JP2005064291A - 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体 - Google Patents

絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005064291A
JP2005064291A JP2003293494A JP2003293494A JP2005064291A JP 2005064291 A JP2005064291 A JP 2005064291A JP 2003293494 A JP2003293494 A JP 2003293494A JP 2003293494 A JP2003293494 A JP 2003293494A JP 2005064291 A JP2005064291 A JP 2005064291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating sheet
semiconductor device
conductive filler
heat
device assembly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003293494A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Shibuya
彰弘 渋谷
Sukeyuki Furukawa
資之 古川
Mikio Naruse
幹夫 成瀬
Atsushi Ehira
淳 江平
Kazuhiro Ogawa
和宏 小川
Hirotomo Ota
浩智 太田
Kazuyoshi Abe
和義 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Polymer Industries Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Fuji Polymer Industries Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Polymer Industries Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Fuji Polymer Industries Co Ltd
Priority to JP2003293494A priority Critical patent/JP2005064291A/ja
Priority to US10/914,282 priority patent/US7081670B2/en
Publication of JP2005064291A publication Critical patent/JP2005064291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/40Mountings or securing means for detachable cooling or heating arrangements ; fixed by friction, plugs or springs
    • H01L23/4006Mountings or securing means for detachable cooling or heating arrangements ; fixed by friction, plugs or springs with bolts or screws
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/36Selection of materials, or shaping, to facilitate cooling or heating, e.g. heatsinks
    • H01L23/373Cooling facilitated by selection of materials for the device or materials for thermal expansion adaptation, e.g. carbon
    • H01L23/3737Organic materials with or without a thermoconductive filler
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/46Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements involving the transfer of heat by flowing fluids
    • H01L23/473Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements involving the transfer of heat by flowing fluids by flowing liquids
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】 絶縁性を低下させることなく熱伝導性を向上することができる絶縁シートを提供する。
【解決手段】 半導体装置20とヒートシンク30との間に設けられる絶縁シート1であって、オルガノポリシロキサンの基材に、70〜93質量%の熱伝導性フィラーを含有し、この絶縁シート中の導電性不純物の量が500ppm以下であることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体に関する。
