JP4734277B2 - 手術用観察システム。 - Google Patents

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Description

本発明は、手術を行う際に、3次元方向に移動可能な支持アームを介して観察装置による所望の位置からの術部の観察を行う手術用観察システムに関する。
外科手術においては、例えば、脳神経外科手術において、脳表面部の微細な術部の詳細な状態を顕微鏡で観察し、手術が行われている。また、近年では、開頭を小さくする目的で、脳内に挿入した内視鏡を用いた手術も行われている。
しかし、手術用内視鏡と手術用顕微鏡の両方を別個に手術室に配置したのでは、手術室のスペースが狭くなってしまう。このため、脳神経外科等での外科手術においては、手術用内視鏡と手術用顕微鏡の両方を別個に設けることなく顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替え可能な観察装置が必要となる。
従来、手術に際し顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替え可能にした観察装置としては、例えば、次の特許文献1、2に記載の立体視観察装置がある。
特開平6−167658号公報 特開2005−134537号公報
特許文献1、2に記載の観察装置は、顕微鏡本体に内視鏡を着脱することによって顕微鏡観察(内視鏡を取外したとき)と内視鏡観察(内視鏡を装着したとき)とが切替え可能に構成されている。
ところで、手術用観察システムにおいては、内視鏡や顕微鏡等の観察装置は、3次元方向に移動可能な支持アームに支持されており、手術状況に応じて手術者が観察装置を、支持アームを介して所望の位置及び方向に移動させて、観察することができるようになっている。また、手術用観察システムを用いて手術を行う際には、患者の周囲には、手術者の他に補助者が存在し、さらには、観察装置を介して得られた術部の画像を表示するための表示装置や、手術に用いる様々な装置及び器具等が存在する。このため、手術者が手術中に観察装置を所望の位置及び方向に移動させるときに、観察装置を手術補助者や器具等と干渉させ難くするには、観察装置が極力小型化されていることが重要となる。
しかし、特許文献1に記載の観察装置では、顕微鏡本体の先端部に内視鏡を取付けることによって顕微鏡観察から内視鏡観察へと切替わるように構成されており、内視鏡観察を行う場合に、内視鏡としては本来必要のない顕微鏡本体の光学構成がそのまま残ることになる。
このため、特許文献1に記載の観察装置を用いた手術用観察システムでは、内視鏡観察を行う際には、観察装置が観察方向に長く延びて大型化し、支持アームを介して移動するときの操作性が劣化してしまう。
また、特許文献2に記載の観察装置は、内視鏡の内部において中間結像面を形成する一部の光路を折り曲げている。このため、特許文献2に記載の観察装置によれば、特許文献1の観察装置と比較した場合、観察方向の大きさを、光路を折り曲げた分だけ小型化することができる。
しかし、特許文献2に記載の観察装置も、特許文献1の観察装置と同様、顕微鏡本体の先端部に内視鏡を取付けることによって顕微鏡観察から内視鏡観察へと切替わるように構成されており、内視鏡観察を行う場合に、内視鏡としては本来必要のない顕微鏡本体の光学構成がそのまま残ることになる。
このため、特許文献2に記載の観察装置を用いた手術用観察システムでも、内視鏡観察を行う際には、観察装置の観察方向が特許文献1の観察装置に比べて幾分短くなるものの、観察装置が観察方向に長く延びて大型化することに変わりはなく、支持アームを介して移動するときの操作性の劣化を解消することはできない。
さらに、手術用観察システムにおいて観察装置を用いて手術を行う際には、患者への菌の感染を防ぐための滅菌手段を観察装置に対して施す必要がある。通常、顕微鏡手術を行う場合には、顕微鏡及び顕微鏡を支持する支持アームを滅菌ドレープで覆う。一方、内視鏡手術を行う場合には、内視鏡を支持する支持アームを滅菌ドレープで覆い、内視鏡に対してはオートクレーブやEOGなどの滅菌処理を施す。
しかし、特許文献1、2に記載の観察装置では、いずれも、上述のように、内視鏡観察を行う場合に顕微鏡本体に内視鏡を接続する構成となっている。このため、手術中に顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替える際には、顕微鏡本体に対し内視鏡を着脱するために、顕微鏡本体の装着部を覆っている滅菌ドレープをその都度着脱しなくてはならず、その分、手術が中断されて手術時間が延長してしまうとともに、顕微鏡観察から内視鏡観察への切替え作業が煩雑化してしまう。