JP2002155921A - 内燃機関のリンクロッド - Google Patents

内燃機関のリンクロッド

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JP2002155921A JP2000350557A JP2000350557A JP2002155921A JP 2002155921 A JP2002155921 A JP 2002155921A JP 2000350557 A JP2000350557 A JP 2000350557A JP 2000350557 A JP2000350557 A JP 2000350557A JP 2002155921 A JP2002155921 A JP 2002155921A
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/04Engines with variable distances between pistons at top dead-centre positions and cylinder heads
    • F02B75/045Engines with variable distances between pistons at top dead-centre positions and cylinder heads by means of a variable connecting rod length

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  • Transmission Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントロールリンク(リンクロッド)30に
おける機関内側(第1の側)への応力集中を回避する。 【解決手段】 このコントロールリンク30では、軸受
面31a,32aを有する小径側ボス部31及び大径側
ボス部32がロッド部35により一体に連結されてい
る。両ボス部31,32の軸心を通るロッド中心線39
に対して機関内側に、ロアリンクとの干渉を回避する逃
げ部38を形成する。小径側ボス部31における機関内
側のボス幅d1を機関外側のボス幅d2よりも大きくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関のリン
クロッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例に係る内燃機関のリンクロッドと
して、可変圧縮比機構のロアリンク1を図10に示す
(MTZ Motortechnische Zeit
schrift 58(1997)11参照)。
【0003】この可変圧縮比機構では、クランクピンに
連結されるロアリンク1と、ピストンピンに連結される
アッパーリンク2と、が互いに連結され、このアッパー
リンク2にコントロールリンク3が連結されている。そ
して、コントロールリンク3を介してアッパーリンク2
の姿勢を変化させることにより、機関圧縮比を可変制御
するようになっている。
【0004】図11に示すように、ロアリンク1の一端
部には、アッパーリンクへの連結ピンが挿通する小径側
ボス部4が設けられ、ロアリンク1の他端部には、クラ
ンクピンが挿通する大径側ボス部5が設けられている。
両ボス部4,5はロッド部6により一体的に連結されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ロッド部6に
は、両ボス部4,5の軸心を通るロッド中心線7に対し
て第1の側(図11の右側)に、コントロールリンク3
との干渉を回避するための逃げ部8が形成されている。
このため、ロアリンク1の第1の側の領域(軸方向視の
面積)が第2の側の領域よりも小さくなっている。従っ
て、第2の側では、第1の側に比して、ロッド剛性が低
いため、応力が集中し易く、耐久性の低下等を招くこと
が懸念される。
【0006】更に言えば、このようにロッド部6が湾曲
するロアリンク1では、引張り荷重が作用する際に、ロ
ッド剛性が相対的に低い第1の側における小径側ボス部
4やロッド部6に応力が集中し易い傾向にある。特に、
この可変圧縮比機構のロアリンク1のように、慣性荷重
が燃焼荷重より小さい条件においても引張り荷重が作用
するようなリンクロッドにおいては、湾曲したロッド部
