JP2005078811A - フレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルの製造方法 - Google Patents

フレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルの製造方法 Download PDF

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Shuzo Fujita
周三 藤田
Kenji Shibata
健司 柴田
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Abstract

【課題】電極密度を高めることが可能となるフレキシブルフラットケーブルを提供する。
【解決手段】所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体4を2枚の可撓性の絶縁フィルム5でラミネートした絶縁部6を有すると共に、絶縁フィルム5でラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部7を両端部に有する第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体4を2枚の可撓性の絶縁フィルム5でラミネートした絶縁部6を有すると共に、絶縁フィルム5でラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部7を両端部に有する第2のフレキシブルフラットケーブル部材3と、で構成されたフレキシブルフラットケーブルであって、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3との両端部のストリップ部7、7同士を、それぞれ1枚の両面コネクタ形成板8の表裏両面に固着して、両面コネクタ電極部9を形成したことにより、前記課題を解決した。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高め得るフレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器内の回路基板間を接続するケーブルとして、またプリンターの可動印刷ヘッドの接続用のケーブルとして、フレキシブルフラットケーブル(FFC)が用いられているものがある。
【0003】
FFCは、矩形状の電極導体を規定の間隔を隔てて複数並設し、これら電極導体を上下に2枚の可撓性の絶縁フィルムでラミネートして構成されるもので、フラットで薄く、しかも可撓性に優れている。
【0004】
FFCは、開発当初電極導体の間隔(ピッチ)が1.25mmであったが、電子機器の軽薄短小が進むに連れて回路基板も高密度化したことに伴い、ピッチが1.0mm、0.75mmへと高密度化が進展し、現在では0.5mmピッチのFFCが使われている。FFCの電極導体のピッチをこれ以上狭くして電極密度を高める試みはあるが、しかしコネクタとの嵌合で整合をとることが難しいこと、FFCの生産工程で歩留まりが著しく悪くなる等の問題がある。
【0005】
このため、FFCの電極導体のピッチを狭くするのではなく、ふたつのFFCを積層させて密着させたFFCが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
このFFCは、ふたつのFFCの絶縁フィルムを重ね合わせ、この重ね合わせた部分を両面粘着テープで粘着一体化したものや、ふたつのFFCの絶縁フィルムを重ね合わせ、この重ね合わせた絶縁フィルムの一部を熱融着させたものである。これらFFCは、いずれも限られた配線スペースにおいてのみ多芯化、高密度化に有効なものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−2311833号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のFFCは、ふたつのFFCを積層するため、高密度配線化、多重配線化を図れる。しかし、このFFCは、その一端部(ふたつのFFCの各端部)の電極部をひとつの回路基板に電気的に接続するには、ふたつのFFCの端部の電極部をそれぞれ個別に接続する2個のコネクタが必要になり、1個のコネクタに対応する電極密度を高めることができなかった。
【0009】
本発明は、前述した問題を解決するためになされたものであって、1個のコネクタに対応する電極密度を高めることが可能となるフレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルの製造方法の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造は、電極導体と可撓性の絶縁フィルムと両面コネクタ形成板とで構成されたフレキシブルフラットケーブルの電極部構造であって、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部、及び絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部で構成された第1のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部、及び絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部で構成された第2のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部とを、1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着して、オス型の両面コネクタ電極部を形成したことを特徴とする。
【0011】
このように両面コネクタ電極部が形成されていることにより、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より電極密度を高めることが可能となる。つまり、従来のフレキシブルフラットケーブルの端部は、複数の電極導体が所定の長さで露出され、これら露出された電極導体を保護すべく一方の面に樹脂製補強板例えば補強フィルムを接着して、補強フィルムの一方の面に電極導体が配置された片面コネクタ電極部が形成されている。これに対して、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造は、両面コネクタ形成板の表裏両面にフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部がそれぞれ固着されてなる両面コネクタ電極部が形成されているので、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高め得ることが可能となる。
【0012】
