JP2005058379A - シース - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の内視鏡を必要とすることなく、透明なシースの開口部方向と外周方向とを容易に観察することが可能なシースを提供する。
【解決手段】内視鏡1を挿入可能であり、透明な材質により略円筒形状に形成されたシース6であって、該内視鏡1の観察光軸O1 とは異なる方向の光軸O2 を備えた対物レンズ7を、前記略円筒形状をなす壁部の内面側に配置し、該対物レンズ7による観察光を該透明な壁部の内部を介して伝達し、該シース6の手元側に設けられた結像レンズ10およびCCD11により撮像して、前記内視鏡1による観察像と共に、あるいは切り替えて、モニタ15により観察することができるようにした観察装置におけるシース6。
【選択図】図1

Description

本発明は、シース、より詳しくは、内視鏡による観察を行う際に使用されるシースに関する。
近年、特に脳神経外科における血腫などの手術において、硬性鏡および透明な略円筒形状を有するシースが用いられるようになってきた。
こうした器具を用いる手術は、従来は、以下のような手順で行われる。まず、患者の術部近傍に透明なシースを挿入した後に、該シース内に硬性鏡を入れる。このときに入れる硬性鏡は、挿入方向とは異なる方向の観察が可能ないわゆる斜視硬性鏡である。この状態で、シース越しに術部を観察しながら、目的部位(処置部位)を探し、探した目的部位がシースの開口部に位置するように、シースを移動させる。その後、斜視硬性鏡をシースから引き抜いて、別の硬性鏡と、吸引管などの処置具と、を該シース内に挿入する。このときに挿入する別の硬性鏡は、挿入方向と観察方向とが一致した方向となる、いわゆる直視硬性鏡である。そして、該直視硬性鏡の観察下で、シースの開口部を介して処置具により処置を行う。また、目的部位が複数ある場合には、こうした一連の作業を繰り返して行うことになる。
上述したような、シース越しに観察する場合と、処置を行う場合とで、観察方向が異なる硬性鏡を使い分けるのは、作業が非常に煩わしいものとなるだけでなく、複数の硬性鏡を準備する必要があるために、システムとしても高価になってしまっていた。
このような課題に対する提案として、例えば特公平4−22571号公報には、直視型硬性内視鏡と、この直視型硬性内視鏡の挿入部に対して着脱自在な、斜視型変換アダプタまたは側視型変換アダプタと、を備えた内視鏡システムが記載されていて、1つの硬性内視鏡に、必要に応じて該変換アダプタを装着することにより、直視型、斜視型、側視型の何れの観察も所望に行うことができるようになっている。このような内視鏡システムによれば、前述したような手術を行う場合でも、別々の観察方向に対応する複数の内視鏡を準備する必要がないという利点がある。
しかし、上記特公平4−22571号公報に記載の内視鏡システムでは、観察方向を切り替える際に、内視鏡を一旦術部から挿脱して、変換アダプタを装着した後に、再度術部に挿入する必要があるために、作業が非常に煩わしいという点に関しては、依然として解決されていない。
一方、上述したような課題を解決するための別の提案として、特開平11−337843号公報や特開2000−271068号公報には、術部から内視鏡を挿脱することなく、観察方向を変更するための変更手段を内視鏡先端部に挿脱可能な内視鏡システムが記載されている。
さらに、特開平11−137512号公報には、観察方向が異なる複数の対物レンズを内視鏡先端部に設けて、術者が観察方向を切り替えることができるようにした内視鏡システムが記載されている。
特公平4−22571号公報 特開平11−337843号公報 特開2000−271068号公報 特開平11−137512号公報
しかしながら、上記特開平11−337843号公報、特開2000−271068号公報、特開平11−137512号公報に記載されたような内規鏡システムでは、専用の内視鏡が必要となるために、汎用の内視鏡を用いることができず、システムが高価になるという課題がある。さらに、観察方向を切り替えたときには、その切り替えられた方向にしか観察することができないために、異なる方向を同時に観察することができない。特に、シース越しに目的部位を探した後に、前記目的部位をシース開口部に配置するためにシースを移動させるときには、シース越しの観察像と、開口部近傍の観察像と、を同時に観察可能であることが望ましい。