半導体装置の中には、内部の半導体素子の損失による熱を逃がすために金属製のパッケージ(一部が金属製のものも含む)を用いて、このパッケージをさらにヒートシンク(冷却器)にネジ止めなどによって固定して用いるものがある。
このような半導体装置は、パッケージの全部または一部が金属製のであるため、通常、金属製のヒートシンクとの間を絶縁するために、半導体装置とヒートシンクとの間に絶縁シートを挟んで固定している(たとえば特許文献1参照)。
このような用途に用いられる従来の絶縁シートは、シリコーンゴムに熱伝導性フィラーを混ぜ込むことで熱伝導性を高めている。したがって、熱伝導性を向上させるためには、シリコーンゴムに混入させる熱伝導性フィラーの量を多くすることになる。
特開2001−110985号公報
しかしながら、熱伝導性を向上させるために熱伝導性フィラーを多く含ませると、この熱伝導性フィラー中の金属不純物が多くなり絶縁破壊が起き易くなるといった問題があった。また、同じく熱伝導性フィラーを多く含ませると、シリコーンゴムの可とう性が失われるため、半導体素子のオン/オフなどによる温度サイクルが加わった場合、また、使用環境の温度変化による温度サイクルが加わった場合に、絶縁シートの熱による膨張収縮に対する耐性が無くなって絶縁シートに亀裂が発生し、絶縁不良を引き起こすといった問題もあった。
そこで、本発明の目的は、絶縁性を低下させることなく熱伝導性を向上させた絶縁シートを提供することである。
また、本発明の他の目的は、絶縁性、熱伝導性のよい半導体装置組立体を提供することである。
上記諸目的を達成するための本発明は、オルガノポリシロキサンの基材に、70〜93質量%の熱伝導性フィラーを含有してなる絶縁シートであって、当該絶縁シート中の導電性不純物の量が500ppm以下であることを特徴とする絶縁シートである。
また、本発明は、半導体装置と、ヒートシンクと、前記半導体装置と前記ヒートシンクとの間に設けられた本発明による絶縁シートと、を有することとを特徴とする半導体装置組立体である。
本発明によれば、熱伝導性フィラーに含まれる導電性不純物の含有量と絶縁シートの熱伝導性フィラー含有量とが関係する絶縁シート中の導電性不純物の量を500pp以下としたので、絶縁シートの絶縁性を低下させることなく熱伝導性を向上させることができる。また、この絶縁シートを、半導体装置とヒートシンクとの間に設けたので、絶縁性、熱伝導性のよい半導体組立体を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
本発明を適用した第1の実施の形態は、半導体装置用の絶縁シートである。
この絶縁シートは、オルガノポリシロキサンの基材に、熱伝導性フィラーと加硫剤を混ぜて混合し、絶縁シート状に成型した後に、加熱して加硫させたものである。
用いる加硫材としては、たとえば、有機化酸化物であるベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ターシャリブチルベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−ビス(ターシャリ)ブチルパーオキシ)ヘキサンなどがある。

熱伝導性フィラーの含有量は、絶縁シートの全質量に対して70〜93質量%である。ここで、熱伝導性フィラーの含有量が70質量%未満であると、従来からある絶縁シートと変わりがなく、熱伝導性の向上をもたらさないので好ましくない。一方、93質量%を超えて多く含有させた場合には、殆どが熱伝導性フィラーそのものによって形成されることになり、シート自体がもろくなり好ましくない。
用いる熱伝導性フィラーとしては、たとえば、ZnO、TiO、BeO、MgO、NiOVO、CuO、FeO、AgO、Al、AIN、BN、SiO、SiC、SiNなどの金属酸化物やセラミックスなどがある。
そして、これら熱伝導性フィラーに不純物として含まれる鉄のような導電性不純物の量は、絶縁シートの全質量に対して500ppm以下となるように管理する。
これは、絶縁シートの全質量に対して500ppmを超えて導電性不純物が多く存在すると、絶縁シートを薄くした場合に、相対的に絶縁性が低下するためである。
具体的には、たとえば熱伝導性フィラーとして、酸化アルミニウム(Al)を用いる場合、素原料となるアルミニウムに純度99.99%以上のものを用いて、これを空気中または高純度酸素中で加熱することにより酸化することで、熱伝導性フィラー中の導電性不純物を500ppm以下にし、結果として絶縁シートの全質量に対しても465ppm以下、すなわち、500ppm以下にすることができる。
図1は、絶縁シート中の熱伝導性フィラーによる電気伝導の様子を説明するためのモデル図である。
図1(a)に示すように、絶縁シート1内では、熱伝導性フィラー2に含まれる導電性不純物3が絶縁破壊パス4を形成する。したがって、導電性不純物が多い熱伝導性フィラー2の充填率(含有量)を高くすると、図1(b)に示すように、熱伝導性フィラー2の増加に伴って絶縁破壊パス4が増えて、絶縁破壊が起きやすくなる。
これに対し、導電性不純物3が少ない(または存在しない)熱伝導性フィラー2では、図1(c)に示すように、その充填率(含有量)を高くすると、絶縁破壊パス4は同じように増加するものの、一つひとつの絶縁破壊パス4は導電性不純物3の量が少ないため、電気抵抗が非常に高く絶縁破壊に至る電圧が高くなっている。このため、絶縁破壊パス4が増えてもトータルの絶縁性は低下することがない。また、導電性不純物が非常に少ない場合(またはまったく無ければ)には、絶縁破壊パス自体の形成も抑えられて、その分さらにトータルの絶縁性が向上すると考えられる。
