JP2005074295A - 洗車排水処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗車排水の回収再利用がより容易になる洗車排水処理システムの提供。
【解決手段】 油水分離槽で処理した油分及び界面活性剤を含有する洗車排水を洗車排水処理装置で処理し、処理水を洗車用水として再利用するための洗車排水処理システムであり、油水分離槽における処理水の貯水量(W)が、洗車で使用する1台あたりの水量をVとするとき、3V≦W≦15Vを満足するものである洗車排水処理システム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、洗車で生じた、ワックス、機械油、界面活性剤及び土砂等を含む排水の処理用として適した洗車排水処理システムに関する。
水資源の有効利用への関心の高まりと共に、大量に水道水を消費する洗車場などの洗浄水(普通自動車1台当たり100〜200L)に対する節水の要望と、その一方で排水をそのまま垂れ流すことに対する水質汚染への懸念が大きくなっている。特に洗車場で生じる排水には、土砂と共にワックス等の油分だけでなく、界面活性剤が含まれている。界面活性剤は自然分解されにくいために、河川、湖沼の環境汚染に繋がる。そこで、洗車排水を処理し、処理水を洗車用水として再利用することで、上記課題を解決しようとする試みがなされている。
洗車排水等の処理法としては、砂濾過処理、凝集沈降処理、オゾン処理等の方法のほか、特許文献1に開示された中空糸膜を用いた濾過器を備えた濾過による洗車システムが知られているが、いずれの方法においても、装置が大きく、広い設置場所を確保する必要があり、処理コストが高くなるという問題がある。特に設置場所の確保については、洗車場のスペースは様々であるため、狭いスペースであっても、処理能力を低下させることなく適用できる排水処理装置が望まれている。
洗車機が設置されている洗車場には、ガソリンスタンドに代表されるガソリン給油施設や自動車修理場(ピット)などが併設されており、洗車排水やこれらの施設から排出される雑排水は、一旦油水分離槽に集められ、油水分離が行われた後、下水等に放流される。
油水分離槽は一般的に1個以上の槽が直列に並んでおり、最初の槽に流入した洗車排水や雑排水は逐次油水分離され、下水へ放流される。洗車排水を処理し、再利用する場合には、通常は被処理液を油水分離槽の最終槽から取水し、洗車排水処理装置へ導入する。洗車時に使用する水量は、普通自動車1台当たり100〜200Lであり、1〜3分で洗車工程が終了するため、油水分離槽へ流入する排水量は瞬間的に2〜10m/Hrにもなる。
このため、油水分離槽、特に油水分離槽での処理水を貯水する最終槽の容量が充分ではないと(即ち、油水分離槽における処理能力が充分ではないと)、下水等へ放流される洗車排水量が多くなり、充分なリサイクル率が得られず、洗車排水処理装置に、洗車排水を貯留するタンクを別途用意する必要があり、装置全体が大きくなる。
また、既設の油水分離槽内から取水した場合、ピット排水や洗濯排水等の雑排水も混入することがあるため、洗車排水処理装置の処理に支障をきたす恐れがある。
特開2000−127913号公報 特開2003−93802号公報 特開2003−170007号公報
本発明は、各種洗車場等で生じる油分及び界面活性剤を含有する排水を処理し、洗浄水として再利用できる処理水が得られ、設置場所の確保が容易な洗車排水処理システムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、油水分離槽と洗車排水処理装置を1つのシステムとした上で、油水分離槽の処理能力をシステム全体の処理能力として考慮に加えることにより、望ましくは洗車排水処理装置と油水分離槽との処理能力を関連づけることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち本発明は、上記課題の解決手段として、油水分離槽で処理した油分及び界面活性剤を含有する洗車排水を洗車排水処理装置で処理し、処理水を洗車用水として再利用するための洗車排水処理システムであり、
油水分離槽における処理水の貯水量W(m)が、洗車で使用する1台あたりの水量をV(m)とするとき、3V≦W≦15Vを満足するものである洗車排水処理システムを提供する。
本発明の洗車排水処理システムは、
(1)洗車排水を油水分離槽により処理して得られる一次処理水、
(2)一次処理水を洗車排水処理装置により処理して得られる最終処理水、
(3)最終処理水を用いた洗車用水、
(4)洗車用水を用いた洗車により生じた洗車排水、