6や小径側ボス部4へ更に応力が集中し易い傾向にあ
る。
【0007】この発明は、このような課題に鑑みてなさ
れたものであり、ロッド中心線に対して第1の側の領域
が第2の側の領域よりも小さいか、あるいは第1の側に
逃げ部が形成されているリンクロッドにおいて、第1の
側の小径側ボス部やロッド部へ応力が集中することを効
果的に回避することを一つの目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関の
リンクロッドは、断面円形の軸受面を有する小径側ボス
部及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成される
とともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線
に対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さ
い。あるいは、第1の側に、他のリンク部品との干渉を
回避する逃げ部が形成されている。このため、第1の側
のロッド剛性が相対的に弱くなり、特に小径側ボス部に
応力が集中し易い。
【0009】そこで本発明では、上記ロッド中心線に直
交するボス部の径方向幅をボス幅とすると、少なくとも
小径側ボス部では、第1の側のボス幅が、第2の側のボ
ス幅よりも大きくなるようにしている。
【0010】これにより、特に応力が集中し易い第1の
側の小径側ボス部の剛性が増し、このような応力集中を
緩和することができる。
【0011】なお、本発明は両ボス部の半径が同一のリ
ンクロッドにも適用でき、この場合、一方を小径側ボス
部とし、他方を大径側ボス部とする。
【0012】より好ましくは、上記両ボス部を一体的に
連結するロッド部の両側部にそれぞれリブが設けられ、
上記第1の側のリブの幅及び厚さを、上記第2の側のリ
ブの幅及び厚さよりも大きくする。これにより、第1の
側のリブへの応力集中の軽減化と、第2の側のリブの軽
量化と、を図ることができる。
【0013】このような本発明に係るリンクロッドは、
主として引張り荷重が作用する可変圧縮比機構のコント
ロールリンクに特に好適である。つまり、この可変圧縮
比機構は、ピストンのピストンピンに一端が連結される
アッパーリンクと、このアッパーリンクの他端に連結さ
れるとともに、クランクシャフトのクランクピンに回転
可能に外嵌するロアリンクと、機関運転状態に応じて回
動制御される制御軸と、この制御軸に偏心して設けられ
た制御カムと、この制御カムとロアリンクとを連携する
コントロールリンクと、を有している。そして、上記リ
ンクロッドがコントロールリンク、上記第1の側が機関
内側、上記第2の側が機関外側であり、上記大径側ボス
部に上記偏心カムが挿通している。
【0014】請求項5に係る発明は、上記小径側ボス部
の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方
向の切断面における小径側ボス部の切断面そのものの面
積中心からクランクピンの軸心までの距離が、上記小径
側ボス部の断面円の軸心からクランクピンの軸心までの
距離よりも短いことを特徴としている。
【0015】これにより、主に円運動による1次振動し
か発生しないクランクピンの軸心へ小径側ボス部等の重
量を集中させることができ、コントロールリンクの慣性
力等に起因する2次以上の振動成分を効果的に低減する
ことができる。
【0016】請求項6に係る発明は、上記小径側ボス部
の断面円の軸心を通って上記ロッド中心線に直交する方
向で、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関内側の
ボス外端までの距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸
心から機関外側のボス外端までの距離よりも大きいこと
を特徴としている。
【0017】これにより、ロアリンクと小径側ボス部と
の接触幅を十分に確保でき、両者の軸方向ガタツキを抑
制することができる。この結果、このようなガタツキに
起因してリンクに曲げ応力が発生して応力集中を招くよ
うな事態を有効に回避することができる。
【0018】請求項7に係る発明は、上記大径側ボス部
が、リンク本体に一対の固定ボルトを介して固定される
キャップを有する半割構造をなしており、このキャップ
とリンク本体との合わせ面の上記小径側ボス部方向の法
