記有効期限を表す時刻情報が対応付けられていた場合、前記時計手段から現在の時刻を取得し、前記有効期限を表す時刻情報により示される時刻が、現在の時刻よりも過去の時刻を示していたときは、該有効期限を表す時刻情報が対応付けられた得点を、前記得点情報記憶手段に記憶されている得点に加算しないことを特徴としている。
上述した発明によれば、記憶媒体に、得点と共に当該得点の有効期限を表す時刻情報が記憶され、また、記憶媒体から得点を読み出す際に、当該得点に有効期限を表す時刻情報が対応付けられていた場合、当該有効期限を表す時刻情報を読み取り、当該時刻情報によって示される時刻が、現在時刻よりも過去を示していた場合は、上記記憶媒体から読み出した得点が、得点情報記憶手段に記憶されない。これにより、記憶媒体に記憶された得点を読み出す際に、その得点の有効期限が経過していた場合は、記憶されていた得点が無効化される。このため、遊技者は、記憶媒体に記憶した得点の有効期限が経過する前に、再度、本発明の遊技機で遊技を行う可能性が高くなり、遊技機の稼働率を上昇させることができる可能性がある。
本発明の遊技機によれば、当該遊技機本来の遊技を行った結果に応じて得点が付与される二次遊技を行った結果、当該二次遊技で獲得した得点により、上記本来の遊技において、遊技者が有利となる状態をどの程度享受できるのかを認識することができ、また、当該本来の遊技をより戦略的に進行させることができる余地を遊技者に与えることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、遊技機としてスロットマシンを例に上げ、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係るスロットマシン1の正面図である。スロットマシン1の内部には、3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。リール3L,3C,3Rの外周面には、それぞれ、図2に示すように、8種類の図柄で構成される21個の図柄が等間隔で配置された図柄列が描かれている。ここで、図2に示す各図柄列において、破線で示す区切りは、1つの図柄が占める領域(以下、図柄領域という)を示している。各図柄列を構成する図柄の種類には、「ベル」図柄BE、ブランク図柄BL、「赤チェリー」図柄RC、「プラム」図柄PL、「スイカ」図柄WM、「赤7」図柄RS、「桃チェリー」図柄PC、「青7」図柄BSがある。これらの図柄のうち、ブランク図柄BLは、何らの図柄も描かれていない図柄領域を意味しているが、説明の便宜上、ブランク「図柄」と称している。また、各図柄列を構成する個々の図柄には、それぞれ固有の番号(以下、図柄番号という)が付与されている。
リール3L,3C,3Rに各々描かれている図柄は、スロットマシン1の正面略中央に位置するリール部ディスプレイ2a(図1中、太線で囲まれた領域の部分)に形成されたリール表示窓4L,4C,4Rを通して視認可能であり、リールが停止している状態において、各リール表示窓から、上段・中段・下段に各1つずつ、すなわち、連続する3つの図柄が視認可能に構成されている。そして、リールの回転中は、各リール表示窓4L,4C,4R内において図柄が上方から下方へ移動するように可変表示が行われる。すなわち、リール3L,3C,3Rの回転中は、リール表示窓4L,4C,4R内において、各リールに描かれた図柄が図2に示す矢印の方向へ移動していくように見える。これにより、リール3L,3C,3Rは、図柄を可変表示する可変表示手段に相当する。
また、スロットマシン1には、3つのリールの回転が停止した際に、リール表示窓4L,4C,4R内に表示された図柄に基づいて入賞などの成否を判定する基準となる入賞ラインが定められている。入賞ラインとしては、図1に示すように、右上がりラインL1、上段ラインL2、中段ラインL3、下段ラインL4および右下がりラインL5が設けられている。有効化される入賞ライン、すなわち有効ラインは、投入されるメダルの枚数に応じて変化する。メダルの投入は、後述するメダル投入口11にメダルを投入することにより行なわれ、1回の遊技に投入可能なメダルは、最大で3枚となっている。また、投入されたメダルの枚数に応じて、たとえば1枚の場合1本(中段ラインL3)、2枚の場合3本(加えて上段ラインL2および下段ラインL4)、3枚の場合5本(さらに加えて右上がりラインL1および右下がりラインL5)の入賞ラインが有効化される。
リール部ディスプレイ2aの画像表示領域のうち、リール表示窓4L,4C,4R以外の領域には、遊技に対する期待感や遊技の興趣を向上させるための演出画像、および、遊技を行うに際して遊技者に有用な種々の情報が表示される。なお、リール部ディスプレイ2aの構造については、従来と同様であるため詳しい説明は省略する。
リール部ディスプレイ2aの左側には、リール部パネル2bが配設されている。リール部パネル2bには、図1中、上から順に、ボーナスカウント表示部5、BETランプ6a〜6c、配当枚数表示部7、貯留枚数表示部8、遊技状態表示ランプ群9、および、カード挿入孔10が配設されている。ボーナスカウント表示部5は3桁の7セグメント表示器からなり、レギュラーボーナス(以下、RBという)ゲーム(後述する)中にスロットマシン1から払い出されたメダルの枚数を表示する。BETランプ6a,6b,6cは、点灯数によって1回の遊技に投入されたメダル枚数を示しており、メダルが1枚投入されたときはBETランプ6aのみが点灯し、2枚投入されたときはBETランプ6aおよび6bが点灯し、3枚投入されたときはすべてのBETランプ6a,6b,6cが点灯する。配当枚数表示部7は、2桁の7セグメント表示器からなり、遊技の結果入賞した場合、払い出されるメダルの枚数を表示する。貯留枚数表示部8は、3桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン1内に貯留されているメダルの枚数を示す。
遊技状態表示ランプ群9は5つのLEDからなり、図中、左から順に、インサートランプIN、スタートランプST、遊技待機表示ランプWT、再遊技表示ランプRP、および、当たり表示ランプWNが配設されている。また、これら各LEDの点灯状態によって現在の遊技状態を遊技者に報知する。ここで、インサートランプINは、点滅することで、メダルの投入が可能な状態にあることを示す。スタートランプSTは、点灯することで遊技の開始(後述するスタートスイッチの操作)が可能な状態となったことを示す。遊技待機表示ランプWTは、点灯することで、前回の遊技開始時から4.1秒が経過していないために、スタートスイッチを操作しても、リール3L,3C,3Rの回転開始が待機している状態であることを示す。この場合、前回の遊技開始時から4.1秒が経過すると、遊技待機表示ランプWTが消灯してリール3L,3C,3Rが回転し始める。再遊技表示ランプRPは、点灯することで次に開始される遊技が再遊技であることを示す。当たり表示ランプWNは、点灯することで後述する内部抽籤で前述したRBゲームが開始されることとなる役(後述する「RB1」または「RB2」)に当籤したことを示す。
カード挿入孔10は、スロットマシン1が提供するミニゲームにおいて、獲得した得点を記録するための磁気カードを挿入する孔であり、カード挿入孔10に上記磁気カードを挿入すると、リール部パネル2bの裏面に設けられているカードリーダ/ライタに取り込まれるようになっている。なお、ミニゲームの内容およびミニゲームで獲得した得点の用途などについては、後に詳しく説明する。
リール部ディスプレイ2aおよびリール部パネル2bの下側、かつ、スロットマシン1の正面右側には、メダル投入口11が設けられており、メダル投入口11に投入されたメダルの枚数に応じて、前述したとおり有効ラインが決定される。また、メダルが3枚投入された後、続けてメダルが投入されると、4枚目以降に投入されたメダルはスロットマシン1内に貯留される。本実施の形態におけるスロットマシンでは、最大50枚のメダルが貯留可能となっている。このメダル投入口11の左側には、スロットマシン1の正面左側端部に亘って台座部12が形成されている。
この台座部12の上面左側には、図1中、左から順に、2−BETスイッチ13、1−BETスイッチ14、MAX−BETスイッチ15が設けられている。これら各BETスイッチは、スロットマシン1に貯留されたメダルからメダルを投入するためのスイッチであり、スロットマシン1に3枚以上のメダルが貯留されている状態で1−BETスイッチ14が操作されると、1回操作されるごとに貯留されているメダルから1枚ずつ投入され、2−BETスイッチ13が操作されると2枚投入され、MAX−BETスイッチ15が操作されると、3枚のメダルが一度にスロットマシン1へ投入される。このように、各種BETスイッチ13〜15を操作することで、メダル投入口11にメダルが投入された場合と同様にスロットマシン1へメダルが投入されるとともに、投入されたメダルの枚数に応じて前述した有効ラインが定まる。
上述した1−BETスイッチ14とMAX−BETスイッチ15との間には、カード排出スイッチ16と、得点使用設定ボタン17とが設けられている。カード排出スイッチ16は、遊技者が、カード挿入孔10から取り込まれた磁気カードの排出する際に操作するスイッチであり、得点使用設定スイッチ17は、遊技者により、前述したミニゲームで獲得した得点を消費してスロットマシン1で行う遊技が有利となる状態を発生させるか、または、当該有利となる状態を発生させずにミニゲームで獲得した得点を専ら蓄積するかを設定可能とするスイッチである。これらのスイッチを操作したときのスロットマシン1における動作については、後に詳しく説明する。
台座部12の垂直面、かつ、スロットマシン1の正面略中央には、各リール表示窓4L,4C,4Rの下方に各々対応する形で、ストップスイッチ18L,18C,18Rが配置されている。これらのストップスイッチ18L,18C,18Rは、リール3L,3C,3Rに各々対応しており、たとえば、ストップスイッチ18Lが押されたときは、後述するメイン制御部により左リール3Lの停止制御が行われる。同様に、ストップスイッチ18Cが押されたときは中リール3Cの、ストップスイッチ18Rが押されたときは右リール3Rの停止制御が行われる。ストップスイッチ18L,18C,18Rの左側には、遊技者による傾動操作により、3つのリールを回転させ、リール表示窓4L,4C,4Rに表示された図柄の変動を開始させるためのスタートスイッチ19が設けられている。
台座部12の下側には、スロットマシン1に付与された機種名や、スロットマシン1のコンセプトに沿ったキャラクタなどの絵柄が描かれた腰部パネル20が配置されている。腰部パネル20の左側にはスロットマシン1に貯留されたメダルを排出するためのメダル排出スイッチ21が設けられている。腰部パネル19の下側にはメダル排出口22が設けられており、スロットマシン1で遊技が行われた結果、入賞したとき、および、スロットマシン1にメダルが貯留されている状態でメダル排出スイッチ21が押された場合に、メダル排出口22からメダルが排出され、それらメダルは、メダル受皿23に貯留される。スロットマシン1の最上部には、遊技の状況に応じた発光パターンで発光し、演出や報知が行なわれる上部ランプ24が設けられている。また、上部ランプ24の下側には、遊技の状況に応じた操作音や演出音、報知音などを出力する右スピーカ25Rおよび左スピーカ25Lが配設されている。
次に図3を参照して、スロットマシン1における遊技を制御するメイン制御部の構成について説明する。メイン制御部30は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)31を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン31は、メインCPU32、プログラムROM33、制御RAM34、および、I/Oポート35により構成されている。プログラムROM32には、メインCPU32により実行される遊技制御プログラム、および、当該遊技制御プログラムを実行する過程で参照される各種テーブルが記憶されている。
ここで、図4〜図8を参照して、プログラムROM34に記憶されている主なテーブルの内容について説明する。図4は、図2に示した各図柄列に関する情報を示す図柄配置テーブル、図5は、上述した各内部抽籤に当籤した役データと、リール3L,3C,3Rに描かれた図柄によって構成される図柄の組合せとの対応を定めた図柄組合せテーブル、図6は、内部抽籤における各役の当籤確率を定めた内部抽籤テーブル、図7は、内部抽籤の結果を具体的な役の種類に対応するデータ(以下、内部当籤役データという)に変換する際に参照する内部抽籤に当籤した役決定テーブル、図8は、RBゲーム(後述する)の終了条件に関するデータで構成されたボーナス作動時テーブルの内容をそれぞれ示している。
図柄配置テーブルは、図4に示すように、図2に示した各リール3L,3C,3Rの表面に配された21個の図柄に各々付与された固有の番号(以下、図柄番号という)と、各図柄番号に対応する図柄の種類を示す数値(図柄コード)とを対応付けたものである。図柄コードは、1バイトのデータであり、「赤7」図柄RSは10進数で「1」、「青7」図柄BSは10進数で「2」、「スイカ」図柄WMは10進数で「3」、「ベル」図柄BEは10進数で「4」、「赤チェリー」図柄RCは10進数で「5」、「桃チェリー」図柄PCは10進数で「6」、「プラム」図柄PLは10進数で「7」、ブランク図柄BLは10進数で「8」と定められている。なお、図4では、図柄コードの値を2進数で表している。
