JP2005065720A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機がいずれの種類の遊技状態に制御されているかを可変表示装置によって遊技者が認識することが出来る遊技機を提供すること。
【解決手段】各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置70に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機であって、前記可変表示装置70は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓13に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面A〜Cを備え、前記遊技機は、前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記透視窓に臨ませる可変表示面A〜Cを切替える制御を行う表示面切替制御手段と、を備え、前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面A〜Cに切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段を含む。
【選択図】 図6
【解決手段】各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置70に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機であって、前記可変表示装置70は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓13に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面A〜Cを備え、前記遊技機は、前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記透視窓に臨ませる可変表示面A〜Cを切替える制御を行う表示面切替制御手段と、を備え、前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面A〜Cに切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段を含む。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備える遊技機に関わり、特に可変表示装置に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機として代表されるパチンコ機やスロットマシンにおいては、各々が識別可能な複数種類の図柄(識別情報)を変動表示可能な可変表示装置(例えば液晶表示器やリール装置等)を備え、該可変表示装置にて導出表示された表示結果が予め定められた表示態様となったときに遊技者にとって有利となる大当りや入賞が発生するとともに、これら大当りや入賞の発生に応じて遊技状態が通常の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態に制御されるものがある。
【0003】
このように制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、可変表示装置として例えば液晶表示器を備えた遊技機において、1個の表示面にて表示する表示態様(背景色や図柄の変動表示態様)を遊技状態の種類に応じて切替えるようにしたものがある。
【0004】
一方、パチンコ機において、入賞率を変化させうる複数種類の役物が装着された回転体を、遊技盤に開設した窓部に各役物が選択的に臨むように回転自在に配設し、窓部に臨む役物の種類を切替えることで遊技状態の種類が切替わるものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−134093号公報(第3−4頁、第1、7図)
【特許文献2】
特開平6−238047号公報(第6−7頁、第5−7図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように液晶表示器の1個の表示面にて表示する表示態様を遊技状態の種類に応じて切替えるようにしたものにあっては、表示面の表示態様が切替わるだけであるため、遊技状態の種類が切替わったことを遊技者が認識しにくいことがあった。
【0007】
また、上記特許文献1、2に記載のものにおいては、窓部に臨む役物の種類を切替えることで入賞率が変化するものであり、役物の種類を切替わるだけでは、遊技状態の種類が切替わったことを十分に認識させることが出来ず、興趣を高めることが出来なかった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技機がいずれの種類の遊技状態に制御されているかを可変表示装置によって遊技者が認識することが出来る遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面を備え、
前記遊技機は、
前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う表示面切替制御手段と、を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での識別情報の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示内容だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来、興趣が向上する。
なお、識別情報の変動表示態様が各々異なるとは、識別情報の変動表示速度、変動表示数、変動表示方向等が各々異なるものに限定されるものではなく、識別情報自体の形状や色彩、あるいは識別情報の背景色が異なるものや、表示結果が導出表示される表示領域の数、表示結果として導出表示される表示態様を構成する識別情報の組み合わせ数等が異なるものも含まれる。
【0010】
本発明の遊技機は、前記遊技制御手段により制御する遊技状態を移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技状態移行決定手段の決定結果に応じて前記遊技状態用切替制御手段が遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う可能性がある旨を示す表示面切替予告動作制御を行うことが可能な切替予告動作制御手段を含むことが好ましい。
このようにすれば、表示面切替予告動作制御を行うことで、可変表示面が切替わること、すなわち、遊技状態の移行の可能性に対して遊技者に期待感を持たせることが出来るため、遊技の興趣が向上する。
【0011】
本発明の遊技機の前記複数の可変表示面は、前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面を含むことが好ましい。
このようにすれば、可変表示面が切替わることで特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が変動するため、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。特に複数の可変表示面のうち特定の表示結果が導出表示される表示上の確率の低い可変表示面から高い可変表示面に切替えた場合においては、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0012】
本発明の遊技機は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が高い遊技状態に前記遊技制御手段により制御されているとき、当該遊技状態よりも前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が低い遊技状態に制御されているときよりも前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が高い可変表示面に切替える制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、事前決定手段が所定の遊技価値を付与すること、すなわち、特定の表示結果を導出表示させることを許容する確率と、可変表示面において特定の表示結果が導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。
【0013】
本発明の遊技機は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値を付与することを許容すると決定されたときに、前記所定の遊技価値を付与することを許容しないと決定されたときよりも高確率で前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う予告用切替制御手段を含むことが好ましい。
このようにすれば、特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与される確率が、予告用切替制御手段による可変表示面の切替制御が行われたときには切替制御が行われないときよりも高くなり、これにより遊技者は、可変表示面の切替制御が行われたときに特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与されることを期待することになるため、遊技者の期待感を高めることが出来る。
【0014】
本発明の遊技機は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されたときに1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて前記所定の遊技価値が付与される入賞が発生可能とされたスロットマシン遊技機であって、
前記入賞は複数種類の入賞を含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前入賞決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記遊技制御手段により前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が複数である遊技状態に制御されているとき、前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が単一である遊技状態に制御されているときに選択する可変表示面よりも入賞態様が表示される入賞領域が多い可変表示面に切替える制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、遊技者は選択されている可変表示面の入賞領域の数により事前入賞決定手段による決定状況を認識出来ることになるため、事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
尚、前記入賞領域とは、前記入賞に応じた入賞態様を構成する識別情報が導出表示される領域であり、例えば該入賞態様が複数の識別情報の組み合わせからなる場合、これら複数の識別情報の組み合わせを導出表示することが可能ないわゆる入賞ライン等を含む。
【0015】
本発明の遊技機は、各々が識別可能な複数種類の遊技用識別情報を変動表示可能であるとともに、前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、前記遊技用可変表示装置とは別個に設けられるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される演出用可変表示装置であることが好ましい。
このようにすれば、演出用可変表示装置において、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
尚、上記の演出用可変表示装置では、前記遊技用可変表示装置の表示結果として遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示されるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果以外の表示結果が導出表示されたときに、前記特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が前記特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される構成とされているが、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が前記演出用可変表示装置の表示結果として導出表示されるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果以外の表示結果が導出表示されたときに、前記特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が前記演出用可変表示装置の表示結果として導出表示されるようにしても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
(実施例1)
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1の上部には、外周に複数種類の遊技用図柄(遊技用識別情報)が配列された遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち1つの遊技用図柄がスロットマシン1の前面に設けられた遊技用透視窓3から見えるように配置されている。
【0018】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの遊技用図柄が遊技用透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、遊技用透視窓3に遊技用図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0019】
また、上記遊技用透視窓3の下方には、外周に複数種類の演出用図柄(演出用識別情報)が配列された演出用可変表示装置としてのサブリール82L、82C、82R(以下、演出用左リール、演出用中リール、演出用右リールともいう)、液晶表示器51、サブリール82L、82C、82Rと同様に演出用図柄(演出用識別情報)が配列された演出リール72(図4、図5参照)が一体的にユニット化された可変表示ユニット70が配設されており、後述するようにこれらサブリール82L、82C、82R、液晶表示器51、演出リール72にて構成される後述する3つの表示面が、演出用透視窓13に選択的に個々に臨むようになっている。
【0020】
また、本実施例では、図1に示すように、メインリール2L、2C、2Rに配列された遊技用図柄に比較して、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に配列された演出用図柄の方が大きく、かつ、表示領域も大きく形成されている。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の方がメインリール2L、2C、2Rよりも目立つように形成されている。
【0021】
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入部4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2R及びサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転を停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
【0022】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じてリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として3が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。
【0023】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2R及びそのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72等が回転し、各リール2L、2C、2R及びサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の図柄が連続的に変動する。この状態で左、中、右のいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2R及びそのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転が停止し、表示結果がそれぞれ導出表示される。
【0024】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化された入賞ラインL1上に、予め定められた図柄の組合せ(入賞態様)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技価値として遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
【0025】
また、本実施例のスロットマシン1においては、メインリール2L、2C、2Rの回転に伴って、そのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72も回転し、各サブリール82L、82C、82Rの図柄も連続的に変動する。そして、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作に応じて対応するメインリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出されることに伴って、回転が停止したメインリール2L、2C、2Rに対応するサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転も停止し、表示結果が導出されるようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72は、各々対応するメインリール2L、2C、2Rと連動して動作するようになっている。
【0026】
また、メインリール2L、2C、2Rの表示結果として入賞図柄の組合せが入賞ラインに導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、後述するようにサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の表示領域に対して予め定められた演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’や表示部72b(図12参照)に、メインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に導出された入賞図柄の組合せ(特定の表示結果)に対応する演出用入賞図柄(特定演出用表示結果)の組合せが当該演出用入賞図柄の組合せ以外の演出用入賞図柄の組合せ(非特定演出用表示結果)が導出されるよりも高い割合(例えば99%)で導出されるとともに、メインリール2L、2C、2Rの表示結果としていずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインL1に導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’にいずれかの演出用入賞図柄の組合せが導出されるよりも高い割合(例えば99%)で演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’にいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、高い割合でメインリール2L、2C、2Rに導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようになっている。
【0027】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メインリール2L、2C、2Rの表示結果として入賞図柄の組合せが入賞ラインに導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でメインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に導出された入賞図柄の組合せ(特定の表示結果)に対応する演出用入賞図柄の組合せ(特定演出用表示結果)が導出されるとともに、メインリール2L、2C、2Rの表示結果としていずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインに導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようにしても良い。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、100%の割合でメインリール2L、2C、2Rに導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようにしても良い。
【0028】
また、特に入賞ラインL1上に予め定められた特別図柄の組合せが揃って後述するビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞等の特別入賞が発生した場合には、メダルに加えて遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナスやレギュラーボーナスが遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【0029】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される遊技価値は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、遊技者にとって有利なビッグボーナスやレギュラーボーナス、さらには後述するアシストタイム等、遊技に関連する特典全てを含む。
【0030】
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【0031】
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【0032】
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0033】
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、ホッパーモータ32、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【0034】
演出制御基板90には、後述する演出用可変表示ユニット70に設けられるサブリール82L、82C、82R、液晶表示器51、演出リール72や、遊技効果LED52、スピーカ53、54が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0035】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路96、遊技効果LED52や各種リールランプ86L、86C、86R、87L、87C、87R、76、77の駆動制御を行うランプ駆動回路94、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路95、演出制御基板90に接続された各種スイッチやセンサからの信号を検出するためのスイッチ回路92、サブリールモータ84L、84C、84R、演出リールモータ74、ユニット回転用モータ78の駆動制御を行うモータ回路93等が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドや、演出制御基板90に接続されたスイッチ、センサからの検出信号を受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【0036】
次に、各リール2L、2C、2Rには、特に図示はしないが「黒7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の遊技用図柄が18個配列されている。
【0037】
