JP2005070204A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ビームを安定して走査することができる簡素な構成で、かつコンパクトな光走査装置および該装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 この伝達光学系67は、その反射面671aを第1偏向ミラー面651aに向けて配置された第1凹面ミラー671と、その反射面672aを第2偏向ミラー面651bに向けて配置された第2凹面ミラー672とを備えている。そして、偏向素子65の第1偏向ミラー面651aにより第1偏向角に偏向された光ビームを第1凹面ミラー671で反射して第2凹面ミラー672に導くとともに、第2凹面ミラー672で反射された光ビームを第2偏向ミラー面651bに導く。これによって、光ビームが偏向素子65で再度偏向され、第1偏向角よりも大きな第2偏向角で光ビームが走査レンズ66に向けて射出される。
【選択図】 図4

Description

この発明は、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられる光走査装置、特に偏向手段に光ビームを複数回入射させて偏向角を増大させる光走査装置に関するものである。
従来、レーザビームプリンタ、複写機やファクシミリ装置などの画像形成装置に用いられる光走査装置では、偏向角を増大させるために偏向素子で光ビームを複数回偏向させる構成が採用されることがあった(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に記載の光走査装置では、偏向面を少なくとも2面以上持つ偏向素子を用いて、第1偏向面で偏向された光ビームをアフォーカル伝達光学系を介して第1偏向面とは異なる第2偏向面に導き、二度目の偏向を行うことによって、光ビームの偏向角を増大させている。そして、偏向素子から射出される光ビームを走査レンズ(結像手段)を介して被走査面上に導いている。このように偏向素子への光ビームの複数回入射によって、光ビームの偏向角度の増大と走査速度の向上を図っている。
特開昭53−97448公報(第2図)
特許文献1に記載の装置では、偏向素子(偏向手段)として両主面の各々に偏向面を設けたガルバノミラーが設けられている。また、伝達光学系は複数の伝達レンズと複数の反射ミラーとを組み合わせてアフォーカル光学系を構成している。より具体的には、次の条件、つまり、(1)第1伝達レンズの前側焦点がガルバノミラーの一方主面(第1偏向面)とほぼ一致するという条件、(2)第2伝達レンズの後側焦点がガルバノミラーの他方主面(第2偏向面)とほぼ一致するという条件、(3)第1伝達レンズの後側焦点が第2伝達レンズの前側焦点とほぼ一致するという条件、が満足されるように第1および第2伝達レンズが配置されている。また、第1偏向面で偏向された光ビームが第1および第2伝達レンズを介して第2偏向面に入射されるように、光ビームの光路上に4枚の反射ミラーが配置されている。
このように従来の光走査装置では、複数枚の伝達レンズと複数枚の反射ミラーを用いているため、伝達光学系が複雑で、しかも光学部品の点数が多くなっている。よって、上記したような伝達光学系を構成するために広い空間が必要となり、偏向素子への光ビームの複数回入射により偏向角を増大させる光走査装置(自己増幅偏向走査光学系)の大型化を招いている。さらに、複数の伝達レンズを用いているため、次のような問題も生じている。すなわち、装置の周辺環境、特に環境温度が変動すると光ビームの波長が変化し、伝達レンズを複数枚設けた装置はレンズの色収差の影響を大きく受ける。つまり、装置の周辺環境変動に伴って伝達光学系の光学特性が大きく変化してしまう。その結果、光ビームの走査特性が不安定となり、被走査面上に形成される像の品質劣化が発生することがある。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、光ビームを安定して走査することができる簡素な構成で、かつコンパクトな光走査装置および該装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる光走査装置は、上記目的を達成するため、光ビームを反射して該光ビームを偏向する偏向手段と、光ビームを被走査面に結像する結像手段とを有し、前記被走査面上で光ビームを主走査方向に走査する走査光学系と、前記偏向手段により偏向された光ビームを前記偏向手段に導く伝達光学系とを備え、前記伝達光学系は、その反射面を前記偏向手段に向けて配置された第1および第2凹面ミラーを備え、前記偏向手段により偏向された光ビームを前記第1凹面ミラーにより前記第2凹面ミラーに向けて反射するとともに、該反射光ビームを前記第2凹面ミラーにより前記偏向手段に導くことで、前記偏向手段により再度偏向されて前記被走査面に向けて射出される光ビームの偏向角を前記伝達光学系に入射する光ビームの偏向角よりも大きくすることを特徴としている。
このように構成された発明では、偏向手段により偏向された光ビームを再度偏向手段に導くために、第1および第2凹面ミラーを備える伝達光学系が設けられている。そして、この伝達光学系では、偏向手段により例えば第1偏向角で偏向された光ビームを第1凹面ミラーにより第2凹面ミラーに向けて反射するとともに、該反射光ビームを第2凹面ミラーにより偏向手段に導いている。この光ビームは偏向手段により再度偏向されて第1偏向角よりも大きな第2偏向角で被走査面に向けて射出される。このように偏向手段により再度偏向されて被走査面に向けて射出される光ビームの偏向角が伝達光学系に入射する光ビームの偏向角より大きくなるように構成されている。そして、この発明では、偏向角を増大させるために伝達光学系を第1および第2凹面ミラーで構成している。したがって、伝達光学系を構成するにあたり複数の伝達レンズと反射ミラーを必須としていた従来装置に比べ、伝達光学系を簡素で、しかも少ない光学部品点数で構成することができる。また、伝達光学系を小型化することができ、伝達光学系を装備する光走査装置の小型化が可能となる。さらに、伝達レンズを使用しないことで色収差の影響を除去することができ、優れた安定性で光ビームを走査させることができる。