線が、上記ロッド中心線から機関外側へ所定の狭角だけ
傾斜していることを特徴としている。
【0019】これにより、機関内側のロアリンク等との
干渉を回避しつつ、機関内側の固定ボルトが挿通する大
径側ボス部の肉厚を十分に確保することができる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、ロッド中心線に対し
て第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さいか、あ
るいは第1の側に逃げ部が形成されているリンクロッド
においても、小径側ボス部における第1の側寄りの部分
へ応力が集中することを効果的に回避することができ
る。
【0021】更に、請求項3に係る発明によれば、ロッ
ド部における第1の側寄りの部分へ応力が集中すること
を有効に回避することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る内燃機関の
リンクロッドを、可変圧縮比機構のコントロールリンク
に適用した実施の形態について、図面を参照して詳細に
説明する。
【0023】図1に示すように、機関本体としてのシリ
ンダブロック10の上部には各気筒毎にシリンダ11が
形成され、各シリンダ11にはピストン12が昇降可能
に配設されている。また、シリンダブロック10の下部
には、気筒列方向へ延びるクランクシャフト13が回転
可能に支持されている。なお、シリンダブロック10の
下端にはオイルパン14が取り付けられている。
【0024】可変圧縮比機構は、ピストン12のピスト
ンピン15に上端部が回転可能に連結されるアッパーリ
ンク21と、クランクシャフト13のクランクピン16
に相対回転可能に外嵌するとともに、アッパーリンク2
1と連結ピン22を介して相対回転可能に連結されるロ
アリンク23と、クランクシャフト13の斜め下方で気
筒列方向へ延びる制御軸24と、この制御軸24に偏心
して設けられた偏心カム25と、この偏心カム25とロ
アリンク23とを連携するコントロールリンク30と、
を有している。
【0025】ロアリンク23は、クランクピン16に後
から組付可能な半割構造をなしており、一対の半割ピー
スが2本の固定ボルト23cによって共締固定される。
制御軸24の一端には制御プレート26が設けられ、こ
の制御プレート26に形成される径方向溝26aに、駆
動アクチュエータのピストン27の先端に設けられるピ
ン27aがスライド可能に係合している。
【0026】図2(a),図2(b)は、それぞれ高圧
縮比設定時,低圧縮比設定時にコントロールリンク30
が最も右側へ位置する状態を表している。また、図2
(c)は、図2(a)と同様の高圧縮比時にコントロー
ルリンク30が最も左側に位置する状態を表している。
【0027】同図にも示すように、機関運転状態に応じ
てピストン27を進退させることにより、ピン27a及
び制御プレート26を介して制御軸24が回動制御され
る。これにより、コントロールリンク30の揺動支点と
なる偏心カム25の位置がシリンダブロック10に対し
て変化して、ロアリンク23及びアッパーリンク21の
姿勢が変化し、ピストン12の上方に画成される燃焼室
17の圧縮比(ε)が調整される。具体的には、図2
(a)に示すようにピストン27が後退したときに圧縮
比εが高くなり、図2(b)に示すようにピストン27
が前進したときに圧縮比εが低くなるように設定されて
いる。
【0028】図3は、この発明に係るリンクロッドとし
てのコントロールリンク30を示している。このコント
ロールリンク30は、主に機関搭載性を考慮して、スペ
ース的に余裕のあるクランクシャフト13の斜め下方の
機関隅部に配置されている。つまりコントロールリンク
30は、オイルパン14内のオイル上面の直ぐ上方で、
かつ一方のクランクケース側壁部18の直ぐ内側に略起
立姿勢で配設されており、その下端部を挿通する制御軸
24の偏心カム25を中心に揺動する。(但し、当該コ
ントロールリンクは、図で示すクランク軸中心から右下
位置に設けるものに限定されるものではなく、エンジン
設計変数や形式等によっては別の部分に設定される場合
も考えられる。) コントロールリンク30の両端部には、断面円形の軸受
面31a,32aを有するボス部31,32がそれぞれ
一体的に形成されている。相対的に小径な上側の小径側
ボス部31には連結ピン28が相対回転可能に挿通して
おり、この連結ピン28によってロアリンク23とコン
