JP2005069270A - 内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複リンク式のピストン−クランク機構を構成するロアリンク9とアッパリンク6とが、アッパピン7によって回転可能に連結される。アッパリンク6は、アッパピン7の両端部を支持する二股状のピンボス部21を有し、その間に、ロアリンク9の第1ピンボス部23が挟み込まれている。円柱状のアッパピン7は、これらのピンボス部21,23のピン孔に回転可能かつ摺動可能に嵌合する。クランクピン8両側の一対のクランクウェブ14の内側に、互いに対向する環状のスラスト面18が形成され、アッパピン7の端面7aに部分的に重なり合う。スラスト面18との当接によってアッパピン7の軸方向の移動が規制され、スナップリング等を用いることなく抜け止めされる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ピストンの往復動に伴ってクランクシャフトが回転するレシプロ式内燃機関のピストン−クランク機構、特に、ピストンピンとクランクピンとが複数のリンク部材を介して連係する複リンク式のピストン−クランク機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1は、本出願人が先に提案したものであり、内燃機関の可変圧縮比機構として好適な複リンク式ピストン−クランク機構を開示している。これは、ピストンにおけるピストンピンとクランクシャフトにおけるクランクピンとを、互いに回転可能に連結されたアッパリンクおよびロアリンクにより連係するとともに、上記クランクピンに回転可能に支持されたロアリンクの運動を拘束するようにロアリンクにコントロールリンクの一端が接続された構成となっており、コントロールリンクの他端は、例えばシリンダブロック下部に支持されている。そして、このコントロールリンクの他端の揺動中心をカム機構により変位させることで、ピストン上死点位置ひいては機関の圧縮比を変化させることができる。
【0003】
このような複リンク式ピストン−クランク機構においては、各リンク部材を接続ピンを介して回転可能に連結する必要があるが、この接続ピンとしては、2つのリンク部材の双方に対し回転可能なフルフロート式の構成とすることが潤滑性能の確保などの上で望ましい。そして、このフルフロート式のピン連結構造を実現するためには、特許文献1の図11に開示があるように、接続ピン両端部をピンボス部から突出させるとともに、この端部に予め形成されたスナップリング溝にスナップリングを装着して、接続ピンの軸方向への抜け止めを行う構成となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−188455号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のようにスナップリングの装着により接続ピンを軸方向に抜け止めする従来の構成では、接続ピンがそれだけ長くなり、高速運動する各リンク部材の重量つまり接続ピンを含めた実質的な重量が大きくなってしまい、好ましくない。また、クランクシャフトの全長を一定とすると、接続ピンが長くなるに従って、これとの干渉を避けるために、クランクウェブの幅(クランクシャフト軸方向の厚さ)を縮小せざるを得ず、クランクシャフトの剛性や強度の確保が困難となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ピストンにおけるピストンピンとクランクシャフトにおけるクランクピンとを、互いに回転可能に連結された2本以上のリンク部材で連係してなる内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構に関する。このピストン−クランク機構においては、上記クランクピンに第1のリンク部材が回転可能に支持されているとともに、この第1のリンク部材に、さらに、第2のリンク部材が接続されている。そして、この第2のリンク部材を第1のリンク部材に回転可能に連結する接続ピンの相対回転軌跡(クランクピンを中心とした回転軌跡)に対応して、上記クランクシャフトのクランクウェブの内側に、互いに対向するスラスト面が形成されており、上記接続ピンの軸方向への抜け止めが、該接続ピンの端面と上記スラスト面との当接により行われる。
【0007】
つまり、接続ピンの端面とスラスト面とが極僅かな間隙を介して対向するように、一対のスラスト面の間の距離と上記接続ピンの軸方向長さとが設定されており、スナップリング等によらずに、接続ピンの軸方向の移動が規制される。
【0008】
例えば前述したアッパリンクとロアリンクとコントロールリンクとを備えたピストン−クランク機構においては、アッパリンクとロアリンクとの間の接続ピン、あるいは、ロアリンクとコントロールリンクとの間の接続ピン、のいずれにも本発明を適用することができる。
【0009】
【発明の効果】
