JP2004004415A - 投影光学系、露光装置および露光方法 - Google Patents

投影光学系、露光装置および露光方法 Download PDF

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大村 泰弘
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Abstract

【課題】十分に大きな開口数を有し、たとえばArFエキシマレーザー光に対して色収差および単色収差が良好に補正された投影光学系。
【解決手段】蛍石で形成された蛍石レンズ成分と石英ガラスで形成された石英レンズ成分とを含む投影光学系。物体(R)側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを備えている。第1レンズ群は、投影光学系中のレンズ群のうちの最も物体側に配置されている。投影光学系の像側の開口数NAは、0.8よりも大きい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投影光学系、露光装置および露光方法に関し、特に半導体素子や液晶表示素子などのマイクロデバイスをフォトリソグラフィ工程で製造する際に使用される露光装置に好適な投影光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の露光装置には、マスク上のパターンの像を感光性基板(ウェハなど)上に投影するための投影光学系が搭載されている。近年、転写すべき回路パターンの微細化およびスループットの向上のために、露光波長の短波長化や投影光学系の高開口数化が求められている。具体的には、露光波長の短波長化のために、たとえばArFエキシマレーザー光源(193nm)が用いられている。ArFエキシマレーザー光源では、狭帯域化が進められているものの、依然として数分の1pm程度の半値幅を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように数分の1pm程度の半値幅を有するArFエキシマレーザー光に対して、石英ガラスで形成されたレンズ成分すなわち石英レンズ成分だけで構成された投影光学系を用いると、無視することのできない量の色収差が発生する。その結果、像のコントラストが低下し、像の劣化の大きな原因となる。なお、ArFエキシマレーザー光の狭帯域化が望まれているが、狭帯域化には自ずと限界があり、その改善も困難になっている。
【0004】
そこで、石英ガラスよりも分散の小さい蛍石で形成されたレンズ成分すなわち蛍石レンズ成分を石英レンズ成分と組み合わせて、色収差を補正する方法、すなわち軸上色収差および倍率色収差の双方を補正する方法が考えられる。しかしながら、従来技術では、十分に大きな開口数を有し、ArFエキシマレーザー光に対して色収差および単色収差が良好に補正された投影光学系について具体的な構成が未だ提案されていない。なお、蛍石は高価な光学材料であり、径の大きな蛍石レンズ成分を精度良く製造することは石英レンズ成分に比して困難であることも知られている。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、十分に大きな開口数を有し、たとえばArFエキシマレーザー光に対して色収差および単色収差が良好に補正された投影光学系を提供することを目的とする。また、本発明では、色収差および単色収差が良好に補正された良好な光学性能を有する投影光学系を用いて、高解像で高精度な投影露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1発明では、蛍石で形成された蛍石レンズ成分と石英ガラスで形成された石英レンズ成分とを含む投影光学系において、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は前記投影光学系中のレンズ群のうちの最も物体側に配置され、前記投影光学系の像側の開口数NAは0.8よりも大きいことを特徴とする投影光学系を提供する。
【0007】
第1発明の好ましい態様によれば、前記第2レンズ群は、少なくとも2つの蛍石レンズ成分を含み、すべてのレンズ成分の総数をNaとし、蛍石レンズ成分の総数をNhとしたとき、Nh/Na<0.5の条件を満足する。また、本発明の第1発明において、前記投影光学系は前記第1乃至第4レンズ群の4つのレンズ群のみを備えていることが好ましい。
【0008】
本発明の第2発明では、第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含む投影光学系において、
前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記投影光学系の光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、
1.2<h1/h0
の条件を満足することを特徴とする投影光学系を提供する。
【0009】
第2発明の好ましい態様によれば、前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力(mm−1)をP1とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、0.002<P1およびPs<−0.004の条件を満足する。
【0010】
本発明の第3発明では、第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含み、前記第1光学材料で形成されたレンズ成分の総数がすべてのレンズ成分の総数の1/2よりも小さい投影光学系において、
前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記投影光学系の光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の物体側の面と物体面との間の前記光軸に沿った距離をk1とし、物体面と像面との間の前記光軸に沿った全長をLとしたとき、
k1/L<0.2
の条件を満足することを特徴とする投影光学系を提供する。
【0011】
第3発明の好ましい態様によれば、前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、1.2<h1/h0の条件を満足する。また、前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力をP1(mm−1)とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、0.002<P1およびPs<−0.004の条件を満足することが好ましい。