これに対応する手段として、例えば、複数の内視鏡をシースに入れて操作することも考えられるが、この場合には処置スペースが減少するとともに、一方の内視鏡が他方の内視鏡による観察を遮ることが発生し得るために、必ずしも望ましい解決手段とはいえない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、専用の内視鏡を必要とすることなく、透明なシースの開口部方向と外周方向とを容易に観察することが可能なシースを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、第1の発明によるシースは、被検体の体腔内に挿入可能であり細長状に形成され内部に作業領域を確保するための中空部が形成された挿入部と、前記挿入部の長さ方向の軸に交差する軸に沿って入射する観察光を取り込み可能な観察光取込部と、前記観察光を前記挿入部の基端部方向へ切り替えて導光する切替部と、を具備したものである。
また、第2の発明によるシースは、上記第1の発明によるシースにおいて、前記観察光取込部から前記切替部を介して前記挿入部の基端部に至るまでの光路上に設けられた、前記観察光を観察像として結像するための対物光学系をさらに具備したものである。
さらに、第3の発明によるシースは、上記第2の発明によるシースにおいて、前記対物光学系からの観察像を撮像可能な撮像部をさらに具備したものである。
本発明によれば、透明なシースを用いた手術において、単一の観察方向を有する内視鏡と組み合わせるだけで、シースの外周および開口部を容易に観察することが可能であるために、手術を行い易くなる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例1を示したものであり、観察装置の構成を示す図である。
(構成)
内視鏡1は、体腔内に挿入可能な細長状に形成された挿入部2を有し、この挿入部2は、対物光学系および撮像光学系を備えている。この撮像光学系の観察光軸O1 は、前記挿入部2の挿入方向に対して、一定の角度αを有するように構成されていて、つまり内視鏡1は、いわゆる斜視硬性鏡となっている。
前記内視鏡1には、TVカメラ3が取り付けられており、このTVカメラ3は、自己から延設されたケーブル4を介して、カメラコントロールユニット5に接続されている。
シース6は、挿入部として被検体の体腔内に挿入可能であり、例えばアクリル等の透明な材質によって略円筒形状をなすように形成され、この略円筒形状の内部が作業領域を確保するための中空部となっている。
このシース6の前記中空部に面する内周側には、光学系たる対物レンズ7が一体に形成されていて、この対物レンズ7は、観察像取込部を兼ねた開口部17から入射する観察光を観察像として結像するための光学系となっている。つまり、該対物レンズ7は、観察光軸O2 がこのシース6の開口部17の略中心を向くように配置されている。
さらに、シース6には、切替部であり反射手段たる反射面(ミラー)8aおよび8bが一体的に設けられていて、これらの反射面(ミラー)8a,8bは、前記開口部17に対向する処置部P(ここに、処置部Pは開口部17に対向している処置可能な部位を示しており、シース6を移動させれば移動する。後で、この処置部Pが、目的部位Qに一致するように、シース6を移動させる。)から対物レンズ7を通過してくる観察光軸O2 を、該シース6の内部で2度反射させて、該シース6の肉厚部分を通過する該シース6の長手方向に沿った光軸に変更するためのものである。
上記反射面(ミラー)8a,8bによって反射された観察光軸O2 上の、当該シース6の手元側(シース6の先端に対する基端部の側)には、撮像ユニット9が、該シース6に対してー体的に設けられている。この撮像ユニット9は、結像光学系たる結像レンズ10と、撮像部であり撮像手段、撮像素子たるCCD11とが、前記観察光軸O2 上に位置するように配設されて構成されている。
前記撮像ユニット9のCCD11は、ケーブル12を介してカメラコントロールユニット13に接続されており、このカメラコントロールユニット13と、前記カメラコントロールユニット5とは、共に、表示切替手段である周知のイメージミキサー14に接続されている。
このイメージミキサー14には、映像ケーブル16を介して、モニタ15が接続されており、前記イメージミキサー14の設定を行うことにより、前記カメラコントロールユニット5からの観察像と、前記カメラコントロールユニット13からの観察像とを、選択的に、若しくは同時に、該モニタ15に表示して観察することができるようになっている。
(作用)
次に、上記構成の観察装置の作用について説明する。