また、前記目的を達成するための本発明のフレキシブルフラットケーブルは、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第1のフレキシブルフラットケーブル部材と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第2のフレキシブルフラットケーブル部材と、ふたつの両面コネクタ形成板と、で構成されたフレキシブルフラットケーブルであって、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材との各両端部のストリップ部を、それぞれ1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着してそれぞれ両面コネクタ電極部を形成して、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材とが、前記両面コネクタ電極部を介して継合された二層構造に形成されてなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のフレキシブルフラットケーブルは、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第1のフレキシブルフラットケーブル部材と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第2のフレキシブルフラットケーブル部材と、ひとつの両面コネクタ形成板並びにふたつの片面コネクタ形成板と、で構成されたフレキシブルフラットケーブルであって、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材の一方のストリップ部と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材の一方のストリップ部とを、1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着して両面コネクタ電極部を形成すると共に、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材の他方のストリップ部及び前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材の他方のストリップ部に、それぞれ片面コネクタ形成板を固着してそれぞれの他方の端部に片面コネクタ電極部を形成して、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材とが、前記ひとつの両面コネクタ電極部を介して継合された分岐構造に形成されてなることを特徴とする。
【0014】
このように、本発明のフレキシブルフラットケーブルは、両面コネクタ電極部が形成されていることにより、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より電極密度を高めることが可能となる。つまり、従来のフレキシブルフラットケーブルの端部は、複数の電極導体が所定の長さで露出され、これら露出された電極導体を保護すべく一方の面に樹脂製補強板例えば補強フィルムを接着して、補強フィルムの一方の面に電極導体が配置された片面コネクタ電極部が形成されている。これに対して、本発明のフレキシブルフラットケーブルは、両面コネクタ形成板の表裏両面にフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部がそれぞれ固着されてなる両面コネクタ電極部が形成されているので、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高め得ることが可能となる。
【0015】
また、前記目的を達成するための本発明のフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法は、複数の電極導体を所定の間隔を隔てて平行に連続的に供給し、これら供給された電極導体を間欠的に可撓性の絶縁フィルムでラミネートして、絶縁部と絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部とが交互に配置された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を形成する長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程と、その長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程で形成された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を2連、それぞれのストリップ部が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給し、これら供給された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材間に、両面コネクタ形成板を間欠的に供給した後、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を重ね合わせて、両面コネクタ形成板の表裏両面に、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材のそれぞれのストリップ部をそれぞれ固着させて、両面コネクタ電極形成部を形成し、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺状態の二層構造フレキシブルフラットケーブルを形成する長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程と、その長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程で形成された長尺状態のフレキシブルフラットケーブルを各両面コネクタ電極形成部で切り分けて、二層構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
このように、両端部に両面コネクタ電極部を有する二層構造のフレキシブルフラットケーブルを容易にしかも生産性よく製造することが可能となる。
【0017】
また、本発明のフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法は、複数の電極導体を所定の間隔を隔てて平行に連続的に供給し、これら供給された電極導体を間欠的に可撓性の絶縁フィルムでラミネートして、絶縁部と絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部とが交互に配置された後に、片面コネクタ形成板をひとつおきのストリップ部に供給して、該片面コネクタ形成板の片面にストリップ部を固着させて、ひとつおきのストリップ部に片面コネクタ電極形成部を形成した長尺状態のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を形成するフレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程と、そのフレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程で形成されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材を2連、それぞれの片面コネクタ電極形成部が形成されていないストリップ部が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給し、これら供給されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材間に、両面コネクタ形成板をひとつおきに残されたストリップ部に供給した後、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を重ね合わせて、両面コネクタ形成板の表裏両面に、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材の片面コネクタ形成板が形成されていないひとつおきに残されたストリップ部をそれぞれ固着させて、両面コネクタ電極形成部を形成し、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺状態のフレキシブルフラットケーブルを形成する長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程と、その長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程で形成された長尺状態のフレキシブルフラットケーブルを各両面コネクタ電極形成部及び前記各片面コネクタ電極形成部でそれぞれ切り分けて、分岐構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
