JP2005075056A - サイドスプラッシュガードの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 サイドスプラッシュガード1は、車体の前後方向に向けてサイドボディパネルの下側部に組付けられ、サイドスプラッシュガード1の前端部は、車体の前方側に面する前部壁5と、前部壁5に隣接する側部壁7と、前部壁5及び側部壁7と隣接し側部壁7の下部に隣接して配設される底部壁8とが設けられている。前部壁5と底部壁8との境界部9に沿って、かつ底部壁8側に、サイドスプラッシュガード1の伸縮を吸収する切れ目10を形成した。
【選択図】 図3
Description
図17は、従来のスプラッシュガードの後端側取付部を示す。車体のサイドシル52の後部には、スプラッシュガード51の側部壁53から車体の内側に折り曲げられたスプラッシュガード51の後部壁54が設けられている。そして、後部壁54にはスプラッシュガード51を取付けるためのネジ貫通孔55が形成され、側部壁53と後部壁54との境界部には、切欠き59を形成している。
他方、サイドシル52とスプラッシュガード51との間には、後部壁54の取付ブラケット56がサイドシル52に取付けられ、取付ブラケット56には、スプラッシュガード51を取付けるためのネジ孔57を形成し、ボルト58によりスプラッシュガード51が取付ブラケット56に締結される。
また、形状保持のためにサイドボディパネルへ直接、ボルトの取付孔やクリップ止めが必要な場合において、パネル側へ取付けのための孔を設けるスペースがないため、別体で取付ブラケット56を介して取付るケースが多々ある。
さらには、スプラッシュガードの意匠上、スプラッシュガードのサイドシルの側面が下側に延長される傾向にあり、そのためスプラッシュガードの底面取付部形状が複雑になり、成形型にいくつものスライド機構を要し、製造コストが高くなっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、温度差の伸縮に強く、製造コストの安価なサイドスプラッシュガードの取付構造を提供することにある。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、さらに熱伸縮を吸収するため、前記切れ目の基端側に切欠きを形成することができ、さらに当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記切れ目部が互いに向かい合う切れ目面の一方の端部の上端面と他方の端面の下端面が上下に接するよう当接部を形成することができる。
また、本発明のサイドスプラッシュガードの取付構造は、製造コストを削減するため、車体のサイドボディパネルの下側部に沿ってサイドスプラッシュガードが配設され、該サイドスプラッシュガードが車体の下側に面する底部壁を有し、該底部壁にスプラッシュガードの車体への取付部を形成し、該取付部とサイドスプラッシュガードが一体成形されたサイドスプラッシュガードの取付構造において、前記取付部を折曲げ可能に形成し、前記サイドスプラッシュガードの車体への組付け時に取付部を折り曲げて、該サイドスプラッシュガードを車体に組付けるようにした。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記取付部の縁部に第1の係止爪を形成し、前記底部壁に形成されている前記取付部の形状に形成した凹所の縁部に、前記第1の係止爪を係止することができる。
また、当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記底部壁の前記凹所と間隔を空けて、前記底部壁に溝を形成し、前記取付部に前記溝の縁部に係止される第2の係止爪を形成することができ、前記取付部に前記第2の係止爪に隣接してリブを形成し、前記溝間に第2の係止爪と前記リブを挟み込むように形成し、前記リブが第2の係止爪の抜け止めを阻止するように構成することができる。
さらに、本発明のサイドスプラッシュガードの取付構造は、サイドスプラッシュガードの取付を容易にするため、車体の前後方向にわたってサイドボディパネルの下側部に組付けられ、車体の前側に面する前部壁が前側フェンダー部に取付けられ、後側に面する後部壁が後側フェンダー部に取付けられるサイドスプラッシュガードの取付構造において、前記前後側フェンダー部の少なくとも一方に車体の内方側に突出するフランジを形成し、該フランジが形成された側のサイドスプラッシュガードの前後部壁に、前記フランジ部の端部に係合する引っ掛け爪を形成した。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記切れ目の基端側に切欠きを形成したので、サイドスプラッシュガードの伸縮差をより吸収させることができる。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記切れ目部が互いに向かい合う切れ目面の一方の端部の上端面と他方の端面の下端面が上下に接する当接部を形成したので、切れ目の重なりにより、サイドスプラッシュガードの内方にごみ等の異物の入り込みを防止するとともに、サイドスプラッシュガードが収縮する際に端部同士が重なるようにして収縮でき、干渉することがない。
