JP2005068369A - 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 - Google Patents

液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 硬化性に優れ、かつ、各種基材の表面に、帯電防止性、硬度、耐擦傷性、及び透明性に優れた塗膜(被膜)を形成し得る液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体を提供する。
【解決手段】 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)インジウム、アンチモン、亜鉛及び錫よりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物を主成分とする粒子、
(B)非導電性粒子、
(C)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物、
(D)成分(C)の溶解度が10重量%未満である溶剤、
(E)成分(C)の溶解度が10重量%以上の溶剤、
を含有し、成分(A)、(B)及び(C)が、均一に分散又は溶解していることを特徴とする液状硬化性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体に関する。さらに詳しくは、硬化性に優れ、かつ、各種基材、例えば、プラスチック(ポリカ−ボネ−ト、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロ−ス樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、セラミックス、スレ−ト等の表面に、帯電防止性、硬度、耐擦傷性及び透明性に優れた塗膜(被膜)を形成し得る液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体に関する。
従来、情報通信機器の性能確保と安全対策の面から、機器の表面に、放射線硬化性組成物を用いて、耐擦傷性、密着性を有する塗膜(ハードコート)や帯電防止機能を有する塗膜(帯電防止膜)を形成することが行われている。
また、光学物品に反射防止機能を付与するために、光学物品の表面に、低屈折率層と高屈折率層との多層構造(反射防止膜)を形成することが行われている。
近年、情報通信機器の発達と汎用化は目覚しいものがあり、ハードコート、帯電防止膜、反射防止膜等のさらなる性能向上及び生産性の向上が要請されるに至っている。
特に、光学物品、例えば、プラスチックレンズにおいては、静電気による塵埃の付着の防止と、反射による透過率の低下の改善が要求されており、また、表示パネルにおいても、静電気による塵埃の付着の防止と、画面での映り込みの防止が要求されるようになってきている。
これらの要求に対して、生産性が高く、常温で硬化できることに注目し、放射線硬化性の材料が種々提案されている。
このような技術としては、例えば、イオン伝導性の成分として、スルホン酸及びリン酸モノマーを含有する組成物(特許文献1)、連鎖状の金属粉を含有する組成物(特許文献2)、酸化錫粒子、多官能アクリレート、及びメチルメタクリレートとポリエーテルアクリレートとの共重合物を主成分とする組成物(特許文献3)、導電性ポリマーで被覆した顔料を含有する導電塗料組成物(特許文献4)、3官能アクリル酸エステル、単官能性エチレン性不飽和基含有化合物、光重合開始剤、及び導電性粉末を含有する光ディスク用材料(特許文献5)、シランカップラーで分散させたアンチモン含有酸化錫粒子とテトラアルコキシシランとの加水分解物、光増感剤、及び有機溶媒を含有する導電性塗料(特許文献6)、分子中に重合性不飽和基を含有するアルコキシシランと金属酸化物粒子との反応生成物、3官能性アクリル化合物、及び放射線重合開始剤を含有する液状硬化性樹脂組成物(特許文献7)、1次粒子径が100nm以下の導電性酸化物微粉末、該導電性酸化物微粉末の易分散性低沸点溶剤、該導電性酸化物微粉末の難分散性低沸点溶剤、及びバインダー樹脂を含有する透明導電性膜形成用塗料(特許文献8)等を挙げることができる。
特開昭47−34539号公報 特開昭55−78070号公報 特開昭60−60166号公報 特開平2−194071号公報 特開平4−172634号公報 特開平6−264009号公報 特開2000−143924号公報 特開2001−131485号公報
しかしながら、このような従来の技術は、それぞれ一定の効果を発揮するものの、近年における、ハードコート、帯電防止膜、反射防止膜としての全ての機能を十全に具備することが要請される硬化膜としては、必ずしも十分に満足し得るものではなかった。
例えば、上述の先行技術文献にあるような従来の技術には、下記のような問題があった。特許文献1に記載された組成物は、イオン伝導性物質を用いているが帯電防止性能が十分ではなく、乾燥により性能が変動する。特許文献2に記載された組成物は、粒径の大きい連鎖状の金属粉体を分散させるため透明性が低下する。特許文献3に記載された組成物は、非硬化性の分散剤を多量に含むため、硬化膜の強度が低下する。特許文献5に記載された材料は、高濃度の帯電性無機粒子を配合するため、透明性が低下する。特許文献6に記載された塗料は、長期保存安定性が十分ではない。特許文献7には、帯電防止性能を有する組成物の製造方法について何らの開示がない。特許文献8に記載された塗料を塗布、乾燥して透明導電性膜を形成した場合、バインダーの配合物からなる有機マトリックスに架橋構造を設けていないため、有機溶剤耐性が十分とは言えない。
帯電防止性能を高めるために導電性粒子の配合量を多くすることは容易に想到し得るが、その場合、硬化膜による可視光吸収の増加により透明性が低下するとともに、紫外線透過性の低下により硬化性が低下したり、基材との密着性、塗布液のレベリング性が損なわれるという問題を避けることができなかった。一方、導電性粒子の配合量を少なくすると、充分な帯電防止性能が発現しない。
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、硬化性に優れ、かつ、各種基材の表面に、帯電防止性、硬度、耐擦傷性、及び透明性に優れた塗膜(被膜)を形成し得る液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体を提供することを目的とする。
本発明者は、上述の課題を解決するべく鋭意研究した結果、特定の元素を含む酸化物を主成分とする粒子、非導電性粒子、特定の重合性不飽和基を有する化合物、該化合物の溶解性の異なる少なくとも2種類の溶剤である成分(D)及び成分(E)を含有した組成物とすることにより、上記目的を達成することができることを知見し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体を提供するものである。
[1] 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)インジウム、アンチモン、亜鉛及び錫よりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物を主成分とする粒子、
(B)非導電性粒子
(C)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物、
(D)成分(C)の溶解度が10重量%未満である溶剤、
(E)成分(C)の溶解度が10重量%以上の溶剤、
を含有し、成分(A)、(B)及び(C)が、均一に分散又は溶解していることを特徴とする液状硬化性組成物。
[2] 前記成分(A)〜(E)に加え、(F)光重合開始剤を含むことを特徴とする[1]に記載の液状硬化性組成物。
[3] 前記成分(A)が、アンチモン含有酸化錫(ATO)又はインジウム含有酸化錫(ITO)を主成分とする粒子であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の液状硬化性組成物。