図柄組合せテーブルは、図5に示すように、リール3L,3C,3Rが停止したときに、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せと、予め定められている役の種類を示すデータと、各役が成立したときのメダルの払出枚数とを対応付けたものである。すなわち、図5に示す図柄組合せがいずれかの有効ラインに沿って停止表示された場合は、その図柄組合せに対応する役が成立したことになり、いずれの図柄組合せも停止表示されていない場合は、「ハズレ」となる。また、なんらかの役が成立した場合は、その役に対応するメダル枚数が遊技者へ払い出されることになる。役の種類には、「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「リプレイ」、「RB1」、「RB2」の8種類がある。ここで、「小役1」および「小役2」に対応する図柄組合せにおいて、中リール3Cおよび右リール3Rの図柄として「ANY」と図示されているのは、これらのリールについては、どの図柄が停止表示されても役が成立することを示している。すなわち、左リール3Lにおいて、いずれかの有効ラインに沿って「赤チェリー」図柄が停止した時点で「小役1」が成立し、「桃チェリー」図柄が停止した時点で「小役2」が成立したことになる。また、「リプレイ」が成立した場合は、次の遊技において、当該「リプレイ」が成立した遊技において投入されたメダルの枚数と同じ枚数のメダルが自動的に投入され、遊技者は所有するメダルを消費することなく、遊技を行うことができる。さらに、「RB1」または「RB2」が成立した場合は、次の遊技からRBゲームが開始され、所定の終了条件(後述する)を満たすまで、「小役3」が高確率で成立する遊技を行うことができる。
さらに、スロットマシン1においては、RBゲームが終了すると、「リプレイ」が高確率で成立するリプレイタイム(以下、RTという)へ移行する。このRTは、所定の遊技回数を行うか、もしくは、「小役1」、「RB1」、「RB2」のいずれかが成立するまで継続し、この間、「リプレイ」が成立する確率が上昇するため、遊技者は、メダルの消費を抑えつつ、遊技を行うことが可能となる。よって、RT中に、「小役1」に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されることを回避することができれば、RBゲームが開始されるまで、もしくは、所定の遊技回数を消化するまで、RTを継続させることができる。すなわち、RT(すなわち、メダルの消費を抑えつつ遊技を行うことができる状態)をできるだけ長引かせることができる。なお、以下では、RBゲーム中の状態をRB遊技状態、RT中の状態をRT遊技状態、RB遊技状態およびRT遊技状態以外の状態を一般遊技状態という。
内部抽籤テーブルは、図6(a)〜(c)に示すように、各当籤番号と、後述する乱数発生器38(乱数値の発生範囲は「0」〜「65535」とする)から発生され、サンプリング回路39によってサンプリングされた乱数値が、どの当籤番号に該当するのかを決定するための下限値および上限値とを対応付けたものである。すなわち、例えば、投入枚数が3枚で行われた遊技において、図6(a)に示す内部抽籤テーブルを用いて内部抽籤を行ったときに、サンプリング回路39によって「2564」という乱数値がサンプリングされた場合、当該内部抽籤の結果は、当籤番号が「7」ということになる。なお、サンプリングされた乱数値が、内部抽籤テーブルにより規定される各数値範囲の何れにも属さなかった場合は、当籤番号が「0」に決定される。図6(a)〜(c)において、「幅」と示されている欄には、各当籤番号に対応する上限値から下限値を引いて、1を加えた値が示されている。したがって、「幅」欄に示された値を、発生させ得る乱数値の数(65536)で除した値が、各当籤番号の当籤確率となる。
ここで、図6(a)は、スロットマシン1が一般遊技状態のときに使用される内部抽籤テーブルを示しており、投入枚数(1枚または3枚)に応じて、当籤番号「1」〜「7」に対応する下限値および上限値が規定されており、投入枚数が多いほど、各当籤番号の当籤確率が高くなっている。また、図6(b)は、RT遊技状態のときに使用される内部抽籤テーブルを示しており、一般遊技状態に比べ、当籤番号「5」の当籤確率が高くなっている。また、当籤番号「5」以外の当籤番号については、一般遊技状態のときと同じ当籤確率になっている。図6(c)は、RB遊技状態のときに使用される内部抽籤テーブルを示しており、当籤番号「1」〜「4」に対応する下限値および上限値が規定されている。すなわち、RB遊技状態においては、一般遊技状態およびRT遊技状態において内部抽籤の対象になっていた当籤番号「5」〜「7」については、内部抽籤の対象外になっている。また、一般遊技状態およびRT遊技状態のときに使用される内部抽籤テーブルと比べて、当籤番号「3」の当籤確率が高い構成となっている。
次に、内部当籤役決定テーブルは、図7に示すように、当籤番号「0」〜「7」の各々に対して、内部抽籤の結果として制御RAM34に実際に格納されるフラグデータが定められている。このフラグデータは、図7に示すテーブルの「データ」欄に示すように、1バイトのデータで構成されている。また、当籤番号「0」は「ハズレ」、当籤番号「1」は「小役1」、当籤番号「2」は「小役2」、当籤番号「3」は「小役3」、当籤番号「4」は「小役4」、当籤番号「5」は「リプレイ」、当籤番号「6」は「RB1」、当籤番号「7」は「RB2」に対応している。これにより、図6(b)に示したように、RT遊技状態においては「リプレイ」の当籤確率が高くなっており、また、図6(c)に示したように、RB遊技状態においては「小役3」の当籤確率が高くなっていることがわかる。
次に、ボーナス作動時テーブルは、RBゲームが開始されるときに、制御RAM34の所定の格納領域に格納されるデータが定められており、図8に示すように、制御RAM34の作動中フラグ格納領域(後述する)に2進数で「00000001」という値が格納され、遊技可能回数カウント領域に「12」が格納され、入賞可能回数カウント領域に「8」が格納される。遊技可能回数カウント領域は、RBゲーム中に行われた遊技の回数を計数するためのデータが格納される領域である。また、入賞可能回数カウント領域は、RBゲーム中に入賞に係る役が成立した回数を計数するためのデータが格納される領域である。すなわち、RBゲームへ移行後、遊技が行われるごとに遊技可能回数カウント領域に格納されている値が1ずつ減算され、入賞に係る役が成立するごとに入賞可能回数カウント領域に格納されている値が1ずつ減算される。そして、これらカウント領域のいずれかに格納されている値が「0」になると、RBゲームが終了し、RTへ移行することになる。よって、ボーナス作動時テーブルには、RBゲームの終了条件が記憶されているともいえる。
次に、図9を参照して制御RAM34に設けられている、遊技に関するデータの主な格納領域について説明する。ここで、図9(a)は、内部抽籤が実行され、その結果、前述した図7に示す内部当籤役決定テーブルにより得られたフラグデータが格納される内部当籤役格納領域の内容を示している。また、図9(b)は、内部抽籤において「RB1」または「RB2」が決定された場合にのみ、そのフラグデータが格納される持越役格納領域の内容を示している。さらに、図9(c)は、現在、RB遊技状態になっているか否かを示すRB作動中フラグを格納する作動中フラグ格納領域の内容を示している。
図9(a)に示す内部当籤役格納領域は、8ビットの格納領域があり、図中、ビット0が最下位ビット(以下、他の格納領域においても同様)となっている。よって、図7に示す内部当籤役決定テーブルから明らかなように、内部抽籤で「ハズレ」となった場合は、ビット0〜7が全て「0」となる。また、内部抽籤で「小役1」に当籤した場合はビット0のみが「1」、「小役2」に当籤した場合はビット1のみが「1」、「小役3」に当籤した場合はビット2のみが「1」、「小役4」に当籤した場合はビット3のみが「1」、「リプレイ」に当籤した場合はビット4のみが「1」、「RB1」に当籤した場合はビット5のみが「1」、「RB2」に当籤した場合はビット6のみが「1」となる。また、ビット7は常に「0」となる。よって、見方を変えれば、ビット0〜6の各ビットは、それぞれ対応する役が内部抽籤により当籤したか否かを示す当籤役フラグの格納領域ということもできる。なお、内部当籤役格納領域内のデータは、1回の遊技が終了するごとにクリアされる。
また、図9(b)に示す持越役格納領域も、8ビットの格納領域があり、内部抽籤で「RB1」に当籤した場合はビット5のみが「1」、「RB2」に当籤した場合はビット6のみが「1」となり、それ以外のビットは常時「0」となっている。また、ビット5またはビット6に「1」が格納された場合、その状態は、RBゲームが開始されるまで維持され、RBゲームが開始されるとクリアされる。したがって、RBゲームが開始されることとなる内部当籤役(「RB1」または「RB2」)が決定されると、その当籤役フラグの状態が、RBゲームが開始されるまで持ち越される、ということができる。これにより、「RB1」および「RB2」を「持越役」とも称する。また、持越役格納領域のビット5またはビット6に「1」が格納されている間は、サンプリングされる乱数値にかかわらず、「1」が格納されているビットに対応する役も内部当籤役とみなされるようになっている。すなわち、例えば、持越役格納領域のビット6に「1」が格納されている間に、図9(a)に示した内部当籤役格納領域のいずれかのビットに「1」が格納された場合は、当該ビットに対応する役と、「RB1」の双方が、内部当籤役とみなされる。さらに、持越役は、内部当籤役に基づいて決定されることから、内部当籤役の下位概念とも言える。
次に、図9(c)に示す作動中フラグ格納領域には、RBゲームが行われているときは、ビット0に「1」が格納され、RBゲームが行われていない場合は、ビット「0」が格納される。また、ビット1〜7は、常時「0」が格納される。
図3に戻り、メインCPU32には、クロックパルス発生回路36、分周器37、乱数発生器38、及びサンプリング回路39が接続されている。クロックパルス発生回路36および分周器37は、基準クロック信号および割込信号を発生する。メインCPU32は、これらの信号に基づいて、後述する遊技制御処理や割込処理などを行う。乱数発生器38は、一定の範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路39は、図1に示したスタートスイッチ19が遊技者によって傾動操作されたことを契機として、乱数発生器38により発生された乱数から1つの乱数値をサンプリングする。
また、図3において、マイコン31からの制御信号により動作が制御される主要な出力装置としては、リール部パネル2b(図1参照)に設けられた各種表示器類、遊技メダルを貯留するホッパー51(払出しのための駆動部を含む)、リール3L,3C,3Rを回転駆動するためのステッピングモータ26L,26C,26Rがある。マイコン31は、各ランプ駆動回路41を介して、リール部パネル2bに設けられたBETランプ6a,6b,6c、および、遊技状態表示ランプ群9を構成する当たり表示ランプWN、再遊技表示ランプRP、遊技待機表示ランプWT、スタートランプST、インサートランプINを各々駆動制御する。また、マイコン31は、各表示部駆動回路42を介して、ボーナスカウント表示部5、貯留枚数表示部7、および、配当枚数表示部8の各7セグメント表示器を駆動制御する。
さらに、マイコン31は、ホッパー駆動回路43へ駆動指令を出力することでホッパー51を駆動制御し、また、モータ駆動回路44へ駆動パルス信号を出力することでステッピングモータ26L,26C,26Rを各々駆動制御する。上述した各種駆動回路は、前述したI/Oポート35を介してメインCPU32に接続されており、それぞれメインCPU32から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各々対応する出力装置の動作を制御する。すなわち、ホッパー駆動回路43は、マイコン31から駆動指令が出力されると、ホッパー51の駆動部へ駆動電流を供給してホッパー51にメダルを払い出させ、当該駆動指令の出力が停止すると、上記駆動電流の供給を停止し、ホッパー51からのメダルの払い出しを停止させる。なお、ホッパー51から払い出されたメダルは、メダル排出口22からメダル受皿23へ排出される。
また、モータ駆動回路44は、マイコン31から、各ステッピングモータに対応した駆動パルス信号が出力されるごとに、対応するステッピングモータを1ステップずつ一定方向へ回動させる。また、メインCPU32は、各ステッピングモータに対して出力した駆動パルスの数を計数しており、各リール3L,3C,3Rの所定の場所に1つだけ設けられているリールインデックスが、リール位置検出回路45により検出され、これに対応するインデックス検出信号が、リール位置検出回路45からI/Oポート35を介してメインCPU32へ出力されと、メインCPU32は、計数していた駆動パルスの数をクリアする。これにより、メインCPU32は、ステッピングモータ26L,26C,26Rに対して出力した駆動パルスの数を計数することによって、各リールの回転方向における位置(リールインデックスが検出される位置を基準とするリールの回転角度とも言える)を認識している。