【0012】
本発明の第4発明では、第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含む投影光学系において、
前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって物体側の面と像側の面との間の前記投影光学系の光軸に沿った中点が最軸外主光線と前記光軸との交点よりも物体側に配置されたレンズ成分の屈折力の総和をSoとし、前記第1光学材料で形成されたすべてのレンズ成分の屈折力の総和をSaとしたとき、
0.7<So/Sa
の条件を満足することを特徴とする投影光学系を提供する。
【0013】
第4発明の好ましい態様によれば、前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の物体側の面と物体面との間の前記光軸に沿った距離をk1とし、物体面と像面との間の前記光軸に沿った全長をLとしたとき、k1/L<0.2の条件を満足する。また、前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、1.2<h1/h0の条件を満足することが好ましい。
【0014】
また、第4発明の好ましい態様によれば、前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力をP1(mm−1)とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、0.002<P1およびPs<−0.004の条件を満足する。
【0015】
なお、第2発明〜第4発明の好ましい態様によれば、前記第1光学材料は蛍石を有し、前記第2光学材料は石英ガラスを有する。また、第1発明〜第4発明の好ましい態様によれば、前記投影光学系は、200nm以下の中心波長を有すると共に所定の波長幅を有する光に対して最適化されている。
【0016】
本発明の第5発明では、物体面に設定されたマスクを照明するための照明系と、前記マスクに形成されたパターンの像を像面に設定された感光性基板上に形成するための第1発明〜第4発明の投影光学系とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
【0017】
本発明の第6発明では、物体面に設定されたマスクを照明し、第1発明〜第4発明の投影光学系を介して前記マスクに形成されたパターンの像を像面に設定された感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
第1発明の投影光学系は、蛍石レンズ成分と石英レンズ成分とを含み、物体側から順に、負屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群と、負屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群とを備えている。ここで、第1レンズ群は、投影光学系中のレンズ群のうちの最も物体側に配置されている。
【0019】
このように、第1発明では、分散の大きい石英ガラスおよび分散の小さい蛍石の2種類の光学材料を用いて投影光学系を構成し、物体側から順に負・正・負・正の屈折力配置に設定している。この構成により、後述の各実施例に示すように、0.8よりも大きい像側開口数NAを確保することが可能になるとともに、たとえばArFエキシマレーザー光に対して色収差および単色収差を良好に補正することが可能になる。
【0020】
第1発明では、第2レンズ群が少なくとも2つの蛍石レンズ成分を含み、次の条件式(1)を満足することが好ましい。なお、条件式(1)において、Naはすべてのレンズ成分の総数であり、Nhは蛍石レンズ成分の総数である。
Nh/Na<0.5  (1)
【0021】
軸上色収差および倍率色収差を補正するには正レンズ成分に蛍石を用いるのが効果的であるが、蛍石は高価で且つ加工性に劣るため、コストや生産性の観点から蛍石レンズ成分の総数をある程度抑えることが望ましい。具体的には、条件式(1)に示すように、蛍石レンズ成分の総数Nhを、すべてのレンズ成分の総数Naの半分未満に抑えることが望ましい。また、第2レンズ群が少なくとも2つの蛍石レンズ成分を含むことにより、色収差をさらに良好に補正することが可能になる。
【0022】
一般に、すべてのレンズ成分が石英ガラスからなる縮小倍率の投影光学系では、基準波長(中心波長)よりも僅かに長波長の主光線が像面に達する位置は、基準波長の主光線が像面に達する位置よりも内側(光軸寄り)になる。逆に、基準波長よりも僅かに短波長の主光線が像面に達する位置は、基準波長の主光線が像面に達する位置よりも外側になる。なお、拡大倍率を有する投影光学系では、主光線のふるまいは上記とは逆になる。
【0023】
すなわち、石英レンズ成分だけで構成された投影光学系では、基準よりも長波長の光線において負の倍率色収差が発生する。蛍石レンズ成分と石英レンズ成分とを組み合わせて投影光学系を構成した場合、発生する倍率色収差を正の値にすることは非常に困難であり、負の倍率色収差の絶対値をできるだけ小さくすることが課題となる。
【0024】
そこで、第2発明の投影光学系では、第1光学材料(たとえば蛍石)で形成されたレンズ成分と、第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料(たとえば石英ガラス)で形成されたレンズ成分とを含み、次の条件式(2)を満足する。
1.2<h1/h0  (2)
【0025】
条件式(2)において、h1は、第1光学材料で形成されたレンズ成分であって光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の光軸からの高さである。また、h0は、最大物体高である。このように、条件式(1)を満足する正レンズ成分を配置することにより、換言すれば主光線の屈折角が大きくなり易い位置に低分散の光学材料(第1光学材料)で形成された正レンズ成分(たとえば蛍石正レンズ成分)を配置することにより、負の倍率色収差の発生量を効果的に減らすことが可能になる。
【0026】
また、第3発明の投影光学系では、第1光学材料(たとえば蛍石)で形成されたレンズ成分と、第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料(たとえば石英ガラス)で形成されたレンズ成分とを含み、第1光学材料で形成されたレンズ成分の総数が、すべてのレンズ成分の総数の1/2よりも小さく、次の条件式(3)を満足する。
k1/L<0.2  (3)
【0027】
