JP2005028336A - 洗車排水処理装置の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間、安定した処理速度が得られる洗車排水処理装置の運転方法の提供。
【解決手段】 膜モジュールを備えた膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転方法であり、洗車排水処理が終了し、装置の運転を停止した後に界面活性剤を含む薬液を膜モジュール内に添加して、膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬することにより、装置の再運転前に膜洗浄する、洗車排水処理装置の運転方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、洗車排水処理装置の運転方法に関する。
水資源の有効利用への関心の高まりと共に、大量に水道水を消費する洗車場などの洗浄水(1台当たり150L以上必要)に対する節水の要望と、その一方で排水をそのまま垂れ流すことに対する水質汚染への懸念が大きくなっている。特に洗車場で生じる排水には、土砂と共にワックス等の油分だけでなく、界面活性剤が含まれている。界面活性剤は自然分解されにくいために、河川、湖沼の環境汚染に繋がる。そこで、洗車排水を処理し、処理水を洗車用水として再利用することで、上記課題を解決しようとする試みがなされている。
洗車排水等の処理法としては、砂濾過処理、凝集沈澱処理、オゾン処理等の方法のほか、特開2000−127913号公報に開示された中空糸膜を用いた濾過器を備えた濾過による洗車システムが知られているが、いずれの方法においても、装置が大きく、広い設置場所を確保する必要があり、処理コストが高くなるという問題がある。特に設置場所の確保については、洗車場のスペースは様々であるため、狭いスペースであっても、処理能力を低下させることなく適用できる排水処理装置が望まれている。
また中空糸膜等を用いた膜濾過法の場合、濾過性能は優れているものの、洗車排水等を処理した場合、膜に対する負荷が大きいために膜の交換寿命が短くなり、運転コストが高くなることが大きな問題となっている。
特開2000−127913号公報 特願2002−373585号
本発明は、各種洗車場等で生じる油分及び界面活性剤を含有する排水を処理し、洗浄水として再利用するための洗車排水処理装置の運転方法であり、特に長期間安定した処理性能を維持できる洗車排水処理装置の運転方法を提供することを課題とする。
本発明は、課題の解決手段として、膜モジュールを備えた膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転方法であり、洗車排水処理が終了し、装置の運転を停止した後に界面活性剤を含む薬液を膜モジュール内に添加して、膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬することにより、装置の再運転前に膜洗浄する、洗車排水処理装置の運転方法を提供する。
本発明は、課題の他の解決手段として、膜モジュールを備えた膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転方法であり、膜を逆圧洗浄するとき、洗浄水中に界面活性剤を含む薬液を含有させるか、又は逆圧洗浄時に膜モジュール内に界面活性剤を含む薬液を添加する、洗車排水処理装置の運転方法を提供する。
本発明における「界面活性剤」は、粉末状、固形状及び液体状等の界面活性剤、前記界面活性剤の溶液及びその希釈液を意味する。
また本発明における「界面活性剤を含む薬液」は、界面活性剤のみでもよく、界面活性剤と膜の洗浄に有効な他の薬剤との混合物でもよい。
本発明によれば、膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転において、膜を界面活性剤で洗浄することにより、長期間、安定した排水の処理速度を得ることができる。