また、前記偏向手段は光ビームを偏向する第1および第2偏向ミラー面を備え、しかも、前記第1凹面ミラーの反射面が前記第1偏向ミラー面に対向配置されて前記第1偏向ミラー面で偏向された光ビームを前記第2凹面ミラーに向けて反射する一方、前記第2凹面ミラーの反射面が前記第2偏向ミラー面に対向配置されて前記第1凹面ミラー面からの光ビームを前記第2偏向ミラー面に向けて反射するように構成してもよい。このように構成することで、第1偏向ミラー面と第2偏向ミラー面の光ビームの反射方向をそれぞれ異なるように設定することができる。よって、第1偏向ミラー面に向けて入射された光ビームが第1凹面ミラーに向けて偏向される際の光ビームの走査領域と、第2凹面ミラー面からの光ビームが第2偏向ミラー面で被走査面へ向けて偏向される際の光ビーム走査領域とが重複しないようにすることができるので、光ビームの干渉を除去することができる。
また、前記偏向手段は、光ビームを偏向する偏向ミラー面を一方面に有する可動部材と、前記可動部材を光ビームの走査方向とほぼ直交する方向に伸びる主走査偏向軸回りに揺動自在に支持する支持部材と、前記可動部材を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動するミラー駆動部とを備えた偏向素子を2個、各偏向ミラー面が互いに反対側を向くように配置してなり、前記2個の偏向ミラー面の一方が前記第1偏向ミラー面であり、他方が前記第2偏向ミラー面とするものであってもよい。また、光ビームを偏向する偏向ミラー面を両主面に有する可動部材と、前記可動部材を光ビームの走査方向とほぼ直交する方向に伸びる主走査偏向軸回りに揺動自在に支持する支持部材と、前記可動部材を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動するミラー駆動部とを備えた偏向手段であってもよい。特に、後者の偏向ミラー面を可動部材の両主面に有する偏向手段では、2つの偏向素子を組み合わせてなる偏向手段に比べて、光学部品の数を減らすことができる。よって、より簡素で小型化された光走査装置を提供することができる。
また、前記可動部材および前記支持部材をシリコン単結晶で構成することができる。例えば、シリコン単結晶の基板を支持部材として用いるとともに、この基板に対してマイクロマシニング技術を適用することで可動部材を形成することができる。このようにシリコン単結晶を用いて偏向手段の可動部材および支持部材を構成すると、可動部材を高精度に製造することができる。また、ステンレス鋼と同程度のバネ特性で可動部材を揺動自在に支持することができ、偏向ミラー面を安定して、しかも高速で揺動することができる。
また、前記ミラー駆動部は、前記偏向ミラー面を共振モードで前記主走査変更軸回りに揺動駆動するものであってもよい。このように構成することで少ないエネルギーで偏向ミラー面を主走査偏向軸回りに揺動駆動することができる。また、光ビームの主走査周期を安定化することができる。
また、偏向ミラー面を揺動駆動させるための駆動力としては、静電吸着力や電磁気力などを用いることができるが、それぞれ以下のような特性を有している。静電吸着力を用いた場合、コイルパターンを形成する必要がなく、偏向素子の小型化が可能となり、偏向走査をより高速化することができる。一方、電磁気力を用いた場合、静電吸着力を発生させる場合に比べて低い駆動電圧で偏向ミラー面を揺動駆動することができ、電圧制御が容易となり、偏向素子の位置制度を高めることができる。このように互いに異なる特徴を有しているため、使用目的に応じた駆動力を採用すればよい。
また、前記偏向手段は、光ビームを偏向する偏向ミラー面を両主面に有するガルバノミラーで構成され、前記2つの偏向ミラー面の一方が前記第1偏向ミラー面であり、他方が前記第2偏向ミラー面とするものであってもよい。こうすることによって、第1偏向ミラー面と第2偏向ミラー面とが一体化されるので、光学部品の数を減らすことができる。よって、より簡略化された光走査装置を提供することができる。
また、前記第1および第2凹面ミラーの反射面は放物面であり、前記第1および第2凹面ミラーの両焦点がほぼ一致するように、前記第1および第2凹面ミラーが配置されていればより望ましい。こうすることによって、伝達光学系はアフォーカルな構成となり、伝達光学系に平行な光ビームを入射すれば、光ビームは平行を保ったまま伝達光学系から射出される。さらに、次のような作用効果も得られる。すなわち、凹面ミラーの反射面を例えば球面とすることも可能であるが、この場合、球面収差が発生してしまう。これに対し、凹面ミラーの反射面を放物面とすることで凹面ミラーの球面収差を除去することができるので、第2凹面ミラーで第2偏向ミラー面へ向けて反射された光ビームの第2偏向ミラー面での反射位置は常に一定となる。よって、より精度の高い光走査装置を提供することができる。
また、前記伝達光学系は、前記走査光学系により走査される光ビームの走査領域の外に配置されていることが望ましい。このような構成をすることで、光ビームと伝達光学系との干渉を防止することができる。また、伝達光学系への光ビームの入射・射出が簡単となり、装置の薄型化が可能となる。
また、前記偏向手段での光ビームを1回目に偏向する反射位置と2回目に偏向する反射位置のうち少なくとも一方が、前記走査光学系により走査される光ビームの走査方向とほぼ直交する副走査平面において、前記被走査面とほぼ共役となるように構成してもよい。このような構成を採用することで偏向手段の副走査方向への揺動の影響を防止することができる。また、副走査方向における偏向手段のサイズを小さくして偏向手段の小型化、軽量化することができる。その結果、偏向手段の駆動速度をさらに向上させて光ビームの走査速度をさらに高めることができる。