このような手術の中断及び切替え作業の煩雑化は、手術者に対してストレス等の精神的負担を与え、また、患者に対しても肉体的な負担を与えてしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替えても、支持アームを介した操作性を良好に維持でき、しかも、顕微鏡観察と内視鏡観察との切替え操作を、手術を中断させないで円滑に行うことが可能な手術用観察システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による手術用観察システムは、内視鏡観察と顕微鏡観察とを切替え可能な観察装置と、前記観察装置を支持した状態で3次元方向に移動可能な支持アームを備えた手術用観察システムにおいて、前記観察装置は、管状の挿入部を有し且つ対物光学系を備えた内視鏡対物ユニットと、合焦光学系及び変倍光学系を有する対物光学系を備えた顕微鏡対物ユニットと、前記支持アームに設けられていて、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットとを互換性を持たせて着脱可能に構成された着脱口を備えた着脱部とを有して構成され、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットにそれぞれ備わる対物光学系は、前記着脱部側へ出射した光束がアフォーカル光束となるように構成され、前記着脱部は、一対の結像レンズ及び撮像素子を備え、さらに、前記着脱部の前記着脱口に当該対物ユニットが装着された状態において、当該対物ユニットから出射したアフォーカル光束が前記結像レンズ及び撮像素子と光学的に接続するように構成されていることを特徴としている。
また、本発明の手術用観察システムにおいては、前記支持アームは、前記着脱部における前記着脱口の外周に装着可能な開口部を備えた滅菌ドレープを着脱可能に備え、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットは、それぞれ、独立して滅菌手段を施すことができるように構成されているのが好ましい。
また、本発明の手術用観察システムにおいては、前記内視鏡対物ユニットに備わる対物光学系と、前記顕微鏡対物ユニットに備わる対物光学系は、出射瞳位置及び出射画角が略同一に構成されているのが好ましい。
本発明によれば、顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替えても、支持アームを介した操作性を良好に維持でき、しかも、顕微鏡観察と内視鏡観察との切替え操作を、手術を中断させないで円滑に行うことが可能な手術用観察システムが得られる。
実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明の手術用観察システムでは、顕微鏡対物ユニットと内視鏡対物ユニットとを、結像光学系及び撮像素子を有する着脱部に互換性を持たせて着脱可能に構成している。
このようにすれば、内視鏡観察に切替えたときには、内視鏡観察に本来必要のない顕微鏡対物ユニットの光学構成は残らない。このため、本発明の手術用観察システムによれば、内視鏡観察を行う場合に、特許文献1、2に記載のような従来の観察装置に比べて観察方向の長さを大幅に短縮して小型化でき、支持アームを介して移動するときの操作性を格段に向上させることができる。
また、顕微鏡対物ユニットと内視鏡対物ユニットとを、結像光学系及び撮像素子を有する着脱部に互換性を持たせて着脱可能に構成すれば、前記着脱部における前記着脱口の外周に装着可能な開口部を備えた滅菌ドレープを着脱可能に備え、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットに対しては、それぞれ、独立して滅菌手段を施すことができる。
そして、このようにすれば、顕微鏡観察から内視鏡観察への切替えを行う場合、特許文献1、2に記載のような従来の観察装置とは異なり、着脱部を覆うドレープを外さなくて済むため、切替え作業が煩雑化せず、また、手術を中断させる必要もなくなる。
なお、滅菌手段としては、内視鏡対物ユニット、顕微鏡対物ユニットのそれぞれに対して、オートクレーブやEOGなどの滅菌処理が考えられる。
また、内視鏡対物ユニットに対しては、オートクレーブやEOGなどの滅菌処理を施すようにし、顕微鏡対物ユニットに対しては、滅菌用カバーを着脱可能に備えてもよい。
このようにしても、顕微鏡観察から内視鏡観察への切替えの際に、滅菌カバーが顕微鏡対物ユニットから取外すことなく装着されたままの状態で顕微鏡対物ユニットを着脱部から取外して内視鏡対物ユニットを着脱部に装着できるので、切替え作業を煩雑化することなく円滑に行うことができ、手術を中断させずに済む。
ところで、一般に、内視鏡の挿入部は、体内に挿入可能な小さな径を持つ管状に形成されており、内視鏡対物光学系は、その管状の挿入部の内部に光路を有している。光路内には、所定の光学部材が備えられている。ここで、三次元観察をするために視差のある一対の内視鏡対物光学系を備えた内視鏡では、一対の光路が径の小さな管状の挿入部の内部に設けられており、一対の光路に備わる光学部材は、光軸の間隔が非常に接近している。
一方、顕微鏡では、三次元観察するための視差のある一対の顕微鏡対物光学系は、体内に挿入させるものではないため、互いの光軸の間隔は内視鏡に比べて格段に離れている。
このため、内視鏡と顕微鏡とでは、三次元観察をするための一対の対物光学系同士の光軸の間隔が大きく異なる。
しかるに、本発明の手術用観察システムでは、前記着脱部の前記着脱口に当該対物ユニットが装着された状態において、当該対物ユニットから出射したアフォーカル光束が前記結像光学系及び撮像素子と光学的に接続できるようにしている。例えば、内視鏡対物ユニットにおける対物光学系を、前記管状の挿入部に一対の光路を有する一対の内視鏡対物光学系として構成するとともに、前記着脱部の前記着脱口に装着された状態において、該一対の内視鏡対物光学系から出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように、例えば、平行四辺形プリズムを前記管状の挿入部の着脱部側に配置して互いの光軸の間隔を広げるとよい。