[4] 前記成分(A)及び(B)の少なくとも一成分が、表面処理剤により表面処理されていることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の液状硬化性組成物。
[5] 前記表面処理剤が、2以上の重合性不飽和基、下記式(1)に示す基、及びシラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を有する化合物であることを特徴とする[4]に記載の液状硬化性組成物。
−X−C(=Y)−NH− 式(1)
[式中、Xは、NH、O(酸素原子)又はS(イオウ原子)を示し、Yは、O又はSを示す。]
[6] 前記式(1)で表される基が、−O−C(=O)−NH−、−O−C(=S)−NH−及び−S−C(=O)−NH−からなる群から選択される少なくとも1種類の基であることを特徴とする[5]に記載の液状硬化性組成物。
[7] 前記成分(D)が、水であり、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、0.1〜50重量%であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の液状硬化性組成物。
[8] 前記成分(D)が、有機溶剤であり、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、25〜95重量%であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の液状硬化性組成物。
[9] 前記成分(B)がシリカ粒子であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の液状硬化性組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の液状硬化性組成物を硬化してなり、表面抵抗値が1×1012Ω/□以下であることを特徴とする硬化膜。
[11] [1]〜[9]のいずれかに記載の液状硬化性組成物に放射線を照射して該組成物を硬化せしめて硬化膜を形成する工程を有することを特徴とする硬化膜の製造方法。
[12] [1]〜[9]のいずれかに記載の液状硬化性組成物を硬化してなる硬化膜層を有する帯電防止用積層体。
[13] 前記硬化膜層の厚さが0.1〜20μmである[12]に記載の帯電防止用積層体。
以上説明したように、本発明によって、保存安定性及び硬化性に優れ、かつ、各種基材の表面に、帯電防止性、硬度、耐擦傷性、及び透明性に優れた塗膜(被膜)を形成し得る液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
I.液状硬化性組成物
本発明の液状硬化性組成物は、インジウム、アンチモン、亜鉛及び錫よりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物を主成分とする粒子(成分(A))、非導電性粒子(成分(B))、分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物(成分(C))、成分(C)の溶解度が10重量%未満である溶剤(成分(D))、及び成分(C)の溶解度が10重量%以上の溶剤(成分(E))を含有し、液中で、成分(A)、(B)、及び(C)が、均一に分散又は溶解していることを特徴とする。
以下、各成分にさらに具体的に説明する。
1.成分(A)
本発明に用いられる成分(A)は、得られる液状硬化性組成物の硬化被膜の導電性、透明性の観点から、インジウム、アンチモン、亜鉛及び錫よりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物を主成分とする粒子である。これらの酸化物粒子は、導電性粒子である。
成分(A)として用いられる具体的な酸化物粒子としては、例えば、錫含有酸化インジウム(ITO)、アンチモン含有酸化錫(ATO)、フッ素含有酸化錫(FTO)、リン含有酸化錫(PTO)、アンチモン酸亜鉛(AZO)、インジウム含有酸化亜鉛(IZO)、酸化亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子を挙げることができる。このうち、好ましくは、アンチモン含有酸化錫(ATO)及び錫含有酸化インジウム(ITO)である。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような酸化物粒子の粉体としての市販品としては、例えば、三菱マテリアル(株)製 商品名:T−1(ITO)、三井金属(株)製 商品名:パストラン(ITO、ATO)、石原産業(株)製 商品名:SN−100P(ATO)、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテックITO、日産化学工業(株)製 商品名:ATO、FTO等を挙げることができる。
成分(A)として用いられる酸化物粒子は、粉体又は溶媒に分散した状態で用いることができるが、均一分散性が得易いことから、溶媒中に分散した状態で用いることが好ましい。
成分(A)として用いられる酸化物粒子を溶媒に分散した市販品としては、例えば、御国色素(株)製 商品名:MTCフィラー 12867(水分散のATO)、MHIフィラー #8954MS(メチルエチルケトン分散のATO)、石原産業(株)製 商品名:SN−100D(水分散のATO)、SNS−10I(イソプロピルアルコール分散のATO)、SNS−10B(イソブタノール分散のATO)、SNS−10M(メチルエチルケトン分散のATO)、FSS−10M(イソプロピルアルコール分散のATO)、日産化学工業(株)製 商品名:セルナックスCX−Z401M(メタノール分散のアンチモン酸亜鉛)、セルナックスCX−Z200IP(イソプロピルアルコール分散のアンチモン酸亜鉛)、三井金属(株)製 商品名:パストラン タイプA(ITO)の水分散液、メタノール分散液、イソプロピルアルコール分散液、メチルエチルケトン分散液、トルエン分散液等を挙げることができる。
成分(A)として用いられる酸化物粒子は、溶剤への分散性を向上させるために、表面処理剤等で表面処理された酸化物粒子であってもよい。
ここで、表面処理剤としては、例えば、アルコキシシラン化合物、テトラブトキシチタン、テトラブトキシジルコニウム、テトライソプロポキシアルミニウム等を挙げることができる。これらは、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
アルコキシシラン化合物の具体例としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の分子内に不飽和二重結合を有する化合物群、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の分子内にエポキシ基を有する化合物群、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の分子内にアミノ基を有する化合物群、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の分子内にメルカプト基を有する化合物群、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のアルキルシラン類等を挙げることができる。これらの表面処理剤の中では、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が、表面処理された酸化物粒子の分散安定性の点で好ましい。
表面処理された酸化物粒子の粉体としての市販品としては、例えば、石原産業(株)製 商品名:SN−102P(ATO)、及びFS−12P等を挙げることができる。
また、表面処理剤としては、有機樹脂と共重合又は架橋反応する官能基を有するもの(反応性表面処理剤)も好ましい。このような表面処理剤としては、上述した分子内に不飽和二重結合を有する化合物群や、2以上の重合性不飽和基、下記式(1)に示す基、及びシラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を有する化合物が好ましい。
