JP2005060012A - 感材受け渡し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感材を圧着する圧着姿勢と、圧着解除した開放姿勢との間で切り換え可能な挟持ローラ対を支持する揺動部材と、揺動部材を、露光部からの感材を受け入れる受け入れ姿勢と、感材を反転させて下流側に受け渡す受け渡し姿勢との間で揺動操作する揺動操作機構とを備えた感材受け渡し装置において、露光部から感材をより確実に受け取り可能な感材受け渡し装置を提供する。
【解決手段】 揺動操作機構は、揺動部材22を回動操作する駆動モータM1を有し、挟持ローラ対は、揺動部材に固定された軸芯回りで回転可能な固定ローラ23と、固定ローラに対して圧着姿勢と開放姿勢との間で変位可能な圧着ローラ24とを有し、圧着ローラは、圧着ローラを変位操作する操作部材27と、操作部材の一部28と接当するカム面を有する圧着操作カム30と、圧着操作カムを回動操作する駆動モータM2とを有する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、感材を圧着挟持するための圧着姿勢と、圧着解除した開放姿勢との間で切り換え可能な第1挟持ローラ対を支持する揺動部材と、前記揺動部材を、露光部から供給される前記感材を受け入れるための受け入れ姿勢と、前記感材を反転させた上で下流側に受け渡すための受け渡し姿勢との間で揺動操作する揺動操作機構とを備えた感材受け渡し装置に関するものである。
この種の感材受け渡し装置としては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された感材受け渡し装置は、垂直に配置された保持プレートと、この保持プレートの左右の辺に上下方向に往復移動可能に支持された一対の搬送体とを有し、この搬送体には横向きに往復移動可能な移動体が支持されている。この移動体に対して、感材の幅方向に沿った軸芯回りで揺動可能に支持された揺動部材に、感材受け入れのための間隙を間に形成した解除姿勢と感材を圧着する圧着姿勢との間で切り換え可能な互いに対向するチャッキングローラが設けられている。
露光部から感材が排出される排出レベルまで搬送体が下降すると、揺動部材は、保持プレートに対して固定された接当操作部材との接当に基づいて揺動操作されることで、チャッキングローラ対が横向きに並ぶ「水平姿勢」からチャッキングローラ対が上下に並ぶ「受け入れ姿勢」に約90°だけ角度姿勢が切り換えられ、同時に、切換えモータとカムによって上方に移動操作される切換え板によってチャッキングローラは解除姿勢に切り換えられる。この状態で、チャッキングローラの間に、露光部から乳剤面が上を向いた水平な姿勢で送り出された感材(感材は幅方向に関して保持プレートの中央部に送り出される)が受け入れられると、切換え板の下降によってチャッキングローラは圧着姿勢に切り換えられ、引き続き、搬送体は現像処理部の導入ローラに向かって上昇させられる。この上昇の途中で揺動部材は接当操作部材との接当状態から解放されるため、コイルバネの付勢力に基づいて、前記「水平姿勢」に揺動操作される。すなわち、この揺動操作によって、チャッキングローラに挟持されている感材は表裏を入れ換えられ、乳剤面が保持プレートに面した垂直な姿勢になって、現像処理部の導入ローラに受け渡される。また、例えば左側の搬送体の導入ローラに向かって上昇中に、チャッキングローラを含む移動体の全体を搬送体に対して左向きに移動操作してから導入ローラに手渡し、次に、右側の搬送体によって感材を露光部から受け取らせ、今度は右向きに移動させながら上昇させて導入ローラに手渡す、という動作を交互に行わせることにより、感材が左右2列に並んだ状態で現像処理部内を進行する振り分け操作が行われる。そのために、左右の移動体とチャッキングローラとは、各搬送体から保持プレートの中央寄りに延びた片持ち構造となっている。
すなわち、この従来技術の感材受け渡し装置では、露光部から横向き姿勢で排出された感材を、約90°反転させられた縦向き姿勢に姿勢変更した上で現像処理部の導入ローラに受け渡しすることで、感材の表裏を入れ換えた状態でしかもスムースに受け渡しできると同時に、少なくとも感材が比較的幅の小さなL版などの場合、感材を左右2列に並んだ状態(実際には左右の感材の間に進行方向のずれを生じた千鳥状の並列状態になる)で現像処理部に挿入できる(尚、この振り分け操作は現像処理部での処理能力を高めるために行われる)。
特開2002−55400号公報(段落番号0019〜0021、0023、0027、0029〜0033、0035、図3〜図9)。
しかし、特許文献1の感材受け渡し装置には、前述したように、横向き姿勢の感材を縦向き姿勢に姿勢変更するために行われる揺動部材の揺動操作が、保持プレートに対して固定された接当操作部材との接当に基づいて行われる構成であるため、搬送体が下降する時に揺動部材が接当操作部材との接当によってスムースに揺動操作され、且つ、揺動操作後の揺動部材(チャッキングローラ)の角度姿勢が感材の受け取りに十分適したものとなるように接当操作部材の形状や位置を微妙に調整する必要が生じて、この調整作業に困難が伴い、そのため、前記排出レベルにおける揺動部材(チャッキングローラ)の姿勢制御を十分な精度で実施することが難しく、結果的に、露光部から排出された感材のチャッキングローラへの受け渡しが確実に行われない虞があった。
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による感材受け渡し装置の持つ前述した欠点に鑑み、露光部から排出された感材の受け取りがより確実に行われる感材受け渡し装置を提供することにある。
本発明の第1の特徴は、感材を圧着挟持するための圧着姿勢と、圧着解除した開放姿勢との間で切り換え可能な第1挟持ローラ対を支持する揺動部材と、前記揺動部材を、露光部から供給される前記感材を受け入れるための受け入れ姿勢と、前記感材を反転させた上で下流側に受け渡すための受け渡し姿勢との間で揺動操作する揺動操作機構とを備えた感材受け渡し装置であって、
前記揺動操作機構は、前記揺動部材を回動操作するための第1駆動モータを有し、