トロールリンク30とが相対回転可能に連結されてい
る。相対的に大径な下側の大径側ボス部32には、偏心
カム25が相対回転可能に挿通している。この大径側ボ
ス部32は、後から偏心カム25に組付可能な半割構造
となっており、一対の固定ボルト33(33a,33
b)によってキャップ34がリンク本体へ共締固定され
る。
【0029】両ボス部31,32間を一体的に連結する
ロッド部35は、両側にリブ36,37が設けられた略
「I」型(「エ」字状)の断面形状をなしている。
【0030】ここで、小径側ボス部31の断面円の軸心
31cと大径側ボス部32の断面円の軸心とを通るロッ
ド中心線39よりも機関内側(第1の側;図の左側)寄
りの内側リブ36は、ロアリンク23(のボルト23
c)との干渉を避けるように、機関外側へ凸に湾曲して
いる。つまり、図1に示すように、ロアリンク23のボ
ルト23cがコントロールリンク30に最も近接する状
態のときにも、両者間に所定の隙間Bを確保するよう
に、ロッド部35の機関内側寄りの側部には、ロアリン
ク23との干渉を回避する逃げ部38が凹設されてい
る。
【0031】一方、ロッド中心線39より機関外側(第
2の側;図の右側)に位置する外側リブ37は、クラン
クケース側壁部18との干渉を避けるように直線的な形
状をなしている。つまり、図1や図2(a),(b)に
示すように、コントロールリンク30が最もクランクケ
ース側壁部18へ近接する状態のときに、外側リブ37
がクランクケース側壁部18に所定の隙間Aを介して略
平行に延在するように設定されている。この結果、外側
リブ37は、下方へ向かうにしたがってロッド中心線3
9から徐々に離れるように、ロッド中心線39に対して
傾斜している。つまり、ロッド部35では、ロッド中心
線39から機関外側の側縁までの距離が小径側ボス部3
1側(上側)から大径側ボス部32側(下側)へ向けて
徐々に大きくなっている(d5<d6)。言い換える
と、ロッド部35は下方へ向かって機関外側へ膨らむ形
となっている。
【0032】このように、コントロールリンク30が制
限されたスペース内でロアリンク23やクランクケース
側壁部18と干渉することなく揺動し得るように、その
形状等が制約されている関係で、ロッド中心線39より
も機関内側の領域が、ロッド中心線39よりも機関外側
の領域よりも小さくなっている。この結果、ロッド中心
線39よりも機関内側の部分では、機関外側の部分に比
して、ロッド剛性が低くなるため、伸縮率が高くなると
ともに応力が高くなる傾向にある。
【0033】また、このコントロールリンク30には、
例えば可変圧縮比機構のない単リンク式内燃機関のコン
ロッド等とは異なり、燃焼荷重が慣性荷重よりも大きい
ような条件下でも、圧縮荷重より大きな引張り荷重Fが
ロッド中心線39に沿って作用する。このような引張り
荷重Fが作用すると、相対的に小径で剛性が低い略円筒
状の小径側ボス部31における機関内側寄りの部分に最
も応力が集中することになる。
【0034】(1)そこで本実施形態では、図3に示す
ように、ロッド中心線39に直交するボス部の径方向寸
法をボス幅とすると、相対的に小径で剛性が低い小径側
ボス部31では、ロッド中心線39よりも機関内側のボ
ス幅d1を、機関外側のボス幅d2よりも大きくしてい
る。
【0035】これにより、小径側ボス部31の機関内側
寄りの部分への応力集中を軽減でき、ひいてはコントロ
ールリンク30全体の耐久性,信頼性が向上する。ま
た、小径側ボス部31の機関外側のボス幅d2を相対的
に小さくすることにより、この小径側ボス部31からク
ランクケース側壁部18までのクリアランスA(図1参
照)を十分に確保しつつ、機関全体のコンパクト化を図
ることができる。なお、ロッド中心線39よりも機関外
側寄りの部分では、領域が大きく剛性の高いロッド部3
5により小径側ボス部31が適宜に支持されるため、小
径側ボス部31の機関外側寄りの部分へ応力が過度に集
中することはない。
【0036】(2)図4に示すように、小径側ボス部3
1の軸心31cを通ってロッド中心線39に直交する方
向の切断面における小径側ボス部31の切断面そのもの
の面積中心(図心)P1からクランクピン16の軸心ま
での距離L1を、小径側ボス部31の軸心31cからク
ランクピン16の軸心までの距離L2よりも短くしてい
る。言い換えると、上記切断面における小径側ボス部3
1の重心(図心)P1を小径側ボス部31の軸心31c