一方、前記顕微鏡対物ユニットの対物光学系は、視差のある2光路に共通に配置された前記合焦光学系と視差のある2光路にそれぞれ配置された一対の前記変倍光学系とを有する一対の顕微鏡対物光学系として構成するとともに、前記着脱部の前記着脱口に装着された状態において、該一対の顕微鏡対物光学系から出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成するとよい。
また、一般に、内視鏡と顕微鏡とでは、対物光学系の作動距離、画角、対物光学系から出射されるアフォーカル光束の出射瞳位置及び出射角が異なる。
しかるに、本発明における内視鏡対物ユニットと顕微鏡対物ユニットにおける、それぞれの対物光学系から出射されるアフォーカル光束の出射瞳位置及び出射角が異なると、支持アームの着脱部に取付けたときの結像面積が異なり、撮像素子での撮像領域に一致せず、画像のロスを生じることになる。
そこで、そのようなロスが生じないようにするために、本発明の手術用観察システムにおいては、いずれの対物ユニットを支持アームに取付けた場合においても、撮像素子上に結像される面積が所定の大きさとなるように調整する手段を着脱部に備えて構成するとよい。例えば、前記着脱部には、前記一対の結像光学系よりも物体側に、一対のアフォーカル変倍光学系を備えて、前記内視鏡対物ユニットの対物光学系と、前記顕微鏡対物光学系の対物光学系とで倍率の異なるアフォーカル光束を、該一対の結像光学系を経て前記一対の撮像素子上に結像される面積が同じになるように、調整可能にするのが好ましい。
また、本発明において、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットに備わるそれぞれの対物光学系は、出射瞳位置及び出射画角が略同一となるように構成するのが好ましい。このようにすれば、上記のような着脱部にアフォーカル変倍光学系を設けて所望の対物ユニットを支持アームに取付けてもその都度撮像素子上に結像される面積が一致するように調整しなくて済み、顕微鏡観察と内視鏡観察との切替えをより円滑に行うことができるようになる。
さらに、本発明の手術用観察システムにおいては、前記内視鏡対物ユニットは、前記対物光学系が、観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系として構成されるとともに、該一対の対物光学系からへ出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成されているのが好ましい。
詳しくは、例えば、前記内視鏡対物ユニットに備わる前記観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系のうち、観察範囲の狭い対物光学系は、前記管状の挿入部を有する内視鏡対物光学系として構成するのがよい。また、観察範囲の広い対物光学系は、前記観察範囲の狭い内視鏡対物光学系における前記管状の挿入部先端を観察可能な画角を有し、且つ、該内視鏡対物ユニットにおける前記着脱部側近傍に設けて構成するのがよい。
このようにすれば、例えば、体内の患部に対する内視鏡の挿入部の相対的な位置関係と体内の患部の状態とを、同時に表示画面上に表示させて観察する等、2次元観察において体内のミクロな観察と体外のマクロな観察を行うことができる。
または、前記内視鏡対物ユニットに備わる前記観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系は、前記管状の挿入部に1つの光路を備えてなる1つの光学系と、該管状の挿入部よりも着脱部側に配置された光路分割部材と、該光路分割部材を介して分割される一方の光路上に配置された、観察範囲を狭くする光学系を備えて構成してもよい。
このようにすれば、例えば、観察可能な範囲内で、患部を観察範囲の大きさの異なる2つの画像でもって同時に表示画面上に表示させて観察する等、2次元観察において体内のミクロな観察と体外のマクロな観察を行うことができる。
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態にかかる手術用観察システムの全体構成を示す模式図、図2は図1の手術用観察システムの要部をなす着脱部の構成を示す説明図であり、(a)は内部の光学配置を示す平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。図3は図1の手術用観察システムの要部をなす顕微鏡対物ユニットの構成を示す説明図であり、(a)は一対の光路が示される位置でみた断面図、(b)は(a)のB−B断面図である。図4は図1の手術用観察システムの要部をなす内視鏡対物ユニットの構成を示す説明図であり、(a)は一対の光路が示される位置でみた断面図、(b)は(a)のC−C断面図である。図5は第1実施形態の手術用観察システムにおいて着脱可能な内視鏡対物ユニットと顕微鏡対物ユニットのそれぞれの出射画角及び出射瞳位置を示す説明図である。図6は第1実施形態の手術用観察システムを用いて手術をする場合における菌の感染を防止する手段の一例を示す説明図である。
第1実施形態の手術用観察システムは、図1に示すように、着脱部1が設けられた支持アーム2と、着脱部1に対して着脱可能な顕微鏡対物ユニット3及び内視鏡対物ユニット4と、表示装置5と、照明光源6と、画像処理制御装置7と、駆動制御装置8を有している。
