JP2005069102A - 燃料蒸気の漏れ検査モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧力センサ400はブラシレスモータ210の軸方向においてブラシレスモータ210を挟んでポンプ200の吸入口201の反対側に配置されている。センサ室170と吸入口201との間には、圧力導入通路164およびポンプ通路162が介在している。そのため、センサ室170と吸入口201との間には、十分な距離と容積とが確保される。その結果、ポンプ200の圧力脈動が生じても、センサ室170の圧力変動は低減される。また、排出通路163を構成する隙間204にブラシレスモータ210の制御回路部280を設置することにより、制御回路部280はポンプ200の排出流により冷却される。排出通路163とセンサ室170とは隔離されているため、排出流がセンサ室170に流入せず、圧力センサ400は温度の影響が低減される。したがって、検出精度が向上する。
【選択図】 図1
Description
従来、広く用いられている燃料蒸気漏れ検査モジュールでは、ポンプを用いて燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成している。燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより、燃料タンクから燃料蒸気を含む空気が漏れている場合、ポンプを駆動するモータの負荷が変動する。このモータの負荷の変動を検出することにより、燃料タンクからの燃料蒸気を含む空気漏れを検出している(特許文献1参照)。
そこで、燃料タンクに連通している通路に圧力センサを設置し、圧力センサにより燃料タンクの内部の圧力を検出することが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
そこで、本発明の目的は、検出精度の高い燃料蒸気の漏れ検査モジュールを提供することにある。
なお、ブラシレスモータは、コイルを収容する金属製のカバーを有していることが望ましい。ブラシレスモータは、カバーを有することにより、例えばコイルの断線などによって放電が生じた場合でも、放電の伝播が防止される。
本発明の一実施形態による燃料蒸気漏れ検査モジュール(以下、単に「検査モジュール」という。)を適用した燃料蒸気漏れ検査システム(以下、単に「検査システム」という。)を図2に示す。
検査システム10は、検査モジュール100、燃料タンク20、キャニスタ30、吸気装置40およびECU50から構成されている。検査モジュール100は、図1に示すように主にハウジング110、ポンプ200、ブラシレスモータ210、切換弁300および圧力センサ400を備えている。検査モジュール100は、燃料タンク20およびキャニスタ30よりも上方に設置されている。これにより、燃料タンク20からキャニスタ30および検査モジュールへの液体の燃料あるいは水分の侵入が防止される。
ハウジング本体111は、図4に示すようにカップ部121およびカップ部131を有している。カップ部121はハウジングカバー112とともにポンプ収容部120を構成し、カップ部131はハウジングカバー112とともに切換弁収容部130を構成する。また、ハウジング本体111は、カップ部121とカップ部131との間に筒状に伸びる筒部114を有している。筒部114は、一方の端部がポンプ通路162を構成する穴部115に連通している。筒部114の他方の端部には、ハウジングピース113が取り付けられている。
車両に搭載されたエンジンの運転が停止されてから所定期間が経過すると、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れの検査が開始される。この所定期間は、車両の温度が安定するために必要な期間に設定されている。また、エンジンの運転中、ならびにエンジンの運転が停止されてから所定の期間が経過するまでは、検査モジュール100による検査は実施されない。そのため、コイル332には通電されておらず、キャニスタポート140と大気ポート150とは接続通路161により接続されている。したがって、燃料タンク20で発生した燃料蒸気を含む空気は、キャニスタ30を通過することにより燃料蒸気が除去された後、大気通路151の開放端153から大気へ放出される。さらに、このとき、チェックバルブ220は閉弁しており、燃料タンク20で発生した燃料蒸気を含む空気はポンプ200への流入が防止される。
パラメータの補正が完了すると、切換弁300のコイル332への通電が開始され、図5に示す燃料蒸気発生検出状態Bとなる。コイル332へ通電されているため、弁軸部材320は可動コア334とともに固定コア333側に吸引される。そのため、ワッシャ342は第一弁座341に着座するとともに、バルブキャップ352は第二弁座351から離座する。これにより、大気ポート150とポンプ通路162との間が遮断されるとともに、キャニスタポート140とポンプ通路162とが連通する。その結果、ポンプ通路162に接続されているセンサ室170はキャニスタ30を経由して燃料タンク20と連通する。燃料タンク20の内部で燃料蒸気が発生している場合、燃料タンク20の内部の圧力は車両の周囲すなわち大気圧に比較して高くなっている。そのため、圧力センサ400が検出する圧力は図5に示すようにわずかに上昇する。
なお、燃料タンク20の内部の圧力が基準圧力Prとほぼ同一の場合、燃料タンク20からオリフィス520に対応する燃料蒸気を含む空気漏れが発生していることになる。
本発明の一実施形態では、排出通路163はポンプ200とハウジング本体111との間の隙間203、ブラシレスモータ210とハウジング本体111との隙間、ならびに切換弁300とハウジング本体111との間に形成される図示しない隙間とから構成されている。ハウジング110とポンプ200、ブラシレスモータ210および切換弁300との間には、組み付け時の寸法誤差を吸収するため、あらかじめ一定の隙間が設定されている。これらの隙間を排出通路163として利用することにより、例えば筒状の排出通路を別途ハウジング110に設置する必要がない。したがって、ハウジング110の体格の大型化を抑制することができる。
本発明の一実施形態では、燃料タンク20の内部を減圧して燃料蒸気を含む空気漏れを検出している。そのため、漏れの検査時に、燃料蒸気を含む空気が燃料タンク20の外部へ流出することがない。したがって、環境へ与える負荷を低減することができる。また、ブラシレスモータ210を採用することにより、接点の摩耗などが生じることがなく、かつ作動が安定する。また、圧力センサ400を併用することにより、車両が停車されている標高に関係なく、燃料タンク20の内部の圧力が精度よく検出される。したがって、検査モジュール100の寿命が延長されるとともに、検出精度を高めることができる。
Claims (7)
- 燃料タンクの内部を減圧し、前記燃料タンクからの燃料蒸気の漏れを検査する燃料蒸気の漏れ検査モジュールであって、
吸入口および排出口を有し、前記燃料タンクの内部を減圧するポンプと、
前記ポンプを駆動するモータと、
前記モータの軸方向において、前記モータを挟んで前記吸入口の反対側に設置されている圧力センサと、
を備えることを特徴とする燃料蒸気の漏れ検査モジュール。 - 前記吸入口に連通する通路を切り換え可能な切換弁と、
前記ポンプおよび前記モータを収容するポンプ収容部、前記切換弁を収容する切換弁収容部、前記切換弁の前記ポンプ側と前記吸入口とを接続するポンプ通路、前記ポンプ通路から分岐している圧力導入通路、ならびに前記圧力センサが設置され前記圧力導入通路の反ポンプ通路側に接続され前記ポンプ収容部を挟んで前記ポンプ通路の反対側に配置されているセンサ室を有するハウジングと、
を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。 - 前記モータは、ブラシレスモータであることを特徴とする請求項2記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
- 前記ハウジングは、前記ポンプ、前記モータおよび前記切換弁との間に前記排出口から排出された空気が流れる排出通路を形成していることを特徴とする請求項2または3記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
- 前記排出通路に設置され、電源から供給される電力を制御して前記モータへ供給する制御回路部をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
- 前記センサ室は、前記排出通路と隔離されていることを特徴とする請求項5記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
- 前記圧力導入通路は、前記ポンプ収容部と前記切換弁収容部との間に配置されていることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
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