本実施例では、通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「BAR−BAR−BAR」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるBAR入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、6枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。また、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
【0038】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ラインL1上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば特別入賞であるRB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃って、1枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生するレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。
【0039】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ラインL1上に、「黒7−黒7−黒7」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なビッグボーナス(BB)が発生し、通常遊技状態よりも小役入賞の発生確率が高いとともに予め定められたゲーム数(例えば30ゲーム)が提供される小役ゲームや、該小役ゲームが提供されている間において所定条件(例えばJacIN入賞)が成立することで発生する前述したRBが遊技者に対して付与される。
【0040】
本実施例では、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41が、入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する(以下フラグの当選ともいう)。
【0041】
内部当選フラグは、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが設定されたことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0042】
通常遊技状態において対象となるチェリー入賞、リプレイ入賞、スイカ入賞、ベル入賞、BB入賞、RB入賞の組合せは、該当する入賞の発生を許容する旨を示す内部当選フラグ(チェリーフラグ、リプレイフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、BBフラグ、RBフラグ)が設定され、かつ各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われた際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では停止された際の図柄を除き最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃うように制御される。
【0043】
また、ベル入賞の組合せは、内部抽選処理によりベル入賞の発生を許容する旨の内部当選フラグ(ベルフラグ)が当選し、かつその際選択された入賞条件に一致する操作方法にて各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに有効化された入賞ラインL1上に揃うように制御される。
【0044】
ベル入賞の入賞条件は、6通りの停止順(左−中−右、左−右−中、中−左−右、中−右−左、右−左−中、右−中−左)であり、これら入賞条件はメイン制御部41が行うリール制御振分処理によって、6通りの入賞条件に応じた制御パターンが別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのテーブルが選択されるか、によって決まるようになっており、ベルフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの入賞条件に一致する停止順にて各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われることでベル入賞の組合せが揃うこととなる。このため、通常遊技状態におけるベル入賞の組合せの出現率は、平均してベルフラグの内部当選確率の1/6程度となる。
【0045】
また、通常遊技状態において対象となる入賞の内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、そのゲームの終了後にクリアされる。
【0046】
これに対してBBフラグまたはRBフラグは、当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生するまで次ゲーム以降に持ち越され、BB入賞またはRB入賞が発生することでクリアされる。尚、これらBBフラグまたはRBフラグが当選した後、BB入賞またはRB入賞が発生するまでの状態をBBフラグまたはRBフラグの成立状態ともいう。
【0047】
本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、ベル入賞の入賞条件に適合する各リール2L、2C、2Rの停止順が報知される入賞条件報知状態、いわゆるアシストタイム(以下ATと称す)を発生させることが可能とされている。AT中のゲームでは、ベルフラグが当選したとき、すなわち、ベル入賞の発生が許容されたときに、後述するようにサブリールランプB87L、87C、87Rを用いてその際適用されるリール制御テーブルに応じた入賞条件に適合する停止順が報知される(図15参照)。これにより、AT以外の状態では、ベルフラグの当選により許容されたベル入賞を1/6程度しか発生させることができないのに対して、ATが発生することで、ベル入賞の入賞条件に適合する停止順が報知されるため、その停止順に従って各リール2L、2C、2Rの停止操作を行うことにより、ベルフラグの当選により許容されたベル入賞を取りこぼすことなく全て発生させることができるようになる。
【0048】
また、本実施例においてサブ制御部91は、チェリーフラグが内部当選したときに前記AT抽選を実施し、該AT抽選に当選し、かつ、サブリール82L、82C、82Rにて構成される可変表示面に形成され、賭数の設定に応じて有効化されるいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(図12(a)参照)上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったことを条件にATを発生させるようになっている。すなわち、サブ制御部91は前記AT抽選にてATが当選したとき、演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせを揃えることが出来るように、サブリール82L、82C、82Rのリール制御を行う。
【0049】
なお、サブ制御部91は、前記AT抽選によりATを発生させるか否かを決定するとともに、該抽選によりATが当選したときには、ベル入賞の入賞条件を報知するAT期間(例えば10ゲーム、30ゲーム等)等を決定するとともに、ATが発生するまでの期間において、後述するチャンス予告演出等を所定の確率で実施する。
【0050】
次に、図3〜図5には、液晶表示器51、サブリール82L、82C、82R、演出リール72が一体的にユニット化されてなる可変表示ユニット70が示されている。可変表示ユニット70は、図示しないユニット回転モータ78(図2参照)の回転軸に連係された水平方向を向く回転軸(図中1点鎖線)を中心に回転自在に設けられたベース部材71に、前記液晶表示器51、サブリール82L、82C、82R、演出リール72が一体的にユニット化されてなる可動ユニットであり、該可変表示ユニット70を回動させることにより、前記各演出用可変表示装置の表示面が演出用透視窓13に選択的に個々に臨むように演出用透視窓13の後面側に配設されている。
【0051】
具体的には、図3に示されるように、液晶表示器51の表示部51aと、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aと、が同一方向を向くように配設されており、これら表示部51a、82aにより可変表示面としての表示面Aが形成される。なお、表示部82aにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、図12(a)に示される5ラインの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上の領域とされている。
【0052】
図4に示されるように、サブリール82L、82C、82Rの他の表示部82bと、演出リール72の表示部72aと、が同一方向を向くように配設されており、これら表示部82b、72aにより可変表示面としての表示面Bが形成される。なお、表示部72aにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、演出リールランプB76(図4参照)の照射領域、すなわち、左右の壁部に挟まれた演出用図柄1個分の領域とされている。
【0053】
図5に示されるように、演出リール72の他の表示部72bのみにより可変表示面としての表示面Cが形成される。なお、表示部72bにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、演出リールランプC77(図5参照)の照射領域、すなわち、演出リール77の上部に設けられる演出用図柄1個分の領域とされている。
【0054】
図6(a)は表示面Aが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されており、図6(b)は表示面Bが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されており、図6(c)は表示面Cが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されている。このように、各表示面A〜Cは、それぞれ演出用透視窓13に選択的にそれぞれ個々に臨むようになっている。すなわち、可変表示ユニット70は、いずれかの表示面A〜Cが演出用透視窓13に臨んでいる状態においては、他の表示面は演出用透視窓13を透して視認することは出来ないように構成されている。
【0055】
なお、本実施例においては、表示面Aが選択されているときは(図6(a)参照)、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aが可変表示面として機能し、液晶表示部51aが演出用表示面として機能する。表示面Bが選択されているときは(図6(b)参照)、演出リール72の表示部72aが演出用表示面として機能し、サブリール82L、82C、82Rの表示部82bが可変表示面として機能する。表示面Cが選択されているときは(図6(c)参照)、演出リール72の表示部72bが可変表示面として機能し、演出用表示面はない。
【0056】
このように設けられた可変表示ユニット70は、後述するように遊技状態の種類が替わると、前記ユニット回転モータ78が水平方向を向く回転軸を中心に回動し、各遊技状態の種類に対応して予め定められた表示面A〜Cに切替わるようになっている。詳しくは、本実施例においては、通常遊技状態であるときは表示面Aが選択され、遊技状態がBB中の小役ゲームであるときは表示面Cが選択され、BBのRBゲームであるときは表示面Bが選択され、ATであるときは表示面Bが選択されるようになっている。
【0057】
また、サブリール82L、82C、82Rは、表示面Aにおける可変表示面である表示部82aと表示面Bにおける演出用表示面である表示部82bとを構成し、また、演出リール72は、表示面Bにおける可変表示面である表示部72aと表示面Cにおける可変用表示面である表示部72bとを構成している。このように、サブリール82L、82C、82R及び演出リール72は、それぞれ複数の可変表示面を構成しているため、可変表示ユニット70のコンパクト化を図ることが出来るばかりか、製造コストを低減することが出来る。
【0058】
なお、各サブリール82L、82C、82Rには、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の6種類の演出用図柄がそれぞれ21個配列されている。
【0059】
演出用リール72の外周面(表示部72a側)には、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」、及び内部当選なし(はずれ)を示す「×」の7種類の演出用図柄が7個配列されている。また、演出用リール72の側面(表示部72b側)には、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の6種類の演出用図柄が12個配列されている。
【0060】
また、本実施例においては、サブリール82L、82C、82R及び演出用リール72はいずれかの可変表示面にて可変表示装置として機能するようになっているが、液晶表示器51に関しては、例えば図1に示されるように、BB入賞が発生したときに「BIG BONUS」等の文字を表示する等、種々の演出用の表示を行うための演出手段として用いられ、演出用図柄の可変表示は行わない。
【0061】
次に、本実施例における遊技制御基板40のメイン制御部41がゲームの進行に伴い実行するメインルーチンを、図7のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0062】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行した後(Sa1)、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、リール回転処理(Sa4)、リール停止処理(Sa5)、入賞判定処理(Sa6)、払出処理(Sa7)、遊技状態更新処理(Sa8)を繰返し実行するループ処理に移行する。
【0063】
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が検出された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。
【0064】
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、スタートスイッチ7の検出によるゲームスタートに伴い取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理や、設定された内部当選フラグの種類を特定可能な内部当選コマンド(図8参照)をサブ制御基板90に送信する処理等を実行する。
【0065】
Sa4のステップにおけるリール回転処理では、各メインリール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。
【0066】
Sa5のステップにおけるリール停止処理では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが検出されるか、または自動停止時間が経過したか、のいずれかの条件が満たされることで各メインリール2L、2C、2Rを停止させる処理を行う。
【0067】
Sa6のステップにおける入賞判定処理では、Sa5のステップにおいて全てのメインリール2L、2C、2Rの回転が停止した時点で、有効化された入賞ラインに停止した図柄の組合せを確認し、入賞が発生したか否かを判定する処理を行う。
【0068】
Sa7のステップにおける払出処理では、Sa7のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
【0069】
Sa8のステップにおける遊技状態更新処理では、BB入賞やRB入賞が発生した場合に、遊技状態をBBまたはRBに移行させる処理、BB中の小役ゲームやRB中のRBゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、BBやRBの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理や、次ゲームの遊技状態の種類を特定可能な遊技状態コマンド(図8参照)をサブ制御基板90に送信する処理等を行う。
【0070】
次に、本実施例におけるサブ制御基板90のサブ制御部91がBB、RB、AT中に以外の通常遊技状態に行う制御内容を、図9のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0071】
まず、電源が投入されると、初期設定が行われる(Sb1)。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【0072】
初期設定の後、遊技制御基板40から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sb2)。
【0073】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるか、遊技状態コマンドであるか、を確認する(Sb3、Sb9)。
【0074】
Sb3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、受信した内部当選コマンドに基づいて内部抽選処理の結果を特定し、内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選であるか否かを確認する(Sb4)。
【0075】
Sb4のステップにおいて内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選ではないと判定した場合には、Sb6のステップにおける演出パターン決定処理に移行する。Sb4のステップにおいて内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選であると判定した場合には、ATを発生させるか否かを乱数抽選にて決定するAT抽選処理を行う(Sb5)。
【0076】
次いで、Sb6のステップでは、予め定められた複数の演出パターンから当該ゲームにおいて適用する演出パターンを選択する演出パターン決定処理を実行する。この演出パターンとは、後述するチャンス予告演出や、入賞時やメダル払出時の効果音等、種々の演出パターンが含まれる。
【0077】
次いで、Sb6のステップにおいて決定された演出パターン、または遊技制御基板40のメイン制御部41から受信した各種コマンドに対応して設けられた演出パターンに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sb7)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sb8)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0078】
また、Sb3のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドの場合には(Sb9)、受信した遊技状態コマンドに基づいて次ゲームの遊技状態を特定し、次ゲームから遊技状態が変更されるか否かを確認し(Sb10)、変更されると判定した場合には、後述する表示面切替処理を実行した後(Sb11)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0079】
Sb9のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドではないと判定した場合、及びSb10のステップにおいて遊技状態を変更しないと判定した場合には、メイン制御部41から受信したコマンドに対応して設けられた演出パターンに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sb7)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sb8)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0080】
サブ制御部91は、前述したようにメイン制御部41から送信された内部当選コマンドの受信に応じて行う演出パターン決定処理にて、メイン制御部41が行う内部抽選処理にてBBフラグまたはRBフラグが内部当選したか否か、またはサブ制御部91が行うAT抽選処理にてATが当選したか否かを、表示面A〜Cの切替えにより遊技者に報知するチャンス予告1、または表示面A〜Cが切替わる可能性がある旨、すなわち、遊技状態の種類が替わる可能性がある旨を遊技者に報知するチャンス予告2のいずれかを実行するか否かを選択して決定するとともに、いずれかのチャンス予告を実行することを決定した場合、選択されたパターンに基づくチャンス予告を行うようになっている。
【0081】
ここで、図9におけるステップSb6における演出パターン決定処理、特にここでは後述するチャンス予告演出パターンの決定処理の詳細を、図10のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0082】
まずSc1においては、BBフラグまたはRBフラグが成立したか否か、すなわち、BBフラグまたはRBフラグが当該ゲームにて設定されたか、あるいは当該ゲーム以前に設定されて持ち越されている状態か否かを判定し、BBまたはRBフラグが設定されていると判定したときは、1/10の確率でチャンス予告1を、また、1/10の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc2)、処理を終了する。
【0083】
Sc1のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグが成立していないと判定したときは、ATが成立しているか否か、すなわち、当該ゲームにてATが当選してATフラグが設定されたか、あるいは当該ゲーム以前にATフラグが設定されているがATが発生するまで待機している状態か否かを判定し(Sc3)、ATが成立していると判定したときは、1/10の確率でチャンス予告1を、また、1/10の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc4)、処理を終了する。
【0084】
Sc3のステップにおいてATが成立していないと判定したときは、BBフラグ、RBフラグ、ATのいずれも成立していないことから、これらが成立しているときよりも低い確率、具体的には、3/100の確率でチャンス予告1を、また、1/100の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc5)、処理を終了する。
【0085】
次に、図7におけるステップSa8における遊技状態更新処理においてメイン制御部41から送信された遊技状態コマンドを受信したときにサブ制御部91が行う表示面切替処理の詳細を、図11のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0086】
遊技状態コマンドを受信したサブ制御部91は、受信した遊技状態コマンドに基づいて次ゲームが小役ゲーム(BB中の小役ゲーム)であるか否かを判定し(Sd1)、次ゲームが小役ゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面が小役ゲーム用の表示面Cであるか否かを判定し(Sd2)、表示面Cであるときはそのまま処理を終了し、表示面Cでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Cに切替え(Sd3)、処理を終了する。
【0087】
また、Sd1のステップにおいて次ゲームが小役ゲームでないと判定したときは、次ゲームがRBゲーム(RB中のRBゲーム)であるか否かを判定し(Sd4)、RBゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面がRBゲーム用の表示面Bであるか否かを判定し(Sd5)、表示面Bであるときはそのまま処理を終了し、表示面Bでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Bに切替え(Sd6)、処理を終了する。
【0088】