このように、ひとつの両面コネクタ電極部とふたつの片面コネクタ電極部を有する分岐構造のフレキシブルフラットケーブルを容易にしかも生産性よく製造することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルの製造方法について図面を参照しつつ説明する。
【0020】
(フレキシブルフラットケーブルの電極部構造、フレキシブルフラットケーブル)
図1は本発明のフレキシブルフラットケーブルの一例を示す平面図である。図2は図1中のA−A線断面図である。図3は図1中のB−B線断面図である。なお、図1乃至図3には、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造も示されている。図4は本発明のフレキシブルフラットケーブル部材の一例を示す平面図である。
【0021】
本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造は、図1乃至図3に示すように、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2のストリップ部7と、第2のフレキシブルフラットケーブル部材3のストリップ部7とを、1枚の両面コネクタ形成板8の表裏両面に固着して、両面コネクタ電極部9を形成したことを特徴とするものである。
【0022】
第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とは図示例では同じものである。
【0023】
フレキシブルフラットケーブル部材2、3は、図1乃至図4に示すように、一般に知られているフレキシブルフラットケーブルの補強フィルがないものとほぼ同じ構造のものである。具体的には、フレキシブルフラットケーブル部材2、3は、横断面矩形平板状の電極導体(平角電極導体)4を複数(ふたつ以上)所定の間隔を隔てて平行に配置し、これら電極導体4を2枚の可撓性の絶縁フィルム5、5でラミネートして絶縁部6を形成すると共に、各電極導体4の両端部をそれぞれ所定の長さ露出させた電極導体群であるストリップ部7をそれぞれ形成してなるものである。
【0024】
電極導体4は、例えば、すずめっき、はんだめっきされた銅材、銀ー銅合金材、錫ー銅合金材などからなるフラット電極導体等である。
【0025】
電極導体4の間隔(ピッチ)は、隣接する電極導体4と短絡する心配がなければ特に限定されず、1.25mm、1.0mm、0.75mm、0.5mm等どのようなピッチでもよい。
【0026】
第1のフレキシブルフラットケーブル部材2及び/又は第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の電極導体4の数は、特に限定されず、例えば用いられる電子機器に必要とする数の半分以上の数であり、具体的には例えば、電子機器において50極を必要とする場合には、25であり、40極を必要とする場合には、20である。
【0027】
絶縁フィルム5は、例えば、一般に知られているフレキシブルフラットケーブルの絶縁フィルムと同じものが用いられる。
【0028】
絶縁フィルム5は、平行に配置された電極導体4を2枚を用いてラミネートするものであり、接合面を加熱、加圧して融着する絶縁フィルムでも、接合面に接着剤を有する絶縁フィルムでもよい。
【0029】
絶縁フィルム5をラミネートして絶縁部6を形成する方法は、特に限定されず、一般に知られているフレキシブルフラットケーブルを製造する際に絶縁フィルムをラミネートする方法等が用いられる。
【0030】
絶縁フィルム5は、例えば、矩形状であって、平行に配置された複数の電極導体4をラミネートして絶縁部6を形成し得ると共に、絶縁部6を形成したとき、電極導体4の両端部がそれぞれ所定の長さ露出する大きさに形成されている。
【0031】
電極導体4の露出長は、特に限定されないが、メス型コネクタと嵌合するに必要な長さがあればよい。
【0032】
本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造は、ふたつのフレキシブルフラットケーブル部材2、3の一方のストリップ部7をそれぞれ両面コネクタ形成板8の表裏表面に固着して、両面コネクタ電極部9を形成したことに特徴がある。
【0033】
両面コネクタ形成板8は、電極導体4を保護すると共に剛性を有する絶縁製のものであればどのようなものでもよく、例えば、一般にフレキシブルフラットケーブルの補強フィルムとして用いられているプラスチック製の補強フィルム等が用いられる。
【0034】
両面コネクタ形成板8は、例えば、矩形状のプラスチック製のものである。両面コネクタ形成板8は、露出されている電極導体4及びその電極導体4が露出する絶縁部6の端部近傍を覆うような矩形状に形成されている。
【0035】
両面コネクタ形成板8の表裏面の一方の面に、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2のストリップ部7が固着されていると共に、他方の面に、第2のフレキシブルフラットケーブル部材3のストリップ部7が固着されている。
【0036】
具体的には例えば、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2のストリップ部7と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3のストリップ部7とは、それぞれの電極導体4の先端部が一致するように位置合わせした状態でそれぞれ両面コネクタ形成板8の表裏両面に固着されて、両面コネクタ電極部9が形成されている。
【0037】
両面コネクタ形成板8の厚さは、使用用途に応じて任意に決められるが、コネクタとして十分な剛性を有すると共に第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の電極導体4と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の電極導体4とが短絡する心配がない寸法に形成することが好ましい。また、両面コネクタ形成板8としては、一般にフレキシブルフラットケーブルに用いられる補強フィルムを複数枚重ねあわしたものを使用してもよい。
【0038】