前記第1挟持ローラ対は、前記揺動部材に第1軸芯回りで回転可能に支持された固定ローラと、前記固定ローラに対して前記圧着姿勢と前記開放姿勢との間で変位可能な圧着ローラとからなり、
前記圧着ローラを前記固定ローラに対して変位操作するための操作部材と、前記操作部材の一部が押し付けられたカム面を有する圧着操作カムと、前記圧着操作カムを回動操作するための第2駆動モータとが設けられていることである。
したがって、本発明の第1の特徴構成による感材受け渡し装置では、第1挟持ローラ対を支持する揺動部材の揺動操作と、第1挟持ローラ対の一方を構成する圧着ローラの圧着操作および圧着解除操作とを、各別の駆動モータによって行うので、各駆動モータの回転角度を制御装置によって所定の要領で制御することで、揺動部材の姿勢制御ならびに圧着ローラの圧着操作および圧着解除操作を、従来技術では不可欠の接当操作部材の形状や位置の微妙な調整を要することなく、十分な精度で実施でき、結果的に、露光部から排出された感材の第1挟持ローラ対への受け渡しを確実に行うことが可能になった。
本発明の第2の特徴は、前記揺動部材と前記圧着操作カムとはいずれも前記第1軸芯回りで回動操作されるように構成されていることである。
したがって、本発明の第2の特徴構成による感材受け渡し装置では、揺動部材を第1駆動モータによって回動操作する際に、操作部材の前記一部は、中心が固定された圧着操作カムの周面上を移動することになるので、圧着操作カムの回転角度を適当に制御する(カム面の形状によっては圧着操作カムを回転させる必要がない)ことで、例えば、圧着ローラを圧着姿勢に保持したままで揺動部材を回動させる操作等が、比較的単純な形状のカム面を持った圧着操作カムによって容易にできる。
本発明の第3の特徴は、前記圧着操作カムの前記カム面には、前記圧着ローラを前記圧着姿勢に保持するための小径の圧着用カム面と、前記圧着ローラを前記開放姿勢に保持するために前記圧着用カム面よりも大径に形成された開放用カム面とが連続的に設けられており、前記圧着用カム面は少なくとも90°の角度範囲を有することである。
したがって、本発明の第3の特徴構成による感材受け渡し装置では、第1駆動モータによる揺動部材の90°に渡る回動操作の開始時点から終了時点まで、圧着操作カムを回転させることなく、圧着ローラの操作部材の前記一部を圧着用カム面の範囲内に留めることが可能になるので、圧着ローラを圧着姿勢に保持したままで揺動部材を少なくとも90°回動させる操作が、圧着操作カムを回転させることなく可能になる。この90°という角度は、一般的に、露光部からは露光済みの感材が水平向きに供給されて揺動部材の第1挟持ローラ対に受け取られ、この揺動部材を揺動操作機構によって90°反転させた上で、感材を垂直上方向きに下流側の現像部に受け渡されることに基づいている。
本発明の第4の特徴は、前記固定ローラを回転駆動する第3駆動モータが設けられていることである。
したがって、本発明の第4の特徴構成による感材受け渡し装置では、第3駆動モータによって固定ローラを回転駆動することで、露光部から第1挟持ローラ対に受け取った感材を、下流側への受け渡しに適した感材突出量になるまで揺動部材内で移動させることや、揺動部材を反転させた後で、第1挟持ローラ対に圧着挟持されている感材を下流側に送り出すことが可能になる。
本発明の第5の特徴は、前記揺動部材の揺動操作によって反転された前記感材を前記第1挟持ローラ対から受け取り、下流側に搬送する搬送ユニットが設けられており、前記搬送ユニットは、前記感材を圧着挟持する第2挟持ローラ対を備えた移動部材と、前記移動部材を、前記第2挟持ローラ対が前記感材を前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対から受け取るために前記揺動部材と隣接した受け取り位置と、前記第2挟持ローラ対に圧着挟持された前記感材を現像処理部に引き渡す引き渡し位置との間で往復搬送する搬送機構と有し、
前記受け取り位置において、前記固定ローラを回転駆動するための駆動力を前記移動部材の前記第2挟持ローラ対に伝達するための回転伝達機構が、前記揺動部材と前記移動部材の間に設けられていることである。
したがって、本発明の第5の特徴構成による感材受け渡し装置では、揺動部材によって反転された感材を搬送ユニットによって現像処理部に手早く引き渡すことができる。また、揺動部材と搬送ユニットの移動部材の間には、固定ローラを回転駆動するための駆動力を移動部材の第2挟持ローラ対に伝達する回転伝達機構が設けられているので、揺動部材から移動部材への感材の受け渡しに際して、揺動部材の第1挟持ローラ対と移動部材の第2挟持ローラ対とを同期回転させることで、感材を円滑に手渡すことができ、同時に、固定ローラを回転駆動するための駆動モータなどの駆動力を、回転伝達機構を介して、移動部材の第2挟持ローラ対の駆動に利用できるので、第2挟持ローラ対のための専用の駆動源を設ける必要がない。
本発明の第6の特徴は、前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対から前記感材を受け取った前記移動部材は、前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対が前記開放姿勢に切り換えられた後に、前記受け取り位置から前記引き渡し位置に向かって移動開始するように構成されていることである。
したがって、本発明の第6の特徴構成による感材受け渡し装置では、移動部材が開放姿勢に切り換えられた第1挟持ローラ対の間から感材を抜き取って移動開始するので、感材が第1挟持ローラ対と擦れて損傷を受ける虞が抑制される。
本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。
本発明の実施形態の一例について図面に基づいて解説する。
(写真プリント装置の概略構成)
図1は、現像済みの写真フィルムまたはデジタル記録媒体に担持された画像情報に基づいて銀塩式の写真プリントを出力する写真プリント装置の一例を示す。この写真プリント装置は画像処理部Aとプリント処理部Bとを備えている。画像処理部Aは、写真フィルム1の各画像駒の画像情報をR、G、Bの3原色に色分解し、デジタル信号化して取り込む機能の他にメモリカードやMO等の記録媒体から画像データを取り込む機能をも有する。プリント処理部Bは、画像処理部Aから送られる画像情報に基づいて印画紙2(感材の一例)に露光操作を行い、現像処理して写真プリントとして出力する。