また、Sd4のステップにおいて次ゲームがRBゲームでないと判定したときは、次ゲームがAT中のゲーム(以下、ATゲームと称す)であるか否かを判定し(Sd7)、ATゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面がATゲーム用の表示面Bであるか否かを判定し(Sd8)、表示面Bであるときはそのまま処理を終了し、表示面Bでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Bに切替え(Sd9)、処理を終了する。
【0089】
また、Sd7のステップにおいて次ゲームがATゲームでないと判定したときは、次ゲームが小役ゲーム、RBゲーム、ATゲームのいずれでもない通常のゲームであるため、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面が通常ゲーム用の表示面Aであるか否かを判定し(Sd10)、表示面Aであるときはそのまま処理を終了し、表示面Aでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Aに切替え(Sd11)、処理を終了する。
【0090】
次に、可変表示ユニット70における表示面A〜Cの前記チャンス予告演出等に伴う動作状況を、図12に基づいて説明する。
【0091】
まず、図12(a)に示されるように、本実施例においては、遊技状態が通常遊技状態に制御されているときは、サブ制御部91は演出用表示窓13に臨ませる表示面を表示面Aとする。表示面Aを選択しているときは、リール2L、2C、2Rの回転、停止に応じてサブリール82L、82C、82Rを回転、停止させる。
【0092】
前述したように、サブリール82L、82C、82Rにおける演出用図柄の演出用入賞ラインはL10、L11、L11’、L12、L12’の5ラインとされており、これら演出用入賞ラインは、最大賭数である3が設定されたときに全ての演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’が有効となる。また、前記AT抽選処理にてATが成立しているときにおいて、これら有効化されたいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’に「白7−BAR−BAR」の図柄が揃うことでATが発生、すなわち、遊技価値としてのATが遊技者に付与されるようになっている。
【0093】
また、通常遊技状態においてチャンス予告1の実行が決定された場合、図12(b)に示されるように、内部当選コマンドの受信、すなわち、リール2L、2C、2Rの回転に応じて表示面Aから表示面Cに切替わる。表示面Cにおいては、演出リール72の側面にそれぞれ配列された白7、BAR、スイカ、ベル、チェリー、リプレイの演出用図柄がリール2L、2C、2Rの回転に応じて変動表示され、例えば全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたとき、演出リール72のリールランプ77の照射領域に対応する1図柄分の演出用入賞領域(図中白色の領域。他の領域はリールランプ77がないので暗くなっている)に白7が停止すれば、BB、RB、ATのいずれかが当選した旨が遊技者に告知されることになる。
【0094】
なお、チャンス予告1の実行後においてメインリール2L、2C、2RにてBBまたはRBに対応する図柄の組み合わせが揃わず、BB入賞もRB入賞も発生しなかった場合、あるいは、リールランプ77の照射領域に対応する演出用入賞領域に白7図柄が停止しなかった場合、すなわち、ATの発生が決定しなかった場合は、例えば全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されるのに伴い、再び表示面Aに切替わることになる。
【0095】
このように、本実施例の可変表示ユニット70は、所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果、すなわち、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面を有しているので、表示面A〜Cが切替わることで入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率が変動するため、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。具体的に言うと、表示面Aは、各々21個の演出用図柄が配列された複数のサブリール82L、82C、82Rに対して、演出用入賞領域として複数本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’を備えているのに比べて、表示面Cは、7個の演出用図柄が配列された1本の演出リール72に対して1図柄分の演出用入賞領域を備えているため、表示面Aにおいて、いずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に、BBやRBが内部当選した旨を示す例えば「白7−白7−白7」の図柄の組み合わせが揃う確率よりも、表示面Cにおいて1図柄分の演出用入賞領域にBBやRBが内部当選した旨を示す例えば「白7」の図柄が揃う確率の方が表示上において高いため、例えば図柄の配列数が多く(21個)、複数の演出用入賞領域(演出用入賞ライン)を有する表示面Aから、図柄の配列数が少なく(5個、7個)、演出用入賞領域が少ない1図柄分の演出用入賞領域を有する表示面B、Cに切替わることで、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが揃うことへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0096】
また、通常遊技状態においてチャンス予告2の実行が決定された場合、図12(c)に示されるように、可変表示ユニット70が駆動して、表示面Aが上下方向に複数回反復回動する表示面切替予告動作が行われる。この表示面切替予告動作により、現在選択されている表示面Aからいずれかの表示面(BまたはC)に切替わる可能性がある旨、すなわち、BB、RB、ATのいずれかが当選し、遊技状態の種類が現在の通常遊技状態からBB、RB、ATのいずれかに切替わる可能性がある旨が遊技者に報知されることになる。
【0097】
これらチャンス予告1、2の出現率は、図13のBB、RBフラグ、AT成立状況別チャンス予告出現率の表図に示されるように、BB、RBフラグ、AT非成立時におけるこれらチャンス予告演出の出現率は、チャンス予告1が3%、チャンス予告2が1%であり、BB、RBフラグ成立時及びAT成立時におけるチャンス予告の出現率は、それぞれチャンス予告1が10%、チャンス予告2が10%となっている。
【0098】
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41が行う内部抽選処理によりBB、RBフラグが内部当選しているときの方が、BB、RBフラグが内部当選していないときよりも高確率でチャンス予告1、2を実行するようになっているため、チャンス予告1またはチャンス予告2が行われたとき、遊技者はBBまたはRBの発生を期待するようになるため、遊技者のBBやRBに対する期待感を効果的に高めることが出来る。
【0099】
また、サブ制御部91が行うAT抽選処理によりATフラグが当選しているときの方が、ATフラグが当選していないときよりも高確率でチャンス予告1、2を実行するようになっているため、チャンス予告1またはチャンス予告2が行われたとき、遊技者はATの発生を期待するようになるため、遊技者のATに対する期待感を効果的に高めることが出来る。すなわち、本実施例においてAT抽選処理を行うサブ制御部91は、遊技状態をATに移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段を構成していることになる。
【0100】
さらに、BB、RBフラグ、ATが未成立のときにおいて、チャンス予告1よりもチャンス予告2の方が出現率が低いため、チャンス予告2が行われたとき、チャンス予告1が行われたときよりも遊技者はBBまたはRBまたはATを期待するようになるため、遊技の興趣が効果的に向上する。
【0101】
次に、遊技状態の移行に伴う可変表示ユニット70における表示面A〜Cの切替状況及び各遊技状態における可変表示状況を、図14、図15に基づいて説明する。
【0102】
まず、例えばメインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」の図柄の組み合わせが揃ってBB入賞が発生し、遊技状態が特別遊技状態であるBBに切替わると、サブ制御部91は、図14(a)に示されるように、表示面Aから小役ゲーム用の表示面Cに切替える。小役ゲーム中においては、メインリール2L、2C、2Rの回転に応じて演出リール72を回転させ、例えば内部当選した内部当選フラグに対応する演出用図柄を演出リールランプC77の照射領域に対応する演出用入賞領域(図中白色の領域)に停止させて入賞役を報知したり、JacIn入賞のフラグが内部当選したときにはJacIn入賞が内部当選した旨の報知を行う。
【0103】
小役ゲーム中にJacIn入賞が発生して遊技状態がRBに移行してRBゲームが提供されたときは、サブ制御部91は小役ゲーム用の表示面CからRBゲーム用の表示面Bに切替える。この表示面Bにおいては、サブリール82L、82C、82Rの表示部82bにおける各中段領域に対応するサブリールランプB87L、87C、87R(図4参照)のみを点灯し、中段領域に例えば「BAR−BAR−BAR」の図柄を停止させてRB中である旨の報知を行うとともに、該表示面Bの表示部72aを構成する演出リール72を回転させて演出用図柄を可変表示し、メインリール2L、2C、2Rの入賞状況に応じて例えばリプレイ図柄または、はずれ(いずれのフラグも内部当選しない)を示す「×」図柄を停止させ、入賞状況の報知を行う。なお、前述したように通常遊技状態においてRB入賞が発生して遊技状態がRBとなったときにも、この表示面Bが選択されることになる。
【0104】
RB中においては、メイン制御部41は内部抽選処理においてJac入賞を当選させるか否かの抽選、すなわち、単一の入賞(Jac入賞)の発生を許容するか否かの内部抽選処理を行うため、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aように、5本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(複数個の演出用入賞領域)を有する表示面Aにて入賞状況の報知を行う場合と比べて、1本の演出リール72の表示部72aのように、1図柄分の演出用入賞領域からなる表示部72aを有する表示面Bにて入賞状況の報知を行うことで、遊技者は選択されている可変表示面Bの演出用入賞領域の数(1ライン)により内部抽選処理状況を認識出来ることになるため、内部抽選処理の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0105】
逆に複数種類の入賞(チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞)のうちからいずれか1つの入賞の発生を内部抽選処理で決定する通常遊技状態時において、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aように、5本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(複数個の演出用入賞領域)を有する表示面Aを選択することで、遊技者は選択されている可変表示面Aの演出用入賞領域の数(5ライン)により内部抽選処理状況を認識出来ることになるため、内部抽選処理の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0106】
また、前記内部抽選処理により入賞に応じた入賞図柄の組み合わせを導出表示させることを許容する確率と、表示面A〜Cにおいて入賞に応じた入賞図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。さらに、遊技状態が高確率である旨の実感を効果的に持たせることが出来るばかりか、他の遊技客に対してアピール出来るため、優越感を持たせることが出来る。
【0107】
また、表示面Aが選択されている状態、すなわち、通常遊技状態において、サブリール82L、82C、82Rのいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことにより発生し、ベル入賞の入賞条件としての押し順が報知されるATゲームが提供されるAT中においては、図15に示されるように、表示面Bが選択される。AT中では、サブリール82L、82C、82Rは所定の図柄が停止表示された状態となり、内部抽選にてベルフラグが内部当選したときには、スタートスイッチ7の検出に応じて、当該ベル入賞の入賞条件としての押し順をストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する各サブリール82L、82C、82Rに内蔵されたサブリールランプB87L、87C、87Rをストップスイッチ8L、8C、8R操作に応じて順次点灯させることにより報知する。
【0108】
また、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rの回転に応じて演出リール72を回転させて演出用図柄の可変表示を行い、内部当選した内部当選フラグに対応する演出用図柄を左右の壁部に挟まれた1図柄分の演出用入賞領域に停止表示させて内部当選状況の報知を行う。
【0109】
以上説明してきたように、本発明が適用された実施例としてのスロットマシン1においては、スロットマシン1の遊技状態の種類(通常遊技状態、BB、RB、AT)に応じて、サブ制御部91が、演出用透視窓13に臨ませる可変表示面をそれぞれの遊技状態に応じて予め定められた、演出用図柄の可変表示態様が各々異なる表示面A〜Cのいずれかに切替えるため、遊技者は切替わった可変表示面での演出用図柄の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、選択された可変表示面の表示態様だけでなく、可変表示面自体の切替え動作、すなわち、可変表示ユニット70の切替動作で認識することが出来る。
【0110】
なお、演出用図柄の変動表示態様の違いとは、演出用図柄の変動表示速度、変動表示数、変動表示方向等の変動表示方法が各々異なるものだけではなく、演出用図柄自体の形状や色彩、あるいは演出用図柄周囲の背景色が異なるものや、表示結果が導出表示される表示領域(演出用入賞ライン等)の数、表示結果として導出表示される表示態様(入賞態様)を構成する図柄の組み合わせ数等が異なるものも含まれる。例えば実施例においては、表示部82aと表示部72a、72bとは、リールの数や演出用図柄の配列数等が異なることから、表示面Aと表示面B、Cは変動表示態様が異なる表示面であり、表示部72aと表示部72bとは、リールは同一であるが、演出用図柄の配列状況や回転態様が異なることから、表示面Bと表示面Cは変動表示態様が異なる表示面であると言える。
【0111】
また、本実施例において表示面A〜Cが切替わる対象としていた遊技状態としては、BBやRBのように入賞の発生により付与されて所定ゲーム数の間継続して制御されるとともに、各入賞役の内部当選確率や、内部当選の対象となる入賞役が異なる遊技状態や、ATのようにサブ制御部91により入賞条件が報知される遊技状態等が対象とされていたが、表示面A〜Cを切替える対象としうる遊技状態の種類はこれら通常、BB、RB、AT等の遊技状態のみに限定されるものではなく、例えば入賞の発生により1回のRBゲームが提供されるシングルボーナスや、内部当選したBBフラグやRBフラグが内部的に持ち越されてBB入賞やRB入賞の発生が困難または不可能となるストックタイム等、他の種々の遊技状態を適用してもよい。
【0112】
すなわち、本発明において表示面A〜Cを切替える対象としうる遊技状態とは、上記BB、RB、AT等のように所定ゲーム数の間継続して制御される遊技状態に限定されるものではなく、1ゲームだけ制御される上記シングルボーナスのような遊技状態も対象となる。
【0113】
また、メイン制御部41にて行われる内部抽選処理における内部当選確率や当選対象入賞役等が異なる遊技状態も対象となる。実施例で言えば、BB中における小役ゲームとRBゲームとが該当し、これらは互いに異なる種類の遊技状態であると言える。
【0114】
また、ATのように遊技制御部41による制御状態が異なる遊技状態に限定されるものではなく、サブ制御部91によって、例えばATのように特定の入賞役を高確率で発生させるように制御する遊技状態も対象となる。
【0115】
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄を変動表示可能であるとともに、メダルやBB、RB等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのメインリール2L、2C、2Rとは別個に設けられた、スロットマシン1の遊技に関連する複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70の可変表示面を、遊技状態の種類に応じて切替えるようにしているため、例えば所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT等)を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【0116】
また、複数の可変表示面A〜Cのうちの少なくとも2つの可変表示面A、Bが、演出用図柄の可変表示機構の異なる演出用可変表示装置、すなわち、互いに別個に設けられたリール式可変表示装置にて構成されているため、遊技者は遊技状態の種類の違いを可変表示面(表示部82a、72a)の違いにより認識することが出来る。
【0117】
また、演出透視窓13には、例えば複数の可変表示面A〜Cのうちのいずれか1つの表示面Bにおける表示部72aと、該可変表示面Bとは異なる他の可変表示面である表示面Aを構成する可変表示装置であるリール82L、82C、82Rにて構成される演出用表示面としての表示部82bと、が同時に臨むように設けられているため、例えば演出用図柄の可変表示と演出表示とを同時に提供出来るばかりか、演出用表示面は他の可変表示面を構成する可変表示装置を利用するため、装置を大型化することなく、かつ、低コストで演出用表示面を構成することが出来る。
【0118】
(第2実施例)
次に、図16には、本発明が適用された遊技機の他の一例としてのパチンコ機の遊技盤が示されている。遊技盤206は、図示しないパチンコ機の本体に着脱自在に取付けられており、該遊技盤206の前面にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。遊技盤206の下方には、図示しない打球供給皿から溢れた余剰の景品球を貯留する余剰球受皿が設けられると共に、打球を発射する操作ハンドルが設けられている。
【0119】
遊技盤206の前面には遊技領域207が設けられており、この遊技領域207の中央付近には、特別図柄用可変表示器209と、普通図柄用可変表示器210と、を含む可変表示装置208が設けられており、可変表示装置208の中央には、可変表示ユニット216を臨ませるための演出用透視窓300が開設されている。
【0120】
特別図柄用可変表示器209は、7セグメントLEDよりなる1つの図柄表示エリアに、遊技用識別情報としての「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば「F」または「7」)が変動表示可能とされている。普通図柄用可変表示器210は、「○」と「×」とからなる2つの表示エリアが交互に点灯することで変動表示可能とされている。
【0121】
可変表示ユニット216は、各リールに配置される図柄が異なるだけで、構造は前述の実施例の可変表示ユニット70と同様に構成されており、演出用透視窓300に臨む可変表示面が、遊技状態の種類に応じて選択的に切替わるようになっている。なお、可変表示ユニット216において前記実施例における可変表示ユニット70と同様の構成部位に関しては同様の符号を付すことにより、ここでの詳細な構造の説明は省略する。
【0122】
また、本第2実施例のパチンコ機においては、特別図柄用可変表示器209の変動表示の開始に伴って、そのときに演出用透視窓300に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72も回転し、各サブリール82L、82C、82Rの図柄も連続的に変動する。そして、特別図柄用可変表示器209の変動表示が停止して表示結果が導出されることに伴って、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転も停止し、表示結果が導出されるようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72は、特別図柄用可変表示器209と連動して動作するようになっている。
【0123】
また、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれかの特別図柄が導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合で特別図柄用可変表示器209に導出された特別図柄に対応する演出用入賞図柄の組合せが導出されるとともに、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれの特別図柄も導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようになっている。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、100%の割合で特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果が導出される。
【0124】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれかの特別図柄が導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の表示領域に対して予め定められた演出用入賞ラインに、特別図柄用可変表示器209の表示結果として導出表示された特別図柄に対応する演出用入賞図柄の組合せが、当該演出用入賞図柄の組合せ以外の表示結果が導出されるよりも高い割合(例えば99%)で導出されるとともに、特別図柄用可変表示器209の表示結果として特別図柄が導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインL20、L21、L21’、L22、L22’にいずれかの演出用入賞図柄の組合せが導出されるよりも高い割合(例えば99%)で演出用入賞ラインL20、L21、L21’、L22、L22’にいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようにしてもよい。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、高い割合で特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようにしてもよい。
【0125】
特別図柄用可変表示器209に表示される特別図柄は、打球が始動入賞口214へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、第2可変表示器210は、後述するように打球が通過ゲート211を通過することに基づいて変動開始される。
【0126】
可変表示装置208の下方両側部には、打球を導く通過ゲート211が設けられている。可変表示装置208の下方には、始動入賞口214が設けられており、その両側に可動片215が設けられている。通過ゲート211を通過した打球はゲートスイッチ(図示略)によって検出される。また、始動入賞口214に入賞した打球は、始動入賞口スイッチ(図示略)によって検出される。
【0127】
始動入賞口214の下方には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取付けられている。遊技状態が後述する大当り状態となれば開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した球のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ(図示略)によって検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ(図示略)によって検出される。
【0128】
遊技盤206には、複数の入賞口224が設けられている。入賞口224に入賞した打球は、入賞球検出スイッチ(図示略)によって検出される。遊技領域207の下部には、入賞しなかった打球を回収するアウト口226がある。