図1は本発明にかかる光走査装置の第1実施形態たる露光ユニットを装備した画像形成装置を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、いわゆる4サイクル方式のカラープリンタである。この画像形成装置では、ユーザからの画像形成要求に応じてホストコンピュータなどの外部装置から印字指令がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11のCPU111からの印字指令に応じてエンジンコントローラ10がエンジン部EGの各部を制御して複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシートに印字指令に対応する画像を形成する。
このエンジン部EGでは、感光体2(本発明の「潜像担持体」に相当)が図1の矢印方向(副走査方向)に回転自在に設けられている。また、この感光体2の周りにその回転方向に沿って、帯電ユニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部(図示省略)がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3には帯電制御部103が電気的に接続されており、所定の帯電バイアスを印加している。このバイアス印加によって感光体2の外周面が所定の表面電位に均一に帯電される。また、これらの感光体2、帯電ユニット3およびクリーニング部は一体的に感光体カートリッジを構成しており、感光体カートリッジが一体として装置本体5に対し着脱自在となっている。
そして、この帯電ユニット3によって帯電された感光体2の外周面に向けて本発明の光走査装置に相当する露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームLを感光体2の表面(本発明の「被走査面」に相当)上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。なお、この露光ユニット6の構成および動作については後で詳述する。
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4(本発明の「現像手段」に相当)によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、支持フレーム40に対して着脱自在のカートリッジとして構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、マゼンタ用の現像器4M、シアン用の現像器4C、およびブラック用の現像器4Kを備えている。そして、エンジンコントローラ10の現像器制御部104からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4M、4C、4Kが選択的に感光体2と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向する所定の現像位置に位置決めされると、当該現像器に設けられて選択された色のトナーを担持する現像ローラから感光体2の表面にトナーを付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72、73等に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。
また、ローラ72の近傍には、転写ベルトクリーナ(図示省略)、濃度センサ76(図2)および垂直同期センサ77(図2)が配置されている。これらのうち、濃度センサ76は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の光学濃度を測定する。また、垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の副走査方向への回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色のトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。
そして、カラー画像をシートに転写する場合には、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から1枚ずつ取り出され搬送経路Fに沿って二次転写領域TR2まで搬送されてくるシート上にカラー画像を二次転写する。
このとき、中間転写ベルト71上の画像をシート上の所定位置に正しく転写するため、二次転写領域TR2にシートを送り込むタイミングが管理されている。具体的には、搬送経路F上において二次転写領域TR2の手前側にゲートローラ81が設けられており、中間転写ベルト71の周回移動のタイミングに合わせてゲートローラ81が回転することにより、シートが所定のタイミングで二次転写領域TR2に送り込まれる。
また、こうしてカラー画像が形成されたシートは定着ユニット9および排出ローラ82を経由して装置本体5の上面部に設けられた排出トレイ部51に搬送される。また、シートの両面に画像を形成する場合には、上記のようにして片面に画像を形成されたシートを排出ローラ82によりスイッチバック移動させる。これによってシートは反転搬送経路FRに沿って搬送される。そして、ゲートローラ81の手前で再び搬送経路Fに乗せられるが、このとき、二次転写領域TR2において中間転写ベルト71と当接し画像を転写されるシートの面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、シートの両面に画像を形成することができる。
