JP2005076083A - 鉄基アモルファス球状粒子の製造方法及びその鉄基アモルファス球状粒子 - Google Patents

鉄基アモルファス球状粒子の製造方法及びその鉄基アモルファス球状粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】 球状化率が高くかつアモルファス粒子率も高い鉄基アモルファス球状粒子がアトマイズ法により得ることができる新規な鉄基アモルファス球状粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】 鉄基合金のアモルファス球状粒子を原料溶湯からアトマイズ法により製造する方法。脱酸作用を有する金属元素(脱酸元素)を、球状化率・アモルファス粒子率を向上させるように原料溶湯に添加する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アトマイズ法による、特に水アトマイズ法で造粒に好適な鉄基アモルファス球状粒子の製造方法及び鉄基アモルファス球状粒子に関する。
当該鉄基アモルファス球状粒子は、アモルファス(非晶性)であるがため、結晶性の金属に比して耐摩耗性、耐衝撃性に優れている。
このため、鉄基アモルファス球状粒子は、例えば、(1)エアブラスト装置の噴射材、ショットブラスト装置の投射材、(2)ボールミル、アトライター等における粉砕用ボール、(3)ボールペン、マイクロベアリングにおける金属ボール(金属球)、等の多様な用途が期待されている。
汎用のアモルファス粒子の造粒方法としては、流下する金属溶湯に破砕エネルギー(分散エネルギー)を付与して急冷凝固させるアトマイズ法がある。該アトマイズ法として、(1)ガスアトマイズ法(ガス中噴霧法)及び(2)水アトマイズ法(水噴霧法)がある。
昨今、水アトマイズ法が、高圧不活性ガスを使用するガスアトマイズ法に比して、コスト安のため、注目されている。
しかし、水アトマイズ法は、一般に、ガスアトマイズ法に比して球状化率の高い造粒が困難であるとされている。他方、鉄基アモルファス粒子は、球状化率が高い方が、前記商品には好適である。
なお、本発明の発明性に影響を与えるものではないが、鉄基球状アモルファス粒子の製造方法に係る先行技術文献情報として、例えば、特許文献1が存在する。
本文献に記載された技術は、溶湯を急冷凝固させて作られるFe−Si−B系軟磁性合金の粉末において、粉末粒子の微細化と球状化を図るために、出湯直前にS(イオウ)を0.001〜0.05wt%添加して造粒する技術である。
特開2002−60914号公報
本発明は、上記にかんがみて、球状化率が高くかつアモルファス粒子率も高い鉄基アモルファス球状粒子がアトマイズ法により得ることができる新規な鉄基アモルファス球状粒子の製造方法を提供することを目的(課題)とする。
本発明の鉄基アモルファス球状粒子の製造方法は、下記構成により上記目的を解決するものである。
造粒合金の原料溶湯からアトマイズ法により鉄基アモルファスの球状粒子を製造する方法において、
脱酸作用を有する金属元素(以下「脱酸元素」という。)を、前記造粒合金の組成において、球状化率・アモルファス粒子率の改善剤として、前記原料溶湯に添加することを特徴とする。
脱酸元素を原料溶湯に添加することにより、脱酸元素を添加しない場合に比して、球状化率が格段に高いものが得られることが分かった。その要因は添加された脱酸元素が原料溶湯中に介在する酸素を除去して球状化を阻害する酸化膜が形成され難いためと推定される。
上記において、前記脱酸元素としては、通常、アルミニウム(Al)、けい素(Si)及びマンガン(Mn)の群から選択される1種または2種以上を使用する。
これらのうちで、脱酸作用(酸化力)の大きいAlが望ましく、その添加量は、合金組成(粒子組成)でAl含有量が、2.00質量%以下となるように、原料溶湯にさらに添加する。
そして、上記脱酸元素が添加された溶湯を、アトマイズ(造粒)時における流下量及び分散強度の双方を制御することにより、広範囲の平均粒径に亘り、大気雰囲気中においても、球状化率の高いアモルファス球状粒子の造粒が可能となる。
そして、上記のアトマイズ法で製造された球状アモルファス粒子は、平均粒径:600μm以下の範囲で、球状化率:80%以上、アモルファス粒子率:90%以上の特性を有する。
