JP4710122B2 - 内燃機関のリンクロッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関のリンクロッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例に係る内燃機関のリンクロッドとして、可変圧縮比機構のロアリンク1を図10に示す(MTZ Motortechnische Zeitschrift 58(1997)11参照)。
【0003】
この可変圧縮比機構では、クランクピンに連結されるロアリンク1と、ピストンピンに連結されるアッパーリンク2と、が互いに連結され、このアッパーリンク2にコントロールリンク3が連結されている。そして、コントロールリンク3を介してアッパーリンク2の姿勢を変化させることにより、機関圧縮比を可変制御するようになっている。
【0004】
図11に示すように、ロアリンク1の一端部には、アッパーリンクへの連結ピンが挿通する小径側ボス部4が設けられ、ロアリンク1の他端部には、クランクピンが挿通する大径側ボス部5が設けられている。両ボス部4,5はロッド部6により一体的に連結されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ロッド部6には、両ボス部4,5の軸心を通るロッド中心線7に対して第1の側(図11の右側)に、コントロールリンク3との干渉を回避するための逃げ部8が形成されている。このため、ロアリンク1の第1の側の領域(軸方向視の面積)が第2の側の領域よりも小さくなっている。従って、第2の側では、第1の側に比して、ロッド剛性が低いため、応力が集中し易く、耐久性の低下等を招くことが懸念される。
【0006】
更に言えば、このようにロッド部6が湾曲するロアリンク1では、引張り荷重が作用する際に、ロッド剛性が相対的に低い第1の側における小径側ボス部4やロッド部6に応力が集中し易い傾向にある。特に、この可変圧縮比機構のロアリンク1のように、慣性荷重が燃焼荷重より小さい条件においても引張り荷重が作用するようなリンクロッドにおいては、湾曲したロッド部6や小径側ボス部4へ更に応力が集中し易い傾向にある。
【0007】
この発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ロッド中心線に対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さいか、あるいは第1の側に逃げ部が形成されているリンクロッドにおいて、第1の側の小径側ボス部やロッド部へ応力が集中することを効果的に回避することを一つの目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関のリンクロッドは、断面円形の軸受面を有する小径側ボス部及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成されるとともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線に対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さい。あるいは、第1の側に、他のリンク部品との干渉を回避する逃げ部が形成されている。このため、第1の側のロッド剛性が相対的に弱くなり、特に小径側ボス部に応力が集中し易い。
【0009】
そこで本発明では、上記ロッド中心線に直交するボス部の径方向幅をボス幅とすると、少なくとも小径側ボス部では、第1の側のボス幅が、第2の側のボス幅よりも大きくなるようにしている。
【0010】
これにより、特に応力が集中し易い第1の側の小径側ボス部の剛性が増し、このような応力集中を緩和することができる。
【0011】
なお、本発明は両ボス部の半径が同一のリンクロッドにも適用でき、この場合、一方を小径側ボス部とし、他方を大径側ボス部とする。
【0012】
より好ましくは、上記両ボス部を一体的に連結するロッド部の両側部にそれぞれリブが設けられ、上記第1の側のリブの幅及び厚さを、上記第2の側のリブの幅及び厚さよりも大きくする。これにより、第1の側のリブへの応力集中の軽減化と、第2の側のリブの軽量化と、を図ることができる。
【0013】
このような本発明に係るリンクロッドは、主として引張り荷重が作用する可変圧縮比機構のコントロールリンクに特に好適である。つまり、この可変圧縮比機構は、ピストンのピストンピンに一端が連結されるアッパーリンクと、このアッパーリンクの他端に連結されるとともに、クランクシャフトのクランクピンに回転可能に外嵌するロアリンクと、機関運転状態に応じて回動制御される制御軸と、この制御軸に偏心して設けられた制御カムと、この制御カムとロアリンクとを連携するコントロールリンクと、を有している。そして、上記リンクロッドがコントロールリンク、上記第1の側が機関内側、上記第2の側が機関外側であり、上記大径側ボス部に上記偏心カムが挿通している。
【0014】