また、第1実施形態の手術用観察システムでは、顕微鏡対物ユニット3又は内視鏡対物ユニット4が着脱部1と相俟って観察装置をなし、顕微鏡対物ユニット3と内視鏡対物ユニット4を着脱部1に対して選択的に装着することによって、顕微鏡観察と内視鏡観察とを切替えることができるように構成されている。
支持アーム2は、複数の関節部2a〜2eを有しており、着脱部1に装着された顕微鏡対物ユニット3又は内視鏡対物ユニット4を3次元方向に移動可能に構成されている。
また、着脱部1は、図2(a)に示すように、一対の結像レンズ1aL,1aRと一対の撮像素子1cL,1cRを内部に備えている。撮像素子1cL,1cRは、それぞれ、例えばCCDで構成されている。そして、結像レンズ1aLと撮像素子1cLとで左眼用撮像光学系が構成され、結像レンズ1aRと撮像素子1bRとで右眼用撮像光学系が構成されている。なお、図2(a)中、1bは結像レンズ1aL,1aRからの出射光軸を撮像素子1cL,1cR側へ折り曲げる光路折り曲げプリズムである。
また、着脱部1は、図2(b)に示すように、顕微鏡対物ユニット3と内視鏡対物ユニット4とを互換性を持たせて着脱可能に構成された着脱口1eを備えている。着脱口1eの側方には、顕微鏡対物ユニット3又は内視鏡対物ユニット4を着脱口1eに装着したときの装着状態を固定する固定ネジ1fが設けられている。着脱口1eの奥には、顕微鏡対物ユニット3が装着されたときに後述するオスコネクタ3j(3k)と接触することによって顕微鏡対物ユニット3の合焦駆動用モータ3e、変倍駆動用モータ3gを通電状態にするためのメスコネクタ1g(1h)が設けられている。
また、着脱部1の内部には、図1に示した照明光源6から出射された照明光を観察対象に導くための導光手段としてのライトガイド6aの一端部が配置されている。
顕微鏡対物ユニット3は、図3(a)に示すように、合焦光学系3bと、一対の変倍光学系3cL,3cRを有して構成された一対の顕微鏡対物光学系3L,3Rを内部に備えている。そして、合焦光学系3bと左眼用変倍光学系3cLとで左眼用顕微鏡対物光学系3Lが構成され、合焦光学系3bと右眼用変倍光学系3cRとで右眼用顕微鏡対物光学系3Rが構成されている。なお、図3中、3a,3dはカバーガラスである。
一対の顕微鏡対物光学系3L,3Rは、それぞれアフォーカル光束を着脱部1側へ出射するように構成されている。
また、一対の変倍光学系3cL,3cRは、顕微鏡対物ユニット3を着脱部1に装着し状態において、着脱部1における一対の結像レンズの1aL,1aRと光軸位置を一致するように、配置されている。
また、顕微鏡対物ユニット3は、図3(b)に示すように、合焦光学系3bを駆動するための合焦駆動用モータ3e及び合焦駆動用ギア3fを有している。合焦駆動用モータ3eは、通電状態において、図1に示した駆動制御装置8からの合焦制御信号を受けることによって、合焦駆動用ギア3fを所定量、所定方向に回転させる。合焦駆動用ギア3fは、合焦光学系3bのレンズ枠(図示省略)に設けられたカム等と歯合しており、回転することによってそのレンズ枠(図示省略)に保持された合焦光学系3bを構成する所定のレンズ(ここではレンズ3b1)を光軸方向に所定量移動させる。
また、顕微鏡対物ユニット3は、合焦駆動用モータ3e及び合焦駆動用ギア3fの奥に、一対の変倍光学系3cL,3cRを駆動するための変倍駆動用モータ3g及び変倍駆動用ギア3hを備えている。変倍駆動用モータ3gは、通電状態において、図1に示した駆動制御装置8からの変倍制御信号を受けることによって、変倍駆動用ギア3hを所定量、所定方向に回転させる。変倍駆動用ギア3hは、一対の変倍光学系3cL,3cRのレンズ枠(図示省略)に設けられたカム等と歯合しており、回転することによってそのレンズ枠に保持された一対の変倍光学系3cL,3cRを構成する所定のレンズを光軸方向に所定量移動させる。
また、顕微鏡対物ユニット3は、その一端部3iが着脱部1の着脱口1eに嵌合可能に構成されている。また、顕微鏡対物ユニット3の一端部3iには、メスコネクタ1g(1h)と接触することによって合焦駆動用モータ3e、変倍駆動用モータ3gを通電状態にするためのオスコネクタ3j(3k)が設けられている。
また、顕微鏡対物ユニット3の内部には、図1に示した照明光源6から出射され、図2に示したライトガイド6aを経た照明光を観察対象に導くための導光手段としてのライトガイド6bが設けられている。ライトガイド6bは、顕微鏡対物ユニット3を着脱口1に装着した状態において、ライトガイド6aと光学的に接続し、ライトガイド6bの物体側端面から出射した照明光を合焦光学系3bに導くように配置されている。
内視鏡対物ユニット4は、図4(a)に示すように、管状の挿入部4aを有して構成された一対の対物光学系4L,4Rを内部に備えている。
管状の挿入部4aには一対のリレー光学系4aL,4aRが配置されている。一対のリレー光学系4aL,4aRは、それぞれアフォーカル光束を着脱部1側へ出射するように構成されている。また、リレー光学系4aL,4aRの着脱部1側には一対の平行四辺形プリズム4bL,4bRが配置されている。平行四辺形プリズム4bL,4bRは、内視鏡対物ユニット4を着脱部1に装着した状態において、リレー光学系4aL,4aRから出射されるアフォーカル光束の光軸が、着脱部1における一対の結像レンズ1aL,1aRと光軸位置を一致するように、リレー光学系4aL,4aRから着脱部1へ向けた出射光軸の間隔を広げている。そして、左眼用リレー光学系4aLと左眼用平行四辺形プリズム4bLとで左眼用内視鏡対物光学系4Lが構成され、右眼用リレー光学系4aRと右眼用平行四辺形プリズム4bLとで右眼用内視鏡対物光学系4Rが構成されている。なお、図4中、4cはカバーガラスである。