−X−C(=Y)−NH− 式(1)
[式中、Xは、NH、O(酸素原子)又はS(イオウ原子)を示し、Yは、O又はSを示す。]
上記式(1)に示す基は、好ましくは、ウレタン結合[−O−C(=O)−NH−]、−O−C(=S)−NH−及びチオウレタン結合[−S−C(=O)−NH−]からなる群から選択される少なくとも1種類の基である。
このような表面処理剤としては、例えば、分子内にウレタン結合[−O−C(=O)NH−]及び/又はチオウレタン結合[−S−C(=O)NH−]並びに2以上の重合性不飽和基を有するアルコキシシラン化合物を挙げることができる。具体的には、下記式(2)に示す化合物を挙げることができる。
Figure 2005068369
式中、Rはメチル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、mは1又は2、nは1〜5の整数、Xは炭素数1〜6の2価のアルキレン基、Yは鎖状、環状、分岐状いずれかの炭素数3〜14の2価の炭化水素基、Zは2〜6価の鎖状、環状、分岐状いずれかの炭素数2〜14の2価の炭化水素基である。Z内には、エーテル結合を含んでもよい。
式(2)に示す化合物は、メルカプトアルコキシシラン類、ジイソシアネート類及び水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類を反応させて製造することができる。
好ましい製造方法としては、例えば、メルカプトアルコキシシランとジイソシアネート類との反応によりチオウレタン結合で結合した中間体を製造後、残存するイソシアネートと水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類との反応によりウレタン結合で結合した生成物とする方法を挙げることができる。
尚、ジイソシアネート類と水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類との反応により初めにウレタン結合で結合した中間体を製造後、残存するイソシアネートとメルカプトアルコキシシラン類とを反応させることによっても同一生成物は得られるが、メルカプトアルコキシシラン類と(メタ)アクリル基との付加反応が併発するため、その純度が低くなり、また、ゲル状物を形成することがあり好ましくない。
式(2)に示す化合物の製造に用いるメルカプトアルコキシシラン類としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリブトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。中でも、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
メルカプトアルコキシシランの市販品としては、例えば、東レダウ・コーニング(株)製 商品名:SH6062を挙げることができる。
また、ジイソシアネート類としては、例えば、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ビスフェノールAジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート等を挙げることができる。中でも、2,4−トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートが好ましい。
ポリイソシアネ−ト化合物の市販品としては、例えば、三井日曹ウレタン(株)製 商品名:TDI−80/20、TDI−100、MDI−CR100、MDI−CR300、MDI−PH、NDI、日本ポリウレタン工業(株)製 商品名:コロネ−トT、ミリオネ−トMT、ミリオネ−トMR、HDI、武田薬品工業(株)製 商品名:タケネ−ト600等を挙げることができる。
また、水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。このうち、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、式(2)に示す化合物中の2以上の重合性不飽和基を形成する。
これらのメルカプトアルコキシシラン類、ジイソシアネート類、水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類は、1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。
式(2)に示す化合物を製造する場合の好ましいメルカプトアルコキシシラン類、ジイソシアネート類、水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類の配合割合は、メルカプトアルコキシシラン類に対するジイソシアネート類のモル比が、好ましくは、0.8〜1.5、さらに好ましくは、1.0〜1.2である。このモル比が0.8未満であると、組成物の保存安定性が低下することがあり、1.5を超えると、分散性が低下することがある。
また、ジイソシアネートに対する水酸基含有(メタ)アクリレート類のモル比が、好ましくは、1.0〜1.5、さらに好ましくは、1.0〜1.2である。このモル比が1.0未満であると、ゲル化することがあり、1.5を超えると、帯電防止性が低下することがある。
式(2)に示す化合物の製造は、通常、アクリル基の嫌気性重合を防止し、アルコキシシランの加水分解を防止するため、乾燥空気中で行うことが好ましい。また、反応温度は0℃から100℃が好ましく、さらに好ましくは、20℃から80℃である。
式(2)に示す化合物の製造時には、製造時間を短縮することを目的にウレタン反応で公知の触媒を添加してもよい。触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、オクチル錫トリアセテートを挙げることができる。触媒の添加量は、ジイソシアネート類との合計に対して、0.01重量%〜1重量%である。
また、式(2)に示す化合物の熱重合を防止する目的で、製造時に熱重合禁止剤を添加してもよい。熱重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン等を挙げることができる。熱重合禁止剤の添加量は、水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類との合計に対して、好ましくは、0.01重量%〜1重量%である。
式(2)に示す化合物の製造は、溶媒中で行うこともできる。溶媒としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン類、ジイソシアネート類、水酸基含有多官能(メタ)アクリレート類と反応せず、沸点が200℃以下の溶媒の中から適宜選択することができる。
このような溶媒の具体例としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類を挙げることができる。
本発明では、表面処理された酸化物粒子を、上記の表面処理剤を、(A)酸化物粒子の存在下、加水分解することにより製造することができる。好ましい製造方法は、(A)酸化物粒子、表面処理剤、及び有機溶媒の混合物に水を加え、加水分解する手順で調製する方法である。
この製造方法では、表面処理剤の加水分解により、アルコキシ基が、一旦シラノール基(Si−OH)に変換され、このシラノール基が酸化物粒子上の金属水酸化物(M−OH)と反応し、メタロキサン結合(M−O−Si)を形成することにより、表面処理剤が粒子上に固定されると推定される。
表面処理剤の配合量は、(A)酸化物粒子100重量部に対して、好ましくは、0.1〜50重量部、さらに好ましくは、1〜35重量部である。表面処理剤が0.1重量部未満であると、硬化膜の耐摩耗性が十分でないことがあり、50重量部を超えると帯電防止性能が不足することがある。
水の配合量は、表面処理剤中の全アルコキシ当量に対して、好ましくは、0.5〜1.5当量であり、表面処理剤100重量部に対して0.5〜5.0重量部添加することが好ましい。用いる水は、イオン交換水又は蒸留水が好ましい。