また、本発明のスプラッシュガードの取付構造は、車体のサイドボディパネルの下側部に沿ってサイドスプラッシュガードが配設され、該サイドスプラッシュガードが車体の下側に面する底部壁を有し、該底部壁にスプラッシュガードの車体への取付部を形成し、該取付部とサイドスプラッシュガードが一体成形されたサイドスプラッシュガードの取付構造において、前記取付部を折曲げ可能に形成し、前記サイドスプラッシュガードの車体への組付け時に取付部を折り曲げて、該サイドスプラッシュガードを車体に組付けるようにしたので、スライド型が必要な複雑な形状部分を、折り曲げ部を形成することにより、スライド型を使用することなく成形でき、型費のコストを削減することができる。折り曲げ部を見えない部分に配置しているので、外観の向上を図れる。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記取付部の縁部に第1の係止爪を形成し、前記底部壁に形成されている前記取付部の形状に形成した凹所の縁部に、前記第1の係止爪を係止するようにしたので、折り曲げ部で形成した取付部を容易に底部壁に組付けることができる。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記底部壁の前記凹所と間隔を空けて、前記底部壁に溝を形成し、前記取付部に前記溝の縁部に係止される第2の係止爪を形成したので、前記第1の係止爪と共に、取付部の取付強度の向上を図ることができる。
当該サイドスプラッシュガードの取付構造は、前記取付部に前記第2の係止爪に隣接してリブを形成し、前記溝間に第2の係止爪と前記リブを挟み込むように形成し、前記リブが第2の係止爪の抜け止めを阻止するように構成したので、リブが第2の係止爪の抜け止めの役割を果たすことができ、取付部が底部から外れることを防止する。
さらに、本発明のサイドスプラッシュガードの取付構造は、車体の前後方向にわたってサイドボディパネルの下側部に組付けられ、車体の前側に面する前部壁が前側フェンダー部に取付けられ、後側に面する後部壁が後側フェンダー部に取付けられるサイドスプラッシュガードの取付構造において、前記前後側フェンダー部の少なくとも一方に車体の内方側に突出するフランジを形成し、該フランジが形成された側のサイドスプラッシュガードの前後部壁に、前記フランジ部の端部に係合する引っ掛け爪を形成したので、引っ掛け爪をフランジに引っ掛けることにより、この引っ掛け爪を回動中心にしてサイドスプラッシュガードの一方側だけ持ち、それを水平方向に回動させて他端側への組み付けが可能となり、サイドスプラッシュの組付けを容易にすることができる。フェンダー部にクリップの取付穴を形成できないような狭い箇所や、別途取付金具を使用できない場合に効果がある。
図1は、自動車のサイドボディの下部にあるサイドシル部と、サイドシル部に装着される樹脂製のスプラッシュガード1を示し、図2はスプラッシュガード1の全体の斜視図である。スプラッシュガード1は一体成形により形成され、前側フェンダー部2と後側フェンダー部3との間にわたって配設され、サイドシル部を構成するサイドボディパネル4に組付けられる。
図に示すように、スプラッシュガード1の前端側には、前部壁5と底部壁8の境界部9に沿って、かつ底部壁8の縁部から側部壁7に延びる切れ目10を、底部壁8に形成している。この切れ目10は、図5に示すように、一方の切れ端部10aの下端が他方の切れ端部10bの上端に当接若しくは重なるように段差11を設け、当接部10cを形成している。なお、符号11aは段差11を形成するための、傾斜面である。
切れ目10の基端側には、図6に示すように切欠き12を形成し、切欠き12は、側部壁7に近接した位置に形成している。図4に示すように、前部壁5は上下2箇所にクリップ孔13a,13bを形成し、図7に示すように、サイドボディパネル4のフランジに形成したクリップ孔4aを介して、クリップ30により車体パネルに固定される。なお、クリップ孔13a側の取付部は図示を省略しているが、基本的には、図7に示すクリップ孔13bの取付けと同じである。
図9に示すように、後部壁6は引っ掛け爪14の先端部の爪14aをパネル側のフランジ16の縁部に係止することにより、車体側に取付けられる。なお、後部壁6のクリップ孔15の取付部は、上述した図7のクリップ孔13bと同様に、クリップ30により後側フェンダー部3に取付けられる。また、図9中に示すスプラッシュガード1の端部とサイドボディパネル4の間に配設されている符号34は、スプラッシュガード1の先端部の接触から、サイドボディパネル4面を保護する保護材である。