フレキシブルフラットケーブル部材2、3のストリップ部7の両面コネクタ形成板8への固着方法は、ストリップ部7が両面コネクタ形成板8から剥離しなければどのような方法で行ってもよく、例えば、一般に知られているフレキシブルフラットケーブルを製造する際に用いられる熱プレスを利用する固着方法等が挙げられる。具体的には例えば、粘着層を有する両面コネクタ形成板(補強フィルム)8の表面にフレキシブルフラットケーブル部材2、3のストリップ部7を位置させ、この箇所を熱プレスにより加熱、加圧して、フレキシブルフラットケーブル部材2、3のストリップ部7を両面コネクタ形成板8の表裏両面に固着するようにしてもよい。この方法を用いることにより、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の一方のストリップ部7が両面コネクタ形成板8の一方の面に、第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の一方のストリップ部7が両面コネクタ形成板8の他方の面に、それぞれ固着されて、オス型の両面コネクタ電極部9が形成され、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造が得られることになる。
【0039】
この電極部構造を構成する第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の他方のストリップ部7及び第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の他方のストリップ部7は、これらフレキシブルフラットケーブル部材2、3の一方のストリップ部7と同様に両面コネクタ形成板8の表裏両面にそれぞれ固着させて、オス型の両面コネクタ電極部9を形成するようにしてもよい。つまり、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とが、両面コネクタ電極部9、9を介して継合された二層構造の本発明のフレキシブルフラットケーブル1が得られることになる。なお、フレキシブルフラットケーブル1の長手方向の両端部にそれぞれ両面コネクタ電極部9を形成する場合には、これら両面コネクタ電極部9を構成する両面コネクタ形成板8は、同じものでも異なったものでもよいし、その厚さも同じでも異なっていてもよい。
【0040】
また、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の他方のストリップ部7及び第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の他方のストリップ部7に、図5に示すように、それぞれ個別に片面コネクタ形成板13、13を固着して、それぞれの他方の端部に片面コネクタ電極部12、12をそれぞれ個別に形成するようにしてもよい。つまり、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とが、ひとつの両面コネクタ電極部9を介して継合されていると共に、ふたつのそれぞれ独立した片面コネクタ電極部12、12を有する分岐構造の本発明のフレキシブルフラットケーブル11が得られることになる。この場合、片面コネクタ電極部12を構成する片面コネクタ形成板13は、両面コネクタ電極部9を構成する両面コネクタ形成板8と同じものでも異なったものでもよいし、その厚さも同じでも異なっていてもよい。例えば、片面コネクタ形成板13は、両面コネクタ形成板8より厚さが比較的薄いもの、つまり、一般にフレキシブルフラットケーブルに用いられる補強フィルと同じものが用いられる。
【0041】
また、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とは、その長手方向の長さが図1、図2、図5に示すように、同じ(ほぼ同じ場合を含む)でも異なっていてもどちらでもよい。第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の長さと第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の長さが異なる場合、その寸法の差は、特に限定されるものではなく、用いられる電子機器等により任意に決定されるものであるが、ケーブルが移動したときにふたつのフレキシブルフラットケーブル部材2、3が密着しない範囲、形成される湾曲部の曲げRから導かれる範囲である。寸法の差は、具体的には例えば、フレキシブルフラットケーブル部材2、3の厚さが薄いので、0.5mm程度以上、好ましくは1mm程度以上、より好ましくは3mm程度以上、最も好ましくは5mm程度以上である。
【0042】
このように、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の長さと第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の長さとの差を異なる寸法にすると共に、両面コネクタ電極部9、9のみでふたつのフレキシブルフラットケーブル部材2、3が固着されていることにより、本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11を移動、例えば往復移動するインクジェット式プリンタヘッド等の電子部品等を接続するケーブルとして特に有効に用いることができる。
【0043】
また、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とは、電極導体4のピッチが同じものを用いたが、異なるピッチのものを用いてもよい。また、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の電極導体4と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の電極導体4とを対向させて両面コネクタ電極部9を形成したが、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2の電極導体4と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3の電極導体4とを千鳥状になるように配置して両面コネクタ電極部9を形成するようにしてもよい。
【0044】
このように、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造及び本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11の一端部又は両端部には、両面コネクタ電極部9が形成されているので、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より電極密度を高めることが可能となる。
【0045】
すなわち、従来のフレキシブルフラットケーブルの端部は、各電極導体が所定の長さで露出され、これら露出された電極導体を保護すべく一方の面に補強フィルムを接着して、補強フィルムの一方の面に電極導体が配置された片面コネクタ電極部として形成されている。また、従来のフレキシブルフラットケーブルの電極導体数は、製造上歩留まり等の観点から40程度が限度である。
【0046】
