JP2005064310A - 光学系の収差調整方法、光学系、露光装置および露光方法 - Google Patents

光学系の収差調整方法、光学系、露光装置および露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿った屈折光学部材や反射光学部材の光学面の自重による微小変形に起因して発生する収差を良好に調整することのできる収差調整方法。
【解決手段】 重力方向と交差する方向に延びる光軸(AX2)に沿って屈折光学部材(L21,L22)と反射光学部材(CM)とを含む光学系の収差調整方法。屈折光学部材および反射光学部材の自重変形を計測または算出する工程と、計測または算出された自重変形に起因して発生する光学系の収差を調整するために、光学系中の少なくとも1つの光学部材、たとえば光学系の瞳近傍に配置された反射光学部材の光学面を所要の非球面形状に加工する工程とを含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光学系の収差調整方法、光学系、露光装置および露光方法に関し、特に半導体素子や液晶表示素子などをフォトリソグラフィ工程で製造する際に使用される露光装置の反射屈折型の投影光学系における収差調整に関するものである。
半導体素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程において、フォトマスクまたはレチクル(以下、総称して「マスク」という)のパターン像を投影光学系を介して、感光性基板(フォトレジスト等が塗布されたウェハまたはガラスプレート等)上に露光する露光装置が使用されている。そして、半導体素子等の集積度が向上するにつれて、露光装置の投影光学系に要求される解像力(解像度)が益々高まっている。その結果、投影光学系の解像力に対する要求を満足するために、照明光(露光光)の波長を短くするとともに投影光学系の開口数(NA)を大きくする必要がある。
しかしながら、照明光の波長が短くなると光の吸収が顕著となり、実用に耐え得る硝材(光学材料)の種類は限定される。特に、照明光の波長が180nm以下になると、実用的に使用可能な硝材は蛍石だけに限定される。その結果、屈折型の投影光学系では、色収差の補正が不可能となる。また、投影光学系に求められる光学性能が極めて高いため、諸収差をほぼ無収差レベルまで良好に補正することが必要となる。屈折型の投影光学系で所要の光学性能を達成するには多数のレンズ成分が必要となり、透過率の低下や製造コストの増大を避けることはできない。
これに対して、凹面反射鏡等のパワーを利用する反射型の光学系では色収差が発生することなく、ペッツバール和に関してレンズ成分とは符号が逆の寄与を示す。このため、反射型の光学系と屈折型の光学系とを組み合わせた投影光学系、すなわち反射屈折型の投影光学系では、レンズ枚数の増加を招くことなく、色収差を含めた諸収差をほぼ無収差レベルまで良好に補正することができる。
一般に、露光装置に搭載される反射屈折型の投影光学系として、重力方向と交差する方向、たとえば水平方向に延びる光軸に沿って屈折光学部材(レンズ成分)と反射光学部材(凹面反射鏡)とを含む構成が知られている。この種の反射屈折型の投影光学系では、たとえば水平方向に延びる光軸に沿った屈折光学部材や反射光学部材の光学面が自重により微小変形し、この自重による光学面の微小変形に起因して収差が発生する。この場合、特に光軸に関して2回回転対称な収差成分、すなわちアス収差成分が発生する。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って屈折光学部材や反射光学部材を含む光学系において、屈折光学部材や反射光学部材の光学面の自重による微小変形に起因して発生する収差を良好に調整することのできる収差調整方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿った屈折光学部材や反射光学部材の光学面の自重による微小変形に起因する収差が良好に調整された高性能な光学系を提供することを目的とする。また、本発明は、光学面の自重による微小変形に起因する収差が良好に調整された高性能な光学系を介して、高解像で高精度な投影露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材と少なくとも1つの反射光学部材とを含む光学系の収差調整方法において、
前記少なくとも1つの屈折光学部材および前記少なくとも1つの反射光学部材の自重変形を計測または算出する工程と、
前記計測または算出された自重変形に起因して発生する前記光学系の収差を調整するために、前記光学系中の少なくとも1つの光学部材の光学面を所要の非球面形状に加工する工程とを含むことを特徴とする収差調整方法を提供する。
第1形態の好ましい態様によれば、前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記光学系の瞳近傍に配置された反射光学部材を含む。また、前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことが好ましい。また、前記光学系は重力方向に延びる第2の光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材を含み、前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記第2の光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことが好ましい。