また、上記球状アモルファス粒子としては、基本合金組成(粒子組成)が、Si:4.5〜11.5at%、B:10〜23at%、Mo:0.5〜4.5at%、残部:Fe、Co、Niからなり、硬さをHV(JIS Z 2244)800〜1100のものにすることができる。当該基本合金組成は、ブラスト装置の噴射材(又は投射材)として好適である。
以下、本発明の鉄基合金のアモルファス球状粒子(以下、単に「球状粒子」)を原料溶湯からアトマイズ法により製造(造粒)する方法について説明する。下記の説明で配合単位は、特に断らない限り質量単位とする。
ここで、「鉄基」とは、Fe成分が半分以上含まれている合金ばかりでなく、FeとともにNi、Co等の鉄族元素(周期表第4周期 旧VIII属)を主体とするものも含む。
また、「球状粒子」とは、外観上略球状である粒子のことをいい、扁平状、楕円球状、等の異形粒子を除く概念である。そして、「球状化率」は、後述の「評価基準」によるものである。
本発明に使用する鉄基アモルファスに使用する合金組成としては、例えば、(1)特開平4−198459号公報に記載されているFe−Si−B−Nb系、および、(2)特開2002−80949公報に記載されているFe−Co−Ni−Mo−Si−B系、等を挙げることができる。
上記(1)の合金組成においては、酸化され易く、大気雰囲気中では球状化粒子を得難いが、本発明の方法を適用することにより、大気雰囲気中でも、最大粒径が約1500μm以下で、球状化率80%以上の鉄基アモルファス粒子を造粒することができる。
上記(2)の合金組成においては、酸化され難いNi、Coを含有するため、脱酸元素を添加しなくても、球状化率75%前後の鉄基アモルファス粒子を得ることができるが、本発明の如く脱酸元素を添加すれば、球状化率の改善が可能となる。
アトマイズ法としては、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法のいずれでもよい。ここでは、水アトマイズ法を、適用する場合を、例に採り説明する。
水アトマイズ装置の一概念図を図1に示す。
タンディッシュ(溶湯容器)12と、該タンディッシュ12の底部に形成されたオリフィス(溶湯流出孔)14を開閉するストッパ(開閉ロッド)16と、タンディッシュ12の外周に配される誘導加熱コイル(加熱手段)18と、オリフィス14の直下に配され、流出溶湯に分散力を付与する水アトマイズノズル(水噴霧ノズル)20とを備えたものである。
上記アトマイズ装置を使用して、本発明の球状粒子の製造方法は、下記の如くになる。
1)ストッパ16を下降させて、タンディッシュ12におけるオリフィス14を閉じる。
2)鉄基合金の組成比となるように各元素(Fe、Fe−Nbなど)を混合した合金原料を投入する。
3)誘導加熱コイル18に通電して誘導加熱によりタンディッシュ12して、溶融温度(1500〜1700℃)になるまで昇温させ、合金原料を溶解金属(溶湯)とする。
4)上記溶湯温度となったら、脱酸作用を有する金属元素(鉄基合金の合金元素を除く;脱酸元素)を添加する。
ここで、脱酸元素としては、Al、Si及びMnの群から選択される1種又は2種以上を選択する。脱酸剤としては、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、マンガン(Mn)の群から選択される1種又は2種以上からなるものを使用することが望ましく、これらのうちでAlが、脱酸作用が大きくて望ましい。
脱酸元素の溶湯に対する添加量は、脱酸元素を、造粒合金の組成において、球状化率・アモルファス粒子率に影響を与えない範囲で残存する量以下とする。すなわち、脱酸元素が、造粒合金中に残存すると、球状化率及び/又はアモルファス粒子率を低下させるおそれがある。
具体的には、脱酸元素の添加量(造粒合金組成)は、脱酸元素及び合金組成により異なる。
例えば、脱酸元素がAlの場合、前記(1)の「Fe−Si−B−Nb系(Fe73Si914Nb4)」の場合、Al添加量約3.0%以下(Al含量1.98%以下)の範囲で適宜選定する(試験例3の表3参照)。
また、前記(2)の「Fe−Co−Ni−Mo−Si−B系(Fe33Co10Ni30Si1015Mo2)」の場合、前述の如く、酸化され難いCo−Niを含有しているため、Co−Niの含有量によって異なるが、Al添加量約1.0%以下(Al含量0.88%以下)の範囲で適宜選定する(試験例4の表4参照)。
