JP4998052B2 - 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 - Google Patents
液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4998052B2 JP4998052B2 JP2007091357A JP2007091357A JP4998052B2 JP 4998052 B2 JP4998052 B2 JP 4998052B2 JP 2007091357 A JP2007091357 A JP 2007091357A JP 2007091357 A JP2007091357 A JP 2007091357A JP 4998052 B2 JP4998052 B2 JP 4998052B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- curable composition
- acrylate
- liquid curable
- cured film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
近年、情報通信機器の発達と汎用化は目覚しいものがあり、ハードコート、帯電防止膜等のさらなる性能向上及び生産性の向上が要請されるに至っている。
これらの要求に対して、生産性が高く、常温で硬化できることに注目し、放射線硬化性の材料が種々提案されている。
1.下記成分(A1)、(A2)、(B)、(C)及び(D):
(A1)3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体
(A2)イソプレンスルホン酸(共)重合体
(B)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物
(C)光重合開始剤
(D)溶剤
を含有する液状硬化性組成物。
2.前記成分(A1)配合量が、溶剤を除く組成物中の全固形分量を100重量%としたときに、0.05〜4重量%の範囲内である上記1に記載の液状硬化性組成物。
3.前記成分(B)の化合物が有する重合性不飽和基が(メタ)アクリロイル基である上記1又は2に記載の液状硬化性組成物。
4.前記成分(D)の溶剤が、水及びアルコール系有機溶剤を含む上記1〜3のいずれかに記載の液状硬化性組成物。
5.上記1〜4のいずれかに記載の液状硬化性組成物を硬化して得られる、表面抵抗値が1×1012Ω/□以下である硬化膜。
6.上記1〜4のいずれかに記載の液状硬化性組成物に放射線を照射して、該組成物を硬化せしめる工程を有する硬化膜の製造方法。
7.上記1〜4のいずれかに記載の液状硬化性組成物を硬化してなる硬化膜層を有する帯電防止用積層体。
I.液状硬化性組成物
本発明の液状硬化性組成物(以下、本発明の組成物という)は、下記成分(A)〜(E)を含み得る。成分(A)〜(D)は必須成分であり、成分(E)及び(F)は必要に応じて添加される任意成分である。
(A1)3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体
(A2)イソプレンスルホン酸(共)重合体
(B)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物
(C)光重合開始剤
(D)溶剤
(E)その他の重合性不飽和基を有する化合物
(F)添加剤
以下、各成分について具体的に説明する。
本発明で用いる導電性複合体は、3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体(A1)と、イソプレンスルホン酸(共)重合体(A2)とを含む。
本発明に用いられる導電性複合体は、得られる液状硬化性組成物の硬化被膜の導電性を発現させるのに必須な成分である。
導電性複合体は、その製造上、実質的に、3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体(PEDOT)とドーパントとの複合体、酸化剤及び溶媒を含んだ溶液の形態で用いられる。ここで、酸化剤は、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーからその重合体(PEDOT)を製造する際に必要な重合触媒であり、得られる導電性複合体の溶液中に存在する成分である。本発明で、「導電性複合体」というときには、上記成分(A1)及び(A2)から構成される複合体を意味し、酸化剤は含まない。
3,4−ジオキシチオフェンの重合体(A1)は、一般に「PEDOT」と表示される導電性高分子であり、導電性高分子として広く用いられている。
本発明で用いる導電性複合体は、ドーパントとして機能するイソプレンスルホン酸(共)重合体に特徴を有する。イソプレンスルホン酸(共)重合体を用いることにより、従来広く使用されているポリスチレンスルホン酸又はその塩に比べ、耐擦傷性(耐スチールウール性)が向上するという効果を示す。
イソプレンスルホン酸(共)重合体は、三元ブロック共重合体、三元ランダム共重合体、二元ブロック共重合体、二元ランダム共重合体等の各種の構成をとり得る。
本発明で用いるイソプレンスルホン酸(共)重合体の市販品の例としては、例えば、JSR株式会社製、DK201、DK202A、DK106、DK114、TED等が挙げられる。
上記イソプレンスルホン酸(共)重合体(A2)の水溶液に、重合触媒である酸化剤及び3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを加え、20〜80℃で、4〜24時間撹拌し、反応させて、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(A1;PEDOT)を製造することにより、導電性複合体が得られる。得られる導電性複合体に酸化剤が含まれることは上述した通りである。
ここで用いる酸化剤としては、特に制限はなく、3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合触媒として従来より用いられているものを使用できる。例えば、過酸化水素水、p−トルエンスルホン酸鉄(III)塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、塩化鉄(III)、硫化鉄(III)等が挙げられる。
尚、導電性複合体は、製造上、酸化剤及び水等の溶剤が含まれるが、導電性複合体の配合量にはこれらを含まない。