加水分解反応は、有機溶媒の存在下、0℃〜成分の沸点以下の温度、通常、30〜100℃で、1時間から24時間加熱攪拌することにより行うことができる。有機溶媒としては、予め有機溶媒に分散した(A)酸化物粒子を用いる場合はそのままで行うことができるが、別途有機溶媒を添加してもよい。
尚、加水分解を行う際、反応を促進するため、触媒として酸又は塩基を添加してもよい。
酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、蟻酸、蓚酸、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸等の有機酸や、テトラメチルアンモニウム塩酸塩、テトラブチルアンモニウム塩酸塩等のアンモニウム塩を挙げることができる。
塩基としては、例えば、アンモニア水、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類を挙げることができるが、好ましい触媒は、酸であり、より好ましくは有機酸である。これら触媒の添加量はアルコキシシラン化合物100重量部に対して、好ましくは、0.001重量部〜1重量部、より好ましくは0.01重量部〜0.1重量部である。
尚、加水分解反応の終了時に脱水剤を添加することにより、(A)酸化物粒子上への表面処理剤の加水分解物の固定をより効果的に行うことができる。
脱水剤としては、有機カルボン酸オルトエステル及びケタールであり、具体的には、例えば、オルト蟻酸メチルエステル、オルト蟻酸エチルエステル、オルト酢酸メチルエステル、オルト酢酸エチルエステル等及びアセトンジメチルケタ−ル、ジエチルケトンジメチルケタ−ル、アセトフェノンジメチルケタ−ル、シクロヘキサノンジメチルケタ−ル、シクロヘキサノンジエチルケタ−ル、ベンゾフェノンジメチルケタ−ル等を挙げることができる。中でも、好ましくは有機カルボン酸オルトエステル類であり、さらに好ましくはオルト蟻酸メチルエステル、オルト蟻酸エチルエステルである。
これらの脱水剤は、組成物中に含まれる水分量と当モル以上10倍モル以下、好ましくは当モル以上3モル以下加えることができる。当モル未満であると、保存安定性向上が十分でないことがある。また、これら脱水剤は、組成物の調製後加えることが好ましい。これにより、組成物の保存安定性及び表面処理剤の加水分解物中のシラノール基と(A)酸化物粒子との化学結合形成が促進される。
このような表面処理剤で表面処理された(A)酸化物粒子は、溶剤中で極めて良好な分散性を有することから、表面処理剤は、シロキシ基(Si−O−)を介した化学結合により、(A)酸化物粒子の表面に固定されていると推定される。
尚、本発明では、反応性表面処理剤で表面処理された(A)酸化物粒子を、特に反応性粒子(RA)と称する。
成分(A)の1次粒子径は、酸化物粒子の表面処理の有無にかかわらず、形状が球状である場合、乾燥粉末をBET吸着法によって求めた値として0.1μm以下であり、好ましくは、0.001〜0.05μmである。0.1μmを超えると、組成物中で沈降が発生したり、塗膜の平滑性が低下する。形状が針状のように細長い場合、乾燥粉末を電子顕微鏡で観察し、数平均の粒子径として求めた値として、短軸平均粒子径が0.005〜0.1μm、長軸数平均粒子径が0.1〜3μmであることが好ましい。長軸粒子径が3μmを越えると、組成物中で沈降が発生する場合がある。
成分(A)の配合量は特に制限されないが、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の合計量100重量部中、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは3〜45重量部である。成分(A)が表面処理されている場合も同じである。配合量が1重量部未満では、帯電防止性が劣る場合があり、50重量部を越えると、塗膜の製膜性が劣る場合がある。ここで、成分(A)、(B)、及び成分(C)の配合量は、その固形分としての配合量をいう。
2.成分(B)
本発明に用いられる成分(B)非導電性粒子は、導電性を有しない粒子であれば特に制限されない。好ましくは、酸化物粒子又は金属粒子である。これに対して成分(A)は、導電性粒子である点で成分(B)とは異なる。成分(B)の具体例としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化セリウム等の酸化物粒子、又はケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、及びセリウムよりなる群から選ばれる2種類以上の元素を含む酸化物粒子等を挙げることができる。このような成分(B)を用いることにより、優れた耐擦傷性、低ヘイズ値を有する硬化物が得られる。すなわち、成分(B)を成分(A)である酸化物粒子と併用することにより、帯電防止機能、即ち、硬化膜としたときの表面抵抗として1012Ω/□以下の値を維持しながら、耐擦傷性を向上させることができ、かつ低ヘイズ値を達成することができる。これらの成分(B)のうち、得られる液状硬化性組成物の硬化被膜の成膜性、透明性の観点から、シリカ粒子が好ましい。
非導電性粒子は、非導電性粒子とアルコキシシラン化合物とを有機溶媒中で加水分解した後に本発明の組成物に混合してもよい。この処理により、非導電性粒子の分散安定性が良好になる。非導電性粒子とアルコキシシラン化合物との有機溶媒中での加水分解処理は、前述の成分(A)である酸化物粒子の処理方法と同様にすることができる。
このような成分(B)の市販品としては、コロイダルシリカとして、日産化学工業(株)製 商品名:メタノ−ルシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等を挙げることができる。また粉体シリカとしては、日本アエロジル(株)製 商品名:アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭硝子(株)製 商品名:シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製 商品名:E220A、E220、富士シリシア(株)製 商品名:SYLYSIA470、日本板硝子(株)製 商品名:SGフレ−ク等を挙げることができる。
また、酸化アルミニウム(アルミナ)の水分散品としては、日産化学工業(株)製 商品名:アルミナゾル−100、−200、−520;酸化ジルコニウムの分散品としては、住友大阪セメント(株)製(トルエン、メチルエチルケトン分散のジルコニアゾル);酸化セリウム水分散液としては、多木化学(株)製 商品名:ニードラール;アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、等の粉末及び溶剤分散品としては、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテック等を挙げることができる。
成分(B)として用いられる非導電性粒子は、溶剤への分散性を向上させるため、あるいは有機樹脂と共重合又は架橋反応させるために前述の成分(A)である酸化物粒子の処理方法と同様に表面処理をすることができる。
尚、本発明では、反応性表面処理剤で表面処理された(B)非導電性粒子を、特に反応性非導電性粒子(RB)と称する。
成分(B)の1次粒子径は、粒子の表面処理の有無にかかわらず、形状が球状である場合、乾燥粉末をBET吸着法によって求めた値として0.1μm以下であり、好ましくは、0.001〜0.05μmである。0.1μmを超えると、組成物中で沈降が発生したり、塗膜の平滑性が低下することがある。
成分(B)の配合割合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量100重量部に対して、好ましくは3〜65重量部、より好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは15〜50重量部である。
3.成分(C)