以下、図面により、本発明の洗車排水処理装置の運転方法を説明する。図1は、本発明の運転方法を実施できる洗車排水処理装置の概念図であり、クロスフロー濾過方式による装置である。なお、本発明は、デッドエンド濾過方式の装置にも適用できる。
図1で示す処理装置は、凝集処理部、膜処理部、活性炭処理部等を備えており、各構成部がパイプ等で連結されているものであるが、図に示されていない排水処理に必要な構成を含んでいてもよい。図1中、Pはポンプ、P1〜P4は圧力計、F1〜F2は流量計、MVは流量調整バルブを示し、開閉弁は全て同じ表示である。なお、図1は、各構成部、各構成部の連結状態、排水の処理フローを示すものであり、各構成部の配置状態や装置全体の大きさを示すものではない。
本発明の洗車排水処理装置の運転方法は、排水処理運転と膜の洗浄運転(洗浄方法)とを含む運転方法であり、膜の洗浄方法として、膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬する洗浄方法と、界面活性剤を含む薬液を用いた膜の逆圧洗浄による洗浄方法の一方又は両方を行うものである。
次に、まず本発明の洗車排水処理装置の運転方法における排水処理運転について説明する。
洗車場等で生じた洗車機用洗浄剤を含む洗車排水は、通常は、排水ピットを経て洗車場等に設置されている油水分離槽20に貯水される。油水分離槽20には、雨水、施設の床面清掃時の洗剤や油混じりの排水等も合わせて回収されることもある。このような排水が、本発明のリサイクル処理システムにおける処理対象となる。なお、油水分離槽は洗車場等に既設のものを用いる。
油水分離槽20は、図示するような計4槽の沈殿槽からなり、砂利、砂のような大きなものから順に沈殿させていき、最終沈殿槽の排水をポンプにより汲み上げて、原水貯水タンク1に送って貯水する。油水分離槽20の排水が流入する最初の沈殿槽には、砂利、砂のような大きめの異物を取り除くため、図示するような濾網(金網等からなるもの)を設置することができる。
油水分離槽20の最終沈殿槽(第4槽)に流入した排水(処理用原水)は、ポンプの作動により、原水貯水タンク1に送られ、原水貯水タンク1の原水は、凝集処理部2に送られる。このとき、排水は、油水分離槽20から直接凝集処理部2に送られても良いし、量が少なく、砂、泥等も少ないような排水であれば、油水分離槽20を使用せずに、直接原水貯水タンク1又は凝集処理部2に送られても良い。
凝集処理部2では、原水に凝集剤が添加され、油分、界面活性剤、泥等の懸濁質(SS)の一部が凝集沈降処理される。この処理により、次の膜処理部3における負荷が軽減されると共に、ポンプ、バルブ、連結パイプ等が目詰まりすることも防止される。
凝集処理部2は、図示するように、第1仕切り壁27、第2仕切り壁28により、第1槽24、第2槽25、第3槽26の3つの槽に分離されている。そして第1槽24内に、凝集剤供給機22により所要量の凝集剤を添加する。このとき、凝集剤が液状の場合は定量ポンプを作動させ、凝集剤が粉体状の場合は定量フィーダー(図示せず)を作動させて添加するが、操作法及び運転法が簡単であり、メンテナンスも容易であることから、粉体状の凝集剤を用いることが好ましい。
粉体状の凝集剤を用いる場合には、粉体のブロッキングを防止し、供給量の調節が容易に行うことができる定量スクリューフィーダーを用いることが好ましく、更にホッパーに、アジテーションパドルやスクリューアジテーター等のブリッジング防止機構を備えた定量スクリューフィーダーを用いることがより好ましい。
このようにして凝集剤を添加した後、凝集沈降処理し、第1槽24から第1仕切り壁27を越えて溢れた上澄み液を第2槽25に流入させ、同様にして第2仕切り壁28を越えて溢れさせた上澄み液を第3槽26に流入させる。21は第1槽24内をかき混ぜるための攪拌機である。凝集処理部2の各槽に溜まった沈殿物は、各開閉弁を操作して適宜底部から抜き出す。
