JP5679805B2 - 6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法 - Google Patents
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工程(a):前記ポリエステルをアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の有機酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩およびアルカリ土類金属の有機酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属化合物とを水またはグリコールの共存下で反応させる反応工程
工程(b):前記工程(a)での反応生成物から6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の金属塩を回収する工程、好ましくは前記工程(b)において反応生成物を固体成分と液体成分とに固液分離し、固体成分として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の金属塩を回収する工程
に順次供することを特徴とする6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法により、上記目的が達成できることが見出された。
共重合ポリエステルとして、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が70mol%、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が30mol%であり、アルキレングリコールとしてエチレングリコールを用いて重合したポリマー(以下、ポリマーAと略記することもある)チップ20.0g(共重合ポリエステルの繰り返し単位構造0.0537mol分を有する)に、水酸化ナトリウム12.4gならびにエチレングリコール200gを加え、攪拌付きセパラブルフラスコにて190〜200℃、常圧の条件下、3時間反応させ反応生成物を得た(得られた反応生成物のうち液体成分は228.6gであった)。得られた反応生成物のpHを測定したところ13であった。反応終了後、放冷してプロダクトの温度を30℃とした後、ろ過により固液分離し、固体成分(a)と濾液とをそれぞれ得た。その後、固体成分(a)と純水50gと混合し、再度ろ過により固液分離し、同様の操作を3回実施することで固体成分(b)と濾液とをそれぞれ得た。このケーク(b)を90〜100℃のスチーム乾燥機にて1日乾燥させたところ、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩を主成分とする物質を15.90g(回収率:95.0%)回収できた。
実施例1において、使用した金属化合物を水酸化カリウムとし、かつポリマーAのチップ量を50g(共重合ポリエステルの繰り返し単位構造0.134mol分を有する)、水酸化カリウム量を30gとしたことを除き、その他は実施例1と同様の反応操作を行った。得られた反応生成物(得られた反応生成物のうち液体成分は247.2gであった)を固液分離し、その他は実施例1と同様の回収操作を行ったところ、ケーク(b)として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸カリウム塩を主成分とする物質を31.63g(回収率:70.5%)回収できた。
共重合ポリエステルとして、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分が15mol%、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が85mol%であり、アルキレングリコールとしてエチレングリコールを用いて重合したポリマー(以下、ポリマーBと略記することもある)フィルム20.0g(共重合ポリエステルの繰り返し単位構造0.0741mol分を有する)に、水酸化ナトリウム11.9gならびにエチレングリコール200gを加え、攪拌付きセパラブルフラスコにて190〜200℃、常圧の条件下、3時間反応させ反応生成物を得た(得られた反応生成物のうち液体成分は232.5gであった)。得られた反応生成物のpHを測定したところ13.5であった。反応終了後、放冷してプロダクトの温度を30℃とした後、ろ過により固液分離し、固体成分(a)と濾液とをそれぞれ得た。その後、固体成分(a)と純水50gと混合し、再度ろ過により固液分離し、同様の操作を3回実施することで固体成分(b)と濾液とをそれぞれ得た。このケーク(b)を90〜100℃のスチーム乾燥機にて1日乾燥させたところ、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩を主成分とする物質を4.74g(回収率:94.9%)回収できた。
実施例3において、使用した水酸化ナトリウム量を8.9gとしたことを除き、その他は実施例3と同様の反応操作を行った。得られた反応生成物(得られた反応生成物のうち液体成分は246.5gであった)を固液分離し、その他は実施例3と同様の回収操作を行ったところ、ケーク(b)として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩を主成分とする物質を4.92g(回収率:98.4%)回収できた。
ポリマーBフィルム20.0g(共重合ポリエステルの繰り返し単位構造0.0741mol分を有する)に、水酸化ナトリウム11.9gならびに水200gを加え、攪拌付きオートクレーブにて190〜200℃、1.2〜1.6MPaの条件下、3時間反応させ反応生成物を得た(得られた反応生成物のうち液体成分は247.1gであった)。得られた反応生成物のpHを測定したところ13であった。反応終了後、放冷してプロダクトの温度を30℃とした後、ろ過により固液分離し、固体成分(a)と濾液とをそれぞれ得た。その後、固体成分(a)と純水50gと混合し、再度ろ過により固液分離し、同様の操作を3回実施することで固体成分(b)と濾液とをそれぞれ得た。このケーク(b)を90〜100℃のスチーム乾燥機にて1日乾燥させたところ、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩を主成分とする物質を4.96g(回収率:99.1%)回収できた。
実施例5において、使用した水酸化ナトリウム量を6.0gとしたことを除き、その他は実施例5と同様の反応操作を行った。得られた反応生成物(得られた反応生成物のうち液体成分は245.4gであった)を固液分離し、その他は実施例5と同様の回収操作を行ったところ、ケーク(b)として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩を主成分とする物質を4.95g(回収率:99.0%)回収できた。
実施例5において、使用した金属化合物を水酸化カリウムとし、かつ水酸化カリウム量を8.3gとしたことを除き、その他は実施例5と同様の反応操作を行った。得られた反応生成物(得られた反応生成物のうち液体成分は243.8gであった)を固液分離し、その他は実施例5と同様の回収操作を行ったところ、ケーク(b)として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸カリウム塩を主成分とする物質を4.03g(回収率:75.3%)回収できた。
以下、実験条件の決定の基礎となった6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸ナトリウム塩の溶解度について表1に示した。なおこの溶解度は所定の溶媒、pH、温度における溶質の最大溶解可能な質量を重量%で表記したものである。
Claims (9)
- 下記式(1)で表される6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分100〜1mol%及び6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸以外のジカルボン酸成分0〜99mol%とアルキレングリコール成分とからなるポリエステルから下記(a)及び(b)の各工程を逐次的に通過させることによる、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
工程(b):前記工程(a)での反応生成物から6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の金属塩を回収する工程。 - 前記工程(b)において反応生成物を固体成分と液体成分とに固液分離し、固体成分として6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の金属塩を回収する請求項1に記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記工程(a)において用いられる金属化合物の量が、ポリエステルの繰り返し単位構造に対し、2〜10mol倍であり、かつ使用する水またはグリコールの重量がポリエステルの重量に対し、1〜100重量倍であることを特徴とする請求項1または2記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記工程(a)において用いられる金属化合物が、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記工程(b)において固液分離を実施する反応生成物の液体成分の量が前記ポリエステルに対して1〜30重量倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記工程(b)において固液分離を実施する時の反応生成物の液体温度が0〜50℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸以外のジカルボン酸成分が、イソフタル酸、テレフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種のジカルボン酸であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- さらに前記工程(b)で得られた固体成分に対して水またはグリコールによる洗浄操作を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
- 前記工程(b)で得られた固体成分の洗浄に用いられる水またはグリコールの重量が得られた6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の重量に対し、1〜1000重量倍であることを特徴とする請求項8に記載の6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸金属塩の製造方法。
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