本発明に用いられる成分(C)は、得られる液状硬化性組成物の硬化被膜の成膜性、透明性の観点から、分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物である。このような成分(C)を用いることにより、優れた耐擦傷性、有機溶剤耐性を有する硬化物が得られる。
成分(C)の具体例としては、例えば、(メタ)アクリルエステル類、ビニル化合物類を挙げることができる。
(メタ)アクリルエステル類としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングルコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレート、及びこれらの化合物を製造する際の出発アルコール類のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のポリ(メタ)アクリレート類、分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴウレタン(メタ)アクリレート類、及びオリゴエポキシ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
ビニル化合物類としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコ−ルジビニルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジビニルエ−テル、トリエチレングリコ−ルジビニルエ−テル等を挙げることができる。中でも、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレートが好ましい。これら(C)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
成分(C)の配合量は、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の合計量100重量部中、好ましくは10〜96重量部、より好ましくは20〜92重量部である。成分(C)の配合量が10重量部未満では、得られる硬化物の透明性が劣る場合があり、96重量部を越えると、帯電防止性が劣る場合がある。
4.溶剤
本発明に用いられる溶剤は、成分(C)の種類に応じて、成分(C)の溶解度が10重量%未満、好ましくは8重量%未満である溶剤(成分(D))と、成分(C)の溶解度が10重量%以上、好ましくは40重量%以上である溶剤(成分(E))とに分けられる。即ち、特定の溶剤が成分(D)であるか、成分(E)であるかは、成分(C)の種類により決定される。ここで、溶解度は、25℃における成分(C)の飽和溶解度により定義される。具体的には、成分(C)及び溶剤からなる溶液中の成分(C)の固形分濃度を測定することにより求めることができる。
本発明の液状硬化性組成物中の溶剤(D)及び溶剤(E)からなる全溶剤は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量の濃度が、0.5〜75重量%となるように添加される。即ち、全溶剤の添加量としては、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量を100重量部としたときに、33.3〜19,900重量部の範囲内の値が好ましい。この理由は、全溶剤の添加量が33.3重量部未満となると、組成物の粘度が増加して塗布性が低下する場合があり、一方、19,900重量部を越えると、得られる硬化物の膜厚が薄過ぎて、十分な硬度が発現しない場合があるからである。ただし、この値は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)が組成物中に均一に分散又は溶解していることが必須条件であり、具体的な溶剤濃度は、成分(C)の種類によって変化し得る。
溶剤は、特に限定されるものではないが、通常、常圧での沸点が200℃以下の溶剤が好ましい。具体的には、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類、アミド類等が用いられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等を挙げることができる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。エーテル類としては、例えば、ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を挙げることができる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等を挙げることができる。炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等を挙げることができる。アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
5.成分(D)
本発明に用いられる成分(D)は、前述のように、使用する成分(C)の溶解度が10重量%未満である溶剤である。以下に、いくつかの具体例を挙げる。
成分(C)として、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを使用する場合、その溶解度が0.1重量%未満である水、0.3重量%であるヘキサンを、成分(D)として用いることができる。
成分(C)としてトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを使用する場合、その溶解度が0.1重量%未満である水を、成分(D)として用いることができる。
成分(C
)としてペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを使用する場合、その溶解度が0.8重量%である水、0.6重量%であるヘキサンを、成分(D)として用いることができる。
成分(C)としてトリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレートを使用する場合、その溶解度が0.1重量%未満である水を、成分(D)として用いることができる。
成分(C)としてトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートを使用する場合、その溶解度が1重量%である水、2重量%であるエタノール、8重量%である1−プロパノール、7重量%であるイソプロピルアルコール、6重量%であるn−ブタノールを、成分(D)として用いることができる。
これらの溶剤の中でも、液状硬化性組成物から得られる硬化物の導電性の観点から、水や、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等の有機溶剤が好ましい。
本発明では、成分(D)が水である場合は、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、0.1〜50重量%であることが好ましく、5〜30重量%であることがより好ましい。一方、成分(D)が有機溶剤である場合は、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、5〜95重量%であることが好ましく、8〜90重量%であることがより好ましい。
6.成分(E)
本発明に用いられる成分(E)は、前述のように、使用する成分(C)の溶解度が10重量%以上である溶剤である。以下に、いくつかの具体例を挙げる。
(C)成分として、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等を用いる場合、(E)成分として、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン類;ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N―メチルピロリドン等のアミド類を用いることができる。