本発明の第2形態では、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材と少なくとも1つの反射光学部材とを含む光学系の収差調整方法において、
前記少なくとも1つの屈折光学部材および前記少なくとも1つの反射光学部材の自重変形を計測または算出する工程と、
前記計測または算出された自重変形に起因して発生する前記光学系の収差を調整するために、前記光学系中の少なくとも1つの光学部材を対応する光軸に対して所要の偏心状態に位置決めする工程とを含むことを特徴とする収差調整方法を提供する。
第2形態の好ましい態様によれば、前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記光学系の瞳近傍に配置された反射光学部材を含む。また、前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことが好ましい。また、前記光学系は重力方向に延びる第2の光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材を含み、前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記第2の光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことが好ましい。
本発明の第3形態では、第1形態または第2形態の収差調整方法により収差調整されたことを特徴とする光学系を提供する。
本発明の第4形態では、第3形態の光学系を備え、該光学系を介してマスクのパターンを感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第5形態では、マスクに形成されたパターンを、第3形態の光学系を介して、感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法を提供する。
本発明の収差調整方法では、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って屈折光学部材や反射光学部材を含む光学系において、屈折光学部材や反射光学部材の光学面の自重による微小変形に起因して発生する光学系の収差を十分に打ち消すことができるように光学系中の少なくとも1つの光学部材の光学面を所要の非球面形状に加工することにより、光学面の自重による微小変形に起因して発生する収差を良好に調整することができる。
したがって、本発明の収差調整方法を用いて、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿った屈折光学部材や反射光学部材の光学面の自重による微小変形に起因する収差が良好に調整された高性能な光学系を実現することができる。その結果、本発明の露光装置および露光方法では、良好に収差調整された高性能な光学系を介して、高解像で高精度な投影露光を行うことができ、ひいては高精度で良好なマイクロデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。なお、図1において、投影光学系PLの基準光軸AXに平行にZ軸を、基準光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にY軸を、基準光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直にX軸を設定している。
図1に示す露光装置は、紫外領域の照明光を供給するための光源LSとして、たとえばArFエキシマレーザー光源(波長193nm)またはF2レーザー光源(波長157nm)を備えている。光源LSから射出された光は、照明光学系ILを介して、所定のパターンが形成されたレチクル(マスク)Rを照明する。なお、光源LSと照明光学系ILとの間の光路はケーシング(不図示)で密封されており、光源LSから照明光学系IL中の最もレチクル側の光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い気体であるヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
レチクルRは、レチクルホルダRHを介して、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルRには転写すべきパターンが形成されており、たとえばパターン領域全体のうちX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状のパターン領域が照明される。レチクルステージRSは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル移動鏡RMを用いた干渉計RIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