具体的には、ステッピングモータ26L,26C,26Rの回転を、所定の減速比でリール3L,3C,3Rに伝達するギア(図示せず)が備えられており、ステッピングモータ26L,26C,26Rに対して16個の駆動パルス信号が出力されると、各リールの外周面に描かれた図柄が1個分、回動する構成となっている。すなわち、各リールの外周面には21個の図柄が描かれているため、メインCPU32が、21(図柄数)×16(1図柄分回動するのに要する駆動パルス数)=336個の駆動パルスを出力すると、リールが1回転することになる。
なお、上述したステッピングモータ26L,26C,26Rに対して出力された駆動パルスの数は、制御RAM34に設けられるパルスカウント領域に格納され、メインCPU32は、当該パルスカウント領域に格納された数値が16の倍数となるごとに、制御RAM34に設けられている図柄カウント領域に格納されている数値を1ずつ加算する。この図柄カウント領域は、リール3L,3C,3Rの各々に対応して設けられ、リール位置検出回路45からインデックス検出信号が出力されるごとに格納されている値がクリアされる。ここで、上述したリールインデックスは、当該リールインデックスが設けられた位置に対応する図柄の図柄領域(図2において破線で区切られた領域)の中心が、中段ラインL2に一致するときに、リール位置検出回路45によって検出される位置に設けられている。したがって、リールインデックスが設けられた位置に対応する図柄を、図2に示す各図柄列における図柄番号「0」の図柄とすれば、上述した図からカウント領域に格納された値が、すなわち、現在、中段ラインL2に位置する図柄番号であるとみなすことができ、メインCPU32は、これに基づいて、各リール表示窓4L,4C,4Rに表示されている図柄の種類を認識することができる。
次に、マイコン31が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力装置としては、メダル投入口11へ投入されたメダルを検出するメダルセンサ11S、BETスイッチ13〜15、ストップスイッチ18L,18C,18R、スタートスイッチ19、および、メダル排出スイッチ21といったスイッチ類がある。これらスイッチ類から出力される信号は、I/Oポート35を介してメインCPU32へ出力される。なお、ストップスイッチ18L,18C,18Rについては、リール停止信号回路52から、遊技者によって押されたストップスイッチに対応する停止指示信号が出力され、I/Oポート35を介してメインCPU32へ出力される。
また、メインCPU32には、ホッパー51が払い出したメダルを検出するメダル検出部53から出力される信号も入力される。メダル検出部53は、ホッパー51がメダルを1枚排出するごとに検出信号をメイン制御部30内の払出信号発生回路46へ出力する。これにより、払出信号発生回路46は、メダル検出部53から出力された検出信号をI/Oポート35を介してメインCPU32へ出力し、メインCPU32は、検出信号の出力回数(ホッパー50が払い出した遊技メダルの枚数に対応する)が、目的の回数(例えば、成立した役に対応する払出枚数、または、スロットマシン1に貯留されていた遊技メダルの枚数など)に達すると、ホッパー駆動回路43に対する駆動指令の出力を停止する。
さらに、メインCPU32は、I/Oポート35に接続されたサブ制御部通信ポート40を介して、サブ制御部60に対して、スロットマシン1において実行されている遊技に関する各種情報(コマンド)を送信する。そして、これらコマンドに基づいて、サブ制御部60は、後述するように、画像および音声による演出およびミニゲームを実行する。
次に、図10を参照して、サブ制御部60の構成について説明する。メイン制御部30は、内部当籤役の決定やリールの制御など、一連の遊技の進行を制御するものであるのに対し、サブ制御部60は、映像、音、光、或いはこれらの組合せの出力を制御して、演出を実行するものである。メイン制御部30とサブ制御部60とはハーネスなどにより電気的に接続されており、サブ制御部60は、メイン制御部30から送信された各種コマンドに基づいて演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。
サブ制御部60は、基本的に、サブCPU61、制御ROM62、RAM63、I/F回路64、画像制御部65、楽音制御部66、ランプドライバ67、および、リアルタイムクロック(以下、RTCという)68により構成されている。制御ROM62は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。プログラム記憶領域は、演出制御プログラムを記憶する。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、メイン制御部30から送信された各種コマンドの受信制御を行うための基板間通信タスク、上部ランプ24(図1参照)による光の出力を制御するためのLED制御タスク、スピーカ25L,25Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク、演出の内容(後述の演出データ等)の決定等を行うための演出登録タスク、決定した演出の内容に基づいてリール部ディスプレイ2aによる映像の表示を制御するための描画制御タスク等が含まれている。
また、データ記憶領域は、演出の内容の決定に係る各種テーブルを記憶するテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域、BGMや効果音といった音データ等を記憶する音声制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域等によって構成される。ここで、図11および図12を参照して、上述したテーブル記憶領域に記憶されているテーブルのうち、報知回数抽籤テーブル、および、モード移行抽籤テーブルの内容について説明する。ここで、図11は報知回数抽籤テーブルの内容を、図12はモード移行抽籤テーブルの内容を示している。
報知回数抽籤テーブルは、図11に示すように、内部抽籤で当籤した役の種類の報知を実行する回数(以下、報知回数という)と、現在のモードに応じて報知回数を決定するための抽籤値との対応を定めたものである。すなわち、スロットマシン1においては、モードの種類として予め「Low」、「Mid」、「Hi」の3種類が存在しており、これら3つのモードのうち、いずれか1つのモードになっている。そして、報知回数の抽籤が行われる場合(後述する)、サブCPU61は、0〜127の数値範囲のうちいずれかの値をランダムに発生し、当該発生した数値に応じて報知回数を定めるのである。すなわち、発生した数値から、図11に示す「報知回数」の値が小さいもの(すなわち「−1」)から順次、その値に対応する数値を減算していき、減算結果が「0」未満になったときに、減算した値に対応する「報知回数」の値が、抽籤によって決定された報知回数となる。
例えば、現在のモードが「Low」であるときに、発生した数値が「102」であった場合、まず、当該数値「102」から、図11に示すテーブルの「報知回数」の値が「−1」に対応する数値「18」を減算する。この減算結果は「84」となるため、次に、当該減算結果「84」から、「報知回数」の値が「0」に対応する数値「80」を減算する。この減算結果は「4」となるため、さらに、この数値「4」から、「報知回数」の値が「1」に対応する数値「30」を減算する。この減算結果は「−26」となり、「0」未満になったことから、報知回数は「1」となる。
以上を踏まえた上で図11の報知回数抽籤テーブルを見ると、現在のモードが「Low」だった場合は、報知回数が「2」〜「5」のいずれかに決定されることはなく、かつ、報知回数が「−1」、「0」、「1」のうち、「0」に決定される確率が最も高くなっている。また、現在のモードが「Mid」であった場合は、報知回数が「0」または「3」〜「5」のいずれかに決定されることはなく、かつ、報知回数が「0」、「1」、「2」のうち、「1」に決定される確率が最も高くなっている。さらに、現在のモードが「Hi」だった場合は、報知回数が「−1」または「0」に決定されることはなく、かつ、報知回数が「1」〜「5」のうち、「2」に決定される確率が最も高くなっている。
このように、モードの種別に応じて、報知回数として決定される数値の種別(各数値が決定される確率ともいえる)が異なる。より具体的には、「Hi」、「Mid」、「Low」の順に、報知回数がより大きい数値に決定される構成となっている。したがって、遊技者からすれば、決定された内部当籤役の報知が行われると、狙うべき図柄組合せを知ることができるようになるので、その図柄の組合せが表示されるタイミングを計った停止操作を行うことが可能となり、この結果、メダルの払い出し等の利益が付与されやすくなるという点から有利であるといえる。つまり、報知回数が多いほど、その機会も増すことから、遊技者にとっては有利となる状態になっているといえる。また、モードが、「Hi」、「Mid」、「Low」の順に、報知回数としてより大きい数値が決定されることから、モードとは、報知回数の抽籤を行う際に、その抽籤の結果が遊技者にとって有利に働くか否か(すなわち、より大きい数値が報知回数として決定されるか否か)を測る指標となるものであるといえる。なお、上述した報知回数の抽籤によって決定された報知回数は、後述するRAM63に設定されている報知回数カウント領域に格納される。また、このとき報知回数カウント領域に、報知回数の値が格納されていた場合は、その値に、上記の抽籤により決定した報知回数の値を加算する。
次に、図12に示すモード移行抽籤テーブルは、上述した「Low」、「Mid」、「Hi」の3つのモードのうち、現在のモードから他のモードへ移行する際の、移行後のモードを決定するための抽籤(すなわち、モード移行抽籤)を行う際に、サブCPU61によって参照されるものである。すなわち、予め定められた条件(後述する)が成立すると、サブCPU61は、0〜127の数値範囲で乱数値を発生し、発生した乱数値と、現在のモードと、図12に示すモード移行抽籤テーブルとに基づいて、移行先のモードを決定する。ここで、モード移行抽籤は、メイン制御部30において行われる内部抽籤の結果、「小役2」(図柄組合せ:桃チェリー−ANY−ANY)または「小役4」(図柄組合せ:スイカ−スイカ−スイカ)に当籤したときに実行される。また、「小役2」に内部当籤した場合は、図12(a)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、「小役4」に内部当籤した場合は、図12(b)に示すモード移行抽籤テーブルが参照される。
モード移行抽籤の具体的な方法としては、基本的には報知回数抽籤と同様であるが、例えば、現在のモードが「Hi」であるときに、メイン制御部30において内部抽籤の結果「小役2」に当籤し、これにより、サブCPU61において乱数が発生され、その値が「53」だったとする。この場合、まず、図12(a)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、発生された値「53」から、まず「Hi」行の「Low」列の値「30」が減算される。この減算結果は「23」となり、未だ0未満となっていないので、次に「Mid」列の値「80」が減算される。この減算結果の値は「−57」となり、0未満となるので、移行先のモードは「Mid」に決定される。
なお、図12(a)に示すモード移行抽籤テーブルと、図12(b)に示すモード移行抽籤テーブルとを比較した場合、例えば、現在のモードが「Low」の場合、図12(a)に示すモード移行抽籤テーブルよりも、図12(b)に示すモード移行抽籤テーブルの方が、移行先のモードとして「Mid」や「Hi」が決定される確率が高くなっている。このため、内部抽籤において「小役2」に当籤するよりも、「小役4」に当籤した方が、遊技者にとってより有利なモードへ移行できる確率が高くなっているといえる。
図10に戻り、RAM63は、サブCPU61が前述した演出制御プログラムを実行過程における作業用の一時記憶手段として用いられる。RAM63には、後述の遊技状態等の各種情報が格納され、これら情報の中には、上述した現在のモードを表す情報も含まれている。ここで、図13を参照して、RAM63に予め定められているモード格納領域の構成について説明する。この図に示すように、モード格納領域は、8ビットの領域からなり、ビット0が「Low」に対応しており、ビット1が「Mid」に対応しており、ビット2が「Hi」に対応している。また、ビット3〜ビット7は常時「0」となる。そして、前述したモード移行抽籤により移行先のモードが決定されると、それまでのモードに対応するビットが「0」にリセットされ、移行先のモードに対応したビットが「1」にセットされる。言い換えると、「Low」モードを表すデータは「00000001」(2進数)、「Mid」モードを表すデータは「00000010」(2進数)、「Hi」モードを表すデータは「00000100」(2進数)と定められており、モード移行抽籤により移行先のモードが決定されると、それまでモード格納領域に格納されていたデータが、決定された移行先のモードに対応するデータへ更新される。