この発明によれば、接続ピン両端部のスナップリングを廃止したフルフロート式のピン連結構造とすることができ、接続ピンの各リンク部材との接触面積を十分に確保しつつ、接続ピンの全長を最小限のものとすることができる。従って、接続ピンの重量を含めた各リンク部材の慣性力をより小さくできる。またクランクシャフトの限られた全長の中で、クランクウェブの幅の確保と接続ピンの接触面積の確保とを両立させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、この発明に係るピストン−クランク機構を備えた可変圧縮比型内燃機関の全体的な構成を示し、図2および図3は、そのピストン−クランク機構の要部を示している。
【0012】
この実施例のピストン−クランク機構は、シリンダブロック1のシリンダ2内を摺動するピストン3と、シリンダブロック1に回転自在に支持されたクランクシャフト4と、上記ピストン3にピストンピン5を介して一端が連結されたアッパリンク6と、このアッパリンク6の他端に第1の接続ピンつまりアッパピン7を介して連結されるとともに、クランクシャフト4のクランクピン8に連結されたロアリンク9と、このロアリンク9に第2の接続ピンつまりコントロールピン10を介して一端が連結されるとともに、他端が内燃機関本体に揺動可能に支持されたコントロールリンク11と、を備えており、上記コントロールリンク11の揺動支持位置が偏心カム12によって制御される構成となっている。なお、上記偏心カム12は、多気筒に連続したコントロールシャフト13として構成され、図示せぬ支持部材を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されている。
【0013】
上記アッパピン7および上記コントロールピン10は、いずれも円柱状をなし、フルフロート形式で組み付けられているが、この実施例では、コントロールピン10は、図示せぬスナップリング等の手段によって、その軸方向の抜け止めが行われている。
【0014】
上記アッパリンク6は、図2に示すように、アッパピン7の両端部を支持する二股状のピンボス部21を有し、その間に、ロアリンク9の第1ピンボス部23が挟み込まれている。アッパピン7は、これらのピンボス部21,23のピン孔に回転可能かつ摺動可能に嵌合する。また、コントロールピン10が連結されるロアリンク9の第2ピンボス部22は、コントロールピン10の両端部を支持する二股状に形成され、その間に、コントロールリンク11のピンボス部24が挟み込まれている。コントロールピン10は、同様に、これらのピンボス部22,24のピン孔に回転可能かつ摺動可能に嵌合する。特に、この実施例では、アッパリンク6のピンボス部21全体の軸方向の寸法(両側の外側面の間の距離)は、アッパピン7の全長と等しく、該アッパピン7が中央に位置する状態では、アッパピン7の両端面7a,7aがピンボス部21の外側面と一致する。またロアリンク9の軸方向の厚さ寸法は、このアッパピン7の全長と等しいか、これよりも僅かに小さい。なお、ロアリンク9は、後述するように、クランクピン8への組付を可能とするために、クランクピン8の中心を通る分割面に沿って2つの部品に分割構成され、かつボルト結合により一体化されている。
【0015】
また、上記クランクシャフト4は、図示するように、クランクウェブ14によってクランクジャーナル15とクランクピン8とが接続されているとともに、このクランクウェブ14に連続して、クランクピン8とは反対側に延びたカウンタウェイト16が一体に形成されている。このカウンタウエイト16は、略扇形をなし、かつその外周部に、クランクピン8を挟んで互いに対向するように軸方向に突出した凸部17がそれぞれ設けられている。
【0016】
そして、各クランクピン8の両側に設けられた一対のクランクウェブ14の内側面には、互いに対向するように、それぞれ円環状のスラスト面18が形成されている。このスラスト面18は、クランクシャフト4の中心軸に対し直交する十分な精度の平面に研削加工され、かつ摩耗に対し十分な耐久性を有するように表面処理されている。互いに対向する一対のスラスト面18の間の距離は、上記アッパピン7の全長よりも極僅かだけ大きく設定されている。
【0017】
また、上記スラスト面18は、クランクピン8中心を中心としたアッパピン7の相対回転軌跡に対応する半径位置に形成されているが、特に、この実施例では、クランクピン8中心からアッパピン7中心までの半径距離よりも、スラスト面18の最大半径の方が小さく、アッパピン7の端面7aの一部のみにスラスト面18が重なり合うようになっている。
【0018】
一方、クランクピン8を中心として、コントロールピン10は、アッパピン7よりも外周側に位置しており、上記スラスト面18とは重なり合わない。つまり、この実施例では、クランクピン8中心からアッパピン7中心までの距離が、クランクピン8中心からコントロールピン10中心までの距離よりも小さい。このような両ピン7,10の位置関係は、ピストン3の往復運動における最大加速度の低減、ひいては内燃機関の騒音振動低減の上で有利となる。前述したように、コントロールピン10は、図示せぬスナップリング等の手段によって、その軸方向の抜け止めが行われる。
【0019】
上記のような実施例の構成においては、アッパピン7の両端面7a,7aは、極僅かな間隙を介して一対のスラスト面18,18の間に挟まれた状態となる。従って、運転中に、アッパピン7が軸方向に移動しようとすると、いずれかの端面7aがスラスト面18に当接し、その移動が規制され、脱落することはない。従って、スナップリングのような係止手段は不要であり、アッパピン7の全長を、ピン孔に対する摺動面つまり軸受面として有効に利用することができる。