したがって、熱伝導性フィラーを増加させても高い絶縁性を維持したまま熱伝導率を上げることが可能となる。
具体的には、熱伝導性フィラー中の導電性不純物として鉄分含有量を見ると、500ppm以下に管理することで、絶縁シートの厚さが0.2mmのとき、AC1.5kV以上の耐圧を維持したまま、熱伝導性フィラーの含有量を70質量%以上に高めて、熱伝導率を約1.5倍にまで高めることができる。
ここでは、導電性不純物として鉄を挙げているが、他の導電性の成分であっても、絶縁シート中の導電性不純物の量として500ppm以下にすることが好ましい。
なお、熱伝導性フィラー中の導電性不純物含有量の下限値は、好ましくは0ppmであるが、これは完全に導電性不純物を除去することが難しいため、後述する実施例からわかるように、500ppm以下であれば十分である。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、熱伝導性フィラーに、あらかじめ表面処理を施し、基材であるオルガノポリシロキサンとの分散性を向上させ、かつ、絶縁シートの物理特性を向上することで絶縁シートに可とう性を付与したものである。
熱伝導性フィラーの表面処理は、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、またはシランカップリング剤(以下シリコーンオイルなどと称する)によって、熱伝導性フィラーを処理するものである。
その他の条件は前述した第1の実施の形態と同様である。すなわち、オルガノポリシロキサンの基材に導電性不純物の含有量が500ppm以下の熱伝導性フィラーを絶縁シートの全質量に対して70〜93質量%含有させたものである。
熱伝導性フィラーのシリコーンオイルなどによる処理は、熱伝導性フィラーの粉末をシリコーンオイル、変性シリコーンオイル、またはシランカップリング剤を添加して撹拌した後、加熱乾燥させるものである。この処理におけるシリコーンオイル、変性シリコーンオイル、またはシランカップリング剤の添加量は、熱伝導性フィラーに対して0.1〜5質量%程度である。この添加量は、熱伝導性フィラーの表面を処理するために十分な量であればよく、限定されないが、少なすぎると、熱伝導性フィラーの表面が十分に処理されないため好ましくなく、一方、多すぎても酸化されやすくなって好ましくない。また、加熱乾燥時間は、熱伝導性フィラーが十分に乾く時間であればよい。
なお、変性シリコーンオイルとは、たとえば、下記化学式に示すようなジメチルシリコーンオイルの場合、その側鎖の一部、両末端、または片末端のメチル基をフェニル基、フロロアルキル基以外の有機基で置換したものである。
Figure 2005064291
図2は、熱伝導性フィラー表面のモデル図である。
絶縁シートに可とう性が付与されるメカニズムの詳細は現時点では不明であるが、熱伝導性フィラーをシリコーンオイルなどによって処理することで、熱伝導性フィラーの物質表面50に存在するOH基とシリコーンオイルが持つOH基が脱水縮合反応により結合したり、物質表面50のくぼみ51などにシリコーンオイルなどの分子鎖が入り込んで吸着されたりすることが考えられる。
このように熱伝導性フィラー表面において脱水縮合反応または吸着が起こることによって熱伝導性フィラー表面付近のOH基が多くなって、熱伝導性フィラーと絶縁シートの基材であるオルガノポリシロキサンとの相溶性が高くなる。このため熱伝導性フィラーを高充填した場合でも、絶縁シートの可とう性が失われることなく、絶縁シートとして十分な可とう性が付与されるようになったものと推定される。
半導体装置とヒートシンクとの間の絶縁に、この絶縁シートを用いた場合、半導体素子のオン/オフ、また、使用環境による温度変化などによる温度サイクルが加えられた場合でも、半導体装置やヒートシンクの熱膨張や収縮に追従して伸び縮みするため、温度サイクルが加わった場合における絶縁不良の発生を防止することができる。
図3は、この絶縁シートを半導体装置に用いた場合の温度変化による状態変化を説明するためのモデル図である。なお、図において一点鎖線は半導体装置を固定するネジの中心位置を示す。
たとえば、半導体装置20における半導体素子の電極が銅、ヒートシンク30がアルミニウムで構成される場合(半導体装置の詳細構造は後述する第3の実施の形態参照)、線膨張係数が銅よりもアルミニウムの方が大きい。
このため、図3(a)に示すように、常温時において、半導体装置20、絶縁シート1、およびヒートシンク30がいずれも定常状態のとき、低温時においては、図3(b)に示すように、半導体装置20を固定する複数のネジ間距離がヒートシンク30の線膨張係数によって支配されるため、ヒートシンク30の上部にある半導体装置20の縮みが少なく、全体が上に凸の反りを示す。逆に、高温時においては、ヒートシンク30の上部にある半導体装置20の伸びが少ないため、全体が下に凸の反りを示す。特に、高温時においては、固定したネジ間のピッチが広がり、絶縁シートを引き裂く力が作用することになる。このとき、本第2の実施の形態による絶縁シートは可とう性が十分にあるため、亀裂が入らず絶縁不良が発生しないのである。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、上述した第1または第2の実施の形態による絶縁シートを介して半導体装置とヒートシンクとを接続した半導体装置組立体である。この半導体装置組立体は、車両用パワーモジュールと称されている装置の一例である。