再び図10に戻り、I/F回路64は、メイン制御部30から送信されてきた各種コマンドを受信し、受信したコマンドをサブCPU61へ出力する。画像制御部65は、レンダリングプロセッサ651、フレームバッファを有するSDRAM652、および、液晶ドライバ653で構成されている。レンダリングプロセッサ651は、サブCPU61と接続されており、サブCPU61から出力されたコマンドに応じてレンダリングを行う。また、レンダリングプロセッサ651が行うタスクに必要なデータは、起動時にSDRAM652に展開される。そして、レンダリングにより作成された画像に対応するピクセル配列データが、フレームバッファに転送され、液晶ドライバ653を介してリール部ディスプレイ2aへ出力される。
楽音制御部66は、楽音発生部661およびパワーアンプ662で構成されている。音声信号発生部661は、内部に種々の楽音データを記憶しているメモリを有しており、サブCPU61から出力されたコマンドに応じて上記メモリから楽音データを読み出し、アナログ音声信号を生成して、パワーアンプ662へ出力する。パワーアンプ662は、音声信号発生部661から出力されたアナログ音声信号を増幅してスピーカ25L,25Rへ出力する。これにより、パワーアンプ662によって増幅されたアナログ音声信号が、音声となってスピーカ25L,25Rから外部へ出力される。
また、ランプドライバ67は、サブCPU61から出力されたコマンドに応じた発光パターンで上部ランプ24を駆動し、発光させる。RTC68は、常時、現在の時刻(年、月、日も含む)を計時しており、サブCPU61からの要求により、現在時刻を表すデータを出力する。
また、サブCPU61にはカードリーダ/ライタ70が接続されている。このカードリーダ/ライタ70は、図1に示したカード挿入孔10に磁気カードが挿入されると、当該磁気カードを取り込んだ後、サブCPU61と所定の信号の授受を行った後(後述する)、磁気カードに記録されていたデータをサブCPU61へ出力する。また、カードリーダ/ライタ70は、サブCPU61から出力されたコマンドに従って、取り込んでいる磁気カードに記録されているデータの更新、新たなデータの書き込み、および、取り込んだ磁気カードの排出などを行う。さらに、サブCPU61は、図1に示したカード排出スイッチ16および得点使用設定スイッチ17と接続されており、これらスイッチから出力される信号に応じて、カードリーダ/ライタ70に取り込んだ磁気カードに対する処理、および、後述するミニゲームにおける制御等を行う。
次に、上述した構成を有するスロットマシン1における動作について説明する。まず、図14〜図20に示すフローチャートを参照して、メイン制御部30のメインCPU32が実行する処理について説明する。図14は、メインCPU32により実行される遊技制御処理の流れを示すフローチャートである。また、図15〜図19は、上述した遊技制御処理で行われる各処理の詳細な流れを示すフローチャートであり、図15はメダル受付・スタートチェック処理、図16は内部抽籤処理、図17はリール停止制御処理、図18はボーナス終了チェック処理、図19はボーナス作動チェック処理の流れを示している。さらに、図20は、図3に示した分周器37から出力される割込信号に応じて実行される割込処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン1に電源が投入されると、メインCPU32は、図14に示す遊技制御処理を開始する。まず、メインCPU32は、初期化処理を行う(ステップS1)。この処理では、スロットマシン1へ供給されている電源の遮断時に制御RAM34に格納されたレジスタのデータや実行アドレスの復帰を行う処理などが行われる。次に、メインCPU32は、制御RAM34における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。この処理では、例えば、図9(a)に示した内部当籤役格納領域に格納されたデータがクリアされる。次に、メインCPU32は、後述するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、図3に示したメダルセンサ11S、または、各BETトスイッチ13,14,15の入力のチェックに基づいて、制御RAM34に記憶されている投入枚数の更新や、スタートスイッチ19の入力のチェックが行われる。次に、メインCPU32は、乱数値を抽出し、制御RAM34に設けられた乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。
そして、メインCPU32は、後述する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。この処理では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が、プログラムROM33に記憶されている内部抽籤テーブルに定められた複数の数値範囲のうち、何れに属するかの判定が行われ、内部当籤役が決定される。次に、メインCPU32は、スタートコマンドをサブ制御部60に対して送信する(ステップS6)。スタートコマンドには、内部当籤役等の遊技に関する各種データが含まれている。次に、メインCPU32は、全リールの回転開始を要求する(ステップS7)。ここで、全リールの回転開始が要求されると、後述する割込処理において、リールの回転を開始する処理が行われる。そして、メインCPU32は、リールの回転速度が予め定められた一定の速度(例えば80回転/分)となるまで待機する(ステップS8)。
次に、メインCPU32は、リール停止制御処理を行う(ステップS9)。この処理では、停止操作の検出に基づいて全てのリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる。次に、メインCPU32は、図柄組合せテーブルを参照し、有効ラインに沿って停止表示された図柄組合せに基づいて、なんらかの役が成立したか否かを判定する入賞判定を行う(ステップS10)。より具体的には、図5に示した図柄組合せテーブルに定められている図柄組合せと、各有効ラインL1〜L5に沿って表示される図柄の組合せとを比較し、一致した場合、該当する役および払出枚数を決定し、制御RAM34の成立役格納領域および払出枚数カウント領域の値を更新する。ここで、成立役格納領域は、図9(a)に示した内部当籤役格納領域と同じ内容(すなわち、ビット0〜ビット6と各役との対応が同じでビット7は常時「0」)であり、当該格納領域に格納されるデータも、内部当籤格納領域と同様である。成立役格納領域には、全リールが停止し、実際に成立した役に対応するデータが格納される点で、内部当籤役格納領域に格納されるデータと、意味合いが異なっている。なお、図5に示した図柄組合せテーブルに定められている図柄組合せと一致しないときは、「ハズレ」に対応するデータ(すなわち、2進数で「00000000」)が、成立役格納領域に格納される。次に、メインCPU32は、成立役コマンドをサブ制御部60に対して送信する(ステップS11)。成立役コマンドには、「ハズレ」を含む成立役を示すデータなどが含まれている。次に、メインCPU32は、メダル払出処理を行う(ステップS12)。この処理では、決定された払出枚数に基づいて、図3に示したホッパー51の制御および図1に示した配当枚数表示部8などの表示が更新される。
次に、メインCPU32は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS13)。メインCPU32は、RB作動中フラグがオンであると判断した場合には、ボーナス終了チェック処理を行う(ステップS14)。この処理では、ボーナスゲームの作動中に更新される各種カウント領域に基づいて、RBの作動を終了する処理が行われる。そして、メインCPU32は、ステップS14の処理を終えるか、または、ステップS13においてRB作動中フラグはオンではないと判断したときには、RT遊技数カウント領域に格納されている値の更新を行う(ステップS15)。具体的には、制御RAM34に設けられたRT遊技数カウント領域の値が「0」か否かを判別し、当該カウント領域の値が「0」ではないと判別したときに、RT遊技数カウント領域の値を「1」減算する。RT遊技数カウント領域には、RT作動中において行われた遊技回数を計数するためのデータが格納されているが、このデータの値が「0」下回ることはなく、この値が「0」のときに「1」を減算しても「0」の状態のままとなる。
次に、メインCPU32は、ボーナス等作動チェック処理を行う(ステップS16)。この処理では、成立した役に基づいてRBゲームを開始する処理が行われる。この処理が終了すると、ステップS2へ移行し、以下、ステップS2〜S16の処理が繰り返し行われる。
次に、図15を参照して、図14に示す遊技制御処理のステップS3におけるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。まず、メインCPU32は、自動投入カウント領域の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS20)。この自動投入カウント領域は、制御RAM34に予め設定されている記憶領域であり、詳しくは後述するが、前回の遊技において「リプレイ」が成立した場合、その遊技に投入されたメダルの枚数が格納されている。メインCPU32は、自動投入カウント領域の値が「0」であると判断した場合には、メダル通過許可を行う(ステップS21)。具体的には、セレクタ(図示せず)のソレノイドを駆動し、セレクタ内のメダルの通過を可能とする。一方、メインCPU32は、自動投入カウント領域の値が「0」ではないと判別したときには、自動投入カウント領域の値を投入枚数カウント領域に複写する(ステップS22)。ここで、投入枚数カウント領域は、制御RAM34に予め設定されている記憶領域であり、1回の遊技に投入されるメダルの枚数を示すデータが格納される。その後、メインCPU32は、自動投入カウント領域の値をクリアする(ステップS23)。
メインCPU32は、ステップS21またはステップS23の処理を終えると、メダルが上述したセレクタ内を通過したか否かを判断する(ステップS24)。メインCPU32は、メダルが通過したと判断したときには、投入枚数カウント領域の値が最大値であるか否かを判別する(ステップS25)。この最大値は、RB作動中フラグがオンのときは「1」となり、RB作動中フラグがオフのときは「3」となる。メインCPU32は、投入枚数カウント領域の値が最大値ではないと判断した場合、投入枚数カウント領域の値に1を加算する(ステップS26)。次に、メインCPU32は、有効ラインカウント領域の値に「5」を格納する(ステップS27)。有効ラインカウント領域は、制御RAM34に設けられた記憶領域であり、当該記憶領域には、有効ラインの数を特定するためのデータが格納される。次に、メインCPU32は、メダル投入コマンドをサブ制御部60に対して送信する(ステップS28)。メダル投入コマンドには、当該遊技に投入されたメダル枚数のデータ等が含まれている。
一方、メインCPU32は、ステップS25において投入枚数カウント領域の値が最大値であると判断したときは、クレジットカウント領域の値を「1」加算する(ステップS29)。クレジットカウント領域は、制御RAM34に設けられている記憶領域であり、スロットマシン1にクレジットされるメダルの枚数を計数するためのデータが格納される。次に、メインCPU32は、ステップS28またはS29の処理を行った後、または、ステップS25においてメダルが通過していないと判断したときには、遊技者によってBETスイッチが操作されたか否かをチェックする(ステップS30)。具体的には、各BETスイッチ13〜15のいずれかがオンである場合は、その種別が特定され、投入枚数カウント領域に格納されている値が更新される。
次に、メインCPU32は、投入枚数カウント領域の値が「1」であるか否かを判断する(ステップS31)。そして、メインCPU32が、投入枚数カウント領域の値が「1」ではないと判断した場合は、次に、投入枚数カウント領域の値が「3」であるか否かを判断する(ステップS32)。このとき、メインCPU32が、投入枚数カウント領域の値が「3」ではないと判断した場合は、ステップS25の処理へ戻る。一方、上述したステップS31において、メインCPU32が投入枚数カウント領域の値が「1」であると判断した場合、もしくは、ステップS32において投入枚数カウント領域の値が「3」であると判断した場合は、スタートスイッチ19がオンであるか否かを判断する(ステップS33)。そして、メインCPU32が、スタートスイッチ19がオンではないと判断した場合は、ステップS25へ戻り、スタートスイッチ19がオンであると判断した場合は、メダル通過禁止を行う(ステップS34)。具体的には、このとき以降、前述したセレクタのソレノイドを駆動せず、これにより、投入されたメダルがメダル排出口22から排出されるようにする。この処理が終了すると、メインCPU32は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、図14に示した遊技制御処理のステップS4へ移行する。