という、(1)〜(4)を1サイクルとするサイクルを繰り返すリサイクルシステムであり、このリサイクルシステムを円滑に進行させる(実施例に記載したリサイクル率を高める)手段として、油水分離槽における処理能力を所定範囲に設定したものである。
即ち、3V≦W≦15Vを満足するということは、単に油水分離槽における処理水の貯水量を意味するものではなく、油水分離槽における処理能力が前記式の範囲であることを意味するものである。
更に本発明は、上記課題の他の解決手段として、請求項1記載の洗車排水処理システムにおいて、洗車排水処理装置の1時間当たりの処理能力が3〜60V(m/Hr)であるものを提供する。
このように洗車排水処理装置と油水分離槽の処理能力を関連づけることにより、上記した(1)〜(4)のリサイクルシステムの進行をより円滑にする(リサイクル率をより高める)ことができる。
本発明でいう洗車排水は、各種車両、電車等の乗り物等を、水を含む洗浄水で洗浄した際に生じる排水であるため、油分や界面活性剤は洗浄対象に応じて異なり、例えば、車のワックスや機械油等であり、界面活性剤は、陰イオン、陽イオン、非イオン及び両性界面活性剤である。
本発明の洗車排水処理システムによれば、油水処理槽の処理能力をシステム全体の処理能力として考慮に加えることで、望ましくは洗車排水処理装置と油水分離槽の処理能力を関連づけることにより、上記した(1)〜(4)のリサイクルシステムが円滑に進行できるようになり、リサイクル率を高めることができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の洗車排水処理システムを説明するための概念図である。図2(a)〜(c)は、本発明で用いる油水分離槽の概念図である。
本発明の洗車排水処理システムで用いる洗車排水処理装置は、少なくとも膜分離部及び貯水部を備えており、これらがパイプ等で連結されているものであるが、図に示すような又は図に示されていない排水の処理をするのに必要な構成を含んでいてもよい。図1中、Pはポンプ、P1〜P3は圧力計、F1〜F3は流量計、MVは電動開閉弁を示している。なお、図1は、各構成部、各構成部の連結状態、排水の処理フローを示すものであり、各構成部の配置状態や装置全体の大きさを示すものではない。
図1で示すとおり、洗車機で生じた油分及び界面活性剤を含む洗車排水は、油水分離槽1に貯水される。
油水分離槽1は、図1に示すとおり4槽(第1槽1a、第2槽1b、第3槽1c、第4槽1d)からなっているが、1〜3槽からなるものでも良く、
(i)洗車排水のみを処理するもの、
(ii)洗車排水と雑排水の両方を処理するもの、
(iii)洗車排水以外の雑排水のみを処理するもの、
を併用することもできる。ここで、雑排水とは、ピット排水や洗濯排水等、人為的操作により排水された排水であって、雨水や融雪水は雑排水ではない。
図2(a)は、(ii)の油水分離槽であり、洗車排水と雑排水の両方を処理するもので、第1槽から第4槽までの処理槽が4つ直列配置されたものである。各槽において、砂等の固形分は沈殿し、油及び界面活性剤を含む上層の液が第1槽から第4槽まで順次移動し、最終の第4槽に貯水された処理水の量が、本発明で言う「油水分離槽における処理水の貯水量(即ち、油水分離槽の処理能力)」のWとなる。なお、第4槽の処理水の内、油及び界面活性剤を含む処理水(一次処理水)が洗車排水処理装置で処理され、油及び界面活性剤を殆ど含まない一部の水は下水に流される。その他、図2(b)のような(i)、(iii)の油水分離槽の併用型、図2(c)のような(i)、(iii)の油水分離槽の併用型でも良い。なお、本発明のシステムに含まれる油水分離槽は、(i)又は(ii)の油水分離槽である。
油水分離槽は、地下に埋設された既設のものでも良いし、本発明のシステムの一要素として新たに設置したものでも良い。図1(a)のものは既設型に多く見られ、新設する場合には、図1(b)、図1(c)のようなものであると、洗車排水と雑排水を分離することで、洗車排水処理装置による処理性能が高められるので好ましい。
本発明のシステムにおいて、油水分離槽における処理水の貯水量(W)が、洗車で使用する1台あたりの水量をVとするとき、3V≦W≦15Vを満足するものであり、好ましくは4V≦W≦12Vを満足するものである。
前記範囲内であると、(1)〜(4)のリサイクルシステムの維持進行が容易になり、油水分離槽及び洗車排水処理装置を大型化する必要もないので、設置場所の確保が容易である。