より具体的には、画像処理部Aは写真フィルム1の各画像駒の画像データを取り込むスキャナー3と、取り込んだ画像データに基づく画像イメージやその他の必要な情報を表示するモニター4とを備え、テーブル5の上面には各種の情報を入力するための操作卓6を備え、テーブル5の下方には汎用コンピュータからなる処理装置7を備えている。処理装置7はマイクロプロセッサ、データを記憶するメモリ、データを保存するハードディスク等を内蔵し、さらに、メモリカードやMO等の記録媒体から画像データを取り込むメディアリーダ8を備えている。
次に、プリント処理部Bは、印画紙マガジンMから供給される印画紙2に露光処理を行って送り出す露光処理部EXと、この露光処理部EXから送られる印画紙2の現像処理を行うための複数の現像処理槽からなる現像処理部DEと、この現像処理部DEで現像処理された印画紙2を乾燥して送り出す乾燥部DRとを備えている。露光処理部EXには、ロール状の印画紙2を収めた印画紙マガジンMが設けられており、この印画紙マガジンMから印画紙2を引き出し、プリントサイズに切断して水平方向に送る横搬送装置CHと、この横搬送装置CHからの印画紙2を水平方向(副走査方向)に送りながら主走査方向にライン露光を行う露光装置Em(露光部の一例)と、この露光装置Emから送り出された露光済みの印画紙2を受け取って、上方に位置する現像処理部DEの導入部に送る縦搬送装置CVとを備えて構成されている。
(横搬送装置CHの概略構成)
図2に示すように、横搬送装置CHは、印画紙マガジンMから引き出された印画紙2を搬送するローラ対11と、この印画紙2を所定の送り長さに切断するカッター12と、このカッター12で切断された印画紙2をチャッキングして水平方向に送るチャッカー13とを備えている。露光装置Emは、横搬送装置CHのチャッカー13によって紙面の左向きに送られる印画紙2を受け入れる搬入ローラ15と、搬入ローラ15がさらに紙面の左向きに送り込む印画紙2に対してレーザ光による走査露光を行う露光エンジン16と、この露光エンジン16の光出射部を基準にして印画紙2の搬送上手側と搬送下手側とに配置された2組の露光ローラ対17,18とを備えている。各露光ローラ対17,18は、ステッピングモータ(不図示)によって一定速度で回転駆動される固定ローラ17と、この固定ローラ17に対して圧着する圧着姿勢と、固定ローラ17から離間する離間姿勢との間で個々に切換え可能な2つの圧着ローラ18とからなる。この露光装置Emでは、2組の露光ローラ対17,18のうちの少なくとも一方の露光ローラ対17,18(上流側の組または下流側の組)で印画紙2を圧着し、予め設定された速度で副走査方向に搬送すると同時に露光エンジン16によって主走査方向への露光を行うよう露光の処理形態が設定されている。
(縦搬送装置CVの概略構成)
図3に示すように、縦搬送装置CV(本発明による感材受け渡し装置の一例)は、露光装置Emから露光済みの印画紙2を受け取って印画紙2の向きを反転させる反転ユニット20と、反転ユニット20から印画紙2を受け取り、下流側(上方)に位置する現像処理部DEの導入部まで搬送する振り分け搬送ユニット50(搬送ユニットの一例)とを有する。振り分け搬送ユニット50は、印画紙2を基本的な搬送方向(印画紙2の送り長さに沿った方向)と交差する左右方向(図3の紙面を貫通する方向に当たる)に並んだ2列(複数列の一例)の千鳥状に振り分ける振り分け機能を有する。反転ユニット20と振り分け搬送ユニット50は、上下と左右に延びた概して矩形の保持プレート21に支持されている。
(反転ユニット20の構成)
図3、図4及び図5に示すように、反転ユニット20は、保持プレート21に対して印画紙2の幅方向と平行な横向きの軸芯X1周りで回動可能に支持された反転ケース部材22(揺動部材の一例)を有する。具体的には反転ケース部材22は後述する出力軸39に支持されている。図4に示すように、反転ケース部材22は、反転ケース部材22の一側面(露光装置Emから見て左側面)に固着されたタイミングプーリP1と、ステッピングモータからなる揺動モータM1(第1駆動モータの一例)と、タイミングプーリP1と揺動モータM1の出力軸との間に掛け渡されたタイミングベルトB1とによって揺動操作される(タイミングプーリP1とタイミングベルトB1と揺動モータM1とはいずれも揺動操作機構の一例)。反転ケース部材22には、露光装置Emから供給される露光済みの印画紙2を受け取って挟持する第1挟持ローラ対23,24(第1挟持ローラ対の一例)がいずれも回転可能に支持されている。第1挟持ローラ対23,24は、ステッピングモータからなる送りモータM3(第3駆動モータの一例)とタイミングベルトB3などによって軸芯X1(第1軸芯の一例)周りで回転駆動される駆動ローラ23(固定ローラの一例)と、駆動ローラ23に対して圧着された圧着姿勢と駆動ローラ23から離間した開放姿勢との間で切り換え可能に設けられた従動ローラ24(圧着ローラの一例)とからなる。従動ローラ24は、軸芯X1と平行な軸芯X2周りで揺動可能な揺動ブラケット25に支持されている。揺動ブラケット25の基端側には、軸芯X2と軸芯を共有する操作ロッド26が固定されており、操作ロッド26の一端は反転ケース部材22から(同じく露光装置Emから見て)左外方に突出しており、この突出した操作ロッド26の端部からは、揺動ブラケット25と平行に操作アーム27(操作部材の一例)が延びている。操作アーム27の遊端には遊転コロ28(操作部材の一部の一例)が支持されている。また、保持プレート21には、ステッピングモータからなる圧着モータM2(第2駆動モータの一例)とタイミングベルトB2などによって軸芯X1周りで回動操作される圧着カム30(圧着操作カムの一例)が設けられており、操作アーム27は、コイルバネ29(図7を参照)によって、遊転コロ28が圧着カム30のカム面に押し付けられるように常に付勢されている。