また、内視鏡対物ユニット4は、その一端部4dが着脱部1の着脱口1eに嵌合可能に構成されている。
また、第1実施形態の手術用観察システムでは、図5に示すように、顕微鏡対物ユニット3の一対の顕微鏡対物光学系3L,3Rにおける出射瞳位置a1及び出射画角θ1と、内視鏡対物ユニット4の一対の内視鏡対物光学系4L,4Rにおける出射瞳位置a2及び出射画角θ2とが、互いに等しくなるように構成されている。
さらに、第1実施形態の手術用観察システムでは、図6に示すように、着脱部1が設けられた支持アーム2には、滅菌ドレープ9が着脱可能に備えられている。
滅菌ドレープ9は、ドレープ部9aと、ドレープキャップ9bとで構成されている。
ドレープ部9は、支持アーム2を覆うように構成されている。ドレープキャップ9bは、着脱部1における着脱口1eの外周部1iに嵌合可能な開口部9b1を有している。また、ドレープ部9aは、その一端がドレープキャップ9bに対して開口部9b1の開口形状に沿って一体的に接続されている。
そして、ドレープキャップ9bを着脱部1の外周部1iに取付けるとともに、ドレープ部9で支持アーム2を覆うことで、着脱部1が設けられた支持アーム2には、滅菌手段が施されることになる。なお、ドレープキャップ9bには開口部9b1が設けられていて、着脱部1の着脱口1eは覆わない。このため、ドレープ9を支持アーム2に装着した状態で、着脱部1に顕微鏡対物ユニット3又は内視鏡対物ユニット4を着脱することができる。
一方、顕微鏡対物ユニット3や内視鏡対物ユニット4に対しては、それぞれ別個に、オートクレーブやEOGなどの滅菌処理を施すことで、手術用観察システムにおける観察装置周辺部位における患者への菌の感染を防ぐことができるようになっている。
なお、顕微鏡対物ユニット3は、内視鏡対物ユニット4とは異なり、患者の体内に挿入する挿入部を有していない。このため、顕微鏡対物ユニット3全体をオートクレーブやEOGなどの滅菌処理を施す代わりに、顕微鏡対物ユニット3の外周に嵌合するように形成された滅菌カバー9cを、顕微鏡対物ユニット3に着脱可能に備えてもよい。
その他、表示装置5は、ケーブル10内の配線を介して画像処理制御装置7と接続されており、撮像素子1cL,1cRで撮像され、画像処理制御装置7で所定の信号処理が施された3次元画像を表示するように構成されている。
照明光源6は、観察対象を照明するための光を出射する光源であり、ケーブル10内に設けられたライトガイド6aに接続されている。
画像処理制御装置7は、撮像素子1cL,1cRに対応して設けられた一対のカメラコントロールユニット(CCU)7L,7Rで構成されている。一対のカメラコントロールユニット(CCU)7L,7Rは、ケーブル10内の配線を介して着脱部1内の撮像素子1cL,1cR及び表示装置5と接続されており、撮像素子1cL,1cRを駆動すると共に撮像素子1cL,1cRからの視差のある2つの撮像信号に対して所定の処理を施すとともに3次元画像に合成して表示装置5に表示させる機能を備えている。
駆動制御装置8は、ケーブル10内の配線を介して着脱部1内のメスコネクタ1g,1fと接続されており、例えば、着脱部1に顕微鏡対物ユニット3が装着されて通電状態となっている場合における合焦光学系3bの合焦駆動用モータ3eの駆動制御や、変倍光学系3cL,3cRの変倍駆動用モータ3gの駆動制御を行う機能を備えている。
このように構成された第1実施形態の手術用観察システムによれば、顕微鏡対物ユニット3と内視鏡対物ユニット4の一方を選んで支持アーム2に設けられた着脱部1に装着することにより、顕微鏡観察と内視鏡観察との切替えを簡単に行うことができる。そして、内視鏡観察に切替えたときには、内視鏡観察に必要のない顕微鏡対物ユニット3の光学構成が光路上に残らない。このため、第1実施形態の手術用観察システムによれば、内視鏡観察を行う場合に、特許文献1、2に記載のような従来の観察装置に比べて観察方向の長さを大幅に短縮して小型化でき、支持アームを介して移動するときの操作性を格段に向上させることができる。
また、手術用観察システムにおいては、顕微鏡対物ユニット3と内視鏡対物ユニット4とを、結像光学系及び撮像素子を有する着脱部1に互換性を持たせて着脱可能に構成したので、図6に示したように、内視鏡対物ユニット4又は顕微鏡対物ユニット3を着脱部1の着脱口1eの外周1iに装着できるようにするための開口部9b1を備えた滅菌用のドレープ9を、着脱可能に備え、内視鏡対物ユニット4又は顕微鏡対物ユニット3に対しては、それぞれ、独立して滅菌手段を施すことができる。
その結果、顕微鏡観察から内視鏡観察への切替えを行う場合、特許文献1、2に記載のような従来の観察装置とは異なり、着脱部を覆うドレープを外さなくて済むため、切替え作業が煩雑化せず、また、手術を中断させる必要もなくなる。
また、第1実施形態の手術用観察ユニットは、内視鏡対物ユニット4と顕微鏡対物ユニット3に備わるそれぞれの対物光学系を、出射瞳位置及び出射画角が略同一となるように構成したので、いずれの対物ユニットを着脱部1に取付けたときでも結像面積が同じとなり、撮像素子1cL,1cR上での撮像領域に一致させることができるので、画像のロスを生じない。