図4は、絶縁シートを介した半導体装置とヒートシンクとの接続状態を説明するための分解斜視図であり、図5は、絶縁シートを介した半導体装置とヒートシンクとの接続状態を示す断面図である。なお、図においては、主要部のみを示し、たとえば半導体装置の封止材およびボンディングワイヤーなどは図示省略した。
この半導体装置組立体10は、半導体装置20を、第1または第2の実施の形態による絶縁シート1を介してヒートシンク30に、ネジ40によってネジ止めしたものである。
半導体装置20は、金属製のパッケージ台座21内に半導体素子22がマウントされている。
パッケージ台座21内の半導体素子22がマウントされる部分には、半導体素子22と電気的接続をとるための電極板23があらかじめ設けられている。半導体素子は、この電極板23にハンダまたは導電性接着剤などの接合部材29により固着されている。
電極板23は、パッケージ外側のリード24、25、26のうちいずれかと接続されている。なお、どのリードと接続されているかは半導体装置の種類やパッケージの規格などにより異なる。
また、パッケージ台座21には、固定用の穴27が開口されており、同様に、絶縁シート1にもこの穴27に対応した位置に穴11が開けられている。
そして、パッケージ台座21の穴27および絶縁シート1の穴11にネジ40を通してヒートシンク30に開けられているネジ穴31にネジ止めされる。
半導体装置20の電極板23には、電気伝導性の高い銅系金属(銅または銅合金)が使用されている。
樹脂封止(不図示)は、半導体素子22がマウントされている部分のみ、またはパッケージ台座21の上全体を覆うように封止されている。なお、パッケージ台座21全体を樹脂封止する場合には、樹脂封止された部分の穴27に対応した位置にネジ止めのための穴が開口されている。
樹脂封止に使用される樹脂は、絶縁性が高く耐熱性のある樹脂が使用される。たとえば、ポリフェニンレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エポキシ(EP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)などの樹脂材料が用いられる。
なお、半導体装置としては、このような樹脂封止の代わりに金属製の缶体により封止されたものもあり、本第3の実施の形態は、そのような金属製缶体封止のものであっても適用可能である。
絶縁シート1には、上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態による絶縁シートを用いる。
ヒートシンク30は、たとえばアルミニウム、銅、ステンレスなどの金属製である。ここでこのヒートシンク30は水冷式であり、冷媒を通るための冷媒通路32が設けられている。
半導体素子22からの発熱は、電極板23、接合部材29、および絶縁シート1を介してヒートシンク30へ伝わり、ヒートシンク30の冷媒通路32を流れる冷媒35によって抜熱される。
このように、本第3の実施の形態においては、半導体装置20とヒートシンク30との間に、上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態による絶縁シートを用いたことで、半導体装置からヒートシンクへの熱の伝わりが良くなり、従来よりも発熱量の多い半導体装置を使用することや、高温環境下での使用が可能となる。
たとえば、自動車用の半導体装置では、使用環境温度が、低温は−20〜30℃程度から、高温は+100℃程度までの温度範囲に曝されることになるため、このような環境下における半導体装置とヒートシンクとの接続に適したものとなる。
以下、さらに実施例により本発明の具体例を説明する。
熱伝導性フィラー、およびその中の導電性不純物の含有量を変えて実際に絶縁シートを製作し、絶縁シートの物性、耐圧、および熱伝導率の評価を行った。物性は、硬度、引張強さ、伸び率、および引裂強さである。物性と耐圧の評価はJIS K6249「未硬化および硬化シリコーンゴムの試験方法」に基づいて行った。熱伝導性の評価は、ホットワイヤ法により、ここでは、京都電子工業株式会社製の迅速熱伝導率計「QTM−500」を用いて行った。
また、導電性不純物の含有量は、ICP−MS(高周波プラズマ照射による定量分析)法により、鉄分の含有量を測定した。鉄分以外の導電性不純物については、測定限界以下であるため、今回の測定値には無関係である。
各実施例および比較例における熱伝導性フィラーの含有量、熱伝導性フィラー中の導電性不純物の含有量などの構成条件を表1に、評価結果を表2に示す。なお、表1においては、熱伝導性フィラーの含有量をフィラー量と、熱伝導性フィラー中の導電性不純物の含有量を電導物量と、絶縁シート全体の導電性不純物の含有量を総電導物量と、それぞれ表示した。その他の項目は項目どおりである。また、各実施例および比較例における絶縁シートの厚さは、0.2mmとした。
Figure 2005064291
Figure 2005064291
以下、各実施例および比較例について説明する。
(実施例1〜3、および比較例1、2)
オルガノポリシロキサンの基材に、熱伝導性フィラーとして昭和電工株式会社製アルミナ(酸化アルミニウム(Al))粉「AL30」を用いて、その含有量を変えて加硫剤と共に混合し、絶縁シート状に成型した後に、加熱、加硫させて絶縁シートを製作した。なお、熱伝導性フィラー中の導電性不純物の含有量は、各実施例、比較例共に500ppm以下となるようにした。また、製作した絶縁シートの厚さは0.2mmとした。