(C)成分として、例えば、トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレートを用いる場合、(E)成分として、例えば、上記のアルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、アミド類や、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類等を用いることができる。
(C)成分として、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートを用いる場合、(E)成分として、例えば、メタノール等のアルコール類や、上記のケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類、アミド類等を用いることができる。
これらの溶剤の中でも、液状硬化性組成物の液安定性の観点から、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が好ましい。
成分(D)と成分(E)の配合割合は、(C)成分の種類により変動するが、通常は、重量比で5:95〜50:50であることが好ましく、より好ましくは5:95〜30:70である。成分(D)と成分(E)の組合せとして、成分(D)の沸点が、成分(E)の沸点より高いことが好ましい。また、成分(D)及び成分(E)の各々が複数種類の溶剤を併用するものであってもよい。
7.成分(F)
本発明の液状硬化性組成物は、放射線を照射することだけで硬化するが、硬化速度をさらに高めるため、成分(F)として光重合開始剤を配合してもよい。
尚、本発明において、放射線とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
成分(F)の配合量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。成分(F)は、1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。
成分(F)としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等を挙げることができる。
8.その他の重合性不飽和基を有する化合物
本発明の組成物には、成分(A)〜成分(F)以外の添加剤として、その他の重合性不飽和基を有する化合物(成分(G))を必要に応じて配合することができる。ここで、成分(G)とは、分子内に重合性不飽和基を1つ有する化合物である。
成分(G)の具体例としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(3)で表される化合物等が挙げられる。
CH−C(R)−COO(RO)−Ph−R 式(3)
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、Phはフェニレン基を示し、pは0〜12、好ましくは1〜8の数を示す。)
成分(G)の市販品としては、アロニックス M−101、M−102、M−111、M−113、M−114、M−117(以上、東亜合成(株)製);ビスコート LA、STA、IBXA、2−MTA、#192、#193(大阪有機化学(株)製);NK エステル AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G(以上、新中村化学工業(株)製);ライトアクリレート L−A、S−A、IB−XA、PO−A、PO−200A、NP−4EA、NP−8EA(以上、共栄社化学(株)製);FA−511、FA−512A、FA−513A(以上、日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
9.添加剤
本発明の組成物には、この他の添加剤として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、滑材等を必要に応じて配合することができる。酸化防止剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:イルガノックス1010、1035、1076、1222等、紫外線吸収剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:チヌビン P234、320、326、327、328、213、329、シプロ化成(株)製 商品名:シーソーブ102、103、501、202、712等、光安定剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:チヌビン292、144、622LD、三共(株)製 商品名:サノ−ルLS770、LS440、住友化学工業(株)製 商品名:スミソーブ TM−061等を挙げることができる。
このようにして得られた本発明の組成物の粘度は、通常25℃において、1〜20,000mPa・sであり、好ましくは1〜1,000mPa・sである。
本発明の液状硬化性組成物は、成分(D)及び成分(E)の各溶剤を含有することにより、これらの溶剤間における成分(C)の溶解度の相違を利用して、得られる液状硬化性組成物を塗布、乾燥する際に、成分(C)を意図的に分離させるので、その結果、成分(A)である酸化物粒子を、乾燥被膜中で偏在化させることができる。従って、本発明の硬化膜及び積層体では、より少ない成分(A)の添加量で、効果的な導電性を実現することができる。また、成分(A)の添加量が低減できるので、成分(A)による光の吸収・散乱が少なく、より透明性の高い膜を形成することができる。さらに成分(B)である非導電性粒子を含有することにより、帯電防止機能、即ち、硬化膜としたときの表面抵抗として1012Ω/□以下の値を維持しながら、耐擦傷性を向上させることができ、かつ低ヘイズ値を達成することができる。
II.硬化膜及び帯電防止用積層体
本発明の硬化膜は、上述の液状硬化性組成物を塗布、乾燥した後に、放射線を照射して、組成物を硬化させることにより得ることができる。
得られた硬化膜の表面抵抗は、1×1012Ω/□以下、好ましくは1×1010Ω/□以下、より好ましくは1×10Ω/□以下である。表面抵抗が1×1012Ω/□を越えると、帯電防止性能が十分でなく、埃が付着し易くなったり、付着した埃を容易に除去できない場合がある。
組成物の塗布方法としては特に制限はないが、例えば、ロールコート、スプレーコート、フローコート、デイピング、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の方法を適用することができる。
組成物の硬化に用いる放射線の線源としては、組成物を塗布後、短時間で硬化させ得るものである限り特に制限はない。
可視光線の線源としては、例えば、直射日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また、紫外線の線源としては、例えば、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等を、また、電子線の線源としては、例えば、市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式等を挙げることができる。
α線、β線及びγ線の線源としては、例えば、60Co等の核分裂物質を挙げることができ、γ線については、加速電子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができる。これら放射線は、1種単独で又は2種以上を同時に照射してもよく、また、1種以上の放射線を、一定期間をおいて照射してもよい。
硬化膜の膜厚は、0.1〜20μmであることが好ましい。タッチパネル、CRT等の最表面での耐擦傷性を重視する用途では比較的厚く、好ましくは2〜15μmである。一方、光学フィルムの帯電防止膜として用いる場合、好ましくは0.1〜10μmである。
また、光学フィルムへ用いる場合、透明性が必要であり、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。