次に、図16を参照して、図14に示した遊技制御処理のステップS5における内部抽籤処理について説明する。まず、メインCPU32は、内部抽籤に使用する抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図6(a)参照)をセットし、比較回数として「7」をセットする(ステップS40)。次に、メインCPU32は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS41)。そして、メインCPU32が、RB作動中フラグがオンであると判断したときには、内部抽籤に使用する抽籤テーブルをRB遊技状態用内部抽籤テーブル(図6(c)参照)に変更し、比較回数を「4」に変更する(ステップS42)。これに対して、ステップS41において、メインCPU32が、RB作動中フラグはオンではないと判断したときには、RT遊技数カウント領域の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS43)。メインCPU32が、RT遊技数カウント領域の値が「0」ではないと判断した場合は、内部抽籤に使用する抽籤テーブルをRT用内部抽籤テーブル(図6(b)参照)に変更する(ステップS44)。
メインCPU32は、ステップS44の処理後、または、ステップS43においてRT遊技数カウント領域の値が「0」であると判断した場合は、持越役格納領域(図9(b)参照)のビット5またはビット6に「1」が格納されているか(すなわち、「RB1」または「RB2」が内部当籤したか)否かを判断する(ステップS45)。そして、メインCPU32は、持越役格納領域のビット5またはビット6に「1」が格納されていると判断した場合は、比較回数を「5」に変更する(ステップS46)。この処理により、持越役が内部当籤しているときには、「RB1」または「RB2」が重ねて当籤しないようになる。次に、メインCPU32は、ステップS42もしくはS46の処理後、または、ステップS45でのビット5またはビット6に「1」が格納されていないと判断した場合は、比較回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS48)。
次に、メインCPU32は、ステップS40、ステップS42、または、ステップS44の処理よって選択された内部抽籤テーブルを参照し、図14のステップS4の処理により制御RAM34の乱数値格納領域に格納されている乱数値と、投入枚数カウント領域に格納されている値と、セットされている当籤番号とに応じた下限値および上限値とを比較する(ステップS49)。そして、メインCPU32は、乱数値格納領域に格納されている乱数値が、比較対象となっている下限値以上であり、かつ、上限値以下であるか否かを判別する(ステップS50)。メインCPU32は、ステップS50において、上記乱数値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合は、当該比較対照となった下限値および上限値に対応する当籤番号を、内部当籤の結果とする(ステップS51)。次に、メインCPU32は、図7に示した内部当籤役決定テーブルに基づいて、内部抽籤の結果、「RB1」または「RB2」が当籤したか否かを判断する(ステップS52)。メインCPU32は、内部当籤役が「RB1」または「RB2」であると判断した場合は、図9(b)に示す持越役格納領域に、「RB1」または「RB2」を示すデータを格納する(ステップS53)。
メインCPU32は、ステップS53の処理後、または、ステップS52において内部当籤役が「RB1」または「RB2」ではないと判断したときには、内部当籤役を表すデータ(図7の内部当籤役決定テーブルにおける「データ」欄の値を参照)と、持越役格納領域に格納された値との論理和を、内部当籤役格納領域(図9(a)参照)に格納する(ステップS54)。次に、メインCPU32は、ステップS54の後、または、ステップS50において乱数値格納領域に格納されている乱数値が、比較対象となっている下限値以上かつ上限値以下でないと判断した場合、比較回数を「1」減算する(ステップS55)。そして、メインCPU32は、比較回数が「0」であるか否かを判断し(ステップS56)、比較回数が「0」ではないと判断した場合は、ステップS48へ戻り、一方、比較回数が「0」であると判断した場合は、内部当籤役格納領域に格納されている値と持越役格納領域に格納されている値の論理和を、内部当籤役格納領域に格納する(ステップS57)。この処理が終了すると、メインCPU32は、図16に示す内部抽籤処理を終了し、図14に示すステップS6の処理へ移行する。
次に、図17を参照して、図14に示した遊技制御処理のステップS9におけるリール停止制御処理について説明する。まず、メインCPU32は、有効なストップスイッチ(すなわち、ストップスイッチ18L,18C,18Rのうち、リールが回転を開始した後、未だ遊技者によって押圧操作されていないストップスイッチ)が押圧操作されたか否かを判断する(ステップS60)。メインCPU32は、有効なストップボタンが押圧操作されていないと判断したときは、ステップS60の処理を繰り返す。なお、いわゆる自動停止制御を行う場合には、スタートスイッチ19がオンされたことに基づいて所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判断し、上記所定時間が経過したと判断した場合は、後述するステップS62の処理へ移行し、「ハズレ」となる図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されるように制御しても良い。
メインCPU32は、ステップS60において有効なストップスイッチが押圧操作されたと判断したときは、押圧操作が行われたストップスイッチを特定し、該当するストップスイッチを無効とする(ステップS61)。すなわち、これ以降、該当するストップスイッチが押圧操作されたとしても、その操作が無効であることを示す識別子を制御RAM34に格納する。次に、メインCPU32は、チェック回数として「5」をセットする(ステップS62)。そして、メインCPU32は、制御RAM34の図柄カウント領域に格納された値に対応する図柄番号から、上述したチェック回数の範囲内において、最も優先順位の高い図柄番号を検索する(ステップS63)。例えば、図柄カウント領域に格納された値に対応する図柄番号から、チェック回数の範囲内にある各図柄の中に、内部当籤役(すなわち、内部当籤役格納領域に格納されているデータ)に対応する図柄組合せを満足する図柄があるか否かが検索される。
このとき、特典の付与に係る図柄組合せの種別(換言すれば、内部当籤役の種別)に応じて予め定められている優先順位(ここでは、優先順位1として「リプレイ」に対応する図柄組合せが、優先順位2として「RB1」および「RB2」に対応する図柄組合せが、優先順位3とし「小役1」〜「小役4」に各々対応する図柄組合せが、それぞれ定められているものとする)に基づいて、最も優先順位の高い図柄番号が決定される。ここで、上述した範囲内に、最も高い優先順位の図柄が複数ある場合には、決定可能な滑り駒数の中から所定の優先順位(例えば、滑り駒数「0」→「1」→「2」→「3」→「4」)によって何れかを決定するようにしても良い。
次に、メインCPU32は、ステップS63の処理による検索結果に基づいて滑り駒数を決定する(ステップS64)。すなわち、ストップスイッチが操作されたときに、中段ラインL3の位置にあった図柄番号(以下、停止開始図柄番号)から、決定された図柄番号までの移動分が、滑り駒数として決定される。次いで、メインCPU32は、滑り駒数と図柄カウント領域に格納された値とに基づき、停止予定位置を格納する(ステップS65)。すなわち、停止開始図柄番号に滑り駒数を加算した値の図柄番号が、停止予定図柄番号として決定される。停止予定図柄番号が格納されると、後述する割込処理(図20参照)において、当該停止予定図柄番号に基づいてリールの回転を停止する処理が行われる。なお、滑り駒数と停止予定図柄番号は、一方が決定されれば、他方も決定される関係にあるため、等価の関係にあるといえる。
次に、メインCPU32は、リール停止コマンドをサブ制御部60に対して送信する(ステップS66)。リール停止コマンドには、停止制御されたリールの種別などのデータが含まれている。そして、メインCPU32は、押圧操作が有効なストップボタンが残っているか否かを判断する(ステップS67)。これにより、メインCPU32は、押圧操作が有効なストップボタンが残っていると判断した場合は、ステップS60へ戻り、押圧操作が有効なストップボタンが残っていないと判断した場合は、図17に示すリール停止制御処理を終了し、図14のステップS10の処理へ移行する。
以上のように、スロットマシン1では、停止開始図柄番号から所定の範囲内で、できるだけ内部当籤役(ここでは「ハズレ」も含む)に対応する図柄組合せが、有効ラインに沿って停止するように制御されている。また、「ハズレ」を除いた内部当籤役が決定されている場合において、上述した所定の範囲に内に、当該内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が存在していない場合は、「ハズレ」となる図柄組合せが、有効ラインに沿って停止するように制御している。この状態を「取りこぼし」といい、この場合、制御RAM34における内部当籤役格納領域に格納されたデータと、成立役格納領域に格納されたデータとは一致しないこととなる。また、図2に示す各リールの図柄列をみると分るように、「プラム」図柄PLは、いずれのリールにおいても、2つの「プラム」図柄PLの間に配される他の図柄の個数が4以下になっているため、内部当籤役が「リプレイ」だった場合、遊技者がどのようなタイミングでストップスイッチを操作したとしても、必ず有効ラインに沿って「プラム」図柄PLが揃って停止表示されることになる。また、同様の理由から、内部当籤役が「小役3」だった場合も、必ず有効ラインに沿って「ベル」図柄BEが揃って停止表示されることになる。
これに対して、例えば「スイカ」図柄WMは、各リールにおいて、2つの「プラム」図柄PLの間に配される他の図柄の個数が5以上になっている箇所があるため、内部当籤役として「小役4」が決定されたとしても、遊技者のストップスイッチの操作タイミングによっては、取りこぼす可能性がある。また、同様の理由から「小役1」(対応図柄組合せ:赤チェリー−ANY−ANY)、「小役2」(対応図柄組合せ:桃チェリー−ANY−ANY)、「RB1」(対応図柄組合せ:青7−青7−青7)、「RB2」(対応図柄組合せ:赤7−赤7−赤7)についても取りこぼす可能性がある。
次に、図18を参照して、図14に示した遊技制御処理のステップS14におけるボーナス終了チェック処理について説明する。まず、メインCPU32は、何らかの役が成立したか否かを判断する(ステップS70)。この処理では、制御RAM34に設けられた成立役格納領域のうち、ビット0〜ビット3の値が、何れか1つでも「1」であるか否か(すなわち、「小役1」〜「小役4」のいずれかが成立したか否か)を判断する。そして、メインCPU32は、「小役1」〜「小役4」のいずれかが成立したと判断した場合には、制御RAM34に設けられた入賞可能回数カウント領域の値を「1」減算する(ステップS71)。次に、メインCPU32は、入賞可能回数カウント領域の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS72)。そして、入賞可能回数カウント領域の値が「0」ではないと判断した場合、または、ステップS70において「小役1」〜「小役4」のいずれも成立していないと判断した場合は、遊技可能回数カウント領域の値を「1」減算する(ステップS73)。
次に、メインCPU32は、遊技可能回数カウント領域の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS74)。そして、メインCPU32は、遊技可能回数カウント領域の値が「0」ではないと判別した場合、ボーナス終了チェック処理を終了し、図14のステップS15の処理へ移行する。一方、メインCPU32が、遊技可能回数カウント領域の値が「0」であると判断した場合、または、ステップS72おいて入賞可能回数カウント領域の値が「0」であると判断した場合は、RB終了時処理を行う(ステップS75)。具体的には、図9(c)に示した作動中フラグ格納領域のデータをクリアし、また、入賞可能回数カウント領域および遊技可能回数カウント領域の値をクリアする。次に、メインCPU32は、制御RAM34に設けられたRT遊技数カウント領域に「1000」(10進数)という値を格納する(ステップS76)。そして、メインCPU32は、サブ制御部60に対してボーナス終了コマンドを送信し(ステップS77)、図18に示すボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図19を参照して、図14に示した遊技制御処理のステップS16におけるボーナス作動チェック処理について説明する。まず、メインCPU32は、成立した役が「RB1」または「RB2」であるか否かを判断する(ステップS80)。メインCPU32は、成立した役が「RB1」または「RB2」であると判断した場合、図8に示したボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS81)。次いで、メインCPU32は、図9(b)に示した持越役格納領域をクリアするとともに、制御RAM34に設けられたRT遊技数カウント領域の値をクリアする(ステップS82)。そして、メインCPU32は、サブ制御部60に対してボーナス開始コマンドを送信した後(ステップS84)、図19に示すボーナス作動チェック処理を終了し、図14に示すステップS2へ移行する。