表1および表2から、絶縁シートの全質量に対して熱伝導性フィラーの含有量が70質量%以上のとき、熱伝導率が向上していることがわかる。なお、耐圧については、実施例と同じように熱伝導性フィラーの導電性不純物(ここでは鉄分)の含有量を500ppm以下としているので、比較的よい値となっている。
ただし、熱伝導フィラーの含有量が93質量%を超えると、シート自体が硬く、もろくなることがわかる。
(実施例1〜3、比較例3)
上記実施例1〜3に対して、熱伝導性フィラー中の導電性不純物含有量の異なる比較例3を製作した。
実施例1〜3と比較例3は、熱伝導率については実施例2、3がより優れているものの、いずれも良好な値を示している。
一方、耐圧については、実施例1〜3が比較例3と比べて明らかに良くなっている。これは、絶縁シート全体の導電性不純物の含有量によって絶縁性シート全体の耐圧が左右されることを示しているものである。したがって、本発明のように、絶縁シート中の導電性不純物の量を500ppm以下とすることが有効であることがわかる。
(実施例4および5)
実施例4は、熱伝導性フィラーとして、東洋アルミニウム株式会社製窒化アルミニウム(AlN)粉「TOYALNITE R15S」(平均粒径15μm)を用い、これをGE東芝シリコーン株式会社製シリコーンオイル「YF3905」により処理したものを用いた。
処理方法は、上記窒化アルミニウム粉をミキサーに投入し、撹拌しながら上記シリコーンオイルを添加した。シリコーンオイルの添加量は、窒化アルミニウムの0.05質量%である。添加後30分撹拌した後、200℃のオーブンで1時間加熱乾燥した。
この熱伝導性フィラーをオルガノポリシロキサンの基材に加硫剤と共に混合し、絶縁シート状に成型した後に、加熱、加硫させて絶縁シートを製作した。なお、熱伝導性フィラー中の導電性不純物の含有量は、500ppm以下となるようにした。また、製作した絶縁シートの厚さは0.2mmとした。
実施例5は、熱伝導性フィラーとして、昭和電工株式会社製アルミナ(酸化アルミニウム(Al))粉「AL30」を用い、これを日本ユニカー株式会社製シランカップリング剤「A274」により処理したものを用いた。
処理方法は、上記アルミナをミキサーに投入し、撹拌しながら、同量のメタノールで希釈した上記シランカップリング剤を添加した。シランカップリング剤の添加量は、アルミナの0.1〜5質量%であり、十分にアルミナに行き渡るようにようすを見ながら添加した。添加後30分撹拌した後、50〜200℃のオーブンで30分〜1時間加熱乾燥した。温度および乾燥時間は、処理した量に応じてこの範囲内で変更した。
この熱伝導性フィラーをオルガノポリシロキサンの基材に加硫剤と共に混合し、絶縁シート状に成型した後に、加熱、加硫させて絶縁シートを製作した。なお、熱伝導性フィラー中の導電性不純物の含有量は、500ppm以下となるようにした。また、製作した絶縁シートの厚さは0.2mmとした。
これら実施例4および5と、上記実施例1〜3について、上記評価のほかに、さらに、温度サイクル試験を行った。この温度サイクル試験は、気相式冷熱衝撃試験機(エスペック株式会社製「TSA−71S」)を使用して、−40〜120℃で最低温度および最高温度における保持時間15〜60分、途中常温さらし5分により複数のサンプルを用いて実施した。
表1および表2に示した結果から、オイルまたはシランカップリング剤によって熱伝導性フィラーを処理することで可とう性を付与した実施例4および5では、さまざまな保持時間において600サイクル経過後でも耐圧の低下は無かった。これに対し、熱伝導性フィラーが実施例4および5とほぼ同じ含有量である実施例1(オイル処理なし)では、複数のサンプルのいずれもが200サイクル経過後までにすべて耐圧低下が発生した。
なお、可とう性については、耐圧AC1.5kV以上、熱伝導性5W/mK以上を確保した上で、硬度50〜90、引張強さ1.7〜10MPa、伸び35〜200%を確保することが好ましい。これは、熱伝導性フィラーの量、シリコーンオイルまたはシランカップリング剤による処理条件を変えることで、これら範囲にすることができる。
さらに、前記実施例1と同じ構成条件にて、絶縁シートの厚さを変えて耐圧についてのみ評価したところ、0.15〜0.3mm程度であることが好ましいことがわかった。これは、0.1mm程度とした場合、耐圧が低くなり絶縁シートとしての絶縁性能が低下した。一方、0.3mmを超えて厚くした場合には、熱伝導性フィラーを多くしても熱伝導性に改善が見られず、厚くすればするほど熱伝導性が悪くなるため好ましくないものである。
絶縁シート中の熱伝導性フィラーによる電気伝導の様子を説明するためのモデル図である。 熱伝導性フィラー表面のモデル図である。 絶縁シートを半導体装置に用いた場合の温度変化による状態変化を説明するためのモデル図である。 絶縁シートを介した半導体装置とヒートシンクとの接続状態を説明するための分解斜視図である。 絶縁シートを介した半導体装置とヒートシンクとの接続状態を示す断面図である。
符号の説明
1…絶縁シート
10…半導体装置組立体
20…半導体装置
30…ヒートシンク

Claims (6)

  1. オルガノポリシロキサンの基材に、70〜93質量%の熱伝導性フィラーを含有してなる絶縁シートであって、
    当該絶縁シート中の導電性不純物の量が500ppm以下であることを特徴とする絶縁シート。
  2. 半導体装置と、
    ヒートシンクと、
    前記半導体装置と前記ヒートシンクとの間に設けられた前記請求項1記載の絶縁シートと、
    を有することとを特徴とする半導体装置組立体。
  3. 前記熱伝導性フィラーに表面処理を施すことで、前記絶縁シートに可とう性を付与したことを特徴とする請求項2記載の半導体装置組立体。