油水分離槽1の最終槽(第4槽1d)の一次処理水を、ポンプにより、凝集沈降部2に送る。凝集沈降部2では、一次処理水に凝集剤を添加して、油分、界面活性剤、泥等のSS(懸濁質)の一部を凝集沈降処理させ、次の膜分離部3における負荷を軽減すると共に、ポンプ、バルブ、連結パイプ等が目詰まりすることも防止する。
凝集沈降部2は、図示するように、第1仕切り壁26、第2仕切り壁27により、第1槽23、第2槽24、第3槽25の3つの槽に分離されている。そして第1槽23内に、凝集剤供給機22により所要量の凝集剤を添加する。このとき、凝集剤が液状の場合は定量ポンプを作動させ、凝集剤が粉体状の場合は定量フィーダーを作動させて添加するが、操作法及び運転法が簡単であり、メンテナンスも容易であることから、粉体状の凝集剤を用いることが好ましい。
凝集沈殿部2は、図示するように、第1槽23から第1仕切り壁26を越えて溢れた上澄み液を第2槽24に流入させ、同様にして第2仕切り壁27を越えて溢れさせた上澄み液を第3槽25に流入させる。21は第1槽23内をかき混ぜるための攪拌機である。凝集沈殿部2の各槽に溜まった沈殿物は、開閉弁を操作して適宜底部から抜き出す。
凝集沈降処理で用いる凝集剤は特に限定されないが、有機化合物と無機化合物の混合凝集剤が油分の高度除去の観点から望ましく、アルギン酸塩及び/又はカチオン系高分子凝集剤を含む有機凝集剤と、イオン性鉱物及び/又は硫酸アルミニウムを含む無機凝集剤との組み合わせからなり、有機凝集剤としてアルギン酸塩及びカチオン系高分子凝集剤を含み、無機凝集剤としてイオン性鉱物及び硫酸アルミニウムを含むものが好ましい。
有機凝集剤と無機凝集剤の含有割合は、有機凝集剤が2〜20質量%、好ましくは4〜14重量%、より好ましくは5〜13質量%であり、無機凝集剤が98〜20質量%、好ましくは96〜86質量%、より好ましくは95〜87質量%である。
有機凝集剤として使用するアルギン酸塩はアルギン酸ナトリウムが好ましく、カチオン系高分子凝集剤はポリアミン類、ポリジシアンジアミド類、カチオン化デンプン、カチオン性ポリ(メタ)アクリルアミド、水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリエチレンイミン、第4級アンモニウム塩類、ポリビニルピリジン類、キトサン等を挙げることができ、これらの中でもカチオン化デンプン、カチオン化ポリ(メタ)アクリルアミド又はこれらの混合物が好ましい。
有機凝集剤としてアルギン酸塩とカチオン系高分子凝集剤を含むとき、それらの含有割合(アルギン酸塩/カチオン系高分子凝集剤で示される質量比)は1:2〜2:1であることが好ましく、2:3〜3:2であることがより好ましい。
無機凝集剤として使用するイオン性鉱物としては、ベントナイト(モンモリロナイト)、カオリン等の粘土鉱物やゼオライト等を挙げることができ、これらの中でも、安価でかつ吸着面積が大きく、エマルジョン化された油分を吸着しやすいベントナイトが好ましい。
無機凝集剤としてイオン性鉱物と硫酸アルミニウムを含むとき、それらの含有割合(イオン性鉱物/硫酸アルミニウムで示される質量比)は1:2〜2:1であることが好ましく、2:3〜3:2であることがより好ましい。
有機凝集剤としては、上記以外にも(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリルアミド等の親水性単量体を共重合させたアクリル系共重合体等、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、マレイン酸共重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド、リグニンスルホン酸ナトリウム、カ成デンプン、ポリオキシエチレンジプロピルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどの界面活性剤、(メタ)アクリル酸とアクリルアミドとの共重合体等のアニオン又はノニオン系の高分子凝集剤、両性高分子凝集剤、プロピレンジアミン等の低分子アミン凝集剤等を含有させることができる。
無機凝集剤としては、上記以外にもポリ塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、消石灰、珪酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、アルミニウムミョウバン類等を含有させることができる。
凝集剤としては、アルギン酸ナトリウム、カチオン系高分子凝集剤と、ベントナイト、硫酸アルミニウムとの有機及び無機凝集剤の組み合わせからなるものを使用したとき、水処理能力が向上する。