このため、撮像素子上に結像される面積が所定の大きさとなるように調整する手段を着脱部に備えずに済み、顕微鏡観察と内視鏡観察との切替えをより円滑に行うことができるようになる。
第2実施形態
図7は本発明の第2実施形態にかかる手術用観察システムにおける着脱部の構成を図2(b)と同じ側からみた断面図である。
第2実施形態の手術用観察システムは、着脱部1には、一対の結像レンズ1aL(1aR)よりも物体側に、一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)を備えている。なお、図7は一対の光学部材のうち左眼用の光学部材を見ている図であるため、図7では右眼用アフォーカル変倍光学系1jR及び右眼用結像レンズ1aRは示されていない。
一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)は、内視鏡対物ユニット4の一対の対物光学系4L,4Rと顕微鏡対物光学系3の一対の対物光学系3L,3Rとで倍率の異なるアフォーカル光束を、一対の結像レンズ1aL,1aRを経て一対の撮像素子1cL,1cR上に結像される面積が同じ大きさになるように、調整可能に構成されている。
そして、第2実施形態の手術用観察システムでは、内視鏡対物ユニット4の一対の対物光学系4L,4Rと、顕微鏡対物ユニット3の一対の対物光学系3L,3Rは、互いに出射瞳位置及び出射画角が異なる構成のものも着脱部1に着脱可能に備えられている。
なお、図示省略したが、一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)を駆動するためのアフォーカル変倍駆動用モータとアフォーカル変倍駆動用ギアを備えている。これらの構成は、第一実施形態における顕微鏡対物ユニット3に設けられた変倍駆動用モータ3g及び変倍駆動用ギア3hと略同じである。即ち、アフォーカル変倍駆動用モータは、駆動制御装置8からのアフォーカル変倍制御信号を受けることによって、アフォーカル変倍駆動用ギアを所定量、所定方向に回転させる。アフォーカル変倍駆動用ギアは、一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)のレンズ枠(図示省略)に設けられたカム等と歯合しており、回転することによってそのレンズ枠に保持された一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)を構成する所定のレンズを光軸方向に所定量移動させる。
その他の構成は、第1実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
このように構成された第2実施形態の手術用観察システムでは、一対のアフォーカル変倍光学系1jL(1jR)が、内視鏡対物ユニット4と顕微鏡対物ユニット3とで倍率の異なるアフォーカル光束を同じ倍率になるように調整して、一対の結像レンズ1aL,1aRに導くことができ、一対の結像光学系レンズ1aL,1aRを経て一対の撮像素子1cL,1cR上に結像される面積を同じ大きさにすることができる。このため、第2実施形態の手術用観察システムによれば、内視鏡対物ユニット4と顕微鏡対物ユニット3におけるそれぞれの対物光学系の設計の自由度が増える。
その他の作用効果は第1実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
第3実施形態
図8は本発明の第3実施形態にかかる手術用観察システムにおける要部を示す説明図であり、(a)は内視鏡対物ユニットの概略構成を示す断面図、(b)は内視鏡対物ユニットを着脱部に装着した場合におけるそれぞれの対物光学系を介して得られた観察画像を表示装置5上に表示した状態を示す説明図である。
第3実施形態の手術用観察システムでは、内視鏡対物ユニット4における一対の対物光学系4L’,4R’が、観察範囲の大きさが異なる2つの対物光学系として構成されている。
詳しくは、一方の対物光学系4L’は、第1実施形態及び第2実施形態における左眼用内視鏡対物光学系4Lと同様、管状の挿入部4aに挿入されたリレー光学系4aLと平行四辺形プリズム4bLを有する内視鏡対物光学系として構成されている。
他方の対物光学系4R’は、対物光学系4L’に比べて広い観察範囲を観察することが可能に構成されており、観察範囲の狭い内視鏡対物光学系4L’における管状の挿入部4a先端を観察可能な画角を有している。また、他方の対物光学系4R’は、内視鏡対物ユニット4において着脱部1側近傍に設けられている。
なお、第3実施形態では、画像処理制御装置7の一対のカメラコントロールユニット(CCU)7L,7Rは、撮像素子1cL,1cRからの観察範囲の異なる2つの撮像信号に対して所定の処理を施すとともに撮像素子1cLからの画像における一部の表示領域に撮像素子1cRからの画像を重ね合わせて、表示装置5に表示させる機能を備えている。
その他の構成は第1及び第2実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
このように構成された第3実施形態の手術用観察システムによれば、例えば、図8(b)に示すように、体内の術部に対する内視鏡の挿入部の相対的な位置関係と体内の術部の状態とを、同時に表示画面上に表示させて観察する等、2次元観察において体内のミクロな観察と体外のマクロな観察を行うことができる。