  4. 前記絶縁シートは、耐圧が交流1.5kV以上、熱伝導性が5W/mK以上、硬度が50〜90、引張強さが1.7〜10MPa、伸びが35〜200%であることを特徴とする請求項2または3記載の半導体装置組立体。
  5. 前記表面処理は、前記熱伝導性フィラーに、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、またはシランカップリング剤を添加して攪拌後、加熱乾燥する処理であることを特徴とする請求項3または4記載の半導体装置組立体。
  6. 車両用に用いられることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の半導体装置組立体。
JP2003293494A 2003-08-14 2003-08-14 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体 Pending JP2005064291A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293494A JP2005064291A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体
US10/914,282 US7081670B2 (en) 2003-08-14 2004-08-10 Insulation sheet and apparatus utilizing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293494A JP2005064291A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005064291A true JP2005064291A (ja) 2005-03-10

Family

ID=34131759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003293494A Pending JP2005064291A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7081670B2 (ja)
JP (1) JP2005064291A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013131590A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Nippon Inter Electronics Corp 樹脂封止型パワー半導体モジュール及びその製造方法
US9704776B2 (en) 2014-07-17 2017-07-11 Fuji Electric Co., Ltd. Semiconductor device having semiconductor module and cooler coupled with bolt

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080139725A1 (en) * 2004-10-18 2008-06-12 Kunio Takemura Heat Radiating Silicone Composition
JP2007288054A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp パワーモジュール
JP5112101B2 (ja) * 2007-02-15 2013-01-09 株式会社東芝 半導体パッケージ
US7994635B2 (en) * 2007-05-18 2011-08-09 Sansha Electric Manufacturing Co., Ltd. Power semiconductor module
DE112016005528T5 (de) * 2015-12-04 2018-08-30 Rohm Co., Ltd. Leistungsmodulvorrichtung, Kühlstruktur und elektrisches Fahrzeug oder elektrisches Hybridfahrzeug
JP6579037B2 (ja) * 2016-05-30 2019-09-25 日本軽金属株式会社 パワーデバイス用冷却器の製造方法
DE102019133678B4 (de) * 2019-12-10 2024-04-04 Audi Ag Anordnung für elektronische Bauteile

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5569684A (en) * 1994-03-03 1996-10-29 Takita Patent & Engineering Heat conductive silicone rubber composition
JP3444199B2 (ja) * 1998-06-17 2003-09-08 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーンゴム組成物及びその製造方法
JP2000109373A (ja) * 1998-10-02 2000-04-18 Shin Etsu Chem Co Ltd 放熱用シリコーングリース組成物及びそれを使用した半導体装置