この観察装置を使用して観察を行おうとする際には、術者は、撮像ユニット9および/またはシース6を手で保持しながら、該シース6を患者Rの体腔内に挿入する。
次に、術者は、内視鏡1の観察像をモニタ15で観察しながら、シース6の内部に内視鏡1を挿入して、シース6越しに体腔内を観察しながら、シース6の外周に位置する目的部位Qを探索する。そして、目的部位Qが探索されてモニタ15により観察されているときには、該内視鏡1の観察光軸O1 が目的部位Qに一致した状態となる。
更に、術者は、目的部位Qを処置するために、シース6の開口部17に目的部位Qを配置するように(つまり、目的部位Qが処置部Pに一致するように)、該シース6を移動させる。このときには、術者は、内視鏡1から得られる目的部位Qの観察像と、シース6側の対物レンズ7、反射面(ミラー)8a,8b、結像レンズ10、CCD11により得られる処置部Pの観察像と、をモニタl5上において、適宜切り替えて観察するか、または同時に観察しながら、該シース6の移動を行う。
こうして、開口部17に目的部位Qが位置したところで、術者は内視鏡1をシース6から抜脱し、吸引管などの処置具をシース6内に挿入して、対物レンズ7の観察光軸O2 上に位置する目的部位Q(このときには、処置部Pに一致している)の像をモニタ15によって観察しながら、該目的部位Qの処置を行う。
(効果)
このような実施例1の観察装置によれば、透明な材質で形成されたシース6に、対物レンズ7と反射面(ミラー)8a,8bとを設けると共に、これらの反射面(ミラー)8a,8bにより反射された観察像を撮像するための結像レンズ10とCCD11とを設けたために、術者は、内視鏡1をシース6内に挿入することなく、従って内視鏡1を保持することなく、処置部Pを観察しながら処置を行うことができ、処置作業が効率的となる。
また、観察光軸O2 が透明なシース6の壁面部の内部を通過するように構成したために、該観察光軸O2 を導光させるための他の導光手段が不要となる。これにより、シース6の軽量化や低コスト化が可能になると共に、内視鏡1によってシース6の外周を観察する際に、該他の導光手段が視野を遮ることがないために、目的部位Qをより容易に発見することが可能となる。
図2から図4は本発明の実施例2を示したものであり、図2は観察装置の構成の要部を示す斜視図、図3はシースと撮影・照明アダプタの観察光学系側とを示す断面図、図4はシースと撮影・照明アダプタの照明光学系側とを示す断面図である。
この実施例2において、上述の実施例1と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
(構成)
シース20は、透明な材質によって略円筒形状をなすように構成されている。このシース20は、内周側に突出して肉厚となるような肉厚部21を有しており、この肉厚部21は、長手方向に沿った光を透過しない分離手段たる仕切り22によって遮光的に分割されている。
このシース20には、シース保持手段を構成する撮影・照明アダプタ23が着脱可能に取り付けられるようになっている。この撮影・照明アダプタ23は、該シース20に取り付けるための着脱部たる取付部24を有している。このような撮影・照明アダプタ23は、3次元的に移動することが可能であって、かつ移動した位置において固定することも可能な、シース保持手段を構成する多関節アーム25に接続されている。
次に、図3を参照して、前記シース20と、撮影・照明アダプタ23の観察光学系側と、について説明する。
前記シース20の肉厚部21には、対物レンズ26が―体的に設けられている。この対物レンズ26は、観察光軸O3 が、当該シース20の長手方向と略直行する(つまり、シース20の外周を観察することができる)ように配置されている。
前記シース20の上記観察光軸O3 上には、反射面27が一体的に設けられており、この反射面27は、前記対物レンズ26の観察光軸O3 を、該シース20の手元側へ向けて略90度折曲するためのものである。
一方、撮影・照明アダプタ23には、例えばプリズムでなる反射部材28が配設されており、前記反射面27によって反射された観察光軸O3 を、さらに反射して折曲するためのものとなっている。
この反射部材28により反射された観察光軸O3 上には、被写体像を結像するための結像レンズ29が配置されていて、さらにこの結像レンズ29の結像面には撮像部であり撮像手段、撮像素子たるCCD30が配設されている。
このCCD30は、ケーブル31を介して、図2に示すようなカメラコントロールユニット13に接続されている。