その他の作用効果は第1及び第2実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
第4実施形態
図9は本発明の第4実施形態にかかる手術用観察システムにおける要部を示す説明図であり、(a)は内視鏡対物ユニットの概略構成を示す断面図、(b)は内視鏡対物ユニットを着脱部に装着した場合におけるそれぞれの対物光学系を介して得られた観察画像を表示装置5上に表示した状態を示す説明図である。
第4実施形態の手術用観察システムでは、内視鏡対物ユニット4における一対の対物光学系4L”,4R”が、観察範囲の大きさが異なる2つの対物光学系として構成されている。
詳しくは、2つの対物光学系は、管状の挿入部4aに挿入されたリレー光学系4aLと、リレー光学系4aLよりも着脱部側に配置された、光路分割部材(例えばビームスプリッタ)4eと、光路分割部材4eを介して分割される一方の光路上に配置された、観察範囲を狭くする光学系4fと、光路偏向部材(例えば、プリズム)4gを備えて構成されている。そして、リレー光学系4aLと光路分割部材4eの透過側とで、相対的に観察範囲が広い対物光学系4L”が構成され、リレー光学系4aLと、光路分割部材4eの反射側と、観察範囲を狭くする光学系4fと、偏向部材4gとで、相対的に観察範囲が狭い対物光学系4R”が構成されている。
なお、第4実施形態では、画像処理制御装置7の一対のカメラコントロールユニット(CCU)7L,7Rは、撮像素子1cL,1cRからの観察範囲の異なる2つの撮像信号に対して所定の処理を施すとともに撮像素子1cRからの画像における一部の表示領域に撮像素子1cLからの画像を重ね合わせて、表示装置5に表示させる機能を備えている。
その他の構成は第1及び第2実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
このように構成された第4実施形態の手術用観察システムによれば、例えば、図9(b)に示すように、体内の術部近傍の詳細な状態と体内の術部周辺の状態とを、同時に表示画面上に表示させて観察する等、2次元観察において体内のミクロな観察と体外のマクロな観察を行うことができる。
その他の作用効果は第1及び第2実施形態の手術用観察システムとほぼ同じである。
以上のように、本発明の手術用観察システムは、特許請求の範囲に記載した発明の他に次のような特徴を備えている。
(1)前記内視鏡対物ユニットは、前記対物光学系が、前記管状の挿入部に一対の光路を有する一対の内視鏡対物光学系として構成されるとともに、前記着脱部の前記着脱口に装着された状態において、該一対の内視鏡対物光学系から出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の手術用観察システム。
(2)前記顕微鏡対物ユニットは、前記対物光学系が、視差のある2光路に共通に配置された前記合焦光学系と視差のある2光路にそれぞれ配置された一対の前記変倍光学系とを有する一対の顕微鏡対物光学系として構成されるとともに、前記着脱部の前記着脱口に装着された状態において、該一対の顕微鏡対物光学系から出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3、上記(1)のいずれかに記載の手術用観察システム。
(3)前記内視鏡対物ユニットは、前記対物光学系が、観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系として構成されるとともに、前記着脱部の前記着脱口に装着された状態において、該一対の対物光学系から出射した一対のアフォーカル光束が前記着脱部に備わる一対の結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成されていることを特徴とする請求項1〜2、請求項1〜2に従属する上記(2)のいずれかに記載の手術用観察システム。
(4)前記内視鏡対物ユニットに備わる前記観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系のうち、観察範囲の狭い対物光学系は、前記管状の挿入部を有する内視鏡対物光学系として構成されていることを特徴とする上記(3)に記載の手術用観察システム。
(5)前記観察範囲の広い対物光学系は、前記観察範囲の狭い内視鏡対物光学系における前記管状の挿入部先端を観察可能な画角を有し、且つ、該内視鏡対物ユニットにおける前記着脱部側近傍に設けられていることを特徴とする上記(4)に記載の手術用観察システム。
(6)前記内視鏡対物ユニットに備わる前記観察範囲の大きさが異なる一対の対物光学系は、前記管状の挿入部に1つの光路を備えてなる1つの光学系と、該管状の挿入部よりも着脱部側に配置された光路分割部材と、該光路分割部材を介して分割される一方の光路上に配置された、観察範囲を狭くする光学系とを備えて構成されていることを特徴とする上記(4)に記載の手術用観察システム。
(7)前記着脱部には、前記一対の結像光学系よりも物体側に、一対のアフォーカル変倍光学系を備えたことを特徴とする請求項1〜3、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の手術用観察システム。