条件式(3)において、k1は、第1光学材料で形成されたレンズ成分であって、光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の物体側の面と物体面との間の光軸に沿った距離である。また、Lは、物体面と像面との間の光軸に沿った距離すなわち全長である。このように、条件式(3)を満足する正レンズ成分を配置することにより、換言すれば物体に比較的近い位置に低分散の光学材料(第1光学材料;たとえば蛍石)で形成された正レンズ成分(たとえば蛍石正レンズ成分)を配置することにより、発生する倍率色収差の値を正の方向に大きく改善することができる。
【0028】
なお、蛍石レンズ成分と石英レンズ成分とを含む投影光学系の場合、開口絞りよりも物体側に蛍石正レンズ成分を配置することは負の倍率色収差の発生量を小さくするのに有効であり、この蛍石正レンズ成分の屈折力(パワー:1/焦点距離)が大きくなるほど効果が大きくなる。さらに、正の倍率色収差を発生させる石英負レンズ成分を上述の蛍石正レンズ成分に隣接させると、石英負レンズ成分と蛍石正レンズ成分とからなるレンズ群の合成屈折力を小さくすることができるため、他の収差に深刻な影響を与えることなく、蛍石正レンズ成分の屈折力を大きく設定して、倍率色収差を正の方向に効果的に補正することが可能になる。
【0029】
そこで、第2発明および第3発明では、次の条件式(4)および(5)を満足することが好ましい。
0.002<P1  (4)
Ps<−0.004  (5)
【0030】
条件式(4)において、P1は、第1光学材料で形成されたレンズ成分であって光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分(たとえば蛍石正レンズ成分)の屈折力(mm−1)である。また、条件式(5)において、Psは、第2光学材料で形成されたレンズ成分であって上述の正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分(たとえば石英負レンズ成分)の屈折力(mm−1)である。
【0031】
また、第4発明の投影光学系では、第1光学材料(たとえば蛍石)で形成されたレンズ成分と、第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料(たとえば石英ガラス)で形成されたレンズ成分とを含み、次の条件式(6)を満足する。
0.7<So/Sa  (6)
【0032】
条件式(6)において、Soは、第1光学材料で形成されたレンズ成分であって物体側の面と像側の面との間の光軸に沿った中点が最軸外主光線と光軸との交点よりも物体側に配置されたレンズ成分(たとえば蛍石レンズ成分)の屈折力の総和である。また、Saは、第1光学材料で形成されたすべてのレンズ成分(たとえば蛍石レンズ成分)の屈折力の総和である。
【0033】
蛍石レンズ成分と石英レンズ成分とを含む投影光学系の場合、基準波長の最軸外主光線が光軸と交わる点(開口絞りの位置またはその近傍)よりも像側の正レンズ成分に蛍石を用いると、多くの場合、軸上色収差の補正には有効であるが、倍率色収差は負の方向に変化してしまう。そこで、たとえば開口絞りよりも物体側に配置され且つ第1光学材料で形成されたレンズ成分(たとえば蛍石レンズ成分)が条件式(6)を満足することにより、倍率色収差と軸上色収差とをバランス良く補正することができる。
【0034】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる投影光学系を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。なお、図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にY軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直にX軸を設定している。
【0035】
図1に示す露光装置は、紫外領域の照明光を供給するための光源LSとして、たとえばArFエキシマレーザー光源(波長193.3nm)を備えている。光源LSから射出された光は、照明光学系ILを介して、所定のパターンが形成されたレチクル(マスク)Rを照明する。なお、光源LSと照明光学系ILとの間の光路はケーシング(不図示)で密封されており、光源LSから照明光学系IL中の最もレチクル側の光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い気体であるヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
【0036】
レチクルRは、レチクルホルダRHを介して、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルRには転写すべきパターンが形成されており、たとえばパターン領域全体のうちX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状のパターン領域が照明される。レチクルステージRSは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル移動鏡RMを用いた干渉計RIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
【0037】
レチクルRに形成されたパターンからの光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にレチクルパターン像を形成する。ウェハWは、ウェハテーブル(ウェハホルダ)WTを介して、ウェハステージWS上においてXY平面に平行に保持されている。そして、レチクルR上での矩形状の照明領域に光学的に対応するように、ウェハW上ではX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状の露光領域にパターン像が形成される。ウェハステージWSは、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウェハ移動鏡WMを用いた干渉計WIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
【0038】
また、図示の露光装置では、投影光学系PLを構成する光学部材のうち最もレチクル側に配置された光学部材と最もウェハ側に配置された光学部材との間で投影光学系PLの内部が気密状態を保つように構成され、投影光学系PLの内部の気体はヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
【0039】