請求項1又は2に係る発明は、上記小径側ボス部の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方向の切断面における小径側ボス部の切断面そのものの面積中心からクランクピンの軸心までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心からクランクピンの軸心までの距離よりも短いことを特徴としている。
【0015】
これにより、主に円運動による1次振動しか発生しないクランクピンの軸心へ小径側ボス部等の重量を集中させることができ、コントロールリンクの慣性力等に起因する2次以上の振動成分を効果的に低減することができる。
【0016】
請求項に係る発明は、上記小径側ボス部の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方向で、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関内側のボス外端までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関外側のボス外端までの距離よりも大きいことを特徴としている。
【0017】
これにより、ロアリンクと小径側ボス部との接触幅を十分に確保でき、両者の軸方向ガタツキを抑制することができる。この結果、このようなガタツキに起因してリンクに曲げ応力が発生して応力集中を招くような事態を有効に回避することができる。
【0018】
請求項に係る発明は、上記大径側ボス部が、リンク本体に一対の固定ボルトを介して固定されるキャップを有する半割構造をなしており、このキャップとリンク本体との合わせ面の上記小径側ボス部方向の法線が、上記ロッド中心線から機関外側へ所定の狭角だけ傾斜していることを特徴としている。
【0019】
これにより、機関内側のロアリンク等との干渉を回避しつつ、機関内側の固定ボルトが挿通する大径側ボス部の肉厚を十分に確保することができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明によれば、ロッド中心線に対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さいか、あるいは第1の側に逃げ部が形成されているリンクロッドにおいても、小径側ボス部における第1の側寄りの部分へ応力が集中することを効果的に回避することができるとともに、主に円運動による1次振動しか発生しないクランクピンの軸心へ小径側ボス部等の重量を集中させることができ、リンクロッドの慣性力等に起因する2次以上の振動成分を効果的に低減することができる。
【0021】
更に、請求項3に係る発明によれば、ロッド部における第1の側寄りの部分へ応力が集中することを有効に回避することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る内燃機関のリンクロッドを、可変圧縮比機構のコントロールリンクに適用した実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1に示すように、機関本体としてのシリンダブロック10の上部には各気筒毎にシリンダ11が形成され、各シリンダ11にはピストン12が昇降可能に配設されている。また、シリンダブロック10の下部には、気筒列方向へ延びるクランクシャフト13が回転可能に支持されている。なお、シリンダブロック10の下端にはオイルパン14が取り付けられている。
【0024】
可変圧縮比機構は、ピストン12のピストンピン15に上端部が回転可能に連結されるアッパーリンク21と、クランクシャフト13のクランクピン16に相対回転可能に外嵌するとともに、アッパーリンク21と連結ピン22を介して相対回転可能に連結されるロアリンク23と、クランクシャフト13の斜め下方で気筒列方向へ延びる制御軸24と、この制御軸24に偏心して設けられた偏心カム25と、この偏心カム25とロアリンク23とを連携するコントロールリンク30と、を有している。
【0025】
ロアリンク23は、クランクピン16に後から組付可能な半割構造をなしており、一対の半割ピースが2本の固定ボルト23cによって共締固定される。制御軸24の一端には制御プレート26が設けられ、この制御プレート26に形成される径方向溝26aに、駆動アクチュエータのピストン27の先端に設けられるピン27aがスライド可能に係合している。
【0026】
図2(a),図2(b)は、それぞれ高圧縮比設定時,低圧縮比設定時にコントロールリンク30が最も右側へ位置する状態を表している。また、図2(c)は、図2(a)と同様の高圧縮比時にコントロールリンク30が最も左側に位置する状態を表している。
【0027】