本発明の硬化膜が適用される基材は、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木材、スレート等特に制限はないが、放射線硬化性という生産性の高い、工業的有用性を発揮できる材料として、例えば、フィルム、ファイバー状の基材に好ましく適用される。特に好ましい材料は、プラスチックフィルム、プラスチック板である。そのようなプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン/ポリメチルメタクリレート共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、トリアセチルセルロース樹脂、ジエチレングリコールのジアリルカーボネート(CR−39)、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、環化ポリオレフィン樹脂(例えば、ノルボルネン系樹脂)等を挙げることができる。
本発明の硬化膜は、優れた耐擦傷性、密着性を有するため、ハードコートとして有用である。また、優れた帯電防止機能を有するため、フィルム状、板状、又はレンズ等の各種形状の基材に配設されることにより帯電防止膜として有用である。
本発明の硬化膜の適用例としては、例えば、タッチパネル用保護膜、転写箔、光デイスク用ハードコート、自動車用ウインドフィルム、レンズ用の帯電防止保護膜、化粧品容器等の高意匠性の容器の表面保護膜等主として製品表面傷防止や静電気による塵埃の付着を防止する目的でなされるハードコートとしての利用、また、CRT、液晶表示パネル、プラズマ表示パネル、エレクトロルミネッセンス表示パネル等の各種表示パネル用の帯電防止用反射防止膜としての利用、プラスチックレンズ、偏光フィルム、太陽電池パネル等の帯電防止用反射防止膜としての利用等を挙げることができる。
光学物品に反射防止機能を付与する場合、基材、又はハードコート処理された基材等に、低屈折率層を形成する方法、又は低屈折率層と高屈折率層との多層構造を形成する方法が有効であることが知られているが、本発明の硬化膜は、これを基材上に形成することにより、光学物品に反射防止機能を付与する帯電防止用積層体の一つの層構造として用いることも有用である。即ち、本発明の硬化膜をこれよりも低屈折率の膜と併用することで、反射防止性能を有する帯電防止積層体を形成することができる。
このような帯電防止用積層体としては、例えば、本発明の硬化膜上に形成される低屈折率層として、その厚さが0.05〜0.20μmで、屈折率が1.30〜1.45のコート層を用いた積層体を挙げることができる。また、本発明の硬化膜上に形成される高屈折率層として、その厚さが0.05〜0.20μmで、屈折率が1.65〜2.20のコート層を用い、さらにこの高屈折率層の上に形成される低屈折率層として、その厚さが0.05〜0.20μmで、屈折率が1.30〜1.45のコート層を用いた積層体を挙げることができる。
帯電防止用積層体の製造において、他の要求、例えば、ノングレア効果、光の選択吸収効果、耐候性、耐久性、転写性等の機能をさらに付与するために、例えば、1μm以上の光散乱性の粒子を含有する層を加えること、染料を含有する層を加えること、紫外線吸収剤を含有する層を加えること、接着層を加えること、接着層と剥離層を加えること等が可能であり、さらに、これらの機能付与成分を本発明の帯電防止用硬化性組成物の1成分として加えることも可能である。
本発明の帯電防止用積層体は、例えば、プラスチック光学部品、タッチパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック筐体、プラスチック容器、建築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の傷付き(擦傷)防止や汚染防止のためのハードコ−ティング材;各種基材の接着剤、シ−リング材;印刷インクのバインダ−材等として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制限を受けるものではない。尚、以下において、部、%は、特に断らない限り、それぞれ重量部、重量%を示す。
[合成例1]
反応性表面処理剤の合成
攪拌機付きの容器内のγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン7.8部と、ジブチル錫ジラウレート0.2部とからなる溶液に対し、イソホロンジイソシアネート20.6部を、乾燥空気中、50℃、1時間の条件で滴下した後、60℃、3時間の条件で、さらに攪拌した。
これにペンタエリスリトールトリアクリレート71.4部を、30℃、1時間の条件で滴下した後、60℃、3時間の条件で、さらに攪拌し、反応液とした。
この反応液中の生成物、即ち、反応性表面処理剤における残存イソシアネート量をFT−IRで測定したところ、0.1重量%以下であり、各反応がほぼ定量的に行われたことを確認した。また、分子内に、チオウレタン結合と、ウレタン結合と、アルコキシシリル基と、重合性不飽和基とを有することを確認した。
[合成例2]
反応性シリカゾル(RB)の合成
攪拌機付きの容器内に、合成例1で合成した反応性表面処理剤8.7部、メチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製 商品名:MEK−ST、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)91.3部、イオン交換水0.1部の混合液を、60℃、3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル1.4部を添加し、さらに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性粒子(RB−1)のメチルエチルケトン分散液を得た。さらに、この分散液をエバポレーターにてメタノールに溶剤置換した。このメタノール分散液をアルミ皿に2g秤量後、175℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、35%であった。また、この分散液を磁性るつぼに2g秤量後、80℃のホットプレート上で30分予備乾燥し、750℃のマッフル炉中で1時間焼成した後の無機残渣より、固形分中の無機含量を求めたところ、76重量%であった。
[実施例1〜5、比較例1,2]
以下、本発明の液状硬化性組成物の調製例等を実施例1〜5に示し、また比較調製例等を比較例1,2に示す。また、各成分の配合重量比を表1に示す。表1の配合量の数値は、重量部である。
(1)液状硬化性組成物の調製
紫外線を遮蔽した容器中において、アンチモン含有酸化錫分散液(石原産業(株)製、SN−100D、分散溶媒:水、アンチモン含有酸化錫含量:30重量%、平均粒子径:20nm)(A−1)57.3部、合成例2で得られた反応性シリカゾル(RB−1)のメタノール分散液28.6部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(日本化薬(株)製 商品名 KAYARAD DPHA)(C−1)72.8部、水40.7部、メタノール397.1部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(F−1)5.5部、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1(F−2)2.8部を50℃で2時間攪拌することで均一な溶液の組成物を得た。この組成物の固形分含量、固形分中の無機含量を合成例2と同様に測定したところ、それぞれ18重量%、16重量%であった。
また、C−1の溶剤への溶解性を確認するため、C−1 5gを水5g、又はメタノール5gと室温下で混合、室温下で3日放置した。得られた混合物の上澄みを120℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、それぞれ0.1重量%以下、50重量%であった。即ち、C−1の水、メタノールに対する溶解性は、それぞれ0.1重量%以下(10重量%未満)、50重量%(10重量%以上)であった。