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像データを記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリであり、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
図3および図4は図1の画像形成装置に装備された露光ユニット(光走査装置)の構成を示す主走査断面図である。また、図5は図1の画像形成装置に装備された露光ユニット(光走査装置)の構成を示す副走査断面図である。また、図6および図7は露光ユニットの一構成要素たる偏向手段を示す図である。また、図8は露光ユニットの一構成要素たる伝達光学系を示す図である。以下、これらの図面を参照しつつ、露光ユニットの構成および動作について詳述する。
この露光ユニット6は露光筐体61を有している。そして、露光筐体61に単一のレーザー光源62が固着されており、レーザー光源62から光ビームを射出可能となっている。このレーザー光源62は、露光制御部102の光源駆動部(図示省略)と電気的に接続されている。このため、画像データに応じて光源駆動部がレーザー光源62をON/OFF制御してレーザー光源62から画像データに対応して変調された光ビームが射出される。
また、この露光筐体61の内部には、レーザー光源62からの光ビームを感光体2の表面(図示省略)に走査露光するために、コリメータレンズ631、シリンドリカルレンズ632、本発明の「偏向手段」に相当する偏向素子65、本発明の「結像手段」に相当する走査レンズ66、伝達光学系67および折り返しミラー68が設けられている。すなわち、レーザー光源62からの光ビームは、コリメータレンズ631により適当な大きさのコリメート光にビーム整形された後、図5に示すように副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ632に入射される。そして、このコリメート光は副走査方向Yにのみ集束されて偏向素子65の第1偏向ミラー面651a付近で線状結像される。このように、この実施形態では、コリメータレンズ631およびシリンドリカルレンズ632がレーザー光源62からの光ビームを整形するビーム整形系63として機能している。また、伝達光学系67は走査光学系(偏向素子65および走査レンズ66)により走査される光ビームの走査角度領域と副走査断面において相違するように配置されている。
偏向素子65は半導体製造技術を応用して微小機械を半導体基板上に一体形成するマイクロマシニング技術を用いて形成されるものであり、第1偏向ミラー面651aで反射した光ビームを主走査方向Xに光ビームを偏向可能となっている。より具体的には、偏向素子65は次のように構成されている。
この偏向素子65では、図6に示すように、シリコンの単結晶基板(以下「シリコン基板」という)652が本発明の「支持部材」として機能し、さらに該シリコン基板652の一部を加工することで可動板656(本発明における「可動部材」)が設けられている。この可動板656は平板状に形成され、ねじりバネ657によってシリコン基板652に弾性支持されており、副走査方向Yとほぼ平行に伸びる第1軸AX1回りに揺動自在となっている。また、可動板656の上面には、シリコン基板652上面に形成した一対の外側電極端子(図示省略)にねじりバネ657を介して電気的に接続する平面コイル655が絶縁層で被膜されて設けられている。また、この可動板656の上面中央部および下面中央部には、アルミニューム膜などが第1偏向ミラー面651aおよび第2偏向ミラー面651bとしてそれぞれ成膜されている。
また、シリコン基板652の略中央部には、図7に示すように、可動板656の両主面で光ビームの反射が可能となるように、孔652aが設けられている。また、孔652aの外周を形作るフランジ部652bには、可動部材656の(+X)側端部および(−X)側端部にそれぞれ対応しながら永久磁石659a、659bが互いに異なる方位関係で固着されている。また、平面コイル655は、露光制御部102の駆動部(図示省略)と電気的に接続されており、コイル655への通電によって平面コイル655を流れる電流の方向と永久磁石659a、659bによる磁束の方向によりローレンツ力が作用し、可動板656を回転するモーメントが発生する。これにより、可動板656(第1偏向ミラー面651a、第2偏向ミラー面652b)がねじりバネ657を第1軸AX1として揺動する。ここで、平面コイル655に流す電流を交流とし連続的に反復動作すれば、ねじりバネ657を第1軸AX1として可動板656(第1偏向ミラー面651a、第2偏向ミラー面652b)を往復振動させることができる。そして、この往復振動の駆動周波数を可動板656(第1偏向ミラー面651a、第2偏向ミラー面652b)の共振周波数に設定する(本発明における「共振モード」)と、可動板656の振れ幅は大きくなり、しかも振動維持をより安定させることができる。
このように偏向素子65では、露光制御部102の駆動部が本発明の「ミラー駆動部」として機能し、該駆動部を制御することによって第1偏向ミラー面651aおよび第2偏向ミラー面651bを第1軸AX1回りに揺動させることで光ビームを偏向して主走査方向Xに走査させている。すなわち、第1軸AX1を主走査偏向軸として機能させる。
上記のように構成された偏向素子65の第1偏向ミラー面651aで反射された光ビームは一度伝達光学系67に入射された後、この伝達光学系67によって再度偏向素子65の第2偏向ミラー面651bに戻される。そのため、偏向素子65により例えば第1偏向角に偏向された光ビームは第1偏向角よりも大きな第2偏向角で走査レンズ66に向けて射出される。この実施形態では、伝達光学系67は次にように構成されている。