【0129】
打球操作ハンドル(図示略)の操作によって揺動されるハンマーによって発射された打球は、打球レール217を通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。遊技領域207に打ち込まれた打球が通過ゲート211を通ってゲートスイッチ(図示略)で検出されると、普通図柄用可変表示器210が変動を開始する。
【0130】
普通図柄用可変表示器210の変動後の表示結果が「○」となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して、パチンコ球が始動入賞口214に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0131】
この始動入賞口214にパチンコ球が入賞して始動入賞口スイッチ(図示略)で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置208の特別図柄用可変表示器209において特別図柄が変動表示を開始するとともに、可変表示ユニット216における3つのサブリールの変動表示が開始される。そして、その後、特別図柄が停止し、その表示結果が特定の表示態様(例えば「F」または「7」)となった場合に、大当り状態が発生するとともに、前記いずれかの演出用入賞ライン上には、特別図柄の表示態様(「F」または「7」)に対応する演出用図柄の組み合わせが揃うことになる。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(例えば30秒間)の経過または打球の所定個数(例えば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打球が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ(図示略)により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板220が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0132】
また、特別図柄用可変表示器209の表示結果として停止した特別図柄が、大当り図柄のうち特定の種類の大当り図柄(例えば「F」)である場合には、大当り状態の終了後、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が高い確率変動状態となる。
【0133】
このように構成された本実施例におけるパチンコ機においては、遊技状態が通常遊技状態、大当り状態、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が高い確率変動状態のいずれかに切替わるようになっており、各遊技状態の種類に応じて、演出用透視窓300に臨む可変表示ユニット216のいずれかの表示面が選択されて切替わるようになっており、特別図柄用可変表示器209による特別図柄の変動表示に応じて可変表示ユニット216における選択された表示面の演出用図柄が変動表示し、特別図柄用可変表示器209による表示結果に応じた表示結果が可変表示ユニット216における選択された表示面において導出表示されるようになっている。
【0134】
このようなパチンコ機においても、第1実施例における可変表示ユニット70と同様に構成された可変表示ユニット216を適用することで、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での演出用図柄の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示態様だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来る。
【0135】
また、本第2実施例においては、所定の遊技価値(賞球や大当り状態)を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するための特別図柄用可変表示器209とは別個に設けられた演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216の可変表示面を上記遊技状態の種類に応じて切替えるようにすることで、特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果を導出することが出来るため、例えば前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果やリーチ態様等を表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【0136】
また、このような可変表示ユニット216を適用することで、例えば内部抽選の結果に応じて前述したような大当り状態が発生する可能性がある旨を示すチャンス予告制御等を実行することで、遊技者の大当りに対する期待感を効果的に高めることが出来る。
【0137】
また、本実施例における遊技状態は、通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態だけであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り当選確率は変わらないが、可動片215が所定時間開成してパチンコ球が通常遊技状態よりも始動入賞口214に入賞し易くなる遊技状態(いわゆる時短)等が発生するパチンコ機において、該遊技状態に応じて表示面を切替えるようにすることも可能である。
【0138】
さらに本発明においては、例えば大当り状態中における前記ラウンドの移行に伴って、演出用透視窓300に臨ませる可変表示面を切替える制御を行うようにしてもよいし、各ラウンドにおいて可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球のカウント数に応じて可変表示面を切替える制御を行うようにしてもよい。
【0139】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0140】
例えば、上記第1実施例においては、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄を変動表示可能であるとともに、メダルやBB、RB等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2Rとは別個に設けられ、複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70を適用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70がないスロットマシンとし、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2Rを、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として構成してもよい。
【0141】
また、上記第2実施例においては、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄(特別図柄)を変動表示可能であるとともに、パチンコ球や大当り等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としての特別図柄用可変表示器209とは別個に設けられ、複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216を適用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216がないパチンコ機とし、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としての特別図柄用可変表示器209を、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として構成してもよい。
【0142】
また、上記実施例における可変表示ユニット70は、3つの表示面A〜Cを有する可変表示ユニットとして構成されていたが、可変表示面の数は上記実施例の可変表示ユニット70のものに限定されるものではなく、少なくとも2つ以上の可変表示面を有していれば、2つまたは3つ以上であってもよい。
【0143】
また、複数の可変表示面を構成する可変表示装置は、本実施例においてはサブリール82L、82C、82R、演出リール72の2つの可変表示装置にて3つの可変表示面を構成していたが、例えば複数の全ての可変表示面を可変表示機構の異なる可変表示装置にて構成してもよいし、あるいは、1種類の可変表示装置にて、図柄の可変表示態様の異なる複数の可変表示面を構成してもよく、その数は限定されるものではないとともに、可変表示面と可変表示装置との数量が同一でなくてもよい。また、言うまでもなく上記実施例における液晶表示器51を、複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置の1つとして適用してもよい。
【0144】
また、可変表示態様の異なる複数の可変表示面が、例えば可変表示機構が同一であるが、それぞれ別個に設けられた複数の可変表示装置にてそれぞれ構成されていてもよい。
【0145】
また、上記実施例の可変表示ユニット70は、演出用透視窓13に選択的に臨む表示面A、Bは、それぞれ2つの表示部にて構成されていたが、言うまでもなく各表示面A〜Cが1つの表示部にて構成されていてもよい。
【0146】
また、上記第1、2実施例においては、遊技状態の移行に応じて可変表示ユニット70、216を切替える切替動作は特に詳細な説明はしていないが、例えば現在の遊技状態や移行する遊技状態の種類に応じて切替動作自体を異ならせる、例えば切替動作速度や回転方向等を変えるようにし、この切替動作の違いにより遊技状態の種類を遊技者に認識させるようにしてもよい。
【0147】
さらに、上記第1、2実施例における可変表示ユニット70、216は、水平方向を向く軸周りに回動自在に設けられていたが、可変表示ユニット70、216を上下方向を向く軸周りに回動自在に設けてもよいし、あるいは、透視窓に対してスライド移動させることで表示面が切替わるようにしてもよく、可変表示面の切替構造は上記実施例のように回動式のものに限定されるものではない。
【0148】
また、上記第1実施例では、ATによる入賞条件の報知対象となる報知対象入賞として各リール2L、2C、2Rの停止順が入賞条件に一致することで発生するベル入賞を適用しているが、例えば、少なくともいずれか1つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致することで発生する報知対象入賞や、少なくともいずれか1つのリールの停止タイミング及び各リールの停止順が入賞条件に一致することで発生する報知対象入賞を適用しても良い。
【0149】
また、前述した第1実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシンにも適用可能であるとともに、第2実施例のように、パチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機等にも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
【0150】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0151】
本発明の請求項1は、所定の価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報(演出用図柄)を変動表示可能な可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与するか否かを示すことが可能な遊技機(スロットマシン1/パチンコ機)であって、
前記可変表示装置は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓(演出用透視窓13、300)に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面(表示面A〜C)を備え、
前記遊技機は、
前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB、AT/通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態)に制御する遊技制御手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、
前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))と、
を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0152】
本発明の請求項2は、前記遊技制御手段(メイン制御部41、サブ制御部91)により制御する遊技状態を移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段(メイン制御部41(遊技状態更新処理)、サブ制御部91(AT抽選処理))を備え、
前記表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記遊技状態移行決定手段の決定結果に応じて前記遊技状態用切替制御手段が遊技状態の種類に応じた可変表示面(表示面A〜C)に切替える制御を行う可能性がある旨を示す表示面切替予告動作制御(チャンス予告2)を行うことが可能な切替予告動作制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0153】
本発明の請求項3は、前記複数の可変表示面は、前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面(表示面A〜C)を含む。
【0154】
本発明の請求項4は、前記可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41(遊技状態更新処理)、サブ制御部91(AT抽選処理))は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB、AT/通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態)に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が高い遊技状態(BB、RB、AT/大当り状態、確率変動状態)に前記遊技制御手段により制御されているとき、当該遊技状態よりも前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が低い遊技状態(通常遊技状態)に制御されているときよりも前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が高い可変表示面(表示面B、C)に切替える制御を行う。
【0155】
本発明の請求項5は、前記可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与することを許容すると決定されたときに、前記所定の遊技価値を付与することを許容しないと決定されたときよりも高確率で前記透視窓(演出用透視窓13、300)に臨ませる可変表示面(表示面A〜C)を切替える制御(チャンス予告1)を行う予告用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0156】
本発明の請求項6は、前記遊技機は、
1ゲームに対して所定数(3)の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示されたときに1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT)が付与される入賞(BB入賞、RB入賞、スイカ入賞、ベル入賞、チェリー入賞、リプレイ入賞)が発生可能とされたスロットマシン遊技機(スロットマシン1)であって、
前記入賞は複数種類の入賞を含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前入賞決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、前記事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記遊技制御手段により前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が複数である遊技状態(通常遊技状態、小役ゲーム)に制御されているとき、前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が単一である遊技状態(RB)に制御されているときに選択する可変表示面(表示面B、C)よりも入賞態様が表示される入賞領域(演出用入賞領域、演出用入賞ライン)が多い可変表示面(表示面A)に切替える制御を行う。
【0157】
本発明の請求項7は、各々が識別可能な複数種類の遊技用識別情報(遊技用図柄/特別図柄)を変動表示可能であるとともに、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット、BB、RB/賞球、大当り状態)を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置(リール2L、2C、2R/特別図柄用可変表示器209)を備え、
前記可変表示装置は、前記遊技用可変表示装置とは別個に設けられるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される演出用可変表示装置(可変表示ユニット70、216)である。
【0158】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0159】
請求項1項の発明によれば、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での識別情報の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示内容だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来、興趣が向上する。
【0160】
請求項2項の発明によれば、表示面切替予告動作制御を行うことで、可変表示面が切替わること、すなわち、遊技状態の移行の可能性に対して遊技者に期待感を持たせることが出来るため、遊技の興趣が向上する。
【0161】
請求項3項の発明によれば、可変表示面が切替わることで特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が変動するため、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。特に複数の可変表示面のうち特定の表示結果が導出表示される表示上の確率の低い可変表示面から高い可変表示面に切替えた場合においては、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0162】
請求項4項の発明によれば、事前決定手段が所定の遊技価値を付与すること、すなわち、特定の表示結果を導出表示させることを許容する確率と、可変表示面において特定の表示結果が導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。
【0163】
請求項5項の発明によれば、特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与される確率が、予告用切替制御手段による可変表示面の切替制御が行われたときには切替制御が行われないときよりも高くなり、これにより遊技者は、可変表示面の切替制御が行われたときに特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与されることを期待することになるため、遊技者の期待感を高めることが出来る。
【0164】
請求項6項の発明によれば、遊技者は選択されている可変表示面の入賞領域の数により事前入賞決定手段による決定状況を認識出来ることになるため、事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0165】
請求項7項の発明によれば、演出用可変表示装置において、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。
【図2】本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図3】可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図4】同じく可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図5】同じく可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図6】(a)は表示面Aが選択されたとき、(b)は表示面Bが選択されたとき、(c)は表示面Cが選択されたときに演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図7】メイン制御部が行うメインルーチンを示すフローチャートである。
【図8】メイン制御部が送信するコマンドの一部を示す表図である。
【図9】サブ制御部が行うメインルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図9における演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
【図11】図9における表示面切替処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)は通常時、(b)はチャンス予告1が決定されたときに演出用透視窓を見た状態を示す概略図であり、(c)はチャンス予告2が決定されたときにおける可変表示ユニットの動きを示す概略図である。
【図13】チャンス予告の状況別出現率を示す表図である。
【図14】(a)は小役ゲーム時、(b)はRBゲーム時における演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図15】ATゲーム時における演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図16】本発明が適用された遊技機の他の一例としてのパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
3 透視窓
2L、2C、2R メインリール
8L、8C、8R ストップスイッチ
13、300 演出用透視窓
41 メイン制御部
70、216 可変表示ユニット
82L、82C、82R サブリール
72 演出リール
91 サブ制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備える遊技機に関わり、特に可変表示装置に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機として代表されるパチンコ機やスロットマシンにおいては、各々が識別可能な複数種類の図柄(識別情報)を変動表示可能な可変表示装置(例えば液晶表示器やリール装置等)を備え、該可変表示装置にて導出表示された表示結果が予め定められた表示態様となったときに遊技者にとって有利となる大当りや入賞が発生するとともに、これら大当りや入賞の発生に応じて遊技状態が通常の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態に制御されるものがある。
【0003】
このように制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、可変表示装置として例えば液晶表示器を備えた遊技機において、1個の表示面にて表示する表示態様(背景色や図柄の変動表示態様)を遊技状態の種類に応じて切替えるようにしたものがある。
【0004】
一方、パチンコ機において、入賞率を変化させうる複数種類の役物が装着された回転体を、遊技盤に開設した窓部に各役物が選択的に臨むように回転自在に配設し、窓部に臨む役物の種類を切替えることで遊技状態の種類が切替わるものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−134093号公報(第3−4頁、第1、7図)
【特許文献2】