【0020】
また、上記実施例のようなリンク構成のピストン−クランク機構にあっては、クランクシャフト4の回転運動に対しロアリンク9はコントロールピン10を中心とした揺動運動を生じ、アッパリンク6とロアリンク9とが、相対的に揺動運動するようになる。つまり、アッパピン7を中心としたアッパリンク6とロアリンク9との相対的な運動は、往復揺動運動であり、従って、アッパピン7とアッパリンク6との間、およびアッパピン7とロアリンク9との間、の摺動速度が0となる瞬間(往復運動の方向が反転する瞬間)が存在する。そのため、軸受面での潤滑油膜形成に重要な役割を果たす油膜のくさび効果が、その速度0となる瞬間に失われ、潤滑不良を起こす虞があるが、上記実施例の構成では、スラスト面18がアッパピン7の端面7aの一部のみ(特にアッパピン7中心よりもクランクピン8寄りに片寄った領域)に接触することで、アッパピン7がピン孔内で回転しようとする。従って、潤滑油膜が失われる可能性が大幅に低減し、アッパピン7とピン孔との間で良好な潤滑を行うことができる。
【0021】
次に、上記のピストン−クランク機構の組立手順について、図4を用いて説明する。前述したように、ロアリンク9は、クランクピン8中心を通る分割面に沿って2つのロアリンク部品9A,9Bに分割される構造となっている。
【0022】
最初に、図(a)に示すように、ピストン3とピストンピン5とアッパリンク6とアッパピン7とを、一方のロアリンク部品9Aとともに組み立てる。この際、アッパリンク6とロアリンク部品9Aは、アッパピン7により連結されるが、アッパピン7は、単に両者のピン孔内に挿入しただけの状態で組み合わされている。この状態で、図(b)に示すように、ロアリンク部品9Aをクランクピン8の上に置くと、前述したように、一対のスラスト面18の間にアッパピン7が挟まれた状態となるので、アッパピン7が軸方向に移動して抜けてしまうことはなくなる。
【0023】
次に、図(c)に示すように、ロアリンク9の他方のロアリンク部品9Bを上記のロアリンク部品9Aに組み合わせて、図示せぬボルトにより一体に締結する。これにより、ロアリンク9がクランクピン8に組み付けられる。次に、図(d)に示すように、コントロールピン10を用いて、コントロールリンク11をロアリンク9に組み付け、最後に、偏心カム12を有するコントロールシャフト13を組み付けることにより、一連のリンク列を組み立てることができる。
【0024】
次に、図5および図6に基づいて、本発明の第2の実施例を説明する。なお、前述した実施例と異なる点のみを説明する。
【0025】
この実施例においては、ロアリンク9とコントロールリンク11とを連結するコントロールピン10についても、その端面10aの一部とスラスト面18とが重なり合うように、コントロールピン10の位置およびスラスト面18の半径が設定されており、アッパピン7と同様に、一対のスラスト面18によって、その軸方向の移動が規制されている。すなわち、コントロールピン10は単純な円柱状をなし、ロアリンク9の第2ピンボス部22およびコントロールリンク11のピンボス部24の各々のピン孔に、回転可能かつ摺動可能に嵌合しているとともに、一対の第2ピンボス部22の外側面と両端の端面10aとが、互いに一致するように、その軸方向の長さが設定されている。
【0026】
従って、この実施例によれば、アッパピン7とコントロールピン10の双方について、スナップリング等の係止手段が不要であり、各ピン7,10の全長を軸受面として利用することができる。
【0027】
次に、第2の実施例のピストン−クランク機構の組立手順について、図7を用いて説明する。この実施例の場合も、ロアリンク9は、クランクピン8中心を通る分割面に沿って2つのロアリンク部品9A,9Bに分割される構造となっている。
【0028】
最初に、図(a)に示すように、ピストン3とピストンピン5とアッパリンク6とアッパピン7とを、ロアリンク9の一方のロアリンク部品9Aとともに組み立てる。この際、アッパリンク6とロアリンク部品9Aは、アッパピン7により連結されるが、アッパピン7は、単に両者のピン孔内に挿入しただけの状態で組み合わされている。この状態で、図(b)に示すように、ロアリンク部品9Aをクランクピン8の上に置くと、前述したように、一対のスラスト面18の間にアッパピン7が挟まれた状態となるので、アッパピン7が軸方向に移動して抜けてしまうことはなくなる。
【0029】
一方、図(c)に示すように、ロアリンク9の他方のロアリンク部品9Bに対し、予めコントロールピン10を用いて、コントロールリンク11を組み付ける。この場合も、コントロールピン10は、単に挿入しただけの状態で保持される。次に、図(d)に示すように、クランクピン8を挟んで、ロアリンク9の一方のロアリンク部品9Aと他方のロアリンク部品9Bとを組み合わせる。この状態では、一対のスラスト面18の間にコントロールピン10が挟まれた状態となるので、コントロールピン10が軸方向に移動して抜けてしまうことはなくなる。そして、図示せぬボルトにより、ロアリンク9の2つのロアリンク部品9A,9Bを一体に締結する。これにより、ロアリンク9がクランクピン8に組み付けられる。最後に、偏心カム12を有するコントロールシャフト13を組み付けることにより、一連のリンク列を組み立てることができる。