これに対して、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造及び本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11には、ふたつのフレキシブルフラットケーブル部材2、3のストリップ部7を両面コネクタ形成板8の両面に固着した両面コネクタ電極部9が形成されているので、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部より電極導体数を倍にすることができる。また、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造及び本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11は、ふたつのフレキシブルフラットケーブル部材2、3を重ね合わせたような構造であるため、同じ電極導体数でも幅(その長手方向に直交する方向の長さ)を従来のフレキシブルフラットケーブルの幅より最大ほぼ1/2の寸法にまで小さくすることが可能となる。
【0047】
また、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造及び本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11の両面コネクタ電極部9は、オス型のコネクタであり、このオス型の両面コネクタ電極部9に対応するメス型のコネクタとしては、従来のフレキシブルフラットケーブルの片面コネクタ電極部を嵌合させて電気的に接続されるメス型のコネクタの両面に各電極導体4に電気的に接触する接触端子を設けたメス型のコネクタ等が挙げられる。具体的には例えば、図8及び図9に示すように、メス型のコネクタ20は、フレキシブルフラットケーブル1、11の両面コネクタ電極部9が挿入されて嵌合される矩形状の嵌合凹部21を有する矩形状に形成されている。嵌合凹部21の両壁面(両面コネクタ電極部9の電極導体4と対向する両壁面)には、嵌合凹部21に挿入されて嵌合された両面コネクタ電極部9の各電極導体4と電気的に接触する接触端子22が両面コネクタ電極部9の各電極導体4に対応した位置にそれぞれ設けられている。このメス型のコネクタ20の嵌合凹部21に、図8に示すように、フレキシブルフラットケーブル1、11の両面コネクタ電極部9をつき合わせてから、例えば、両面コネクタ電極部9を、図9に示すように、嵌合凹部21内に挿入して嵌合することにより、両面コネクタ電極部9とメス型のコネクタ20とが電気的に接続されるようになっている。このため、メス型のコネクタ20の幅(接触端子22の配列方向に沿った幅)を従来の片面コネクタ電極部を接続するメス型のコネクタの幅より最大ほぼ1/2の寸法近くまで小さくすることが可能となる。
【0048】
したがって、本発明のフレキシブルフラットケーブルの電極部構造及び本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11は、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2のストリップ部7と、第2のフレキシブルフラットケーブル部材3のストリップ部7とを両面コネクタ形成板8の両面に固着して両面コネクタ電極部9を形成したので、一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高めることが可能となる。
【0049】
また、本発明のフレキシブルフラットケーブル1、11は、分岐構造にもできるので、一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高め得ることが可能であると共に、汎用性に富んだものであり、かつ、可撓性及び屈曲性に優れ、軽量で高実装密度等の特性を有しているため、特にパーソナルコンピューター(パソコン)やプリンタ等のOA機器、CDプレーヤ等のオーディオ機器等といった各種小型電気・電子機器内基板間配線用・可動部接続用配線材等や自動車電気部品等を繋ぐケーブルとして、丸型絶縁電線を使ったいわゆるワイヤーハーネスと同等の使い勝手が可能となり、さまざまな分野に適用し得るものである。
【0050】
(フレキシブルフラットケーブルの製造方法)
次に、本発明のフレキシブルフラットケーブルの製造方法について説明する。
【0051】
図6は本発明のフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法が示されている図である。
【0052】
本発明のフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法は、上述した構成からなる二層構造のフレキシブルフラットケーブル1の製造方法であって、その特徴は、長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を形成する長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程と、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺状態の二層構造フレキシブルフラットケーブルを形成する長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程と、二層構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことにある。
【0053】
長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程では、図6(a)に示すように、複数の電極導体(例えば平角電極導体)4を所定の間隔を隔てて平行に配置しつつ連続的に供給する。これら供給された複数の電極導体4(電極導体群)に、2枚の可撓性の絶縁フィルム5、5を間欠的に供給する。
【0054】
絶縁フィルム5は、可撓性を有すると共に矩形状に形成されている。この絶縁フィルム5の幅(電極導体4の長手方向に対して直交する方向の長さ)は、電極導体群の幅より大きな幅に形成されていると共に、長さ(電極導体4の長手方向の長さ)は所望の寸法に形成されている。
【0055】
絶縁フィルム5の片面には接着層が設けられている。
【0056】
この絶縁フィルム5を2枚ずつ、接着層を有する面で電極導体4を挟むように電極導体4に間欠的に供給して、電極導体4の一部を2枚の絶縁フィルム5、5でラミネートする。
【0057】
これにより、図6(b)に示すように、絶縁フィルム5、5でラミネートされて形成された絶縁部6と、絶縁フィルム5、5でラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部15とが所定の間隔を隔てて交互に配置された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材(長尺フレキシブルフラットケーブル部材)31が形成される。この形成された長尺フレキシブルフラットケーブル部材31が例えばボビン等に巻き付けられる。
【0058】
次工程の長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程では、長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程で形成された長尺フレキシブルフラットケーブル部材31を2連、図6(c)に示すように、ストリップ部15(及び絶縁部6)が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給する。これら供給された長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31の間に、両面コネクタ形成板8を間欠的に供給する。