このような構成により、観察光軸O3 上に位置する目的部位Qは、対物レンズ26、反射面27、反射部材28、結像レンズ29、およびCCD30を介して撮像され、さらにカメラコントロールユニット13を介して、モニタ15(実施例1の図1参照)に表示されるようになっている。
また、前記撮像・照明アダプタ23には、固定ネジ32が螺合しており、この固定ネジ32の先端部がシース20に設けられた取付穴33に係合可能となるように構成されている。これにより、固定ネジ32と取付穴33との係合を調整することで、撮像・照明アダプタ23とシース20とが着脱自在となっている。
続いて、図4を参照して、シース20と、撮影・照明アダプタ23の照明光学系側と、について説明する。
前記シース20の肉厚部21には、照明レンズ34が一体的に設けられている。
この照明レンズ34の近傍には、反射面35が前記シース20に対して一体的に設けられており、後述する照明光を、前記照明レンズ34へ向けて反射するようになっている。
さらに、撮影・照明アダプタ23には、前記反射面35へ向けて照明光を反射するための例えばプリズムでなる反射部材36が配設されている。
この反射部材36へ照明光を供給する光路上には、結像レンズ37が配置され、さらにその光路上に照明光の発光源である照明供給手段たるランプ38が配置されている。このランプ38は、ケーブル39を介して電源ユニット40に接続されていて、発光に必要な電源がこの電源ユニット40から供給されるようになっている。
このような構成により、ランプ38から発光された照明光が、結像レンズ37、反射部材36、反射面35、照明レンズ34を介して、目的部位Qに照射される。
(作用)
次に、上記構成の観察装置の作用について説明する。
術者は、まず、固定ネジ32を緩めた状態で、シース20を撮影・照明アダプタ23の前記取付部24に嵌め込む。そして、固定ネジ32を締め込んで、固定ネジ32の先端部をシース20に設けられた取付穴33に係合させることにより、シース20と撮影・照明アダプタ23とを固定する。
続いて、術者は、撮像・照明アダプタ23を手で保持した状態で、多関節アーム25の固定を解除して、術部の所望な位置に移動する。このときには、予め、ランプ38から照明光を発光させて、結像レンズ37、反射部材36、反射面35、照明レンズ34を介して、被検体の体腔内を照明しておく。そして、対物レンズ26、反射面27、反射部材28、結像レンズ29、およびCCD30を介して撮像された観察像をモニタ15によって観察しながら、目的部位Qを観察する(探す)ことになる。
次に、内視鏡1をシース20の内部に挿入して、該内視鏡1から得られる処置部Pの観察像と、シース20および撮影・照明アダプタ23から得られる目的部位Qの観察像と、をモニタ15上において、適宜切り替えて観察するか、または同時に観察しながら、前記目的部位Qを処置部Pに一致させるために、シース20を移動させる。
こうして、処置部Pが前記目的部位Qに一致したところで、多関節アーム25を固定する。
その後は、内視鏡1から得られる像をモニタ15上で観察しながら、処置等の作業を行う。
(効果)
このような実施例2によれば、上述した実施例1とほぼ同様の効果を奏するとともに、透明なシース20に観察光学系と照明光学系とを設けたために、常に明るい観察像を得ることが可能となって、観察し易くなる。
また、透明なシース20の内部に、観察光学系と照明光学系とを分離するための、光が通過不可能な仕切り22を設けたことにより、観察光および照明光がシース20の内部で混じり合うことはなく、良好に照明を行って良好な観察像を得ることが可能となる。
更に、反射部材28,36を用いて観察光軸および照明光軸を折曲するようにしたために、撮像・照明アダプタ23がシース20の長手方向に延出することはなく、手術作業空間を確保することができるために、手術を行い易い利点がある。
加えて、シース20が撮像・照明アダプタ23に対して着脱自在となるように構成したために、例えば上記実施例1に示したような、シースの開口部近傍を観察するタイプのシースを装着することも可能となり、手術に応じた観察像を得て、手術を効率的に行うことができる。
なお、上述した実施例1,2においては、対物光学系を主に前記観察光取込部から前記切替部の間の光路上に設けた例を示しているが、これに限らず、対物光学系を前記切替部から前記挿入部の基端部の間の光路上に設けても良いし、あるいは、対物光学系の一部を前記観察光取込部から前記切替部の間の光路上に配置し、該対物光学系の他の一部を該切替部から前記挿入部の基端部の間の光路上に配置するようにしても構わない。