一方、メインCPU32が、ステップS80において成立した役が「RB1」または「RB2」でないと判断した場合は、「リプレイ」が成立したか否かを判断する(ステップS84)。そして、メインCPU32が、「リプレイ」が成立したと判断した場合、制御RAM34の投入枚数カウント領域に格納されていた値を、前述した自動投入カウント領域に複写した後(ステップS85)、図19に示すボーナス作動チェック処理を終了し、図14に示すステップS2へ移行する。さらに、メインCPU32が、ステップS84において、「リプレイ」が成立していないと判断した場合は、次に「小役1」が成立しているか否かを判断する(ステップS86)。そして、メインCPU32が、「小役1」が成立していないと判断した場合は、図19に示すボーナス作動チェック処理を終了し、図14に示すステップS2へ移行する。一方、メインCPU32が、「小役1」が成立していると判断した場合は、制御RAM34のRT遊技数カウント領域の値をクリアし(ステップS87)、その後、図19に示すボーナス作動チェック処理を終了して、図14に示すステップS2へ移行する。
次に、図20を参照して、メインCPU32が、図3に示した分周器37から周期的に出力される割込信号によって実行する割込処理の流れについて説明する。ここで、メインCPU32は、図20の割込処理を、1.1173ミリ秒ごとに実行するものとする。まず、メインCPU32は、レジスタの退避を行った後(ステップS90)、入力ポートチェック処理を行う(ステップS91)。この入力ポートチェック処理として、メインCPU32は、図3に示す各スイッチなどからの信号の入力などをチェックする。次に、メインCPU32は、リール制御処理を行う(ステップS92)。この処理により、リールの回転開始要求がされたときにリール3L,3C,3Rの回転が開始され、その後、一定速度での回転が維持される。さらに、停止予定図柄番号が格納されたときは、該当リールの図柄カウンと領域に格納された値が、停止予定図柄番号の値と一致したときに、該当リールが停止するように、そのリールの減速および停止制御が行われる。これにより、例えば、図柄カウント領域の値が「0」であり、停止予定図柄番号が「4」であった場合は、図柄カウント領域の値が「4」になったときに該当リールの回転が停止される。次いで、メインCPU32は、ランプ類駆動処理を行い(ステップS93)、リール部パネル2bに設けられた各LEDの点灯状態および7セグ表示器が表示する数値が更新される。する表示部18への払出枚数の表示などの処理が行われる。そして、メインCPU32は、レジスタの復帰を行った後(ステップS94)、図20に示す割込処理を終了する。
次に、図21〜図23、図25、および、図27〜図29に示すフローチャートを参照して、サブ制御部60のサブCPU61が行う制御について説明する。まず、図21を参照して、サブCPU61により行われる通信処理について説明する。
サブCPU61は、メイン制御部30から送信されたコマンドを受信したか否か判断する(ステップS100)。サブCPU61がメイン制御部30から何らかのコマンドを受信した場合は、受信したコマンドの種別を認識する(ステップS101)。そして、サブCPU61は、認識したコマンドが、前回受信したコマンドとは異なったものであるか否かを判断し(ステップS102)、前回受信したコマンドと同じコマンドであった場合は、ステップS100の処理へ戻る。これに対して前回受信したコマンドとは異なるコマンドを受信したと判断した場合は、サブCPU61は、メッセージキューに格納した後(ステップS103)、ステップS100の処理へ戻る。
また、前述したステップS100において、サブCPU61が、メイン制御部30からコマンドを受信していないと判断した場合は、カードリーダ/ライタ70からカード取込信号が入力されているか否かを判断する(ステップS104)。そして、サブCPU61は、上述したカード取込信号が入力されていると判断した場合は、カードリーダ/ライタ70へデータ要求信号を出力する(ステップS105)。このデータ要求信号に応じてカードリーダ/ライタ70から、取り込んだ磁気カードに記録されていた各種データが出力されると、サブCPU61は、これらデータをRAM63の所定の記憶領域へ格納するデータ格納処理を行う(ステップS106)。このデータ可能処理については、後に詳しく説明する。そして、サブCPU61は、ステップS106の処理を終えると、ステップS100の処理へ戻る。
前述したステップS104で、サブCPU61がカードリード/ライタ68からカード取込信号が入力されていないと判断した場合、サブCPU61は、カード排出スイッチ16が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS107)。サブCPU61が、遊技者によってカード排出スイッチ16が操作された(すなわち、カード排出スイッチ16がオンにされた)と判断した場合、サブCPU61は、RAM63に格納されていたカード取込フラグCF(後述する)をチェックし、カードリード/ライタ68にカードが取り込まれているか否かを判断する(ステップS108)。カード取込フラグCFの値が「0」だった場合、サブCPU61はカードリーダ/ライタ70に磁気カードが取り込まれていないと判断し、ステップS100の処理へ戻る。これに対して、カード取込フラグCFの値が「1」だった場合は、制御ROM62に記憶されていた、スロットマシン1が設置されている遊技場の名称、スロットマシン1の機種名、および、RAM63の報知回数カウント領域に記憶されていた報知回数の数値を読み出し、カードリーダ/ライタ70へ出力する(ステップS109)。また、このときサブCPU61は、RTC68から現在時刻の情報を取得し、これに基づいて上述した遊技回数の数値の有効期限として1週間後の年月日を表すデータ(以下、有効期限データという)を、カードリーダ/ライタ70へ出力する。さらに、サブCPU61は、報知回数の数値を出力後、RAM63の報知回数カウント領域に記憶されている報知回数の値をクリアする。これにより、カードリーダ/ライタ70は、取り込んでいる磁気カードに、サブCPU61から出力された上記各種データを磁気カードに書き込む。そして、サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70に対してカード排出信号を出力するとともに、RAM34に格納されているカード取込フラグCFの値を「0」にし(ステップS110)、ステップS100の処理へ戻る。また、当該カード排出信号をカードリーダ/ライタ70が受信すると、取り込んでいた磁気カードを、カード挿入口10から外部へ排出する。
前述したステップS107で、サブCPU61が、遊技者によってカード排出スイッチ16が操作されていないと判断した場合、サブCPU61は、得点使用設定スイッチ17が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS111)。サブCPU61が、遊技者によって得点使用設定スイッチ17が操作された(すなわち、得点使用設定スイッチ17がオンにされた)と判断した場合、サブCPU61は、後述する得点使用設定処理を行った後(ステップS112)、ステップS100の処理へ戻る。これに対して、サブCPU61が、遊技者によって得点使用設定スイッチ17が操作されていないと判断した場合は、ステップS112の得点使用設定処理を行わずに、ステップS100の処理へ戻る。
次に、図22に示すフローチャートを参照し、上述した図21のステップS106におけるデータ格納処理の内容について説明する。まず、サブCPU61は、図21のステップS105で、サブCPU61が出力したデータ要求信号に応じて、カードリーダ/ライタ70から磁気カードに記録されていた各種データが送信されてきたか否かを判断する(ステップS120)。そして、所定時間が経過してもカードリーダ/ライタ70から何もデータが受信しできなった場合は、図22に示すデータ格納処理を終了し、図21のステップS100の処理へ移行する。これに対して、サブCPU61が、カードリーダ/ライタ70から磁気カードに記録されていた各種データを受信した場合は、RAM63に格納されているカード取込フラグCFの値を「1」にセットする(ステップS121)。
そして、サブCPU61は、RTC68から現在の時刻情報を取得し、現在の日付が、カードリーダ/ライタ70から受信したデータに含まれている有効期限情報によって示される日付(以下、単に有効期限という)を経過していないか否かを判断する(ステップS122)。現在の日付が有効期限を過ぎていなければ、サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70から受信したデータに含まれている報知回数の数値を、RAM63の報知回数カウント領域の値に加算する(ステップS123)。そして、図22に示すデータ格納処理を終了し、図21のステップS100の処理へ移行する。これに対して、現在の日付が有効期限を過ぎていた場合は、サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70に対して、磁気カードに記録されていた報知回数を示すデータを「0」に更新するよう指示する(ステップS124)。これにより、カードリーダ/ライタ70は、磁気カードに報知回数を示すデータとして「0」を書き込む。そして、サブCPU61は、ステップS124の処理を終えると、図22に示すデータ格納処理を終了し、図21のステップS100の処理へ移行する。
次に、図23に示すフローチャートを参照し、上述した図21のステップS112における得点使用設定処理の内容について説明する。まず、サブCPU61は、RAM63に格納されているカード取込フラグCFの値が「1」になっているか否か、すなわち、カードリーダ/ライタ70に磁気カードが取り込まれているか否かを判断する(ステップS130)。そして、カード取込フラグCFの値が「0」になっていた場合、サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70にカードが取り込まれていないとみなし、図23に示す得点使用設定処理を終了して、図21のステップS100の処理へ移行する。これに対して、カード取込フラグCFの値が「1」になっていた場合は、サブCPU61は、カードリーダ/ライタ70に磁気カードが取り込まれているものとして、RAM63に格納されている報知可否フラグINFの値を読み取る(ステップS131)。この報知可否フラグINFは、メイン制御部30で行われた内部抽籤によって決定された役の種類を報知するか否かを決定するフラグであり、当該フラグの値が「0」であれば、サブCPU61は、RAM63の報知回数カウント領域に「1」以上の値が格納されているときであっても、内部抽籤で当籤した役の種類の報知を行わず、「1」であった場合は当該報知を行う。
次に、サブCPU61は、内部抽籤で当籤した役の種類を報知するか否かの選択画面(以下、報知選択画面という)を、画像制御部65を介してリール部ディスプレイ2aに表示させる(ステップS132)。ここで、図24にリール部ディスプレイ2aに表示される報知選択画面の一例を示す。この図に示すように、報知選択画面は、リール部ディスプレイ2aにおいて、リール表示窓4L,4C,4Rの下側に、「報知を行いますか?」というメッセージが表示され、当該メッセージの下側には、「YES」と「NO」の選択肢が表示されている。また、サブCPU61は、ステップS131で読み取った報知可否フラグINFの値に応じて、選択肢「YES」または「NO」を囲むカーソルCも併せて表示させる。ここで、サブCPU61は、報知可否フラグINFの値が「1」だった場合は、選択肢「YES」を囲む位置にカーソルCを表示させ、「0」だった場合は、選択肢「NO」を囲む位置にカーソルCを表示させる。