次に、凝集沈殿部2の第3槽25内の処理水を膜分離部3に送り、固液分離する。膜分離部3における濾過処理は、低圧力で、かつ一定の膜間差圧で行われる。膜分離部3で生じた濃縮液は、ライン31から凝集沈澱槽2の第1槽23に返送される。
膜分離部3における濾過方式は、外圧型クロスフロー濾過方式、外圧型デッドエンド濾過方式、内圧型クロスフロー濾過方式及び内圧型デッドエンド濾過方式のいずれも採用できる。濾過の効率、均一性、膜濾過性能の回復のための洗浄性等を考慮すると、内圧型クロスフロー濾過方式が最良であるが、内圧型デッドエンド濾過方式は、内圧型クロスフロー濾過方式に比べて、低動力で運転できるという利点のほか、装置コストが低くなるという利点もあり、場合により好ましく採用できる。
更に、膜間差圧を一定にすることで、膜間差圧が変動する一定流量(フラックス)運転に比べて、膜のファウリングが抑制できる利点がある。膜間差圧を一定にするには、モジュール入口手前に設置したバルブや、循環ポンプ流量を調整する方法によればよい。
膜間差圧は5〜30kPa、好ましくは5〜25kPaの範囲の低圧力範囲から選択する。膜間差圧を低圧にすることにより、低動力化できると共に、膜圧損のロスによる濾過効率の低下が防げる。また、膜ファウリングが抑制という効果もある。このように、低圧力で濾過することで内圧式クロスフロー濾過方式における膜の入口と出口の平均膜面線速を小さくでき、好ましくは、0.1m/秒以下の平均膜面線速で運転することが好ましい。
膜分離部3で用いる膜は、酢酸セルロース系、ポリスルホン系及びポリアクリロニトリル系限外濾過膜から選ばれる中空糸膜であることが好ましく、耐ファウリング性の観点からは、酢酸セルロース系限外濾過膜がより好ましい。また、この膜は、分画分子量は1万〜50万が好ましく、10万〜30万がより好ましい
膜分離部3で用いる膜は、透水速度が大きくなる点で、精密ろ過膜や限外濾過膜が望ましく、膜材質としては、親水性膜素材が望ましく、例えばセルロース誘導体系、ポリアクリロニトリル系などの親水性高分子や、親水性ポリスルホン系、親水性ポリ塩化ビニリデンやポリフッ化ビニリデンなど疎水性高分子を親水化処理したものが挙げられる。膜形状は、コンパクト性から中空糸膜であることが好ましい。
次に、膜分離部3で処理した処理水は、そのままライン32から必要に応じて設けることができる貯水タンク4に送って貯水し、再利用することができるが、ライン33から膜分離部3と最終貯水タンク6の間に設けた活性炭処理部5に送って活性炭処理し、主として油分等に起因する臭気成分と、残存する界面活性剤を吸着除去することが望ましい。この活性炭処理部5における活性炭と処理水との接触方法は制限されず、例えば、活性炭カラムに処理水を通す方式を適用できる。
次に、活性炭処理部5で処理した処理水を、ライン34から最終貯水タンク6に送って貯水する。この最終貯水タンク6に送った水は、洗車用水として再利用できる。このように最終貯水タンク6を設けることにより、処理水の再利用が容易になるが、活性炭処理した処理水を貯水タンク4に貯水するようにしてもよく、この場合には、最終貯水タンク6は不要となる。
本発明の洗車排水処理システムでは、洗車排水は、膜分離部3、場合により更に活性炭処理部5により処理されるが、この処理を継続して行った場合、膜分離部3の膜面に汚れが付着して、固液分離性能が低下することがある。このため、適当間隔で逆圧洗浄することにより、固液分離性能を安定した状態に保持することが望ましい。
逆圧洗浄は、膜分離部3の透過液側から原液側に、ライン35を利用して、貯水タンク4内の処理水を圧入させる方法が適用できる。逆圧洗浄の間隔は、15〜60分が好ましく、20〜45分がより好ましい。逆圧洗浄時の流量は、2〜20m/dayが好ましく、5〜15m/dayがより好ましい。
また逆圧洗浄に際しては、洗浄効果を高めるため、薬液タンク30から次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の薬液を、ポンプを作動させることで洗浄水に添加して、薬液洗浄することができる。薬液の添加量は、次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合、逆洗後の残留塩素濃度が1〜100mg/Lの範囲になるようにすることが好ましい。
本発明の洗車排水処理システムは、排水の流入量に応じて処理量を自動制御できるように設定したり、円滑な洗車作業ができるように、洗車作業時の水の使用量等に応じて最終貯水タンク6の処理水を自動供給できるように設定することもできる。