特開平6−238047号公報(第6−7頁、第5−7図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように液晶表示器の1個の表示面にて表示する表示態様を遊技状態の種類に応じて切替えるようにしたものにあっては、表示面の表示態様が切替わるだけであるため、遊技状態の種類が切替わったことを遊技者が認識しにくいことがあった。
【0007】
また、上記特許文献1、2に記載のものにおいては、窓部に臨む役物の種類を切替えることで入賞率が変化するものであり、役物の種類を切替わるだけでは、遊技状態の種類が切替わったことを十分に認識させることが出来ず、興趣を高めることが出来なかった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技機がいずれの種類の遊技状態に制御されているかを可変表示装置によって遊技者が認識することが出来る遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面を備え、
前記遊技機は、
前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う表示面切替制御手段と、を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での識別情報の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示内容だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来、興趣が向上する。
なお、識別情報の変動表示態様が各々異なるとは、識別情報の変動表示速度、変動表示数、変動表示方向等が各々異なるものに限定されるものではなく、識別情報自体の形状や色彩、あるいは識別情報の背景色が異なるものや、表示結果が導出表示される表示領域の数、表示結果として導出表示される表示態様を構成する識別情報の組み合わせ数等が異なるものも含まれる。
【0010】
本発明の遊技機は、前記遊技制御手段により制御する遊技状態を移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技状態移行決定手段の決定結果に応じて前記遊技状態用切替制御手段が遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う可能性がある旨を示す表示面切替予告動作制御を行うことが可能な切替予告動作制御手段を含むことが好ましい。
このようにすれば、表示面切替予告動作制御を行うことで、可変表示面が切替わること、すなわち、遊技状態の移行の可能性に対して遊技者に期待感を持たせることが出来るため、遊技の興趣が向上する。
【0011】
本発明の遊技機の前記複数の可変表示面は、前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面を含むことが好ましい。
このようにすれば、可変表示面が切替わることで特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が変動するため、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。特に複数の可変表示面のうち特定の表示結果が導出表示される表示上の確率の低い可変表示面から高い可変表示面に切替えた場合においては、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0012】
本発明の遊技機は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が高い遊技状態に前記遊技制御手段により制御されているとき、当該遊技状態よりも前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が低い遊技状態に制御されているときよりも前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が高い可変表示面に切替える制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、事前決定手段が所定の遊技価値を付与すること、すなわち、特定の表示結果を導出表示させることを許容する確率と、可変表示面において特定の表示結果が導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。
【0013】
本発明の遊技機は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値を付与することを許容すると決定されたときに、前記所定の遊技価値を付与することを許容しないと決定されたときよりも高確率で前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う予告用切替制御手段を含むことが好ましい。
このようにすれば、特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与される確率が、予告用切替制御手段による可変表示面の切替制御が行われたときには切替制御が行われないときよりも高くなり、これにより遊技者は、可変表示面の切替制御が行われたときに特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与されることを期待することになるため、遊技者の期待感を高めることが出来る。
【0014】
本発明の遊技機は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されたときに1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて前記所定の遊技価値が付与される入賞が発生可能とされたスロットマシン遊技機であって、
前記入賞は複数種類の入賞を含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前入賞決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記遊技制御手段により前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が複数である遊技状態に制御されているとき、前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が単一である遊技状態に制御されているときに選択する可変表示面よりも入賞態様が表示される入賞領域が多い可変表示面に切替える制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、遊技者は選択されている可変表示面の入賞領域の数により事前入賞決定手段による決定状況を認識出来ることになるため、事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
尚、前記入賞領域とは、前記入賞に応じた入賞態様を構成する識別情報が導出表示される領域であり、例えば該入賞態様が複数の識別情報の組み合わせからなる場合、これら複数の識別情報の組み合わせを導出表示することが可能ないわゆる入賞ライン等を含む。
【0015】
本発明の遊技機は、各々が識別可能な複数種類の遊技用識別情報を変動表示可能であるとともに、前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、前記遊技用可変表示装置とは別個に設けられるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される演出用可変表示装置であることが好ましい。
このようにすれば、演出用可変表示装置において、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
尚、上記の演出用可変表示装置では、前記遊技用可変表示装置の表示結果として遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示されるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果以外の表示結果が導出表示されたときに、前記特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が前記特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される構成とされているが、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が前記演出用可変表示装置の表示結果として導出表示されるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記特定の表示結果以外の表示結果が導出表示されたときに、前記特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が前記演出用可変表示装置の表示結果として導出表示されるようにしても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
(実施例1)
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1の上部には、外周に複数種類の遊技用図柄(遊技用識別情報)が配列された遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち1つの遊技用図柄がスロットマシン1の前面に設けられた遊技用透視窓3から見えるように配置されている。
【0018】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの遊技用図柄が遊技用透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、遊技用透視窓3に遊技用図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0019】
また、上記遊技用透視窓3の下方には、外周に複数種類の演出用図柄(演出用識別情報)が配列された演出用可変表示装置としてのサブリール82L、82C、82R(以下、演出用左リール、演出用中リール、演出用右リールともいう)、液晶表示器51、サブリール82L、82C、82Rと同様に演出用図柄(演出用識別情報)が配列された演出リール72(図4、図5参照)が一体的にユニット化された可変表示ユニット70が配設されており、後述するようにこれらサブリール82L、82C、82R、液晶表示器51、演出リール72にて構成される後述する3つの表示面が、演出用透視窓13に選択的に個々に臨むようになっている。
【0020】
また、本実施例では、図1に示すように、メインリール2L、2C、2Rに配列された遊技用図柄に比較して、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に配列された演出用図柄の方が大きく、かつ、表示領域も大きく形成されている。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の方がメインリール2L、2C、2Rよりも目立つように形成されている。
【0021】
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入部4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2R及びサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転を停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
【0022】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じてリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として3が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。
【0023】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2R及びそのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72等が回転し、各リール2L、2C、2R及びサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の図柄が連続的に変動する。この状態で左、中、右のいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2R及びそのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転が停止し、表示結果がそれぞれ導出表示される。
【0024】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化された入賞ラインL1上に、予め定められた図柄の組合せ(入賞態様)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技価値として遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
【0025】
また、本実施例のスロットマシン1においては、メインリール2L、2C、2Rの回転に伴って、そのときに演出用透視窓13に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72も回転し、各サブリール82L、82C、82Rの図柄も連続的に変動する。そして、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作に応じて対応するメインリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出されることに伴って、回転が停止したメインリール2L、2C、2Rに対応するサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転も停止し、表示結果が導出されるようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72は、各々対応するメインリール2L、2C、2Rと連動して動作するようになっている。
【0026】
また、メインリール2L、2C、2Rの表示結果として入賞図柄の組合せが入賞ラインに導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、後述するようにサブリール82L、82C、82Rや演出リール72の表示領域に対して予め定められた演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’や表示部72b(図12参照)に、メインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に導出された入賞図柄の組合せ(特定の表示結果)に対応する演出用入賞図柄(特定演出用表示結果)の組合せが当該演出用入賞図柄の組合せ以外の演出用入賞図柄の組合せ(非特定演出用表示結果)が導出されるよりも高い割合(例えば99%)で導出されるとともに、メインリール2L、2C、2Rの表示結果としていずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインL1に導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’にいずれかの演出用入賞図柄の組合せが導出されるよりも高い割合(例えば99%)で演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’にいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、高い割合でメインリール2L、2C、2Rに導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようになっている。
【0027】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メインリール2L、2C、2Rの表示結果として入賞図柄の組合せが入賞ラインに導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でメインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に導出された入賞図柄の組合せ(特定の表示結果)に対応する演出用入賞図柄の組合せ(特定演出用表示結果)が導出されるとともに、メインリール2L、2C、2Rの表示結果としていずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインに導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようにしても良い。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、100%の割合でメインリール2L、2C、2Rに導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようにしても良い。
【0028】
また、特に入賞ラインL1上に予め定められた特別図柄の組合せが揃って後述するビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞等の特別入賞が発生した場合には、メダルに加えて遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナスやレギュラーボーナスが遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【0029】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される遊技価値は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、遊技者にとって有利なビッグボーナスやレギュラーボーナス、さらには後述するアシストタイム等、遊技に関連する特典全てを含む。
【0030】
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【0031】
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【0032】
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0033】
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、ホッパーモータ32、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【0034】
演出制御基板90には、後述する演出用可変表示ユニット70に設けられるサブリール82L、82C、82R、液晶表示器51、演出リール72や、遊技効果LED52、スピーカ53、54が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0035】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路96、遊技効果LED52や各種リールランプ86L、86C、86R、87L、87C、87R、76、77の駆動制御を行うランプ駆動回路94、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路95、演出制御基板90に接続された各種スイッチやセンサからの信号を検出するためのスイッチ回路92、サブリールモータ84L、84C、84R、演出リールモータ74、ユニット回転用モータ78の駆動制御を行うモータ回路93等が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドや、演出制御基板90に接続されたスイッチ、センサからの検出信号を受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【0036】
次に、各リール2L、2C、2Rには、特に図示はしないが「黒7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の遊技用図柄が18個配列されている。
【0037】
本実施例では、通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「BAR−BAR−BAR」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるBAR入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、6枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。また、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
【0038】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ラインL1上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば特別入賞であるRB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された入賞ラインL1上に揃って、1枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生するレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。
【0039】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ラインL1上に、「黒7−黒7−黒7」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なビッグボーナス(BB)が発生し、通常遊技状態よりも小役入賞の発生確率が高いとともに予め定められたゲーム数(例えば30ゲーム)が提供される小役ゲームや、該小役ゲームが提供されている間において所定条件(例えばJacIN入賞)が成立することで発生する前述したRBが遊技者に対して付与される。
【0040】
本実施例では、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41が、入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する(以下フラグの当選ともいう)。
【0041】
内部当選フラグは、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが設定されたことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0042】
通常遊技状態において対象となるチェリー入賞、リプレイ入賞、スイカ入賞、ベル入賞、BB入賞、RB入賞の組合せは、該当する入賞の発生を許容する旨を示す内部当選フラグ(チェリーフラグ、リプレイフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、BBフラグ、RBフラグ)が設定され、かつ各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われた際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では停止された際の図柄を除き最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃うように制御される。
【0043】
また、ベル入賞の組合せは、内部抽選処理によりベル入賞の発生を許容する旨の内部当選フラグ(ベルフラグ)が当選し、かつその際選択された入賞条件に一致する操作方法にて各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに有効化された入賞ラインL1上に揃うように制御される。
【0044】