【0059】
両面コネクタ形成板8は、矩形状のプラスチック製のものである。両面コネクタ形成板8の幅(長尺フレキシブルフラットケーブル部材31の長手方向に対して直交する方向の長さ)は、絶縁部6の幅とほぼ同じ寸法に形成されていると共に、長さ(長尺フレキシブルフラットケーブル部材31の長手方向の長さ)は、長尺フレキシブルフラットケーブル部材31のストリップ部15及びこのストリップ部15に接するその長手方向の両方の絶縁部6の端部近傍を含む寸法に形成されている。
【0060】
両面コネクタ形成板8の両面には、粘着層が設けられている。
【0061】
この両面コネクタ形成板8が、2連の長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31の各ストリップ部15、15の間に供給される。
【0062】
両面コネクタ形成板8が供給されると、2連の長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31は両面コネクタ形成板8を介して重なり合わされ、両面コネクタ形成板8が供給された箇所をプレス機32を用いてプレスされる。このプレスにより、両面コネクタ形成板8及び2連の長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31が加熱、加圧されて、2連の長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31の各ストリップ部15(各ストリップ部15に接するその長手方向の両方の絶縁部6、6の端部近傍を含む)が両面コネクタ形成板8の表裏表面に固着されて、両面コネクタ電極形成部33が形成される。これにより、図6(d)に示すように、2連の長尺フレキシブルフラットケーブル部材31、31が両面コネクタ電極形成部33を介して継合された(繋ぎ合わされた)長尺状態の二層構造フレキシブルフラットケーブル(長尺フレキシブルフラットケーブル)34が形成される。
【0063】
次工程の切断工程では、図6(e)に示すように、長尺フレキシブルフラットケーブル34の各両面コネクタ電極形成部33の中央部(その長手方向の中央部)をその長手方向に対してほぼ直交する方向(幅方向)に沿って切断して、長尺フレキシブルフラットケーブル34を切り分ける(両面コネクタ電極形成部33をふたつの両面コネクタ電極部9に構成する)。これにより、図1乃至図3に示すように、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とが、両面コネクタ電極部9、9を介して継合された二層構造のフレキシブルフラットケーブル1が得られる。
【0064】
以上のように、本発明のフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法は、容易な工程により両端部に両面コネクタ電極部9、9を有する二層構造のフレキシブルフラットケーブル1を連続的に製造することができるので、生産性がよく、低コストを図れ、工業的価値に優れたものである。
【0065】
図7は本発明のフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法が示されている図である。
【0066】
フレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法は、上述した構成からなる分岐構造のフレキシブルフラットケーブル11の製造方法であって、その特徴は、ひとつおきのストリップ部に片面コネクタ電極形成部を有するフレキシブルフラットケーブル長尺部材を形成するフレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程と、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材の片面コネクタ電極形成部が形成されていないひとつおきに残されたストリップ部を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺フレキシブルフラットケーブルを形成する長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程と、分岐構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことにある。
【0067】
フレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程では、図7(a)に示すように、複数の電極導体(例えば平角電極導体)4を所定の間隔を隔てて平行に配置しつつ連続的に供給する。これら供給された複数の電極導体4(電極導体群)に、2枚の可撓性の絶縁フィルム5、5を間欠的に供給する。
【0068】
絶縁フィルム5は、可撓性を有すると共に矩形状に形成されている。この絶縁フィルム5の幅(電極導体4の長手方向に対して直交する方向の長さ)は、電極導体群の幅より大きな幅に形成されていると共に、長さ(電極導体4の長手方向の長さ)は所望の寸法に形成されている。
【0069】
絶縁フィルム5の片面には接着層が設けられている。
【0070】
この絶縁フィルム5を2枚ずつ、接着層を有する面で電極導体4を挟むように電極導体4に間欠的に供給して、電極導体4の一部を2枚の絶縁フィルム5、5でラミネートして絶縁部6を形成する。
【0071】
絶縁部6が形成された後に片面コネクタ形成板13をひとつおきのストリップ部15に供給する。
【0072】
片面コネクタ形成板13は、矩形状のプラスチック製であり、例えば、両面コネクタ電極部9を構成する両面コネクタ形成板8より厚さが薄いものが用いられる。片面コネクタ形成板13の幅(電極導体4の長手方向に対して直交する方向の長さ)は、絶縁部6の幅とほぼ同じ寸法に形成されていると共に、長さ(電極導体4の長手方向の長さ)は、互いに隣接する絶縁部6の間(ストリップ部15)及びこのストリップ部15を形成する両方の絶縁部6、6の端部近傍を含む寸法に形成されている。
【0073】
片面コネクタ形成板13の一方の面には粘着層が設けられている。
【0074】
この片面コネクタ形成板13が、ひとつおきのストリップ部15上に、粘着層がストリップ部15に接するように供給される。
【0075】
片面コネクタ形成板13が供給された箇所をプレス機32を用いてプレスする。このプレスにより、片面コネクタ形成板13及び絶縁部6、電極導体4が加熱、加圧されて、ストリップ部15(このストリップ部15に接するその長手方向の両方の絶縁部6、6の端部近傍を含む)が片面コネクタ形成板13の一方の表面に固着されて、片面コネクタ電極形成部42が形成される。これにより、図7(b)に示すように、絶縁部6とストリップ部15、片面コネクタ電極形成部42とが所定の間隔を隔てて交互に配置された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル長尺部材41が形成される。この形成されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材41が例えばボビン等に巻き付けられる。
【0076】