さらに、照明光学系ILと投影光学系PLとの間の狭い光路には、レチクルRおよびレチクルステージRSなどが配置されているが、レチクルRおよびレチクルステージRSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
【0040】
また、投影光学系PLとウェハWとの間の狭い光路には、ウェハWおよびウェハステージWSなどが配置されているが、ウェハWおよびウェハステージWSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。このように、光源LSからウェハWまでの光路の全体に亘って、露光光がほとんど吸収されることのない雰囲気が形成されている。
【0041】
上述したように、投影光学系PLによって規定されるレチクルR上の照明領域およびウェハW上の露光領域(すなわち実効露光領域)は、Y方向に沿って短辺を有する矩形状である。したがって、駆動系および干渉計(RIF、WIF)などを用いてレチクルRおよびウェハWの位置制御を行いながら、矩形状の露光領域および照明領域の短辺方向すなわちY方向に沿ってレチクルステージRSとウェハステージWSとを、ひいてはレチクルRとウェハWとを同期的に移動(走査)させることにより、ウェハW上には露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対してレチクルパターンが走査露光される。あるいは、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはレチクルRのパターンが逐次露光される。
【0042】
以下、具体的な数値例に基づいて、本実施形態の投影光学系PLの各実施例を説明する。各実施例において、投影光学系PLは、物体側(レチクル側)から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成されている。また、投影光学系PLを構成するレンズ成分は、蛍石(CaF)または石英ガラス(SiO)で形成されている。
【0043】
また、各実施例において、ArFエキシマレーザー光の中心波長は193.306nmであり、この中心波長に対する蛍石の屈折率は1.501455であり、石英ガラスの屈折率は1.560326である。そして、193.306nm+0.3214pm=193.3063214nmの波長に対する蛍石の屈折率は1.50145449であり、石英ガラスの屈折率は1.56032559である。一方、193.306nm−0.3214pm=193.3056786nmの波長に対する蛍石の屈折率は1.50145551であり、石英ガラスの屈折率は1.56032641である。
【0044】
また、各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をzとし、頂点曲率半径をrとし、円錐係数をκとし、n次の非球面係数をCとしたとき、以下の数式(a)で表される。後述の表(1)〜(3)において、非球面形状に形成されたレンズ面には面番号の右側に*印を付している。
【0045】
【数1】
Figure 2004004415
【0046】
[第1実施例]
図2は、第1実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。第1実施例の投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1は、図2に示すように、レチクル側から順に、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた平凹レンズL11と、ウェハ側に平面を向けた平凹レンズL12とから構成されている。
【0047】
第2レンズ群G2は、レチクル側から順に、レチクル側に平面を向けた平凸レンズL21と、レチクル側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、両凸レンズL24と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL25と、ウェハ側に平面を向けた平凸レンズL26とから構成されている。第3レンズ群G3は、レチクル側から順に、レチクル側に平面を向けた平凹レンズL31と、両凹レンズL32と、ウェハ側に平面を向けた平凹レンズL33と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL34とから構成されている。
【0048】
第4レンズ群G4は、レチクル側から順に、両凸レンズL41と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL42と、両凸レンズL43と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL44と、開口絞りASと、レチクル側に凸面を向けた負メニスカスレンズL45と、両凸レンズL46と、両凸レンズL47と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL48と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL49と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL410と、ウェハ側に平面を向けた平凸レンズL411とから構成されている。
【0049】
投影光学系PLを構成する23個のレンズ成分のうち、6つのレンズL21,L26,L41,L43,L410およびL411は蛍石で形成された蛍石レンズであり、その他の17個のレンズは石英ガラスで形成された石英レンズである。すなわち、光軸に沿って最もレチクル(物体)に近く配置された蛍石正レンズ成分は、レンズL21である。また、第2レンズ群G2は、2つの蛍石レンズ成分、すなわちレンズL21およびL26を含んでいる。
【0050】
次の表(1)に、第1実施例にかかる投影光学系の諸元の値を掲げる。表(1)の主要諸元において、λは露光光の中心波長を、βは投影倍率を、NAは像側(ウェハ側)開口数を、Y0は最大像高(イメージフィールド半径)をそれぞれ表している。また、表(1)の光学部材諸元において、面番号はレチクル側からの面の順序を、rは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径:mm)を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔(mm)を、nは露光光の中心波長に対する屈折率をそれぞれ示している。
【0051】
【表1】
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
【0052】