図8は伝達光学系の構成を示す図である。この伝達光学系67は、その反射面671aを第1偏向ミラー面651aに向けて配置された第1凹面ミラー671と、その反射面672aを第2偏向ミラー面651bに向けて配置された第2凹面ミラー672とを備えている。そして、図4や図5に示すように、偏向素子65の第1偏向ミラー面651aにより第1偏向角に偏向された光ビームを第1凹面ミラー671で反射して第2凹面ミラー672に導くとともに、第2凹面ミラー672で反射された光ビームを第2偏向ミラー面651bに導く。これによって、光ビームが偏向素子65で再度偏向され、第1偏向角よりも大きな第2偏向角で光ビームが走査レンズ66に向けて射出される。
このような特性を有する伝達光学系67の具体的な構成としては、表1で示す光学諸元を有するものを採用することができる。
Figure 2005070204
なお、本設計例においては伝達光学系67を構成する第1凹面ミラー671および第2凹面ミラー672の反射面S1、S2は軸対称非球面である。また、表中における各記号は以下の通りである。
Si:面番号(ただし、S0は第1偏向ミラー面651a、S3は第2偏向ミラー面651b)
ri:面番号iの曲率半径
di:面番号iから(i+1)の面までの軸上距離
Ki:面番号iが軸対称非球面の場合に次式で示される軸対称非球面の非球面係数
Figure 2005070204
ただし、zは光軸からの高さyにおける非球面の点の非球面頂点の接平面からの距離である。
図3および図4に戻って露光ユニット6の説明を続ける。偏向素子65に2回入射した光ビームは感光体2に向けて偏向素子65から射出されるが、その光ビームは本発明の「結像手段」に相当する走査レンズ66および折り返しミラー68を介して感光体2の表面(被走査面・図示省略)に照射される。これにより、光ビームが主走査方向Xと平行に走査して主走査方向Xに伸びるライン状の潜像が感光体2の表面上に形成される。
なお、この実施形態では、図3に示すように、偏向素子65からの走査光ビームの開始または終端を折り返しミラー69a〜69cにより同期センサ60に導いている。すなわち、この実施形態では、同期センサ60を、主走査方向Xにおける同期信号、つまり水平同期信号HSYNCを得るための水平同期用読取センサとして機能させている。
以上のように、この実施形態によれば、伝達光学系67はその反射面を偏向素子に向けて配置された第1凹面ミラー671と第2凹面ミラー672とで構成されている。そして、この伝達光学系67は、偏向素子65により偏向された光ビームを第1凹面ミラー671により第2凹面ミラー672に向けて反射するとともに、該反射光ビームを第2凹面ミラー672により偏向素子65に入射して偏向角の増大を図っている。したがって、伝達光学系を構成するにあたり複数の伝達レンズと複数の反射ミラーを必須としていた従来装置に比べ、伝達光学系67を簡素で、しかも少ない光学部品点数で構成することができる。また、伝達光学系67を小型化することができ、露光ユニット6を小型化することができる。さらに、伝達レンズを使用しないことで色収差の影響を除去することができ、優れた安定性で光ビームを走査させることができる。
また、上記実施形態では、偏向素子65は光ビームを偏向する第1偏向ミラー面651aおよび第2偏向ミラー面651bを備え、しかも、第1凹面ミラー671の反射面が第1偏向ミラー面651aに対向配置されて第1偏向ミラー面651aで偏向された光ビームを第2凹面ミラー672に向けて反射する一方、第2凹面ミラー672の反射面が第2偏向ミラー面651bに対向配置されて第1凹面ミラー671からの光ビームを第2偏向ミラー面651bに向けて反射するように構成されている。したがって、第1偏向ミラー面651aと第2偏向ミラー面651bでの光ビームの反射方向をそれぞれ異なるように設定することができる。よって、第1偏向ミラー面651aに向けて入射された光ビームが第1凹面ミラー671に向けて偏向される際の光ビームの走査領域と、第2凹面ミラー面672からの光ビームが第2偏向ミラー面651bで被走査面へ向けて偏向される際の光ビーム走査領域とが重複しないようにすることができるので、光ビームの干渉を除去することができる。
また、この実施形態では、「偏向手段」として可動板656の両主面に第1偏向ミラー面651aおよび第2偏向ミラー面652bを有する単一の偏向素子65を用いているので、簡素で小型化された光走査装置を提供することができる。
また、この実施形態では、偏向素子65は、シリコン単結晶の基板からなるシリコン基板652と、この基板に対してマイクロマシニング技術を適用することで形成された可動板656とで構成されている。したがって、可動板656を高精度に製造することができるとともに、ステンレス鋼と同程度のバネ特性で可動板656を揺動自在に支持することができるので、両偏向ミラー面651a,651bを安定して、しかも高速で揺動することができる。
また、また、この実施形態では、上記ミラー駆動部は、可動板656を共振モードで第1軸AX1(主走査偏向軸)回りに揺動駆動しているので、少ないエネルギーで可動板656を第1軸AX1(主走査偏向軸)回りに揺動駆動することができる。また、光ビームの主走査周期を安定化することができる。
また、上記実施形態および設計例では、第1凹面ミラー671の焦点、第2凹面ミラー672の焦点、第1偏向ミラー面651aおよび第2偏向ミラー面651bとが略一致するように第1および第2凹面ミラー671,672および偏向素子65が配置されているため、次のような作用効果が得られる。すなわち、このような構成を採用することで、伝達光学系67はアフォーカルな構成となるので、平行な光ビームを伝達光学系67に入射すれば、光ビームは平行を保ったまま伝達光学系67から射出される。さらに、凹面ミラーの反射面を放物面とすることで凹面ミラーの球面収差を除去することができるので、第2凹面ミラー672で第2偏向ミラー面651bへ向けて反射された光ビームの第2偏向ミラー面651bでの反射位置は常に一定となる。よって、より精度の高い光走査装置を提供することができる。