ベル入賞の入賞条件は、6通りの停止順(左−中−右、左−右−中、中−左−右、中−右−左、右−左−中、右−中−左)であり、これら入賞条件はメイン制御部41が行うリール制御振分処理によって、6通りの入賞条件に応じた制御パターンが別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのテーブルが選択されるか、によって決まるようになっており、ベルフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの入賞条件に一致する停止順にて各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われることでベル入賞の組合せが揃うこととなる。このため、通常遊技状態におけるベル入賞の組合せの出現率は、平均してベルフラグの内部当選確率の1/6程度となる。
【0045】
また、通常遊技状態において対象となる入賞の内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、そのゲームの終了後にクリアされる。
【0046】
これに対してBBフラグまたはRBフラグは、当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生するまで次ゲーム以降に持ち越され、BB入賞またはRB入賞が発生することでクリアされる。尚、これらBBフラグまたはRBフラグが当選した後、BB入賞またはRB入賞が発生するまでの状態をBBフラグまたはRBフラグの成立状態ともいう。
【0047】
本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、ベル入賞の入賞条件に適合する各リール2L、2C、2Rの停止順が報知される入賞条件報知状態、いわゆるアシストタイム(以下ATと称す)を発生させることが可能とされている。AT中のゲームでは、ベルフラグが当選したとき、すなわち、ベル入賞の発生が許容されたときに、後述するようにサブリールランプB87L、87C、87Rを用いてその際適用されるリール制御テーブルに応じた入賞条件に適合する停止順が報知される(図15参照)。これにより、AT以外の状態では、ベルフラグの当選により許容されたベル入賞を1/6程度しか発生させることができないのに対して、ATが発生することで、ベル入賞の入賞条件に適合する停止順が報知されるため、その停止順に従って各リール2L、2C、2Rの停止操作を行うことにより、ベルフラグの当選により許容されたベル入賞を取りこぼすことなく全て発生させることができるようになる。
【0048】
また、本実施例においてサブ制御部91は、チェリーフラグが内部当選したときに前記AT抽選を実施し、該AT抽選に当選し、かつ、サブリール82L、82C、82Rにて構成される可変表示面に形成され、賭数の設定に応じて有効化されるいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(図12(a)参照)上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったことを条件にATを発生させるようになっている。すなわち、サブ制御部91は前記AT抽選にてATが当選したとき、演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせを揃えることが出来るように、サブリール82L、82C、82Rのリール制御を行う。
【0049】
なお、サブ制御部91は、前記AT抽選によりATを発生させるか否かを決定するとともに、該抽選によりATが当選したときには、ベル入賞の入賞条件を報知するAT期間(例えば10ゲーム、30ゲーム等)等を決定するとともに、ATが発生するまでの期間において、後述するチャンス予告演出等を所定の確率で実施する。
【0050】
次に、図3〜図5には、液晶表示器51、サブリール82L、82C、82R、演出リール72が一体的にユニット化されてなる可変表示ユニット70が示されている。可変表示ユニット70は、図示しないユニット回転モータ78(図2参照)の回転軸に連係された水平方向を向く回転軸(図中1点鎖線)を中心に回転自在に設けられたベース部材71に、前記液晶表示器51、サブリール82L、82C、82R、演出リール72が一体的にユニット化されてなる可動ユニットであり、該可変表示ユニット70を回動させることにより、前記各演出用可変表示装置の表示面が演出用透視窓13に選択的に個々に臨むように演出用透視窓13の後面側に配設されている。
【0051】
具体的には、図3に示されるように、液晶表示器51の表示部51aと、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aと、が同一方向を向くように配設されており、これら表示部51a、82aにより可変表示面としての表示面Aが形成される。なお、表示部82aにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、図12(a)に示される5ラインの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上の領域とされている。
【0052】
図4に示されるように、サブリール82L、82C、82Rの他の表示部82bと、演出リール72の表示部72aと、が同一方向を向くように配設されており、これら表示部82b、72aにより可変表示面としての表示面Bが形成される。なお、表示部72aにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、演出リールランプB76(図4参照)の照射領域、すなわち、左右の壁部に挟まれた演出用図柄1個分の領域とされている。
【0053】
図5に示されるように、演出リール72の他の表示部72bのみにより可変表示面としての表示面Cが形成される。なお、表示部72bにおける演出用図柄の演出用入賞領域は、演出リールランプC77(図5参照)の照射領域、すなわち、演出リール77の上部に設けられる演出用図柄1個分の領域とされている。
【0054】
図6(a)は表示面Aが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されており、図6(b)は表示面Bが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されており、図6(c)は表示面Cが演出用透視窓13に臨んでいる状態が示されている。このように、各表示面A〜Cは、それぞれ演出用透視窓13に選択的にそれぞれ個々に臨むようになっている。すなわち、可変表示ユニット70は、いずれかの表示面A〜Cが演出用透視窓13に臨んでいる状態においては、他の表示面は演出用透視窓13を透して視認することは出来ないように構成されている。
【0055】
なお、本実施例においては、表示面Aが選択されているときは(図6(a)参照)、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aが可変表示面として機能し、液晶表示部51aが演出用表示面として機能する。表示面Bが選択されているときは(図6(b)参照)、演出リール72の表示部72aが演出用表示面として機能し、サブリール82L、82C、82Rの表示部82bが可変表示面として機能する。表示面Cが選択されているときは(図6(c)参照)、演出リール72の表示部72bが可変表示面として機能し、演出用表示面はない。
【0056】
このように設けられた可変表示ユニット70は、後述するように遊技状態の種類が替わると、前記ユニット回転モータ78が水平方向を向く回転軸を中心に回動し、各遊技状態の種類に対応して予め定められた表示面A〜Cに切替わるようになっている。詳しくは、本実施例においては、通常遊技状態であるときは表示面Aが選択され、遊技状態がBB中の小役ゲームであるときは表示面Cが選択され、BBのRBゲームであるときは表示面Bが選択され、ATであるときは表示面Bが選択されるようになっている。
【0057】
また、サブリール82L、82C、82Rは、表示面Aにおける可変表示面である表示部82aと表示面Bにおける演出用表示面である表示部82bとを構成し、また、演出リール72は、表示面Bにおける可変表示面である表示部72aと表示面Cにおける可変用表示面である表示部72bとを構成している。このように、サブリール82L、82C、82R及び演出リール72は、それぞれ複数の可変表示面を構成しているため、可変表示ユニット70のコンパクト化を図ることが出来るばかりか、製造コストを低減することが出来る。
【0058】
なお、各サブリール82L、82C、82Rには、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の6種類の演出用図柄がそれぞれ21個配列されている。
【0059】
演出用リール72の外周面(表示部72a側)には、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」、及び内部当選なし(はずれ)を示す「×」の7種類の演出用図柄が7個配列されている。また、演出用リール72の側面(表示部72b側)には、特に図示はしないが、リール2L、2C、2Rに配列される各種遊技用図柄に対応する「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の6種類の演出用図柄が12個配列されている。
【0060】
また、本実施例においては、サブリール82L、82C、82R及び演出用リール72はいずれかの可変表示面にて可変表示装置として機能するようになっているが、液晶表示器51に関しては、例えば図1に示されるように、BB入賞が発生したときに「BIG BONUS」等の文字を表示する等、種々の演出用の表示を行うための演出手段として用いられ、演出用図柄の可変表示は行わない。
【0061】
次に、本実施例における遊技制御基板40のメイン制御部41がゲームの進行に伴い実行するメインルーチンを、図7のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0062】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行した後(Sa1)、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、リール回転処理(Sa4)、リール停止処理(Sa5)、入賞判定処理(Sa6)、払出処理(Sa7)、遊技状態更新処理(Sa8)を繰返し実行するループ処理に移行する。
【0063】
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が検出された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。
【0064】
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、スタートスイッチ7の検出によるゲームスタートに伴い取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理や、設定された内部当選フラグの種類を特定可能な内部当選コマンド(図8参照)をサブ制御基板90に送信する処理等を実行する。
【0065】
Sa4のステップにおけるリール回転処理では、各メインリール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。
【0066】
Sa5のステップにおけるリール停止処理では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが検出されるか、または自動停止時間が経過したか、のいずれかの条件が満たされることで各メインリール2L、2C、2Rを停止させる処理を行う。
【0067】
Sa6のステップにおける入賞判定処理では、Sa5のステップにおいて全てのメインリール2L、2C、2Rの回転が停止した時点で、有効化された入賞ラインに停止した図柄の組合せを確認し、入賞が発生したか否かを判定する処理を行う。
【0068】
Sa7のステップにおける払出処理では、Sa7のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
【0069】
Sa8のステップにおける遊技状態更新処理では、BB入賞やRB入賞が発生した場合に、遊技状態をBBまたはRBに移行させる処理、BB中の小役ゲームやRB中のRBゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、BBやRBの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理や、次ゲームの遊技状態の種類を特定可能な遊技状態コマンド(図8参照)をサブ制御基板90に送信する処理等を行う。
【0070】
次に、本実施例におけるサブ制御基板90のサブ制御部91がBB、RB、AT中に以外の通常遊技状態に行う制御内容を、図9のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0071】
まず、電源が投入されると、初期設定が行われる(Sb1)。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【0072】
初期設定の後、遊技制御基板40から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sb2)。
【0073】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるか、遊技状態コマンドであるか、を確認する(Sb3、Sb9)。
【0074】
Sb3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、受信した内部当選コマンドに基づいて内部抽選処理の結果を特定し、内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選であるか否かを確認する(Sb4)。
【0075】
Sb4のステップにおいて内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選ではないと判定した場合には、Sb6のステップにおける演出パターン決定処理に移行する。Sb4のステップにおいて内部抽選処理の結果がチェリーフラグ当選であると判定した場合には、ATを発生させるか否かを乱数抽選にて決定するAT抽選処理を行う(Sb5)。
【0076】
次いで、Sb6のステップでは、予め定められた複数の演出パターンから当該ゲームにおいて適用する演出パターンを選択する演出パターン決定処理を実行する。この演出パターンとは、後述するチャンス予告演出や、入賞時やメダル払出時の効果音等、種々の演出パターンが含まれる。
【0077】
次いで、Sb6のステップにおいて決定された演出パターン、または遊技制御基板40のメイン制御部41から受信した各種コマンドに対応して設けられた演出パターンに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sb7)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sb8)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0078】
また、Sb3のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドの場合には(Sb9)、受信した遊技状態コマンドに基づいて次ゲームの遊技状態を特定し、次ゲームから遊技状態が変更されるか否かを確認し(Sb10)、変更されると判定した場合には、後述する表示面切替処理を実行した後(Sb11)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0079】
Sb9のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドではないと判定した場合、及びSb10のステップにおいて遊技状態を変更しないと判定した場合には、メイン制御部41から受信したコマンドに対応して設けられた演出パターンに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sb7)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sb8)、再びSb2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0080】
サブ制御部91は、前述したようにメイン制御部41から送信された内部当選コマンドの受信に応じて行う演出パターン決定処理にて、メイン制御部41が行う内部抽選処理にてBBフラグまたはRBフラグが内部当選したか否か、またはサブ制御部91が行うAT抽選処理にてATが当選したか否かを、表示面A〜Cの切替えにより遊技者に報知するチャンス予告1、または表示面A〜Cが切替わる可能性がある旨、すなわち、遊技状態の種類が替わる可能性がある旨を遊技者に報知するチャンス予告2のいずれかを実行するか否かを選択して決定するとともに、いずれかのチャンス予告を実行することを決定した場合、選択されたパターンに基づくチャンス予告を行うようになっている。
【0081】
ここで、図9におけるステップSb6における演出パターン決定処理、特にここでは後述するチャンス予告演出パターンの決定処理の詳細を、図10のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0082】
まずSc1においては、BBフラグまたはRBフラグが成立したか否か、すなわち、BBフラグまたはRBフラグが当該ゲームにて設定されたか、あるいは当該ゲーム以前に設定されて持ち越されている状態か否かを判定し、BBまたはRBフラグが設定されていると判定したときは、1/10の確率でチャンス予告1を、また、1/10の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc2)、処理を終了する。
【0083】
Sc1のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグが成立していないと判定したときは、ATが成立しているか否か、すなわち、当該ゲームにてATが当選してATフラグが設定されたか、あるいは当該ゲーム以前にATフラグが設定されているがATが発生するまで待機している状態か否かを判定し(Sc3)、ATが成立していると判定したときは、1/10の確率でチャンス予告1を、また、1/10の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc4)、処理を終了する。
【0084】
Sc3のステップにおいてATが成立していないと判定したときは、BBフラグ、RBフラグ、ATのいずれも成立していないことから、これらが成立しているときよりも低い確率、具体的には、3/100の確率でチャンス予告1を、また、1/100の確率でチャンス予告2を選択して決定し(Sc5)、処理を終了する。
【0085】
次に、図7におけるステップSa8における遊技状態更新処理においてメイン制御部41から送信された遊技状態コマンドを受信したときにサブ制御部91が行う表示面切替処理の詳細を、図11のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0086】
遊技状態コマンドを受信したサブ制御部91は、受信した遊技状態コマンドに基づいて次ゲームが小役ゲーム(BB中の小役ゲーム)であるか否かを判定し(Sd1)、次ゲームが小役ゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面が小役ゲーム用の表示面Cであるか否かを判定し(Sd2)、表示面Cであるときはそのまま処理を終了し、表示面Cでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Cに切替え(Sd3)、処理を終了する。
【0087】
また、Sd1のステップにおいて次ゲームが小役ゲームでないと判定したときは、次ゲームがRBゲーム(RB中のRBゲーム)であるか否かを判定し(Sd4)、RBゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面がRBゲーム用の表示面Bであるか否かを判定し(Sd5)、表示面Bであるときはそのまま処理を終了し、表示面Bでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Bに切替え(Sd6)、処理を終了する。
【0088】
また、Sd4のステップにおいて次ゲームがRBゲームでないと判定したときは、次ゲームがAT中のゲーム(以下、ATゲームと称す)であるか否かを判定し(Sd7)、ATゲームであると判定したときは、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面がATゲーム用の表示面Bであるか否かを判定し(Sd8)、表示面Bであるときはそのまま処理を終了し、表示面Bでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Bに切替え(Sd9)、処理を終了する。
【0089】
また、Sd7のステップにおいて次ゲームがATゲームでないと判定したときは、次ゲームが小役ゲーム、RBゲーム、ATゲームのいずれでもない通常のゲームであるため、そのときに演出用透視窓13に臨んでいる表示面が通常ゲーム用の表示面Aであるか否かを判定し(Sd10)、表示面Aであるときはそのまま処理を終了し、表示面Aでないと判定したときはユニット回転用モータ78を駆動して可変表示ユニット70を回転させて演出用透視窓13に臨む表示面を表示面Aに切替え(Sd11)、処理を終了する。
【0090】
次に、可変表示ユニット70における表示面A〜Cの前記チャンス予告演出等に伴う動作状況を、図12に基づいて説明する。
【0091】
まず、図12(a)に示されるように、本実施例においては、遊技状態が通常遊技状態に制御されているときは、サブ制御部91は演出用表示窓13に臨ませる表示面を表示面Aとする。表示面Aを選択しているときは、リール2L、2C、2Rの回転、停止に応じてサブリール82L、82C、82Rを回転、停止させる。
【0092】
前述したように、サブリール82L、82C、82Rにおける演出用図柄の演出用入賞ラインはL10、L11、L11’、L12、L12’の5ラインとされており、これら演出用入賞ラインは、最大賭数である3が設定されたときに全ての演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’が有効となる。また、前記AT抽選処理にてATが成立しているときにおいて、これら有効化されたいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’に「白7−BAR−BAR」の図柄が揃うことでATが発生、すなわち、遊技価値としてのATが遊技者に付与されるようになっている。
【0093】
また、通常遊技状態においてチャンス予告1の実行が決定された場合、図12(b)に示されるように、内部当選コマンドの受信、すなわち、リール2L、2C、2Rの回転に応じて表示面Aから表示面Cに切替わる。表示面Cにおいては、演出リール72の側面にそれぞれ配列された白7、BAR、スイカ、ベル、チェリー、リプレイの演出用図柄がリール2L、2C、2Rの回転に応じて変動表示され、例えば全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたとき、演出リール72のリールランプ77の照射領域に対応する1図柄分の演出用入賞領域(図中白色の領域。他の領域はリールランプ77がないので暗くなっている)に白7が停止すれば、BB、RB、ATのいずれかが当選した旨が遊技者に告知されることになる。
【0094】
なお、チャンス予告1の実行後においてメインリール2L、2C、2RにてBBまたはRBに対応する図柄の組み合わせが揃わず、BB入賞もRB入賞も発生しなかった場合、あるいは、リールランプ77の照射領域に対応する演出用入賞領域に白7図柄が停止しなかった場合、すなわち、ATの発生が決定しなかった場合は、例えば全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されるのに伴い、再び表示面Aに切替わることになる。
【0095】