図3は、第1実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。また、図4は、第1実施例における横収差を示す図である。各収差図において、NA0は、規格化された開口数を、Yは像高(mm)を、線C0は中心波長193.306nmを、線C+は193.306nm+0.3pm=193.3063nmの波長をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。各収差図から明らかなように、第1実施例では、0.85という大きな開口数を確保しているにもかかわらず、波長幅が193.306nm±0.3pmの露光光に対して色収差および単色収差が良好に補正されていることがわかる。
【0053】
[第2実施例]
図5は、第2実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。第2実施例の投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1は、図5に示すように、レチクル側から順に、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL11と、レチクル側に凹面を向けた負メニスカスレンズL12とから構成されている。
【0054】
第2レンズ群G2は、レチクル側から順に、両凸レンズL21と、レチクル側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、両凸レンズL24と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL25と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL26とから構成されている。第3レンズ群G3は、レチクル側から順に、レチクル側に凸面を向けた負メニスカスレンズL31と、両凹レンズL32と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL33とから構成されている。
【0055】
第4レンズ群G4は、レチクル側から順に、両凸レンズL41と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL42と、両凸レンズL43と、両凸レンズL44と、開口絞りASと、両凸レンズL45と、レチクル側に凹面を向けた負メニスカスレンズL46と、両凸レンズL47と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL48と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL49と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL410と、ウェハ側に平面を向けた平凹レンズL411とから構成されている。
【0056】
投影光学系PLを構成する22個のレンズ成分のうち、6つのレンズL21,L25,L41,L43,L410およびL411は蛍石で形成された蛍石レンズであり、その他の16個のレンズは石英ガラスで形成された石英レンズである。すなわち、光軸に沿って最もレチクル(物体)に近く配置された蛍石正レンズ成分は、レンズL21である。また、第2レンズ群G2は、2つの蛍石レンズ成分、すなわちレンズL21およびL25を含んでいる。
【0057】
次の表(2)に、第2実施例にかかる投影光学系の諸元の値を掲げる。表(2)の主要諸元において、λは露光光の中心波長を、βは投影倍率を、NAは像側(ウェハ側)開口数を、Y0は最大像高(イメージフィールド半径)をそれぞれ表している。また、表(2)の光学部材諸元において、面番号はレチクル側からの面の順序を、rは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径:mm)を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔(mm)を、nは露光光の中心波長に対する屈折率をそれぞれ示している。
【0058】
【表2】
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
【0059】
図6は、第2実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。また、図7は、第2実施例における横収差を示す図である。各収差図において、NA0は、規格化された開口数を、Yは像高(mm)を、線C0は中心波長193.306nmを、線C+は193.306nm+0.3pm=193.3063nmの波長をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。各収差図から明らかなように、第2実施例においても第1実施例と同様に、0.85という大きな開口数を確保しているにもかかわらず、波長幅が193.306nm±0.3pmの露光光に対して色収差および単色収差が良好に補正されていることがわかる。
【0060】
[第3実施例]
図8は、第3実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。第3実施例の投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1は、図8に示すように、レチクル側から順に、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL11と、両凹レンズL12とから構成されている。
【0061】
第2レンズ群G2は、レチクル側から順に、両凸レンズL21と、レチクル側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL24と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL25と、両凸レンズL26とから構成されている。第3レンズ群G3は、レチクル側から順に、両凹レンズL31と、両凹レンズL32と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL33と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両凹レンズL34とから構成されている。
【0062】