同図にも示すように、機関運転状態に応じてピストン27を進退させることにより、ピン27a及び制御プレート26を介して制御軸24が回動制御される。これにより、コントロールリンク30の揺動支点となる偏心カム25の位置がシリンダブロック10に対して変化して、ロアリンク23及びアッパーリンク21の姿勢が変化し、ピストン12の上方に画成される燃焼室17の圧縮比(ε)が調整される。具体的には、図2(a)に示すようにピストン27が後退したときに圧縮比εが高くなり、図2(b)に示すようにピストン27が前進したときに圧縮比εが低くなるように設定されている。
【0028】
図3は、この発明に係るリンクロッドとしてのコントロールリンク30を示している。このコントロールリンク30は、主に機関搭載性を考慮して、スペース的に余裕のあるクランクシャフト13の斜め下方の機関隅部に配置されている。つまりコントロールリンク30は、オイルパン14内のオイル上面の直ぐ上方で、かつ一方のクランクケース側壁部18の直ぐ内側に略起立姿勢で配設されており、その下端部を挿通する制御軸24の偏心カム25を中心に揺動する。(但し、当該コントロールリンクは、図で示すクランク軸中心から右下位置に設けるものに限定されるものではなく、エンジン設計変数や形式等によっては別の部分に設定される場合も考えられる。)
コントロールリンク30の両端部には、断面円形の軸受面31a,32aを有するボス部31,32がそれぞれ一体的に形成されている。相対的に小径な上側の小径側ボス部31には連結ピン28が相対回転可能に挿通しており、この連結ピン28によってロアリンク23とコントロールリンク30とが相対回転可能に連結されている。相対的に大径な下側の大径側ボス部32には、偏心カム25が相対回転可能に挿通している。この大径側ボス部32は、後から偏心カム25に組付可能な半割構造となっており、一対の固定ボルト33(33a,33b)によってキャップ34がリンク本体へ共締固定される。
【0029】
両ボス部31,32間を一体的に連結するロッド部35は、両側にリブ36,37が設けられた略「I」型(「エ」字状)の断面形状をなしている。
【0030】
ここで、小径側ボス部31の断面円の軸心31cと大径側ボス部32の断面円の軸心とを通るロッド中心線39よりも機関内側(第1の側;図の左側)寄りの内側リブ36は、ロアリンク23(のボルト23c)との干渉を避けるように、機関外側へ凸に湾曲している。つまり、図1に示すように、ロアリンク23のボルト23cがコントロールリンク30に最も近接する状態のときにも、両者間に所定の隙間Bを確保するように、ロッド部35の機関内側寄りの側部には、ロアリンク23との干渉を回避する逃げ部38が凹設されている。
【0031】
一方、ロッド中心線39より機関外側(第2の側;図の右側)に位置する外側リブ37は、クランクケース側壁部18との干渉を避けるように直線的な形状をなしている。つまり、図1や図2(a),(b)に示すように、コントロールリンク30が最もクランクケース側壁部18へ近接する状態のときに、外側リブ37がクランクケース側壁部18に所定の隙間Aを介して略平行に延在するように設定されている。この結果、外側リブ37は、下方へ向かうにしたがってロッド中心線39から徐々に離れるように、ロッド中心線39に対して傾斜している。つまり、ロッド部35では、ロッド中心線39から機関外側の側縁までの距離が小径側ボス部31側(上側)から大径側ボス部32側(下側)へ向けて徐々に大きくなっている(d5<d6)。言い換えると、ロッド部35は下方へ向かって機関外側へ膨らむ形となっている。
【0032】
このように、コントロールリンク30が制限されたスペース内でロアリンク23やクランクケース側壁部18と干渉することなく揺動し得るように、その形状等が制約されている関係で、ロッド中心線39よりも機関内側の領域が、ロッド中心線39よりも機関外側の領域よりも小さくなっている。この結果、ロッド中心線39よりも機関内側の部分では、機関外側の部分に比して、ロッド剛性が低くなるため、伸縮率が高くなるとともに応力が高くなる傾向にある。
【0033】
また、このコントロールリンク30には、例えば可変圧縮比機構のない単リンク式内燃機関のコンロッド等とは異なり、燃焼荷重が慣性荷重よりも大きいような条件下でも、圧縮荷重より大きな引張り荷重Fがロッド中心線39に沿って作用する。このような引張り荷重Fが作用すると、相対的に小径で剛性が低い略円筒状の小径側ボス部31における機関内側寄りの部分に最も応力が集中することになる。
【0034】
(1)そこで本実施形態では、図3に示すように、ロッド中心線39に直交するボス部の径方向寸法をボス幅とすると、相対的に小径で剛性が低い小径側ボス部31では、ロッド中心線39よりも機関内側のボス幅d1を、機関外側のボス幅d2よりも大きくしている。
【0035】
これにより、小径側ボス部31の機関内側寄りの部分への応力集中を軽減でき、ひいてはコントロールリンク30全体の耐久性,信頼性が向上する。また、小径側ボス部31の機関外側のボス幅d2を相対的に小さくすることにより、この小径側ボス部31からクランクケース側壁部18までのクリアランスA(図1参照)を十分に確保しつつ、機関全体のコンパクト化を図ることができる。なお、ロッド中心線39よりも機関外側寄りの部分では、領域が大きく剛性の高いロッド部35により小径側ボス部31が適宜に支持されるため、小径側ボス部31の機関外側寄りの部分へ応力が過度に集中することはない。