レチクルRに形成されたパターンからの光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にレチクルパターン像を形成する。ウェハWは、ウェハテーブル(ウェハホルダ)WTを介して、ウェハステージWS上においてXY平面に平行に保持されている。そして、レチクルR上での矩形状の照明領域に光学的に対応するように、ウェハW上ではX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状の露光領域にパターン像が形成される。ウェハステージWSは、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウェハ移動鏡WMを用いた干渉計WIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
また、図示の露光装置では、投影光学系PLを構成する光学部材のうち最もレチクル側に配置された光学部材と最もウェハ側に配置された光学部材との間で投影光学系PLの内部が気密状態を保つように構成され、投影光学系PLの内部の気体はヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。さらに、照明光学系ILと投影光学系PLとの間の狭い光路には、レチクルRおよびレチクルステージRSなどが配置されているが、レチクルRおよびレチクルステージRSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
また、投影光学系PLとウェハWとの間の狭い光路には、ウェハWおよびウェハステージWSなどが配置されているが、ウェハWおよびウェハステージWSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。このように、光源LSからウェハWまでの光路の全体に亘って、露光光がほとんど吸収されることのない雰囲気が形成されている。上述したように、投影光学系PLによって規定されるレチクルR上の照明領域およびウェハW上の露光領域(すなわち実効露光領域)は、Y方向に沿って短辺を有する矩形状である。
したがって、駆動系および干渉計(RIF、WIF)などを用いてレチクルRおよびウェハWの位置制御を行いながら、矩形状の露光領域および照明領域の短辺方向すなわちY方向に沿ってレチクルステージRSとウェハステージWSとを、ひいてはレチクルRとウェハWとを同期的に移動(走査)させることにより、ウェハW上には露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対してレチクルパターンが走査露光される。あるいは、投影光学系PLの基準光軸AXと直交する平面内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはレチクルRのパターンが逐次露光される。
図2は、本実施形態にかかる投影光学系の構成を概略的に示す図である。図2を参照すると、本実施形態の投影光学系PLは、レチクルRのパターンの第1中間像を形成するための屈折型の第1結像光学系G1を備えている。たとえばレンズ成分L11〜L17により構成された第1結像光学系G1が形成する第1中間像の形成位置の近傍には、第1光路折り曲げ鏡M1が配置されている。第1光路折り曲げ鏡M1は、第1中間像へ向かう光束または第1中間像からの光束を、反射屈折型の第2結像光学系G2に向かって偏向する。
第2結像光学系G2は、凹面反射鏡CMと2つの負レンズL21およびL22とを有し、第1中間像からの光束に基づいて第2中間像を第1中間像の形成位置の近傍に形成する。第2結像光学系G2が形成する第2中間像の形成位置の近傍には、第2光路折り曲げ鏡M2が配置されている。第2光路折り曲げ鏡M2は、第2中間像へ向かう光束または第2中間像からの光束を屈折型の第3結像光学系G3に向かって偏向する。
たとえばレンズ成分L31〜L36により構成された第3結像光学系G3は、第2中間像からの光束に基づいて、レチクルRのパターンの縮小像(第2中間像の像であって投影光学系の最終像)をウェハW上に形成する。なお、第1結像光学系G1は直線状に延びた光軸AX1を有し、第3結像光学系G3は直線状に延びた光軸AX3を有し、光軸AX1と光軸AX3とは共通の単一光軸である基準光軸AXと一致するように設定されている。
一方、第2結像光学系G2も直線状に延びた光軸AX2を有し、この光軸AX2は基準光軸AXと直交するように設定されている。さらに、第1光路折り曲げ鏡M1および第2光路折り曲げ鏡M2はともに平面状の反射面を有し、2つの反射面を有する1つの光学部材(1つの光路折り曲げ鏡)FMとして一体的に構成されている。この2つの反射面の交線(厳密にはその仮想延長面の交線)が第1結像光学系G1のAX1、第2結像光学系G2のAX2、および第3結像光学系G3のAX3と一点で交わるように設定されている。
図3は、本実施形態にかかる投影光学系の組立てを概略的に説明する図である。図3を参照すると、3つの光軸AX1〜AX3に沿った基準位置を有するコア鏡筒CCの内部空間に、光路折り曲げ鏡FMが支持部材C4に保持された状態で組み込まれる。また、図中斜線部で示すコア鏡筒CCの光軸AX1に沿った基準位置SP1に対して、第1結像光学系G1のレンズ成分L17〜L11が分割鏡筒(レンズ室)C17〜C11(C15〜C11は不図示)にそれぞれ組み込まれた状態で順次組み立てられる。