凝集沈澱部2で用いる凝集剤は特に限定されないが、有機化合物と無機化合物の混合凝集剤が油分の高度除去の観点から望ましく、アルギン酸塩及び/又はカチオン系高分子凝集剤を含む有機凝集剤と、イオン性鉱物及び/又は硫酸アルミニウムを含む無機凝集剤との組み合わせからなり、有機凝集剤としてアルギン酸塩及びカチオン系高分子凝集剤を含み、無機凝集剤としてイオン性鉱物及び硫酸アルミニウムを含むものが好ましい。
有機凝集剤と無機凝集剤の含有割合は、有機凝集剤が2〜20質量%、好ましくは4〜14重量%、より好ましくは5〜13質量%であり、無機凝集剤が98〜20質量%、好ましくは96〜86質量%、より好ましくは95〜87質量%である。
有機凝集剤として使用するアルギン酸塩はアルギン酸ナトリウムが好ましく、カチオン系高分子凝集剤はポリアミン類、ポリジシアンジアミド類、カチオン化デンプン、カチオン性ポリ(メタ)アクリルアミド、水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリエチレンイミン、第4級アンモニウム塩類、ポリビニルピリジン類、キトサン等を挙げることができ、これらの中でもカチオン化デンプン、カチオン化ポリ(メタ)アクリルアミド又はこれらの混合物が好ましい。
有機凝集剤としてアルギン酸塩とカチオン系高分子凝集剤を含むとき、それらの含有割合(アルギン酸塩/カチオン系高分子凝集剤で示される質量比)は1:2〜2:1であることが好ましく、2:3〜3:2であることがより好ましい。
無機凝集剤として使用するイオン性鉱物としては、モンモリロナイト、カオリン等の粘土鉱物やゼオライト等を挙げることができ、これらの中でも、安価でかつ吸着面積が大きく、エマルジョン化された油分を吸着しやすいモンモリロナイトが好ましい。
無機凝集剤としてイオン性鉱物と硫酸アルミニウムを含むとき、それらの含有割合(イオン性鉱物/硫酸アルミニウムで示される質量比)は1:2〜2:1であることが好ましく、2:3〜3:2であることがより好ましい。
有機凝集剤としては、上記以外にも(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリルアミド等の親水性単量体を共重合させたアクリル系共重合体等、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、マレイン酸共重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド、リグニンスルホン酸ナトリウム、カ成デンプン、ポリオキシエチレンジプロピルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどの界面活性剤、(メタ)アクリル酸とアクリルアミドとの共重合体等のアニオン又はノニオン系の高分子凝集剤、両性高分子凝集剤、プロピレンジアミン等の低分子アミン凝集剤等を含有させることができる。
無機凝集剤としては、上記以外にもポリ塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、消石灰、珪酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、アルミニウムミョウバン類等を含有させることができる。
凝集剤として、アルギン酸ナトリウム等の水溶性多糖類、カチオン系アクリルアミド等のカチオン系高分子凝集剤と、モンモリロナイト、硫酸アルミニウムとの有機及び無機凝集剤の組み合わせからなるものを使用したとき、水処理能力が向上され、特に洗車機用撥水剤に含有されているシリコーンの吸着除去能力が高いこと等から好ましい。
次に、凝集処理部2の第3槽26内の処理水は膜処理部3に送られ、固液分離される。膜処理部3における濾過処理は、低圧力でかつ一定の膜間差圧で行われる。膜処理部3における濾過方式は、外圧型クロスフロー濾過方式及び内圧型クロスフロー濾過方式(又は外圧型デッドエンド濾過方式及び内圧型デッドエンド濾過方式)のいずれも採用できるが、濾過効率、均一性、膜濾過性能の回復のための洗浄性等を考慮すると、内圧型クロスフロー濾過方式が最良である。