本発明に用いられる成分(B)は、得られる液状硬化性組成物の硬化被膜の成膜性、透明性の観点から、分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物である。このような成分(B)を用いることにより、優れた耐擦傷性、有機溶剤耐性を有する硬化物が得られる。
成分(B)の化合物が有する重合性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基及びビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
(メタ)アクリルエステル類としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングルコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(「トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレート」とも言う)、及びこれらの化合物を製造する際の出発アルコール類のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のポリ(メタ)アクリレート類、分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴウレタン(メタ)アクリレート類、及びオリゴエポキシ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
本発明の組成物中における成分(B)の配合量は、溶剤を除く組成物全量を100重量%としたときに、好ましくは74〜98重量%、より好ましくは80〜97重量%である。成分(B)の配合量が74重量%未満では、得られる硬化物の透明性が低下する場合があり、98重量%を超えると、帯電防止性が劣る場合がある。
本発明に用いられる成分(C)として、放射線(光)照射により活性ラジカル種を発生させる化合物(放射線(光)重合開始剤)を挙げることができる。
放射線(光)重合開始剤としては、光照射により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであれば特に制限はなく、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等を挙げることができる。
尚、本発明において、放射線とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
本発明に用いられる溶剤は、特に制限されるものではないが、通常、常圧での沸点が200℃以下の溶剤が好ましい。具体的には、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類、アミド類等が用いられる。これらは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、導電性複合体を溶剤に分散させた分散液を用いる場合には、この分散媒である溶剤が組成物中に混入するが、(D)成分としてこの分散体の溶剤を用いてもよいし、異なる溶剤を添加してもよい。
尚、本発明の組成物には、導電性複合体の製造時に反応溶媒として用いられた水が通常含まれる。導電性複合体の添加によって持ち込まれる水は、成分(D)の溶剤に含まれる。
(1)その他の重合性不飽和基を有する化合物
本発明の組成物には、成分(A)〜成分(D)以外の成分として、その他の重合性不飽和基を有する化合物(成分(E))を必要に応じて配合することができる。ここで、成分(E)とは、分子内に重合性不飽和基を1つ有する化合物である。
成分(E)の具体例としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(5)で表される化合物等が挙げられる。
CH2=C(R11)−COO(R12O)p−Ph−R13 式(5)
(式中、R11は水素原子又はメチル基を示し、R12は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R13は水素原子又は炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、Phはフェニレン基を示し、pは0〜12、好ましくは1〜8の数を示す。)
本発明の組成物には、その他の添加剤として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、滑材、スケールコントロール剤等を必要に応じて配合することができる。酸化防止剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:イルガノックス1010、1035、1076、1222等、紫外線吸収剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:チヌビン P234、320、326、327、328、213、329、シプロ化成(株)製 商品名:シーソーブ102、103、501、202、712等、光安定剤としては、チバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:チヌビン292、144、622LD、三共(株)製 商品名:サノ−ルLS770、LS440、住友化学工業(株)製 商品名:スミソーブ TM−061等、スケールコントロール剤としては東亜合成(株)製 商品名:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(ATBS)、旭化成ファインケム(株)製:ビニルアリルスルホン酸等を挙げることができる。
本発明では、液状硬化性組成物が分離、ゲル化等の不具合を起こさない範囲で、非導電性粒子、又は非導電性粒子とアルコキシシラン化合物とを有機溶媒中で反応させて得られる粒子を併用してもよい。
また、酸化アルミニウム(アルミナ)の水分散品としては、日産化学工業(株)製 商品名:アルミナゾル−100、−200、−520;酸化ジルコニウムの分散品としては、住友大阪セメント(株)製(トルエン、メチルエチルケトン分散のジルコニアゾル);酸化セリウム水分散液としては、多木化学(株)製 商品名:ニードラール;アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、等の粉末及び溶剤分散品としては、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテック等を挙げることができる。