また、この実施形態では、図5に示すように、伝達光学系67が走査光学系(偏向素子65および走査レンズ66)により走査される光ビームの走査領域の外に配置されている。このため、光ビームと伝達光学系67との干渉を防止することができる。また、伝達光学系67への光ビームの入射・射出が簡単となり、装置の薄型化が可能となる。
さらに、図5に示すように、第1偏向ミラー面651aでの光ビームの反射位置P1、第2偏向ミラー面651bでの光ビームの反射位置P2および被走査面(感光体2の表面・図示略)とが、走査光学系により走査される光ビームの走査方向Xとほぼ直交する副走査平面においてほぼ共役となるように構成されている。このため、偏向素子65の副走査方向Yへの揺動の影響を防止して面倒れを効果的に防止することができる。また、副走査方向における偏向素子65のサイズを小さくして偏向素子65の小型化、軽量化することができる。その結果、偏向素子65の駆動速度をさらに向上させて光ビームの走査速度をさらに高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、偏向手段として、光ビームを偏向する偏向ミラー面を両主面に有するガルバノミラーを用いることができる。この場合、2つの偏向ミラー面の一方が1偏向ミラー面として機能し、他方が第2偏向ミラー面として機能するため、上記した偏向素子65と同様に、簡略化された光走査装置を提供することができる。
図9および図10は本発明にかかる光走査装置の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、1つの偏向ミラー面を備える偏向素子2個を組み合わせて偏向器(偏向手段)を構成している点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に第2実施形態について詳細に述べる。
この偏向器85を構成する偏向素子85a,85bは同一構造であるため、ここでは一方の偏向素子85aの構成について説明し、他方の偏向素子85bの構成については相当の符号を付して説明を省略する。偏向素子85aは半導体製造技術を応用して微小機械を半導体基板上に一体形成するマイクロマシニング技術を用いて形成されるものであり、偏向ミラー面851aで反射した光ビームを主走査方向Xに偏向可能となっている。より具体的には、偏向素子85aは次のように構成されている。
この偏向素子85aでは、図9に示すように、シリコン基板852aが本発明の「支持部材」として機能し、さらに該シリコン基板852aの一部を加工することで可動板856a(本発明における「可動部材」)が設けられている。この可動板856aは平板状に形成され、ねじりバネ857aによってシリコン基板852aに弾性支持されており、副走査方向Yとほぼ平行に伸びる第1軸AX1a回りに揺動自在となっている。また、可動板856aの上面には、シリコン基板852a上面に形成した一対の外側電極端子(図示省略)にねじりバネ857aを介して電気的に接続する平面コイル855aが絶縁層で被膜されて設けられている。また、この可動板856aの上面中央部には、アルミニューム膜などが偏向ミラー面851aとして成膜されている。
また、シリコン基板852aの略中央部には、図10に示すように、可動板856aが第1軸AX1a回りに揺動可能となるように、凹部8521aが設けられている。そして、凹部8521aの内底面には、可動板856aの両端部の外方位置に永久磁石8591a、8592aが互いに異なる方位関係で固着されている。また、平面コイル855aは、露光制御部102の駆動部(図示省略)と電気的に接続されており、コイル855aへの通電によって平面コイル855aを流れる電流の方向と永久磁石8591a、8592aによる磁束の方向によりローレンツ力が作用し、可動板856aを回転するモーメントが発生する。これにより、可動板856a(偏向ミラー面851a)がねじりバネ857aを第1軸AX1aとして揺動する。ここで、平面コイル855aに流す電流を交流とし連続的に反復動作すれば、ねじりバネ857aを第1軸AX1として偏向ミラー面851aを往復振動させることができる。そして、この往復振動の駆動周波数を偏向ミラー面851aの共振周波数に設定すると、偏向ミラー面851aの振れ幅は大きくなり、しかも振動維持をより安定させることができる。
このように偏向素子85aでは、露光制御部102の駆動部が本発明の「ミラー駆動部」として機能し、該駆動部を制御することによって偏向ミラー面851aを第1軸AX1a回りに揺動させることで光ビームを主走査方向Xに偏向させている。すなわち、第1軸AX1を主走査偏向軸として機能させる。
偏向器85は、偏向素子85a,85bを、図9および図10に示すように、それぞれの第1軸が平行となるように、密着固定させることによって構成される。この実施形態では、次に説明するように、偏向ミラー面851aを第1偏向ミラー面として機能させる一方、偏向ミラー面851bを第2偏向ミラー面として機能させる。
上記のように構成された偏向器85の第1偏向ミラー面851aで反射された光ビームは一度伝達光学系67に入射された後、この伝達光学系67によって再度偏向器85の第2偏向ミラー面851bに戻される。そのため、偏向器85により例えば第1偏向角に偏向された光ビームは第1偏向角よりも大きな第2偏向角で走査レンズ66に向けて射出される。この実施形態での伝達光学系67、走査光学系(偏向素子65および走査レンズ66)の構成は第1実施形態と同一構成であり同等の効果が得られる。
なお、上記第1および第2実施形態では、電磁気力を用いて偏向ミラー面651a,651b,851aおよび851bを揺動させているが、他の駆動力を用いて揺動させるようにしてもよい。ここで、他の駆動力として例えば静電気力を利用することができる。
図11は本発明にかかる光走査装置の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態が上記第2実施形態と大きく相違する点は、偏向ミラー面851a,851bを静電吸着力を利用して駆動している点であり、その他の構成は第2実施形態と同様である。ここでは、図11に示す偏向器85を例にあげて説明を行う。また、上記実施形態と同一構成の部分に関しては同じ番号を用いることとする。