図3に示すように、スプラッシュガード1の底部壁8に形成した切れ目10は、スプラッシュガード1の熱膨張又は熱収縮を吸収しスプラッシュガード1の破損を防止する。切れ目10に切れ端部10a,10bの当接部10cを形成したので、切れ目10から石、水等の入り込みを防止する。切れ目10の基端側に形成した切欠き12は、切れ目10の開閉をより容易にする効果がある。切れ目10部に段差11を形成することにより、スプラッシュガード1が収縮するような場合にも、図6に示すように、一方の切れ端部10aの下部に他方の切れ端部10bが入り込み、互いの端部10a,10b面が干渉することがない。また、段差11を形成したので、切れ目10を形成しても型抜きができる。
しかしながら、本実施の形態では、図11に示すように、偶数番目に配置しているクリップ取付部17bを有する折曲片18を、肉薄部19で形成することにより折曲可能としている。よって、スプラッシュガード1の成形時に、折曲片18全体が図11に示すように、型抜き方向である矢印b,c方向に型抜きできるような角度で成形した。これにより、偶数番目に配置したクリップ取付部17bには、成形時にスライド型を必要としない。この結果、スプラッシュガード1の製造コストが安価になる。なお、奇数番目に配置しているクリップ取付部17aは、従来通りスライド型を使用する。
例えば、上記実施の形態では、折曲片18の数は任意に変更でき、全クリップ取付部に配設することもできるが、強度バランスを考慮して、適宜配置箇所を変更することが望ましい。
1a 本体
2 前側フェンダー部
3 後側フェンダー部
4 サイドボディパネル
5 前部壁
6 後部壁
7 側部壁
8 底部壁
9 境界部
10 切れ目
10a,10b 切れ端部
10c 当接部
12 切欠き
14 引っ掛け爪
16 フランジ
17a,17b クリップ取付部
18 折曲げ片
19 肉薄部
20 第1の係止爪
22 第2の係止爪
23 凹所
24 溝
25 リブ
Claims (8)
- 車体の前後方向に向けてサイドボディパネルの下側部に組付けられ、車体の前方側に面する前部壁と後方側に面する後部壁とを備え、さらにこれらの前後部壁間の側部を結び車体の側部外方側に面する側部壁と、前記前後部壁間の底部を結び車体の下側に面する底部壁とから構成されるサイドスプラッシュガードの取付構造において、
前記前後部壁のいずれか一方と前記底部壁との境界部に沿ってかつ底部壁側に、前記サイドスプラッシュガードの伸縮を吸収する切れ目を形成したことを特徴とするサイドスプラッシュガードの取付構造。 - 前記切れ目の基端側に切欠きを形成したことを特徴とする請求項1に記載のサイドスプラッシュガードの取付構造。
- 前記切れ目部が互いに向かい合う切れ目面の一方の端部の上端面と他方の端面の下端面が上下に接する当接部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のサイドスプラッシュガードの取付構造。
- 車体のサイドボディパネルの下側部に沿ってサイドスプラッシュガードが配設され、該サイドスプラッシュガードが車体の下側に面する底部壁を有し、該底部壁にスプラッシュガードの車体への取付部を形成し、該取付部とサイドスプラッシュガードが一体成形されたサイドスプラッシュガードの取付構造において、
前記取付部を折曲げ可能に形成し、前記サイドスプラッシュガードの車体への組付け時に取付部を折り曲げて、該サイドスプラッシュガードを車体に組付けるようにしたことを特徴とするサイドスプラッシュガードの取付構造。 - 前記取付部の縁部に第1の係止爪を形成し、前記底部壁に形成されている前記取付部の形状に形成した凹所の縁部に、前記第1の係止爪を係止するようにしたことを特徴とする請求項4に記載のサイドスプラッシュガードの取付構造。
- 前記底部壁の前記凹所と間隔を空けて、前記底部壁に溝を形成し、前記取付部に前記溝の縁部に係止される第2の係止爪を形成したことを特徴とする請求項5に記載のサイドスプラッシュガードの取付構造。
- 前記取付部に前記第2の係止爪に隣接してリブを形成し、前記溝間に第2の係止爪と前記リブを挟み込むように形成し、前記リブが第2の係止爪の抜け止めを阻止するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のサイドスプラッシュガードの取付構造。
- 車体の前後方向にわたってサイドボディパネルの下側部に組付けられ、車体の前側に面する前部壁が前側フェンダー部に取付けられ、後側に面する後部壁が後側フェンダー部に取付けられるサイドスプラッシュガードの取付構造において、
前記前後側フェンダー部の少なくとも一方に車体の内方側に突出するフランジを形成し、該フランジが形成された側のサイドスプラッシュガードの前後部壁に、前記フランジ部の端部に係合する引っ掛け爪を形成したことを特徴とするサイドスプラッシュガードの取付構造。
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