同様の操作法により、表1に示す実施例2〜5、比較例1,2の各組成物を得た。
尚、比較例1の組成物は、A−1及びC−1が溶剤と分離してしまった。
(2)硬化膜の作製
上記の(1)で得られた組成物を、ワイヤーバーコータを用いて、ポリエステルフィルムA4300(東洋紡績(株)製、膜厚188μm、)上に塗工し、オーブン中、80℃、3分間の条件で乾燥し、塗膜を形成した。次いで、大気中、メタルハライドランプを用いて、1J/cm2の光照射条件で塗膜を紫外線硬化させ、表1記載の膜厚の硬化膜(ハードコート層)を形成した。
尚、比較例1の組成物では、硬化膜及び後述する積層体は作製できなかった。
(3)積層体(反射防止能を有する帯電防止用積層体)の作製
上記の(1)で得られた組成物を、ワイヤーバーコータを用いて、ポリエステルフィルムA4300(東洋紡(株)製、膜厚188μm、)上に塗工し、オーブン中、80℃、3分間の条件で乾燥し、塗膜を形成した。次いで、大気中、メタルハライドランプを用いて、1J/cm2の光照射条件で塗膜を紫外線硬化させ、表1記載の膜厚の硬化膜(ハードコート層)を形成した。
さらに、低屈折率コート材(JSR(株)製 オプスターJN7215 固形分含量:3%、硬化膜の屈折率:1.41)を上記硬化膜上に、ワイヤーバーコーター(#6)を用いて塗工し、室温で5分間風乾して、塗膜を形成した。この塗膜を、オーブンを用いて140℃、10分の条件で加熱し、膜厚0.1μmの低屈折率膜を形成し、反射防止能を有する帯電防止用積層体を得た。
(4)硬化膜及び積層体の評価
得られた硬化膜及び積層体について耐擦傷性、全光線透過率、ヘーズ及び表面抵抗を以下の基準で評価した。また、積層体の反射率を下記に示す測定法で評価した。
(i)耐擦傷性
硬化物の表面を、#0000スチールウールにより、荷重200g/cm2の条件で100回こすり、これらの耐擦傷性を以下の基準から目視にて評価した。得られた結果を表1に示す。
評価5:傷の発生が全く観察されなかった。
評価4:1〜5本の傷の発生が観察された。
評価3:6〜50本の傷の発生が観察された。
評価2:51〜100本の傷の発生が観察された。
評価1:塗膜剥離が観察された。
尚、評価3以上の耐擦傷性であれば、実用上許容範囲であり、評価4以上の耐擦傷性であれば、実用上の耐久性が優れていることから好ましく、評価5の耐擦傷性であれば、実用上の耐久性が著しく向上することからさらに好ましいといえる。
(ii)反射率
積層体における反射率(測定波長域における最低反射率)を、分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)により、JIS K7105(測定法A)に準拠して、波長340〜700nmの範囲で測定した。
即ち、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、各波長における積層体(反射防止膜)における最低反射率を測定した。得られた結果を表1に示す。
(iii)全光線透過率、ヘーズ
硬化膜及び積層体の全光線透過率及びヘーズを、カラーヘーズメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、JIS K7105に準拠して測定した。得られた結果を表1に示す。
(iv)表面抵抗
硬化膜及び積層体の表面抵抗(Ω/□)を、ハイ・レジスタンス・メーター(アジレント・テクノロジー(株)製 Agilent4339B)、及びレジスティビティ・セル16008B(アジレント・テクノロジー(株)製)を用い、印加電圧100Vの条件で測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005068369
表1中、酸化物粒子(A)、及びシリカ粒子(B)は、各分散ゾルの仕込量中に含まれる微粉末乾燥重量(有機溶剤を除く)を示す。
表1中の略称の内容を下記に示す。
A−1:水分散ATOゾル(石原産業(株)製 SN−100D ATO含量:30重量%、数平均一次粒子径:20nm)
RB−1:合成例2で製造した反応性シリカゾル
C−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
F−1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
F−2:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン
−1

Claims (13)

  1. 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)インジウム、アンチモン、亜鉛及び錫よりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物を主成分とする粒子、
    (B)非導電性粒子、
    (C)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物、
    (D)成分(C)の溶解度が10重量%未満である溶剤、
    (E)成分(C)の溶解度が10重量%以上の溶剤、
    を含有し、成分(A)、(B)及び(C)が、均一に分散又は溶解していることを特徴とする液状硬化性組成物。
  2. 前記成分(A)〜(E)に加え、(F)光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の液状硬化性組成物。
  3. 前記成分(A)が、アンチモン含有酸化錫(ATO)又はインジウム含有酸化錫(ITO)を主成分とする粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液状硬化性組成物。
  4. 前記成分(A)及び(B)の少なくとも一成分が、表面処理剤により表面処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物。
  5. 前記表面処理剤が、2以上の重合性不飽和基、下記式(1)に示す基、及びシラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を有する化合物であることを特徴とする請求項4に記載の液状硬化性組成物。
    −X−C(=Y)−NH− 式(1)
    [式中、Xは、NH、O(酸素原子)又はS(イオウ原子)を示し、Yは、O又はSを示す。]
  6. 前記式(1)で表される基が、−O−C(=O)−NH−、−O−C(=S)−NH−及び−S−C(=O)−NH−からなる群から選択される少なくとも1種類の基であることを特徴とする請求項5に記載の液状硬化性組成物。
  7. 前記成分(D)が、水であり、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、0.1〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物。
  8. 前記成分(D)が、有機溶剤であり、組成物に含まれる全溶剤中の含有量が、5〜95重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物。
  9. 前記成分(B)がシリカ粒子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物を硬化してなり、表面抵抗値が1×1012Ω/□以下であることを特徴とする硬化膜。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物に放射線を照射して、該組成物を硬化せしめて硬化膜を形成する工程を有することを特徴とする硬化膜の製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の液状硬化性組成物を硬化してなる硬化膜層を有する帯電防止用積層体。
  13. 前記硬化膜層の厚さが0.1〜20μmである請求項12に記載の帯電防止用積層体。
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