【0030】
上記の各実施例では、アッパピン7を支持するピンボス部について、アッパリンク6側のピンボス部21を二股状とし、その間に、ロアリンク9側の第1ピンボス部23を挟み込んだ構成としたが、図8に示すように、ロアリンク9側の第1ピンボス部23を二股状とし、その間に、アッパリンク6側のピンボス部21を挟み込むような構成とすることもできる。つまり、この場合、アッパピン7は、その両端部がロアリンク9側のピン孔に摺動し、軸方向中央部がアッパリンク6側のピン孔に摺動する。
【0031】
このような第3の実施例では、アッパリンク6の軽量化が図れ、アッパリンク6の慣性力低減の上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るピストン−クランク機構を備えた内燃機関の断面図。
【図2】ピストン−クランク機構の要部を示す側面図。
【図3】同じくピストン−クランク機構の要部の断面図。
【図4】この実施例の組立手順の説明図。
【図5】第2の実施例のピストン−クランク機構の要部を示す側面図。
【図6】同じく断面図。
【図7】この第2の実施例の組立手順の説明図。
【図8】第3の実施例のピストン−クランク機構の要部を示す側面図。
【符号の説明】
3…ピストン
4…クランクシャフト
6…アッパリンク
7…アッパピン
8…クランクピン
9…ロアリンク
10…コントロールピン
11…コントロールリンク
18…スラスト面
Claims (8)
- ピストンにおけるピストンピンとクランクシャフトにおけるクランクピンとを、互いに回転可能に連結された2本以上のリンク部材で連係してなる内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構において、
上記クランクピンに回転可能に支持される第1のリンク部材と、この第1のリンク部材に接続される第2のリンク部材と、を回転可能に連結する接続ピンの相対回転軌跡に対応して、上記クランクシャフトのクランクウェブの内側に、互いに対向するスラスト面を形成し、上記接続ピンの軸方向への抜け止めを、該接続ピンの端面と上記スラスト面との当接により行うことを特徴とする内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。 - 上記複リンク式ピストン−クランク機構は、上記ピストンピンと上記クランクピンとを、互いに回転可能に連結されたアッパリンクおよびロアリンクにより連係するとともに、上記クランクピンに回転可能に支持された上記ロアリンクの運動を拘束するように上記ロアリンクにコントロールリンクが接続されて構成されており、
上記第1のリンク部材が上記ロアリンクであり、上記第2のリンク部材が上記アッパリンクであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。 - 上記複リンク式ピストン−クランク機構は、上記ピストンピンと上記クランクピンとを、互いに回転可能に連結されたアッパリンクおよびロアリンクにより連係するとともに、上記クランクピンに回転可能に支持された上記ロアリンクの運動を拘束するように上記ロアリンクにコントロールリンクが接続されて構成されており、
上記第1のリンク部材が上記ロアリンクであり、上記第2のリンク部材が上記コントロールリンクであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。 - 上記スラスト面のクランクピン中心からの最大半径が、該クランクピン中心から上記接続ピン中心までの半径よりも小さく、上記接続ピンの端面の一部のみに上記スラスト面が重なり合うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。
- 上記接続ピンは、軸方向の中央部が上記第1のリンク部材のピン孔に摺動し、軸方向の両端部が上記第2のリンク部材のピン孔に摺動することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。
- 上記接続ピンは、軸方向の両端部が上記第1のリンク部材のピン孔に摺動し、軸方向の中央部が上記第2のリンク部材のピン孔に摺動することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。
- 上記第1のリンク部材は、クランクピン中心を通る分割面に沿って2つの部品に分割構成されており、両者をボルト締結してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。
- 上記クランクピン中心から上記ロアリンクと上記アッパリンクとの連結中心点までの距離が、上記クランクピン中心から上記ロアリンクと上記コントロールリンクとの連結中心点までの距離よりも小さいことを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の複リンク式ピストン−クランク機構。
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