このように、本実施例の可変表示ユニット70は、所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果、すなわち、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面を有しているので、表示面A〜Cが切替わることで入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率が変動するため、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。具体的に言うと、表示面Aは、各々21個の演出用図柄が配列された複数のサブリール82L、82C、82Rに対して、演出用入賞領域として複数本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’を備えているのに比べて、表示面Cは、7個の演出用図柄が配列された1本の演出リール72に対して1図柄分の演出用入賞領域を備えているため、表示面Aにおいて、いずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に、BBやRBが内部当選した旨を示す例えば「白7−白7−白7」の図柄の組み合わせが揃う確率よりも、表示面Cにおいて1図柄分の演出用入賞領域にBBやRBが内部当選した旨を示す例えば「白7」の図柄が揃う確率の方が表示上において高いため、例えば図柄の配列数が多く(21個)、複数の演出用入賞領域(演出用入賞ライン)を有する表示面Aから、図柄の配列数が少なく(5個、7個)、演出用入賞領域が少ない1図柄分の演出用入賞領域を有する表示面B、Cに切替わることで、入賞に対応する図柄や該図柄の組み合わせが揃うことへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0096】
また、通常遊技状態においてチャンス予告2の実行が決定された場合、図12(c)に示されるように、可変表示ユニット70が駆動して、表示面Aが上下方向に複数回反復回動する表示面切替予告動作が行われる。この表示面切替予告動作により、現在選択されている表示面Aからいずれかの表示面(BまたはC)に切替わる可能性がある旨、すなわち、BB、RB、ATのいずれかが当選し、遊技状態の種類が現在の通常遊技状態からBB、RB、ATのいずれかに切替わる可能性がある旨が遊技者に報知されることになる。
【0097】
これらチャンス予告1、2の出現率は、図13のBB、RBフラグ、AT成立状況別チャンス予告出現率の表図に示されるように、BB、RBフラグ、AT非成立時におけるこれらチャンス予告演出の出現率は、チャンス予告1が3%、チャンス予告2が1%であり、BB、RBフラグ成立時及びAT成立時におけるチャンス予告の出現率は、それぞれチャンス予告1が10%、チャンス予告2が10%となっている。
【0098】
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41が行う内部抽選処理によりBB、RBフラグが内部当選しているときの方が、BB、RBフラグが内部当選していないときよりも高確率でチャンス予告1、2を実行するようになっているため、チャンス予告1またはチャンス予告2が行われたとき、遊技者はBBまたはRBの発生を期待するようになるため、遊技者のBBやRBに対する期待感を効果的に高めることが出来る。
【0099】
また、サブ制御部91が行うAT抽選処理によりATフラグが当選しているときの方が、ATフラグが当選していないときよりも高確率でチャンス予告1、2を実行するようになっているため、チャンス予告1またはチャンス予告2が行われたとき、遊技者はATの発生を期待するようになるため、遊技者のATに対する期待感を効果的に高めることが出来る。すなわち、本実施例においてAT抽選処理を行うサブ制御部91は、遊技状態をATに移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段を構成していることになる。
【0100】
さらに、BB、RBフラグ、ATが未成立のときにおいて、チャンス予告1よりもチャンス予告2の方が出現率が低いため、チャンス予告2が行われたとき、チャンス予告1が行われたときよりも遊技者はBBまたはRBまたはATを期待するようになるため、遊技の興趣が効果的に向上する。
【0101】
次に、遊技状態の移行に伴う可変表示ユニット70における表示面A〜Cの切替状況及び各遊技状態における可変表示状況を、図14、図15に基づいて説明する。
【0102】
まず、例えばメインリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」の図柄の組み合わせが揃ってBB入賞が発生し、遊技状態が特別遊技状態であるBBに切替わると、サブ制御部91は、図14(a)に示されるように、表示面Aから小役ゲーム用の表示面Cに切替える。小役ゲーム中においては、メインリール2L、2C、2Rの回転に応じて演出リール72を回転させ、例えば内部当選した内部当選フラグに対応する演出用図柄を演出リールランプC77の照射領域に対応する演出用入賞領域(図中白色の領域)に停止させて入賞役を報知したり、JacIn入賞のフラグが内部当選したときにはJacIn入賞が内部当選した旨の報知を行う。
【0103】
小役ゲーム中にJacIn入賞が発生して遊技状態がRBに移行してRBゲームが提供されたときは、サブ制御部91は小役ゲーム用の表示面CからRBゲーム用の表示面Bに切替える。この表示面Bにおいては、サブリール82L、82C、82Rの表示部82bにおける各中段領域に対応するサブリールランプB87L、87C、87R(図4参照)のみを点灯し、中段領域に例えば「BAR−BAR−BAR」の図柄を停止させてRB中である旨の報知を行うとともに、該表示面Bの表示部72aを構成する演出リール72を回転させて演出用図柄を可変表示し、メインリール2L、2C、2Rの入賞状況に応じて例えばリプレイ図柄または、はずれ(いずれのフラグも内部当選しない)を示す「×」図柄を停止させ、入賞状況の報知を行う。なお、前述したように通常遊技状態においてRB入賞が発生して遊技状態がRBとなったときにも、この表示面Bが選択されることになる。
【0104】
RB中においては、メイン制御部41は内部抽選処理においてJac入賞を当選させるか否かの抽選、すなわち、単一の入賞(Jac入賞)の発生を許容するか否かの内部抽選処理を行うため、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aように、5本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(複数個の演出用入賞領域)を有する表示面Aにて入賞状況の報知を行う場合と比べて、1本の演出リール72の表示部72aのように、1図柄分の演出用入賞領域からなる表示部72aを有する表示面Bにて入賞状況の報知を行うことで、遊技者は選択されている可変表示面Bの演出用入賞領域の数(1ライン)により内部抽選処理状況を認識出来ることになるため、内部抽選処理の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0105】
逆に複数種類の入賞(チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞)のうちからいずれか1つの入賞の発生を内部抽選処理で決定する通常遊技状態時において、サブリール82L、82C、82Rの表示部82aように、5本の演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’(複数個の演出用入賞領域)を有する表示面Aを選択することで、遊技者は選択されている可変表示面Aの演出用入賞領域の数(5ライン)により内部抽選処理状況を認識出来ることになるため、内部抽選処理の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0106】
また、前記内部抽選処理により入賞に応じた入賞図柄の組み合わせを導出表示させることを許容する確率と、表示面A〜Cにおいて入賞に応じた入賞図柄の組み合わせが導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。さらに、遊技状態が高確率である旨の実感を効果的に持たせることが出来るばかりか、他の遊技客に対してアピール出来るため、優越感を持たせることが出来る。
【0107】
また、表示面Aが選択されている状態、すなわち、通常遊技状態において、サブリール82L、82C、82Rのいずれかの演出用入賞ラインL10、L11、L11’、L12、L12’上に「白7−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことにより発生し、ベル入賞の入賞条件としての押し順が報知されるATゲームが提供されるAT中においては、図15に示されるように、表示面Bが選択される。AT中では、サブリール82L、82C、82Rは所定の図柄が停止表示された状態となり、内部抽選にてベルフラグが内部当選したときには、スタートスイッチ7の検出に応じて、当該ベル入賞の入賞条件としての押し順をストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する各サブリール82L、82C、82Rに内蔵されたサブリールランプB87L、87C、87Rをストップスイッチ8L、8C、8R操作に応じて順次点灯させることにより報知する。
【0108】
また、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rの回転に応じて演出リール72を回転させて演出用図柄の可変表示を行い、内部当選した内部当選フラグに対応する演出用図柄を左右の壁部に挟まれた1図柄分の演出用入賞領域に停止表示させて内部当選状況の報知を行う。
【0109】
以上説明してきたように、本発明が適用された実施例としてのスロットマシン1においては、スロットマシン1の遊技状態の種類(通常遊技状態、BB、RB、AT)に応じて、サブ制御部91が、演出用透視窓13に臨ませる可変表示面をそれぞれの遊技状態に応じて予め定められた、演出用図柄の可変表示態様が各々異なる表示面A〜Cのいずれかに切替えるため、遊技者は切替わった可変表示面での演出用図柄の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、選択された可変表示面の表示態様だけでなく、可変表示面自体の切替え動作、すなわち、可変表示ユニット70の切替動作で認識することが出来る。
【0110】
なお、演出用図柄の変動表示態様の違いとは、演出用図柄の変動表示速度、変動表示数、変動表示方向等の変動表示方法が各々異なるものだけではなく、演出用図柄自体の形状や色彩、あるいは演出用図柄周囲の背景色が異なるものや、表示結果が導出表示される表示領域(演出用入賞ライン等)の数、表示結果として導出表示される表示態様(入賞態様)を構成する図柄の組み合わせ数等が異なるものも含まれる。例えば実施例においては、表示部82aと表示部72a、72bとは、リールの数や演出用図柄の配列数等が異なることから、表示面Aと表示面B、Cは変動表示態様が異なる表示面であり、表示部72aと表示部72bとは、リールは同一であるが、演出用図柄の配列状況や回転態様が異なることから、表示面Bと表示面Cは変動表示態様が異なる表示面であると言える。
【0111】
また、本実施例において表示面A〜Cが切替わる対象としていた遊技状態としては、BBやRBのように入賞の発生により付与されて所定ゲーム数の間継続して制御されるとともに、各入賞役の内部当選確率や、内部当選の対象となる入賞役が異なる遊技状態や、ATのようにサブ制御部91により入賞条件が報知される遊技状態等が対象とされていたが、表示面A〜Cを切替える対象としうる遊技状態の種類はこれら通常、BB、RB、AT等の遊技状態のみに限定されるものではなく、例えば入賞の発生により1回のRBゲームが提供されるシングルボーナスや、内部当選したBBフラグやRBフラグが内部的に持ち越されてBB入賞やRB入賞の発生が困難または不可能となるストックタイム等、他の種々の遊技状態を適用してもよい。
【0112】
すなわち、本発明において表示面A〜Cを切替える対象としうる遊技状態とは、上記BB、RB、AT等のように所定ゲーム数の間継続して制御される遊技状態に限定されるものではなく、1ゲームだけ制御される上記シングルボーナスのような遊技状態も対象となる。
【0113】
また、メイン制御部41にて行われる内部抽選処理における内部当選確率や当選対象入賞役等が異なる遊技状態も対象となる。実施例で言えば、BB中における小役ゲームとRBゲームとが該当し、これらは互いに異なる種類の遊技状態であると言える。
【0114】
また、ATのように遊技制御部41による制御状態が異なる遊技状態に限定されるものではなく、サブ制御部91によって、例えばATのように特定の入賞役を高確率で発生させるように制御する遊技状態も対象となる。
【0115】
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄を変動表示可能であるとともに、メダルやBB、RB等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのメインリール2L、2C、2Rとは別個に設けられた、スロットマシン1の遊技に関連する複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70の可変表示面を、遊技状態の種類に応じて切替えるようにしているため、例えば所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT等)を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【0116】
また、複数の可変表示面A〜Cのうちの少なくとも2つの可変表示面A、Bが、演出用図柄の可変表示機構の異なる演出用可変表示装置、すなわち、互いに別個に設けられたリール式可変表示装置にて構成されているため、遊技者は遊技状態の種類の違いを可変表示面(表示部82a、72a)の違いにより認識することが出来る。
【0117】
また、演出透視窓13には、例えば複数の可変表示面A〜Cのうちのいずれか1つの表示面Bにおける表示部72aと、該可変表示面Bとは異なる他の可変表示面である表示面Aを構成する可変表示装置であるリール82L、82C、82Rにて構成される演出用表示面としての表示部82bと、が同時に臨むように設けられているため、例えば演出用図柄の可変表示と演出表示とを同時に提供出来るばかりか、演出用表示面は他の可変表示面を構成する可変表示装置を利用するため、装置を大型化することなく、かつ、低コストで演出用表示面を構成することが出来る。
【0118】
(第2実施例)
次に、図16には、本発明が適用された遊技機の他の一例としてのパチンコ機の遊技盤が示されている。遊技盤206は、図示しないパチンコ機の本体に着脱自在に取付けられており、該遊技盤206の前面にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。遊技盤206の下方には、図示しない打球供給皿から溢れた余剰の景品球を貯留する余剰球受皿が設けられると共に、打球を発射する操作ハンドルが設けられている。
【0119】
遊技盤206の前面には遊技領域207が設けられており、この遊技領域207の中央付近には、特別図柄用可変表示器209と、普通図柄用可変表示器210と、を含む可変表示装置208が設けられており、可変表示装置208の中央には、可変表示ユニット216を臨ませるための演出用透視窓300が開設されている。
【0120】
特別図柄用可変表示器209は、7セグメントLEDよりなる1つの図柄表示エリアに、遊技用識別情報としての「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば「F」または「7」)が変動表示可能とされている。普通図柄用可変表示器210は、「○」と「×」とからなる2つの表示エリアが交互に点灯することで変動表示可能とされている。
【0121】
可変表示ユニット216は、各リールに配置される図柄が異なるだけで、構造は前述の実施例の可変表示ユニット70と同様に構成されており、演出用透視窓300に臨む可変表示面が、遊技状態の種類に応じて選択的に切替わるようになっている。なお、可変表示ユニット216において前記実施例における可変表示ユニット70と同様の構成部位に関しては同様の符号を付すことにより、ここでの詳細な構造の説明は省略する。
【0122】
また、本第2実施例のパチンコ機においては、特別図柄用可変表示器209の変動表示の開始に伴って、そのときに演出用透視窓300に臨んでいるサブリール82L、82C、82Rや演出リール72も回転し、各サブリール82L、82C、82Rの図柄も連続的に変動する。そして、特別図柄用可変表示器209の変動表示が停止して表示結果が導出されることに伴って、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の回転も停止し、表示結果が導出されるようになっている。すなわちサブリール82L、82C、82Rや演出リール72は、特別図柄用可変表示器209と連動して動作するようになっている。
【0123】
また、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれかの特別図柄が導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合で特別図柄用可変表示器209に導出された特別図柄に対応する演出用入賞図柄の組合せが導出されるとともに、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれの特別図柄も導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインに100%の割合でいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようになっている。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、100%の割合で特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果が導出される。
【0124】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄用可変表示器209の表示結果としていずれかの特別図柄が導出された際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72の表示領域に対して予め定められた演出用入賞ラインに、特別図柄用可変表示器209の表示結果として導出表示された特別図柄に対応する演出用入賞図柄の組合せが、当該演出用入賞図柄の組合せ以外の表示結果が導出されるよりも高い割合(例えば99%)で導出されるとともに、特別図柄用可変表示器209の表示結果として特別図柄が導出されなかった際に、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72には、演出用入賞ラインL20、L21、L21’、L22、L22’にいずれかの演出用入賞図柄の組合せが導出されるよりも高い割合(例えば99%)で演出用入賞ラインL20、L21、L21’、L22、L22’にいずれの演出用入賞図柄の組合せも導出されないようにしてもよい。すなわち、サブリール82L、82C、82Rや演出リール72に導出される表示結果として、高い割合で特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果が導出されるようにしてもよい。
【0125】
特別図柄用可変表示器209に表示される特別図柄は、打球が始動入賞口214へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、第2可変表示器210は、後述するように打球が通過ゲート211を通過することに基づいて変動開始される。
【0126】
可変表示装置208の下方両側部には、打球を導く通過ゲート211が設けられている。可変表示装置208の下方には、始動入賞口214が設けられており、その両側に可動片215が設けられている。通過ゲート211を通過した打球はゲートスイッチ(図示略)によって検出される。また、始動入賞口214に入賞した打球は、始動入賞口スイッチ(図示略)によって検出される。
【0127】
始動入賞口214の下方には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取付けられている。遊技状態が後述する大当り状態となれば開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した球のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ(図示略)によって検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ(図示略)によって検出される。
【0128】
遊技盤206には、複数の入賞口224が設けられている。入賞口224に入賞した打球は、入賞球検出スイッチ(図示略)によって検出される。遊技領域207の下部には、入賞しなかった打球を回収するアウト口226がある。
【0129】
打球操作ハンドル(図示略)の操作によって揺動されるハンマーによって発射された打球は、打球レール217を通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。遊技領域207に打ち込まれた打球が通過ゲート211を通ってゲートスイッチ(図示略)で検出されると、普通図柄用可変表示器210が変動を開始する。
【0130】
普通図柄用可変表示器210の変動後の表示結果が「○」となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して、パチンコ球が始動入賞口214に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0131】
この始動入賞口214にパチンコ球が入賞して始動入賞口スイッチ(図示略)で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置208の特別図柄用可変表示器209において特別図柄が変動表示を開始するとともに、可変表示ユニット216における3つのサブリールの変動表示が開始される。そして、その後、特別図柄が停止し、その表示結果が特定の表示態様(例えば「F」または「7」)となった場合に、大当り状態が発生するとともに、前記いずれかの演出用入賞ライン上には、特別図柄の表示態様(「F」または「7」)に対応する演出用図柄の組み合わせが揃うことになる。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(例えば30秒間)の経過または打球の所定個数(例えば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打球が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ(図示略)により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板220が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0132】
また、特別図柄用可変表示器209の表示結果として停止した特別図柄が、大当り図柄のうち特定の種類の大当り図柄(例えば「F」)である場合には、大当り状態の終了後、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が高い確率変動状態となる。
【0133】
このように構成された本実施例におけるパチンコ機においては、遊技状態が通常遊技状態、大当り状態、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が高い確率変動状態のいずれかに切替わるようになっており、各遊技状態の種類に応じて、演出用透視窓300に臨む可変表示ユニット216のいずれかの表示面が選択されて切替わるようになっており、特別図柄用可変表示器209による特別図柄の変動表示に応じて可変表示ユニット216における選択された表示面の演出用図柄が変動表示し、特別図柄用可変表示器209による表示結果に応じた表示結果が可変表示ユニット216における選択された表示面において導出表示されるようになっている。
【0134】
このようなパチンコ機においても、第1実施例における可変表示ユニット70と同様に構成された可変表示ユニット216を適用することで、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での演出用図柄の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示態様だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来る。
【0135】