図5は本発明の実施例3を示したものであり、観察装置の構成を示す図である。この実施例3において、上述の実施例1,2と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
(構成)
第1のシースであるシース50は、透明な材質によって例えば略円筒形状をなすように構成されていて、体腔内に挿入可能となっている。
第2のシース51は、透明な材質によって例えば略円筒形状をなすように構成されていて、外径が、前記シース50の内径よりも小さくなるように形成されたものである。この第2のシース51は、前記シース50の内周に係合して、該シース50に対して、長手方向に移動可能(あるいは必要に応じて円周方向にも移動可能)であると共に、固定することも可能となっている。
前記第2のシース51の先端側には、例えばプリズム等でなる反射部材52が内周側に突出するように取り付けられている。この反射部材52は、該第2のシース51を通過する観察光の入射光軸O4 を、略90度折曲するためのものである。前記反射部材52は、内視鏡1の観察視野よりも小さい大きさとなるように(つまり、内視鏡1の観察視野内に、直視による像と反射部材52を介した像との両方が入るように)設定されている。
(作用)
術者は、まず、シース50を体腔内に挿入する。次に、この状態においてさらに、第2のシース51をシース50内に挿入する。
次に、術者は、内視鏡1を手で保持して、該内視鏡1の観察光軸O1 が反射部材52からの入射光軸O4 と平行になるように配置する。すると、内視鏡1の観察光軸O1 上にある処置部Pが、カメラコントロールユニット5を介してモニタ15に表示され、術者により観察されるとともに、該モニタ15上の内視鏡1の観察視野の一部には、前記反射部材52により反射された目的部位Qの像が表示される。術者は、この状態で、目的部位Qおよび処置部Pを同時に観察する。
次に、術者は、内視鏡1および第2のシース51を手で把持しながら、シース50に対して例えば長手方向に相対的に移動させることにより、異なる目的部位Qを観察することができる。
(効果)
このような実施例3によれば、上述した実施例1,2とほぼ同様の効果を奏するとともに、内視鏡1の観察方向を変更するための反射部材52を第2のシース51に設けたために、1つの観察方向を有する内視鏡のみを用いるだけで、シースの開口部方向を観察することができるとともに、外周方向も観察することが可能となる。これにより、撮像手段(TVカメラ)が一つで済むために、システムを安価に構成することができる。また、第2のシース51(つまり、反射部材52)がシース50に対して移動可能かつ固定可能となるように構成したために、シース外周のあらゆる部位を観察することが可能となり、手術を効率的に行うことができる。
なお、上述した各実施例においては、シースを略円筒形状となるように構成した例を示しているが、被検体の体腔内に挿入可能となるように細長状に形成されていて、内部に作業領域を確保するための中空部が形成されていれば、略円筒形状に限るものではない。例えば、内部に前記中空部が形成された、六角柱、四角柱、三角柱、あるいは円錐、六角錐、等であっても構わない。
また、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施例によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
(1) 体腔内に挿入可能な透明な材質からなる略円筒形状を有するシースと、
前記シースに挿入可能な対物光学系および撮像光学系を有する内視鏡と、
を具備する観察装置において、
前記シースは、対物レンズと、前記対物レンズを通過する観察光束を当該シースの内部に向けて反射する反射手段と、前記反射手段からの観察光束を撮像可能な撮像手段と、を有して構成されたものであることを特徴とする観察装置。
(2) 体腔内に挿入可能な透明な材質からなる略円筒形状を有するシースと、
前記シースに挿入可能な対物光学系および撮像光学系を有する内視鏡と、
を具備する観察装置において、
前記シースは、前記略円筒形状をなす部分の内部に配置された対物レンズと、前記対物レンズを通過する観察光束を当該シースの内部に向けて反射する反射手段と、当該シースの内部を通過した観察光束を撮像可能な撮像手段と、を有して構成されたものであることを特徴とする観察装置。
(3) 体腔内に挿入可能な透明な材質からなる略円筒形状を有するシースと、
前記シースに挿入可能な対物光学系および撮像光学系を有する内視鏡と、
を具備する観察装置において、