なお、内圧型デッドエンド濾過方式は、クロスフロー濾過方式に比べて、低動力で運転できるという利点のほか、装置コストが低くなるという利点もある。更に、膜間差圧を一定にすることで、膜間差圧が変動する一定流量(フラックス)運転に比べて、膜のファウリングが抑制できる利点がある。
膜間差圧を一定にするには、圧力検知によりポンプの回転数をインバーター制御する方法のほか、モジュール入口手前に設置したバルブや、循環ポンプ流量を調整する方法によればよい。膜間差圧は5〜30kPa、好ましくは5〜25kPaの範囲の低圧力範囲から選択する。
膜間差圧を低圧力にすることにより、低動力化できると共に、膜圧損のロスによる濾過効率の低下を防ぐことができる。また、膜のファウリングが抑制されるため、長期間に渡って安定に処理水量が維持できる。このように低圧力で濾過することで、内圧式クロスフロー濾過方式における膜の入口と出口の平均膜面線速を小さくでき、好ましくは0.1m/秒以下、より好ましくは0.08m/秒以下の平均膜面線速で運転する。
膜処理部3で用いる膜は、酢酸セルロース系、ポリスルホン系及びポリアクリロニトリル系限外濾過膜から選ばれる中空糸膜であることが好ましく、耐ファウリング性の観点からは、酢酸セルロース系限外濾過膜がより好ましい。また、この膜は、分画分子量は1万〜50万が好ましく、10万〜30万がより好ましい。
次に、膜処理部3で処理した処理水は、そのまま貯水タンク5に送られて貯水され、再利用することができるが、膜処理部3と貯水タンク5の間に設けた活性炭処理部4に送られ、活性炭処理されて、主として油分等に起因する臭気成分と、残存する界面活性剤が吸着除去されることが望ましい。この活性炭処理部4における活性炭と処理水との接触方法は制限されず、例えば、活性炭フィルターに処理水を通す方式が適用される。
このように凝集処理部2と膜処理部3とを組み合わせることで、油分、界面活性剤、SS等の除去率を相乗的に高めることができるので、排水組成の変動に応じて凝集剤の添加量を格別調整する必要がなくなる。
次に、活性炭処理部4で処理した処理水は貯水部5に送られ、貯水される。この貯水部5に送られた水は、再度洗車等の洗浄水として再利用できる。このように貯水部5を設けることにより、処理水の再利用が容易になる。
なお、図示するように、膜処理部3と活性炭処理部4との間に逆圧洗浄用タンク6を設けることができる。この逆圧洗浄用タンク6には、膜処理部3で固液分離処理した処理水が貯水され、逆圧洗浄水として使用される。
以上の排水処理運転において、膜の洗浄運転(洗浄方法)を行う。膜の洗浄方法として、膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬する洗浄方法と、界面活性剤を含む薬液を用いた膜の逆圧洗浄による洗浄方法の一方又は両方を適用する。
(1)膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬する洗浄方法
洗車排水処理が終了した後、装置の運転を停止し、その後、膜処理部(中空糸膜モジュール)3内に界面活性剤を含む薬液を添加する。
膜処理部(膜モジュール)3内に被処理水が満たされ、膜が被処理水に浸漬された状態にある場合には、そのまま所要量の界面活性剤を含む薬液を添加すればよい。被処理水の量が少ない場合であれば、逆圧洗浄用タンク6等から送水して膜が水に浸漬されるようにした後、界面活性剤を含む薬液を添加するか、又は界面活性剤を含む薬液(例えば、薬液の希釈液)を添加することで、膜が水に浸漬されるようにしてもよい。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩;高級脂肪酸、高級アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩;高級アルコール燐酸エステル塩等から選ばれる1種又は2種以上のアニオン系界面活性剤が挙げられるほか、これらの界面活性剤を含む洗車機用シャンプーを用いることもできる。なお、必要に応じて、更にノニオン系界面活性剤、両性型界面活性剤、アニオン系界面活性剤と相溶性のあるカチオン系界面活性剤を配合することができる。
