JP2005068244A - 変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低発熱性の表面変性カーボンブラックの提供。
【解決手段】 1分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び少なくとも一つの(メタ)アクリロキシ基を有するシリコーン化合物を表面に付着処理せしめてなる表面変性カーボンブラック。
【選択図】 なし
【解決手段】 1分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び少なくとも一つの(メタ)アクリロキシ基を有するシリコーン化合物を表面に付着処理せしめてなる表面変性カーボンブラック。
【選択図】 なし
Description
本発明は変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物に関し、更に詳しくはカーボンブラックの表面に、1分子中にアルコキシ基及び(メタ)アクリロキシ基を有するシリコーン化合物を付着処理せしめた表面変性カーボンブラック及びそれを含む、引張強さや耐摩耗性などに悪影響を及ぼすことなく、低発熱性の改良されたゴム組成物に関する。
カーボンブラックの表面をシリカやシリコーン化合物などで表面処理した各種表面処理カーボンブラックが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。
本発明は更に前記した各種表面処理カーボンブラックに比べて、ゴム物性を低下せしめることなく、更に改良された低発熱性を示す表面変性カーボンブラックを提供することをその目的とする。
本発明に従えば、1分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び少なくとも一つの(メタ)アクリロキシ基を有するシリコーン化合物を表面に付着処理せしめてなる表面変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物が提供される。
本発明によれば、以下の実施例にも示すように引張強さ(TB)、伸び(EB)、耐摩耗性を通常のカーボンブラックと同等程度に保ちながら反発弾性(特に高温)の高いゴム組成物を得ることが可能となる。
本発明においてはカーボンブラックを、1分子中に少なくとも一つのアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのC1〜C3のアルコキシ基)及び少なくとも一つの(メタ)アクリロキシ基(即ちアクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基)をともに有するシリコーン化合物と接触させて、カーボンブラックの表面に前記シリコーン化合物を付着せしめる。具体的には、例えばカーボンブラックに前記シリコーン化合物を造粒装置中において室温〜250℃の温度で混合、分散させた後、又は混合、分散させながら、脱水及び乾燥させることによりカーボンブラック表面に(メタ)アクリロキシ基を有する前記シリコーン化合物の縮合物相が形成される。
本発明において使用するカーボンブラックは特に限定はないが、ゴム配合のためには従来からタイヤその他に使用することができる任意のカーボンブラックをあげることができ、具体的にはSAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,MTなどのファーネスブラックの他、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどもあげることができる。
本発明においてカーボンブラックと接触させるシリコーン化合物は、例えば以下の一般式(I)で表すことができる。
(式中、R1,R2,R3,R4及びR5は独立に炭素数1〜3のアルコキシ基又は(メタ)アクリロキシ基又は水素及び炭素数が1〜14のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を示すが、それらのうちの少なくとも一つはアルコキシ基であり、少なくも一つは(メタ)アクリロキシ基を含む基であり、R6は(メタ)アクリロキシ基又は水素及び炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜8のアリール基を示す。x及びyは整数でxとyは1〜1000であるのが好ましい。)
なお、このx及びyで表わされるセグメントそれぞれの配列順には特に規定はなくランダムであってもブロック状部分があっても良い。
なお、このx及びyで表わされるセグメントそれぞれの配列順には特に規定はなくランダムであってもブロック状部分があっても良い。
本発明においてカーボンブラックと接触させるシリコーン化合物は前記の必須成分の他に他のアルコキシシリル基含有化合物を併用することもできる。これらの例としては、一般式(II):で表わされる化合物をあげることができる。
(式中、R7,R8及びR9は独立に炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキル基から選ばれる有機基又は水素原子であるが、R7,R8及びR9は1個以上のアルコキシ基を含むものとし、R10は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は水素原子である。zは1〜2000の整数である。)。
本発明に係る変性カーボンブラックの表面に付着する前記シリコーン化合物の量には特に限定はないが、SiO2量換算で変性カーボンブラック全量の0.1〜50重量%であるのが好ましく、1〜25重量%が更に好ましい。この付着量は表面付着処理による灰分量(600℃×1時間焼成)として測定されるが、通常のゴム用カーボンブラックの灰分量は0.2〜0.3重量%であるので一般的には測定された灰分量からこの量を差し引く必要がある。元のカーボンブラックの灰分量の値がわかっている場合にはこの値を差し引いて変性カーボンブラックの灰分量とする。これが未知の場合は変性カーボンブラックの灰分量−0.2(%)を付着量とすることができる。
本発明に係るゴム組成物に配合させるゴムとしては任意のゴムと使用することができ、タイヤ用として使用する場合には、従来よりタイヤ用として使用されている任意のジエン系ゴム、例えば各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、各種ブチルゴム(IIR)、各種EPM、各種EPDMなどをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。これとのゴムに対する変性カーボンブラックの配合量にも特に限定はないが、好ましくはゴム100重量部に対し10〜150重量部であり、20〜90重量部が更に好ましい。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて各種カーボンブラックや各種シリカ、その他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
変性カーボンブラック(変性CB)の調製
表Iに示す量(単位:g)の成分を用いて以下の様にして変性CB1、変性CB2及び変性CB3を調製した。