この偏向器85は同一構成の偏向素子85a,85bで構成されており、ここでは一方の偏向素子85aの構成について説明し、他方の偏向素子85bの構成については相当の符号を付して説明を省略する。偏向素子85aでは、図11に示すように、シリコン基板852aの一部を加工することで可動板856aが設けられている。この可動板856aは平板状に形成され、ねじりバネ857aによってシリコン基板852aに弾性支持されており、副走査方向Yとほぼ平行に伸びる第1軸AX1a回りに揺動自在となっている。また、可動板856aの上面中央部には、アルミニューム膜などが第1偏向ミラー面851aとして成膜されている。
また、シリコン基板852aの凹部8521aの内底面のうち可動板856aの両端部に対向する位置に電極8581a、8582aがそれぞれ固着されている。これら2つの電極8581a、8582aは可動板856aを第1軸AX1a回りに揺動駆動するための電極として機能するものである。すなわち、これらの電極8581a、8582aは露光制御部102の駆動部(図示省略)と電気的に接続されており、電極への電圧印加によって該電極と第1偏向ミラー面851aとの間に静電吸着力が作用して第1偏向ミラー面851aの一方端部を該電極側に引き寄せる。したがって、駆動部から所定の電圧を電極8581a、8582aに交互に印加すると、ねじりバネ857aを第1軸AX1aとして第1偏向ミラー面851aを往復振動させることができる。そして、この往復振動の駆動周波数を第1偏向ミラー面851aの共振周波数に設定すると、第1偏向ミラー面851aの振れ幅は大きくなり、電極8581a、8582aに近接する位置まで第1偏向ミラー面851aの端部を変位させることができる。また、第1偏向ミラー面851aの端部が共振で電極8581a、8582aと近接位置に達することで、電極8581a、8582aも第1偏向ミラー面851aの駆動に寄与し、端部と平面部の両電極により振動維持をより安定させることができる。
このように第1偏向ミラー面851aを揺動させるために、電磁気力や静電気力などを用いているが、いずれを用いてもよいことは言うまでもない。ただし、駆動方式ごとに以下のような特徴を有しているため、それらを考慮した上で適宜採用するのが望ましい。すなわち、第1偏向ミラー面851aを揺動駆動させるための駆動力として電磁気力を用いた場合、静電吸着力を発生させる場合に比べて低い駆動電圧で第1偏向ミラー面851aを揺動駆動することができ、電圧制御が容易となり、走査光ビームの位置精度を高めることができる。これに対し、上記駆動力として静電吸着力を用いた場合、コイルパターンを形成する必要がなく、偏向素子85aのさらなる小型化が可能となり、偏向走査をより高速化することができる。また、第1偏向ミラー面851aを揺動駆動するのにあたり、第1偏向ミラー面851aを共振モードで主走査偏向軸回りに揺動駆動するように構成してもよい。このように構成することで少ないエネルギーで第1偏向ミラー面851aを主走査偏向軸回りに揺動駆動することができる。また、走査光ビームの主走査周期を安定化することができる。
図12および図13は本発明にかかる光走査装置の第4実施形態を示す図である。この実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、伝達光学系67Aは走査光学系(偏向素子65および走査レンズ66)により走査される光ビームの走査角度領域と主走査断面において相違するように配置されている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
この実施形態では、図13に示すように、副走査平面から伝達光学系67Aを見たとき、2つの凹面ミラー671,672が走査光学系(偏向素子65および走査レンズ66)により走査される光ビームと交差しているが、図12に示すように主走査断面において両凹面ミラー671,672とも走査領域から外れるように配置されている。このため、光ビームと伝達光学系67Aとの干渉を防止することができる。また、伝達光学系67Aへの光ビームの入射・射出が簡単となり、装置の薄型化が可能となる。また、露光ユニット6を副走査方向に薄く構成することができる。
なお、図1の画像形成装置は第1実施形態の露光ユニットに換えて第4実施形態の露光ユニットを装備してももちろん構わない。また、第4実施形態において、第2実施形態、第3実施形態の偏向手段を用いてもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、この発明にかかる光走査装置をカラー画像形成装置の露光ユニットとして用いているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではない。すなわち、感光体などの潜像担持体上に光ビームを走査して静電潜像を形成するとともに、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する画像形成装置の露光手段として用いることができる。もちろん、光走査装置の適用対象は画像形成装置に装備される露光手段に限定されるものではなく、光ビームを被走査面上に走査させる光走査装置全般に適用することができる。