前記シースは、前記内視鏡の観察方向を変更するためのものであって、前記内視鏡の観察範囲よりも小さい大きさの反射手段を有して構成されたものであることを特徴とする観察装置。
(4) 前記内視鏡により観察される観察像と、前記シースを介して観察される観察像と、を、同時に、または切り替えて、表示することが可能な表示切替手段をさらに具備したことを特徴とする付記(1)または付記(2)に記載の観察装置。
(5) 前記シースは、照明レンズと、照明供給手段から供給される照明光を前記シースの内部において反射して前記照明レンズへ導く反射手段と、を備えてなる照明光学系を、さらに有して構成されたものであることを特徴とする付記(1)または付記(2)に記載の観察装置。
(6) 前記シースは、前記対物レンズと前記反射手段と前記撮像手段とを含む観察光学系を、前記照明光学系に対して光学的に分離するための分離手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする付記(5)に記載の観察装置。
(7) 前記シースを移動可能かつ固定可能に保持するためのシース保持手段をさらに具備し、
前記観察光学系と前記照明光学系との何れか1方の、少なくとも一部は、前記シース保持手段に設けられていることを特徴とする付記(6)に記載の観察装置。
(8) 前記シース保持手段と前記シースとを光学的に着脱自在とするための着脱部を、該シース保持手段と該シースとの少なくとも一方に有することを特徴とする付記(7)に記載の観察装置。
(9) 前記シースは、体腔内に挿入され得る第1のシースと、前記第1のシースの内部に挿入されて該第1のシースに対して相対的に移動され得るとともに固定することが可能な、前記反射手段を備える第2のシースと、を有して構成されたものであることを特徴とする付記(3)に記載の観察装置。
被検対象を観察する際に、単一の観察方向を有する内視鏡を、本発明のシースと組み合わせて用いるだけで、複数の観察方向を観察することが可能となる。医療用内視鏡の分野のみならず、工業用内視鏡の分野に利用することも可能である。
本発明の実施例1における観察装置の構成を示す図。 本発明の実施例2における観察装置の構成の要部を示す斜視図。 上記実施例2におけるシースと撮影・照明アダプタの観察光学系側とを示す断面図。 上記実施例2におけるシースと撮影・照明アダプタの照明光学系側とを示す断面図。 本発明の実施例3における観察装置の構成を示す図。
符号の説明
1…内視鏡
2…挿入部
3…TVカメラ
5…カメラコントロールユニット
6…シース(挿入部を含む)
7…対物レンズ(光学系)
8a,8b…反射面(ミラー)(切替部、反射手段)
9…撮像ユニット
10…結像レンズ
11…CCD(撮像部、撮像手段、撮像素子)
13…カメラコントロールユニット
14…イメージミキサー(表示切替手段)
15…モニタ
17…開口部(観察像取込部)
20…シース(挿入部を含む)
21…肉厚部
22…仕切り(分離手段)
23…撮影・照明アダプタ(シース保持手段)
24…取付部(着脱部)
25…多関節アーム(シース保持手段)
26…対物レンズ(光学系)
27…反射面(切替部、反射手段)
28…反射部材
29…結像レンズ
30…CCD(撮像部、撮像手段、撮像素子)
32…固定ネジ
33…取付穴
34…照明レンズ
35…反射面(切替部、反射手段)
36…反射部材(切替部、反射手段)
37…結像レンズ
38…ランプ(照明供給手段)
40…電源ユニット
50…シース(挿入部を含む)(第1のシース)
51…第2のシース
52…反射部材(切替部、反射手段)
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (3)

  1. 被検体の体腔内に挿入可能であり、細長状に形成され、内部に作業領域を確保するための中空部が形成された挿入部と、
    前記挿入部の長さ方向の軸に交差する軸に沿って入射する観察光を取り込み可能な観察光取込部と、
    前記観察光を前記挿入部の基端部方向へ切り替えて導光する切替部と、
    を具備したことを特徴とするシース。
  2. 前記観察光取込部から前記切替部を介して前記挿入部の基端部に至るまでの光路上に設けられた、前記観察光を観察像として結像するための対物光学系をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載のシース。
  3. 前記対物光学系からの観察像を撮像可能な撮像部をさらに具備したことを特徴とする請求項2に記載のシース。
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