次に、サブCPU61は、遊技者によってカード排出スイッチ17が操作されたか否かを判断する(ステップS133)。そして、サブCPU61が、遊技者によってカード排出スイッチ17が操作(オン)されたと判断した場合は、RAM63に格納されている報知可否フラグの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS136)。報知可否フラグの値が「1」であった場合は、サブCPU61は、報知可否フラグの値を「0」にリセットする(ステップS135)。そして、サブCPU61は、リール部ディスプレイ2aに表示している報知選択画面のうち、カーソルCの表示位置を選択肢「NO」を囲む位置へ移動させ(ステップS136)、ステップS133の処理へ戻る。これに対して、報知可否フラグの値が「1」でなかった場合(すなわち「0」だった場合)は、サブCPU61は、報知可否フラグの値を「1」にセットする(ステップS137)。そして、サブCPU61は、ステップS136の処理へ移行し、リール部ディスプレイ2aに表示している報知選択画面のうち、カーソルCの表示位置を選択肢「YES」を囲む位置へ移動させ、その後、ステップS133の処理へ移行する。このステップS133〜S137の処理を行うことで、リール部ディスプレイ2aに報知選択画面が表示された後は、カード排出スイッチ16を操作するごとに、報知可否フラグの値が変化し、これに伴って報知画面内のカーソルCの表示位置が「YES」と「NO」の間を交互に移動する。
ステップS133の処理において、サブCPU61が、遊技者によってカード排出スイッチ16が操作されていないと判断した場合、次にサブCPU61は、得点使用設定スイッチ17が遊技者によって操作(ON)されたか否かを判断する(ステップS138)。そして、サブCPU61は、得点使用設定スイッチ17が操作されていないと判断した場合は、ステップS133の処理へ戻る。これに対して、サブCPU61が、遊技者によって得点使用設定スイッチ17が操作されたと判断した場合は、画像制御部65により、リール部ディスプレイ2aに表示されていた報知選択画面を消去し、図23に示す得点使用設定処理を終了して、図21のステップS100の処理へ移行する。
次に、図25を参照して、サブCPUにより行われる演出登録処理について説明する。まず、サブCPU61は、メッセージキューから図21に示した通信処理のステップS103によって格納されたコマンドを取り出す(ステップS140)。次に、サブCPU61は、コマンドが有るか否かを判断する(ステップS141)。コマンドが有ると判別したときは、サブCPU61は、リール部ディスプレイ2aで行われる画像による演出において、表示されるキャラクタ画像の体型を決定する(ステップS142)。すなわち、まず、サブCPU61は、RAM63の報知回数カウント領域に格納されている値をチェックする。そして、報知回数カウント領域に格納されている値が「0」〜「3」であった場合は、図26(a)に示すように、痩せているキャラクタ画像を演出に使用することを決定する。また、報知回数カウント領域に格納されている値が「4」〜「10」であった場合は、図26(b)に示すように、中肉中背のキャラクタ画像を演出に使用することを決定する。さらに、報知回数カウント領域に格納されている値が「11」以上であった場合は、図26(c)に示すように、太っているキャラクタ画像を演出に使用することを決定する。これらのキャラクタ画像は、体型が異なっているものの同じキャラクタであることが遊技者に理解できるような内容になっている。
次に、サブCPU61は、そのコマンドから遊技情報をRAM63へ複写する(ステップS143)。これにより、メイン制御部30から受信したコマンドに内部当籤役の種類を示す情報等が含まれていた場合は、その情報がRAM63に複写される。そして、サブCPU61は、後に詳しく説明する演出内容決定処理を行う(ステップS144)。この処理では、受信したコマンドの種別に基づいて、演出内容の決定や、決定した演出内容に基づく演出の進行等が行われる。次に、サブCPU61は、ステップS144の演出内容決定処理を行った後、または、ステップS141においてメッセージにコマンドが無いと判断した場合は、ステップS144の演出内容決定処理で決定された演出データに基づいて、リール部ディスプレイ2aに表示する画像による演出を行うためのアニメーションデータの登録を行う(ステップS145)。ここで、登録するアニメーションデータに含まれているキャラクタの画像は、前述したステップS142で決定されたものが使用されている。これにより、リール部ディスプレイ2aで行われる画像による演出において、遊技者は、表示されるキャラクタ画像の体型を判別することにより、内部抽籤で決定された役の種類が報知され得る概ねの回数(すなわち、有利となる状態をどの程度享受できるのか)を知ることができる。
そして、サブCPU61は、ステップS144の演出内容決定処理において決定された演出データに基づいて、スピーカ25L,25Rから出力する楽音データを指示するコマンド、および、上部ランプ24を発光させる発光パターンを指定するコマンドの登録を行う(ステップS146)。この処理が終了すると、サブCPU61は、ステップS140の処理へ戻る。
次に、図27を参照して、図25に示した演出登録処理のステップS143で行われる演出内容決定処理の内容について説明する。まず、サブCPU61は、図25のステップS143で抽出したコマンドが、スタートコマンドであるか否かを判断する(ステップS150)。ここで、スタートコマンドであると判断した場合、サブCPU61は、後に詳しく説明する演出抽籤処理を行う(ステップS151)。そして、この処理が終了すると、サブCPU61は、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。これに対して、上述したステップS150において、サブCPU61が、スタートコマンドではないと判断した場合、サブCPU61は、図25のステップS143で抽出したコマンドが、リール停止コマンドであるか否かを判断する(ステップS152)。ここで、リール停止コマンドであると判断した場合、サブCPU61は、リールの種別等に基づいて演出を進行する(ステップS153)。すなわち、例えば、第1停止操作(リールが回転を開始してから遊技者が最初に行ったストップスイッチの操作)の検出、第2停止操作(リールが回転を開始してから遊技者が2番目に行ったストップスイッチの操作)の検出、および、第3停止操作(リールが回転を開始してから遊技者が最後に行ったストップスイッチの操作)の検出に連動した演出の進行が行われる。こそして、この処理が終了すると、サブCPU61は、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。
次に、上述したステップS152において、サブCPU61が、リール停止コマンドではないと判断した場合、サブCPU61は、図25のステップS143で抽出したコマンドが、成立役コマンドであるか否かを判断する(ステップS154)。ここで、サブCPU61が、成立役コマンドであると判断した場合、サブCPU61は、成立した役の種類に基づいて演出を進行する(ステップS155)。すなわち、全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止したときの演出が行われる。そして、サブCPU61は、後で詳しく説明する報知回数等更新チェック処理を行い(ステップS156)、この処理が終了すると、サブCPU61は、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。
次に、上述したステップS154において、サブCPU61が、成立役コマンドではないと判断した場合、サブCPU61は、図25のステップS143で抽出したコマンドが、ボーナス開始コマンドであるか否かを判断する(ステップS157)。ここで、サブCPU61が、ボーナス開始コマンドであると判断した場合、サブCPU61は、RBゲームに応じた演出データをセットする(ステップS158)。次に、サブCPU61は、RAM63に格納されている現在の遊技状態を示すデータを、RB遊技状態であることを示すデータに更新する(ステップS159)。そして、この処理が終了すると、サブCPU61は、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。
次に、上述したステップS157において、サブCPU61が、ボーナス開始コマンドではないと判断した場合、サブCPU61は、図25のステップS143で抽出したコマンドが、ボーナス終了コマンドであるか否かを判断する(ステップS160)。ここで、サブCPU61が、ボーナス終了コマンドであると判断した場合、サブCPU61は、ボーナスゲーム終了時に実行する演出データをセットする(ステップS161)。そして、サブCPU61は、サブCPU61は、RAM63に格納されている現在の遊技状態を示すデータを、一般遊技状態であることを示すデータに更新する(ステップS162)。この処理が終了すると、サブCPU61は、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。なお、上述したステップS160において、サブCPU61が、ボーナス終了コマンドではないと判断した場合は、投入枚数に応じた演出を進行させた後(ステップS163)、図27に示す演出内容決定処理を終了し、図25に示したステップS145の処理へ移行する。
次に、図28を参照して、図27に示した演出内容決定処理のステップS151で行われる演出抽籤処理の内容について説明する。まず、サブCPU61は、メッセージキューから抽出したスタートコマンドの内容に基づいて各種遊技情報を更新する(ステップS170)。次に、サブCPU61は、RAM63に格納されている現在の遊技状態が、RB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS171)。そして、サブCPU61が、RB遊技状態であると判断した場合は、ボーナスゲーム作動中に実行する演出を決定するための抽籤処理を行い(ステップS172)、図28の演出抽籤処理を終了して、図25のステップS145の処理へ移行する。これに対して、ステップS171で、サブCPU61が、現在の遊技状態はRB遊技状態でないと判断した場合は、次に、RAM63に格納されているRT遊技数カウント領域の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS173)。そして、サブCPU61が、RT遊技数カウント領域の値が「0」であると判断した場合は、内部抽籤で当籤した役の種類と、サブCPU61が発生する乱数に基づく乱数抽籤の結果とに基づいて、実行する演出データを決定し(ステップ174)、図28の演出抽籤処理を終了して、図25のステップS145の処理へ移行する。
一方、上述したステップS173において、サブCPU61が、RT遊技数カウント領域の値が「0」でないと判断した場合は、次に、内部抽籤で当籤した役が「小役1」(RTが終了することとなる役)であるか否かを判断する(ステップS175)。ここで、内部抽籤で当籤した役が「小役1」でなかった場合は、サブCPU61は、上述したステップS174の処理を行い、「小役1」であった場合は、RAM63の報知回数カウント領域に格納された値が「0」であるか否かを判断する(ステップS176)。そして、サブCPU61が、報知回数カウント領域の値が「0」だと判断した場合は、前述したステップS174の処理を行い、相ではないと判断した場合は、RAM63に格納されている報知可否フラグINFの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS177)。サブCPU61が、報知可否フラグINFの値が「1」ではないと判断した場合は、前述したステップS174の処理を行い、「1」であると判断した場合は、「小役1」が内部抽選で当籤したことを遊技者に報知するための演出データを決定する(ステップS178)。そして、サブCPU61は、報知回数カウント領域に格納されている値を「1」減算した後(ステップS179)、図28の演出抽籤処理を終了して、図25のステップS145の処理へ移行する。
次に、図29を参照して、図27に示した演出内容決定処理のステップS156で行われる報知回数等更新チェック処理の内容について説明する。まず、サブCPU61は、メッセージキューから抽出した成立役コマンドの内容に基づいて各種遊技情報を更新する(ステップS180)。次に、サブCPU61は、成立した役が、「小役2」または「小役4」であるか否かを判断する(ステップS181)。サブCPU61が、成立した役が「小役2」または「小役4」であると判断した場合は、成立した役の種類に応じて、図12に示したモード移行抽籤テーブルを参照し、現在のモードに基づいて移行先のモードを決定する(ステップS182)。そして、サブCPU61は、ステップS182の処理を行った後、または、ステップS181において成立した役が「小役2」または「小役4」でないと判断した場合は、「小役3」が成立したか否かを判断する(ステップS183)。ここで、サブCPU61が、「小役3」が成立していたと判断した場合は、RAM63に設けられているベル連続表示回数カウント領域の値を「1」加算する(ステップS184)。このベル連続表示回数カウント領域は、「小役3」が連続して成立した回数を計数するためのデータが格納される記憶領域である。