よりもクランクピン16の軸心に近づけている。
【0037】これにより、主に円運動による1次振動し
か発生しないクランクピン16の軸心へ小径側ボス部3
1等の重量を集中させることができ、コントロールリン
ク30の慣性力等に起因する2次以上の振動成分を効果
的に低減することができる。
【0038】(3)図5に示すように、小径側ボス部3
1の軸心31cを通ってロッド中心線39に直交する直
交線40上で、小径側ボス部31の軸心31cから機関
内側のボス外端までの距離L3を、小径側ボス部31の
軸心31cから機関外側のボス外端までの距離L4より
も大きくしている。
【0039】これにより、ロアリンク23の二股状をな
すボス部23dとコントロールリンク30の小径側ボス
部31との接触幅が増し、両者23d,31の軸方向ガ
タツキが抑制される。この結果、このようなガタツキに
起因してリンク23,30に曲げ応力が発生して応力集
中を招くような事態を回避することができる。
【0040】(4)図6に示すように、内側リブ36の
幅d3及び高さt1を、それぞれ外側リブ37の幅d4
及び厚さt2よりも大きくしている。これにより、内側
リブ36への応力集中の軽減化と、外側リブ37の軽量
化と、を図ることができる。
【0041】(5)図7に示すように、小径側ボス部3
1の高さt3を、ロッド部35や大径側ボス部32の高
さt1〜t2よりも大きくしている。これにより、剛性
が低く応力が集中し易い小径側ボス部31の剛性を効果
的に高めることができる。
【0042】(6)図8に示すように、湾曲する内側リ
ブ36(逃げ部38)の曲率半径を、小径側ボス部31
から大径側ボス部32へ向けて段階的に(あるいは徐々
に)小さくしている(R1>R2>R3)。つまり、ロ
ッド中央部の曲率半径R2を、小径側ボス部31寄りの
曲率半径R1よりも小さくし、大径側ボス部32寄りの
曲率半径R3よりも大きくしている。
【0043】これにより、ロッド部35のロッド幅が相
対的に小さい小径側ボス部31側では、曲率半径R1が
相対的に大きくなり、内側リブ36の応力集中が緩和さ
れるとともに、大径側ボス部32側では内側リブ36の
湾曲が大きくなってロアリンク23との干渉を効果的に
回避できる。さらに、内側リブ36の大径側ボス部32
側の曲率半径R3を最も小さくし、つまり湾曲を最も大
きくすることで、ロアリンク23との干渉を回避しつ
つ、機関内側の固定ボルト33bが挿通する大径側ボス
部32の肉厚(上下方向寸法)を十分に確保することが
できる。
【0044】(7)図9に示すように、大径側ボス部3
2では、キャップ34とリンク本体との合わせ面34a
の小径側ボス部方向の法線34bを、ロッド中心線39
に対して、機関外側へ所定の狭角(90°以下の角度)
αだけ傾斜させている。
【0045】これにより、法線34bがロッド中心線3
9と一致している場合に比して、機関外側寄りの固定ボ
ルト33aが小径側ボス部31から離れ、機関内側寄り
の固定ボルト33bが小径側ボス部31へ近づく形とな
る。この結果、機関外側の固定ボルト33aの先端位置
が下方へ移行することとなり、その分、両リブ36,3
7に挟まれたロッド部35の薄肉部35aを、下方側へ
多く取ることができ(図9のハッチングを施した領
域)、更なる軽量化を図ることができる。
【0046】また、機関内側の固定ボルト33bの頭部
が上方へ持ち上がる形となり、下方のオイルパン14と
の間に所定のクリアランスΔDを確保しつつコンパクト
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る可変圧縮比機構のコ
ントロールリンクが適用された内燃機関を示す断面対応
図。
【図2】図1の可変圧縮比機構の作動説明図。
【図3】図1のコントロールリンクを示す正面対応図。
【図4】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図5】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図6】図3のC−C線に沿う断面図。
【図7】図3の矢視Dに対応する側面図。
【図8】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図9】図3のコントロールリンクを示す作用説明図。
【図10】従来例に係るリンクロッドとしてのロアリン
クを備えた可変圧縮比機構の斜視対応図。