本発明の組成物は、上記(A1)導電性ポリマー及び(A2)イソプレンスルホン酸(共)重合体、(B)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、(D)溶剤、及び必要に応じて、(E)その他の重合性不飽和基を有する化合物、(F)添加剤、(G)非導電性粒子をそれぞれ添加して、室温又は加熱条件下で混合することにより調製することができる。具体的には、ミキサ、ニーダー、ボールミル、三本ロール等の混合機を用いて、調製することができる。
本発明の硬化膜は、上述の液状硬化性組成物を塗布、乾燥した後に、放射線を照射して、組成物を硬化させることにより得ることができる。
得られた硬化膜の表面抵抗は、1×1012Ω/□以下、好ましくは1×1011Ω/□以下、より好ましくは1×1010Ω/□以下である。表面抵抗が1×1012Ω/□を超えると、帯電防止性能が十分でなく、埃が付着し易くなったり、付着した埃を容易に除去できない場合がある。
可視光線の線源としては、例えば、直射日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また、紫外線の線源としては、例えば、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等を、また、電子線の線源としては、例えば、市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式等を挙げることができる。
α線、β線及びγ線の線源としては、例えば、60Co等の核分裂物質を挙げることができ、γ線については、加速電子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができる。これら放射線は、1種単独で、又は2種以上を同時に照射してもよく、また、1種以上の放射線を、一定期間をおいて照射してもよい。
本発明の帯電防止積層体の表面抵抗は、好ましくは1×1012Ω/□以下、より好ましくは1×1011Ω/□以下である。表面抵抗が1×1012Ω/□を超えると、帯電防止性能が十分でなく、埃が付着し易くなったり、付着した埃を容易に除去できない場合がある。
また、光学フィルムへ用いる場合、透明性が必要であり、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。光学フィルムとして用いる場合には、上記硬化膜の上に低屈折率層を設けることが好ましい。
イソプレンスルホン酸−スチレン−イソプレンスルホン酸の三元ブロック共重合体(モル比=40/20/40)(JSR(株)製、DK202A)0.528部を含む39.20部の水溶液中に、酸化剤として0.120部の過酸化水素水、0.048部のp−トルエンスルホン酸(III)鉄塩、モノマーとして0.500部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に93.8部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2.0部、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)147.04部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
イソプレンスルホン酸−スチレン−イソプレンスルホン酸の三元ブロック共重合体(モル比=40/20/40)(JSR(株)製、DK202A)0.514部を含む39.20部の水溶液中に、酸化剤として0.390部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.486部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に96.1部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)147.04部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
イソプレンスルホン酸−スチレン−イソプレンスルホン酸の三元ブロック共重合体(モル比=30/40/30)(JSR(株)製、DK201)1.206部を含む14.86部の水溶液中に、酸化剤として0.484部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.300部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に95.0部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)170.85部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
イソプレンスルホン酸−スチレンのランダム共重合体(モル比=99/1)(JSR(株)製、DK114)0.300部を含む16.71部の水溶液中に、酸化剤として0.481部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.300部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に95.9部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)169.00部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
イソプレンスルホン酸−スチレンのランダム共重合体(モル比=80/20)(JSR(株)製、DK106)0.320部を含む18.57部の水溶液中に、酸化剤として0.481部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.300部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に95.9部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)167.14部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩0.468部を含む43.45部の水溶液中に、酸化剤として0.531部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.331部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に95.67部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)142.63部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