同様に、コア鏡筒CCの光軸AX3に沿った基準位置SP3に対して、第3結像光学系G3のレンズ成分L31〜L36が分割鏡筒C31〜C36(C33〜C36は不図示)にそれぞれ組み込まれた状態で順次組み立てられる。また、コア鏡筒CCの光軸AX2に沿った基準位置SP2に対して、第2結像光学系G2のレンズ成分L21、レンズ成分L22および凹面反射鏡CMが分割鏡筒C21〜C23にそれぞれ組み込まれた状態で順次組み立てられる。なお、各分割鏡筒への光学部材の組込みおよび複数の分割鏡筒の組立てに用いられる組立装置に関する詳細については、たとえば特開2002−258131号公報などを参照することができる。
図2に示す投影光学系PLでは、水平方向に延びる光軸AX2に沿ってレンズ成分L21およびL22と凹面反射鏡CMとを含む構成が採用されている。この場合、前述したように、レンズ成分L21およびL22の光学面や凹面反射鏡CMの光学面が自重により微小変形し、この自重による光学面の微小変形に起因して諸収差が、特に光軸に関して2回回転対称なアス収差成分が発生する。
そこで、本実施形態の収差調整方法では、レンズ成分L21およびL22の光学面並びに凹面反射鏡CMの光学面の自重による微小変形(すなわち自重変形)を、たとえば干渉計を用いて実際に計測するか、あるいは予めシミュレーションにより算出する。そして、計測または算出された自重変形に起因して発生する投影光学系PLの収差を十分に打ち消すことができるように、投影光学系PLの瞳近傍に配置された凹面反射鏡CMの反射面(光学面)を所要の非球面形状に加工する。
こうして、本実施形態の収差調整方法では、重力方向と直交(交差)する方向に延びる光軸AX2に沿ってレンズ成分L21およびL22と凹面反射鏡CMとを含む投影光学系PLにおいて、レンズ成分L21およびL22の光学面並びに凹面反射鏡CMの光学面の自重による微小変形に起因して発生する収差を良好に調整することができる。その結果、本実施形態では、レンズ成分L21およびL22や凹面反射鏡CMの光学面の自重による微小変形に起因する収差が良好に調整された投影光学系PLを実現することができ、良好に収差調整された高性能な投影光学系PLを介して高解像で高精度な投影露光を行うことができる。
なお、凹面反射鏡CMの反射面を非球面形状に加工するだけでは光学面の自重による微小変形に起因する収差を十分に打ち消すことができない場合、凹面反射鏡CMの反射面の非球面加工に加えて、あるいは凹面反射鏡CMの反射面の非球面加工に代えて、レンズ成分L21およびL22のうちの少なくとも一方の光学面を所要の非球面形状に加工することが好ましい。特に、自重により微小変形した後の光学面が設計上の球面形状(または非球面形状)になるように、レンズ成分L21およびL22の光学面並びに凹面反射鏡CMの光学面をそれぞれ所要の非球面形状に加工することが好ましい。
また、凹面反射鏡CMの反射面やレンズ成分L21およびL22のうちの少なくとも一方の光学面を非球面形状に加工するだけでは光学面の自重による微小変形に起因する収差を十分に打ち消すことができない場合、必要に応じて、重力方向に延びる光軸AX1またはAX3を有する第1結像光学系G1中または第3結像光学系G3中の少なくとも1つのレンズ成分の光学面を所要の非球面形状に加工することが好ましい。
特に、凹面反射鏡CMの反射面やレンズ成分L21およびL22のうちの少なくとも一方の光学面を非球面形状に加工するだけでは調整し切れない高次の収差が残存する場合、第1結像光学系G1中または第3結像光学系G3中の少なくとも1つのレンズ成分の光学面を所要の非球面形状に加工することが好ましい。この場合、たとえば特開2000−97616号公報に開示された、いわゆるPDI(Phase Diffraction Interferometer:位相回折干渉計)方式の波面収差測定機を用いて投影光学系PLの波面収差を測定し、その測定結果に基づいて高次の残存収差を十分に打ち消すことができるように、第1結像光学系G1中または第3結像光学系G3中の少なくとも1つのレンズ成分の光学面を所要の非球面形状に加工することになる。
なお、上述の説明では、屈折光学部材や反射光学部材の光学面を所要の非球面形状に加工することにより、光学面の自重による微小変形に起因する収差を調整している。しかしながら、非球面加工に限定されることなく、屈折光学部材や反射光学部材を対応する光軸に対して所要の偏心状態に位置決めすることにより、すなわち光学部材を対応する光軸に対して垂直にシフト(移動)させたりチルト(傾斜)させたりする偏心調整により、光学面の自重による微小変形に起因する収差を調整することもできる。
具体的には、投影光学系PLの瞳近傍に配置された凹面反射鏡CMを対応する光軸AX2に対して所要の偏心状態に位置決めすることにより、光学面の自重による微小変形に起因する収差を調整することもできる。また、レンズ成分L21およびL22のうちの少なくとも一方を対応する光軸AX2に対して所要の偏心状態に位置決めすることにより、光学面の自重による微小変形に起因する収差を調整することもできる。さらに、第1結像光学系G1中または第3結像光学系G3中の少なくとも1つのレンズ成分を対応する光軸AX1またはAX3に対して所要の偏心状態に位置決めすることにより、光学面の自重による微小変形に起因する収差を調整することもできる。