第4レンズ群G4は、レチクル側から順に、レチクル側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41と、レチクル側に凹面を向けた正メニスカスレンズL42と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL43と、開口絞りASと、両凹レンズL44と、両凸レンズL45と、レチクル側に凹面を向けた正メニスカスレンズL46と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL47と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカスレンズL48と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL49と、平行平面状のレンズL410とから構成されている。
【0063】
投影光学系PLを構成する22個のレンズ成分のうち、7つのレンズL21,L25,L26,L41,L42,L49およびL410は蛍石で形成された蛍石レンズであり、その他の15個のレンズは石英ガラスで形成された石英レンズである。すなわち、光軸に沿って最もレチクル(物体)に近く配置された蛍石正レンズ成分は、レンズL21である。また、第2レンズ群G2は、3つの蛍石レンズ成分、すなわちレンズL21,L25およびL26を含んでいる。
【0064】
次の表(3)に、第3実施例にかかる投影光学系の諸元の値を掲げる。表(3)の主要諸元において、λは露光光の中心波長を、βは投影倍率を、NAは像側(ウェハ側)開口数を、Y0は最大像高(イメージフィールド半径)をそれぞれ表している。また、表(3)の光学部材諸元において、面番号はレチクル側からの面の順序を、rは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径:mm)を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔(mm)を、nは露光光の中心波長に対する屈折率をそれぞれ示している。
【0065】
【表3】
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
Figure 2004004415
【0066】
図9は、第3実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。また、図10は、第3実施例における横収差を示す図である。各収差図において、NA0は、規格化された開口数を、Yは像高(mm)を、線C0は中心波長193.306nmを、線C+は193.306nm+0.3pm=193.3063nmの波長をそれぞれ示している。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。各収差図から明らかなように、第3実施例においても第1実施例および第2実施例と同様に、0.85という大きな開口数を確保しているにもかかわらず、波長幅が193.306nm±0.3pmの露光光に対して色収差および単色収差が良好に補正されていることがわかる。
【0067】
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図11のフローチャートを参照して説明する。
【0068】
先ず、図11のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
【0069】
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
【0070】
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図12のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図12において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
【0071】
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0072】
その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0073】
なお、上述の実施形態では、露光装置に搭載される投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の一般的な投影光学系に対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、193.3nmの波長光を供給するArFエキシマレーザー光源を用いているが、これに限定されることなく、たとえば200nm以下の中心波長を有すると共に所定の波長幅を有する光に対する投影光学系の最適化に本発明を適用することもできる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、十分に大きな開口数を有し、たとえばArFエキシマレーザー光に対して色収差および単色収差が良好に補正された投影光学系を実現することができる。したがって、本発明では、色収差および単色収差が良好に補正された良好な光学性能を有する投影光学系を用いた露光装置および露光方法において、高解像で高精度な投影露光を行うことができる。また、本発明の投影光学系を搭載した露光装置を用いて、高解像な投影光学系を介した高精度な投影露光により、良好なマイクロデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる投影光学系を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】第1実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。
【図3】第1実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図4】第1実施例における横収差を示す図である。
【図5】第2実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。
【図6】第2実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図7】第2実施例における横収差を示す図である。
【図8】第3実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。
【図9】第3実施例における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図10】第3実施例における横収差を示す図である。
【図11】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。