表Iに示す量(単位:g)の成分を用いて以下の様にして変性CB1、変性CB2及び変性CB3を調製した。
変性CB1
乳化剤、水及びシリコーン化合物Aをホモジナイザーでよく撹拌する。カーボンブラック(未造粒品)をスーパーミキサー((株)カワタ製)に入れてシリコーン化合物水分散物を静かに注ぐ。これを90℃250rpm20分間混合した後、さらに100℃8時間乾燥した。
乳化剤、水及びシリコーン化合物Aをホモジナイザーでよく撹拌する。カーボンブラック(未造粒品)をスーパーミキサー((株)カワタ製)に入れてシリコーン化合物水分散物を静かに注ぐ。これを90℃250rpm20分間混合した後、さらに100℃8時間乾燥した。
変性CB2
シリコーン化合物としてシリコーン化合物AとBを併用した以外は、変性CB1と全く同様の方法で製造した。
シリコーン化合物としてシリコーン化合物AとBを併用した以外は、変性CB1と全く同様の方法で製造した。
変性CB3
シリコーン化合物としてシリコーン化合物Bのみを使用したこと以外は変性CB1と全く同様にして製造した。
シリコーン化合物としてシリコーン化合物Bのみを使用したこと以外は変性CB1と全く同様にして製造した。
実施例1〜2及び比較例1〜3
サンプルの調製
表IIに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.5リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、140±5℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
サンプルの調製
表IIに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.5リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、140±5℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間加硫して加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴム物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
硬度(20℃)
JIS K6253に準拠して測定した。
硬度(20℃)
JIS K6253に準拠して測定した。
破断強度(T B )及び破断伸び(E B )
JIS K6251に準拠して測定した。
JIS K6251に準拠して測定した。
リュプケ反発弾性(0℃及び40℃)
JIS K6255に準じて、温度0℃及び40℃で測定した。
JIS K6255に準じて、温度0℃及び40℃で測定した。
耐摩耗性
ランボーン摩耗試験機を用いて荷重5kg(=49N)、スリップ率25%、時間4分、室温の条件で測定し摩耗減量を指数として示した。数字が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
ランボーン摩耗試験機を用いて荷重5kg(=49N)、スリップ率25%、時間4分、室温の条件で測定し摩耗減量を指数として示した。数字が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
表I脚注
*1:三菱化学(株)製ダイアブラック I
*2:三菱化学(株)製MKCシリケート MS51
*3:信越化学工業(株)製X−40−2655A
*4:花王(株)製エマルゲン 920
*1:三菱化学(株)製ダイアブラック I
*2:三菱化学(株)製MKCシリケート MS51
*3:信越化学工業(株)製X−40−2655A
*4:花王(株)製エマルゲン 920
表II脚注
*1:旭化成(株)製タフデン 1524
*2:乳化重合SBR スチレン量35重量%、油展量37.5phr
*3:三菱化学(株)製ダイアブラック I
*4:表I参照
*5:正同化学工業(株)製酸化亜鉛 3種
*6:日本油脂(株)製ビーズステアリン酸
*7:フレキシス(株)製SANTOFLEX 6PPD
*8:デグッサ(株)製Si69
*9:昭和シェル石油(株)製デゾレックス 3号
*10:大内新興化学工業(株)製ノクセラー CZ−G
*11:住友化学工業(株)製ソクシノール D−P
*1:旭化成(株)製タフデン 1524
*2:乳化重合SBR スチレン量35重量%、油展量37.5phr
*3:三菱化学(株)製ダイアブラック I
*4:表I参照
*5:正同化学工業(株)製酸化亜鉛 3種
*6:日本油脂(株)製ビーズステアリン酸
*7:フレキシス(株)製SANTOFLEX 6PPD
*8:デグッサ(株)製Si69
*9:昭和シェル石油(株)製デゾレックス 3号
*10:大内新興化学工業(株)製ノクセラー CZ−G
*11:住友化学工業(株)製ソクシノール D−P
Claims (4)
- 1分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び少なくとも一つの(メタ)アクリロキシ基を有するシリコーン化合物を表面に付着処理せしめてなる変性カーボンブラック。
- 前記シリコーン化合物の付着量がSiO2換算で変性カーボンブラック全量の0.1〜50重量%である請求項1に記載の変性カーボンブラック。
- 表面付着処理前の灰分量を除いた灰分量が0.1〜50重量%である請求項1又は2に記載の変性カーボンブラック。
- ゴム100重量部及び請求項1〜3のいずれか1項に記載の変性カーボンブラック10〜150重量部を含むゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003297695A JP2005068244A (ja) | 2003-08-21 | 2003-08-21 | 変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003297695A JP2005068244A (ja) | 2003-08-21 | 2003-08-21 | 変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005068244A true JP2005068244A (ja) | 2005-03-17 |
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ID=34403457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003297695A Pending JP2005068244A (ja) | 2003-08-21 | 2003-08-21 | 変性カーボンブラック及びそれを含むゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005068244A (ja) |
-
2003
- 2003-08-21 JP JP2003297695A patent/JP2005068244A/ja active Pending
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