そして脱酸元素の添加時期は、造粒開始前約3〜45秒が望ましく、さらには約3〜35秒、特に約3〜15秒が望ましい。
上記製造方法において、通常、溶湯の流下量と流下溶湯に付与する分散力を制御して鉄基アモルファス粒子の平均粒径を調節して製造(造粒)することが可能となり、目的の平均粒径の製品(球状粒子)の造粒が可能となる。
本実施形態の水アトマイズ法の場合、溶湯流出口の口径を12.0〜1.5mmφの範囲で、分散手段の水圧を0.1〜4.0MPaの範囲でそれぞれ調節して造粒する。
上記各範囲の組み合わせにより、従来、汎用の水アトマイズ法では困難視されていた、平均粒径100μm以上の鉄基アモルファス粒子を調整して製造することが可能となる。
なお、水分散力の制御方法としては、図1に示す方法とは別に、タンデッシュ12のオリフィス14から落下する溶湯を回転円板で受け、その遠心力により分散させて冷却する方法もある。この方法では、回転円板の回転数を変更することによって、造粒する平均粒径の調節が可能となる。
すなわち、水アトマイズ法で製造された鉄基アモルファス粒子において、球状化率:80%以上、アモルファス粒子率:90%以上であり、平均粒径100μm未満は勿論、平均粒径:600〜100μmの範囲内にある新規な鉄基アモルファス粒子を製造することができる。
さらに、上記構成において、溶湯流出口の口径を12.0〜8.0mmφの、前記分散手段の水圧を0.1〜0.3MPaの範囲で調節した場合は、従来不可能視されていた、最大粒径1700〜1400μmφの鉄基アモルファス粒子を製造することが可能となる。
<<試験例>>
以下、本発明の技術的数値範囲を裏付けるために行なった試験例について説明をする。
なお、球状化率及びアモルファス粒子率については、下記方法に準じて測定(評価)したものである。
(a)球状化率測定方法
1)JIS Z 8815に基づき、所定サイズの開目の標準篩(多段)を準備して分級する。
2)上記1)で分級された各粒径毎に、ランダムにn=300個以上を抽出する。
3)上記2)で抽出された粒子をデジタルマイクロスコープにて図2に示す判定基準に基づいて、球状粒子と不定形状粒子の個数測定をする。
4)上記3)で測定された各粒子数から〔球状粒子数/(球状粒子数+不定形状粒子数)〕×100を算出して球状化率とする。
(b)アモルファス粒子率測定方法
1)上記(a)−1)と同じ。
2)上記(a)−2)と同じ。
3)上記2)で抽出された粒子をエポキシ樹脂26で埋めて、半割位置まで鏡面研磨を行なう(図3(A))。
4)研磨面28を王水(濃塩酸/濃硝酸≒3/1)でエッチングして、金属組織を観察する。
5)デジタルマイクロスコープにて、アモルファス粒子と結晶粒子の個数測定を行う(図3(B))。
6)アモルファス粒子の存在割合をアモルファス粒子率とする。
また、試験対象とした鉄基合金組成は、下記合金(a)Fe73Si914Nb4、合金(b)Fe33Co10Ni30Si1015Mo2を用いた。
<試験例1:合金(a)における添加量と含有量との関係>
上記合金(a)組成となる様に各元素を混合した鉄基合金を、誘導加熱により溶解金属(1600℃溶湯)とし、該溶湯をオリフィス(径4mmφ)からアトマイズ直前(5秒前)に表1に示す各量のAlを添加した後、流下させて水アトマイズ(水圧:2.5MPa)を行なった。
そして得られた各粒子について、合金組成を測定すると共に、一部の粒子について、球状化率及びアモルファス粒子率も測定した。
それらの結果を示す表1および図4から、脱酸元素であるAlは、脱酸作用に消費されて造粒合金の組成における含有量が低減することが分かる。なお、Al添加量0.1%以下で含有量の方が多いのは、原料溶湯中に元来微量含まれているためである。
また、Al添加量が、0.01〜3%の範囲で球状化率及びアモルファス粒子率の大幅な改善が見られることが分かる。
<試験例2:合金(a)における添加時期と造粒結果との関係>
Al添加量約0.3質量%とし、アトマイズ添加時期を表2に示す如く変動させて、試験例1と同様にして造粒を行なった。
そして得られた各粒子について、球状化率およびアモルファス粒子率を測定した。それらの結果を示す、表2から、目標球状化率(75%以上、望ましくは85%以上、さらに望ましくは92%以上)を得られる添加時期は、アトマイズ直前約0〜50秒前、望ましくは約0〜30秒前であることが分かる。
<試験例3:合金(a)におけるAl添加量と造粒結果との関係>
添加量をそれぞれ表3に示す各量とした以外は、試験例1と同様にして造粒を行なった。
そして得られた各粒子について、球状化率およびアモルファス粒子率を測定した。それらの結果を示す、表3から、Al添加量0.01〜3%の範囲で、球状化率80%以上、アモルファス粒子率80%以上の高品位の球状粒子が得られることが分かる。
<試験例4:合金(b)におけるAl添加量と造粒結果との関係>
合金(a)を合金(b)とした以外は、試験例3と同様にして造粒を行なった。
そして得られた各粒子について、球状化率およびアモルファス粒子率を測定した。それらの結果を示す、表4から、Al添加量0.01〜0.5%の範囲で、球状化率90%以上、アモルファス粒子率80%以上の高品位の球状粒子が得られることが分かる。
本発明の製造方法において、流下量と分散力の組み合わせを変えて、球状粒子を製造したので、それらについて説明をし、さらに、得られた球状粒子を使用しての応用例を説明する。
下記結果から、流下量(オリフィス径)と分散力(噴射水圧)の組み合わせを変えることにより、各種粒径のものを製造できることが分かる。
なお、いずれの実施例も、Al添加量:0.3質量%、Al添加時期:アトマイズ前5秒とし、合金(a)・(b)は前述同一組成とした。
<実施例1:合金(a)の小粒径粒子の製造>
上記合金(a)組成となる様に各元素を混合した鉄基合金を、誘導加熱により溶解金属(1600℃溶湯)とし、該溶湯を用いてオリフィス径:4mmφ、水圧:2.5MPaの条件で造粒をした。
得られた粒子の粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表5及び図5に示す。球状化率93%以上、アモルファス粒子率96%以上と高品位(高品質)の粒子が、粒径範囲:20〜500μmに亘り平均粒径:108μmで得られた。なお、粒径125μm以下では、球状化率95%以上、アモルファス粒子率99%以上とさらに高品位であった。
<実施例2:合金(a)の大粒径粒子の製造>
大粒径粒子を製造すべく、オリフィス径:10mmφ、噴射水圧:0.2MPaに変更し流下量および分散力を変えた以外は実施例1と同様にして造粒を行なった。
得られた粒子の粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表7及び図6に示す。球状化率84%以上、アモルファス粒子率91%以上の粒子が、粒径範囲:106〜1700μmの範囲の粒径に亘り、平均粒径530μmで得られた。なお、平均粒径以下では、球状化率95%以上、アモルファス粒子率97%以上と高品位であった。
<実施例3:合金(a)の微小粒径粒子の製造>
微小粒径粒子を制造すべく、オリフィス径:1.5mmφ、噴射水圧:4.0MPaに変更し流下量および分散力を変えた以外は実施例1と同様にして造粒を行なった。
そして得られた粒子について、粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表7及び図7に示す。球状化率92%以上、アモルファス粒子率95%以上の粒子が、粒径範囲:16〜75μmの範囲の粒径に亘り、平均粒径27μmで得られた。なお、粒径55μm以下では、球状化率95%以上、アモルファス粒子率98%以上と高品位であった。
<実施例4:合金(b)の小粒径粒子の製造>
上記合金(b)組成となる様に各元素を混合した鉄基合金を、誘導加熱により溶解金属(1600℃溶湯)とし、該溶湯を用いてオリフィス径:4mmφ、水圧:水圧:2.5MPaの条件で造粒を行なった。
得られた粒子の粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表8及び図8に示す。球状化率95%以上、アモルファス粒子率94%以上の粒子が、粒径範囲:20〜500μmに亘り平均粒径:101μmで得られた。なお、粒径180μm以下では、球状化率97%以上、アモルファス粒子率97.5%以上とさらに高品位であった。
<実施例5:合金(b)の大粒径粒子の製造>