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図4のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図5のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図5において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、露光装置に搭載される投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材と少なくとも1つの反射光学部材とを含む光学系に対して本発明を適用することができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる投影光学系の構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる投影光学系の組立てを概略的に説明する図である。 マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
LS 光源
IL 照明光学系
R レチクル
RS レチクルステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ
AX 光軸
CM 凹面反射鏡
Li レンズ成分
G1〜G3 結像光学系

Claims (11)

  1. 重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材と少なくとも1つの反射光学部材とを含む光学系の収差調整方法において、
    前記少なくとも1つの屈折光学部材および前記少なくとも1つの反射光学部材の自重変形を計測または算出する工程と、
    前記計測または算出された自重変形に起因して発生する前記光学系の収差を調整するために、前記光学系中の少なくとも1つの光学部材の光学面を所要の非球面形状に加工する工程とを含むことを特徴とする収差調整方法。
  2. 前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記光学系の瞳近傍に配置された反射光学部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の収差調整方法。
  3. 前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の収差調整方法。
  4. 前記光学系は重力方向に延びる第2の光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材を含み、
    前記所要の非球面形状に加工される少なくとも1つの光学部材は、前記第2の光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の収差調整方法。
  5. 重力方向と交差する方向に延びる光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材と少なくとも1つの反射光学部材とを含む光学系の収差調整方法において、
    前記少なくとも1つの屈折光学部材および前記少なくとも1つの反射光学部材の自重変形を計測または算出する工程と、
    前記計測または算出された自重変形に起因して発生する前記光学系の収差を調整するために、前記光学系中の少なくとも1つの光学部材を対応する光軸に対して所要の偏心状態に位置決めする工程とを含むことを特徴とする収差調整方法。
  6. 前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記光学系の瞳近傍に配置された反射光学部材を含むことを特徴とする請求項5に記載の収差調整方法。
  7. 前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の収差調整方法。
  8. 前記光学系は重力方向に延びる第2の光軸に沿って少なくとも1つの屈折光学部材を含み、
    前記所要の偏心状態に位置決めされる少なくとも1つの光学部材は、前記第2の光軸に沿って配置された屈折光学部材を含むことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の収差調整方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の収差調整方法により収差調整されたことを特徴とする光学系。
  10. 請求項9に記載の光学系を備え、該光学系を介してマスクのパターンを感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光装置。
  11. マスクに形成されたパターンを、請求項9に記載の光学系を介して、感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法。
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