本発明の洗車排水処理システムに含まれる洗車排水処理装置は、洗車場等の実状に応じて、家庭用の洗濯機や冷蔵庫程度の大きさから、更に大きなものまで適宜大きさを調節することができ、車に積んで移動できるようにすることもできる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(1)洗車排水処理システム及び油水分離槽の詳細
洗車排水処理装置は図1に示すものを用い、油水分離槽は図2(a)〜(c)に示すものを用いた。各部の詳細は次のとおり。
(油水分離槽)
図1(a)は、4槽からなる油水分離槽で各槽の貯水量は同じである。図1(b)は、洗車排水のみが流入する4槽からなる油水分離槽と、雑排水が流入する4槽からなる油水分離槽であり、いずれも各槽の貯水量は同じである。図3(c)は、洗車排水のみが流入する油水分離槽は、1槽からなる油水分離槽であり、雑排水が流入する油水分離槽は、4槽からなる油水分離槽で各槽の貯水量は同じである。雑排水が流入する油水分離槽については、各槽の貯水量は全て1mである。
(凝集剤)
凝集剤は、ベントナイト48質量%、硫酸アルミニウム48質量%、アルギン酸ナトリウム2質量%及びカチオン系ポリアクリルアミド2質量%を含有する凝集剤を用いた。凝集剤の投入量は、50mg/Lである。
(膜分離部)
内圧型酢酸セルロース中空糸膜モジュール(膜面積16m、分画分子量:15万)、内圧型ポリエーテルスルホン中空糸膜モジュール(膜面積16m、分画分子量:15万)、内圧型ポリアクリロニトリル中空糸膜モジュール(膜面積16m、分画分子量:15万)をそれぞれ3本用い、膜間差圧は15kPaに維持した。
(活性炭処理部)
活性炭(CW130A、二村化学工業(株)製)60kgを充填したカラム(カラム容量:140L)を用いて処理した。
(2)測定方法
(リサイクル率)
1ヵ月間の洗車排水システムで処理された総量をX、水道水の補給量をYとし、リサイクル率を、次式:X/(X+Y)×100と定義して、算出した。
(COD)
運転開始から1ヶ月の処理液のCODを、HACH製の水質分析計により測定した。
実施例1〜5、比較例1
図1に示す油水分離槽1の最終槽1dから一次処理水を洗車排水処理装置へ送液し、表1に示す膜モジュールを搭載した洗車排水処理装置にて処理を行った。
Figure 2005074295
表1から明らかなとおり、実施例1〜5では、リサイクル率が高く、(1)〜(4)のリサイクルシステムが円滑に進行されたことが確認された。一方、比較例1では、リサイクル率が低く、(1)〜(4)のリサイクルシステムの進行が充分ではないことが確認された。
本発明で用いる洗車排水処理装置の概念図。 本発明で用いる油水分離槽の概念図。
符号の説明
1 油水分離槽
2 凝集沈降部
3 膜分離部
4 貯水タンク
5 活性炭処理部
6 最終貯水タンク

Claims (8)

  1. 油水分離槽で処理した油分及び界面活性剤を含有する洗車排水を洗車排水処理装置で処理し、処理水を洗車用水として再利用するための洗車排水処理システムであり、
    油水分離槽における処理水の貯水量W(m)が、洗車で使用する1台あたりの水量をV(m)とするとき、3V≦W≦15Vを満足するものである洗車排水処理システム。
  2. 洗車排水処理装置の1時間当たりの処理能力が3〜60Vm/Hrである請求項1記載の洗車排水処理システム。
  3. 被処理液が洗車排水のみである請求項1又は2記載の洗車排水処理システム。
  4. 洗車排水処理装置が、洗車排水を凝集沈降処理する凝集沈降部と、凝集沈降処理した後の処理水を固液分離する膜分離部と、膜分離部における処理水を貯留する貯水部を有している請求項1〜3のいずれかに記載の洗車排水処理システム。
  5. 洗車排水処理装置が、膜分離部と貯水部の間に活性炭処理部を有している請求項4記載の洗車排水処理システム。
  6. 洗車排水処理装置の凝集沈降部において、有機凝集剤2〜20質量%と無機凝集剤80〜98質量%との組み合わせからなる凝集剤であり、有機凝集剤としてアルギン酸塩及び/又はカチオン系高分子凝集剤を含み、無機凝集剤としてイオン性鉱物及び/又は硫酸アルミニウムを含んでいる凝集剤を用いる請求項4又は5記載の洗車排水処理システム。
  7. 洗車排水処理装置の膜分離部において、内圧型クロスフロー濾過方式で運転する請求項4〜6のいずれかに記載の洗車排水処理システム。
  8. 膜分離部で用いる膜が、酢酸セルロース系、ポリスルホン系及びポリアクリロニトリル系限外濾過膜から選ばれる中空糸膜である請求項4〜7のいずれかに記載の洗車排水処理システム。
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