膜モジュール内における界面活性剤の濃度(膜が接触する界面活性剤の濃度)は、洗浄性能を高めるため、好ましくは1〜50mg/L、より好ましくは2〜20mg/Lになるように調整する。
また、界面活性剤を含む薬液には、次亜塩素酸ナトリウム水溶液等を添加することができる。次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合、逆洗後の残留塩素濃度が1〜100mg/Lの範囲になるようにすることが好ましい。
界面活性剤を含む薬液は、ポンプを作動させることで、薬液タンク30から膜モジュール内に供給する方法、逆圧洗浄タンク6内に薬液を添加した後、膜モジュール内に供給する方法を適用できる。
膜の界面活性剤を含む薬液中への浸漬時間(20℃)は、上記濃度範囲において、好ましくは1〜24時間、より好ましくは5〜12時間である。
(2)膜の逆圧洗浄による洗浄方法
排水処理装置を運転するとき、油分及び界面活性剤を含有する排水は、凝集処理部2、膜処理部3、場合により更に活性炭処理部4の順に処理されるが、この処理を継続して行った場合、膜処理部3の膜面に汚れが付着して、固液分離性能が低下することがある。このため、適当間隔で逆圧洗浄することにより、固液分離性能を安定した状態に保持することが望ましい。
本発明では、膜処理部3の膜を逆圧洗浄するとき、洗浄水中に界面活性剤を含む薬液を含有させるか、又は逆圧洗浄時に膜モジュール内に界面活性剤を含む薬液を添加する。
界面活性剤及び他の薬液としては、上記したものを用いることができる。界面活性剤の濃度は、膜処理部3内の界面活性剤濃度(逆圧洗浄水中の界面活性剤濃度)が上記した範囲内になるように設定することが望ましい。
逆圧洗浄は、膜処理部3の透過液側から原液側に、逆圧洗浄用タンク6内の処理水を圧入させる方法が適用できる。逆圧洗浄の間隔は、15〜60分が好ましく、20〜45分がより好ましい。
逆圧洗浄時の流量は、2〜20m/dayが好ましく、5〜15m/dayがより好ましく、逆圧洗浄時間は0.5〜2分程度である。
なお、界面活性剤を含む薬液を用いた逆圧洗浄の時期及び回数は特に制限されるものではない。例えば、濾過運転中、逆圧洗浄の2回又は3回以上に1回の割合で、界面活性剤を含む薬液を用いた逆圧洗浄をしてもよいし、濾過運転中には行わず、濾過運転終了時に界面活性剤を含む薬液を用いた逆圧洗浄をしてもよい。
以上のとおりに膜処理部3の膜を洗浄後、排水処理運転を再開する。その後、適当なサイクルで、排水処理運転と膜洗浄を繰り返す。
本発明の洗車排水処理装置の運転方法は、排水の流入量に応じて処理量を自動制御できるように設定したり、円滑な洗車作業ができるように、洗車作業時の水の使用量等に応じて最終貯水タンク7の処理水を自動供給できるように設定することもできる。
本発明の洗車排水処理装置の運転方法は、既設の油水分離槽を凝集沈殿処理手段として利用することができるため、高い処理能力を維持したまま、処理装置自体における処理手段を簡略化できるため、処理装置及びシステム全体をよりコンパクトにすることができる。従って、洗車排水の処理装置は、洗車場等の実状に応じて、家庭用の洗濯機や冷蔵庫程度の大きさから、更に大きなものまで適宜大きさを調節することができ、車に積んで移動できるようにすることもできる。
本発明の洗車排水処理装置の運転方法は、膜処理部の膜の洗浄方法が改良されたことにより、膜処理部の膜交換寿命の延長、活性炭処理部における活性炭交換寿命の延長等ができるようになるので、運転コストが低減できる。また、夜間に運転を停止する場合には、本発明を適用して運転停止中の夜間に膜洗浄を行うことができるので、作業効率が向上される。
以下、図1に示す洗車排水処理装置を用いた運転方法の実施例を説明する。図1の洗車排水処理装置及び運転条件の詳細、及び処理速度の測定方法は次のとおりである。
(1)洗車排水処理装置
(界面活性剤)
洗車機用のアニオン系界面活性剤(スーパー パワー シャンプー,(株)ダイフク製,アニオン系界面活性剤濃度1.4質量%)を用いた。
(凝集沈殿部2)