図7と図8に示すように、圧着カム30のカム面は、その円周方向に沿って、最も半径の小さな小径面30a(圧着用カム面の一例)と、小径面30aよりも径の大きな中径面30b(開放用カム面の一例)と、中径面30bよりも更に径の大きな大径面30c(開放用カム面の別の例)とを有する。小径面30aと中径面30b、及び、中径面30bと大径面30cは夫々滑らかに曲率が増大する遷移部を介して隣接している。また、小径面30aは約140°の角度範囲を有し、中径面30bと大径面30cとはいずれも40°〜50°程度の角度範囲を有している。圧着カム30の反転ケース部材22に対する相対的な回転角度に応じて、図8(b)に示すように、遊転コロ28が小径面30aに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23に対して圧着された「圧着姿勢」に保持される。他方、図7及び図8(a)に示すように、遊転コロ28が中径面30bに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23から僅かに離間した「中間開放姿勢」に保持され、図8(d)に示すように、遊転コロ28が大径面30cに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23から更に大きく離間した「完全開放姿勢」に保持される。
また、揺動モータM1の回転制御に基づいて、反転ユニット20の反転ケース部材22は、露光装置Emから露光済みの印画紙2を受け取るために、第1挟持ローラ対23,24が上下に並んだ、言い換えれば、従動ローラ24が駆動ローラ23の真上に位置する「受け入れ姿勢」と、第1挟持ローラ対23,24に挟持されている印画紙2を振り分け搬送ユニット50に受け渡すために、第1挟持ローラ対23,24が前後に並んだ、言い換えれば、駆動ローラ23の真横(従動ローラ24が駆動ローラ23を挟んで露光装置Emの反対側に有る)に位置する「受け渡し姿勢」との間で、約90°だけ切り換えられる。図8(a)と図8(b)には反転ケース部材22の「受け入れ姿勢」が、図8(c)と図8(d)には反転ケース部材22の「受け渡し姿勢」が示されている。
尚、揺動ブラケット25の先端側には、露光装置Emから送り出される露光済みの印画紙2を、第1挟持ローラ対23,24の間に確実に且つ円滑に案内するための受け入れ案内板25aが設けられている。
(振り分け搬送ユニット50の構成)
図4と図5に示すように、振り分け搬送ユニット50は、保持プレート21の垂直な面に沿って上下に往復移動可能に支持された縦移動部材31と、縦移動部材31上に左右に往復移動可能に支持された横移動部材32とを有する。
縦移動部材31は、保持プレート21の左右の端部付近にて上下に延びた円柱状の一対の案内ロッド33によって直線状に案内されながら、各案内ロッド33よりも保持プレート21の中央側にて上下に延びた一対のタイミングベルトB4と、左方のタイミングベルトB4をタイミングプーリを介して回転駆動するステッピングモータからなる縦移動モータM4によって上下に往復移動操作される(タイミングベルトB4と縦移動モータM4とは搬送機構の一例)。左右のタイミングベルトB4どうしは、保持プレート21の上端付近において左右に延びた連結シャフト34によって同方向に同期駆動され、縦移動部材31は左右のタイミングベルトB4の(露光装置Emから見て)手前側の一部に固定されている。このように、縦移動部材31は、保持プレート21の左右の一端から中央側に向けて支持された片持ち構造ではなく、左右の端部において、左右の各タイミングベルトB4に同時に支持された両持ち構造を備えているので、振り分け搬送ユニット50によって挟持された印画紙2は、印画紙2の面に対する垂線回りで不用意に揺動することのない、安定した角度姿勢を維持したまま、上下に搬送される。
縦移動部材31の左端にはステッピングモータからなる横移動モータM5が配置されており、他方、縦移動部材31の中央部と右端との中間部付近にはタイミングプーリP2が遊転可能に支持されている。そこで、横移動部材32は、横移動モータM5とタイミングプーリP2の間に掛け渡されたタイミングベルトB5の一部に連結されることで、横移動モータM5の正転および逆転の回転駆動に基づいて左右に移動操作される。
尚、この明細書では便宜的に露光装置Emから保持プレート21を見た状態で、保持プレート21の中央より右側を右方或いは右端と呼び、左側を左方或いは左端と呼ぶ。
横移動部材32には、反転ユニット20から上方に送り出される印画紙2を圧着挟持する第2挟持ローラ対35,36(第2挟持ローラ対の一例)が回転可能に支持されている。第2挟持ローラ対35,36は、振り分け搬送ユニット50が反転ユニット20と連結された時に反転ユニット20の送りモータM3の駆動力によって、(後述する回転伝達機構38を介して)回転駆動される駆動ローラ35と、駆動ローラ33に圧着された状態で支持された従動ローラ36とからなる。駆動ローラ35は、縦移動部材31の右端に向かって延びた連結シャフト37と一体回転するように構成されている。
(回転伝達機構38の構成)
反転ユニット20と振り分け搬送ユニット50との間には、反転ユニット20の送りモータM3の駆動力を連結シャフト37に伝達するための回転伝達機構38(回転伝達機構の一例)が設けられている。この回転伝達機構38は、反転ユニット20の右端付近に設けられた出力部38aと、振り分け搬送ユニット50の縦移動部材31の右端付近に設けられた入力部38bとからなる。これらの出力部38aと入力部38bとは、横移動部材32の第2挟持ローラ対35,36の左右の中心が反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24の左右の中心と一致する時(横移動部材32のホームポジションと呼ぶ)にのみ、互いに連結され、反転ユニット20の送りモータM3の駆動力の連結シャフト37への伝達が可能になる。
図5と図6に示すように、伝動機構38の出力部38aは、反転ユニット20の駆動ローラ23と一体回転する出力軸39に固定された出力ギヤG1と、出力ギヤG1と噛合した第1中間ギヤG2とを有し、第1中間ギヤG2は、出力軸39上に揺動可能に支持された位置決めブラケット40の遊端側に遊転支持されている。位置決めブラケット40は、コイルバネ41によって位置決めブラケット40の上端のカム部40aが露光装置Em側に変位するように付勢されている。