大粒径粒子を製造すべく、オリフィス径:10mmφ、噴射水圧:0.2MPaに変更し流下量および分散力を変えた以外は実施例4と同様にして造粒を行なった。
得られた粒子の粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表9及び図9に示す。球状化率93%以上、アモルファス粒子率91%以上の粒子が、粒径範囲:106〜1700μmの範囲の粒径に亘り、平均粒径494μmで得られた。なお、平均粒径(494μm)以下では、球状化率96%以上、アモルファス粒子率97%以上と高品位であった。
<実施例6:合金(b)の微小粒径粒子の製造>
微小粒径粒子を製造すべく、オリフィス径:1.5mmφ、噴射水圧:4.0MPaに変更し流下量および分散力を変えた以外は実施例4と同様にして造粒を行なった。
そして得られた粒子について、粒度分布および球状化率・アモルファス粒子率を表10及び図10に示す。球状化率97%以上、アモルファス粒子率94%以上の粒子が、粒径範囲:16〜75μmの範囲の粒径に亘り、平均粒径22μmで得られた。なお、粒径60μm以下では、球状化率98%以上、アモルファス粒子率95%以上と高品位であった。
<応用例:本発明の球状粒子を噴射材として使用したブラスト加工>
実施例4で製造した球状粒子(Fe33Co10Ni30Si1015Mo2)を噴射材とし、ブラスト装置(「MY30」新東ブレーター社製)により、噴射速度:70m/s、噴射時間:30秒の条件で、ばね材(SUP3相当)のブラスト加工を行なった。
その結果は、表面粗さ:Rmax3.6μm、Rz2.3μm、最大残留応力:1660Mpaであり、良好であった。
本発明を使用するアトマイズ装置の一例を示す概略断面図である。 球状化率の測定に使用する判定基準図である。 アモルファス粒子率の測定方法の説明図である。 脱酸元素(Al)の溶湯添加量と造粒合金含有量との関係を示すグラフ図である。 実施例1における粒度分布並びに各粒径における球状化率及びアモルファス粒子率を示すグラフ図である。 実施例2における同様なグラフ図である。 実施例3における同様なグラフ図である。 実施例4における同様なグラフ図である。 実施例5における同様なグラフ図である。 実施例6における同様なグラフ図である。
符号の説明
12 タンディッシュ(溶湯容器)
14 オリフィス(溶湯流出孔)
16 ストッパ(開閉ロッド)
18 誘導加熱コイル(加熱手段)
20 水アトマイズノズル(水噴霧ノズル)

Claims (7)

  1. 鉄基合金のアモルファス球状粒子(以下「球状粒子」)を原料溶湯からアトマイズ法により製造する方法において、
    脱酸作用を有する金属元素(以下「脱酸元素」という。)を、前記球状粒子の合金組成において、球状化率・アモルファス粒子率の改善剤として、前記原料溶湯に添加することを特徴とする鉄基アモルファス球状粒子の製造方法。
  2. 前記脱酸元素が、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)及びマンガン(Mn)の群から選択される1種または2種以上からなることを特徴とする請求項1記載の鉄基アモルファス球状粒子の製造方法。
  3. 前記脱酸元素がAlであり、前記球状粒子の合金組成において、含有率が0.01〜2質量%となるようにAlを添加することを特徴とする請求項1記載の鉄基アモルファス球状粒子の製造方法。
  4. 前記脱酸元素が添加された原料溶湯の流下量、及び、前記原料溶湯に付与する分散力を制御して、造粒を行なうことを特徴とする請求項1、2又は3記載の鉄基アモルファス球状粒子の製造方法。
  5. 請求項4記載の方法により製造され、平均粒径:600μm以下の範囲において、球状化率:80%以上、アモルファス粒子率:90%以上の特性を有することを特徴とする鉄基アモルファス球状粒子。
  6. 合金組成がSi:4.5〜11.5at%、B:10〜23at%、Mo:0.5〜4.5at%、残部がFe、Co、Niからなり、硬さ:HV(JIS Z 2244)900〜950であることを特徴とする請求項5記載の鉄基アモルファス球状粒子。
  7. ブラスト装置の噴射材(又は投射材)として使用されることを特徴とする請求項6記載の鉄基アモルファス球状粒子。
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