攪拌槽(第1槽)、沈殿槽(第2槽)、膜原水貯留槽(第3槽)の3槽からなり、内容量は1mである。洗車排水は、洗車が行われると、自動的に洗車排水貯留槽から水中ポンプにより、凝集沈殿部の攪拌槽に3m/hrにて送液した。
攪拌槽内には攪拌モーターが取り付けられており、攪拌槽上部には、スクリューフィーダーが取り付けられ、凝集剤は50mg/Lの濃度で添加した。
(凝集剤)
モンモリロナイト48質量%、硫酸アルミニウム48質量%、アルギン酸ナトリウム2質量%、カチオン系高分子凝集剤(カチオン系ポリアクリルアミド)2質量%の混合物を使用した。
(膜処理部3)
酢酸セルロース中空糸膜モジュール(モジュール有効面積16m,分画分子量15万)を3本並列し、膜間差圧は15〜25kPaに維持した。
(活性炭処理部4)
ヤシ殻活性炭(CW130A,二村化学工業(株)製)60kgを充填したカラム(直径40cm×高さ1.5m)を膜処理部の後段に取り付けたものを用いた。
(2)処理速度
洗車排水処理を行っているとき、膜処理部3に設置した透過流量計(図1中のF1)の値を処理速度とした。
実施例1
図1の洗車排水処理装置を用い、濾過運転を行った。但し、毎日、午後10時から翌日午前8時までの10時間は運転を停止させた。なお、濾過運転時には、膜処理部3の膜に対して、濾過時間30分に1回の割合で1分間の逆圧洗浄を行った。洗浄水には、逆圧洗浄用タンク6内の処理水を使用したが、界面活性剤は添加しなかった。
1日の濾過運転終了後、逆圧洗浄水に洗車機用シャンプーを50mg/Lの濃度になるように混合した後、流量3.2m/dayで、1分間逆圧洗浄を行い、これを毎日繰り返した。
その結果、6ヶ月の平均処理速度は、2.35m/hrであり、運転当初の処理速度(2.4m/hr)と6ヶ月経過の処理速度(2.3m/hr)の差も殆どなかった。
実施例2
図1の洗車排水処理装置を用い、濾過運転を行った。但し、毎日、午後10時から翌日午前8時までの10時間は運転を停止させた。1日の濾過運転終了後、逆圧洗浄を行ったときには、逆圧洗浄用タンク6内の処理水を使用したが、界面活性剤は添加しなかった。
濾過運転時には、膜処理部3の膜に対して、濾過時間30分に1回の割合で1分間の逆圧洗浄を行った。逆圧洗浄用タンク6内の処理水に、洗車機用シャンプーを50mg/Lの濃度になるように混合したものを逆圧洗浄水とした。逆圧洗浄は、3.2m/dayで、1分間行った。
その結果、1ヶ月の平均処理速度は、2.3m/hrであり、運転当初の処理速度(2.4m/hr)と6ヶ月経過の処理速度(2.2m/hr)の差も殆どなかった。
比較例1
実施例1、2と同様にして濾過運転をした。濾過運転時及び濾過運転終了時に実施例1、2と同様にして逆圧洗浄を行ったが、洗浄水には界面活性剤は添加しなかった。
その結果、6ヶ月の平均処理速度は、1.8m/hrであり、運転当初の処理速度(2.4m/hr)と6ヶ月経過の処理速度(1.2m/hr)の差も実施例1、2と比べると大きかった。
本発明の洗車排水処理装置の概念図。
符号の説明
1 原水貯水タンク
2 凝集処理部
3 膜処理部
4 活性炭処理部

Claims (3)

  1. 膜モジュールを備えた膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転方法であり、洗車排水処理が終了し、装置の運転を停止した後に界面活性剤を含む薬液を膜モジュール内に添加して、膜を界面活性剤を含む薬液に浸漬することにより、装置の再運転前に膜洗浄する、洗車排水処理装置の運転方法。
  2. 膜モジュールを備えた膜処理部を有する洗車排水処理装置の運転方法であり、膜を逆圧洗浄するとき、洗浄水中に界面活性剤を含む薬液を含有させるか、又は逆圧洗浄時に膜モジュール内に界面活性剤を含む薬液を添加する、洗車排水処理装置の運転方法。
  3. 界面活性剤が、洗車機用シャンプーである、請求項1又は2記載の洗車排水処理装置の運転方法。

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