【0036】
(2)図4に示すように、小径側ボス部31の軸心31cを通ってロッド中心線39に直交する方向の切断面における小径側ボス部31の切断面そのものの面積中心(図心)P1からクランクピン16の軸心までの距離L1を、小径側ボス部31の軸心31cからクランクピン16の軸心までの距離L2よりも短くしている。言い換えると、上記切断面における小径側ボス部31の重心(図心)P1を小径側ボス部31の軸心31cよりもクランクピン16の軸心に近づけている。
【0037】
これにより、主に円運動による1次振動しか発生しないクランクピン16の軸心へ小径側ボス部31等の重量を集中させることができ、コントロールリンク30の慣性力等に起因する2次以上の振動成分を効果的に低減することができる。
【0038】
(3)図5に示すように、小径側ボス部31の軸心31cを通ってロッド中心線39に直交する直交線40上で、小径側ボス部31の軸心31cから機関内側のボス外端までの距離L3を、小径側ボス部31の軸心31cから機関外側のボス外端までの距離L4よりも大きくしている。
【0039】
これにより、ロアリンク23の二股状をなすボス部23dとコントロールリンク30の小径側ボス部31との接触幅が増し、両者23d,31の軸方向ガタツキが抑制される。この結果、このようなガタツキに起因してリンク23,30に曲げ応力が発生して応力集中を招くような事態を回避することができる。
【0040】
(4)図6に示すように、内側リブ36の幅d3及び高さt1を、それぞれ外側リブ37の幅d4及び厚さt2よりも大きくしている。これにより、内側リブ36への応力集中の軽減化と、外側リブ37の軽量化と、を図ることができる。
【0041】
(5)図7に示すように、小径側ボス部31の高さt3を、ロッド部35や大径側ボス部32の高さt1〜t2よりも大きくしている。これにより、剛性が低く応力が集中し易い小径側ボス部31の剛性を効果的に高めることができる。
【0042】
(6)図8に示すように、湾曲する内側リブ36(逃げ部38)の曲率半径を、小径側ボス部31から大径側ボス部32へ向けて段階的に(あるいは徐々に)小さくしている(R1>R2>R3)。つまり、ロッド中央部の曲率半径R2を、小径側ボス部31寄りの曲率半径R1よりも小さくし、大径側ボス部32寄りの曲率半径R3よりも大きくしている。
【0043】
これにより、ロッド部35のロッド幅が相対的に小さい小径側ボス部31側では、曲率半径R1が相対的に大きくなり、内側リブ36の応力集中が緩和されるとともに、大径側ボス部32側では内側リブ36の湾曲が大きくなってロアリンク23との干渉を効果的に回避できる。さらに、内側リブ36の大径側ボス部32側の曲率半径R3を最も小さくし、つまり湾曲を最も大きくすることで、ロアリンク23との干渉を回避しつつ、機関内側の固定ボルト33bが挿通する大径側ボス部32の肉厚(上下方向寸法)を十分に確保することができる。
【0044】
(7)図9に示すように、大径側ボス部32では、キャップ34とリンク本体との合わせ面34aの小径側ボス部方向の法線34bを、ロッド中心線39に対して、機関外側へ所定の狭角(90°以下の角度)αだけ傾斜させている。
【0045】
これにより、法線34bがロッド中心線39と一致している場合に比して、機関外側寄りの固定ボルト33aが小径側ボス部31から離れ、機関内側寄りの固定ボルト33bが小径側ボス部31へ近づく形となる。この結果、機関外側の固定ボルト33aの先端位置が下方へ移行することとなり、その分、両リブ36,37に挟まれたロッド部35の薄肉部35aを、下方側へ多く取ることができ(図9のハッチングを施した領域)、更なる軽量化を図ることができる。
【0046】
また、機関内側の固定ボルト33bの頭部が上方へ持ち上がる形となり、下方のオイルパン14との間に所定のクリアランスΔDを確保しつつコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る可変圧縮比機構のコントロールリンクが適用された内燃機関を示す断面対応図。
【図2】図1の可変圧縮比機構の作動説明図。
【図3】図1のコントロールリンクを示す正面対応図。
【図4】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図5】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図6】図3のC−C線に沿う断面図。
【図7】図3の矢視Dに対応する側面図。
【図8】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図9】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図10】従来例に係るリンクロッドとしてのロアリンクを備えた可変圧縮比機構の斜視対応図。