ポリスチレンスルホン酸0.648部を含む24.14部の水溶液中に、酸化剤として0.401部の過硫酸アンモニウム、モノマーとして0.500部の3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、60℃で6時間撹拌し反応させた。次いで、この反応混合物に96.07部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、光ラジカル重合開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製イルガキュア184 3.0部とをアルコール系溶剤であるプロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)161.51部に溶解させ、液状硬化性組成物を得た。
基材としてPETフィルムを用い、上記実施例及び比較例で得られた液状硬化性組成物をバーコート法により塗工し、オーブン中、80℃、2分間の条件で乾燥した。次いで、大気中、高圧水銀ランプを用いて、照射線量を300mJ/cm2として紫外線を照射することにより塗膜を硬化させて、導電性樹脂硬化膜(膜厚1〜2μm)を得た。ここで得られた導電性樹脂硬化膜を有する積層体(帯電防止用積層体)を図1に示す。
この導電性樹脂硬化膜のヘーズ、全光線透過率及び表面抵抗値を測定した。
導電性樹脂硬化膜の上に、さらにJSR社製低屈折率材料TU2180を塗工し、塗工後のヘーズ、全光線透過率及び表面抵抗値を測定し、耐擦傷性テストを行った。ここで得られた導電性樹脂硬化膜及び低屈折率層を有する積層体(帯電防止用積層体)を図2に示す。
得られた結果を表1に示す。
硬化膜(ハードコート層/PET積層体、及び低屈折率層/ハードコート層/PET積層体)のヘーズ(%)を、カラーヘーズメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、JIS K7105に準拠して測定した。
硬化膜(ハードコート層/PET積層体、及び低屈折率層/ハードコート層/PET積層体)の全光線透過率(%)を、カラーヘーズメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、JIS K7105に準拠して測定した。
硬化膜(ハードコート層/PET積層体、及び低屈折率層/ハードコート層/PET積層体)の表面抵抗(Ω/□)をハイ・レジスタンス・メーター(アジレント・テクノロジー(株)製 Agilent4339B)、及びレジスティビティ・セル16008B(アジレント・テクノロジー(株)製)を用い、印加電圧100Vの条件で測定した。
硬化膜(低屈折率層/ハードコート層/PET積層体)を、スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール(株)製)を学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業(株)製)に取りつけ、硬化膜の表面を荷重300gの条件で10回繰り返し擦過し、当該硬化膜の表面における傷の発生の有無を、目視で確認し、下記評価基準に従って評価した。
A:無傷
B:傷数本
C:全面傷
D:一部剥離
E:剥離
本発明の硬化膜は、例えば、タッチパネル用保護膜、転写箔、光ディスク用ハードコート、自動車用ウインドフィルム、レンズ用の帯電防止保護膜、化粧品容器等の高意匠性の容器の表面保護膜等主として製品表面傷防止や静電気による塵埃の付着を防止する目的でなされるハードコートとして利用することができる。
本発明の帯電防止用積層体は、例えば、タッチパネル、転写箔、光ディスク用ハードコート、自動車用ウインドフィルム、化粧品容器等の高意匠性の容器等に使用できる。
2 基材
3 導電性樹脂硬化層
4 低屈折率層
Claims (7)
- 下記成分(A1)、(A2)、(B)、(C)及び(D):
(A1)3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体
(A2)イソプレンスルホン酸とスチレンの共重合体
(B)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化合物
(C)光重合開始剤
(D)溶剤
を含有する液状硬化性組成物。 - 前記成分(A1)配合量が、溶剤を除く組成物中の全固形分量を100重量%としたときに、0.05〜4重量%の範囲内である請求項1に記載の液状硬化性組成物。
- 前記成分(B)の化合物が有する重合性不飽和基が(メタ)アクリロイル基である請求項1又は2に記載の液状硬化性組成物。
- 前記成分(D)の溶剤が、水及びアルコール系有機溶剤を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の液状硬化性組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性組成物を硬化して得られる、表面抵抗値が1×1012Ω/□以下である硬化膜。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性組成物に放射線を照射して、該組成物を硬化せしめる工程を有する硬化膜の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性組成物を硬化してなる硬化膜層を有する帯電防止用積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091357A JP4998052B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091357A JP4998052B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008248096A JP2008248096A (ja) | 2008-10-16 |
JP4998052B2 true JP4998052B2 (ja) | 2012-08-15 |
Family