次工程の長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程では、フレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程で形成されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材41を2連、図7(c)に示すように、それぞれの片面コネクタ形成板13、13が互いに外側に位置されると共に、ストリップ部15(及び絶縁部6)が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給する。これら供給されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材41、41の間に、両面コネクタ形成板8をひとつおきに残されたストリップ部15に供給する。
【0077】
両面コネクタ形成板8は、矩形状のプラスチック製のものである。両面コネクタ形成板8の幅(フレキシブルフラットケーブル長尺部材41の長手方向に対して直交する方向の長さ)は、絶縁部6の幅とほぼ同じ寸法に形成されていると共に、長さ(フレキシブルフラットケーブル長尺部材41の長手方向の長さ)は、フレキシブルフラットケーブル長尺部材41のストリップ部15及びこのストリップ部15を形成する両方の絶縁部6、6の端部近傍を含む寸法に形成されている。
【0078】
両面コネクタ形成板8の両面には粘着層が設けられている。
【0079】
この両面コネクタ形成板8が、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材41、41のひとつおきに残されたストリップ部15、15間に供給される。
【0080】
両面コネクタ形成板8が供給されると、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材41、41は両面コネクタ形成板8を介して重なり合わされ、両面コネクタ形成板8が供給された箇所をプレス機を用いてプレスされる。このプレスにより、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材41、41及び両面コネクタ形成板8が加熱、加圧されて、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材41、41のひとつおきに残された各ストリップ部15、15(ストリップ部15に接するその長手方向の両方の絶縁部6、6の端部近傍を含む)が両面コネクタ形成板8の表裏表面に固着されて、両面コネクタ電極形成部43が形成される。これにより、図7(d)に示すように、両面コネクタ電極形成部43と片面コネクタ電極形成部42とが所定の間隔を隔てて交互に配置された長尺フレキシブルフラットケーブル44が形成される。
【0081】
次工程の切断工程では、図7(e)に示すように、長尺フレキシブルフラットケーブル44の各両面コネクタ電極形成部43の中央部(その長手方向の中央部)及び各片面コネクタ電極形成部42の中央部(その長手方向の中央部)をそれぞれその長手方向に対してほぼ直交する方向(幅方向)に沿って切断して、長尺フレキシブルフラットケーブル44を切り分ける。これにより、図5に示すように、第1のフレキシブルフラットケーブル部材2と第2のフレキシブルフラットケーブル部材3とが、ひとつの両面コネクタ電極部9を介して継合されていると共に、ふたつの片面コネクタ電極部12、12を有する分岐構造のフレキシブルフラットケーブル11が得られる。
【0082】
以上のように、本発明のフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法は、容易な工程により、ひとつの両面コネクタ電極部とふたつの片面コネクタ電極部を有する分岐構造のフレキシブルフラットケーブル11を連続的に製造することができるので、生産性がよく、低コストを図れ、工業的価値に優れたものである。
【0083】
【発明の効果】
第1のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部と、第2のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部とを1枚の両面コネクタ形成板の表裏表面にそれぞれ固着して両面コネクタ電極部を形成したので、一個のコネクタに対応する電極密度を格段に高め得ることができるフレキシブルフラットケーブルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブルフラットケーブルの一例を示す平面図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】図1中のB−B線断面図である。
【図4】本発明のフレキシブルフラットケーブル部材の一例を示す平面図である。
【図5】本発明のフレキシブルフラットケーブルの他の例を示す平面図である。
【図6】本発明のフレキシブルフラットケーブルの第1の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明のフレキシブルフラットケーブルの第2の製造方法を示す断面図である。
【図8】本発明のフレキシブルフラットケーブルの両面コネクタ電極部をメス型のコネクタにつき合わせた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明のフレキシブルフラットケーブルの両面コネクタ電極部をメス型のコネクタに電気的に接続した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルフラットケーブル
2 第1のフレキシブルフラットケーブル部材
3 第2のフレキシブルフラットケーブル部材
4 電極導体
5 絶縁フィルム
6 絶縁部
7 ストリップ部
8 両面コネクタ形成板
9 両面コネクタ電極部
11 フレキシブルフラットケーブル
12 片面コネクタ電極部
13 片面コネクタ形成板
15 ストリップ部
20 メス型コネクタ
21 嵌合凹部
22 接続端子
31 長尺フレキシブルフラットケーブル部材
32 プレス機
33 両面電極コネクタ形成部
34 長尺フレキシブルフラットケーブル
41 フレキシブルフラットケーブル長尺部材
42 片面電極コネクタ形成部
43 両面電極コネクタ形成部
44 長尺フレキシブルフラットケーブル

Claims (5)

  1. 電極導体と可撓性の絶縁フィルムと両面コネクタ形成板とで構成されたフレキシブルフラットケーブルの電極部構造であって、
    所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部、及び絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部で構成された第1のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部、及び絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部で構成された第2のフレキシブルフラットケーブル部材のストリップ部とを、1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着して、オス型の両面コネクタ電極部を形成したことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの電極部構造。
  2. 所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第1のフレキシブルフラットケーブル部材と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第2のフレキシブルフラットケーブル部材と、ふたつの両面コネクタ形成板と、で構成されたフレキシブルフラットケーブルであって、
    前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材との各両端部のストリップ部を、それぞれ1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着してそれぞれ両面コネクタ電極部を形成して、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材とが、前記両面コネクタ電極部を介して継合された二層構造に形成されてなることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  3. 所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第1のフレキシブルフラットケーブル部材と、所定の間隔を隔てて配置した複数の電極導体を可撓性の絶縁フィルムでラミネートした絶縁部を有すると共に、絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部を両端部に有する第2のフレキシブルフラットケーブル部材と、ひとつの両面コネクタ形成板並びにふたつの片面コネクタ形成板と、で構成されたフレキシブルフラットケーブルであって、
    前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材の一方のストリップ部と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材の一方のストリップ部とを、1枚の両面コネクタ形成板の表裏両面に固着して両面コネクタ電極部を形成すると共に、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材の他方のストリップ部及び前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材の他方のストリップ部に、それぞれ片面コネクタ形成板を固着してそれぞれの他方の端部に片面コネクタ電極部を形成して、前記第1のフレキシブルフラットケーブル部材と前記第2のフレキシブルフラットケーブル部材とが、前記ひとつの両面コネクタ電極部を介して継合された分岐構造に形成されてなることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  4. 複数の電極導体を所定の間隔を隔てて平行に連続的に供給し、これら供給された電極導体を間欠的に可撓性の絶縁フィルムでラミネートして、絶縁部と絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部とが交互に配置された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を形成する長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程と、
    その長尺フレキシブルフラットケーブル部材形成工程で形成された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を2連、それぞれのストリップ部が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給し、これら供給された長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材間に、両面コネクタ形成板を間欠的に供給した後、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を重ね合わせて、両面コネクタ形成板の表裏両面に、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材のそれぞれのストリップ部をそれぞれ固着させて、両面コネクタ電極形成部を形成し、2連の長尺状態のフレキシブルフラットケーブル部材を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺状態の二層構造フレキシブルフラットケーブルを形成する長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程と、
    その長尺二層構造フレキシブルフラットケーブル形成工程で形成された長尺状態の二層構造フレキシブルフラットケーブルを各両面コネクタ電極形成部で切り分けて、二層構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  5. 複数の電極導体を所定の間隔を隔てて平行に連続的に供給し、これら供給された電極導体を間欠的に可撓性の絶縁フィルムでラミネートして、絶縁部と絶縁フィルムでラミネートされずに露出された電極導体群であるストリップ部とが交互に配置された後に、片面コネクタ形成板をひとつおきのストリップ部に供給して、該片面コネクタ形成板の片面にストリップ部を固着させて、ひとつおきのストリップ部に片面コネクタ電極形成部を形成した長尺状態のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を形成するフレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程と、
    そのフレキシブルフラットケーブル長尺部材形成工程で形成されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材を2連、それぞれの片面コネクタ電極形成部が形成されていないストリップ部が一致するように位置合わせをしつつ相互に重ね合わされるように間隔を隔ててそれぞれ連続的に供給し、これら供給されたフレキシブルフラットケーブル長尺部材間に、両面コネクタ形成板をひとつおきに残されたストリップ部に供給した後、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を重ね合わせて、両面コネクタ形成板の表裏両面に、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材の片面コネクタ形成板が形成されていないひとつおきに残されたストリップ部をそれぞれ固着させて、両面コネクタ電極形成部を形成し、2連のフレキシブルフラットケーブル長尺部材を両面コネクタ電極形成板を介して継合した長尺状態のフレキシブルフラットケーブルを形成する長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程と、
    その長尺フレキシブルフラットケーブル形成工程で形成された長尺状態のフレキシブルフラットケーブルを各両面コネクタ電極形成部及び前記各片面コネクタ電極形成部でそれぞれ切り分けて、分岐構造のフレキシブルフラットケーブルを完成する切断工程と、を備えたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
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