次に、サブCPU61は、ベル連続表示回数カウント領域の値が「3」であるか否かを判断する(ステップS185)。そして、サブCPU61は、ベル連続表示回数カウント領域の値が「3」ではないと判断したときには、図29に示す報知回数等更新チェック処理を終了し、図25に示すステップS145の処理へ移行する。これに対して、サブCPU61が、ベル連続表示回数カウント領域の値が「3」であると判断した場合、現在のモードに応じて、図11に示した報知回数抽籤テーブルを参照し、報知回数を決定する(ステップS186)。次に、サブCPU61は、決定された報知回数をRAM63の報知回数カウント領域に格納されている値に加算する(ステップS187)。この報知回数カウント領域に格納されている値は、初期値が「0」であり、報知回数が決定される毎に順次加算されていく。そして、サブCPU61は、ステップS187の処理を行った後、または、ステップS183において成立した役が「小役3」ではないと判断した場合は、RAM63のベル連続表示回数カウント領域に格納されている値をクリアする(ステップS188)。この処理が終了すると、サブCPU61は、図29に示す報知回数等更新チェック処理を終了し、図25に示すステップS145の処理へ移行する。
以上説明したように、上述したスロットマシン1によれば、「小役3」(図柄組合せ:ベル−ベル−ベル)が3回連続して成立した場合(図29:ステップS185,YES)、報知回数を決定するための抽籤が行われ(図29:ステップS186)、当該抽籤により決定された報知回数の値がRAM63の報知回数カウント領域に加算される。すなわち、「小役3」が3回連続するという遊技の結果に応じて、報知回数という得点が遊技者へ付与される。よって、サブCPU61によって実行される図29に示す報知回数等更新チェック処理を行うサブCPU32は、二次遊技制御手段に相当するといえる。また、上記抽籤によって決定された報知回数が、RAM63の報知回数カウントと領域に加算されることから、RAM63は、得点情報記憶手段に相当する。
また、RAM63の報知回数カウント領域に格納された値が「0」でないこと(図28:ステップS176,NO)を条件として、「小役1」が内部抽選において当籤したことが、遊技者へ報知され(図28:ステップS175,YES、および、ステップS178)、当該報知が行われた後、RAM63の報知回数カウント領域の値が「1」減算される(図28:ステップS179)。なお、図28のステップS175〜S179の処理は、同図のステップS173において、RAM63のRT遊技数カウント領域の値が「0」でないとき(図28:ステップS173,NO)、すなわち、RT遊技状態のときに実行される。ここで、前述したようにRTの終了条件の中には、「小役1」が成立することが含まれている。よって、RT中に、遊技者がリール3L,3C,3Rを全て停止させてしまう前に、内部抽籤で「小役1」が当籤していることが分れば、遊技者は、左リール表示窓4L内に「赤チェリー」が停止表示されないようなタイミングで、ストップスイッチ18Lを操作することができる。そして、その結果、左リール表示窓4L内に「赤チェリー」が停止表示されなければ、RTを継続させることができる。よって、RT中に「小役1」が内部抽籤で当籤したことが報知されることは、遊技の展開が遊技者にとって有利となる状態といえる。このことから、図28に示す演出抽籤処理のステップS175〜S179の処理を行うサブCPU32は、有利状態発生手段に相当する。
また、図25に示す演出登録処理のステップS142において、RAM63の報知回数カウント領域に格納された値に応じて、図26に示す、痩せた状態、中肉中背の状態、または、太った状態のキャラクタ画像が選択され、当該選択されたキャラクタ画像によって、リール部ディスプレイ2aにおける画像による演出が実行される。これにより、図25のステップS142の処理を行うサブCPU61は、画像制御手段に相当し、リール部ディスプレイ2aは、画像表示手段に相当する。
また、図23に示す得点使用設定処理のステップS132の処理により、図24に示す報知選択画面がリール部ディスプレイ2aに表示されると、遊技者は、カード排出スイッチ16を操作することによって、RT中において「小役1」が内部抽籤で当籤したことを報知しないように設定することができる(図23:ステップS133,YES、ステップS134およびS135、さらに、図28:ステップS177,NOにより、ステップS178,S179の処理が回避)。すなわち、カード排出スイッチ16および図23のステップS133〜S135の処理を行うサブCPU61は、設定手段に相当する。
さらに、遊技者が磁気カードをカード挿入孔10に挿入すると、カードリーダ/ライタ70がこれを取り込み、取り込んだ磁気カードから報知回数を示すデータを読み取って、サブCPU61へ出力する。よって、カードリーダ/ライタ70は、補助記憶装置に相当し、磁気カードは記憶媒体に相当する。また、図22に示すデータ格納処理のステップS123によって、磁気カードから読み取られた報知回数の値が、RAM63の報知回数カウント領域の値に加算される。よって、図22のステップS123の処理を行うサブCPU61は、得点情報制御手段に相当するといえる。
また、得点情報制御手段であるサブCPU61は、図22のステップS123の処理が行われる前提として、同図のステップS122において、磁気カードに記録されている有効期限を示すデータと、RTC68から取得した現在時刻とが比較され、有効期限内であったときに、同図のステップS123の処理が行われている。さらに、サブCPU61は、図21に示す通信処理のステップS109において、磁気カードがカードリーダ/ライタ70に取り込まれている状態のときに、遊技者によってカード排出スイッチ16が操作されると(図21:ステップS107およびS108,YES)、サブCPU61は、RTC68から現在の時刻を取得して(これにより、RTC68は時計手段に相当する)、これに基づいて有効期限を設定し、RAM63の報知回数カウント領域に格納された値と関連付けて、磁気カードに記録するよう、カードリーダ/ライタ70へ指示をしている。
なお、図23に示す得点使用設定処理において、「小役1」が内部抽籤で当籤したことを報知するか否かを設定すると共に、RAM63の報知回数カウント領域に格納されている報知回数の使用制限をも設定可能に構成しても良い。これを実現するには、例えば、図23に示す処理の中で、サブCPU61は、遊技者が確保したい報知回数の値を設定可能とする設定画面をリール部ディスプレイ2aに表示させる。そして、遊技者によって設定された確保したい報知回数の値をRAM63の所定領域に格納し、図28に示す演出抽選処理において、ステップS177がYESとなった後、RAM63に格納されている確保したい報知回数の値と、報知回数カウント領域に格納されている値とを比較し、報知回数カウント領域に格納されている値が、確保したい報知回数の値を超えている場合は、同図のステップS178の処理へ移行し、超えていない場合は、同図のステップS174の処理へ移行するようにするとよい。
1 スロットマシン
2a リール部ディスプレイ
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R リール表示窓
16 カード排出スイッチ
17 得点使用設定スイッチ
30 メイン制御部
60 サブ制御部
61 サブCPU
62 制御ROM
63 RAM
65 画像制御部
66 楽音制御部
68 リアルタイムクロック
70 カードリーダ/ライタ
2a リール部ディスプレイ
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R リール表示窓
16 カード排出スイッチ
17 得点使用設定スイッチ
30 メイン制御部
60 サブ制御部
61 サブCPU
62 制御ROM
63 RAM
65 画像制御部
66 楽音制御部
68 リアルタイムクロック
70 カードリーダ/ライタ
Claims (4)
- 複数種類の図柄からなる複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、該可変表示が停止したときに表示された前記図柄の停止表示態様に応じて遊技者に特典を付与する遊技を提供する遊技機であって、
キャラクタ画像を表示する画像表示手段と、
前記遊技の結果に応じて得点が付与される副次的な二次遊技の制御を行う二次遊技制御手段と、
前記二次遊技によって得点が付与されるごとに、該得点を累積的に記憶する得点情報記憶手段と、
前記得点情報記憶手段に前記得点が記憶されていることを条件として、前記遊技の展開が前記遊技者にとって有利となる状態を発生させると共に、該有利となる状態を発生させた場合、前記得点情報記憶手段に記憶された得点から予め定められた値を減算する有利状態発生手段と、
前記得点情報記憶手段に記憶された得点に応じて前記画像表示手段に表示されたキャラクタ画像の状態を変化させる画像制御手段と
を有することを特徴とする遊技機。 - 前記有利状態発生手段によって前記有利となる状態を発生させるか否かを設定する設定手段を有してなり、
前記有利状態発生手段は、前記設定手段によって、前記有利となる状態を発生させないことが設定された場合、前記得点情報記憶手段に前記得点が記憶されている場合であっても、前記有利となる状態を発生させない
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 取り外し可能な記憶媒体に情報を記憶させると共に、該記憶媒体に記憶された情報を読み取る補助記憶装置と、
前記得点情報記憶手段に記憶された得点を、前記補助記憶装置によって前記記憶媒体に記憶させるとともに、前記補助記憶装置によって前記記憶媒体から読み取られた得点を、前記得点情報記憶手段に記憶されている得点に加算する得点情報制御手段と
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 現在の時刻を計時し、外部からの要求に応じて現在の時刻情報を出力する時計手段を有してなり、
前記得点情報制御手段は、
前記補助記憶装置によって、前記記憶媒体に前記得点を記憶させる際に、前記時計手段から現在の時刻情報を取得して、該取得した時刻情報により示される時刻に予め定められた時間を加算して有効期限を表す時刻情報を生成し、
該生成した有効期限の時刻情報を、前記得点に対応付けて前記補助記憶装置により前記記憶媒体に記憶させると共に、
前記補助装置によって、前記記憶媒体に記憶された得点を読み取った際に、該得点に前記有効期限を表す時刻情報が対応付けられていた場合、前記時計手段から現在の時刻を取得し、前記有効期限を表す時刻情報により示される時刻が、現在の時刻よりも過去の時刻を示していたときは、該有効期限を表す時刻情報が対応付けられた得点を、前記得点情報記憶手段に記憶されている得点に加算しない
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007096050A JP2008253355A (ja) | 2007-04-02 | 2007-04-02 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007096050A JP2008253355A (ja) | 2007-04-02 | 2007-04-02 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008253355A true JP2008253355A (ja) | 2008-10-23 |
Family
ID=39977611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007096050A Pending JP2008253355A (ja) | 2007-04-02 | 2007-04-02 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008253355A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018121904A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | サミー株式会社 | 遊技機 |
JP2018121906A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | サミー株式会社 | 遊技機 |
JP2018121905A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | サミー株式会社 | 遊技機 |
-
2007
- 2007-04-02 JP JP2007096050A patent/JP2008253355A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018121904A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | サミー株式会社 | 遊技機 |
JP2018121906A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | サミー株式会社 | 遊技機 |
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