他方、伝動機構38の入力部38bは、連結シャフト37に固定された入力ギヤG4と、入力ギヤG4と噛合した第2中間ギヤG3とを有する。第2中間ギヤG3の基端部には接当スリーブ42が配置されている。
図6(a)の矢印が示すように、横移動部材32がホームポジションに位置する状態で振り分け搬送ユニット50が反転ユニット20に向かって下降接近すると、先ず、接当スリーブ42が、位置決めブラケット40のカム部40aに接当し、引き続き、接当スリーブ42からのカム部40aに対する押し付け作用に基づいて、位置決めブラケット40をコイルバネ41の付勢力に抗して揺動させながら更に下降することで、振り分け搬送ユニット50と反転ユニット20の間の衝撃的な衝突がコイルバネ41の付勢力によって緩和された状態で、最終的に図6(b)が示すように、第1中間ギヤG2と第2中間ギヤG3との間の噛合状態が達成される。また、この噛合状態が得られる際に、第1中間ギヤG2と第2中間ギヤG3との間で双方の歯の先端どうしが正面から衝突することのないように、第1中間ギヤG2と第2中間ギヤG3とは、図6の左右方向に変位配置されている。
上記の噛合状態が保持されている間は、反転ユニット20の送りモータM3の駆動力は、反転ユニット20の駆動ローラ23、出力軸39、出力ギヤG1、第1中間ギヤG2、第2中間ギヤG3、入力ギヤG4、連結シャフト37の順に伝達され、連結シャフト37と一体回転する駆動ローラ35に伝えられる。これによって、反転ユニット20の駆動ローラ23と振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35とは、互いに同一方向に同期回転する。
(縦搬送装置CVに対する制御形態)
縦搬送装置CVは一例として以下の要領で制御される。
〈1−1〉先ず、露光装置Emから露光済みの印画紙2が供給される際には、予め、振り分け搬送ユニット50は現像処理部DEの導入部に近接したホームポジション(不図示)に配置され、図8(a)に示すように、反転ユニット20の反転ケース部材22は、第1挟持ローラ対23,24が上下に並んだ「受け入れ姿勢」を取っており、且つ、第1挟持ローラ対23,24の従動ローラ24は、駆動ローラ23から僅かに離間した「中間開放姿勢」に保持されている。すなわち、遊転コロ28は圧着カム30の中径面30bに支持されている。この状態で、露光装置Emから供給される露光済みの印画紙2の先端が、第1挟持ローラ対23,24の間に送り込まれる。この「中間開放姿勢」は、露光装置Emから供給される印画紙2が、駆動ローラ23と従動ローラ24との間でばたつくことなく、第1挟持ローラ対23,24の間に円滑に送り込まれるように、ローラ間の開き寸法が設定されている。尚、印画紙2は露光装置Emから乳剤面を上に向けたほぼ水平な姿勢で送られて来る。
〈1−2〉次に、印画紙2の後端が露光装置Emの露光エンジン16による露光を受け終え、未だ下流側の露光ローラ対17,18によって挟持されている間に、図8(b)に示すように、反転ユニット20を「受け入れ姿勢」に保持したままで、第1挟持ローラ対23,24の駆動ローラ23を下流側の露光ローラ対17,18と同じ周速度で回転駆動開始し、同時に、従動ローラ24を「圧着姿勢」に切り換える。従動ローラ24の「圧着姿勢」への切り換えは、圧着モータM2の回転駆動によって圧着カム30を(保持プレート21の左端から見て)反時計回りに約240°回転させることで実現され、これによって遊転コロ28は圧着カム30の小径面30a(但し、小径面30aの中でも最も大径面30cに近接した位置)に支持される。
〈1−3〉印画紙2の後端が下流側の露光ローラ対17,18から抜け出し、反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24のみによる搬送によって、印画紙2の後端の揺動ブラケット25の受け入れ案内板25aからの突出量が所定の値になった時点で、駆動ローラ23の回転を停止し、引き続き、図8(c)に示すように、従動ローラ24を「圧着姿勢」に維持したままで、反転ケース部材22を第1挟持ローラ対23,24が前後に並んだ「受け渡し姿勢」に切り換える。この切り換え操作によって、第1挟持ローラ対23,24に挟持されている印画紙2は、乳剤面を現像処理部DEの導入部の方向に向けたほぼ垂直な姿勢となる。この「受け渡し姿勢」への切り換え操作は、圧着カム30は停止したまま、揺動モータM1によって反転ケース部材22を(保持プレート21の左端から見て)反時計方向に90°回転させるだけで実現できる。これは、反転ケース部材22の回転に基づいて、遊転コロ28も圧着カム30の周面上を移動するが、図8(c)から理解されるように、反転ケース部材22が90°回転操作されても、(小径面30aは約140°の角度範囲を有するため)遊転コロ28は相変わらず圧着カム30の小径面30aの範囲内に維持されるからである。従って、この圧着カム30のカム面構成により、従動ローラ24は「圧着姿勢」に維持したままで、反転ケース部材22を「受け渡し姿勢」に切り換える操作を、圧着カム30を停止したまま実施できる。
尚、印画紙2の後端の受け入れ案内板25aからの突出量を前記所定の値に設定する操作は、受け入れ案内板25a付近に設けた非接触式のセンサによる印画紙2の先端の検出信号に基づいて実施することもできるし、或いは、露光装置Emで印画紙2を露光する際に用いたデータに基づいて前記突出量を制御することも可能である。
〈1−4〉反転ケース部材22が「受け渡し姿勢」に切り換えられるのとほぼ同時に、図8(c)に途中経過を示すように、振り分け搬送ユニット50が縦移動モータM4によって下降操作され、反転ユニット20と近接配置される(受け取り位置の一例)。振り分け搬送ユニット50のホームポジションにおいて横移動部材32が左右の一方に変位している場合には、振り分け搬送ユニット50の下降操作は、その横移動部材32を横移動モータM5によって保持プレート21に対してセンタリングしながら行われる。この近接に基づいて、反転ユニット20の第1中間ギヤG2と振り分け搬送ユニット50の第2中間ギヤG3との間の噛合状態が達成されると、引き続き、送りモータM3が回転駆動されることで、反転ユニット20の駆動ローラ23と振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35とが同一方向に同期回転し、印画紙2は反転ユニット20から振り分け搬送ユニット50に向かって上方に移動開始する。