【図12】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
【符号の説明】
LS 光源
IL 照明光学系
R レチクル
RS レチクルステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ
AS 開口絞り
Li レンズ成分

Claims (15)

  1. 蛍石で形成された蛍石レンズ成分と石英ガラスで形成された石英レンズ成分とを含む投影光学系において、
    物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群は前記投影光学系中のレンズ群のうちの最も物体側に配置され、前記投影光学系の像側の開口数NAは0.8よりも大きいことを特徴とする投影光学系。
  2. 前記第2レンズ群は、少なくとも2つの蛍石レンズ成分を含み、
    すべてのレンズ成分の総数をNaとし、蛍石レンズ成分の総数をNhとしたとき、
    Nh/Na<0.5
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  3. 第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含む投影光学系において、
    前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記投影光学系の光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、
    1.2<h1/h0
    の条件を満足することを特徴とする投影光学系。
  4. 前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力(mm−1)をP1とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、
    0.002<P1
    Ps<−0.004
    の条件を満足することを特徴とする請求項3に記載の投影光学系。
  5. 第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含み、前記第1光学材料で形成されたレンズ成分の総数がすべてのレンズ成分の総数の1/2よりも小さい投影光学系において、
    前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記投影光学系の光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の物体側の面と物体面との間の前記光軸に沿った距離をk1とし、物体面と像面との間の前記光軸に沿った全長をLとしたとき、
    k1/L<0.2
    の条件を満足することを特徴とする投影光学系。
  6. 前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、
    1.2<h1/h0
    の条件を満足することを特徴とする請求項5に記載の投影光学系。
  7. 前記最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力をP1(mm−1)とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、
    0.002<P1
    Ps<−0.004
    の条件を満足することを特徴とする請求項5または6に記載の投影光学系。
  8. 第1光学材料で形成されたレンズ成分と、前記第1光学材料よりも分散の大きい第2光学材料で形成されたレンズ成分とを含む投影光学系において、
    前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって物体側の面と像側の面との間の前記投影光学系の光軸に沿った中点が最軸外主光線と前記光軸との交点よりも物体側に配置されたレンズ成分の屈折力の総和をSoとし、前記第1光学材料で形成されたすべてのレンズ成分の屈折力の総和をSaとしたとき、
    0.7<So/Sa
    の条件を満足することを特徴とする投影光学系。
  9. 前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の物体側の面と物体面との間の前記光軸に沿った距離をk1とし、物体面と像面との間の前記光軸に沿った全長をLとしたとき、
    k1/L<0.2
    の条件を満足することを特徴とする請求項8に記載の投影光学系。
  10. 前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の像側の面と最軸外主光線との交点の前記光軸からの高さをh1とし、最大物体高をh0としたとき、
    1.2<h1/h0
    の条件を満足することを特徴とする請求項8または9に記載の投影光学系。
  11. 前記第1光学材料で形成されたレンズ成分であって前記光軸に沿って最も物体に近く配置された正レンズ成分の屈折力をP1(mm−1)とし、前記第2光学材料で形成されたレンズ成分であって前記正レンズ成分に隣接して配置された負レンズ成分の屈折力をPs(mm−1)としたとき、
    0.002<P1
    Ps<−0.004
    の条件を満足することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の投影光学系。
  12. 前記第1光学材料は蛍石を有し、前記第2光学材料は石英ガラスを有することを特徴とする請求項3乃至11のいずれか1項に記載の投影光学系。
  13. 前記投影光学系は、200nm以下の中心波長を有すると共に所定の波長幅を有する光に対して最適化されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の投影光学系。
  14. 物体面に設定されたマスクを照明するための照明系と、
    前記マスクに形成されたパターンの像を像面に設定された感光性基板上に形成するための請求項1乃至13のいずれか1項に記載の投影光学系とを備えていることを特徴とする露光装置。
  15. 物体面に設定されたマスクを照明し、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の投影光学系を介して前記マスクに形成されたパターンの像を像面に設定された感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法。
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