【図11】図10のロアリンクを単体で示す正面図。
【符号の説明】
21…アッパーリンク 23…ロアリンク 24…制御軸 25…偏心カム 30…コントロールリンク 31…小径側ボス部 32…大径側ボス部 34…キャップ 34a…合わせ面 35…ロッド部 36,37…リブ 38…逃げ部 39…ロッド中心線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面円形の軸受面を有する小径側ボス部
    及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成されると
    ともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線に
    対して第1の側の領域が第2の側の領域よりも小さい内
    燃機関のリンクロッドにおいて、 上記ロッド中心線に直交するボス部の径方向幅をボス幅
    とすると、少なくとも小径側ボス部では、第1の側のボ
    ス幅が、第2の側のボス幅よりも大きいことを特徴とす
    る内燃機関のリンクロッド。
  2. 【請求項2】 断面円形の軸受面を有する小径側ボス部
    及び大径側ボス部が両端部にそれぞれ一体形成されると
    ともに、両ボス部の断面円の軸心を通るロッド中心線に
    対して第1の側に、他のリンク部品との干渉を回避する
    逃げ部が形成された内燃機関のリンクロッドにおいて、 上記ロッド中心線に直交するボス部の径方向幅をボス幅
    とすると、少なくとも小径側ボス部では、第1の側のボ
    ス幅が、この第1の側と反対側の第2の側のボス幅より
    も大きいことを特徴とする内燃機関のリンクロッド。
  3. 【請求項3】 上記小径側ボス部と大径側ボス部とを一
    体的に連結するロッド部の両側部にそれぞれリブが設け
    られ、上記第1の側のリブの幅及び厚さが、上記第2の
    側のリブの幅及び厚さよりも大きいことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の内燃機関のリンクロッド。
  4. 【請求項4】 ピストンのピストンピンに一端が連結さ
    れるアッパーリンクと、このアッパーリンクの他端に連
    結されるとともに、クランクシャフトのクランクピンに
    回転可能に外嵌するロアリンクと、機関運転状態に応じ
    て回動制御される制御軸と、この制御軸に偏心して設け
    られた制御カムと、この制御カムとロアリンクとを連携
    するコントロールリンクと、を有する可変圧縮比機構が
    設けられた内燃機関であって、 上記リンクロッドがコントロールリンク、上記第1の側
    が機関内側、上記第2の側が機関外側であり、上記大径
    側ボス部に上記偏心カムが挿通していることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のリンクロ
    ッド。
  5. 【請求項5】 上記小径側ボス部の断面円の軸心を通っ
    て上記ロッド中心線に直交する方向の切断面における小
    径側ボス部の切断面中心からクランクピンの軸心までの
    距離が、上記小径側ボス部の断面円の軸心からクランク
    ピンの軸心までの距離よりも短いことを特徴とする請求
    項4に記載の内燃機関のリンクロッド。
  6. 【請求項6】 上記小径側ボス部の断面円の軸心を通っ
    て上記ロッド中心線に直交する方向で、上記小径側ボス
    部の断面円の軸心から機関内側のボス外端までの距離
    が、上記小径側ボス部の断面円の軸心から機関外側のボ
    ス外端までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項
    4又は5に記載の内燃機関のリンクロッド。
  7. 【請求項7】 上記大径側ボス部が、リンク本体に一対
    の固定ボルトを介して固定されるキャップを有する半割
    構造をなしており、 このキャップとリンク本体との合わせ面の上記小径側ボ
    ス部方向の法線が、上記ロッド中心線から機関外側へ所
    定の狭角だけ傾斜していることを特徴とする請求項4〜
    6のいずれかに記載の内燃機関のリンクロッド。
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