また、本第2実施例においては、所定の遊技価値(賞球や大当り状態)を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するための特別図柄用可変表示器209とは別個に設けられた演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216の可変表示面を上記遊技状態の種類に応じて切替えるようにすることで、特別図柄用可変表示器209に導出された表示結果に対応する表示結果を導出することが出来るため、例えば前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果やリーチ態様等を表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【0136】
また、このような可変表示ユニット216を適用することで、例えば内部抽選の結果に応じて前述したような大当り状態が発生する可能性がある旨を示すチャンス予告制御等を実行することで、遊技者の大当りに対する期待感を効果的に高めることが出来る。
【0137】
また、本実施例における遊技状態は、通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態だけであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り当選確率は変わらないが、可動片215が所定時間開成してパチンコ球が通常遊技状態よりも始動入賞口214に入賞し易くなる遊技状態(いわゆる時短)等が発生するパチンコ機において、該遊技状態に応じて表示面を切替えるようにすることも可能である。
【0138】
さらに本発明においては、例えば大当り状態中における前記ラウンドの移行に伴って、演出用透視窓300に臨ませる可変表示面を切替える制御を行うようにしてもよいし、各ラウンドにおいて可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球のカウント数に応じて可変表示面を切替える制御を行うようにしてもよい。
【0139】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0140】
例えば、上記第1実施例においては、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄を変動表示可能であるとともに、メダルやBB、RB等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2Rとは別個に設けられ、複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70を適用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記演出用可変表示装置としての可変表示ユニット70がないスロットマシンとし、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としてのリール2L、2C、2Rを、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として構成してもよい。
【0141】
また、上記第2実施例においては、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として、各々が識別可能な複数種類の遊技用図柄(特別図柄)を変動表示可能であるとともに、パチンコ球や大当り等の所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としての特別図柄用可変表示器209とは別個に設けられ、複数種類の演出用図柄を変動表示可能に構成された演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216を適用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記演出用可変表示装置としての可変表示ユニット216がないパチンコ機とし、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置としての特別図柄用可変表示器209を、遊技状態の種類に応じて可変表示面を選択的に切替えることが可能な可変表示装置として構成してもよい。
【0142】
また、上記実施例における可変表示ユニット70は、3つの表示面A〜Cを有する可変表示ユニットとして構成されていたが、可変表示面の数は上記実施例の可変表示ユニット70のものに限定されるものではなく、少なくとも2つ以上の可変表示面を有していれば、2つまたは3つ以上であってもよい。
【0143】
また、複数の可変表示面を構成する可変表示装置は、本実施例においてはサブリール82L、82C、82R、演出リール72の2つの可変表示装置にて3つの可変表示面を構成していたが、例えば複数の全ての可変表示面を可変表示機構の異なる可変表示装置にて構成してもよいし、あるいは、1種類の可変表示装置にて、図柄の可変表示態様の異なる複数の可変表示面を構成してもよく、その数は限定されるものではないとともに、可変表示面と可変表示装置との数量が同一でなくてもよい。また、言うまでもなく上記実施例における液晶表示器51を、複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置の1つとして適用してもよい。
【0144】
また、可変表示態様の異なる複数の可変表示面が、例えば可変表示機構が同一であるが、それぞれ別個に設けられた複数の可変表示装置にてそれぞれ構成されていてもよい。
【0145】
また、上記実施例の可変表示ユニット70は、演出用透視窓13に選択的に臨む表示面A、Bは、それぞれ2つの表示部にて構成されていたが、言うまでもなく各表示面A〜Cが1つの表示部にて構成されていてもよい。
【0146】
また、上記第1、2実施例においては、遊技状態の移行に応じて可変表示ユニット70、216を切替える切替動作は特に詳細な説明はしていないが、例えば現在の遊技状態や移行する遊技状態の種類に応じて切替動作自体を異ならせる、例えば切替動作速度や回転方向等を変えるようにし、この切替動作の違いにより遊技状態の種類を遊技者に認識させるようにしてもよい。
【0147】
さらに、上記第1、2実施例における可変表示ユニット70、216は、水平方向を向く軸周りに回動自在に設けられていたが、可変表示ユニット70、216を上下方向を向く軸周りに回動自在に設けてもよいし、あるいは、透視窓に対してスライド移動させることで表示面が切替わるようにしてもよく、可変表示面の切替構造は上記実施例のように回動式のものに限定されるものではない。
【0148】
また、上記第1実施例では、ATによる入賞条件の報知対象となる報知対象入賞として各リール2L、2C、2Rの停止順が入賞条件に一致することで発生するベル入賞を適用しているが、例えば、少なくともいずれか1つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致することで発生する報知対象入賞や、少なくともいずれか1つのリールの停止タイミング及び各リールの停止順が入賞条件に一致することで発生する報知対象入賞を適用しても良い。
【0149】
また、前述した第1実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシンにも適用可能であるとともに、第2実施例のように、パチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機等にも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
【0150】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0151】
本発明の請求項1は、所定の価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報(演出用図柄)を変動表示可能な可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与するか否かを示すことが可能な遊技機(スロットマシン1/パチンコ機)であって、
前記可変表示装置は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓(演出用透視窓13、300)に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面(表示面A〜C)を備え、
前記遊技機は、
前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB、AT/通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態)に制御する遊技制御手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、
前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))と、
を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0152】
本発明の請求項2は、前記遊技制御手段(メイン制御部41、サブ制御部91)により制御する遊技状態を移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段(メイン制御部41(遊技状態更新処理)、サブ制御部91(AT抽選処理))を備え、
前記表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記遊技状態移行決定手段の決定結果に応じて前記遊技状態用切替制御手段が遊技状態の種類に応じた可変表示面(表示面A〜C)に切替える制御を行う可能性がある旨を示す表示面切替予告動作制御(チャンス予告2)を行うことが可能な切替予告動作制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0153】
本発明の請求項3は、前記複数の可変表示面は、前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面(表示面A〜C)を含む。
【0154】
本発明の請求項4は、前記可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41(遊技状態更新処理)、サブ制御部91(AT抽選処理))は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB、AT/通常遊技状態、大当り状態、確率変動状態)に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が高い遊技状態(BB、RB、AT/大当り状態、確率変動状態)に前記遊技制御手段により制御されているとき、当該遊技状態よりも前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が低い遊技状態(通常遊技状態)に制御されているときよりも前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が高い可変表示面(表示面B、C)に切替える制御を行う。
【0155】
本発明の請求項5は、前記可変表示装置(可変表示ユニット70、216(サブリール82L、82C、82R、演出リール72))の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット/パチンコ球)を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記表示面切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT/賞球、大当り状態)を付与することを許容すると決定されたときに、前記所定の遊技価値を付与することを許容しないと決定されたときよりも高確率で前記透視窓(演出用透視窓13、300)に臨ませる可変表示面(表示面A〜C)を切替える制御(チャンス予告1)を行う予告用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))を含む。
【0156】
本発明の請求項6は、前記遊技機は、
1ゲームに対して所定数(3)の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示されたときに1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて前記所定の遊技価値(メダル、BB、RB、AT)が付与される入賞(BB入賞、RB入賞、スイカ入賞、ベル入賞、チェリー入賞、リプレイ入賞)が発生可能とされたスロットマシン遊技機(スロットマシン1)であって、
前記入賞は複数種類の入賞を含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前入賞決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、前記事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる複数種類の遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段(サブ制御部91(表示面切替処理))は、前記遊技制御手段により前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が複数である遊技状態(通常遊技状態、小役ゲーム)に制御されているとき、前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が単一である遊技状態(RB)に制御されているときに選択する可変表示面(表示面B、C)よりも入賞態様が表示される入賞領域(演出用入賞領域、演出用入賞ライン)が多い可変表示面(表示面A)に切替える制御を行う。
【0157】
本発明の請求項7は、各々が識別可能な複数種類の遊技用識別情報(遊技用図柄/特別図柄)を変動表示可能であるとともに、前記所定の遊技価値(メダル、クレジット、BB、RB/賞球、大当り状態)を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置(リール2L、2C、2R/特別図柄用可変表示器209)を備え、
前記可変表示装置は、前記遊技用可変表示装置とは別個に設けられるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される演出用可変表示装置(可変表示ユニット70、216)である。
【0158】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0159】
請求項1項の発明によれば、遊技状態の種類に応じて可変表示面が切替わるため、遊技者は切替わった可変表示面での識別情報の可変表示態様の違いにより遊技状態の種類を容易に認識することが出来るばかりか、遊技状態の種類の切替わりを、可変表示面の表示内容だけでなく可変表示面自体の切替わり動作で認識することが出来、興趣が向上する。
【0160】
請求項2項の発明によれば、表示面切替予告動作制御を行うことで、可変表示面が切替わること、すなわち、遊技状態の移行の可能性に対して遊技者に期待感を持たせることが出来るため、遊技の興趣が向上する。
【0161】
請求項3項の発明によれば、可変表示面が切替わることで特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が変動するため、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感に抑揚をつけることが出来る。特に複数の可変表示面のうち特定の表示結果が導出表示される表示上の確率の低い可変表示面から高い可変表示面に切替えた場合においては、特定の表示結果が導出表示されることへの遊技者の期待感を効果的に高めることが出来る。
【0162】
請求項4項の発明によれば、事前決定手段が所定の遊技価値を付与すること、すなわち、特定の表示結果を導出表示させることを許容する確率と、可変表示面において特定の表示結果が導出表示される表示上の確率との整合がとれるため、遊技者に違和感を与えることがない。
【0163】
請求項5項の発明によれば、特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与される確率が、予告用切替制御手段による可変表示面の切替制御が行われたときには切替制御が行われないときよりも高くなり、これにより遊技者は、可変表示面の切替制御が行われたときに特定の表示結果が導出表示されて遊技価値が付与されることを期待することになるため、遊技者の期待感を高めることが出来る。
【0164】
請求項6項の発明によれば、遊技者は選択されている可変表示面の入賞領域の数により事前入賞決定手段による決定状況を認識出来ることになるため、事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる遊技状態の種類を容易に認識することが出来る。
【0165】
請求項7項の発明によれば、演出用可変表示装置において、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果以外の表示結果を導出表示したり、遊技状態の種類が切替わったことを認識させるための多彩な演出等を、所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示するという制約を受けることなく実現出来ることになるため、遊技の興趣が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。
【図2】本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図3】可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図4】同じく可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図5】同じく可変表示ユニットを示す斜視図である。
【図6】(a)は表示面Aが選択されたとき、(b)は表示面Bが選択されたとき、(c)は表示面Cが選択されたときに演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図7】メイン制御部が行うメインルーチンを示すフローチャートである。
【図8】メイン制御部が送信するコマンドの一部を示す表図である。
【図9】サブ制御部が行うメインルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図9における演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
【図11】図9における表示面切替処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)は通常時、(b)はチャンス予告1が決定されたときに演出用透視窓を見た状態を示す概略図であり、(c)はチャンス予告2が決定されたときにおける可変表示ユニットの動きを示す概略図である。
【図13】チャンス予告の状況別出現率を示す表図である。
【図14】(a)は小役ゲーム時、(b)はRBゲーム時における演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図15】ATゲーム時における演出用透視窓を見た状態を示す概略図である。
【図16】本発明が適用された遊技機の他の一例としてのパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
3 透視窓
2L、2C、2R メインリール
8L、8C、8R ストップスイッチ
13、300 演出用透視窓
41 メイン制御部
70、216 可変表示ユニット
82L、82C、82R サブリール
72 演出リール
91 サブ制御部
Claims (7)
- 所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に導出表示された表示結果によって所定の遊技価値を付与するか否かを示すことが可能な遊技機であって、前記可変表示装置は、前記識別情報の変動表示態様が各々異なるとともに、前記遊技機に設けられた透視窓に各々が選択的に臨むように設けられた複数の可変表示面を備え、
前記遊技機は、
前記遊技機を制御状態が異なる複数種類の遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う表示面切替制御手段と、を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技制御手段にて制御される遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う遊技状態用切替制御手段を含むことを特徴とする遊技機。 - 前記遊技制御手段により制御する遊技状態を移行するか否かを決定する遊技状態移行決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記遊技状態移行決定手段の決定結果に応じて前記遊技状態用切替制御手段が遊技状態の種類に応じた可変表示面に切替える制御を行う可能性がある旨を示す表示面切替予告動作制御を行うことが可能な切替予告動作制御手段を含む請求項1に記載の遊技機。 - 前記複数の可変表示面は、前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が異なる複数の可変表示面を含む請求項1または2に記載の遊技機。
- 前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が高い遊技状態に前記遊技制御手段により制御されているとき、当該遊技状態よりも前記事前決定手段が前記所定の遊技価値を付与することを許容する確率が低い遊技状態に制御されているときよりも前記所定の遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示される表示上の確率が高い可変表示面に切替える制御を行う請求項3に記載の遊技機。 - 前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に、前記所定の遊技価値を付与することを許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
前記表示面切替制御手段は、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値を付与することを許容すると決定されたときに、前記所定の遊技価値を付与することを許容しないと決定されたときよりも高確率で前記透視窓に臨ませる可変表示面を切替える制御を行う予告用切替制御手段を含む請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。 - 前記遊技機は、
1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されたときに1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて前記所定の遊技価値が付与される入賞が発生可能とされたスロットマシン遊技機であって、
前記入賞は複数種類の入賞を含み、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前入賞決定手段を備え、
前記遊技制御手段は、前記事前入賞決定手段による決定の対象となる入賞の種類が異なる複数種類の遊技状態に制御することが可能であり、
前記遊技状態用切替制御手段は、前記遊技制御手段により前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が複数である遊技状態に制御されているとき、前記事前決定手段による決定の対象となる入賞の種類が単一である遊技状態に制御されているときに選択する可変表示面よりも入賞態様が表示される入賞領域が多い可変表示面に切替える制御を行う請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。 - 各々が識別可能な複数種類の遊技用識別情報を変動表示可能であるとともに、前記所定の遊技価値を付与するか否かを示す表示結果を導出表示する遊技用可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、前記遊技用可変表示装置とは別個に設けられるとともに、前記遊技用可変表示装置の表示結果として前記遊技価値を付与することを示す特定の表示結果が導出表示されたときに、該特定の表示結果に応じた特定演出用表示結果が、該特定演出用表示結果以外の非特定演出用表示結果が導出されるよりも高い割合で導出表示される演出用可変表示装置である請求項1〜6のいずれかに記載の遊技機。
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