ID=39973431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007091357A Active JP4998052B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4998052B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6864879B2 (ja) * | 2015-04-15 | 2021-04-28 | 国立大学法人山梨大学 | 導電性高分子複合体、導電性高分子複合体の製造方法、導電性高分子複合体組成物及び薄膜 |
KR101802432B1 (ko) * | 2015-04-27 | 2017-11-28 | 한국생산기술연구원 | 내수성이 향상된 전도성 고분자 조성물 및 이를 이용한 전도성 필름의 제조방법 |
JP6471661B2 (ja) * | 2015-09-24 | 2019-02-20 | 日信化学工業株式会社 | 高誘電率樹脂成形物、フィルム及び電気・電子部品 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0885730A (ja) * | 1994-09-19 | 1996-04-02 | Teijin Ltd | 制電性フイルム |
JPH10140142A (ja) * | 1996-09-12 | 1998-05-26 | Lion Corp | 帯電防止剤 |
JP4987239B2 (ja) * | 2004-08-30 | 2012-07-25 | 信越ポリマー株式会社 | 導電性組成物 |
JP4855025B2 (ja) * | 2005-09-16 | 2012-01-18 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止塗料、帯電防止膜及び帯電防止フィルム、光学フィルタ、光情報記録媒体 |
JP2008248098A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Jsr Corp | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 |
JP2008248168A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Jsr Corp | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007091357A patent/JP4998052B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008248096A (ja) | 2008-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4066870B2 (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
KR101148681B1 (ko) | 액상 경화성 조성물, 경화막 및 대전 방지용 적층체 | |
JP4144477B2 (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP2006306008A (ja) | 帯電防止用積層体 | |
JP4872142B2 (ja) | 帯電防止用硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止性反射防止積層体 | |
JP2004269644A (ja) | 硬化性組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP2006206832A (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP4998052B2 (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP5245190B2 (ja) | 液状硬化性組成物及び硬化膜 | |
JP2008248098A (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP2006348069A (ja) | 液状硬化性組成物及びその硬化膜 | |
JP2008248168A (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP5605111B2 (ja) | 帯電防止用積層体 | |
JP5151113B2 (ja) | 硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP2006348195A (ja) | 液状硬化性組成物及び硬化膜 | |
JP4961687B2 (ja) | 液状硬化性組成物及びその硬化膜 | |
JP5157046B2 (ja) | 帯電防止用硬化性組成物及びその硬化膜 | |
JP4609068B2 (ja) | 硬化性組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP4618018B2 (ja) | 帯電防止用積層体 | |
JP2007007984A (ja) | 帯電防止用積層体 | |
JP2007231112A (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP2006199912A (ja) | 導電性粒子を含有する硬化性組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP2005097438A (ja) | 硬化性組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP2009185184A (ja) | 硬化性組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090929 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120326 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120417 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120430 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4998052 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |