JP2005068039A - 芳香族ジカルボン酸エステルの回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分を多量に含んでいるポリエステル廃棄物からも安定して高収率で原料モノマーを回収する方法を提供する。
【解決手段】芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物とアルキレングリコールとを用いて解重合反応し、次いで低級アルコールを添加反応して芳香族ジカルボン酸エステルを得るに際し、解重合反応槽内の圧力を、解重合反応液の反応温度における蒸気圧以上、使用するアルキレングリコールの解重合反応温度における蒸気圧+0.2MPa以下とする芳香族ジカルボン酸エステルの回収方法。
【選択図】なし

Description

本発明は,芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物から原料モノマーの1種である芳香族ジカルボン酸エステルを高収率で回収する方法に関する。
ポリアルキレンテレフタレートやポリアルキレンナフタレートといったポリエステルはその重合工程、または糸状若しくはフィルム状に成形する工程において不良品、屑等が発生しやすいことなどから、これらの不良品や屑、さらには使用後の製品(以下、これらを総称して、単にポリエステル廃棄物と略称することもある。)を回収し、再利用することが経済的に好ましく、さらには地球環境対策上の観点から必要である。
しかしながら、これら回収したポリエステル廃棄物の中には染料、難燃剤、他のプラスチック及び他の一般ゴミが混入しており、このポリマーの状態のまま溶融成形し再利用することは困難なことが多い。ゆえにこれら回収したポリエステル廃棄物からポリエステルの原料である、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、若しくはナフタレンジカルボン酸などの原料モノマーを分別回収することが好ましい。その原料モノマーを回収する方法としては、ポリエステルをエチレングリコール(以下、EGと略称することがある。)で解重合した後、メタノールを用いてエステル交換する方法(例えば、特許文献1、2参照)が知られているが、これらで用いられたポリエステル廃棄物は実験室用に調整されたものや他成分が混入しないように管理されたものである。
しかしながら実際に回収されるポリエステル廃棄物は、残念なことにリサイクル原料というよりも廃棄物・屑という意識があるため取り扱いに留意されない場合も多く、野積みなどにより風雨にさらされ水分を多量に含むものも存在する。これら水分を多量に含むポリエステル廃棄物から公知の方法により原料モノマーを回収すると反応性の悪化や収率の低下、多量の触媒が必要になる点、設備の安定運転が困難な点等の様々な問題が生じる。
本発明者らは、これらの問題に対応するため解重合反応開始から完結までの任意の段階で、アルキレングリコールおよびこれに同伴する成分を反応槽外に留去する方法を提案し(例えば、特許文献3参照)、その結果保存状況が悪いポリエステル廃棄物からも原料モノマーを回収できるようになった。しかしこの方法でも原料屑の組成(特に含水率)が大きく変動すると回収されるモノマーの品質や収率も変動するといった問題があった。
特開平10−219022号公報 特表平3−504379号公報 特開2001−139517号公報
本発明の目的は、水分を多量に含んでいるポリエステル廃棄物からも安定して高収率で芳香族ジカルボン酸エステルを回収する方法を提供することである。
本発明者は、このような困難な課題を解決するためにポリエステル廃棄物から芳香族ジカルボン酸エステルを安定して回収する方法について鋭意検討を重ね、本発明を完成した。
即ち本発明の目的は、芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物とアルキレングリコールとを用いて解重合反応し、次いで低級アルコールを添加反応して芳香族ジカルボン酸エステルを得るに際し、解重合反応槽内の圧力を、解重合反応液の反応温度における蒸気圧以上、使用するアルキレングリコールの解重合反応温度における蒸気圧+0.2MPa以下とする解重合方法により達成することが出来る。
本発明の回収法によれば、水分が混入したおよび/または混入する可能性があるポリエステル廃棄物からも安定して芳香族ジカルボン酸エステルを高収率で回収することが可能になる。
本発明における芳香族ポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体とアルキレングリコールから当業者が通常の製造方法で得ることができる芳香族ポリエステルを指す。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。ここで、アルキレンテレフタレートと比較して解重合反応時間が長く必要であり、副反応物の生成が多いポリアルキレンナフタレートでは本発明の効果が顕著であるため特に好ましい。さらに、市場からの回収量から考慮するとポリエチレンナフタレート(以下PENと略称することがある。)が経済性の観点より好ましい。
また芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物とは、ポリエステル廃棄物100重量部あたりの70重量部以上が芳香族ポリエステルであることをいい、共重合体もこれに含む。さらにポリエステル廃棄物には、他のポリマーが混合物として含有されていてもよく、その他のポリマーとしては例えばポリオレフィン類が挙げられ、より具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が好ましく挙げられる。以下、芳香族ポリエステルがPENである場合を一例としてあげて詳しく説明する。
本発明の回収方法において解重合反応で使用するアルキレングリコールとしては、エチレングリコールやジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール等を挙げることができるが、通常はポリエチレンナフタレートを重合する際にも利用できるエチレングリコールが好ましい。さらにこのアルキレングリコールは、常に試薬級の高い純度である必要は無い。例えば、解重合反応での未反応のアルキレングリコール成分や、得られた解重合反応生成物を更に例えば低級アルコールとエステル交換反応した際に生成した成分、具体的な例を挙げると原料ポリエステルを構成していたアルキレングリコール成分、およびナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル(以下NDCEと略称することがある。)等の誘導体などが少量混入したアルキレングリコール成分であっても、アルキレングリコールを主成分とするものであればよい。
本発明の回収方法において特徴となる解重合反応条件については、後述の圧力の条件以外は、PENを解重合することができる限り公知文献に記載されている、若しくは当業者の間で公知の任意の条件いずれも採用してもよい。使用するPENは、平均含水率が30重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは10重量%以下である。30重量%を超えると、PENを解重合反応槽内に投入してから除去する水分量が多くなるため、エネルギーが多く必要になり好ましくない。また30重量%以下の場合、なお含水率が低くても本発明にはなんら悪影響は受けないので、実験室レベルの0.5重量%以下の含水率であってもなんら問題はない。また、解重合反応槽内への水分などの持ち込みに関しては、PENに付着して持ち込まれる場合の他に、アルキレングリコール中に含まれて持ち込まれる場合が考えられる。この反応槽内に含まれる水の量が解重合反応槽内の総重量に対して10重量%以下であることが好ましい。すなわち、10重量%を超える場合、解重合反応槽から留去する水分量が多くなるため、エネルギーが多く必要になり好ましくない。
本発明において、解重合時の解重合反応槽内の圧力は解重合反応液の反応温度における蒸気圧以上、使用するアルキレングリコールの解重合反応温度における蒸気圧+0.2MPa以下となるようにする必要がある。すなわち、解重合反応温度における解重合反応液の蒸気圧以上に保持することにより、副生した軽沸点成分を発生量に伴い適切な量だけ迅速に反応槽外に排出することができる。ここで軽沸点成分とは原料から解重合反応槽内に持ち込まれたり、解重合反応時に起こる副反応により生成したりするジオキサンやアセトアルデヒド、水分などのアルキレングリコールよりも沸点の低い物質を指す。制御圧力としてさらに好ましくは反応温度における解重合反応液の蒸気圧+1kPa以上であり、特に好ましくは反応温度における解重合反応液の蒸気圧+10kPa以上である。すなわち、反応温度における解重合反応液の蒸気圧よりも高めに制御することにより、反応槽外への排出物中の軽沸点成分濃度を高くでき、効果的に排出できるので好ましい。また、制御圧力としては使用するアルキレングリコールの解重合反応温度における蒸気圧+0.2MPa以下とすることが好ましい。すなわち、蒸気圧を高く制御すると高圧反応設備となり経済性の観点から好ましくなく、加えて反応槽内に蓄積される軽沸点成分の量も増加するので好ましくない。なお先述のように解重合する際に解重合反応槽内に水分が持ち込まれている際には、解重合反応槽内の圧力を先述の範囲に制御する際に軽沸点成分として水蒸気が排出されることがあり、これもまた本発明の回収方法において好ましい一態様である。
本発明の回収方法においては、芳香族ポリエステルを解重合反応させることにより分子量を低下させた後、低級アルコールを添加し、低級アルコールとのエステル交換反応を実施して芳香族ジカルボン酸エステルを得るという2つの反応からなっている。ここで解重合反応では、芳香族ポリエスルとアルキレングリコールから、芳香族ジカルボン酸のジアルキレングリコールエステルを得る反応である。ゆえに、平衡反応の原理からアルキレングリコールが多いほうが解重合反応速度が速い。しかしながら、次に行うエステル交換反応では、芳香族ジカルボン酸のジアルキレングリコールエステルと低級アルコールから、芳香族ジカルボン酸エステルとアルキレングリコールを得る平衡反応となる。ゆえに、アルキレングリコールが少ない方が、芳香族ジカルボン酸エステルの生成する量が多いこととなる。
上述の反応のとおり、アルキレングリコールの仕込み量は解重合反応では芳香族ジカルボン酸のジアルキレングリコールエステルの反応速度に影響、エステル交換反応では芳香族ジカルボン酸エステルの収率(品質)に影響ということになるので、全体の品質(収率)を優先するにはエステル交換反応に混入するEGを削減することが必要になる。よって、エステル交換反応に混入するアルキレングリコールをいかに少量とするかが重要となる。これを達成するには、アルキレングリコールをできる限り留去することなく、軽沸点成分を効率よく系外に除去する方法が有効であることを、われわれは思料するに至った。そこで、これらを容易に制御するには、解重合反応時の圧力を制御して系外に排出するガス組成を軽沸成分の濃度が増加するようにコントロールする思想に至り、本発明を完成させた。一方収率のみを重視すると反応速度が低下する懸念があるが、それは反応温度を上昇すれば容易に解消することができた。
解重合反応時の圧力の制御方法としては、例えば解重合反応槽内の圧力を検知してこの圧力が一定となるように自動制御弁を用いて、解重合反応槽外への軽沸点成分を含む蒸気の排出量を制御する方法や、反応槽内の圧力が制御範囲以上となった時に解重合反応槽外へ蒸気を排出して制御する方法などが挙げられる。また、必要に応じ、窒素ガスなどの不活性ガスを用いて加圧してもよい。これらの操作により、反応に必要なアルキレングリコールは解重合反応槽内に保持しながら、PENやアルキレングリコールといった原料から持ち込まれたり、反応中に副成したりした軽沸点成分を必要量だけ逐次反応槽外に排出することが可能になる。また同時に軽沸点成分が原因となり進行する副反応も抑制することが可能になる。このように任意の段階で一時に軽沸点成分を除去するのではなく、軽沸点成分発生に伴う圧力上昇を感知して逐次軽沸点成分を反応槽外にパージする本発明の回収方法を活用すれば、特別に高価な設備投資をすることなく、含水率が高い原料を投入しても操作条件を一定の状態のままで安定して解重合反応を実施できる。
そしてその後、低級アルコールを添加して、低級アルコールとのエステル交換反応を行い、芳香族ジカルボン酸エステルを得る。低級アルコールとしては具体的には炭素数1〜6のアルコールが挙げられる。これらの中で好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコールが挙げられるが、さらに好ましくはメチルアルコールである。エステル交換反応条件は解重合後の芳香族ポリエステルから低級アルコールとのエステル交換反応を行うことができる限り公知文献に記載されている任意の条件のいずれも採用してもよい。具体的には110〜150℃で、常圧以上の圧力において、5分〜20時間の反応させることが好ましい。このような条件にてエステル交換反応を行うことで、芳香族ジカルボン酸エステルを高い収率で得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これにより本発明は何ら限定を受けるものではない。なお,実施例中に記載されたNDCE濃度は高速液体クロマトグラフ(日立製作所製L-7000シリ−ズ、インターフェイス:D−7000、UVディテクター:L−7400、カラムオーブン:L−7300、オートサンプラー:L−7200、ポンプ:L−7100、デガッサー:L−7610)を用い、カラムにはメルク社製 LiChrospher 100 RP−18(5μm)を用いて測定を行った。
[実施例1]
PEN150gにEG150gおよび水10gを加え、260℃、圧力を0.38〜0.45MPaの範囲に収まるように逐次、軽沸点成分を解重合反応槽外に除去しながら、1.0時間反応させた。なお260℃におけるEGの蒸気圧は0.44MPaであり、この解重合反応液の260℃における蒸気圧は0.38MPa以下であった。この際、留去した軽沸点成分ならびにEGの総量は18.0gであった。反応終了後、常圧に復帰させてさらに軽沸点成分ならびにEGを101.6g留去した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトAとする。この反応プロダクトAから38.09gを採取して、これに炭酸ナトリウム0.09gおよびメタノール180gを加え、攪拌機付きオートクレーブにて130℃密閉系の条件下にて1.0時間反応させた。反応終了後から放冷し温度が室温になってから、この反応混合物を取り出した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトBとする。反応プロダクトBを濾過により固液分離し、ケークと濾液をそれぞれ得た。このケークを乾燥させてメタノールを蒸発分離した結果、NDCEを主成分とする粗結晶27.8g(NDCE濃度=99.5重量%,NDCE収率=93.0mol%)が得られた。
[実施例2]
PEN150gにEG150gおよび水5gを加え、260℃、圧力を0.38〜0.45MPaの範囲に収まるように制御しながら解重合反応槽中で1.0時間反応させた。なおこの解重合反応液の260℃における蒸気圧は0.38MPa以下であった。この際、圧力を該範囲内に抑えるため、軽沸点成分ならびにEGを7.7g留去した。反応終了後、圧力を66.6kPa(500mmHg)まで減圧させ、さらに軽沸点成分ならびにEGを110.0g留去した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトCとする。この反応プロダクトCから37.45gを採取して、これに炭酸ナトリウム0.09gおよびメタノール180gを加え、攪拌機付きオートクレーブにて130℃密閉系の条件下にて1.0時間反応させた。反応終了後から放冷し温度が室温になってから、この反応混合物を取り出した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトDとする。反応プロダクトDを濾過により固液分離し,ケークと濾液をそれぞれ得た。このケークを乾燥させてメタノールを蒸発分離した結果,NDCEを主成分とする粗結晶27.8g(NDCE濃度=99.4重量%,NDCE収率=92.9mol%)が得られた。
[比較例1]
PEN150gにEG150gおよび水10gを加え、260℃、密閉条件下で1.0時間反応させた。この間密閉容器外に留去させた成分はないので、圧力が0.46MPaを超えていた。反応終了後、常圧に復帰させてさらに軽沸点成分ならびにEGを120.3g留去した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトEとする。この反応プロダクトEから37.94gを採取して、これに炭酸ナトリウム0.09gおよびメタノール180gを加え、攪拌機付きオートクレーブにて130℃密閉系の条件下にて1.0時間反応させた。反応終了後から放冷し温度が室温になってから、この反応混合物を取り出した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトFとする。反応プロダクトFを濾過により固液分離し、ケークと濾液をそれぞれ得た。このケークを乾燥させてメタノールを蒸発分離した結果、NDCEを主成分とする粗結晶23.2g(NDCE濃度=93.0重量%,NDCE収率=72.5mol%)が得られた。
[比較例2]
PEN150gにEG37.5gおよび水2.5gを加え、260℃、密閉条件下で1.0時間反応させた。この間密閉容器外に留去させた成分はないので、圧力が0.46MPaを超えていた。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトGとする。この反応プロダクトGから38.0gを採取して、これに炭酸ナトリウム0.09gおよびメタノール180gを加え、攪拌機付きオートクレーブにて130℃密閉系の条件下にて1.0時間反応させた。反応終了後から放冷し温度が室温になってから、この反応混合物を取り出した。このときに得られた反応混合物を反応プロダクトHとする。反応プロダクトHを濾過により固液分離し、ケークと濾液をそれぞれ得た。このケークを乾燥させてメタノールを蒸発分離した結果、NDCEを主成分とする粗結晶22.5g(NDCE濃度=91.2重量%,NDCE収率=69.0mol%)が得られた。
本発明の芳香族ジカルボン酸エステルの回収方法は、ポリエステル廃棄物中の芳香族ポリエステルを解重合反応して分子量を低下させた後、更に低級アルコールを添加しエステル交換反応を実施して、芳香族ジカルボン酸エステルを得る工程において、高い収率で芳香族ジカルボン酸エステルを回収することが可能であり、その工業的意義は大きい。

Claims (4)

  1. 芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物とアルキレングリコールとを用いて解重合反応し、次いで低級アルコールを添加反応して芳香族ジカルボン酸エステルを得るに際し、解重合反応槽内の圧力を、解重合反応液の反応温度における蒸気圧以上、使用するアルキレングリコールの解重合反応温度における蒸気圧+0.2MPa以下とする芳香族ジカルボン酸エステルの回収方法。
  2. 芳香族ポリエステルがポリアルキレンナフタレートである、請求項1記載の回収方法。
  3. 芳香族ポリエステルを主成分とするポリエステル廃棄物の平均含水率が30重量%以下である請求項1、2のいずれか1項に記載の回収方法。
  4. 解重合反応槽内の水の量が反応槽内の総重量を基準として10重量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の回収方法。
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