本発明にかかる光走査装置の第1実施形態たる露光ユニットを装備した画像形成装置を示す図である。 図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 図1の画像形成装置に装備された露光ユニット(光走査装置)の構成を示す主走査断面図である。 図1の画像形成装置に装備された露光ユニット(光走査装置)の構成を示す主走査断面図である。 図1の画像形成装置に装備された露光ユニット(光走査装置)の構成を示す副走査断面図である。 露光ユニットの一構成要素たる偏向素子を示す図である。 露光ユニットの一構成要素たる偏向素子を示す図である。 露光ユニットの一構成要素たる伝達光学系を示す図である。 露光ユニットの一構成要素たる偏向素子を示す図である。 露光ユニットの一構成要素たる偏向素子を示す図である。 露光ユニットの一構成要素たる偏向素子を示す図である。 露光ユニット(光走査装置)の一実施形態の構成を示す主走査断面図である。 露光ユニット(光走査装置)の一実施形態の構成を示す副走査断面図である。
符号の説明
2…感光体(潜像担持体)、4…現像ユニット(現像手段)、6…露光ユニット(光走査装置)、65…偏向素子(偏向手段)、85…偏向器(偏向手段)66…走査レンズ(結像手段)、67、67A…伝達光学系、651a、651b、851a、851b…偏向ミラー面、652、852a、852b…シリコン基板(支持部材)、656、856a、856b…可動板(可動部材)、671、672…凹面ミラー、L…光ビーム、P1、P2…反射位置、671a、672a…反射面、AX1、AX1a…主走査偏向軸、X…主走査方向、Y…副走査方向

Claims (13)

  1. 光ビームを反射して該光ビームを偏向する偏向手段と、光ビームを被走査面に結像する結像手段とを有し、前記被走査面上で光ビームを主走査方向に走査する走査光学系と、
    前記偏向手段により偏向された光ビームを前記偏向手段に導く伝達光学系とを備え、
    前記伝達光学系は、その反射面を前記偏向手段に向けて配置された第1および第2凹面ミラーを備え、前記偏向手段により偏向された光ビームを前記第1凹面ミラーにより前記第2凹面ミラーに向けて反射するとともに、該反射光ビームを前記第2凹面ミラーにより前記偏向手段に導くことで、前記偏向手段により再度偏向されて前記被走査面に向けて射出される光ビームの偏向角を前記伝達光学系に入射する光ビームの偏向角よりも大きくすることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記偏向手段は光ビームを偏向する第1および第2偏向ミラー面を備え、しかも、前記第1凹面ミラーの反射面が前記第1偏向ミラー面に対向配置されて前記第1偏向ミラー面で偏向された光ビームを前記第2凹面ミラーに向けて反射する一方、前記第2凹面ミラーの反射面が前記第2偏向ミラー面に対向配置されて前記第1凹面ミラー面からの光ビームを前記第2偏向ミラー面に向けて反射する請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記偏向手段は、下記の偏向素子を2個、各偏向ミラー面が互いに反対側を向くように配置してなり、前記2個の偏向ミラー面の一方が前記第1偏向ミラー面であり、他方が前記第2偏向ミラー面である請求項2記載の光走査装置。
    前記2個の偏向素子の各々は、
    光ビームを偏向する偏向ミラー面を一方面に有する可動部材と、
    前記可動部材を光ビームの走査方向とほぼ直交する方向に伸びる主走査偏向軸回りに揺動自在に支持する支持部材と、
    前記可動部材を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動するミラー駆動部とを備えている。
  4. 前記偏向手段は、
    光ビームを偏向する偏向ミラー面を両主面に有する可動部材と
    前記可動部材を光ビームの走査方向とほぼ直交する方向に伸びる主走査偏向軸回りに揺動自在に支持する支持部材と、
    前記可動部材を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動するミラー駆動部と
    を備える請求項2記載の光走査装置。
  5. 前記可動部材および前記支持部材はシリコン単結晶で構成されている請求項3または4記載の光走査装置。
  6. 前記ミラー駆動部は、前記偏向ミラー面を共振モードで前記主走査偏向軸回りに揺動駆動する請求項3、4または5に記載の光走査装置。
  7. 前記ミラー駆動部は、電磁気力により前記偏向ミラー面を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動する請求項3ないし6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. 前記ミラー駆動部は、静電吸着力により前記偏向ミラー面を前記主走査偏向軸回りに揺動駆動する請求項3ないし6のいずれかに記載の光走査装置。
  9. 前記偏向手段は、光ビームを偏向する偏向ミラー面を両主面に有するガルバノミラーで構成され、前記2つの偏向ミラー面の一方が前記第1偏向ミラー面であり、他方が前記第2偏向ミラー面である請求項2記載の光走査装置。
  10. 前記第1および第2凹面ミラーの反射面は放物面であり、
    前記第1および第2凹面ミラーの両焦点がほぼ一致するように、前記第1および第2凹面ミラーが配置されている請求項1ないし9のいずれかに記載の光走査装置。
  11. 前記伝達光学系は、前記走査光学系により走査される光ビームの走査領域の外に配置されている請求項1ないし10のいずれかに記載の光走査装置。
  12. 前記偏向手段での光ビームを1回目に偏向する反射位置と2回目に偏向する反射位置のうち少なくとも一方が、前記走査光学系により走査される光ビームの走査方向とほぼ直交する副走査平面において、前記被走査面とほぼ共役となっている請求項1ないし11のいずれかに記載の光走査装置。
  13. 潜像担持体と、
    請求項1ないし12のいずれかに記載の光走査装置と同一構成を有し、前記潜像担持体の表面を前記被走査面として光ビームを走査して前記潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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