〈1−5〉反転ユニット20の駆動ローラ23と振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35との同期回転に基づいて、印画紙2の上端が振り分け搬送ユニット50の第2挟持ローラ対35,36に挟持され、印画紙2の上端が振り分け搬送ユニット50から上方に所定の長さだけ突出した状態になると、送りモータM3の回転駆動を停止し、引き続き、図7(e)に示すように、反転ユニット20の従動ローラ24を「完全開放姿勢」に切り換えることで、反転ユニット20から振り分け搬送ユニット50に印画紙2を引き渡す。この「完全開放姿勢」への切り換えは、圧着モータM2の回転駆動によって圧着カム30を(保持プレート21の左端から見て)時計回りに約240°回転させることで実現され、これによって図8(d)に示すように、遊転コロ28は圧着カム30の大径面30cに支持される。
〈1−6〉反転ユニット20の従動ローラ24が「完全開放姿勢」に切り換えられると、直ぐに、振り分け搬送ユニット50の上昇操作が開始される。印画紙2がL版などの小サイズの場合には、現像処理部DEにおいて左右2列に並んだ並列搬送が可能なので、図4の斜め向きの矢印が示すように、振り分け搬送ユニット50は、横移動部材32を左右の一方(図では左側)にシフトさせながら、現像処理部DEの導入部に近接した位置(引き渡し位置の一例)まで上昇操作され、横移動部材32の第2挟持ローラ対35,36に挟持された印画紙2は、左側の導入ローラ60aに受け渡される。すなわち、この場合、印画紙2は振り分け搬送ユニット50によって、反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24から真上向きではなく、左上方の斜め向きに比較的高速で抜き出されるが、従動ローラ24が「完全開放姿勢」に切り換えられているので、印画紙2が第1挟持ローラ対23,24との摩擦によって損傷を受ける等の事態が回避される構成となっている。導入ローラ60aに受け渡された印画紙2は、現像処理部DEの各現像処理槽を経由することで現像処理を施される。
尚、振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35は、反転ユニット20から切り離されて以後は搬送力を持たない遊転状態になるので、振り分け搬送ユニット50の上昇中に印画紙2が自重で第2挟持ローラ対35,36から抜け落ちないように、駆動ローラ35の反転を阻止するラチェット機構が設けられている。図6に示すように、このラチェット機構は、入力ギヤG4の側面に一体的に形成された爪車43と、先端が爪車43と噛合する係止姿勢と爪車43から抜け出た解除姿勢との間で揺動可能に横移動部材32上に支持された爪部材44と、爪部材44を係止姿勢に付勢するコイルバネ45とからなる。この爪部材44の爪の向きは、駆動ローラ35の反転を阻止すると同時に、常に圧着状態に保たれている圧着タイプのローラ対である第2挟持ローラ対35,36から導入ローラ60aが印画紙2を上方に抜き取る操作を許すように設定されている。
〈1−7〉振り分け搬送ユニット50に挟持された印画紙2が反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24から抜き出されると、直ぐに、駆動ローラ23の回転駆動を停止し、再び、図8(a)に示すように、反転ユニット20の反転ケース部材22は、第1挟持ローラ対23,24が上下に並んだ「受け入れ姿勢」に戻され、同時に、反転ユニット20の従動ローラ24が「中間開放姿勢」に切り換えられる。これによって、露光装置Emから供給される次の露光済みの印画紙2を受け入れるための態勢が得られる。
この、反転ユニット20の反転ケース部材22を「受け渡し姿勢」から「受け入れ姿勢」に切り換え、同時に、反転ユニット20の従動ローラ24を「完全開放姿勢」から「中間開放姿勢」に切り換える操作は、圧着カム30は停止したまま、揺動モータM1によって反転ケース部材22を(保持プレート21の左端から見て)時計方向に90°回転させるだけで実現できる。すなわち、圧着カム30を停止させた状態で、反転ケース部材22を反時計方向に90°回転させると、反転ユニット20の遊転コロ28が圧着カム30上を転動して大径面30cから中径面30bへと移動するので、従動ローラ24は「完全開放姿勢」から「中間開放姿勢」に切り換られる。従って、この圧着カム30のカム面構成により、反転ユニット20の反転ケース部材22を「受け渡し姿勢」から「受け入れ姿勢」に切り換え、同時に、反転ユニット20の従動ローラ24を「完全開放姿勢」から「中間開放姿勢」に切り換える操作を、圧着カム30は停止したまま実施できる。
尚、露光装置Emから供給される次の印画紙2は、先の印画紙2と同じ要領で振り分け搬送ユニット50に手渡され、振り分け搬送ユニット50は、今度は、印画紙を右側の導入ローラ60aに受け渡す(印画紙2がL版などの小サイズの場合)。
以下、同様の制御が繰り返される。但し、現像処理部DEにおいて複数列に並ぶ並列搬送ができないような大サイズの印画紙2を処理する場合には、振り分け搬送ユニット50は、反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24から受け取った印画紙2を真上向きに搬送し、印画紙2の幅方向の中心が左右の導入ローラ60aの中央になるように受け渡す。
〔別実施形態〕
図9には、反転ユニット20に上記の実施形態の圧着カム30と形状の異なる圧着カム130を用いた例が示されている。他の構成は、操作アーム27、遊転コロ28、遊転コロ28がコイルバネ28によって圧着カム130のカム面に押し付けられている点も含めて、上記の第1の実施形態の縦搬送装置CVと共通である。