(8)前記顕微鏡対物ユニットが、滅菌カバーを着脱可能に備えたことを特徴とする請求項2に記載の手術用観察システム。
本発明は、例えば、脳神経外科等、手術の際に内視鏡観察と顕微鏡観察の両方の観察が必要な外科分野に有用である。
本発明の第1実施形態にかかる手術用観察システムの全体構成を示す模式図である。 図1の手術用観察システムの要部をなす着脱部の構成を示す説明図であり、(a)は内部の光学配置を示す上面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図1の手術用観察システムの要部をなす顕微鏡対物ユニットの構成を示す説明図であり、(a)は一対の光路が示される位置でみた断面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 図1の手術用観察システムの要部をなす内視鏡対物ユニットの構成を示す説明図であり、(a)は一対の光路が示される位置でみた断面図、(b)は(a)のC−C断面図である。 第1実施形態の手術用観察システムにおいて着脱可能な内視鏡対物ユニットと顕微鏡対物ユニットの出射画角及び出射瞳位置を示す説明図である。 第1実施形態の手術用観察システムを用いて実際に手術をする場合における菌の感染を防止する手段の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態にかかる手術用観察システムにおける着脱部の構成を図2(b)と同じ側からみた断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる手術用観察システムにおける要部を示す説明図であり、(a)は内視鏡対物ユニットの概略構成を示す断面図、(b)は内視鏡対物ユニットを着脱部に装着した場合におけるそれぞれの対物光学系を介して得られた観察画像を表示装置5上に表示した状態を示す説明図である。 本発明の第4実施形態にかかる手術用観察システムにおける要部を示す説明図であり、(a)は内視鏡対物ユニットの概略構成を示す断面図、(b)は内視鏡対物ユニットを着脱部に装着した場合におけるそれぞれの対物光学系を介して得られた観察画像を表示装置5上に表示した状態を示す説明図である。
符号の説明
1 着脱部
1aL,1aR 結像レンズ
1b プリズム
1cL,1cR 撮像素子
1e 着脱口
1f 固定ネジ
1g,1h メスコネクタ
1i 外周部
1jL,1jR アフォーカル変倍光学系
2 支持アーム
3 顕微鏡対物ユニット
3a,3d カバーガラス
3b 合焦光学系
3b1 レンズ
3cL,3cR 変倍光学系
3e 合焦駆動用モータ
3f 合焦駆動用ギア
3g 変倍駆動用モータ
3h 変倍駆動用ギア
3i 一端部
3j,3k オスコネクタ
3L,3R 対物光学系
3j,3k オスコネクタ
4 内視鏡対物ユニット
4a 管状の挿入部
4aL,4aR リレー光学系
4bL,4bR 平行四辺形プリズム
4c カバーガラス
4d 一端部
4e 光路分割部材
4f 観察範囲を狭くする光学系
4e 光路偏向部材
4L,4R,4L’,4R’ 対物光学系
5 表示装置
6 照明光源
6a,6b ライトガイド
7 画像処理制御装置
7L,7R カメラコントロールユニット
8 駆動制御装置
9 滅菌用のドレープ
9a ドレープ部
9b ドレープキャップ
9b1 開口部
9c 滅菌用カバー
10 ケーブル

Claims (3)

  1. 内視鏡観察と顕微鏡観察とを切替え可能な観察装置と、前記観察装置を支持した状態で3次元方向に移動可能な支持アームを備えた手術用観察システムにおいて、
    前記観察装置は、管状の挿入部を有し且つ対物光学系を備えた内視鏡対物ユニットと、合焦光学系及び変倍光学系を有する対物光学系を備えた顕微鏡対物ユニットと、前記支持アームに設けられていて、前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットとを互換性を持たせて着脱可能に構成された着脱口を備えた着脱部とを有して構成され、
    前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットにそれぞれ備わる対物光学系は、前記着脱部側へ出射した光束がアフォーカル光束となるように構成され、
    前記着脱部は、一対の結像光学系及び撮像素子を備え、さらに、
    前記着脱部の前記着脱口に当該対物ユニットが装着された状態において、当該対物ユニットから出射したアフォーカル光束が前記結像光学系及び撮像素子と光学的に接続するように構成されていることを特徴とする手術用観察システム。
  2. 前記支持アームは、前記着脱部における前記着脱口の外周に装着可能な開口部を備えた滅菌ドレープを着脱可能に備え、
    前記内視鏡対物ユニットと前記顕微鏡対物ユニットは、それぞれ、独立して滅菌手段を施すことができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の手術用観察システム。
  3. 前記内視鏡対物ユニットに備わる対物光学系と、前記顕微鏡対物ユニットに備わる対物光学系は、出射瞳位置及び出射画角が略同一に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の手術用観察システム。
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