JP3797040B2 (ja) 1999-10-08 2006-07-12 日産自動車株式会社 半導体装置
JP3580358B2 (ja) * 2000-06-23 2004-10-20 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物及び半導体装置
JP3580366B2 (ja) * 2001-05-01 2004-10-20 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物及び半導体装置
JP3803058B2 (ja) * 2001-12-11 2006-08-02 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物、その硬化物及び敷設方法並びにそれを用いた半導体装置の放熱構造体
JP2004176016A (ja) * 2002-11-29 2004-06-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 熱伝導性シリコーン組成物及びその成形体
US7013965B2 (en) * 2003-04-29 2006-03-21 General Electric Company Organic matrices containing nanomaterials to enhance bulk thermal conductivity

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013131590A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Nippon Inter Electronics Corp 樹脂封止型パワー半導体モジュール及びその製造方法
US9704776B2 (en) 2014-07-17 2017-07-11 Fuji Electric Co., Ltd. Semiconductor device having semiconductor module and cooler coupled with bolt

Also Published As

Publication number Publication date
US7081670B2 (en) 2006-07-25
US20050035438A1 (en) 2005-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107039289B (zh) 具有限定的热、机械和电特性的热接合材料
US6822018B2 (en) Thermally-conductive electrically-insulating polymer-base material
US6071630A (en) Electrostatic chuck
JP2005064291A (ja) 絶縁シートおよびこの絶縁シートを用いた半導体装置組立体
JP6224943B2 (ja) 一液無溶剤型常温硬化性オルガノシロキサン系シリコン樹脂接着剤及びその製造方法
WO2007129486A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2010186789A (ja) 絶縁回路基板、インバータ装置、及びパワー半導体装置
JP2002138205A (ja) 熱伝導性成形体
KR100541387B1 (ko) 실리콘고무를 이용한 방열시스템
CN114127196A (zh) 导热性树脂组合物和使用其的导热性片
JP2009246063A (ja) パワーモジュールの冷却構造、及びそれを用いた半導体装置
JP2000053864A (ja) 熱伝導性・電気絶縁性シリコーンゴム組成物およびシリコーンゲル組成物
JP5101971B2 (ja) 半導体装置
WO2021124998A1 (ja) 熱伝導性組成物及びその製造方法
JPH07320538A (ja) 絶縁材料組成物及びそれを用いた回路基板とモジュール
JP2005104765A (ja) 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法
WO2015104808A1 (ja) パワー半導体装置および電力変換装置
JP2005281467A (ja) 高熱伝導性樹脂、および部材、ならびにそれらを用いた電気機器および半導体装置
KR20230059675A (ko) 열전도성 실리콘 겔 조성물, 열전도성 실리콘 시트 및 그 제조 방법
JP2022148684A (ja) 半導体装置
JP2017197648A (ja) 回路基板用樹脂組成物とそれを用いた金属ベース回路基板
JP2022098698A (ja) 樹脂組成物およびパワーモジュール
WO2023188491A1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物、熱伝導性シリコーンシート及びその製造方法
JP2005032879A (ja) 半導体装置
Urabinahatti et al. Experimental studies on the effect of thermal interface material and mounting technique on the thermal resistance of device cooling arrangement

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311