この圧着カム130は、その円周方向に沿って、最も半径の小さな小径面130aと、小径面130aよりも径の大きな中径面130bと、中径面130bよりも更に径の大きな大径面130cとを有する。但し、中径面130bと大径面130cとが圧着カム130の回転軸を挟んで互いに対抗する位置に設けられており、仮に、中径面130bと大径面130cとが上下に位置するように圧着カム130を配置すると、互いに対向する同じ高さの2つの小径面130aが左右に位置する左右対称の形状を呈している。左右の小径面130aは、上方の中径面130bと、そして、下方の大径面130cと夫々滑らかに曲率が増大する遷移部を介して隣接している。また、各小径面130a、中径面130b、大径面130cはいずれも約10°〜15°の角度範囲を有している。上記の実施形態と同様に、圧着カム130の反転ケース部材22に対する相対的な回転角度に応じて、遊転コロ28が小径面130aに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23に対して圧着された「圧着姿勢」に保持される。他方、遊転コロ28が中径面130bに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23から僅かに離間した「中間開放姿勢」に保持され、遊転コロ28が大径面130cに支持されている時には、従動ローラ24は駆動ローラ23から更に大きく離間した「完全開放姿勢」に保持される。
以下に示すように、圧着カム130を備えた縦搬送装置CVは一例として、第1の実施形態と若干異なる要領で制御される。
〈2−1〉先ず、露光装置Emから露光済みの印画紙2が供給される際には、予め、振り分け搬送ユニット50は現像処理部DEの導入部に近接したホームポジションに配置され、図9(a)に示すように、反転ユニット20の反転ケース部材22は、第1挟持ローラ対23,24が上下に並んだ「受け入れ姿勢」を取っており、さらに、第1挟持ローラ対23,24の従動ローラ24は、駆動ローラ23から僅かに離間した「中間開放姿勢」に保持されている。これは第1の実施形態と同じである。遊転コロ28は圧着カム130の中径面130bに支持されている。この状態で、露光装置Emから供給される露光済みの印画紙2の先端が、第1挟持ローラ対23,24の間に送り込まれる。
〈2−2〉次に、印画紙2の後端が露光装置Emの露光エンジン16による露光を受け終え、未だ下流側の露光ローラ対17,18によって挟持されている間に、図9(b)に示すように、反転ユニット20を「受け入れ姿勢」に保持したままで、第1挟持ローラ対23,24の駆動ローラ23を下流側の露光ローラ対17,18と同じ周速度で回転駆動開始し、同時に、従動ローラ24を「圧着姿勢」に切り換える。従動ローラ24の「圧着姿勢」への切り換えは、圧着カム130を(保持プレート21の左端から見て)反時計回りに約90°回転させることで実現され、遊転コロ28は圧着カム130の一方の小径面130aに支持される。
〈2−3〉印画紙2の後端が下流側の露光ローラ対17,18から抜け出し、反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24のみによる搬送によって、印画紙2の後端の揺動ブラケット25の受け入れ案内板25aからの突出量が所定の値になった時点で、駆動ローラ23の回転を停止し、引き続き、図9(c)に示すように、従動ローラ24は「圧着姿勢」に維持したままで、反転ケース部材22を第1挟持ローラ対23,24が前後に並んだ「受け渡し姿勢」に切り換える。この切り換え操作によって、第1挟持ローラ対23,24に挟持されている印画紙2は、乳剤面を現像処理部DEの導入部の方向に向けたほぼ垂直な姿勢となる。この「受け渡し姿勢」への切り換え操作は、圧着カム130を反時計回りにさらに約90°回転させながら、同時に、揺動モータM1によって反転ケース部材22を反時計方向に90°回転させることで実現する必要がある。
〈2−4〉反転ケース部材22が「受け渡し姿勢」に切り換えられるのとほぼ同時に、図8(d)に示すように、振り分け搬送ユニット50が縦移動モータM4によって下降操作され、反転ユニット20と近接配置される。この近接に基づいて、反転ユニット20の第1中間ギヤG2と振り分け搬送ユニット50の第2中間ギヤG3との間の噛合状態が達成されると、引き続き、送りモータM3が回転駆動されることで、反転ユニット20の駆動ローラ23と振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35とが同一方向に同期回転し、印画紙2は反転ユニット20から振り分け搬送ユニット50に向かって上方に移動開始する。
〈2−5〉反転ユニット20の駆動ローラ23と振り分け搬送ユニット50の駆動ローラ35との同期回転に基づいて、印画紙2の上端が振り分け搬送ユニット50の第2挟持ローラ対35,36に挟持され、印画紙2の上端が振り分け搬送ユニット50から上方に所定の長さだけ突出した状態になると、送りモータM3の回転駆動を停止し、引き続き、図9(d)に示すように、反転ユニット20の従動ローラ24を「完全開放姿勢」に切り換えることで、反転ユニット20から振り分け搬送ユニット50に印画紙2を引き渡す。この切り換えは、圧着カム130を(保持プレート21の左端から見て)反時計回りに更に約90°回転させることで実現され、これによって遊転コロ28は圧着カム130の大径面130cに支持される。
〈2−6〉反転ユニット20の従動ローラ24が「完全開放姿勢」に切り換えられると、直ぐに、振り分け搬送ユニット50の上昇操作が開始される。印画紙2がL版などの小サイズの場合には、現像処理部DEにおいて左右2列に並んだ並列搬送が可能なので、図4に示すように、振り分け搬送ユニット50は、横移動部材32を左右の一方(図では左側)にシフトさせながら、現像処理部DEの導入部に近接した位置まで上昇操作され、横移動部材32の第2挟持ローラ対35,36に挟持された印画紙2は、左側の導入ローラ60aに受け渡される。すなわち、この場合、印画紙2は振り分け搬送ユニット50によって、反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24から真上向きではなく、左上方の斜め向きに比較的高速で抜き出されるが、従動ローラ24が「完全開放姿勢」に切り換えられているので、印画紙2が第1挟持ローラ対23,24との摩擦によって損傷を受ける等の事態が回避される構成となっている。