【図11】図10のロアリンクを単体で示す正面図。
【符号の説明】
21…アッパーリンク
23…ロアリンク
24…制御軸
25…偏心カム
30…コントロールリンク
31…小径側ボス部
32…大径側ボス部
34…キャップ
34a…合わせ面
35…ロッド部
36,37…リブ
38…逃げ部
39…ロッド中心線

Claims (5)

  1. ピストンのピストンピンに一端が連結されるアッパーリンクと、このアッパーリンクの他端に連結されるとともに、クランクシャフトのクランクピンに回転可能に外嵌するロアリンクと、機関運転状態に応じて回動制御される制御軸と、この制御軸に偏心して設けられた制御カムと、この制御カムとロアリンクとを連携するリンクロッドと、を有する可変圧縮比機構が設けられた内燃機関のリンクロッドにおいて、
    上記リンクロッドは、断面円形の軸受面を有する小径側ボス部及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成されるとともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線に対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さくなっており、
    上記ロッド中心線に直交するボス部の径方向幅をボス幅とすると、少なくとも小径側ボス部では、第1の側のボス幅が、第2の側のボス幅よりも大きく、
    上記小径側ボス部の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方向の切断面における小径側ボス部の切断面中心からクランクピンの軸心までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心からクランクピンの軸心までの距離よりも短い
    ことを特徴とする内燃機関のリンクロッド。
  2. ピストンのピストンピンに一端が連結されるアッパーリンクと、このアッパーリンクの他端に連結されるとともに、クランクシャフトのクランクピンに回転可能に外嵌するロアリンクと、機関運転状態に応じて回動制御される制御軸と、この制御軸に偏心して設けられた制御カムと、この制御カムとロアリンクとを連携するリンクロッドと、を有する可変圧縮比機構が設けられた内燃機関のリンクロッドにおいて、
    上記リンクロッドは、断面円形の軸受面を有する小径側ボス部及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成されるとともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線に対して第1の側に、他のリンク部品との干渉を回避する逃げ部が形成されており、
    上記ロッド中心線に直交するボス部の径方向幅をボス幅とすると、少なくとも小径側ボス部では、第1の側のボス幅が、この第1の側と反対側の第2の側のボス幅よりも大きく、
    上記小径側ボス部の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方向の切断面における小径側ボス部の切断面中心からクランクピンの軸心までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心からクランクピンの軸心までの距離よりも短い
    ことを特徴とする内燃機関のリンクロッド。
  3. 上記小径側ボス部と大径側ボス部とを一体的に連結するロッド部の両側部にそれぞれリブが設けられ、上記第1の側のリブの幅及び厚さが、上記第2の側のリブの幅及び厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関のリンクロッド。
  4. 上記小径側ボス部の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方向で、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関内側のボス外端までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関外側のボス外端までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のリンクロッド。
  5. 上記大径側ボス部が、リンク本体に一対の固定ボルトを介して固定されるキャップを有する半割構造をなしており、
    このキャップとリンク本体との合わせ面の上記小径側ボス部方向の法線が、上記ロッド中心線から機関外側へ所定の狭角だけ傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関のリンクロッド。
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