〈2−7〉振り分け搬送ユニット50に挟持された印画紙2が反転ユニット20の第1挟持ローラ対23,24から抜き出されると、直ぐに、駆動ローラ23の回転駆動を停止し、再び、図9(a)に示すように、反転ユニット20の反転ケース部材22は、第1挟持ローラ対23,24が上下に並んだ「受け入れ姿勢」に戻され、同時に、反転ユニット20の従動ローラ24が「中間開放姿勢」に切り換えられる(〈2−1〉の初期状態と同じ状態)。これによって、露光装置Emから供給される次の露光済みの印画紙2を受け入れるための態勢が得られる。
この、反転ユニット20の反転ケース部材22を「受け渡し姿勢」から「受け入れ姿勢」に切り換え、同時に、反転ユニット20の従動ローラ24を「完全開放姿勢」から「中間開放姿勢」に切り換える操作は、圧着カム130を反時計方向にさらに約90°回転させしながら、同時に、揺動モータM1によって反転ケース部材22を時計方向に90°回転させることで実現する必要がある。
画像処理部Aとプリント処理部Bとを備える写真プリント装置の略図 プリント処理部Bの横搬送装置CHを示す側面図 プリント処理部Bの縦搬送装置CVを示す側面図 プリント処理部Bの縦搬送装置CVを示す正面図 プリント処理部Bの縦搬送装置CVを示す斜視図 縦搬送装置CVの回転伝達機構38を示す側面図 第1挟持ローラ対23,24と圧着カム30を示す説明図 圧着カム30による従動ローラ24の動きと反転ケース部材22の動きとを示す説明図 別実施形態の圧着カム130による従動ローラ24の動きと反転ケース部材22の動きとを示す説明図
符号の説明
A 画像処理部
B プリント処理部
1 写真フィルム
2 印画紙(感材の一例)
M 印画紙マガジン
CH 横搬送装置
EX 露光処理部
Em 露光装置(露光部の一例)
16 露光エンジン
17,18 露光ローラ対
DE 現像処理部
CV 縦搬送装置(感材受け渡し装置)
21 保持プレート
20 反転ユニット
22 反転ケース部材(揺動部材)
X1 軸芯(第1軸芯)
M1 揺動モータ(第1駆動モータ)
M4 縦移動モータ(搬送機構)
M5 横移動モータ
23 駆動ローラ(第1挟持ローラ対、固定ローラ)
24 従動ローラ(第1挟持ローラ対、圧着ローラ)
M3 送りモータ(第3駆動モータ)
25 揺動ブラケット
26 操作ロッド
27 操作アーム(操作部材)
28 遊転コロ(操作部材の一部)
M2 圧着モータ(第2駆動モータ)
30 圧着カム
30a 小径面(圧着用カム面)
30b 中径面(開放用カム面)
30c 大径面(開放用カム面)
38 回転伝達機構
50 振り分け搬送ユニット(搬送ユニット)
31 縦移動部材
32 横移動部材
35 駆動ローラ(第2挟持ローラ対)
36 従動ローラ(第2挟持ローラ対)

Claims (6)

  1. 感材を圧着挟持するための圧着姿勢と、圧着解除した開放姿勢との間で切り換え可能な第1挟持ローラ対を支持する揺動部材と、前記揺動部材を、露光部から供給される前記感材を受け入れるための受け入れ姿勢と、前記感材を反転させた上で下流側に受け渡すための受け渡し姿勢との間で揺動操作する揺動操作機構とを備えた感材受け渡し装置であって、
    前記揺動操作機構は、前記揺動部材を回動操作するための第1駆動モータを有し、
    前記第1挟持ローラ対は、前記揺動部材に第1軸芯回りで回転可能に支持された固定ローラと、前記固定ローラに対して前記圧着姿勢と前記開放姿勢との間で変位可能な圧着ローラとからなり、
    前記圧着ローラを前記固定ローラに対して変位操作するための操作部材と、前記操作部材の一部が押し付けられたカム面を有する圧着操作カムと、前記圧着操作カムを回動操作するための第2駆動モータとが設けられている感材受け渡し装置。
  2. 前記揺動部材と前記圧着操作カムとはいずれも前記第1軸芯回りで回動操作されるように構成されている請求項1に記載の感材受け渡し装置。
  3. 前記圧着操作カムの前記カム面には、前記圧着ローラを前記圧着姿勢に保持するための小径の圧着用カム面と、前記圧着ローラを前記開放姿勢に保持するために前記圧着用カム面よりも大径に形成された開放用カム面とが連続的に設けられており、前記圧着用カム面は少なくとも90°の角度範囲を有する請求項2に記載の感材受け渡し装置。
  4. 前記固定ローラを回転駆動する第3駆動モータが設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の感材受け渡し装置。
  5. 前記揺動部材の揺動操作によって反転された前記感材を前記第1挟持ローラ対から受け取り、下流側に搬送する搬送ユニットが設けられており、前記搬送ユニットは、前記感材を圧着挟持する第2挟持ローラ対を備えた移動部材と、前記移動部材を、前記第2挟持ローラ対が前記感材を前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対から受け取るために前記揺動部材と隣接した受け取り位置と、前記第2挟持ローラ対に圧着挟持された前記感材を現像処理部に引き渡す引き渡し位置との間で往復搬送する搬送機構と有し、
    前記受け取り位置において、前記固定ローラを回転駆動するための駆動力を前記移動部材の前記第2挟持ローラ対に伝達するための回転伝達機構が、前記揺動部材と前記移動部材の間に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の感材受け渡し装置。
  6. 前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対から前記感材を受け取った前記移動部材は、前記揺動部材の前記第1挟持ローラ対が前記開放姿勢に切り換えられた後に、前記受け取り位置から前記引き渡し位置に向かって移動開始するように構成されている請求項5に記載の感材受け渡し装置。
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